2012年6月28日木曜日

第32回北海道障害者冬季スポーツ大会
来年2月16、17日に富良野市で開催

 来年2月16、17日に富良野市で開催される「第32回北海道障害者冬季スポーツ大会」の実行委員会が25日、富良野市保健センターで開かれ、同委員会の設置要綱、役員選出、実施要項、予算などについて協議した。同大会が富良野市で開催されるのは昭和59年以来、29年ぶり2度目。また昨年10月には夏季大会が開かれている。
 同大会は、財団法人北海道障害者スポーツ振興協会と開催市の共催で昭和57年、小樽市を皮切りに毎年開かれている。障害者が冬季スポーツを通じて健康な心身の維持・強化を図り、道民にノーマライゼーションの理念の浸透を図るのが目的。競技参加者は毎年100人を超えている。
 同日の委員会には、富良野市身体障害者福祉協会、ふらの体育協会、富良野スキー連盟、北海道障害者スポーツ振興協会、上川総合振興局、ふらの観光協会など16団体の代表者と事務局員が出席。
 はじめに石井隆副市長が羽田慎哉・北海道障害者スポーツ振興協会事務局長を皮切りに委嘱状を16人に交付。この後、役員選出を行い、委員長に石井副市長、副委員長に井上和正・富良野市身体障害者福祉協会会長と宇佐見正光富良野市教育長をそれぞれ選出した。続いて大会実施要綱、同競技実施要項、予算などを協議し原案どおり承認した。
 それによると、開催される競技種目は大回転と距離。大回転競技は視覚障害、聴覚・平衡・音声・言語機能障害、肢体障害、知的障害の4区分10競技、距離競技も同じく4区分9競技にそれぞれ分かれて行われる。また予算額は332万1000円。
 開催日程は2月16日午後3時半から開会式が富良野スポーツセンターで開かれ、続いてアトラクションが行われる。競技は17日午前10時から、大回転競技は富良野スキー場、距離競技は朝日ヶ丘総合公園内のノルディックコースでそれぞれ開かれる。閉会式は午後1時半からスポーツセンターで行われる。



ふらの絵手紙の会、発足25周年 記念講演会と合同展開く

 ふらの絵手紙の会(渡邊百合江代表)の創立25周年を記念した「合同展」が23日から、市立富良野図書館多目的ホールで開かれており、24日には日本絵手紙協会専属講師の田口孝夫さんを招いた記念講演会が富良野文化会館で開催され、道内外の絵手紙愛好者約300人が楽しく交流した。
 絵手紙は主婦らを中心に全国的に人気を高めており、会員の相互交流が活発。渡邊代表も道内外の多くの会員と交流を行い、年賀状の差しだし枚数が毎年700通近くにも達している。富良野市内でも秋桜の会(会員17人)、ななかまどの会(同16人)、へたでいい会(同13人)、ハッピー&ハッピー会(同12人)の4サークルの指導者として活躍している。
 合同展は7月6日まで開かれ、4団体の会員が約2000点に上る自慢の絵手紙を展示しており、華やかな絵手紙が訪れる市民の目を楽しませている。一人で100点を超える絵手紙を出品している会員もおり、また80歳を超える会員も力作を披露している。
 記念講演のテーマは「心の花、咲かせましょう」。田口さんは同会の15周年記念行事の時にも富良野を訪れており、2度目の講演となった。
 田口さんは渡邊代表との長年の交流を話題にしながら、長さが7<CODE NUM=0123>もある巻紙の大作をはじめ、靴下、招き猫、桃、魚などユニークな絵手紙を次々に披露した。
 また軽妙な語り口とユーモラスな講演を行い、会場いっぱいに詰めかけた愛好者たちをひきつけた。「私は皆さんから絵手紙をもらうとすぐに返事を書きたくなる。絵手紙は年の差も男女の関係もなく、互いに心がひきつけられる。いつかまた富良野に来たいと思っていたが実現することができ、大変嬉しかった。『北の国から』のテーマソングを聴いた時、胸がきゅんとした」と語った。
 なお、25日は39人の会員によるスケッチツアーが美瑛町、上富良野町、富良野市の観光スポットで楽しく行われ、新たな絵手紙の作品づくりを楽しんでいた。

2012年6月26日火曜日

富良野地方の大自然を快走

 「北海道富良野アースライド2012」(実行委主催)が快晴に恵まれた24日、富良野スポーツセンター駐車場を発着に盛大に開催され、全国のサイクリング愛好者650人が十勝連峰など雄大な自然景観を楽しみながら、愛用の自転車で快走した。
 富良野市での開催は今年で3回目。昨年は大震災で参加者が予定の500人を大幅に下回ったが、今年はサイクリングブームも加わり、昨年の2倍近い参加者数となった。発着会場となった富良野スポーツセンター駐車場には、午前7時のスタート前に続々と参加者が愛用の自転車に乗って集合した。
 東京から初めて参加したという29歳の男性は「北海道は信号機が少なく、自然が美しいと聞いていたので参加を決意した。富良野を訪れるのは初めて。サイクリング歴は5年ですが110キロコースに挑戦します」と心を弾ませていた。また帯広から初参加の50歳の男性は「富良野で面白いイベントがあると聞き、仲間10人を誘って来ました。私は30年間サイクリングを楽しんでいる。連れてきた女性の中には初心者もいるが、110キロコースをゆっくりと楽しみたい」と語った。
 開会式では市長代理の山内孝夫・商工観光室長が「心から歓迎します。自転車に乗って富良野の大自然を楽しんで下さい」と歓迎の言葉を述べた。この後、「元気でいってらっしゃい」とスタッフが声をかけ、北の国からコース(110キロ)の参加者を皮切りに、ラベンダーコース(80キロ)、富良野平原コース(50キロ)の順に次々にスタートした。
 スタート時点では曇り空で気温も低かった。しかしお昼頃から徐々に気温が上がりはじめ快晴となり、絶好のサイクリング日和に恵まれた。
 主催者側では14キロ地点のとみたメロン、24キロ地点の日の出公園(上富良野)、38キロ地点の拓真館(美瑛)、76キロ地点の五郎の石の家、97キロ地点の鳥沼公園にそれぞれ休憩場所を設営し、メロンのサービスをはじめ、ジンギスカン、ソフトクリームなど地元の食材や特産品を参加者たちに振る舞った。



富良野高1年の青木蓮弥さん
全道高校少林寺拳法選手権大会で2位

 全国大会の出場権を懸けた「第31回北海道高等学校少林寺拳法選手権大会」で、富良野高1年の青木蓮弥さん(15)が男子単独演武の部で見事2位に入賞し、7月27日から新潟県長岡市市民体育館で開かれる全国大会に出場する。
 同大会は今月16、17日、倶知安町総合体育館で開かれ、30校から243人の拳士が出場し、各部門で全国大会の出場権を懸けて実力を競い合った。男子単独演武の部には41人が出場し、富良野高から2人、富良野緑峰高から1人が出場した。16日に予選が行われ、12人が17日の決勝に駒を進めた。青木さんは予選を通過し、決勝で2位に入賞する大健闘を見せた。優勝した拳士とはわずか1点差だった。
 少林寺拳法は、突きや蹴りを中心とした仁王拳、三合拳など6種類の剛法と龍王拳など5種類の柔法を組み合わせてその技法を競い合うもので正確さとスピードなどが要求される。演武時間は1分15秒。青木さんは「練習通りの演武ができた。全道大会では僅差で優勝できなかったが、全国大会では優勝を目指したい」と気持ちを引き締めている。
 青木さんは小学2年から本格的に少林寺を習い始めた。現在は富良野光明寺道院拳友会に所属し、道院長で父親の賢隆さん(43)の指導を受けながら、週2回、スポーツセンター・サブアリーナと光明寺の道場で定期練習を行っているが、昨年8月に開かれた中学生全国大会で2位に入賞したことから、「高校では全国を制覇したい」と定期練習以外にもお寺の道場で自主的に練習を行ってきた。
 青木さんは「小学生の時は親子大会で2度全国大会に出場しており、今度で4度目になります。全国レベルは高いのでもっと練習を積み重ね、全国優勝を狙いたい」と新たな闘志を燃やしている。
 父親の賢隆さんは「全国大会ではもっとダイナミックに演じなければ上位入賞は難しい。正確さとスピードなどもっと磨きをかけ、精度を高めなければならない」と期待を込めて指導している。

2012年6月25日月曜日

ふるさと大使 第1号に松井博和氏

 富良野圏域の1市3町1村で構成する富良野地区広域市町村圏振興協議会(会長・能登芳昭富良野市長)は22日午前、「ふるさと大使」の委嘱式を富良野市役所市長応接室で行い、能登会長が上富良野町出身で北海道大学大学院農学研究院長・農学院長・農学部長の松井博和氏(62)に委嘱状を交付した。
 ふるさと大使は、圏域の在住者や出身者などゆかりがあり、各分野で活躍している人を対象に本年度初めてスタートした事業。
 第1号となった松井氏は富良野高校から北海道大学農学部に進学し卒業。卒業後、同大学の助教授、教授を経て、昨年4月から現職。この間、平成17年12月には北海道大学農学研究科及び農学部と富良野市との間で締結した「包括連携協議」に尽力。さらに翌年9月には富良野市産業研修センターに北大富良野サテライトを設置。また富良野市内の小中学校や高校で講演を行ったり、富良野消費者協会会員向けの研修会を開くなど、積極的に富良野圏域の人たちと交流してきた。
 能登市長は「富良野圏域は農業が基幹産業。松井先生の知識と経験を生かし、富良野圏域での助言、ご指導をお願いします。これからの自治体はそれぞれの団体と連携して行政を進めていくのが使命です」などと今後の松井・ふるさと大使の活躍に大きな期待を寄せた。
 これに対して松井氏は「ふるさと大使の委嘱は夢にも思っていませんでしたので心から嬉しいです。私は『ふるさと』という歌が好きでよく歌います。富良野市との連携締結は道内で最初。若い人たちを指導、育成していくのが私たちの大きな使命です」と大使として語った。



風のガーデンをライトアップ

 新富良野プリンスホテルは、旧ゴルフコース内に造成した「風のガーデン」を「ナイトガーデン」として、16日から夜の営業を夏期限定で行っている。
 同ガーデンはテレビドラマのロケ地として使用した英国風ブリティッシュガーデンを造成し、2008年(平成20年)5月にオープン。約2000平方メートルの広さに、365品種、約2万株の花々を植栽。季節ごとに美しい様々な花が咲き乱れ、訪れる観光客の目を楽しませている。
 今シーズンで開業4年目を迎えたことから、新たな富良野エリアの魅力発信の一つとして、ナイトガーデンを9月30日までの夏期限定で営業を行う。LEDライトを使用したライトアップで演出。電力は風力発電機による蓄積電気を主に使用し、環境に配慮する。点灯時間は午後7時から8時半まで。入園料は1人500円。
 初日は午後7時45分の点灯開始に合わせ、ガーデン内グリーンハウスで、チェロ、ピアノによるクラシック演奏会が開かれた。同ホテルでは「ナイトガーデンのコンセプトは、昼は『花と太陽』、夜は『星と光』です。富良野の美しい自然の中、星空と光による幻想的な世界を楽しんで下さい」とPRしている。

2012年6月21日木曜日

緑峰高校商業クラブ 2年連続全国大会出場

 第65回北海道高等学校珠算・電卓競技大会兼第59回全国高等学校珠算・電卓競技大会北海道予選(北海道高等学校長協会商業部会など主催)の電卓部門で、富良野緑峰高校商業クラブが2年連続団体優勝を飾り、個人競技でも優勝する好成績を挙げ、7月31日に東京都で行われる全国大会に出場する。
 同競技大会は今月1日、苫小牧市で開かれ、11校から53人の生徒が出場し、珠算と電卓に分かれて乗算・除算・見取算・応用計算の4種目で実力を競い合った。
 富良野緑峰からは電卓部門に、情報ビジネス科3年の工藤冬花さん(17)、同、岩渕佳代子さん(17)、同2年の佐藤まど佳さん(16)ら7人、珠算部門に3人がそれぞれ出場した。
 団体の部は上位3人の合計点(600点満点)で競い合った。この結果、工藤さんと岩渕さんがそれぞれ520点の高得点をマークし、さらに佐藤さんが480点を取り3人の合計点が1520点となり、2位の函館商業に130点の大差をつけて2年連続団体優勝を飾った。
 個人総合競技でも3人による同点決勝の末、工藤さんが見事初優勝を飾り、岩渕さんが2等、佐藤さんが3等に入賞し、富良野緑峰が上位を独占した。さらに工藤さんは種目別競技応用計算でも優勝し、昨年逃した2部門で見事全道一に輝いた。さらに、流通経済科3年の松田知恵さん、同2年の吉川優里奈さん、中岫悠香さんの3人が佳良賞を受賞する活躍を見せた。
 工藤さんと岩渕さんは昨年、同大会で団体競技で初優勝を飾り、全国大会に出場したが、団体、個人競技とも入賞することができなかった。
 この悔しさをバネに1年間、ほぼ連日放課後と土、日曜日にかけても猛練習を行ってきたという。工藤さんは「全道2連覇を目標に全員で頑張ってきた。その成果が実り嬉しい。全国大会では3人の力を合わせ団体・個人競技で入賞を目指したい」と、闘志を燃やしている。
 顧問の保坂雅裕教諭(37)は「昨年の全国大会では団体、個人競技とも入賞できる得点を挙げることはできなかった。しかし今年は上位3人の成績が上がっており、日頃の実力を発揮できればいい結果につながると思う」と3人の活躍に期待を寄せている。



西片明子さん、北海道善行賞

 富良野市下御料の西片明子さん(43)が北海道優良母子家庭として北海道善行賞を受賞した。西片さんは19日午後、市役所を訪問し、能登芳昭市長に受賞の喜びを語った。優良母子家庭としての同受賞は富良野市からは20年ぶり。
 同表彰式は5月11日、札幌で行われ、高橋はるみ知事が西片さんほか11人を表彰した。同表彰は離婚後10年以上経過していることが条件という。
 西片さんは神奈川県の出身。縁があって富良野で家庭を持ったが、生後7か月の長女を抱え離婚し母子家庭となった。北海道には親戚もなく、富良野でも頼れる人はいなかった。実家に戻るという選択肢もあったが、西片さんは富良野で子育てをする決心をした。
 しかし乳飲み子を抱えての生活は大変な苦労が伴った。だが、少しでも気持ちが軽くなればと考え、母子会に入会した。当時、母子会会員の年齢は高く、母子会行事に小さな子供を連れてくる会員はいなかった。西片さんはベビーカーを押して行事に参加したことから、母子会活動に活気を与え、子連れで参加する若い会員が増えたという。
 西片さんは離婚後、自立に向け、通信教育の保育士講座の受講を始めたが、乳飲み子を抱えての学習は思うようにいかなかった。しかし娘の保育所入所を機に、アルバイトの傍らヘルパー資格を取得し、老人福祉施設デイ・サービスセンターに就労した。その後、娘が小学校高学年になったため「介護福祉士」の資格を取得し、パートから準職員となり、介護士として自立した。
 これまでの道のりは厳しく、乳飲み子と2人だけの生活と初めての育児で母としての自信をなくして精神的に落ち込んでしまうこともあった。だが、時間があると家庭菜園を楽しみ、冬には小学6年生の娘とスキーを楽しみ、週末の休日には母子会事業のボランティアヘルパーとして活動している。
 西片さんは「この子育て期間中を振り返ってみると、辛いことはあまりなかった。地域の人たちや職場の皆さんに助けられました。皆さんのおかげで受賞することができたと思っています」と振り返った。これに対して能登市長は「大変苦労が多かったことと思います。これからは資格を取るなど技術を身に付けることも大切です」と受賞の喜びと合わせエールを送った。

2012年6月19日火曜日

総合こども園(仮称) 東4条街区に設置

 富良野市議会定例会の最終本会議が18日、開かれた。冒頭、能登芳昭市長が「総合こども園(仮称)」の行政報告を行い、将来の人口減少や少子高齢化に備えたまちづくり、中心市街地の活性化を基本に、「子供たちが多くの人と触れ合い、交流を図ることにより、子供たちの情操と三世代交流に結びつき、健全な成長につながること」など3点を挙げ、「6月13日の中心市街地活性化事業推進本部会議で3候補地について検証した結果、東4条街区に総合こども園の設置が望ましいことを最終確認し、6月15日の庁議において、総合的に判断し、計画を推進することを決定した」と報告した。
 総合こども園については、3月8日、「富良野こどもの未来を守る会」から「今回の計画はいったん白紙に戻すこと」―など3項目にわたる請願が市議会に提出され、3月21日に開かれた市議会で採択された。また、同会から3月13日付で市議会に対して6454人、市に対して6169人の市民から「東4条通り『(仮称)総合こども園』建設検討見直しについて」の署名がそれぞれ提出された。
 一方、4月20日には、富良野商工会議所など5団体から中心市街地活性化事業の推進要請書の提出があった。
 これを受けて富良野市は、請願内容に沿って、計画をいったん白紙に戻した上で、3か所の建設候補地を選択した。3月27日から5月14日までの間、15会場での地域懇談会、16団体との意見交換会を開催し、延べ951人が参加した。併せてパブリックコメントを5月15日から6月4日まで実施し、72人が意見を提出。
 地域懇談会、意見交換会、パブリックコメントに共通した意見は①交通・防犯②駐車場③園庭の狭さ④環境―などに集約された。
 これらの課題の対応策として、市は①交通・防犯に関しては、規制誘導や道路改良により対応が可能②駐車場に関しては、専用区画の設置を図ることで対応が可能③園庭の狭さに関しては、屋上に園庭を置くことが可能であり、また、建物を小さくして園庭を広げることも可能④環境に関しては、建設候補地3カ所の大気汚染環境測定調査では、良好な結果である―などを挙げている。
 東4条街区に総合こども園の設置が望ましいことを最終確認したのは、前記のほかに、「市街地の活性化に寄与し、地元の受け入れ体制が整っている」「持続性ある行財政運営につながる」を挙げている。
 なお、同日審議された案件は、平成24年度富良野市一般会計補正予算案など7件と議会側提出の「基地対策予算の増額等を求める意見書」など意見案6件で、それぞれ原案どおり可決または採択された。



「生命の貯蓄体操」で健康な若々しい心と体を作りませんか

 生命の貯蓄体操富良野連絡所(西川ひろみ会長)は、「生命の貯蓄体操で健康な若々しい心と体を作りませんか」と会員を広く募っている。
 生命の貯蓄体操は、昭和62年に市が普及に乗り出し、活動が始まった。同体操は、心身のバランスを保ち、自然治癒能力を高めるために考えられた体操。腰を中心にした「要の操法」、2人で楽しくできる「組み操法」、全身を動かす「五導術」に分けられ、子供から高齢者まで誰にでもできる健康づくり体操として愛好者が増えている。
 富良野では平成8年から会員制になり、現在、東部教室(東部児童センター)、麻町教室(麻町児童センター)、若松教室(女性センター)、北の峰教室(北の峰コミュニティセンター)の4教室を開設し、それぞれ道場長が講師となって普及活動を行っている。会員数は4教室で計40人。50歳代から70歳代の市民が毎週1回、それぞれの教室に集まって健康づくりを行っている。会費は月2000円。
 同連絡所では会員拡大の一環として来月、計4回の「健康づくり体操初心者講習会」を保健センターで開催する。開催日は6日、13日、20日、27日でいずれも午後1時から2時間。内容は「楽しみながらどなたにでもできる東洋体操」の生命の貯蓄体操実技指導。参加費は無料。
 西川会長は「生命の貯蓄体操の目的は、肩の凝りや老化を防いで、健康で若々しい心と体を取り戻すことです。続けて行うことによって、血液の循環調整をはじめ、自律神経調整、精神安定、全身骨格調整、経絡調整の5つの効果があります」などと話し、多数の参加を呼びかけている。詳細については、西川会長(電話090・3893・0308番)へ。

2012年6月18日月曜日

戦公没者を厳かに慰める

 富良野市主催の「戦公没者追悼式」が快晴に恵まれた15日午前、朝日ヶ丘公園内の平和祈念塔前で行われた。遺族68人、各関係団体の代表者73人が参列し、戦没者650柱と開拓の父・中村千幹をはじめ郷土発展に尽力した名誉市民など公没者14柱の御霊(みたま)を厳かに慰め、恒久平和と郷土富良野の限りない発展飛躍を願った。
 式典は午前10時から行われ、主催者の能登芳昭市長は、「多くの尊き命が失われた先の大戦から早や67年の歳月が過ぎ去り、戦争の記憶が風化されつつある今日、戦争の悲惨さ、開拓のご労苦をしっかりと心に刻み、ここに戦公没者の御前に皆様とともに謹んで哀悼の誠を捧げ、恒久の平和を祈り、市民とともに健やかに生き、明日の富良野の更なる発展のために心を合わせて努力することをお誓いします」などと式辞を述べた。
 この後、北猛俊市議会議長をはじめ、知事(代理)や戦公没者遺族代表で富良野市連合遺族会会長の稲田寛さんらが、それぞれの立場から「戦後67年が経ったが風化させず、二度と戦没者を出してはいけない」などと追悼の言葉を述べ、戦没者の御霊を慰め、恒久平和と郷土の発展を改めて誓った。
 この後、能登市長を皮切りに、北市議会議長、本間勲道議会議員など各団体の代表者をはじめ、遺族が次々に祭壇に上がり献花を捧げ、戦公没者に対して心から追悼の意を表した。



上富中男女とも各種目で上位独占

 今年で41回目の富良野地区中体連陸上競技大会が無風快晴に恵まれた14日、富良野陸上競技場で開かれ、富良野沿線13校から男子120人、女子85人が出場し、100メートル競技をはじめ、トラック、フィールドで全道大会の出場権をかけてスピードと技を競い合った。
 6時間にわたる熱戦の結果、男子4×100メートルリレーで上富良野中が6年ぶりの大会新となる46秒5をマークした。さらに全道標準突破者が男子で5人、女子で追い風参考を含め6人を数え、これまでにない高いレベルの成績を収めた。また優秀選手賞に、男子で100メートル、200メートル、4×100メートルリレーの3種目で優勝した上富良野中3年の十鳥夏生人選手、女子で富良野東中3年の野澤結花選手がそれぞれ選ばれた。
 同日は日中の最高気温が21度まで上がり、無風快晴の絶好の大会日和となった。この中、男子100メートル予選を皮切りに、男子13種目、女子10種目で熱戦が繰り広げられた。
 中でも圧巻だったのは最後の種目で8校で競った男子4×100メートルリレー。昨年秋の全道大会で初優勝を飾っている上富良野中の優勝は確実視されていたが、100、200メートルを制したほか、11秒台、12秒台前半の記録を持つ4選手が見事なレースを展開し、これまでの大会記録を1秒5も短縮する好タイムを挙げ、7月27日から旭川市で開かれる全道大会につなげた。

2012年6月14日木曜日

(仮称)総合こども園建設 総合的な判断を行う

 富良野市議会定例会は12、13日、市政に関する一般質問が行われ、7議員が質問した。12日は今利一議員(市民連合)、本間敏行議員(ふらの未来の会)、日里雅至議員(民主クラブ)、岡野孝則議員(同)、天日公子議員(同)の5人が、(仮称)総合こども園、地域経済の活性化、中心市街地活性化、少子化対策、節電対策など12件について理事者側の考えをただした。13日は広瀬寛人議員(ふらの未来の会)、渋谷正文議員(同)の2人が、墓地造成事業、農業者における高齢者対策など5件ついて質問した。
 この中で今議員の「(仮称)総合こども園」の質問に対し、能登芳昭市長は、建設計画策定と請願採択後のプロセスなどを説明した後、「パブリックコメントでは72人から意見が提出された。出された意見については必要性に十分配慮して、より良い総合こども園づくりに反映してまいりたい。地域懇談会、各界・各層との意見交換会、パブリックコメントでの意見などを踏まえ総合的な判断をしてまいりたい」などと答弁した。
 また岡野議員の「空き家対策」の質問に対しては、「空き家の適切な管理がなされるよう助言・指導や勧告・公表・命令等を必要に応じて行うことができる空き家管理条例の制定を検討したい」などと言明した。



山部地区で教育懇話会

 市内山部地区の教員やPTA、子ども会育成協議会などで構成する今年度第1回目の「山部地区教育懇話会」(会長・北文明山部中校長)が5月29日夜、生涯学習センターで開かれた。出席者は、教育環境や健全育成を狙いとした活動について情報の提供と情報交換を行い、子供たちが安全で元気に楽しめる事業の展開を確認した。
 同懇話会は山部地域の子供たちの豊かな育成を願うのを目的に設置されている。18人のメンバーが出席した。はじめに北会長、続いて宇佐見正光教育長がそれぞれの立場であいさつを行った。
 教育委員会からは、学校経営に対する理解や教員の授業研究・授業改善を図るのを目的に、小中学校で学校公開日を設け、授業を公開し、特色ある授業を行っていると報告し、「ぜひ授業をご覧になって下さい」と呼びかけた。また小中学校からは教育目標や学校経営の重点項目など学校概要について説明が行われた。
 各関係機関団体からは、山部地区総合振興協議会が地域振興を推進するために「移住定住推進部会」「魅力アップ推進部会」が地域活性化を図り、自主防災会を設立すると報告。
 山部文化協会からは、「文化活動が盛ん。神社祭の山部歌謡祭りや山部総合文化祭の作品展示、芸能発表に子供たちの出展や参加を得ている。今年も子供たちの参加により盛大に開催したい」と報告。
 商工会からは、「まるごと体験村がNPO法人の認定を受けた。昨年は修学旅行生1700人を25戸の農家で受け入れており、今年も期待している。さくらまつり、クリエーターズマーケット、ふれあい祭り、盆踊り大会、リサイクルフェア、ゆきんこ祭りを住民とともに推進していく」などと述べ、地元の活性化を目指していると報告した。

2012年6月12日火曜日

ようこそ富良野へ 夏観光到来

 ようこそ富良野へ―本格的な夏観光の到来に伴い、JR北海道の観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」と「特急フラノラベンダーエクスプレス」の運行が9日から開始された。同日午前11時過ぎ、ふらの観光協会職員と観光ボランティアが富良野駅ホームで乗客にラベンダーポプリの匂い袋と富良野・美瑛の観光パンフレットを配り、歓迎した。
 ノロッコ号は旭川・美瑛~富良野区間で、観光客などにのんびり、ゆっくり田園風景を楽しんでもらう。エクスプレスは札幌~富良野間のリゾート列車。ノロッコ号は8月31日までの毎日。9月1日から10月14日までの土、日、祝日は「秋の南富良野ノロッコ号」として旭川~新得間で運行する。エクスプレスは8月31日までの毎日と9月1日から10月14日までの土、日、祝日に運行する。
 ノロッコ号は美瑛から富良野にかけての約30キロメートル区間は時速約30キロの低速で走行し、大雪・十勝連峰の雄大な山岳美をはじめ、パノラマ状に広がる富良野盆地の美しい田園風景を楽しむ。ラベンダーで有名な中富良野町では臨時駅「ラベンダー畑駅」が設置され、徒歩で約7分のファーム富田のラベンダーを楽しむことができるよう配慮している。
 初日のノロッコ号の乗客は104人。当初、SLでけん引の予定だったが故障のため中止となり、SL見学を目的に乗った家族連れの観光客らをがっかりさせていた。しかし10日は予定どおりSLによる運行が行われ、大勢の乗客が富良野駅に到着すると、SLをバックにデジカメやビデオカメラで記念撮影を楽しんでいた。
 一方、始発のフラノラベンダーエクスプレスの乗客は70人で、台湾など東南アジアからも多数乗っていた。
 富良野駅では「いよいよ本格的な夏の観光シーズンがやって来ました。今年も列車を利用した大勢の人たちを温かく迎え入れ、富良野の観光をPRしていきたい」とシーズン到来に期待を寄せている。



国道沿いに3600本 国道38号花いっぱいの会

 国道と地域の美化に協力するボランティアサポートプログラムの一環として活動している、「国道38号花いっぱいの会」のメンバーが好天に恵まれた今月5日午前、富良野高校や富良野警察署前など国道沿い歩道側に設置されている「植樹枡」に約3600本の花の苗を植えた。
 このプログラムは平成17年から始まった。富良野商工会議所女性会会長の荏原悦子さんが代表を務め、各団体に参加を呼びかけて、花壇の水やりや道路のごみの回収なども続ける。冬季には、国道沿いのバス停や横断歩道の除雪作業にも積極的に取り組んでいる。
 同日は午前9時から、栄町栄寿会(盛永寿彦会長)など老人クラブ連合会や商工会議所女性会、コープさっぽろ富良野店、ふらのベルコ会館、富良野警察署、市役所など計24団体から321人が参加して、花壇作りが行われた。特に老人クラブ連合会からは14クラブから100人を超える会員が参加し全面的に協力した。
 区間はコープさっぽろ富良野店前から富良野神社前までの約1・6キロ。参加者たちは黄色、ボレロ、オレンジの3種類のマリーゴールド約2300本とサルビア約1300本を1本1本丁寧に植えた。国道沿いの緑化に協力した老人クラブの70歳代の男性会員は「国道沿いにこれだけの花の苗を植えれば、とても美しい景観になると思います。秋まで連続して花が咲くので、国道を通るドライバーや観光客を少しでも癒やすことにつながれば嬉しい」と笑顔で話していた。

2012年6月11日月曜日

市立富良野図書館で平成23年度要覧作成

 市立富良野図書館は2012年版の「図書館要覧」を作成した。それによると平成23年度の図書貸し出し状況では16万4000冊を超え、過去最高だった同21年度とほぼ同じ冊数だった。
 同館は昭和47年4月、旧中央公民館を改修し、郷土館から独立した施設として開館。開館当時の蔵書数は8500冊だった。しかしその後市民からの大量寄贈をはじめ、藤堂文庫、むつみ文庫、野崎文庫、ロータリー文庫、朝日生命文庫、ライオンズ文庫など次々に設置され、多くの市民から多額の図書購入費や図書の寄贈が相次いだ。
 そうした中で平成3年7月に現在地に富良野情報プラザとの併設でオープンした。同14年には図書館情報システムが導入され、資料の検索、貸し出し・返却処理速度の向上により、利用者の利便性は飛躍的に向上し、貸し出し冊数が急増した。さらに同19年5月から、インターネットによる図書館蔵書の検索、利用状況、催事などの図書館情報が自宅や職場からも入手できるようになった。
 また昨年度は、7ヵ月健診時によるブックスタートが始まり、子供の成長に合わせた親子読書の環境づくりを推進している。
 平成23年度の蔵書冊数は前年度より約7000冊増え11万6380冊。登録者数は1万2872人で前年度より787人増えた。市町村別では富良野市1万972人、中富良野町811人、上富良野町706人、南富良野町233人、占冠村71人、その他市町村79人。開館日数は283日で来館者数が11万4220人。
 貸し出し状況の中で学生(小学生含む)の1日平均貸し出し冊数は127冊に対し、成人は439冊。人口一人当たりの貸し出し率は6・35%。年代別の貸し出し冊数では30代が最も多く、3万6946冊。次いで60代以上の3万218冊。そのほかは40代の2万9660冊、小学生の2万3625冊。最も少なかったのが20代未満の894冊だった。
 市町村別では富良野市14万8369冊、中富良野町9009冊、上富良野町3418冊、南富良野町1953冊、占冠村510冊、その他市町村964冊。前年度に比べ富良野市は3000冊以上増えたが中富良野町では1160冊減り、上富良野町と南富良野町も前年度を下回った。



高体連陸上競技旭川支部予選 緑峰高大活躍

 先月23日から25日にかけて旭川市で開催された第65回高体連陸上競技旭川支部予選で、富良野緑峰が男子400メートルハードル、同3000メートル障害、同5000メートル競歩の3種目で見事優勝するなど、男女合わせて21人が今月19日から帯広市で開催される全道大会に出場する。また学校対抗得点男子トラックの部で初優勝を飾り、男子総合成績でも3位に入るなど、平成11年の開校以来初の快挙となった。
 同校の陸上部員は男子28人、女子4人で構成され、顧問は小野光宏教諭(42)と竹内栄二教諭(42)。
 旭川支部予選では男子400メートルハードルで千葉悠太選手(2年)が57秒30の好タイムで優勝したのをはじめ、同3000メートル障害で安田賢司選手(2年)が10分5秒49、同5000メートル競歩で小野光哉選手(3年)が23分48秒13でそれぞれ優勝を飾り全道大会に駒を進めた。
 さらに男子5000メートルで大道聖斗選手(2年)が16分9秒52、同5000メートル競歩で山崎直人選手(3年)が26分0秒36、女子5000メートル競歩で岩本奏子選手(3年)が31分14秒81のタイムでそれぞれ2位に入賞する好成績を収めた。
 また男子100メートルで山本一輝選手(3年)が11秒31、女子5000メートル競歩で久保倉彩香選手(3年)が32分22秒69のタイムでそれぞれ3位に入賞した。
 このほか、男子4×100メートルリレーで4位、同4×400メートルリレーで6位に入賞し、念願の全道出場を果たした。
 同校の陸上部選手は3年ほど前から徐々に上位に食い込む実力をつけてきた。昨年秋の全道秋季新人戦では小野選手が優勝するなどチーム力が一気に高まってきた。昨シーズンは、男子4×400メートルリレーで2年連続逆転負けの7位となり、全道出場権を逃した悔しさをバネに今シーズンは選手相互の競争力を高め、部員一丸となった豊富な練習量が好成績につながった。
 主将の小野選手は「多くの仲間が全道大会に出場できることになったのでよりモチベーションが高まっている。全員が予選を通過し、準決勝で力を出し切り、一人でも多く決勝に臨むことができるよう頑張りたい」と目前に迫っている全道大会に向け気持ちをより引き締めている。
 小野教諭は「3年生が一つにまとまり、1、2年生を加えチーム力で大会に臨んだ。その結果、昨年は男女合わせて8人のみだったが今シーズンは補欠選手を含め21人が全道大会に出場することができた。優勝した3選手は全国大会に出場可能な実力に達している。これからは量より質の高い練習量で全道大会に臨み一人でも多くの選手を全国大会に出場させたい」と選手たちの活躍に大きな期待を寄せている。

2012年6月7日木曜日

麓郷小と麓郷中 統合へ

 富良野市教育委員会の臨時会が5日、市立富良野図書館第3会議室で開かれ、5月29日に麓郷振興会(目黒英治会長)、麓郷中学校PTA(竹田俊明会長)、麓郷小学校PTA(白井彰会長)から提出された麓郷小・麓郷中両校の統合(併置校)に関する要望書の受理について審議し、同意した。両校の統合問題に関しては今月26日に開かれる定例会に議題として提案され、正式に決定する予定。また任期満了(1年)に伴う委員長、委員長職務代理者の選挙と指名が行われ、委員長に児島応龍氏(64)、同職務代理者に吉田幸男氏(62)をそれぞれ再任した。児島委員長は平成20年6月から委員長を務めており、4期目に入った。
 麓郷振興会など3団体から提出された要望書の中身は①麓郷小学校と麓郷中学校を併置校に②併置校の開校は平成25年4月を希望③併置校の校舎は現麓郷小学校とする―の3項目。また「麓郷小中学校の教育活動が適切に行われるように、校舎等の環境整備に努める」「麓郷中学校の跡地利用については、麓郷地域の意向を尊重する」など、配慮してほしい3項目を挙げている。
 麓郷地域では、離農などによる在住者の減少や少子化に伴い、近年学校の小規模化が著しく、児童生徒に対する多様な選択肢の提供、教職員の指導体制の充実など教育水準の維持向上が大きな課題となっていた。このため、麓郷小、麓郷中の両PTAが中心となって、児童生徒の教育環境、教育内容の保障と充実に向けて、1年半にわたり協議、検討を行ってきた。
 麓郷小学校は、大正11年、布礼別尋常小学校特別教授場として設置され、児童数66人の6学級編成で教育が始まり、同12年に麓郷尋常小学校として認可された。昭和12年には新校舎が完成し、児童数も485人を数えた。平成9年には校舎防音工事による鉄筋コンクリート2階建ての新校舎が完成し現在に至っている。しかし児童数が徐々に減少し、昭和53年には児童数96人となった。その後も減少を続けており、5月1日現在で児童数は19人。
 一方、麓郷中は昭和22年5月、富良野第2中学校として開校し、同26年4月、麓郷中学校と校名を変更した。同24年には生徒数が最大の273人を数えた。現校舎は平成元年12月に完成した。
 同校は全道中学校スキー大会継走女子の部で優勝を飾ったのを皮切りに、男女とも同大会で常に優勝するなど上位の成績を収め、全国大会に多くの選手が出場し、ノルディック競技では全道の名門校と名を馳せた。しかし麓郷小児童数の減少と併行して中学校へ入学する生徒が激減。5月1日現在で1年生2人、2年生5人、3年生3人の計10人のみとなった。




高校生ものづくりコンテスト北海道大会
緑峰高2年の佐藤駿さんが3位

 北海道工業高等学校長会、北海道高等学校工業クラブ連盟が主催する「第12回高校生ものづくりコンテスト北海道大会電気工事部門」が4、5日、富良野地域人材開発センターで開かれ、9人の生徒が全国大会出場をかけて実力を競い合った結果、富良野緑峰高校電気システム科2年の佐藤駿さん(16)が3位に入賞した。
 同大会は、高校生など若い人たちがものづくりへの関心を高め、技術・技能尊重の社会的機運を盛り上げるのを目的に毎年開催地を変えて実施されており、富良野開催は昨年に続いて2度目。大会には留萌千望、苫小牧工業、室蘭工業、帯広工業、函館工業、札幌琴似工業、釧路工業、旭川工業、富良野緑峰の9校から選抜された9人が出場した。
 4日午後、開会式が同人材開発センターで開かれ、5日午前9時ごろから競技が開始された。競技は縦横1・8メートルの電気工事配線板に4種類ある課題のうち1つを選び、約2時間の持ち時間で配線工事、接地工事、電線接続などの技術を競い合った。
 出場した生徒は、安全ブレーカー、埋め込みパイロットランプ、ケーブル、ねじなし電線管、絶縁キャップなど42種類の資材を使用し、スイッチを入れると同時に、または常時ランプが点く配線作業の正確さとスピード、さらに見た目にきれいに仕上げるという技術を制限時間内で競い合った。
 審査の結果、函館工業高電気科2年の福井勝行さんが1位となり、11月に東京で開かれる全国大会に出場する。2位は留萌千望高電気システム科3年の朝妻研太さん。3位に佐藤さんが入賞する健闘を見せ、来年の大会につなげた。

2012年6月5日火曜日

2年連続1億円超える シルバー人材センター定時総会で報告

 社団法人富良野市シルバー人材センター(川瀬好雄理事長)は平成24年度定時総会を5月30日、老人福祉センターで開き、同23年度の事業報告と収支決算報告をそれぞれ承認した。それによると受注契約金が前年度に続いて1億円を超え、昭和61年に富良野市高齢者事業団として発足して以来最高額となった。
 同センターは高齢者の雇用の安定に関する法律(高齢者法)に伴い、設立された。当初は86人の会員で受注金額は900万円にも達しなかった。しかし、その後「定年退職後も技能や知識を活かし、仕事がしたい」という就労に意欲的な高齢者が次々に会員として登録し、平成21年度には200人を超えた。同時に官公庁をはじめ民間企業や市民からの受注も徐々に増え、平成22年度の受注契約金が初めて1億円の大台を超えた。
 同23年度も受注件数が前年度を上回り、受注契約金が1億1581万1000円となり、2年連続1億1000万円を超えた。会員数は年度末時点で214人。平均年齢は72歳(男性72・5歳、女性70・7歳)。また会員の最高年齢は男性85歳、女性84歳。
 事業実績(発注先別)をみると、最も多かったのが一般家庭の841件、次いで民間企業の356件、公共の27件で計1224件。就業延人員は1万9443人。契約金額をみると、最も多かったのが民間企業の約7400万円、次いで公共の約2200万円、一般家庭は約1950万円。
 職業別就業実績では、最も多かったのが農作業など一般作業群が1054件で就業延人員が約1万6000人。次いで技能群が136件で同325人。管理群は8件と少ないが就業延人員は3000人を超えた。
 同センターは「平成23年度は春先からの天候不順により農作業が大幅に遅れ、夏の猛暑と秋の長雨、それに台風と二重三重の苦境が重なった。
 このため集中的に作業員の依頼が多発し、発注者への対応に苦慮したが、受託額がほぼ前年と同額の1億円を超え、就業延人員が約2万人弱となった」と話している。



今年は中学生で全国出場 青木賢祥(富西)・佐藤佑亮(富東)ペア

 第6回全国中学生少林寺拳法大会北海道地区代表選考会で、富良野光明寺道院拳友会に所属する青木賢祥初段(富良野西中1年)と佐藤佑亮初段(富良野東中1年)が男子組演武の部で見事2位に入賞し、8月18日から香川県丸亀市で開かれる全国大会に出場する。両選手は昨年、全日本少年少女武道少林寺拳法錬成大会の自由組演武少年有段の部で2位に入賞しており、2年連続の全国大会出場を果たした。
 同選考会は5月20日、江別市東野幌体育館で開かれた。男子組演武には16組32人が出場した。青木・佐藤両選手は予選を通過し、10組で競う本選に臨んだ。組演武は1分半から2分以内で型を披露する。両選手は小学1年の時からペアを組み、これまでの大会で常に好成績を挙げている。
 昨年、小学6年で全国2位の成績を収めたことから、中学生でも全国優勝を目指すため週2回の練習を行ってきた。特に4月に入ってからは練習量を増やし、同代表選考会に臨んだ。順位は惜しくも2位だったが優勝した選手は3年生で2段の実力者。昨年の全国大会でも所属するチームの選手が優勝している。その強豪選手と互角の演武を披露し採点結果では同点だった。それだけに両選手は「全国大会では必ず雪辱を果たし、優勝を目指したい」と1年生ながら一層の闘志を燃やしている。
 指導している青木賢隆道院長(43)は「北海道のレベルは高く、昨年の大会では道内勢が上位を独占した。両選手は小学6年で全国2位の成績を挙げており、1年生になったばかりだが上級生と互角に戦える力を持っている。とにかく練習熱心。小学1年からペアを組んでいるので気持ちがピッタリ合っている」と話し、両選手の上位入賞に大きな期待を寄せている。

2012年6月2日土曜日

富良野国の子寮 新施設の完成祝う

 社会福祉法人北海道婦人共立愛子会(名取シヅ理事長)が運営する児童養護施設「富良野国の子寮」(高島正人施設長)=東鳥沼=の新施設が3月に完成したのに伴い、30日、落成記念祝賀会が開かれた。新施設は総事業費約5億円で建設され、定員75人の児童・生徒を受け入れ、広々とした施設を活用し新たな体制で養育支援を行っていく。なお、名取理事長と高島施設長は31日付で退任し、同日開かれた理事会で新理事長に佐藤邦昌氏(70)を互選し、常務理事施設長に三上広文氏(49)を選出した。
 同施設の改築は昭和39年以来3度目。落成した新施設は総事業費5億141万5000円で現在地に建設された。鉄筋コンクリート3階建て(一部2階建て)。広さは旧施設の約2倍の2835平方メートル。各階とも広いスペースが確保され、中高生の個室化、男女別の浴室も作られるなど、寮生たちが楽しく快適な生活が過ごせる新施設になっている。寮生の居室の約4割は個室化され、心理室や家庭支援室も設けられている。
 「国の子寮」は創立者の故名取マサさんが終戦と同時にいち早く、引揚げ孤児、戦災孤児の6人を自宅に預かったのが始まり。それは今から67年前の昭和20年8月のことだった。
 その後、有志の協力、支援を受けて同24年8月に鳥沼公園内に3階建ての「子供の家」を建設。そして同39年12月、現在地に鉄筋コンクリート一部2階建ての寮舎が完成した。同53年には児童居室を確保するため総2階に増築された。さらに、職員住宅の建設や体育館の全面改修、児童トイレ、洗面所、事務室などの改装が行われ、平成2年には施設前の敷地内に地域交流ホールが建設された。
 現在、同施設には2歳から18歳までの75人の子供たちが生活している。
 祝賀会では、はじめに高島施設長が新施設の工事概要などを説明し「新しい施設を十分に活用し、引き続き安心・安全な運営に努めていきたい」などと述べた。続いて名取理事長が創立者で名誉市民の故名取マサ氏の功労などこれまでの歴史を振り返った後、「理事長を退任することになりましたが隣に住むおばちゃんとして行く末をしっかりと見守っていきたい」などとあいさつした。
 この後、能登芳昭市長が「国の子寮は名取マサさんが戦災孤児を引き取り、自ら養育したのが始まり。戦後67年間にわたり多くの方々の協力で運営されてきた。今は虐待や育児放棄など、家庭孤児の大きな受け皿となっている。新施設の完成を再出発の起点として位置づけ、自治体をはじめ地域社会の力を合わせ、すくすくと育っていく礎となることを願っている」などとあいさつし、同施設が果たしている役割に期待を寄せた。



チャレンジデー2012インふらの 市民6894人が参加

 住民総参加型のスポーツイベント「チャレンジデー2012インふらの」(実行委主催)が5月30日午前0時から午後9時まで、市内の屋内外の体育施設などで一斉に行われ、幼稚園児から高齢者まで市民6894人が参加し、昨年の2倍だった。
 同イベントは、健康づくりや地域住民の連携強化など生涯スポーツの振興を図ることを目的に、笹川スポーツ財団の提唱で昨年から全国の自治体で同時開催されている。昨年富良野市では総人口の13・2%の市民3213人が参加した。
 実行委員会では、体育協会に加盟する競技団体をはじめ、幼稚園や一般市民に継続して15分以上運動やスポーツなどの参加を積極的に呼びかけた結果、市民の28・6<CODE NUM=04CA>が参加した。市内の保育所や幼稚園では4、5歳児が縄跳びに挑戦した。また夜にはソフトテニス連盟がチャレンジ杯と銘打って大会を開いたり、ソフトボール球場ではナイターリーグの熱戦が展開されるなど、7000人近い市民がチャレンジデーに参加した。
 実行委員会を組織したふらの体育協会(野嶋重克理事長)は「市民参加率30%を目指していた。昨年と比べると倍以上の参加があり、まずまずの結果だと思います。チャレンジデーは地域住民の健康づくり・まちづくりを目的としたスポーツイベント。これからも笑顔で運動し、いい汗を流して下さい」と市民皆運動を改めて呼びかけている。

2012年6月1日金曜日

ふらのワイン・発売40年目 あすから2000本を限定発売

 富良野市ぶどう果樹研究所は、創立40周年を記念した限定ワインをあす6月1日から発売する。ふらのワインは1972年(昭和47年)に北海道で2番目のワイナリーとして誕生し、今年で40年を迎えた。
 限定ワインは2011年(平成23年)に収穫された、富良野産バッカス種とケルナー種を使用した中口ワイン。販売地域は道内限定で2000本。容量は720ミリリットル、価格は2500円。
 同研究所では「2011年は天候不順による生育遅れ、多雨、獣害などでブドウの生育環境としては厳しい年となったが、夏の高温により酸味が程良く落ち、また厳しい選果を行ったため健全なバランスの良いブドウを得ることができた。爽やかな香りとフレッシュな酸が特徴の中口ワインが出来上がった。高級感を出すため白ワインにした」とPRしている。
 同研究所は1972年4月に設置された。同年5月に南扇山にぶどう栽培試験地を確保し、品種試験を開始。1975年(昭和50年)2月に、富良野市で開催された第30回国体冬季スキー競技大会で初めて試作ワインが提供された。1976年(同51年)に、農産物処理加工施設としてワイン工場が完成。そして1978年(同53年)1月に、「ふらのワイン」(赤・白)を発売。1986年(同61年)に、ワインと果汁原料用ぶどう新品種の改良と開発を行うため、種苗センターが建設され、1989年(平成元年)9月に、特産品開発センターとして、ぶどう果汁工場を建設。
 ふらのワインは現在シャトーふらの、バレルふらの、ソレイユ、羆の晩酌など限定商品を含め16品種と赤・白のぶどう果汁を販売しており、富良野市を代表する特産品として人気を高めている。
 また第1回国産ワインコンクールでミュラートゥルガウが特別賞を受賞したのをはじめ、昨年度まで9回連続奨励賞、銀賞、銅賞を受賞しており、国内でも高く評価されている。このため郵政省のお年玉年賀はがきの3等「ふるさと小包賞」の景品としても毎年使用されている。



地域一丸の交通安全運動を 山部地区で交通安全大会開く

 山部交通安全協会(渡辺忍会長)主催の「山部地区交通安全大会」が今月14日午前、山部福祉センターで開かれ、児童・生徒、高齢者、職場、農業者の代表が「交通安全誓いの言葉」を述べ、地域一丸となった交通安全運動推進の展開を確認した。
 同大会には、児童・生徒をはじめ、老人クラブ、事業所、農業など各年代から120人が参加。はじめに渡辺会長が来年3月で達成する交通死亡事故ゼロ2000日に向け、家庭、職場、地域が連携した交通安全運動の推進に対し、改めて協力を求めた。続いて長年にわたり山部地域の交通安全運動に協力した駿河武さんと佐藤忠夫さんの2人に感謝状が贈呈された。
 この後、石井隆副市長、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員ら来賓がそれぞれの立場であいさつを行い、交通事故撲滅に向けた地域交通安全運動の推進を訴えた。
 続いて児童・生徒代表(山部小4年)の伊東菜月さん、高齢者代表(こぶし会)の宍戸義美さん、職場代表(共栄建機)の山田光浩さん、農業者代表(JAふらの山部支所青年部)の杉村竜一さんの4人がそれぞれ交通安全誓いの言葉を述べた。
 最後に参加者を代表して、JAふらの山部支所女性部の北村清美さんが「交通事故をなくすことは、地域住民の心からの願いであります。関係機関・団体をはじめ、道路交通の場に参加する全ての地域住民と協力し、地域、家庭、学校、職場において▽車を運転する時は必ずシートベルトを着用します▽安全運転に心がけ、スピードの出し過ぎや無謀な追い越しはしません▽歩行者の安全を守り、特に老人や子供の事故防止に努めます▽飲酒運転は絶対にしません」と4項目の交通安全大会宣言を行った。
 この後、「こころが大切 安全運転~交通事故ゼロへの願い」の交通安全ビデオが上映された。引き続き「旗の波」運動が国道38号線沿いで行われ、参加者全員が「スピードダウン」「シートベルト着用」などの交通安全旗を国道沿いに掲げ、通過ドライバーに安全運転を呼びかけた。