2012年12月20日木曜日

富良野スキー場 記念式典開く 開設50年振り返る

 富良野スキー場の開設記念日に合わせた12月15日、同スキー場開設50周年記念式典が富良野プリンスホテルで開催され、当時の状況を知る人やスキー場運営、ワールドカップ開催の競技役員として尽力した関係者など約100人が参加し、半世紀にわたるスキー場の歩みを振り返り、今後一層の飛躍発展を願った。
 はじめに富良野スキー連盟会長の黒岩岳雄さんが、開設当時の北の峰スキー場や列を作ってリフトに乗り込むスキー客をはじめ、10回にわたり開かれたワールドカップアルペン競技大会、2回開かれた同スノーボード競技大会など、当時を偲ぶ懐かしい写真を50分間にわたり映像で紹介し、50年の歩みを振り返った。
 この後、主催者を代表して富良野スキー場開設50周年記念式典実行委員会の荒木毅実行委員長が「富良野スキー場は富良野市の大きな財産でまちづくりの原点。唯一、民間主導で作ったスキー場。会社の設立時には160人の市民が株主となった。北海道でナンバーワンのスキー場。雇用を生み出し、市の発展に大きく貢献してきた」などとあいさつした。
 続いて荒木実行委員長が、富良野商工会議所会頭として北の峰スキー場の開設に尽力し、今日の「スキーのまち富良野」の基礎を作り上げた、故鴨田茂さん、北の峰プリンスホテル(当時)の支配人として活躍した故菅原良晴さん、富良野プリンスホテル総支配人を務めた故福岡正さん、数度にわたるスキー大会、スノーボード大会等を誘致した株式会社プリンスホテル、富良野スキー場で開催する諸大会やスキー祭りにおけるコース整備や舞台雪像製作などに尽力している陸上自衛隊上富良野駐屯地第4特科群第104特科大隊、富良野スキー連盟、富良野地区スキーパトロール赤十字奉仕団の3個人と4団体に感謝状をそれぞれ授与し、長年にわたる功績を称えた。
 この後、来賓の能登芳昭市長が「富良野スキー場の存在は大変大きい。地元の協力がなければここまで発展してこなかった。今、スキー場の経営は厳しい状況だが、今シーズンは台湾やオーストラリアから大勢のスキー観光客が見込まれている。50周年を節目に一層の協力体制が必要」などとあいさつし、同スキー場の更なる発展に期待した。

2012年12月18日火曜日

衆院総選挙 富良野市の投票率60・71% 過去2番目に低い

 第46回衆議院議員総選挙の投票が16日行われ、自民党が予想通り圧勝し、再び自公による新政権が間もなく誕生する。しかし、投票率は戦後最低だった。富良野市でも昭和44年以降に行われた選挙で2番目に低い60・71%(小選挙区、比例代表とも)。前回より13・52ポイントの大幅な低下となった。中でも女性の投票率が58・23%(同)で6割を下回った。
 投票所は市役所など21か所に設けられ、原則午前7時から午後8時まで投票を受け付けた。また、5日から15日にかけて行われた期日前投票者数が3007人で前回より400人近く下回り、投票率の低下が懸念されていた。加えて同日は早朝から夜にかけて断続的に雪が降る悪天候となったため、投票率は第32回(昭和44年12月27日)の59・27%に次ぐ2番目の低さとなった。
 開票作業は午後8時50分から市役所大会議室で行われ、同11時半までに全作業が終了した。
 この結果、道内第6区の小選挙区では今津寛氏(自民党前)が佐々木隆博氏(民主党前)に2000票以上の大差をつけて当選を果たした。佐々木氏は逆風の中で苦しい戦いとなり、日本維新の会、みんなの党、新党大地などの第3極に票が流れ、富良野市でも予想を上回る厳しい選挙結果となった。
 一方、比例代表では、今津氏が5500台の票を得票したが、自民党には3500票台の得票に終わった。また、民主党も佐々木氏の得票数より約1000票も下回った。これに対して第3極の日本維新の会が1200票を超え、新党大地へも1200票を上回り、さらにみんなの党へも800票近くの票が流れ、自民党、民主党への批判票となった。
 沿線4町村の投票率は上富良野町64・80%(前回78・66%)、中富良野町70・14%(同79・43%)、南富良野町71・30%(同79・57%)、占冠村71・49%(同80・40%)。いずれの町村とも前回より投票率が大幅に下回った。
 なお、富良野市の小選挙区と比例代表の開票結果は次のとおり。
 ▽小選挙区 今津寛氏(自民党前)5524票、佐々木隆博氏(民主党前)3470票、安住太伸氏(みんなの党新)1730票、荻生和敏氏(日本共産党新)781票
 ▽比例代表 自由民主党3537票、民主党2467票、新党大地1227票、日本維新の会1222票、公明党1055票、みんなの党799票、日本共産党649票、日本未来の党278票、社会民主党207票、幸福実現党45票

2012年12月17日月曜日

あす衆議院議員総選挙

 第46回衆議院議員選挙と最高裁判所裁判官国民審査の投票があす16日行われる。富良野市選挙管理委員会では、市役所本庁をはじめ市内21か所に投票所を設置し、投票を受け付ける。即日開票で午後8時50分から、市役所大会議室で開票作業を行い、同9時40分から30分ごとに速報する。
 投票時間は原則午前7時から午後8時までだが、八幡丘会館では午後4時で、御園会館、育良会館、布部会館、扇山地区公民会館、鳥沼会館、布礼別集落センター、麓郷集落センター、山部北星地区コミュニティセンター、山部南陽地区コミュニティセンター、東山支所、西達布集落センター、老節布会館は午後6時で閉鎖する。
 なお、前回の投票率は74・23%(男75・72%、女72・92%)だった。

2012年12月13日木曜日

富良野産の魅力を引き出す食材を
飲食店経営者、農業者が情報交換

 「富良野産の魅力を引き出す食材セミナー」が10日、富良野市総合保健センターで開かれ、飲食店経営者や農業者などが参加して、富良野の豊かな農産物を活用した加工品や食材について試食を行いながら、情報交換を行った。
 ふらのグリーンフラッグ制度、富良野物産協会(宮田均理事長)の共催で、昨年に続き2回目の開催。参加したのは市内の飲食店、民宿、ホテル、宿泊施設、農業者、農産加工団体などの経営者や代表者ら25人。
 はじめに上川農業改良普及センター富良野支所専門普及指導員の今井望さんが「富良野産食材の特徴について」をテーマに講演。今井指導員は、富良野市で栽培されているコメ、スイカ、メロン、人参や馬鈴しょの料理別適品種、玉ねぎ、かぼちゃなどの出荷時期や特性についてそれぞれ説明した。
 この後、秋に収穫された馬鈴しょ(男爵、キタアカリ、メークイン、とうや)、玉ねぎ(北もみじ、ふら皇、オホーツク、アーリーレッド)、かぼちゃ(雪化粧、くりゆたか)をはじめ、農業者が加工したハスカップのケーキやジャム、果実酢、大根など4種類の漬け物の展示と試食が行われた。
 この中で45年間にわたり南布礼別でハスカップを栽培している小澤裕治さん(76)は「私はハスカップのみの栽培。30年、40年にわたり京都、大阪、奈良などに出荷を続けている。こだわりの生産で一生付き合うことができる安定した経営を行っている」などと話し、富良野産の魅力を強調した。
 また、意見交換の中では飲食店経営者から「富良野の野菜が安心安全と強調するだけでは富良野産の魅力を引き出すことはできない。何が魅力なのかを売りにできる食材を提供してほしい」などと訴えた。これに対し30歳代の男性農業者は「私はトマト栽培で『桃太郎』ではなく、『麗夏』の品種にこだわり、それを売りに出荷している」と話し、他農業者にはない農業経営に力を入れている。
 同セミナーの開催に協力した富良野市経済部農林課では「富良野は70品目以上の野菜が採れる野菜王国で、ワインやチーズなどの食品加工が盛んだが、富良野産の魅力をもっと引き出すために、定期的にこうしたセミナーを開き、農業者と飲食店経営者がさらに具体的な取り組みなどの情報交換を行っていきたい」との方針だ。

2012年12月11日火曜日

富良野地区文化団体交流会 沿線の文化人230人が交流

 富良野市文化団体協議会(島強会長)主催の「富良野地区文化団体交流会」が11月25日、富良野文化会館で開催され、富良野沿線5市町村の文化団体に所属する230人が参加した。基調講演や芸能発表、親睦交流会を通して情報交換を行い、今後の文化活動の参考にしていた。
 同交流会は沿線5市町村を持ち回りで開かれている。富良野会場では、はじめに基調講演が行われた。富良野市生涯学習センター所長の杉浦重信さんが「江戸時代の生活と文化から学ぶこと」をテーマに講演し、「江戸時代の暗いイメージ」「世界の進歩から取り残された鎖国」「士農工商の厳格な身分制度」「江戸庶民の生活」などを重点に、映像を使用しながら解説し、参加者の関心を集めていた。
 杉浦さんはテレビドラマの水戸黄門を取り上げ、「ドラマでは天下の副将軍・水戸光國とあるが、副将軍という地位はなかった。また、黄門様一行が庶民を連れて自由自在に全国行脚をしている様子が描かれているが、関所があり、庶民が自由に旅をすることは不可能だった」と解説。また、江戸の庶民の生活については「1800年の江戸の人口は200万人もおり、2位のロンドン90万人を上回る世界一の大都市。また、水道施設も世界一で、世界一清潔な大都市だった」などと説明し、参加者に関心を持たせる講演を1時間にわたり行った。
 この後、舞台芸能発表が行われた。富良野市からは郷土太鼓弥栄太鼓保存会の少年部と大人が勇壮な演奏を行い、会場から盛んな拍手が送られていた。また、上富良野町は、「綺羅羅会」のメンバー6人が「北の国から」など6曲を大正琴で演奏した。南富良野町は「きさらぎ会」「藤間流藤間会」の2人が舞踊を披露。中富良野町は「大正琴琴麗会」に所属する9人が「よこはまたそがれ」など3曲を演奏した。また親睦交流会では歌謡同好会、カラオケ会、なつメロ会、ミュージック教室、合唱団などに所属する10人が出演し自慢ののどを披露した。



今シーズンも華麗に ふらのスキー少年団で結団式

 今シーズンも華麗に滑ります―FSJふらのスキー少年団(杉村賢一団長)の2012~2013シーズン結団式が2日、市立富良野小学校で行われ、新団員の小学1年生をはじめ、小中学生89人が笑顔いっぱいで入団した。
 今シーズンは小学1年生5人をはじめ新団員24人が加わり、富良野、東、扇山、樹海の4小学校と富良野東中、富良野高校の計89人(男46人、女43人)の児童生徒が入団。このうち弟妹が20人を占め、継続が62人。
 はじめに杉村団長が「今シーズンは団員、指導団員合わせて112人が45日間の活動を行います。いつでも止まることができるよう自由自在にかっこ良く上手に滑ることができるように技術を磨き、さらにゲレンデのマナーを守り礼儀正しく行って下さい」などとあいさつし、勢揃いした団員を激励した。
 この後、18人の6年生を皮切りに、5年生、4年生、3年生、2年生の順に自己紹介を行い、続いて23人の指導団員が「今シーズンも一緒に楽しくやりましょう」などとあいさつし、団員たちに意気込みを伝えた。
 これに対して団員を代表して富良野小6年の川上尚人君、薄田怜央菜さん、岡部宇咲さんの3人が「ルールとマナーをしっかり守り、今シーズンも技を磨きます」などと、元気よく宣誓した。
 団員たちは、手元の練習計画日程を見ながら、今月15日から始まるスキー場での練習開始を心待ちにしていた。
 期間中、主な活動は冬休み練習のほか、1月はナイター練習、記録会、少年団交流大会、2月はふらのスキー祭り小学生大回転大会、セルジュラング杯小学生大回転競技大会などに参加する。また3月には最終記録会が開かれ、最終活動日は17日。

2012年12月10日月曜日

和菓子職人の佐々木廣道さん
食品衛生功労者で厚生労働大臣表彰

 長年にわたる食品衛生功労者として、富良野市若松町の佐々木廣道さん(73)が厚生労働大臣表彰を受賞し、能登芳昭市長に報告した。
 佐々木さんは、昭和28年に15歳で旭川市の千秋庵に就職。20年間、和菓子職人として修業を積んだ後、同48年12月、現在地で菓子店「ろっこう」を開業した。この間、富良野地方食品衛生協会理事、常任理事として活躍し、平成17年5月からは副会長に就任。さらに平成4年から食品衛生指導員として活躍するなど、行政の事業推進をはじめ、食品衛生の普及向上に積極的に取り組み、大きな実績を挙げている。
 こうした長年にわたる功績で平成15年に富良野保健所、同16年に北海道食品衛生協会からそれぞれ食品衛生功労者として表彰され、同23年9月には北海道知事から北海道社会貢献賞を受賞している。
 表彰式は10月26日、東京の明治座で行われ、表彰された。北海道からは佐々木さんのほか4人が受賞した。
 佐々木さんは「和菓子職人が年々少なくなってきているのが寂しい。現在、富良野市内の和菓子製造施設は4軒のみになった。中学生や高校生の若い世代に職人の技を伝えるため、10年ほど前から職場体験を受け入れている。一人でも多くの子供たちに和菓子作りの魅力を感じ取ってほしい。体力の続く限り、これからも和菓子作りに専念したい」などと能登市長に報告した。これに対して同市長は「大臣表彰はこれまで積み重ねてきた長年の努力の賜物です。これからも健康に気を付けて職人の技を若い世代に伝えて下さい」と受賞を祝福した。



扇山キセキゲッターズが初優勝
全国小学生タグラグビー選手権富良野支部予選会

 第9回全国小学生タグラグビー選手権大会兼第9回北海道小学生タグラグビー選手権大会富良野支部予選会が1日、富良野スポーツセンターで開かれ、扇山小「扇山キセキゲッターズ」が初優勝を飾った。準優勝は富良野小「富良野へそタグズA」で扇山キセキゲッターズと共に、1月14日、北広島市総合体育館で開かれる全道大会に出場する。
 同予選会には、市内6校から15チームと、南富良野町の4校で編成した連合チームの計16チームが出場した。試合は4チームずつの4ブロックに分かれてリーグ戦を行い、各上位8チームによる決勝トーナメントが行われた。
 約7時間にわたる熱戦の結果、決勝で大会9連覇のかかった富良野小「富良野へそタグズA」を扇山小「扇山キセキゲッターズ」が6―5の接戦の末に下し、念願の初優勝を飾った。北海道ブロック大会には富良野支部から2チームの出場枠があり、両チームが出場権を獲得した。
 富良野小「富良野へそタグズA」は北海道ブロック大会で2連覇しており、5度全国大会に出場している強豪チーム。また、扇山小「扇山キセキゲッターズ」は、昨年の全道大会出場メンバーがそのまま残っており、両チームとも全道大会での活躍が大いに期待されている。

2012年12月6日木曜日

平成23年度予算歳入歳出を認定

 富良野市議会定例会は4日開会した。今定例会には理事者側から、平成24年度富良野市一般会計補正予算案など29件と報告2件が提案されている。
 同日の本会議では、会期を14日までの11日間と決定した後、能登芳昭市長が、国営かんがい排水事業「ふらの地区」の事業推進など5件の要望活動と職員の懲戒処分の行政報告を行った。続いて議会側提出の平成23年度富良野市一般会計と特別会計(8会計)の歳入歳出認定案件についていずれも「原案認定すべきもの」と今利一・決算審査特別委員長が報告した。
 この後、2件の専決処分(一般会計補正、市道物損事故の損害賠償)が報告され、議案29号の固定資産評価審査委員会委員の選任で鈴木弘美氏(60)に同意した。同氏は平成7年から同委員に選任され、20年6月から委員長を務めている。
 続いて理事者側が第1号議案の総額1億864万3000円の24年度富良野市一般会計補正予算など計28件の提案説明を行い、同日の本会議を終了した。
 認定された平成23年度一般会計と特別会計を併せた最終予算額は188億1903万6000円。前年度対比1・3%の増、これに対しての決算額が183億2898万9747円で、前年度対比0・9%の増。歳出は178億4476万5167円で同2%の増。
 歳入歳出差引4億8422万4580円の剰余金は一般会計では1億3000万円を財政調整基金に、国民健康保険特別会計では6000万円を同保険給付基金にそれぞれ積立し、2億1591万万円余を翌年度へ繰り越した。
 行政報告の中で、国営かんがい排水事業「ふらの地区」の事業推進については、11月22日に富良野市で「知事と富良野地域の関係者との懇談会」が開かれ、知事に対し、中富良野町長、富良野土地改良区理事長、ふらの農業協同組合代表理事組合長とともに、安定的な農業用水確保のため、国から示された「ダムの一部利用と水利再編」案に基づき、東郷ダムの改修促進を要請し、ダム改修にあたっては、新たな地元市町の負担が生じないよう、さらに、完成後における維持管理費の低減が図られるよう要請した。知事からは、地元関係者の思いを真摯に受け止め、「有識者検討会」を設置して、できる限り早期に北海道としての判断を出したいと述べた。



南富良野町 北海道日本ハムファイターズ
今年で10年目の交流

 北海道日本ハムファイターズ選手との「植樹祭・野球教室」が1日、南富良野町かなやま湖畔に整備されている「アオダモの森」と南富良野高校体育館で開かれた。今年は外野手の村田和哉選手(27)と鵜久森敦志選手(25)が来町した。両選手は午前11時半からアオダモの森で同町と滝川市の野球スポーツ少年団員、さらに中学生野球部員と一緒に記念植樹を行った。
 植樹を前に村田選手は「今シーズンはリーグ制覇を果たし、クライマックスシリーズでも勝つことができた。しかし日本一にはなることができなかった。来シーズンはレギュラーを目指し、日本一を奪還したい」などと述べた。また鵜久森選手は「今シーズンは活躍することができなく、悔しい思いをした。来シーズンはレギュラーの座を奪い、活躍したい」などと意気込みを語った。
 植樹はリーグ優勝を記念し、すでに植えられていた高さ約3メートルのマンカナという種類の若木にスコップで土を寄せて行われた。村田、鵜久森両選手は常に笑顔で子供たちと接し、一緒に土をかけ、記念撮影にも快く収まっていた。
 この後、南富良野高校体育館に移動し、野球教室が午後0時40分から開かれた。参加したのは幾寅野球スポーツ少年団36人、南富良野中学校野球部員9人、滝川ジュニアドラゴンズ16人。
 野球教室では大宮光明副町長が主催者あいさつを行い、鹿野重博町議会議長が歓迎の言葉を述べた。この後、村田、鵜久森両選手が講師を務め、スローイングや守備、バッティングなどを中心に基本プレーを約1時間半にわたり熱く指導した。
 子供たちはプロ野球選手の直接指導に感動しながら懸命に守備やバッティングに取り組んでいた。終了後はサイン会も開かれるなど、来シーズンに向けて活躍がおおいに期待される両選手と楽しく交流を行った。

2012年12月4日火曜日

上富町長選 向山富夫氏、圧勝で2選

 任期満了に伴う上富良野町長選と町議補欠選の投開票が2日行われた結果、町長選では現職の向山富夫氏(64)=無所属=が新人の一色美秀氏(67)=同=に大差をつけて2選を果たした。一方、町議補欠選では新人の中沢良隆氏(66)=無所属=が同じく新人の竹山正一氏(60)=同=、同浜本幹郎氏(73)=同=をそれぞれ大差で破り、議席を確保した。なお、投票率は75・28%で前回より7・13ポイント、前々回より3ポイントそれぞれ下回り、盛り上がりに欠けた。なお、2日午前11時から、当選証書の付与式が上富良野消防署会議室で行われ、樋口康信選挙管理委員長が向山氏と中沢氏にそれぞれ当選証書を手渡した。
 町長選は現職と新人の一騎打ちとなったが、向山氏が9年間の議員と1期4年の実績を活かし、各層に深く浸透した結果、4315票を得票し、投票率が大幅に下回ったものの前回よりわずかだが得票を伸ばした。一方、一色氏は前回町議補欠選挙に出馬し、議席を確保して今回の町長選に挑戦した。後援会長との二人三脚での草の根選挙戦を展開したが、現職の壁は厚く2762票の得票にとどまった。
 町議補欠選では、中沢氏が告示直前での出馬表明だったが、元教育長の実績で知名度が高く、町内全域に浸透し4495票を得票し、竹山氏の1307票、浜本氏の954票を大きく引き離しての当選を果たした。
 2選を果たした向山氏の当選報告会が同日夜、プラザトミヤマで行われた。午後10時過ぎ、向山氏は育子夫人(62)と会場に姿を現し、大勢の支持者から拍手で迎えられた。さっそく夫人と共に当選祈願ダルマに墨を入れ、万歳三唱の祝福を受けた。また、孫の千彩さん(9)と美玖ちゃん(4)からも当選の花束が贈られると向山氏は満面の笑顔を見せた。
 この後、後援会長の伊藤里美氏が「4年間、上富良野町民のために蒔いた種が実を結んだ。そして今回の選挙戦では訴えた政策が支持された。また4年間、町民のためしっかりと舵取りをお願いします」とあいさつ。続いて前衆議院議員の佐々木隆博氏や能登芳昭富良野市長など12人の来賓が向山氏の再選を喜び、新たな町政に大きな期待を寄せる祝辞を述べた。
 これに対して向山氏は、選挙戦を共に戦った後援会など多くの人たちに感謝とお礼の言葉を述べた後、「これからの4年間も町民と同じ目線に立ち、心を一つにして絆を確認したい。上富良野町は今年開基115年になる。まだ道半ばだが次の世代のために隅々まで光が当たるまちづくりを進めていきたい」などと2期目に向けての意気込みを会場の支持者らに伝えた。



国際、全国大会での活躍を誓う

 軟式野球の国際大会、バドミントン競技と少林寺拳法の全国大会に出場する選手計7人が11月30日、市役所を訪れて、能登芳昭市長と宇佐見正光教育長にそれぞれ意気込みを語った。
 富良野東中学校野球部の田中寿弥さん(3年)が、北海道選抜選手に選ばれ、今月9日までに台湾(嘉義市)で開催される「第1回U―15アジア・オセアニア軟式野球国際選手権大会」に出場する。田中さんは投手で24人の北海道代表選手に選ばれた。投手は9人おり、「ぜひ、優勝してきます」と力強く意気込みを語った。同大会は2日から始まり9日までの日程で開かれる。
 富良野バドミントンジュニアクラブに所属する西尾奈純さん(扇山小6年)と七宮優羽さん(同5年)が今月23日から27日まで静岡県袋井市で開催される第21回全国小学生バドミントン選手権大会女子ダブルス6年生以下の部に出場する。
 西尾・七宮ペアは8月に小樽市で開催された第31回北海道小学生バドミントン大会で準優勝し、3年連続の全国大会出場。過去2大会はいずれも2回戦で敗退。このため「ベスト8が目標です」と力強く報告した。
 富良野少林寺拳法協会に所属する、青木賢祥さん(富良野西中1年)、佐藤佑亮さん(富良野東中1年)ペアと塚田康生さん(富良野小6年)、土田龍さん(同)ペアが7月に札幌市で開かれた第32回北海道少林寺拳法大会組演武の中学生男子の部と小学生の部で共に1位となり、2012少林寺拳法全国大会inかながわに出場。同大会は神奈川県横浜市で1、2日に開催されたが、青木・佐藤ペアは「上位入賞が目標」、塚田・土田ペアは「必ず優勝してきます」と力強く意気込みを語った。
 これに対して能登市長と宇佐見教育長は「それぞれの大会でベストを尽くし、日頃の練習成果をいかんなく発揮して下さい」などと激励し、国際大会、全国大会での活躍に大きな期待を寄せた。

2012年12月3日月曜日

富良野市民生委員児童委員協議会 全国表彰される

 富良野市民生委員児童委員協議会(橘勝治会長、52人)が、優良協議会として全国表彰を受けた。10月18日に東京で開催された「平成24年度第81回全国民生委員児童委員大会」記念式典で表彰された。11月26日午後、橘会長、古田秀夫副会長ら10人の委員が市役所を訪れ、能登芳昭市長に受賞報告を行った。
 同協議会は、男性30人、女性22人の計52人で構成し、一人暮らしなど高齢世帯の支援活動を行っている。この中で平成22年度から2か年にわたり、北海道民生委員児童委員連盟から「地域支援調査(住民支え合いマップ調査)事業」の指定を受け、52人の委員が連携して、市内全域で調査を実施した。
 作成したマップは、従来の福祉マップとは異なり、地域での孤立や引きこもりの状態にある住民の発見、要支援者が地域や近隣とどのように関わっているのかなどのつながりを図上で整理し、適切な相談や、お互いを支え合う体制の整備、地域課題の発掘などに大きく寄与している。
 このような取り組みは災害発生時に形骸化してしまいがちだが、このマップを作成したことから、昨年9月に発生した大雨による洪水避難の災害発生時に迅速な避難誘導にも生かされ、緊急時の要援護者救援などに大いに役立ったという。
 報告を受けた能登市長は「団体として表彰されたことは素晴らしい。民生・児童委員の仕事内容は目立たないが中身の濃い仕事をしている。団体としての受賞は大変名誉なこと」などと橘会長ら委員の地道な活動に対して改めて労をねぎらった。
 これに対して橘会長は「私たち委員一人ひとりは地べたを這うような仕事をしています。今回作成したマップは先輩委員の協力があったことから受賞につながった。しかし、委員の高齢化に加え、民生・児童委員の新規加入が少なく、課題が多い。住民ニーズに応えるには行政の力が必要」などと訴えた。



富良野オムカレー市民還元キャンペーン 3日から1週間

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、JAふらの百合根部会(蜂谷敬二部会長)と連携して、今月3日から9日までの7日間、「富良野オムカレー市民還元キャンペーン」を実施する。同オムカレーには市内で収穫された冬の旬野菜「ゆり根」を調理し、加盟11店舗で、通常800~1000円の富良野オムカレーを、ふらの市内共通商品券(500円券)1枚で提供する。
 同百合根部会との連携は今回で3年目。主に東山地域で栽培されているゆり根の消費拡大の一環として始まった。同部会の栽培戸数は40戸で栽培面積は8ヘクタール。年間、5キロ入りで2万5000ケースを出荷し、約1億円の販売実績という。しかし、耕作者の高齢化や栽培面積の減少、さらに食生活の多様化からゆり根の消費量が徐々に減ってきているのが現状という。
 こうした状況を踏まえて、富良野の冬の旬の野菜として、一人でも多くの消費者にゆり根の美味しさと消費拡大をPRするため、富良野オムカレーとドッキングしたもの。
 キャンペーンを前にして11月27日夜、蜂谷部会長(59)が提供店の「民宿・お食事 正直村」=北の峰町=を訪れ、店主の笹木正春さんに5キロ入り(62玉)のケースを手渡した。蜂谷部会長は「生産されたゆり根の多くは、関東・関西方面に出荷しているが、富良野市内でも徐々に消費が増えてきている。今年は好天に恵まれ高品質のゆり根を収穫することができた。8日には、ゆり根ご飯の試食と販売会をフォーレスト店で行い、来店者にゆり根の美味しさをPRします」と話す。
 ゆり根の提供を受けた笹木さんは「素材の美味しさを味わってもらいたく、シンプルに蒸して提供します。キャンペーン期間中にゆり根を添えた富良野オムカレーをぜひ食べて欲しい」と期待を寄せている。
 なお、富良野オムカレーは平成18年3月に富良野市のご当地グルメとして誕生して以来、6年が過ぎており、今年8月時点で計40万食を達成している。

2012年11月29日木曜日

現職と新人の一騎打ち 上富良野町長選告示、5日間の舌戦

 任期満了に伴う上富良野町長選挙と町議会議員補欠選挙が27日告示された。町長選には現職で2期目を目指す農業の向山富夫氏(64)=無所属=と新人で小売業の一色美秀氏(67)=同=が予定通り立候補し=届け出順=、12月2日の投票日に向け、町を二分する一騎打ちに突入した。一方、町議会議員補欠選には、いずれも新人で無所属の飲食業浜本幹郎氏(73)、無職中沢良隆氏(66)、貸家業竹山正一氏(60)=届け出順=が出馬し、1議席を巡り、5日間の熱い選挙戦を繰り広げている。同日は早朝から雪が断続的に降り、時折り強風が吹く悪天候となったが、各候補は選挙カーに乗り、新しいまちづくりに向けた政策を訴えながら、有権者に支持を訴えていた。
 向山陣営の出陣式は午前8時40分から、大町1丁目2番1号に開設した後援会事務所で行われた。当初、選挙事務所前で第一声を上げる予定だったが、前日からの悪天候のため急きょ、事務所内に変更した。
 はじめに伊藤里美後援会長が「向山候補の4年間の実績を多くの有権者に訴えてきたが、今後、4年間も町政の舵取りをしっかり行ってくれるものと確信している。今回の選挙戦は盛り上がらないと予想されており、投票率の低下が心配されている。寒い選挙戦になるが一人でも多くの有権者が投票するよう訴えていきたい」と事務所いっぱいに集まった支持者に変わらない支持を改めて訴えた。
 続いて向山候補が「これまで多くの町民から支持を受けているが、選挙戦を通してさらに拡大していきたい。4年前に町の隅々まで行き届いた行政を行いたいと訴えたが、今回の選挙でもその方針は変わらない。幸せで豊かなまちづくりに向け、私の思いを強く訴え、町民一体となって50年先、100年先に向けた基盤づくりを固め、引き続き2期目の舵取りを行いたい」などと、新しいまちづくりに向けた意気込みを語り、一層の支持を訴えた。
 向山候補の基本政策は①安心安全が実感できるまちづくり②自衛隊・駐屯地との信頼強化で共存共栄が実感できる地域づくり③活気が実感できる力強い産業の基盤づくり④思いやりと支え合いで築く温かい福祉で幸せを実感できるまちづくり⑤郷土を愛し、いきいき・のびのびとした人づくりで元気が実感できるふるさとを
 一方、一色陣営は、午前9時前から町内栄町の選挙事務所で出陣式を行った。式では、選対役員の伊藤信夫氏が「これより出陣の儀式を行います」などと、集まった多数の支持者に呼びかけ、支持者全員で必勝祈願の神事を執り行った。続いて、村上重幸後援会長が「町長選立起に至るまでには紆余曲折がありましたが、皆さんの熱意ある多大な支援などを受け、本日を迎えることができました。本日のこの悪天候は一色候補に対する試練と考え、最後まで頑張り抜いて勝利を得たい」などと改めて理解と協力、支持と支援の拡大を求めた。
 この後、一色候補は「4年前に町議会に送り出していただいたが、正直、何もできませんでした。その反省を胸に今回立起を決意しました。今、上富良野町は他の町村と比べると全てにおいて遅れを取っています。予算やお金がなければ、アイディアと努力によって町を変えていこうじゃありませんか」などと前置きした上で「これからの5日間は大変厳しい戦いになります。私は町民の皆さんに5項目のやりたいことを訴えてまいります。どうか一度チャンスを下さい。そのためには皆さん一人ひとりの力が必要です」などと力強く第一声を上げた。
 一色候補の基本政策は①上富良野高校廃校秒読み②小規模多機能型居住介護施設、認知症グループホームの施設を各地域に③ムダカット 町議会議員定員14名から10名、町長給与20%カット④上富良野道の駅「てんてんモール」⑤町ぐるみ自衛隊応援隊 災害救助復興の町



北海道社会貢献賞
観光事業功労で黒岩岳雄さん、地域医療貢献で川村五郎さん

 観光事業功労で前ふらの観光協会会長で市議会議員の黒岩岳雄さん(67)、地域医療貢献で富良野市末広町の医師川村五郎さん(77)が平成24年度北海道社会貢献賞をこのほど受賞し、能登芳昭市長に受賞の喜びを報告した。

黒岩さん 14年間、観光協会会長を務める

 黒岩さんは平成10年6月から14年間にわたり会長を務め、今年5月に退任した。黒岩さんは20年近くにわたり、同協会の役員として活躍。この間、会員拡大による財政基盤を確立するとともに、法人化に向け、協会事業の基盤強化に尽力した。特に刻一刻と変わる観光ニーズへの対応や、通年型・滞在型観光地の形成、積極的な情報発信と宣伝誘客の強化、おもてなしの向上に寄与。
 また、外国人観光客にも対応した観光地づくりに積極的に取り組み、「国際観光センター」を設置し、国と連携した事業等を積極的に展開し、顧客が満足する観光地づくりを進めるなど、地域の観光振興を通じて北海道の産業経済の発展に貢献した。
 黒岩さんは今月16日に能登市長に受賞を報告した。同市長は「富良野市の観光発展に長いこと尽力していただき、ご苦労さまでした。これからも観光振興のため、もう一度一肌脱いで下さい」と受賞を喜んだ。これに対し、黒岩さんは「皆さんの協力で長い期間会長を務めることができました。これからも少しでも地域の活性化に努めることができればと思っています」と受賞の喜びを語った。
川村さん 44年間にわたり地域医療に貢献

 川村さんは、今月11日に札幌市で開催された北海道医師会創立65周年記念式典で表彰された。
 川村さんは、昭和37年、北海道大学整形外科に入局後、同43年に社会福祉法人北海道社会事業協会富良野病院整形外科医として従事した。その後、現在地に整形外科医院を開業し、44年余にわたり、富良野地域の保健・地域医療の向上に尽力。
 その傍ら、北海道医師会救急医療対策部会会員として、道内の救急医療の充実に努め、富良野市においても16年間にわたり富良野医師会救急担当医師として、保健・医療の一層の向上を期すため、講演・指導助言など、広く住民への啓蒙普及に努めた。
 また、過疎化に伴う公共交通機関の合理化や高齢化により交通弱者が増加する中、現在では、自らが経営する整形外科医院において通院送迎車を導入・運行し、患者の利便向上に努めている。さらに、富良野西中学校、布部小中学校の学校医として32年間にわたり、児童生徒の健康管理や体位向上に積極的に取り組んでいる。
 川村さんは27日午後、市役所を訪れ、能登市長に「ひとえに皆様の推挙で受賞できたことに感謝しております。小さな一歩ですが私の足跡を残すことができ、嬉しい。これからも体の許す限り、老骨に鞭打ち地域医療の向上に努めたい」などと受賞の報告を行った。
 これに対して能登市長は「川村さんは地域医療の草分けの一人です。高齢化の中で長年にわたり学校医も務め、さらに富良野医師会でも活躍するなど、地域医療に対して幅広く尽力し、大きな貢献をしています」などと受賞を祝福した。

2012年11月27日火曜日

平成24年度富良野市青少年表彰式 2団体と1個人

 富良野市教育委員会主催の「平成24年度富良野市青少年表彰式」と「文部科学大臣表彰伝達式」が勤労感謝の日の23日、富良野文化会館でそれぞれ行われた。はじめに文部科学大臣表彰伝達式が行われ、能登芳昭市長が西出正人・扇山小学校PTA会長に表彰状を伝達し、長年にわたり地域と連携した幅広い活動を評価し、ねぎらいの言葉を贈った。また優良青年表彰では、富良野彌榮太鼓保存会少年部、富良野市青少年サークルね~びるの2団体と、野球指導員として国内外で普及活動を続けている、西扇山2の出合祐太さん(29)を表彰した。
 文部科学大臣表彰は、一昨年の富良野図書館、昨年の富良野小学校学校支援ボランティア活動に次いで3年連続の受賞という快挙。



待望のスキーシーズン到来

 いよいよスキーシーズン到来―富良野スキー場富良野ゾーンの山頂付近のコースが23日、オープンした。同スキー場は今月17日からシーズン入りを予定していたが、前日まで山頂付近でも積雪はゼロだった。しかし、18日から22日までにかけて断続的にまとまった雪が降り、富良野ロープウェー山頂付近で60センチ、山麓でも20センチの積雪となった。シーズン入りは昨年より1日のみの遅れだった。
 23日から25日にかけても連日雪が積もり、3日間で約1000人が詰めかけ、初滑りを楽しんでいた。特に今シーズンから小学生以下のリフト料金無料化となったことから、家族連れのスキー客が目立って増加した。
 オープンしたのは全長約800メートルの白樺コース、スピースコース、ザイラーコースの上部。

2012年11月22日木曜日

扇山PTAに文部科学大臣表彰

 長年にわたりPTAの健全な育成と発展に寄与した優良PTAとして、市立扇山小学校PTA(西出正人会長、会員数380人)が、文部科学大臣表彰を受賞することになった。きょう22日、東京で表彰式が行われ、西出会長と高田賢司学校教育課長が出席する。
 同PTAは昭和34年に設立され、「たくましく、心身共に健康な子供の育成」を目指して積極的な活動を展開している。中でも、地域との連携による「子どもネットワーク」や「おやじの会」の活動など、地域全体で子供たちを育む環境を作り上げており、近隣の各学校の模範となっている。
 おやじの会と連携した事業では、夏祭りin扇山「子ども盆踊り大会」を毎年8月に開催し、子供たちや保護者をはじめ、地域住民も多数参加し、真夏の夜のイベントとして人気を集めている。冬にはウィンターフェスティバルを開催し、児童と保護者が多数参加し、冬のイベントを楽しんでいる。さらに沖縄県宜野座子供会・育成会との交流を定期的に行っており、北と南の子供たちと保護者が楽しんでいる。
 またPTAが参画している学校支援ボランティアによる本の読み聞かせ「朝読書」実施と合わせ、「PTA図書」を開設し、会員が厳選した本を児童や会員に貸し出し、読書活動の定着を図っている。
 なお、道内では扇山小PTAのほか、4団体が表彰される。



ナイター・中学・朝野球の総合閉会式開く

 富良野軟式野球連盟(高橋尚志会長)主催の「平成24年度ナイター・中学・朝野球」総合閉会式が10月27日夜、富良野スポーツセンターサブアリーナで開かれ、リーグ戦の優勝チームや優秀選手賞などチームと個人表彰を行い、今シーズンの活躍を称えた。
 同リーグ戦は5月末から8月末にかけて行われた。エントリーしたのはナイターリーグに富良野消防など7チーム、中学リーグに富良野西中Aなど11チーム、朝野球リーグに富士スポーツなど7チーム。朝野球とナイターリーグは2回戦総当たりで行われ、朝、夕、夜に熱戦を繰り広げた。
 またこの結果、ナイターリーグで富良野消防署が8勝2敗2分け、中学リーグで富良野西中Aが9勝1分け、朝野球で富士スポーツが10勝1敗1分けの成績を収め、それぞれ優勝した。個人表彰では優秀選手賞にナイターリーグの本多佑生選手(富良野消防署)、中学リーグの髙橋歩選手(富良野西中A)、朝野球リーグの佐藤公俊選手(富士スポーツ)がそれぞれ選ばれ、表彰された。
 高橋会長がリーグ戦の1~3位のチームに賞状、優勝旗、楯などを授与し、さらに優秀選手賞、敢闘選手賞、優秀投手賞、打撃賞など各部門で活躍した選手を表彰した。総合閉会式には北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員などが来賓として出席して祝辞を述べ、優勝チームや表彰された選手の健闘を称えた。

2012年11月20日火曜日

富良野市 新年度予算編成始まる

 富良野市は16日、平成25年度の予算編成打ち合わせ会議を保健センターで開いた。各部局の部課長、係長、一般職員約100人に、新年度の富良野市予算編成方針をはじめ、予算編成に向けた財政状況や予算要求基準、予算編成日程などを説明した。冒頭、能登芳昭市長は平成25年度の編成予算方針として、学校整備、農業問題、観光など基本的な取り組みを語った後、①第5次富良野市総合計画②「身の丈にあった予算」の堅持③「協働のまちづくり」の推進④「環境」に配慮した施策の推進⑤施設の長寿命化への対応―の5つの基本方針を挙げ、「富良野市の財政は良好だが、無駄のない予算編成を行ってほしい」などと出席した職員に理解と協力を求めた。
 富良野市の財政は、平成20年度から22年度までに実施した「富良野市財政健全化計画」に記された『身の丈にあった予算』の考え方に基づき、計画の終了後も引き続き、歳入の確保と人件費等の経常経費をはじめ、各経費の抑制に取り組んできた。
 この結果、平成20年度以降、財政調整基金等の貯金に依存することなく健全な財政運営を継続しており、同23年度の一般会計の決算でも、2億4700万円の実質収支、財源とした財政調整基金繰入金8000万円を除いても、1億6700万円の黒字収支を維持した。
 また、地方公共団体財政健全化法に基づく財政健全化判断比率も、健全化計画に基づく自主的な改善努力が求められる「早期健全化基準」を大きく下回っており、全道都市との比較でも上位に位置している。
 しかし、将来における富良野市の財政環境は、歳入面で、景気低迷の長期化や人口の減少(特に労働人口の減少)による市税収入の減、歳出面で、人口の高齢化に伴う社会福祉関係経費の増や公共施設の老朽化に伴う改修・修繕経費の増など懸念材料が多く、これに加え、富良野市の財源の中で最も大きなウエイトを占める地方交付税も国財政の悪化や制度改正等により、先行きが不透明なことから、決して楽観できるものではない。
 同会議では、総務部財政課の担当者が予算編成に向けた財政状況、予算要求基準、予算編成日程、予算資料の作成などの説明を行った。この中で予算要求書の提出期限(一般会計、特別・企業会計、広域連合)を今月30日までとし、12月3日から同下旬にかけて財政課要求内容のヒアリングを行う。そして1月中旬から同下旬にかけて理事者による査定が行われ、2月中旬までに予算案決定総括打ち合わせ会議を行う予定。 



ようやく初雪 観測史上最も遅い記録

 富良野地方も18日、平年より26日、昨年より46日もそれぞれ遅い初雪が観測され、最も遅い記録を更新した。同日午前、みぞれが降り出し、夕刻にかけて雪に変わった。19日午前中にかけ、白い雪が断続的に舞い、田畑や道路、家屋、樹木が真っ白に雪化粧し、ようやく冬将軍の到来となった。
 旭川地方気象台の発表によると、同日、北海道の上空には強い寒気が入り、雪の降りやすい状態となった。これまで初雪が最も遅れたのは旭川市で昭和2年の11月13日だった。平年の初雪は10月23日。
 富良野地方では昨年の初雪が10月3日で旭川市と同じだった。しかしその後、高い気温の日が続き、11月14日まで全く雪が降らなかった。今年も記録的な暑さが続いたためか、初雪も記録的に遅くなり、富良野でも観測史上最も遅い記録となった。
 この初雪で富良野スキー場富良野ゾーンの山頂付近では、待望の本格的な降雪となった。同スキー場によると約30センチの積雪という。しかし例年に比べ日中の気温が高く、人工降雪機の使用がまだできないため、営業開始日はまだ未定。

2012年11月19日月曜日

おはなしの会「どんぐり」受賞 優良読書グループ北海道表彰

 北海道読書推進運動協議会が主催する「優良読書グループ北海道表彰」の伝達式が14日午後、富良野市教育委員会教育長室で行われ、宇佐見正光教育長が、おはなしの会「どんぐり」(渡辺美代代表、会員数15人)に表彰状を伝達した。
 同会は平成16年9月、渡辺代表ら3人で結成。以来、市立富良野図書館で毎週水曜日の午後3時から30分間、就学前の乳幼児を対象に絵本の読み聞かせ活動を行っている。現在の会員数は男性を含め15人。年齢は40歳代から70歳代で主婦や元教員などで構成している。
 これまで渡辺代表を中心に、毎月第1水曜日に市立図書館で定例会を開き、読み聞かせに適した絵本・児童書の情報収集や調査研究活動を行うほか、「図書館まつり」「こどもの図書館まつり」の実行委員会に参加し、さらに小学校で開かれるブックフェスティバルを支援している。
 読書活動の内容では、市立図書館で8年間にわたり、毎週水曜日に絵本の読み聞かせ「どんぐりおはなし会」を開催し、年間40回。参加者は年間約700人に上っている。さらに毎年クリスマス会を実施し、行事を通して読み聞かせの拡充活動を行っている。
 このほか、母親の読書相談に携わるなど、家庭における親子読書の推進にも大きな実績を挙げている。また、小学校における読み聞かせ活動を先導的に行い、現在約90人の学校支援読み聞かせボランティアの中でも中心的な役割を果たしている。
 表彰状を伝達した宇佐見教育長は「子供たちに読書の楽しさ、素晴らしさを伝えている。さらにブックフェスティバルなど地道な活動にも協力をいただいている。長年にわたる読書活動で市内の子供たちの学力が伸びてきており、心の豊かさにつながっています」などと渡辺代表ら出席した5人の会員に感謝の言葉を述べた。
 渡辺代表は根室管内で20年、別海町で10年にわたり読書活動を行い、平成16年に富良野に移住してからも活動を続けてきている。「富良野に来てからも読書活動を続けたいと思い、3人で会を作りました。今回の受賞は会員みんなの大きな励みになりました。常時8人が集まり、読書活動を続けています。子供たちに、そして仲間に会うのがとても楽しみです。みんなとてもいい関係で活動を続けています」などと受賞の喜びを語った。



「森の楽団」を制作 布部小中の児童生徒が挑戦

 新富良野プリンスホテルのニングルテラスで、富良野塾の店「森の楽団」を経営している髙木誠さんが14日、布部小中学校(吉田孝則校長、児童生徒数18人)で、ニングルテラスの体験活動を行い、樹木の枝や幹など周りにある草木を材料に楽器を演奏する「森の楽団」制作の楽しさを子供たちに伝えた。
 髙木さんは元富良野塾生。卒業後、富良野に住み、ニングルテラスの一角で「森の楽団」を経営し、訪れる観光客を楽しませている。髙木さんは「富良野に住み始めて今年で18年目。これまでお世話になったお礼として子供たちにクラフト体験会を開きました」と同校を訪問し、子供たちと交流した。
 体験会では、ヤナギやカエデ、シラカバなどの小枝やラベンダーの茎、どんぐりなどで作ったニングルの胴体、腕、足、頭など、さらにトランペット、チェロ、コントラバス、バイオリン、ギターなど楽器をパーツごとに用意し、それを木工ボンドを塗りながら組み立てていく作り方を教えた。
 子供たちの中には足を逆につけたりするなど悪戦苦闘しながら約1時間で楽器演奏をする高さ10センチほどのニングルを完成させていた。女子中学生は「すでに出来上がった手足や頭を取り付けるだけだったが、細かな作業で大変でした。身近にある小枝でこんな素晴らしい人形ができるなんてすごいですね」と出来上がったニングルを手に嬉しそうに話した。
 髙木さんも「周りにはたくさんの材料が揃っています。少し手を加えれば素敵な作品が出来上がります。子供たちにクラフト工芸の楽しさを少しでも伝えることができれば嬉しいですね」と話していた。

2012年11月15日木曜日

6福祉施設に寄贈 樹海中 学校農園で収穫したカボチャ

 私たちが栽培し収穫したカボチャです。食べて下さい―市立樹海中(亀井雅秀校長、生徒数29人)の生徒会(増田柚花会長)役員3人が、12、13の両日、市内6か所の福祉施設を訪問し、学校園で栽培、収穫した2種類のカボチャ計120㌔を寄贈した。
 同校では毎年総合的学習の時間の中で学校農園活動を行っている。4年前からは校舎敷地内を開墾して約24アールの学校農園を開設した。一昨年の春にはPTAの協力で暗きょ作業を行った結果、水はけが良くなり、収穫量が大幅に増えている。
 今年は6月中旬に生徒たちが育てた、くりゆたか100本、雪化粧200本、坊ちゃん300本の計600本3種類の苗を定植した。好天に恵まれ順調に生育したため、坊ちゃん700個(136キロ)、くりゆたか350個(452キロ)、雪化粧380個(751キロ)を収穫することができたという。
 この収穫したカボチャは、学校給食センターの「ふるさと給食」に提供したり、横浜市のレストランにも発送している。さらに地域の人に役立ててもらうため、毎年、ラベンダーの郷、富良野国の子寮、デイサービスいちい、老人保健施設ふらの、北の峯学園、富良野寿光園の6福祉施設にカボチャを寄贈している。
 寄贈したカボチャは、くりゆたか、雪化粧の2種類。10キロずつ箱に詰めて、会長の増田さん(2年)、副会長の林優希さん(2年)、書記の松本光平君(2年)の3人が各施設を訪問し手渡した。
 最初に訪れた養護児童施設の国の子寮では、「今年は好天に恵まれ、たくさんのカボチャを収穫することができました。カボチャは今が旬、とても美味しいです。給食に活用して下さい」と話し、2人の寮生と職員に手渡した。施設長の三上広文さん(49)は「ありがとうございます。調理を担当している職員に話して早速、子供たちに食べさせたいと思います」と増田会長ら3人にお礼を述べた。



「新酒 富良野」にカンパーイ 5回目の「ふらのワイン華酔祭」

 「ふらのワイン華酔祭(かすいまつり)」と銘打ったワインフェスタが13日夜、ふらのワインハウスで楽しく開かれた。市民75人が、この秋に醸造された「新酒富良野」など4種類のふらのワインを味わい、ワイン料理に舌鼓を打ち、ワインづくしの夜のイベントを堪能した。
 6年前までは「ふらのヌーヴォー祭り」として開かれていた。華酔祭と銘打ってからは5回目。新酒富良野はオリビア種とセイベル種の原料ぶどうを使用してリニューアルしたもの。今年は好天に恵まれ、昨年に続いて糖度が高く良質の新酒が出来上がったという。
 参加した市民の約半数以上は常連で若い女性も多い。毎年参加しているという20歳代の女性は「今年も非常に美味しいですね」と、なみなみと注いだワイングラスを片手に、談笑しながら新酒を楽しく味わっていた。また、「ワインは飲めないけれど、雰囲気を楽しみたいので参加しました」という若い女性4人グループは、ぶどう果汁で乾杯し、1時間半にわたり華酔祭を楽しんでいた。
 なお、新酒富良野(720ミリリットル)は14日から市内の小売店で限定発売(2000本)されている。価格は1300円。

2012年11月13日火曜日

ゲートキーパーの役割とは 自殺予防の養成講座に30人

 富良野保健所主催の「富良野地域『自殺予防ゲートキーパー』養成講座」(富良野心といのち見守り隊養成講座)が8日午後、富良野市総合保健センターで開かれ、民生児童委員や公務員、主婦など約30人が参加し、自殺の現状や総合的な対策の理解、さらにゲートキーパーの役割などについて知識を深めた。
 全国の自殺者は平成10年以降毎年3万人を超え、北海道でも毎年1500人前後が命を絶っている。富良野管内でもここ10年間で毎年7~20人が自殺で命を失っている。
 自殺は健康や経済的な問題など、様々な要因が複雑に関係して心理的に追い込まれた末の死で、自殺を考えている人は悩みを抱えながらもサインを発している。
 こうした状況から北海道では平成21年度から全道14か所で「自殺予防ゲートキーパー研修」を実施している。富良野保健所管内でも行っており、今年度は2回(2回目は11月14日)開く。



オムカレーウォーキング楽しむ 家族連れの市民ら63人が参加

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、快晴に恵まれた11日、初めての「富良野オムカレーウォーキング」をフラノ・マルシェを発着に開催した。家族連れやグループの市民ら63人が参加し、街中にある富良野オムカレー提供店(5店舗)と菓子店(1店舗)をウォーキングで周り、各提供店自慢の一品をトッピングしたボリューム満点のオリジナルオムカレーに舌鼓を打った。
 同協議会は、これまで道内外のイベントに積極的に出展するなど、「富良野」をPRしていたが、市民から「地元でも是非イベント開催を!」という要望が相次ぎ、地元市民を対象にしたイベントを検討し、①地元還元・定着②街中の魅力発見③健康増進の3つのコンセプトで富良野オムカレーウォーキングを企画した。
 同日は北風が吹く肌寒い天候となったが、青空が空一面に広がる絶好のアウトドアイベント日和に恵まれた。参加者たちは午前10時にフラノ・マルシェを一斉にスタートし、街中にある富良野オムカレー提供店(まさ屋・笑楽亭・くんえん工房yamadori・なんまら・山香食堂)と菓子司「ろっこう」の6店舗でスタンプを押してもらい、ほぼ1時間ほどでゴールした。
 参加者は、同施設の中央広場でベンチやテーブルに座り、富良野オムカレー全提供店(13店舗)のカレーソースをブレンドしたオリジナルオムカレーに、各提供店自慢の一品(豚トロ、サラダ・漬物、ソーセージ、焼き鳥、トンカツ)をトッピングしたボリューム満点のオムカレーに舌鼓を打った。また、帰り際には、お菓子、JAふらのにんじんジュース、富良野産の玉葱・人参・馬鈴薯・米、カレールウを付けた「おうちでカレーセット」のお土産がプレゼントされた。
 子供を連れた30歳代のグループは「きょうは天候に恵まれ、大変楽しく参加できました。トッピングが多くて食べきれませんでした。さらにお土産まで付いて得した気分です。来年も開かれたらぜひ参加したいです」と笑顔で感想を述べていた。
 同協議会は、「今回の結果を踏まえ、次年度以降は、北の峰コースや市街地コースなど、参加者がさらに満足していただけるような魅力あるウォーキングイベントを企画し、市民還元事業の一環として、継続開催していきたい」と話している。

2012年11月12日月曜日

布礼別小中学校児童生徒会
今度は道地域活動振興協会が表彰

 公益財団法人北海道地域活動振興協会(高田忠尚理事長)は、市立布礼別小中学校児童生徒会(藤野穂乃佳代表、18人)に「北海道地域活動推進功労賞」を授与した。10月23日に札幌市で開かれた「地域活動道民大会」の席上で表彰式が行われたが、同児童生徒会の代表者が出席できなかったことから7日、高田理事長が同校を訪問し、代表の藤野さん(3年生)に表彰状を授与し、長年にわたり実践している観光トイレのボランティア清掃活動の功績を称えた。
 同協会は、明るく豊かでゆとりのある地域社会の創造を目指し、ボランティア活動やコミュニティ運動、NPOなど地域活動・市民活動全般の推進に取り組んでいる。高田理事長は元富良野市長で昨年4月に就任した。
 地域活動道民大会では、基調講演の後、北海道社会貢献賞(地域活動推進功労者)、北海道地域活動推進功労賞の順で表彰式が行われた。
 北海道地域活動推進功労賞には、同児童生徒会をはじめ札幌市や留寿都村、南富良野町で活動している5団体が選ばれた。
 受賞した同児童生徒会は、昭和63年に校舎近くの布礼別市街地に観光トイレが設置されたのに伴い、小学3年生以上の児童生徒でボランティア清掃を開始した。以来、途絶えることなく4月から9月末までの観光シーズンに、毎週1、2回、放課後、交代で観光トイレの便器や床、壁などを磨いている。夏休み中は部活動や学校花壇の水やりに登校した子供たちが担当。トイレの入口にはカードとペンを置いた投入箱があり、毎年約300枚以上投函されている。心温まるメッセージが多く、子供たちの活動の励みになっている。今年で25回目の活動が終了し、地域はもとより富良野市のイメージアップにも大きく貢献。
 表彰状を受け取った藤野代表は「これまでトイレを使用した観光客からたくさんの感謝の言葉が贈られてきました。ボランティアの精神を大切にしこれからも活動を続けて行きます」とお礼を述べた。また高田理事長は「先輩から受け継いできた活動に対し心から感謝し、大変嬉しく思います。継続は力なりと言うが、活動を受け継いでいくことは大事なのでこれからも工夫をして清掃活動を行って下さい」と子供たちの活動に対し賛辞を贈った。
 また三浦徹校長も「観光トイレ清掃はわが校の自慢の活動。富良野市にとっても特色ある活動だと思う。25年間と言う長い活動で全道、全国に知られるようになったことは大きな励み。人数は少ないけれどもこれからも活動を続けて下さい」と激励した。
 なお、同児童生徒会は、この観光トイレ清掃の実践に対し、これまで富良野市や北海道知事から感謝状や表彰状を多数授与されており、平成21年には女性奉仕団体の国際ソロプチミスト日本財団から社会ボランティア賞の全国表彰を受けている。



冬季遭難救援隊を編成 陸自上富駐屯地で編成完結式

 陸上自衛隊上富良野駐屯地(司令=大場剛1佐)は今月1日、「冬季遭難救援隊編成完結式」を行い、山岳遭難救助の体制を整えた。
 平成19年に発生した上ホロカメットク山での遭難事故を機に毎年冬季に編成しており、今年で5年目。救援隊は駐屯各部隊に所属するスキー指導官約190人の要員を確保し、1個隊10人で編成する。支援活動は来年のゴールデンウィーク終了後まで。
 完結式では大場司令が「昨年の東日本大震災の災害派遣活動を通じて、国民から自衛隊は国土・国民の安心・安全を確保する『最後の砦』と評価されたことを胸に刻むとともに、本警備隊区内での冬季災害発生時には隊区各自治体が『上富良野駐屯地冬季遭難救援隊』に寄せる期待の大きさを十分に自覚し、与えられた任務を確実に遂行しうるよう部隊として、また諸官一人一人が万全の態勢を保持することを要望する」などと訓示し、隊員の士気を鼓舞した。なお、終了後に救援隊要員の教育訓練として、負傷者を雪上で搬送する応急担架の作成指導が行われた。

2012年11月8日木曜日

観光入り込み増加傾向 上期前年比6・5%増の131万人

 富良野市経済部商工観光室は、今年度上期(4~9月)の富良野市観光入り込み客数概要を発表した。それによると、観光入り込み客数は約131万人で前年同期に比べ、約8万人、6・5%増加した。しかし宿泊客数は約26万人で微減(2・5%)。また訪日外国人宿泊者数は1万人を超え、前年同期に比べ2倍以上となった。
 上期の特徴として道内客数が6・6%、道外客数が6・2%それぞれ増加。宿泊客数は前年度に比べ2・5%、前々年度に比べ11・3%減少した。だが、宿泊延べ数では4・2%の伸びを見せ、宿泊滞在率では1・39泊となり、前年度、前々年度よりも上昇。
 また外国人宿泊者数は前年度と比べ238・4%、延べ数でも236・1%それぞれ大幅な増加となったが、対前々年度比では宿泊客数が67・7%、宿泊延べ数が61・3%で、ピーク時から比べると大幅に下回っている。
 主な増加の要因として同観光室では「国内では震災後の国内旅行者の旅行・レジャーへの意欲が回復した。またスポーツ観光(トレイルランやアースライド、登山)の定着やアウトドアブーム、節電対策で涼を求め涼しい地域に長期滞在する道外客、また道東道占冠ICの開通による日帰り客」などを挙げている。
 一方、減少の要因として「震災後移動を控えていた道内客の反動、道東道占冠ICの開通による日帰り客の増加に伴う宿泊客、放射能への不安による家族旅行の回復の遅れ(国外)、長引く円高で外国人客の訪日旅行の選択に影響した」などと挙げている。



富良野小ジュニア 1月の全道大会に駒を進める

 今月3、4日、稚内市総合体育館で開かれた「第32回道新カップ北海道小学生バレーボール道北大会」女子の部で、富良野第2代表の富良野小ジュニア(曾田みすずキャプテン、部員18人)が8度目の優勝を飾り、1月12日から江別市で開催される全道選抜優勝大会に駒を進めた。
 同大会には富良野をはじめ、旭川、稚内、名寄、留萌、深川の5地区から選抜された16チームが出場し、全道大会出場権をかけて日頃の練習成果を競いあった。富良野小ジュニアチームは1回戦で名寄第2代表の名寄南を21―17、21―11、2回戦で留萌第1代表の増毛はつらつチームを22―20、21―8でそれぞれ下した。さらに準決勝では富良野第3代表の美瑛スーパーファイターズを接戦の末、21―13、16―21、21―19のスコアで破り、決勝へ。決勝では旭川第2代表の神楽岡に21―12、21―13のスコアで勝利した。
 同チームの5、6年生11人が6日午後、市役所を訪問し、能登芳昭市長に道北大会の優勝報告と全道選抜優勝大会出場への意気込みを語った。能登市長は「優勝できたのは日頃の練習成果が実り、全員で勝ち取ったものと思います。市民を代表してお祝いします。6年生にとって最後の大会となるので全道優勝を目指し、もう一度花を咲かせて下さい」と激励した。
 これに対して曾田キャプテンをはじめ6人のレギュラー選手が「チーム一丸となって優勝することができました。次の大会でも心を一つにし声を出し、優勝を目指します」、さらに控えとして応援に回った5年生5人も「次の大会でも一つになって大きな声を出し、応援したい」などと意気込みを能登市長に伝えた。
 監督の中川明教諭(37)は「富良野小ジュニアチームは大柄な選手はいないものの、攻撃、守備とも安定したバランスの取れたチーム。全道選抜優勝大会では強豪チームが多いが、上位入賞を目指したい」と選手たちの活躍に期待を寄せている。

2012年11月6日火曜日

上富町長選 現職と新人の一騎打ちへ

 任期満了に伴う上富良野町長選は今月27日に告示、12月2日に投開票が行われる。現職で2期目を目指す向山富夫氏(64)=無所属=と新人の一色美秀氏(67)=同=が立候補を表明している。このほかに候補擁立の動きがないため、両氏による一騎打ちの公算が濃厚となっている。4日に向山陣営、5日に一色陣営の後援会が相次いで事務所開きを行い、事実上のまちを二分する選挙戦に入った。
 向山氏は町議会議員(平成11年8月初当選)を経て、平成20年11月に行われた町長選で初当選を果たした。向山陣営の後援会(伊藤里美会長)の事務所は大町1丁目2番1号に開設された。
 事務所開きには役員や支持者ら多数が出席。はじめに伊藤会長が「向山町長は、生活基盤の道路整備や子育て支援など、町の隅々にわたる行政と取り組んできている。町長と私たちの気持ちは同じなので応援し、町長の思いを町民に伝えていきたい」などとあいさつした。
 これに対して向山氏は「いたらない点はたくさんあります。上富良野町の115年の歩みの中に全ての答があります。蒔いた種に花を咲かせるため、引き続き町政のかじ取りを担い、町民の歩幅と目の高さに合わせ、次の世代に向けた私の思いを伝えていきたい」と決意表明を行い、出席した大勢の支持者に協力と支援を求めた。
 一方、一色氏は一色商店に入社した後、昭和43年3月から一色商店代表取締役に就任。平成20年11月に行われた町議会議員選挙に初当選した。一色陣営の後援会(村上重幸会長)事務所は栄町2丁目2番31号に開設された。
 事務所開きで村上会長は「一色氏が出馬表明するまで紆余曲折があった。短期決戦なので草の根運動で展開する。現職の胸を借り、正々堂々と体当たりで取り組んでいきたいので最後まで支援をお願いします」などとあいさつし、参列した多数の支持者に支援を求めた。
 これに対して一色氏は「町議会議員に当選した後に、議員や首長は住民の意見を吸い上げるのが使命と諭された。この4年間、何もできなかった。私は上富良野が大好きです。未来の子供たちのため、上富良野町を盛り上げ、活性化させることが必要です」などと町長選に向けた決意表明を力強く行った。



今年も盛況 シルバー生き生きフェア

 富良野市シルバー人材センター(川瀬好雄理事長、会員数192人)主催の「第4回シルバー生き生きフェア」が10月28日、富良野地域人材開発センターに開設されている「生き生き広場」で開催され、会員をはじめ大勢の市民が訪れ楽しんだ。
 同センターは、独自事業として平成21年度から「生き生き広場」を富良野地域人材開発センターの作業棟を借りて活動しており、今年で4年目。同広場では会員相互の交流をはじめ、リサイクル手芸品や布草履の作成、さらに自転車、自動車のタイヤ預かりなどを主な活動としている。
 フェアは1年間の活動の成果を会員や市民に披露し、交流を図るのを目的に開かれている。同日は肌寒い天候となったものの、午前11時の開始を前に大勢の会員や市民が次々に会場を訪れた。
 開会式では川瀬理事長が同センターが行っている様々な活動の報告を行い、一層の支援を呼びかけた。また能登芳昭市長も来賓として出席し、同センターが果たしている事業に改めて声援を送った。
 この後、福祉施設「北の峯学園」の利用者と職員計25人による「北峯太鼓」を皮切りに、美音の会社中(林祐子代表)の大正琴の演奏、午後からは、同シルバーセンター会員によるリズムダンスが披露された。さらにカラオケ大会、ゲーム大会、抽選会など次々に楽しい催し物が繰り広げられ、会員や市民を楽しませた。
 また人参、じゃが芋、玉ねぎなど農産物の販売、包丁研ぎ、おにぎり、豚汁、焼きそばなどが販売され、3時間にわたり同フェアが開かれた。60歳代の女性は「毎年フェアを楽しんでいます。きょうは気温が低かったこともあり、豚汁がとても美味しかった」と話していた。

2012年11月5日月曜日

きょう平成24年度富良野市功労者表彰式

 富良野市は平成24年度富良野市功労者表彰式をきょう3日午前10時から、市役所大会議室で行う。表彰されるのは、自治功労では元富良野市農業委員会委員の鈴木信一さん(64)、富良野市交通安全指導員会理事の坂口道郎さん(76)、同、大島勝行さん(75)、福祉功労では元富良野市社会福祉協議会会長の黒田耕男さん(80)、教育・体育功労では富良野軟式野球連盟副会長の谷川俊郎さん(80)の5人。



ハイランドふらので感謝デー 大勢の家族連れで賑わう

 富良野振興公社の「感謝デー」が10月28日、温泉保養施設「ハイランドふらの」=島の下=で多彩に開かれ、家族連れなど終日大勢の人たちで賑わった。
 同社は今年で創立50周年を迎え、感謝デーは6回目。主なイベントは午前10時から1階特設会場で始まり、「ミリィーのバルーンアートショー」「餅つき大会」「チビッ子縁日」、2階では「フリーマーケット」「ご長寿マート」などが催され、屋外では「うさぎのふれあい広場」が設けられ、入場者を楽しませた。
 一方、「まるごとふらの味噌焼きそば」「ファイターズカレー」「チーズフォンデュ」など17種類の当日限定特別メニューが販売され、会場となった多目的ホールには家族連れの市民が大勢次々に詰めかけ、それぞれ格安のメニューを注文し食事を楽しんでいた。また昨年に続いて芦別振興公社が特別出店し、ご当地グルメの「ガタタンラーメン」を販売し人気を集めていた。
 このほか、入浴回数券特別割引券(2000円)の販売も行われ、当日の入浴料金も大人(中学生以上)300円、小学生100円の特別価格で提供したため、終日大勢の人たちで賑わった。

2012年11月1日木曜日

就職応援フェアに70人 今年度中に再度開催

 富良野市主催の「ふらの就職応援フェア」が10月27日午後、富良野文化会館大会議室で開かれ、来春就職を予定している高校生をはじめ、求職中や転職希望者など計70人が参加し、出展した企業側と熱心に就職に向けた相談を行っていた。
 同フェアは市内の雇用促進を図るのを目的に初めて大々的に開かれた。保険会社、ホテル、食品会社、飲食店、建設会社、貨物運輸会社、福祉施設、介護施設、食品製造会社、イベント会社など26企業が協力し、午後2時から3時間にわたって行われ、各企業の人事担当者が仕事の内容について詳しく説明した。
 また市側では参加した高校生や求職者などに対して「参加していかがでしたか」「参加しようと思った理由は何ですか」「就職したいと思った企業はありましたか」など7項目のアンケートを実施した。市では企業側の要望もあり、同フェアを今年度中に再度実施する。



全道のローターアクト会員集まる
富良野で2日間にわたり100人が交流

 奉仕団体の国際ロータリー第2500地区・第2510地区ローターアクトの会員が一堂に会した「北海道ローターアクト交流会」が10月27、28日の2日間、富良野市で開催され、約100人が楽しく交流した。
 ローターアクトは、ロータリークラブに所属する会員の企業従業員の青年組織。情報交換や親睦を目的に年に1度開催されており、今年で11回目。27日は午後1時から新富良野プリンスホテルを会場に開かれた。
 開会式で黒田和寛・第2500地区ローターアクト地区代表が「何事も継続することは大変ですが、交流会を通して両地区の更なる発展につなげていきたい」などと主催者を代表してあいさつした。続いて来賓の能登芳昭富良野市長が「富良野市の様々な魅力に触れていただき、心に残る交流会になることを願っています」と祝辞を述べた。
 この後、自然写真家で、守りたい生命プロジェクト有限責任事業組合代表の寺沢孝毅さんが記念講演を行った。2日目は富良野地域人材開発センターに会場を移し、スポーツ交流会が開かれ、参加者たちは縄跳び、玉入れ、ムカデ競走、借り物競走などのゲームを楽しみ、同じ活動をするローターアクト会員として交流を深めた。

2012年10月30日火曜日

移住ビジネスの課題を学ぶ

 富良野建設業青年会(上田賢一会長)主催の「移住・ロングステイと地域活性化」をテーマとした講演会が9月15日、市内のホテルで開かれた。講師の菊谷秀吉伊達市長、倶知安町の本田哲観光協会会長が、テーマに沿って伊達市と倶知安町の取り組みを紹介した。出席したのは同青年会の関係者80人。菊谷市長と本田会長の講演とパネルディスカッション、さらに交流会を通して、移住ビジネスの現状と課題を学んだ。



はっきり断る勇気が必要! 薬物乱用防止防犯教室

 はっきりと断る勇気が必要です―「薬物乱用防止防犯教室」が今月18日、富良野緑峰高校(小島和明校長、生徒数419人)で開かれ、富良野警察署刑事・生活安全係長の久留宮紘士さんが、「今はインターネットからも薬物を手に入れることができる時代。また友人など身近な人からも薬物と知らされずに渡されることがある。1回使用しても死に至ることもあり、決して手を出してはいけない」などとDVDの上映と講話を通して薬物の恐ろしさを強く訴えた。
 はじめに薬物勧誘のテクニックや種類などについてのDVDが上映された。映像の中で「みんなやってるよ、1回なら大丈夫、すぐに止められる、友達が一緒だよ」などと勧誘のテクニックを挙げた。また、薬物耐性があり、使用すると次第に量が増え、中には1回使用しただけで急性中毒を起こし死亡するケースもある―などと薬物の恐ろしさを訴えた。これに対してDVDでは「興味ありません」とその場を立ち去ることが大事と指摘している。
 久留宮係長は「薬物を使用すると、気持ちが良くなり、幸せ感があるというが、それも1、2時間のみ。すぐに気分が悪くなる。これまでに検挙した中毒者の中には精神病院に入院したケースもあった。1回使用するとおしまい。死に至るケースもある。今はインターネットからも手軽に覚せい剤を手に入れることができる時代。また脱法ハーブは遥かに効果が高いものがある」などと事例を挙げながら薬物中毒の恐ろしさを訴え、「決して手を出してはいけない」と強調した。

2012年10月29日月曜日

市民300人が交通安全誓う

 富良野市交通安全協会(平沢幸雄会長)主催の「交通安全市民集会」が24日、富良野文化会館大会議室で開かれ、約300人の市民が参加し、交通死亡事故ゼロに向けた交通安全運動に取り組む決意を新たにした。
 集会では、はじめに交通安全指導員として、31年8か月にわたり地域の交通安全に尽力した千葉健一さんに感謝状が贈呈された。続いて交通安全標語コンクール入賞者の表彰が行われ、平沢会長が最優秀賞の久米隆広さん(富良野高3年)、香川和也さん(富良野緑峰高2年)、優秀賞の武島綾音さん(富良野高2年)、鈴木仁美さん(同)、市村祐太さん(富良野緑峰高2年)の5人に表彰状を授与した。
 この後、平沢会長が「8、9月に市内の国道38号線などで3件の交通死亡事故が発生し5人が亡くなった。さらに南富良野町でも2件発生している。これからは路面凍結の季節を迎えるが、もう一度原点に戻って安全運動の再確認を行いたい。一人ひとりが思いやりのある運転をすれば事故は防ぐことができる」などとあいさつし、家族、地域が一体となった事故防止を改めて訴えた。
 能登芳昭市長も「市民が一堂に会して交通安全への確認を行うのがこの集会。市内で発生した交通事故ですでに5人が亡くなっており残念。行政としても交通事故防止のため全力を挙げたい」などとあいさつ。
 さらに富良野警察署副署長の高橋徹さんが、9月末までに道内で発生した交通死亡事故の原因などを説明し、「歩行者は運転手に早く気付かせることのできるものを身に付けるなど、自分の命は自分で守る」などと訴えた。
 この後、富良野警察署交通課長の森谷昭英さんが基調講演を行い、今月22日夕刻に南富良野町字金山の国道で、横断していた歩行者を軽自動車がはねて死亡させた交通死亡事故を例に挙げながら「事故当時暗かったが、運転手がしっかりと前を見て運転していなかったのが原因。また歩行者も遠くから走ってくる車との間隔が分からなく道路を横断したものと思われる。運転手が制限時速を守っていても前方を見ていなければ歩行者を発見することはできない。ぼーっと運転していてはいけない」などと訴えた。
 続いて佐川急便株式会社北海道支社人事・安全推進課長の末岐良忠さんが会社の交通安全対策についての事例発表を行った。最後に富良野老人クラブ連合会会長の吉田薫さんが「富良野市内で今年、交通死亡事故が3件発生し、5人の方が亡くなるという、ここ10年で最悪の状況にあります」などと述べた後、①子どもと高齢者の交通事故防止②夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止③飲酒運転の根絶―など5項目の重点目標を掲げた交通安全の誓いを行った。



富良野沿線合唱祭コール・サンピラーフェスティバル
 6合唱団120人が集う

 富良野沿線合唱団連絡協議会コール・サンピラー(坂本良子会長)主催の「富良野沿線合唱祭コール・サンピラーフェスティバル」が21日、上富良野町保健総合福祉センターかみんで開催され、上富良野、中富良野、富良野で活動している6合唱団約120人が一堂に会して、美しいハーモニーを会場に詰めかけた大勢の住民や関係者に披露した。
 今年で15回目。沿線の合唱愛好者が一堂に会して交流し、日頃の練習成果を毎年発表している。小学生の編成による、かみふらのジュニアコーラス(高澤瞳代表、10人)、男声合唱の魅力をアピールした上富良野町のサンピラー男声合唱団(7人)、富良野市内の小学生で編成している富良野少年少女合唱団(南しほ代表、16人)、富良野市の女性で結成しているコール・フラヌイ(佐々木アヤ子代表、14人)、中富良野混声合唱団コール・フローラ(北嶋吉幸代表、29人)、創立35周年を迎えた上富良野混声合唱団(和田昭彦代表、21人)の5団体と同町のマーガレットサークル(成田久子代表、24人)が賛助出演した。
 各団体とも2~3曲の合唱を披露し、会場ホールいっぱいに美しいハーモニーを響かせ、大勢の入場者に合唱の素晴らしさを伝えていた。かみふらのジュニアコーラスの発表では、団員のママ友が乳児を抱きながら、一緒に合唱するほほ笑ましい光景が見られ、大きな拍手が沸き起こっていた。
 またフィナーレでは来年中富良野町で開催する引き継ぎセレモニーが行われ、出演者全員で「光の柱」を熱唱。さらに「第九交響曲」合唱付第四楽章の「歓喜の歌」が披露され、2時間にわたる合唱フェスティバルは盛会のうちに終えた。

2012年10月25日木曜日

宿願の全道初入賞 緑峰高、高校駅伝大会で6位

 今月20日、北斗市で開かれた「第65回北海道高等学校駅伝競走大会」男子の部で、富良野緑峰高が6位に入賞する大健闘の成績を収めた。入賞(8位以内)は平成11年の開校以来初めて。監督の小野光宏教諭(43)は「7選手とも目標設定内のタイムで走ることができ、最高のレースを行い、目標だった入賞を果たすことができた。来年は今回走ったメンバーから抜けるのは1人のみ。新チームの目標設定も今年以上になる」と来季につながる好結果に指導をより強化していく方針だ。
 同校は昨年の大会で9位、入賞まであと一歩のところだった。このため、選手たちは「入賞」を最大の目標に今シーズン走り込みを強化した。最後の調整となったのが今月13日に行われた「第50回美瑛―富良野間駅伝大会」(実行委員会主催)。予想通り総合優勝を飾り、7人のレギュラー選手を正式に決定し、同日の駅伝大会に臨んだ。
 1区(10キロ)に大道聖斗(2年)、2区(3キロ)に瀬川隆芽(2年)、3区(8・195キロ)に安田賢司(2年)、4区(8キロ)に藤崎大我(2年)、5区(3キロ)に武石知樹(3年)、6区(5キロ)に渡邉紘也(1年)、7区(5キロ)に柴田和希(2年)が選ばれた。
 同駅伝大会には強豪の札幌山の手、大谷室蘭、東海大四をはじめ、46校がエントリーし、7区間42・195キロで全国大会出場の切符を争った。激戦の結果、大谷室蘭が優勝を飾り、本命と見られていた札幌山の手を僅差で破った。両チームとも2時間9分台で走るハイレベルのレースだった。これに続いたのが富良野緑峰、東海大四(3位)、滝川西(4位)、北海道栄(5位)、恵庭南(7位)、北見北斗(8位)との激しい戦いだった。
 富良野緑峰は1区の大道が33分の設定タイム通りの力走を見せ、9位で2区の瀬川につないだ。北見北斗、恵庭南との競り合いとなり、順位を2つ上げ7位で3区の準エース安田にバトンをつないだ。安田も好走し順位を1つ上げ6位で4区の藤崎へ。藤崎も後半にスパートし、5位の北海道栄と10秒差に迫り6位をキープ。5区の武石も会心のレースを見せ北海道栄をかわし5位に浮上。そして6区の渡邉、アンカーの柴田も目標設定通りの走りを展開した。7区で順位を1つ下げたものの、総合タイムはチーム最高タイムとなる2時間21分02秒で走り、宿願の入賞を果たした。
 高校生最後のレースとなった武石選手は「4人いる3年生の中で自分だけ選ばれ、相当なプレッシャーを感じた。しかし皆の思いを背負ってレースに臨んだ」とレースを振り返った。また新チームのキャプテンに選ばれた藤崎選手は「プレッシャーに弱いのでレース前は緊張感でいっぱいだった。しかし小野先生や小野光哉キャプテン(3年)から励まされ、自信を持ってレースに臨むことができた。来シーズンはもっと順位を上げ、今度は賞状ではなくトロフィーを貰いたい」と意気込みを語った。
 今回の駅伝大会では上位の4チームが私立。力のある選手を広範囲に集めており、札幌山の手では全国大会を視野に入れ、外国人選手を補強している。そんな中で富良野緑峰は富良野沿線のみの生徒で編成している。公立では滝川西に次ぎ2番目の成績。小野教諭は「地元のみの選手でも強豪チームを十分に苦しめる走りができるようになってきた。打倒私立を目指し、来シーズンの目標を3位に設定して臨みたい」と選手同様に闘争心を燃やしている。



大人気、大人の古本市 過去最多の5802冊を無料配布

 市立富良野図書館で今月11日から開かれている「図書館まつり」(実行委員会主催)の一環として、「大人の古本市」が20、21日の両日開かれ、今年も大人気だった。訪れた407人の市民に5802冊を無料配布し、昨年より1000冊以上も多く過去最多冊数だった。
 同館では市民から提供(寄贈)された図書の中で古くなったものを除籍しているが、その有効活用として古本市を図書館まつりで毎年開き、無料配布を行っている。当初は10冊の限定だったが一昨年から無制限で配布。今年も1人で100冊を持ち帰った市民がおり、開始前から100人を超える市民が列を作って待つほどの人気だった。
 古本は年々除籍した図書が多くなり、今年は小説をはじめ、文庫本、児童本、絵本、雑誌など昨年より約1000冊多い過去最多の約1万1000冊を展示した。
 同館では持ち帰る冊数が多くなることを予想して袋やひもを用意した。このためなのか平均で1人14冊を超え、今年も100冊以上の本を持ち帰った市民もいた。70歳代の男性は「どうしても読みたい文庫本が見つかった。全部で15冊もあり、いずれも新刊書並みでまったく汚れがなかった」と嬉しそうに話していた。また60歳代の男性は「毎年開かれる古本市を楽しみにしています。冊数は無制限となっているが多くを持ち帰っても読み切ることができないので、好きな本を10冊ほど見つけたい」と話していた。
 同館では「前日までに開催時間の問い合わせの電話があり、ある程度の利用はあると思っていたが、配布した冊数は予想を超えた。27日から読書週間が始まります。持ち帰った本で楽しんで下さい」と話している。
 なお、図書館まつりは今月27日まで開かれる。

2012年10月23日火曜日

資料として後世に残す 市内の歴史的建造物の見学研修会

 富良野市教育委員会、北海道建築士会富良野支部主催の「富良野市内歴史的建造物見学研修会」が19日開かれ、北海道建築士会富良野支部(平沢幸雄支部長)に所属する建設業者から12人が参加、市内12か所の歴史的建造物を1日がかりで視察した。歴史的建造物を調査・記録し、伝統的な建築技術や意匠について後世に残すのが目的で、平成25年度に冊子を発刊する予定だ。
 一行は同日午前9時に富良野文化会館に集まり、富良野市生涯学習センター職員と講師として招いた北海道開拓記念館副館長の小林孝二氏が富良野神社旧拝殿(若松町)を皮切りに、島田邸(同)、菅原米店倉庫(朝日町)、ヤマドリ(旧河村合名酒造酒蔵)(同)、渡部医院(本町)、日下石油倉庫(日の出町)、腰本農場土蔵(西学田二区)、境邸(北扇山)、JR山部駅危険品庫・倉庫(山部市街)、旧山本澱粉工場・乾燥庫(山部東18線)、山崎農場倉庫(下五区)など市内の歴史的建造物を視察した。
 講師の小林氏は「北海道の建物は歴史が浅く、知名度が低く見えるがそうではない」などと指摘し、専門的な立場から富良野神社旧拝殿などの建築工法について解説をしていた。また平沢会長はヨーロッパの建物を視察した経験から「ヨーロッパの建物は修復を繰り返しており、自然と調和している。先輩が残した技術をしっかりと受け止め、資料として後世に残していくことができる冊子の作成に協力していきたい」などと話した。
 生涯学習センターでは「市内の歴史的建造物の資料を後世に残していくため、平成23年度から取り組んでいる。建物の写真のみでなく、建築士会の協力を得て設計図も復元し、資料として残していきたい」という。



第27回「ふらのカップ」富良野年令別水泳競技大会 
30の大会新記録

 富良野水泳協会(盛永俊彦会長)主催の第27回「ふらのカップ」富良野年令別水泳競技大会が7日、富良野市中心街活性化センターふらっとプールで開催され、約300人の選手が自由形など個人5種目、団体2種目でスピードを競い合った。熱戦の結果、男子100メートル自由形など30の大会新記録が出た。
 同大会には、地元富良野、上富良野をはじめ旭川、士別、美唄、当麻、東川、音更などの24団体と個人が出場し、幼児から高齢者まで年齢・年代別に分かれて、自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ、個人メドレーの個人5種目とメドレーリレー、フリーリレーの団体2種目の計119競技で実力を競い合った。

2012年10月22日月曜日

緊急いじめアンケート実施 富良野市青少年育成協議会で会合

 富良野市青少年育成協議会(会長・児島応龍教育委員長)の会合が9月28日、市立富良野図書館で開かれ、いじめ問題の取り組みや各学校、PTA連合会、富良野警察署などの団体と情報交換を行った。いじめ問題の取り組みとして、いじめによる事件が全国で発生していることから、緊急いじめアンケートを実施したという。
 はじめに高田賢司学校教育課長が「いじめ問題の取り組みとして年2回のアンケートを実施している。今年5月に行ったアンケート調査結果と、このほど実施した緊急アンケートの結果については、『いじめられたことがある』の回答では5月より13人多かった。その理由に小学生低学年の回答が多かった。追跡調査を行ったところ、双方の思いの違いや言葉の受け取り方の違いなどがあり、『いじめ』と判断するまでに至っていないことも含まれていた。しかし、『違い』からいじめに発展する可能性もあることから、子供たちのサインを見逃さないように対応していきたい」などと報告。
 さらに「平成23年度の児童生徒問題行動(北海道)の結果について、全体的に減少傾向にあるが、解消されたわけではない。引き続き、アンケートの実施や追跡調査、各学校での独自調査を含め、継続した対応をしていきたい」などと報告した。
 また、山本将誉社会教育課長が携帯電話、スマートフォン利用調査報告を行った。それによると「家族と一緒に使う携帯電話があるか」の回答では、4人に1人は「ある」と回答。また「いつから持っているか」の設問では「中学1年生」という回答が多かった。利用目的で多いのが、音楽や動画、メール機能の回答が多くみられたという。今後、11月を目途に、学校別の結果を各学校へ情報公開し、今後の指導に役立てることにしている。
 この後、情報交換が行われ、校長会から「ネットトラブル、いじめ防止、いじめアンケートなどを実施し、指導を行っている」、PTA連合会から「通学路や交差点を巡視し、子供たちの安全確保を行っている。また、地域だけの子供を見守るだけではなく、市内全体で見守りや声かけができるよう、ネームストラップを作成し、子供たちへ声かけを行っていく」、富良野警察署生活安全課から「事件に巻き込まれないよう、夜間警備、深夜徘徊の職務質問と指導など、未然防止に努めている。携帯電話等によるネットトラブルについて、フィルタリングの必要性を進めている」などと報告した。
 このほか、人権擁護委員からは「小中学校を訪問し、5年生に相談カードを手渡ししている。保護者や先生に相談できない時は、カードの連絡先へと伝えている。また、デートDV授業の推進として、美瑛、上富良野、南富良野、富良野(2校)、看護専門学校に依頼し、前向きに検討するという報告を受けている」などと情報を提供。
 また、宇佐見正光教育長から「携帯電話についてのアンケート調査は平成19年に実施しており、今回5年ぶりの調査。フィルタリングをできるだけ対応し、学校教育中期計画において平成25年からの後期5か年計画に盛り込む」と話した。



熱演、スコップ三味線 各種イベントで大うけ

 富良野市社会福祉協議会の職員や理事、民生児童委員、ボランティア有志ら11人で編成する「スコップ三味線」グループが、敬老会など地域イベントに出演し、曲に合わせ見事な物まね演奏を披露し喝采を浴びている。
 男性職員1人、女性職員3人、理事2人、児童民生委員2人、ボランティア有志3人で構成。グループを編成するきっかけとなったのは、5月に同協議会が主催している一人暮らし高齢者の「ふれあいの集い」で、依頼していたグループが急きょ出演できなくなったため「それでは私たちで何か余興をやりましょう」と結成した。
 以来、毎月第2、第4水曜日、仕事を終えてから約2時間の練習を行っている。三味線の代わりに角スコップと剣先スコップ、バチの代わりにお好み焼きのヘラを使用している。衣装は社会福祉協議会と共同募金会の名前が入ったはんてん。
 10人がスコップで演奏を行い、1人が司会を務めている。現在演奏できる曲目は「浪花節だよ人生は」「じょんがら女節」「ダイヤモンドヘッド」「パイプライン」の4曲のみ。9月1日に山部福祉センターで開かれた山部地区敬老会の余興に出演し、見事?な演奏を披露した。演奏は1部2曲、2部2曲に分けて行われた。2部の演奏では、サングラスをかけ、ジーンズをはき、颯爽と登場しベンチャーズになりきって軽快な演奏を行い、上体を極端に左右に曲げたり、ステージの上で横になって弾くなど大胆な物まねパフォーマンスを披露し、会場から大きな拍手が送られていた。
 また2日には、富良野地域福祉センターいちいで屋内外で開かれた「ふらの健康ふれあい祭り」でも披露、さらに8日には、ふれあいセンターで開かれた麻町地区長寿祝賀会でもパワフルな演奏を行い大うけだった。同グループは11月にも北の峰地区で開かれるサロンでも出演する予定でおり、その時は新曲を披露することにしている。

2012年10月18日木曜日

布礼別小中 25年目のトイレ清掃活動終わる

 半年間にわたる観光トイレの清掃ご苦労さまでした―市立布礼別小中学校(三浦徹校長)で9月26日、「観光トイレ振り返り集会」が開かれ、席上、富良野市から感謝状が贈られた。
 同校では児童生徒のボランティア活動の一環として、校舎近くに設置されている公衆トイレの清掃活動を毎年行っている。今年は約200人の観光客から「きれいなトイレ、ありがとう」などと感謝の言葉が寄せられた。
 このトイレ清掃活動は昭和63年から続けられ、今年で25年目。小学3年生から中学3年生の児童生徒計16人(うち中学生3人)が3班に分かれ、4月下旬から同日まで約半年間にわたり、週1回、放課後に交代でトイレ清掃を行った。
 このトイレは6年前から水洗化(簡易)になり、また掲示板と合わせて感想カードも設置された。観光客から寄せられた今年の感想カードは全部で183枚にものぼった。
 カードには、「東京から来ました。トイレに寄りたかったので大変助かりました」、「きれいなトイレで気持ち良く使いました」、「私は京都から来ました。20年間続けて富良野に立ち寄り、必ず観光トイレを使用しています。いつもきれいに清掃され、感心しています」などや台湾の観光客も中国語で感謝の言葉を書いていた。
 富良野市からの感謝状贈呈は平成7年から行われている。今年は山内孝夫商工観光室長が同校を訪れ、「この観光トイレ清掃は昭和63年から始まり、今年で25年目。とても素晴らしいことです。人のためにすることは自分のためにもなります」などとお礼の言葉を述べ、感謝状を児童生徒会長の大西みゆきさん(中学2年)に手渡した。
 集会では、感想カードの紹介や各班ごとに反省会が開かれた。目標に対して結果はどうだったか、今後の改善点は何か、さらに学校や富良野市に望むことは何かなどを発表した。
 また、来年3月に中学校を卒業する藤野穂乃佳さんに下級生が「7年間ご苦労さまでした。これからは私たちで頑張ります」などと書いた手作りの感謝状を手渡した。最後に三浦校長が半年間にわたる児童生徒の清掃活動の労をねぎらった後、「真心を込めて一生懸命頑張ったことは、これからの生活に生きてくるものと思います」と子供たちの活動を称えた。



緑峰高が総合優勝飾る 第50回美瑛~富良野間駅伝大会

 「第50回美瑛~富良野間駅伝大会」(実行委員会主催)が秋晴れとなった13日、美瑛町民センターをスタート、富良野地域人材開発センターをゴールに開かれた。8チーム80人の選手が出場。10区間(約36キロ)でデッドヒートを展開し、熱戦を繰り広げた結果、一般・高校の部に出場した富良野緑峰高校陸上部が2時間15分36秒のタイムで総合優勝を飾った。
 同大会は連合富良野(本田寛康会長)など美瑛町を含めた沿線6市町村の労働団体が実行委員会を組織し、「体育の日」に合わせ毎年実施してきている。今年で50回目の開催となったが、参加チームの減少に加え、南富良野町、占冠村からの参加が長年にわたって1チームもないことから、同大会の開催は今回で終了することになった。今後、どういう形で広域でのイベントを開催していくかを協議することとした。
 大会出場チームは過去最少となったが、気温も高く爽やかな秋晴れに恵まれた。午前11時から美瑛町民センターで開会式が行われ、正午の時報に合わせ8チームの第1走者がタスキを掛けて一斉にスタートした。美瑛町側から上富良野町側にかけてはアップダウンの厳しいコースが連続する。このため参加した選手たちは苦しい表情を見せながらもデッドヒートを展開し、タスキを次の区間で待機する選手に懸命につないでいた。
 優勝した富良野緑峰高校陸上部の選手は、全道高校駅伝大会を目前に控えての最終調整で臨んだ。毎年、圧倒的な強さで優勝していた旭川走友会が大会直前に棄権したことから、総合優勝が確実視されていた。各区間ともトップでタスキをつなぎ、2位の中富良野地区連合会に28分以上の大差をつけてゴールした。

2012年10月16日火曜日

初めての住民参加型防災訓練

 麻町連合会(山田明会長、世帯数652戸、1157人)主催の「麻町防災訓練」が好天に恵まれた14日、富良野市、富良野消防署、富良野警察署の協力を得て実施された。住民122人、関係機関から71人が参加して、避難訓練をはじめ初期消火訓練、救出搬送訓練、食事訓練などが約3時間半にわたり行われ、防災に対応する意識を強めた。
 昨年までは富良野市が主催し、陸上自衛隊上富良野駐屯地の支援を受けるなど、大々的な防災訓練を実施してきたが、「地域の防災は地域で守る」という基本的な意識から、初めて住民参加型の防災訓練が実施された。
 同訓練は、同日午前9時、麻町地域で震度6弱の地震が発生し、火災や建物の倒壊等が発生したという災害を想定して行われた。
 同日は爽やかな秋晴れに恵まれた。この中、住民たちは非常持ち出し袋やリュックサックを背負い、第1次避難場所に指定された東麻町、西麻町、南麻町、北麻町の各公園に次々に集合。全員が揃うと各町内の責任者が点呼を取り、無事に避難しているかの確認を取った。
 この後、第2次避難場所のふれあいセンターへ集団で避難を行った。また、訓練に参加した各家庭では玄関に「避難済み」の紙を貼りだした。訓練に参加した80歳代の女性は「袋の中に弁当、ジュース、水、ティッシュペーパー、タオルなどを入れてきました」、また50歳代の男性は「こうした訓練は必要。万が一の時に役立つのでは」とそれぞれ話していた。
 ふれあいセンターでは、非常食のアルファ米など4種類の試食を行った。参加した住民は「携帯用のご飯は美味しかった。しかし炊き上がるまで20分くらいかかった。少し長く感じた」などと感想を述べていた。
 初期消火訓練は東小学校の校舎から出火したという想定で行われた。富良野消防署の職員と富良野消防団第1分団の団員計40人が参加し、放水訓練を約30分間にわたり行い、放水の角度や場所など基本的な連携放水を確認。
 最後に山田連合会長が「昨年の東日本大震災を機に防災に対する認識がより強まり、地域住民によるネットワークづくりが求められている。今回の防災訓練には住民の約1割が参加した。麻町地区はほかの市街地より高台に位置し、水害に関しては比較的安全と思われる。また火山噴火に対しても予知が可能で避難するまで余裕がある。しかし地震に関しては突然起きるので、万一に備えた訓練は必要」などと話し、地域の防災は地域で守るという意識を改めて求めた。また行政に対して「スコップなど非常時に使用する用具を保管する防災倉庫が必要」と訴えていた。
 また能登芳昭市長も参加し、「これだけ大勢の住民が参加した住民による防災訓練の成果は素晴らしい。今後もこうした形での自主的な訓練は必要。市では現在、東中学校の新しい体育館の建設を行っており、来年度には東小学校の校舎と体育館の建設を予定しているが、災害で停電となった際に対応できるように、校舎内に自家発電を行う施設を検討している」などと述べ、住民参加型の初めての訓練の成果を称え、防災に対する市としての考えを述べた。



“雲海”大人気 来場者、9万7000人超

 “雲海”を観光の目玉にしている占冠村の滞在型リゾート施設・星野リゾートトマム「雲海テラス」の今シーズンの営業は今月9日で終了したが、来場者数は9万7000人を超えた。昨年より約3万6000人の大幅増加で、開設7年目で27万人を超えており、雲海テラスの認知度は、全国、世界各国に広まっているという。
 星野リゾートトマムは、北海道のほぼ中心に位置する。ランドマークになっている「ザ・タワー」を中心に、様々なアウトドアアクティビティ、屋内型波のプール「ミナミナビーチ」、18ホールを有するリゾートゴルフ場、さらに多彩なレストランを有する北海道でも最大級のリゾートエリア。
 その中で2005年(平成17年)に、幻想的な雲海と日の出を眺望できる雲海テラスを夏観光(6月1日~10月9日)の目玉として売り出した。初年度の来場者数は1000人にも達しなかったが、2年目には1万人を超え、その後毎年順調に増え続けた。一昨年は4万5275人、昨年は6万1621人。さらに今年も来場者が昨年を大幅に上回り、9月15日時点で8万人を超えており、対前年比60%以上の大幅な増加となった。
 今シーズンの来場者数を見ると、道東自動車道開通後初めての夏を迎えたことから、道内の車での利用者数が大幅に増え、約半数が札幌近郊からだった。「高速道路の開通に伴い、トマムが近くなった」というのが利用増につながったものと、同施設では分析している。
 雲海テラスは、冬期に運行しているゲレンデのゴンドラを使用し、通常では登山をしなければ見ることのできない壮大な雲海を、山頂まで約13分の空中散歩をしながら望むことができる。日中と夜から朝にかけての気温差が大きいことから雲海が発生しやすい特有の気象条件。雲海が発生するのは、シーズンを通して約40%の高い確率という。せり出したテラスからは、気象状況によっては足もとから続く雲海を楽しむことができる。
 雲海テラスでは、前日午後3時頃、翌日の雲海発生予想確率や営業状況を音声案内していることから、確率の高い日には苫小牧などの遠方からも、多くの日帰り客が来場するという。

2012年10月15日月曜日

今年も堂々と熱演 今年で10回目のふらの演劇祭

 「ふらの演劇祭」(実行委員会主催)が6日から8日まで、富良野演劇工場で開かれ、市内の小中学生と中富良野町の中学生の演劇と、市民グループで構成する市民劇が披露された。今年も小中学生と市民がハツラツとした演技を行い、鑑賞した多くの保護者や市民を感動させていた。
 同演劇祭は、富良野市開庁100年を機に、“演劇のまち富良野”を発信し、次世代へ受け継ぐ事業として開催が始まり、今年で10回目を迎え、出演者数は1500人を超えた。市内小中高校生や演劇団体に出演を呼びかけ、専門家による演劇指導とワークショップなどで公演を行い、多くの市民にその出来ばえを披露している。将来的には道内外からも出演者を募集する計画という。
 今年は10回目の節目の年に当たったこともあり、出演団体数が過去最多となり、197人が出演した。6日は布部小の11人が「オニオンたろう」、中富良野中3年生64人が「Sing for tomorrow!」、麓郷中の10人が「望遠郷~忘れてしまった遠い故郷~」の演目をそれぞれ熱演した。
 7日は扇山小4年生44人による「貧乏神物語」、東小4年生40人による「夏休み」、布礼別中3人による「un deux trois(アン・ドュ・トロワ)」の演目をそれぞれ見事に演じ切り、詰めかけた大勢の保護者や市民から大きな拍手を受けていた。
 特に布礼別中が第1回から10回連続出演したことに対し、宇佐見正光教育長が特別感謝状を贈り、長年にわたる演劇祭への協力に感謝の言葉を述べた。
 今回の演目では1年生1人、2年生1人、3年生1人の女子生徒3人による出演だった。このため、終盤には保護者や地域住民、さらに演技指導を行った校長を含めた教職員全員が会場から次々にステージに上がり、それぞれの役割で生徒3人と息の合ったほほ笑ましい演技を展開し、会場から大きな拍手が寄せられていた。
 同祭の最終を飾った8日の市民創作劇には19人が出演し、このほか音響、照明、特別協力など5人が関わった。今年の演目は「みずのかけら」。公務員や教員、主婦、外国人など演劇を愛好する異業種の市民が忙しい仕事の合間を利用して稽古を行い、この日の公演で今年も好演した。



図書館まつり始まる 12サークルの合同作品展を皮切りに

 図書館まつり実行委員会と市立富良野図書館主催の「図書館まつり」が11日から始まった。期間は今月27日まで。合同作品展を皮切りに「おはなし会」「大人の古本市」「オリジナル絵本展」などの特別展示、ふらのキノコの会の「きのこ展示」と「公開講座」など盛りだくさんの企画で開かれる。
 合同作品展は21日まで開かれる。ふらのキノコの会、短歌結社「樹氷社」、アイリス句会、アカシヤ句会富良野支部、はいかい富良野、からまつ詩の会、絵手紙「ななかまど」、絵手紙「遊の会」、絵手紙「秋桜」、和紙ちぎり絵、富良野水墨画同好会、絵手紙「ハッピー&ハッピー」の12団体が出展している。
 おはなし会は、どんぐりのおはなし会(17日、24日、31日)、土よう日のおはなし会(13日)、赤ちゃんとお母さんのためのおはなし会(18日)、えいごのおはなし会(20日)がそれぞれ開かれる。
 毎年好評を博している大人の古本市は20、21日の2日間、午前9時から開かれる。無料で配布し冊数は無制限(先着順)。展示する古本は、小説、文庫本、単行本、絵本、児童書、雑誌など約1万冊。
 特別展示はオリジナル絵本展としかけ絵本展。27日まで展示する。27日にはハロウィンパーティーが開かれ、ホーンテッドハウス(お化け屋敷)、ハロウィンゲーム、コスチュームパレード(仮装行進)、カボチャさがしゲームなどを楽しむ。このほか、市内小中学生が作った「子ども川柳コンテスト作品展」が21日まで展示される。
 同館では「今年も図書館まつりは楽しいイベントでいっぱい。家族揃って来館して下さい」とPRしている。

2012年10月11日木曜日

今年も盛大に会員の集い

 富良野商工会議所主催の「会員の集い」が9月25日夜、富良野文化会館大会議室で開かれ、加盟事業所の経営者や従業員など約200人が参加し、交流した。集いでは勤続40年以上の永年勤続従業員13人の表彰をはじめ、優れた技術開発を行っている企業のエクセレントカンパニー表彰、さらに同日開かれた会員球技大会の上位入賞者の表彰が行われた。
 はじめに荒木毅会頭が「この3年間で新会員になった企業は55社。ネーブルタウンの着工が来年度行われることが決まった」などと情報を提供し、企業間の相互連携、さらに商工会議所と会員企業との連携強化を改めて訴えた。
 この後、永年勤続優良従業員の表彰式が行われた。表彰されたのは勤続40年以上の吉中正一さん(軽米組)、同30年以上の甲斐敏文さん(亀屋齊藤商店)、牧田一良さん(同)、同20年以上の高澤公一さん(上杉板金)ほか5人、同10年以上の福田武志さん(同)ほか3人の計13人。
 続いてエクセレントカンパニー表彰が行われ、株式会社アイキ産業(市村英規代表取締役)が表彰された。同社は平成3年12月に花園町で開業。以来、農業の「水」という関連で様々な機械を設計・製作を行っている。中でも、農業灌水用エンジンポンプでは、北海道のほとんどのシェアを持っている。さらにPTO式ポンプなど高揚程ポンプの製作、これまで困難とされていたディーゼルエンジンの全自動システム、遠隔操作システムなどの技術開発を行っている。
 引き続き、来賓の石井隆副市長が祝辞を述べ、北猛俊市議会議長の乾杯の音頭で懇親会が始まった。冒頭、午前、午後にかけて行われたゴルフ、パークゴルフ、ボウリングの各球技大会の表彰式が行われた。優勝したのはゴルフ大会で高橋利明さん、パークゴルフ大会で吉田美江子さん、ボウリング大会で石野元子さん。
 この後、各会員企業協賛による大抽選会が行われるなど約2時間半にわたり、交流が続けられた。



今季、全国高校ランキング3位の好記録

 富良野緑峰高校電気システム科3年の小野光哉君が先月9日、深川市で開催された空知陸上競技選手権大会男子5000メートル競歩で、今シーズンの全国高校ランキング3位となる21分20秒で北海道高校新記録を樹立した。この結果、小野君は今月末の全日本競歩選手権選考会と来年2月の全日本選手権大会の出場権を得ることができ、大学に進学してからも全国のトップ選手を目指す。また、9月26~28日に室蘭市で開かれた全道高校秋季新人陸上競技大会で、電気システム科2年の安田賢司(さとし)君が男子3000メートル障害種目で準優勝するなど3選手が入賞し、来シーズンにつながる好成績を挙げた。
 小野君は高校進学と同時に陸上部に所属し、監督で父親の光宏さん(42)の指導のもと、競歩の種目に専念。徐々に頭角を現わし、昨年9月の全道高校秋季陸上競技大会男子5000メートル競歩で22分46秒のタイムで初優勝を飾った。2位の選手を70メートルも引き離し、圧倒的な強さで全道一に輝いた。さらに今年6月に開かれた全道高校旭川支部予選でも優勝し、全国大会出場を目指し、全道大会に出場した。
 しかし、競技中に審判員から失格の判定を下され、無念の結果となった。さらに8月に行われた国体北海道予選でも再び失格となった。そんな中で空知選手権大会では雨の中の悪コンディションにも関わらず、自己ベストを50秒も短縮する好タイムを出し優勝、今シーズンの有終の美を飾った。
 小野君の実力は全国レベルと実証されたことから、今月28日に山形県で開催される全日本競歩選手権選考会、来年2月に神戸市で開かれる全日本選手権大会の10キロの部にそれぞれ出場できることになった。
 小野君は「昨年から自己タイムを更新することができず、全国出場を目指していた全道大会と国体でも失格と判定され、モチベーションが下がり落ち込んでいた。しかし全日本のコーチを務めている指導者から『走り方に問題はない』と太鼓判を押されたことから、好記録につなげることができた。大学に進学してからも競歩の選手として出場し、全国のトップ選手を目指したい」と気持ちを引き締めている。
 一方、男子3000メートル障害で準優勝の安田君は9分49秒82のタイム。自己ベストを13秒も短縮する好記録だった。「優勝した選手との差は少しあるが、来シーズンは全道優勝を目指し全国を狙いたい」と闘志を燃やしている。また、電気システム科2年の藤崎大我君が10分11秒90のタイムで8位に入賞。「大会当日は腹痛で何度もトイレに行く、最悪の体調だった。しかし、開き直ってレースに臨んだ結果入賞にこぎつけることができた。来シーズンはしっかり体調管理を行い大会に臨みたい」とレースを振り返った。
 さらに男子5000メートルで電気システム科2年の大道聖斗君が15分54秒45のタイムで7位に入賞した。「自己ベストの15分40秒台を目指してレースに臨んだ。しかしペース配分を誤り、後半に失速し不満足な結果に終わった。来シーズンはペース配分を誤らないよう自分のレースを行いたい」と悔しさを語った。
 指導している小野教諭は「質の高い選手が揃っている。来シーズンは全国大会出場に挑戦できるところまで来ている」と来シーズンに向け、選手たちに大きな期待を寄せている。

2012年10月9日火曜日

占冠の魅力や経済など国内外に発信

 占冠村、北海道大学大学院環境科学院、株式会社星野リゾート・トマムの3者による「連携・協力に関する基本合意書調印式」が9月21日、占冠村総合センターで開かれ、①占冠村の自然を活かした科学研究②占冠村の魅力発信と経済の活性化③占冠村の魅力再発見と誇りの形成―を重点として今後、連携協力していくことを確認した。
 今回の調印式は、一昨年3月、株式会社星野リゾート・トマムが「学術的知見に基づく雲海テラスの活用の可能性」に関する打診を北海道大学大学院環境科学院に行い、昨年4月、産学連携協定を締結したのに伴い、占冠村を加えた産官学連携協定に結びついたもの。
 調印式には、北海道大学大学院環境科学院の嶋津克明院長、株式会社星野リゾート・トマムの佐藤大介代表取締役総支配人、占冠村の中村博村長など3者と関係者計30人が出席した。
 はじめに中村村長が「昨年4月、北海道大学大学院環境科学院と株式会社星野リゾート・トマムが連携し、占冠村の小学生を招いての『雲の学校』、『川の学校』、『雪の学校』の授業を行い、素晴らしい指導を行ってくれたことから、3者連携の申し出を行った。協力できることは自治体として大いに推進し、94%の森林に囲まれ、雲海や雪氷、源流など占冠村の魅力を発信し、北海道全体が一層飛躍することを願っています」などとあいさつ。
 続いて嶋津院長が「環境科学院ではグローバルな研究を行っているが、地域に対しても重要な使命を考えている。今回の産官学連携を新たなステージとし、地域や社会で貢献できる人材の育成に努めていきたい」などと話した。また佐藤代表取締役総支配人は「2006年に雲海を観光の新たな目玉として発信したが、同年は600人のみだった。しかし昨年は6万人に上る入り込みで、今シーズンは9万人に上る。目標は100万人です。当社は世界一のおもてなしと地域の魅力開発を掲げている。地元を元気にするのが私たちのミッションです。この連携を大いに活かしたい」などとあいさつした。
 この後、中村村長、嶋津学院長、佐藤代表取締役総支配人の3者が協定書に調印した。
 続いて同科学院の山中康裕教授が、産官学連携協定の経緯と今後の取り組みについて映像を使用して説明した。
 この協定に基づき、10月20、21日に「北大名誉教授小野先生と行くトマム・鵡川河口から源流を探る環境ツアー」が実施される予定。
 このツアーでは地域の人たちをゲストスピーカーとして招き、鵡川流域の森と川の環境を見つめ直す。またエゾシカやししゃもなど地元の食材を使用したランチを予定している。
 今後もこうした大学の専門性を活かしたツアー企画のほか、山岳気象、スキー場森林保全の研究、地域の学校教育など、企業、大学、地域が互恵関係を維持し、ともに成長していく取り組みを展開させていく方針だ。



ことぶき大学 開校40年を振り返る記念式典

 富良野市ことぶき大学(学長・宇佐見正光教育長)の開校40周年記念式典が3日午前、文化会館で開かれ、本科、大学院の生徒約90人と関係者多数が出席して、同大学の40年間の歩みを振り返り、今後一層充実した発展を祈念した。
 はじめに学長の宇佐見正光教育長が「ことぶき大学はこれまでに、富良野校、山部校、東山校合わせて延べ1296名の卒業生を送り出した。この間、本市のために献身的なご指導を賜っております諸先生を始め、大学を支えて頂いた関係者の皆様方に深甚なる敬意と感謝を申し上げる次第であります」と前置きした後、「教育は未来を築く礎であり、生きる力の養成であります。自らの健康に留意され、多くの学友と共に学び語り合い、これまで培ってきた豊富な知識と経験を生かし、心の豊かさと教養を高める中から、ことぶき大学生として多くの思い出を作られますことと、この歴史を末永く継承していくことを心からご祈念申し上げます」などと式辞を述べた。
 続いて同教育長が同大学発展に寄与した元学長の川島祐司さん、5年間専任講師を務めた宮崎元さん、15年間にわたりクラブ講師(料理)を務めた中村スミエさんの3人に感謝状を贈呈し、長年にわたる活躍の労をねぎらった。
 この後、能登芳昭市長が「教育は行政の中で大きな柱となります。それだけに自ら若い人に伝承し、後輩に引き継いでいくかが大切です。健康に留意してさらに活躍して下さい」などと祝辞を述べ、在籍している大勢の学生に更なる期待を寄せた。
 続いて、北猛俊市議会議長が、母親がことぶき大学で学んだことを取り上げ、「第2の人生をどうやって過ごしていくかという中で、母はそれをことぶき大学で実現することができた」などと感謝の言葉を述べ、ことぶき大学の果たしている役割に改めて期待を寄せた。
 また、本間勲道議会議員も「小学校しか出ていない母親がことぶき大学で学んだことをとても喜んでいました」と前置きした後、「長生きの秘訣は夢を持つことだ」と101歳の医師日野原重明さんの言葉を引用して祝辞を述べ、同大学の一層の発展を祈念した。
 これに対して川島元学長が「私は平成14年に学長に就任した。その時の在籍生徒数は、富良野、山部、東山を合わせて177人もいた。それだけに生徒たちの熱意をひしひしと感じることができた」などと前置きした後、「ことぶき大学で自分自身を一層高め、より充実した時間を過ごして下さい」と感謝の言葉を述べ、エールを送った。
 式典終了後に、旭川医科大学病院緩和ケア診療部副部長の阿部泰之さんが「人生の花道の決め方」と題して記念講演を行った。この中で「自分のことを知ることが極めて大事。意志決定の支援トレーニングを行う、自分の考え方(価値観)を伝える」などと強調し、医師という職業を通して「死から、どう生きて行くかということを学び、自分を見直すことができる」などと、映像を通しながら示唆に富んだ講演を行った。
 なお、同大学は昭和47年8月1日開校。第1期生は43人だった。同大学の入学資格は満60歳以上の市民。修業年数は本科が4年、大学院が2年、研究科1年の計7年に及ぶ。