2012年5月29日火曜日

あいにくの雨と低温 小中学校の運動会始まる

 市内小中学校のトップを切って26、27日、大運動会が布部小中と富良野小、富良野東中で開催された。しかし26日は雨が降り、27日も10度前後の気温でブルブル運動会となった。
 布部小中は体育館で行われ、児童生徒18人が「導け勝利へ~心を一つに全力疾走~」をテーマに、徒競走を皮切りに紅白玉入れなど団体競技や紅白リレーで熱戦を繰り広げた。
 富良野小では「つかみとれ!!優勝という名の栄光を!」をテーマに、547人の全校児童が、赤、白、青の3チームに分かれて個人種目、団体種目、さらに応援合戦で実力を競い合った。しかし同日は雨は降らなかったものの、早朝から北風が吹き、午前中は10度以下の肌寒い気温となった。また午後からもほとんど気温が上昇しなかった。
 しかし児童たちは大勢の保護者の声援や応援を背に受け、徒競走を皮切りに「大玉ころがし」「富良野小オリンピック」「三色選手リレー」など個人種目と団体種目で熱戦を繰り広げていた。
 市内の運動会や体育祭は6月2、3日にかけて一斉に開かれる。



緑峰高 幼稚園児、小学生と連携学習

 秋の収穫が楽しみで~す―富良野緑峰高校と幼稚園児・小学生との連携学習が好天に恵まれた22日、同校の農場で行われ、幼稚園児は種いもを植え、児童たちは玉ねぎの苗を定植した。
 同校では園芸科学科の授業の一環として毎年実施。同日はカラリと晴れた好天に恵まれ、最高気温が28・3度まで上がり、今年1番の暑さとなった。午前中は慈恵ひまわり幼稚園の年長組58人がキタアカリの種いもを植えた。2年生と3年生の生徒がグループに分かれて、園児の手をひいて畑に連れて行き、「この場所に植えるんだよ」と植え方を優しく教えると園児たちは笑顔を見せて、1個1個面白そうに植えていた。
 また午後からは富良野小の3年生約70人が玉ねぎの苗を1本1本植えた。児童生徒たちは定期的に農場を訪れて生育状況を観察する。また秋には園芸科学科の生徒たちと一緒に収穫作業を行う。さらに10月に予定されている収穫祭では、じゃがいもと玉ねぎを材料にカレーライスを一緒に作り、最後の交流学習を行う。

2012年5月28日月曜日

少年の主張大会 最優秀賞に齋藤優香さん

 富良野市教育委員会主催の「少年の主張大会」が23日午後、富良野文化会館で開かれ、市内の中学生16人が日頃の体験や将来に向けた夢などを力強く発表した。審査の結果、「歌が私を応援してくれた」と題して発表した富良野東中2年の齋藤優香(ゆか)さんが最優秀賞に選ばれ、7月13日、上川総合振興局で開かれる上川管内大会に出場する。
 同大会は、富良野市の子ども未来づくり事業の一環として毎年開かれており、今年で30回目。大会には富良野市ことぶき大学の生徒約90人をはじめ、発表者の保護者や学校関係者が多数傍聴した。
 この中、富良野東中3年の伊藤茜さんの「大切な言葉」を皮切りに、富良野西中、布部中、麓郷中、山部中、樹海中、布礼別中から選抜された男女16人が日常生活で体験したことや考え方を5分以内にまとめ、2時間にわたり力強い発表を行った。
 審査員は富良野市校長会会長の宮下敏さん、富良野ライオンズクラブ会長の高橋博志さんなど8団体の代表者が務め、発表内容や発表態度などを審査基準にして審査を行った。
 この結果、「落ち込んでいる時に私を励まし、私に勇気を与えてくれるもの、それは歌です。これから本格的に進路も決めなければならなくなったが、私は自分の決めた道を諦めず真っすぐに進んでいきたい」と自分の進路をテーマに主張した齋藤さんが最優秀賞を受賞し、優秀賞に富良野西中3年の岡田実久さんと富良野東中3年の深澤葵さんがそれぞれ選ばれた。
 孫の主張を聞いた祖父は「声が大きく元気いっぱいだった。発表内容も良かった」と満足そうに感想を語った。また主催者側では上川管内大会でもこれまでに富良野代表の生徒が何度も最優秀賞に選ばれ、全道大会に出場していることもあり、最優秀賞となった齋藤さんの活躍に大きな期待を寄せている。
 なお、優秀賞に選ばれた岡田さんと深澤さんの2人は11月末に開催される「富良野市子ども未来づくりフォーラム」で発表する。



花とバードウォッチング 早朝の鳥沼公園で市民30人楽しむ

 富良野市博物館と富良野の自然に親しむ集い共催の「花とバードウォッチング」が今月13日早朝、鳥沼公園で行われた。4歳の男の子を連れた母親など自然を愛する約30人の市民が参加し、新緑の樹木を飛来する様々な野鳥や足元に咲く可憐な草花を約2時間にわたり楽しく観察した。
 同公園は太古の原生林がそのまま残っている野鳥と草花の楽園。市内で観察される野鳥は約120種類と言われており、その大半が同公園に飛来している。また原生林を含めて草花の種類は300種類以上という。さらに冬も凍結しない全国的にも珍しい不凍沼があり、NHK総合テレビで紹介された自然公園だ。
 その公園内に整備された約1<CODE NUM=0122>の散策路で同観察会が開かれた。ガイドは東京大学付属演習林職員の井口和信さんと木村徳志さん、市内在住の写真家・石黒誠さんが務めた。
 同観察会は午前6時から始まった。早朝の気温が3度と肌寒い気温だったが参加者たちは、ミズナラやイタヤカエデの雄花と雌花の見分け方をはじめ、足元に咲くニリンソウ、エンレイソウ、ツルアジサイなどの可憐な草花や毒草として知られているトリカブトの見分け方など、講師の説明に耳を傾けながら観察。さらに樹木の枝に止まってしきりと鳴く野鳥の様子を双眼鏡で追った。
 観察会には日本野鳥の会会員で中富良野町に住む大吉五夫さん(64)が同行した。大吉さんは「9年間で観察した鳥沼公園の野鳥は123種類に上ります。東南アジアからの渡り鳥です。葉が生い茂る前の今の時期が最も観察しやすい」と話し、フィールドスコープを使って野鳥の種類を詳しく説明していた。参加した30代の女性は「寒い朝でしたが普段鳥沼公園の野鳥の姿を見る機会がなかった。また春の花々を見ることもでき、楽しかったです」と感想を述べていた。

2012年5月24日木曜日

喫茶・ギャラリー「あかなら」27日オープン 元「北時計」の施設で運営

 元「北時計」=富良野市下御料=が喫茶・ギャラリー「あかなら」として今月27日にオープンする。富良野市から同施設を貸与されたボランティア「あかなら」(篠田信子代表)が運営を行い、有志による市民活動の場として、テレビドラマ「北の国から」で全国的に有名になった富良野の大切な建物を守っていくことになった。
 北時計は30年前、ドラマのロケ地として、またくつろぎの場として富良野の観光に大きく貢献した。しかし一昨年秋、元オーナーから富良野市に寄贈され、市が管理している。
 こうした経緯と、昨年6月1日からテレビドラマ「北の国から」放映30周年記念事業が始まり、その一環として同ボランティアが同記念事業実行委員会から委託され、7月1日から10月30日までの4か月間にわたり運営を担当した。
 期間中に訪れた来場者は5000人を超えた。予想を超える人気となったことから7月3日から①来場者の所在地・年齢・性別②施設に対する認知度③今後の施設の存在④利活用の方法―など6項目に分けてアンケート調査を実施した。
 この結果、全体の約37%にあたる1877人から回答が寄せられた。その中で今後の使用方法として「喫茶店としての空間は外せない」のほか、ギャラリー、コンサート、ワークショップの開催など同施設の存続を求める要望が上位を占めた。
 篠田代表らが昨年11月、能登芳昭市長に「北時計」運営を終えての期間中の実績資料を添えて報告した。同代表は「来場した観光客の多くが北時計の存続を望んでいた」などと話し、存続を強く訴えた。これを受けて能登市長は「今後の活用については行政で決定するよりも市民レベルで十分に検討していただきたい」などと答えた。
 これに伴い市は、昨年12月、富良野商工会議所、ふらの観光協会、北の峰連合町内会、ボランティア「あかなら」などの代表者8人で構成した施設検討委員会を設立。その協議内容の結果を2月下旬、市に答申。市が施設運営の再開に向けた公募を行った結果、ボランティア「あかなら」が申し込み、喫茶・ギャラリー「あかなら」として再スタートすることが決定した。
 篠田代表は「有志による市民活動として富良野の大切な観光施設を守っていきたい」と話す。
 営業時間は午前10時から午後4時まで(定休日は毎週水曜日)。メニューはコーヒーほかドリンク類。オープン日には、明楽みゆきチェンバロコンサートが午後1時半から開かれる。入場は無料。なお、同ボランティアでは、共に活動に協力してくれる仲間を募っている。



ふらの体育協会 23人と3団体を表彰

 特定非営利活動法人ふらの体育協会(加盟24団体)主催の「平成24年度スポーツ賞表彰式」が今月12日夜、富良野文化会館大会議室で行われ、スポーツ功労賞の阿部常雄さん(65)をはじめ、スポーツ賞、スポーツ奨励賞、特別賞の計23人と3団体を表彰し、加盟団体の役員として長年にわたり振興発展に尽力した功績と全道、全国競技大会で活躍した選手をたたえた。
 はじめに佐伯理事長がスポーツ功労賞の4人、スポーツ賞の4人、スポーツ奨励賞の15人と1団体、特別賞の2団体に表彰楯を授与し、「これで満足することなく精進して下さい。またこれまで支えてくれた多くの人たちへの感謝を忘れないで下さい」と式辞を述べた。続いて宇佐見正光教育長、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員がそれぞれの立場で祝辞を述べ、受賞者の一層の活躍と精進に期待を寄せた。
 これに対して受賞者を代表し、北海道軟式野球連盟学童部部長の阿部常雄さんが「大変光栄です。今後もそれぞれの選手が精進して活躍することを信じています」とあいさつした。

2012年5月22日火曜日

100年の木プロジェクト

 シーニックバイウェイ&ガーデン街道 美しい北海道景観を育てる会主催の「人と未来をつなぐ100年の木プロジェクト(旭川~十勝間」の植樹祭が19日、富良野市西達布駐車帯ほか新得町、芽室町、中札内村の3会場で開かれ、地域住民や関係者多数が参加して、ヤマナラシ・エレクタの苗木をそれぞれ植樹した。
 同プロジェクトは、シーニックバイウェイ北海道と北海道ガーデン街道協議会が連携し、訪れる人々に「地域の要所、景観の優れた箇所、並木、花壇や庭園」を案内する「サインツリー」を旭川~十勝間の幹線道路の沿道(延長110キロ)で植樹を行うのが目的。
 富良野会場では、富良野市街地から約30キロ帯広寄りの国道38号線西達布駐車帯で午前9時半から行われた。植樹を行った老節布北進の伊藤幸一さん(39)親子4人、東山光陽の小笠原博さん(37)親子4人、西達布すみれの中村和彦さん(35)親子4人をはじめ、能登芳昭市長、荒木毅・富良野商工会議所会頭など関係者約60人が参加。
 はじめに主催者を代表してシーニックバイウェイ北海道大雪・富良野ルート代表理事の加藤祐一さんが「きょう植樹する苗木はロケットのように天高く成長します。観光客へのおもてなしとなり、さらに未来に続く子供たちへの大きな贈り物としたい」とあいさつした。続いて北海道ガーデン街道協議会副会長の上野砂由紀さんがプロジェクト概要を説明した。
 この後、植樹が行われ、すでに掘られた3か所の穴に高さ4メートルのヤマナラシ・エレクタの苗木を伊藤さんら3家族が協力して植えた。さらに同駐車帯の左側にも3本の苗木が植えられた。ヤマナラシ・エレクタは病害虫に強く40年後には高さ10メートル、直径60センチの高木に成長するという。



ナイター野球・中学野球・朝野球リーグ戦総合開会式

 富良野軟式野球連盟(高橋尚志会長)が主催する「平成24年度ナイター野球・中学野球・朝野球リーグ戦総合開会式」が好天に恵まれた20日、市営若葉球場で開かれた。今シーズンは昨年より3チーム多い計25チーム、約450人の選手がエントリーし、9月までの約4か月間にわたり朝、夕、夜に熱戦を繰り広げる。
 午前10時、朝野球7チーム、ナイター野球7チーム、中学野球11チームの選手が入場行進。この後、昨シーズンのリーグ戦と秋季選手権大会の優勝旗と準優勝、3位のカップが高橋会長に返還された。
 続いて高橋会長が「今年も開幕しました。リーグ戦は野球を楽しみ、チームの親睦と交流、そして仲間作りが目的です。今シーズンは151試合の日程で行われますが、フェアプレーで明日への活力と地域の活性化につなげて下さい」などとあいさつし、今シーズンの活躍に期待を寄せた。続いて能登芳昭市長、横山久仁雄市議会副議長、本間勲道議会議員の来賓がそれぞれの立場で祝辞を述べた。
 これに対して選手を代表し、富良野西中A主将の高橋歩選手(14)が「我々選手一同は、日頃の練習の成果を発揮するとともに、私たちを支え、励まし、指導してくれる全ての方々に対して感謝の気持ちを忘れず、一戦、一戦全力で戦い抜くことを誓います」と力強く選手宣誓を行い、今シーズンの開幕を宣言した。
 この後、同球場で中学リーグの山部中対南富良野中、樹海・麓郷・占冠・トマム対富良野東中Bなど初戦3試合が行われた。選手たちは好天の中、お互いに大きな声を出し、ハツラツと今シーズンの開幕ゲームを楽しんでいた。

2012年5月21日月曜日

総合こども園(仮称)建設計画を巡る 市民との意見交換会終わる

 富良野市は東4条街区に建設計画が進められている「総合こども園(仮称)」の建設見直しを求める請願書が3月に開かれた市議会定例会に提出され、全会一致で採択されたのに伴い、3月27日から今月14日までに「市長と語ろう地域懇談会」と「各界・各層との意見交換会」を開いた。市長と語ろう地域懇談会は15会場、意見交換会は16団体を対象に行った結果、出席者数は計954人に上った。
 地域懇談会と意見交換会では①環境問題②交通量③駐車場のスペース④総合こども園の園庭の広さ―の4点に意見が集中した。市では出席者から出た意見を取りまとめ、さらに6月4日を期限としている市民パブリックコメントの結果を来月開かれる市議会定例会に報告し、行政としての判断を示す。
 総合こども園の建設場所に対して、保護者などで組織した富良野こどもの未来を守る会(斉藤真智子会長)が3月9日、開会中の市議会定例会に「今回の計画は一旦白紙に戻す。保護者をはじめ関係機関、地域住民と十分に話し合い、総合こども園建設計画を進めること」など3点の項目を挙げ、請願書を提出し、全会一致で採択された。
 これを受けて市側では、3月27日の富良野商工会議所議員会を皮切りに、市長と語ろう地域懇談会を4月10日から今月9日までに15会場で開いた。さらに連合町内会会長会議を皮切りに、中央・麻町保育所父母の会、富良野こどもの未来を守る会など16団体を対象に、各界・各層との意見交換会を今月14日まで開き、全日程を終えた。出席したのは市長と語ろう地域懇談会に592人、各界・各層との意見交換会に362人。
 出席者から指摘された環境問題に対し市では、今月10日から16日の期間に東4条街区、中央保育所、麻町保育所の3地域で大気の測定調査を専門業者に委託して実施した。それによると大気の測定に地域差はなかったという。調査費として約133万円が充てられた。また交通量、駐車場、園庭の広さなどに対しては、行政としてそれぞれ解決できない問題ではない―などと答弁し、理解を求めた。
 なお、4月20日に同建設計画に対し、富良野商工会議所、富良野五条商店街振興組合(奈良定雄理事長)、五条商店会(水間英文会長)、幸町第5町内会(山川義和会長)、東4条街区再開発準備会(西本伸顕会長)の5団体の代表者が市に対し建設計画を推進する要請書を提出している。



ふらの体育協会 新理事長に野嶋重克氏

 NPO法人ふらの体育協会は総会を今月12日、富良野文化会館で開き、車椅子バスケットボール交流大会や障がい者卓球交流大会などの新規事業を盛り込んだ平成24年度事業計画などを決めた。また役員改選では、佐伯勝利理事長が退任し、新理事長に富良野バスケットボール連盟会長の野嶋重克氏、新専務理事に富良野軟式野球連盟副会長の佐々木賢一氏がそれぞれ選出された。
 総会では平成23年度の事業、一般会計・特別会計収支決算報告を承認。事業報告によると、スポーツセンター、サブアリーナ、野外スポーツ施設の総利用者が約12万7000人に上り、多くの市民や競技団体のスポーツ活動の場として利用された。内訳はスポーツセンター約6万人、サブアリーナ約1万7800人、野外スポーツ施設約4万9000人。
 平成24年度事業計画の基本活動方針として、「市スポーツ施設の指定管理者として、市民が気軽に楽しく安全で安心してスポーツ活動に取り組み、競技団体などが有効なスポーツ活動ができる施設の運営管理と環境整備に取り組む」などを挙げ、▽市民が生涯スポーツを進めるため、きめ細やかなスポーツサービスの提供▽中高年スポーツの発掘と支援▽加盟競技団体の活動支援▽地域スポーツサークル活動の育成と支援▽学校でのスポーツ活動支援―を重点として各種事業を展開する。
 主な実施事業としては▽スポーツカレンダーの発行▽ホームページの開設と情報誌の発行▽市民スポーツ交流事業▽ふらのへそマラソン大会の実施(7月29日)▽市民体力づくり大会(ミックスミニバレーボール、小学生スーパードッジボール、市民ミニバレーボール、市民フロアカーリング)▽車椅子バスケットボール交流大会の開催(9月中旬)▽障がい者卓球交流大会(開催日未定)。
 このほかに新規事業としてサッカー指導者講習会を2月下旬に開く。同じくオリンピック選手を講師に迎え、クロスカントリースキーサマーキャンプを8月上旬に実施し、指導者資質向上と中高生選手の強化に取り組む。
 昨年から始まった全国統一の市民参加「チャレンジデー2012inふらの」は今月30日に実施される。このほか、スポーツ活動に貢献した功労者や選手、団体のスポーツ賞表彰も行う。

2012年5月17日木曜日

ふらの観光協会 総会開き新年度事業計画決める

 ふらの観光協会の通常総会が11日、新富良野プリンスホテルで開かれ、平成24年度事業計画(案)と収支計算書(予算案)を原案どおり承認し、「人と自然にやさしい田園環境観光都市」を目指した観光宣伝事業、観光宣伝誘客事業、イベント事業などを重点に事業を展開することを確認した。また役員改選では14年間にわたり会長を務めた黒岩岳雄氏(66)が退任し、新会長にホテルベルヒルズ代表取締役の松井敬二氏(52)を選出した。
 同協会は、新富良野プリンスホテルなど宿泊グループ会51件、富良野スキー場など体験グループ会69件、富良野振興公社など飲食グループ会70件、ふらのバスなど諸業グループ会113件の計303件の会員とオリカゴルフ&ホテルリゾートなど61件の賛助会員で構成されている。
 総会では、はじめに黒岩会長が平成23年度の事業を振り返った後、「平成17年度から宿泊者の増強を最重要施策に定めて取り組んでいる。観光客が減少する中で外国人の誘客が重要で平成28年には延べ宿泊数を70万泊にする目標を掲げている」などとあいさつし、出席した会員に協力を改めて訴えた。
 この後、議事に入り平成23年度の事業、決算、監査の報告をいずれも承認した。続いて平成24年度事業計画と収支予算を原案どおり承認した。同年度の事業方針は「癒し」「安心」「感動」を基本テーマに沿って事業を展開し、①収益事業に力を入れ財政基盤の強化②国内外への情報発信ツールとしてIT事業の充実③組織のスリム化と事業の見直し④平成25年4月に「一般社団法人」への組織変更―を主な施策として事業を推進する。
 企画部事業計画では、観光宣伝事業で①観光パンフ・マップの作成②物産展との連携事業③マスメディア対応事業。情報提供事業で①観光センター機能強化②「ラジオふらの」からの情報発信③携帯型情報端末(iPad)を活用し、ネットによる情報発信・観光案内など。連携事業協力支援で富良野ロープウェー体験外国人無料開放(6~10月)を行う。
 事業部事業計画では①道内観光客への宣伝誘客②道外観光客への宣伝誘客③くるるパス事業の実施など。イベント事業では①冬季イベント(歓寒村、ふらのスキー祭り、富良野スキー場北の峰ゾーン市民ナイター無料開放事業)の実施②富良野西岳、富良野岳、芦別岳山開き、紅葉登山の実施(6~10月)③アースライド北海道、富良野トレイルランへの協力など。
 このほか、国際センター事業計画では、オーストラリア、シンガポール、台湾、イギリスで海外プロモーション事業を行う。富良野修学旅行センター事業計画では、248校、生徒数約4万5000人、延べ宿泊数約7万7600泊(4月1日現在)を見込んでいる。



国際ソロプチミスト富良野 認証10周年を祝う

 世界各国の女性で活動している社会奉仕団体「国際ソロプチミスト」富良野(高畑公子会長、会員数31人)の認証10周年記念式典が12日、ニュー富良野ホテルで開かれ、10年間の足跡を振り返り、女性による地域奉仕活動をより一層展開していくことを確認した。同団体は記念事業として、富良野、上富良野、中富良野、南富良野の4市町と富良野協会病院など4団体に計180万円の寄付を行った。
 同団体は2002年5月8日、国際ソロプチミストアメリカ日本北リジョンで113番目、北海道で58番目に認証された。発足当時の会員数は4市町で24人。会員たちは「背伸びすることなくこの地に密着した奉仕活動」をモットーに活動を開始した。
 主な活動は、毎年実施しているチャリティーカクテルパーティーをはじめ、スポンサークラブとして、富良野緑峰高校吹奏楽局を認証し、部員の育成に協力。さらに2009年には布礼別小中学校の児童・生徒が実施している観光地トイレ清掃に対し推薦し、日本財団社会ボランティア賞を受賞、また2011年には女性に機会を与える賞「北リジョン賞」を受賞。このほかにもマイはし運動、DVカード、オレンジリボン運動、福祉施設へのタオル寄贈などの活動を行っている。
 記念式典には国際ソロプチミストアメリカ日本北リジョンガバナーの篠島恵里子さんをはじめ、旭川、旭川若葉、深川、留萌、滝川、富良野の会員計73人が出席し、来賓として能登芳昭市長、本間勲道議会議員など14人を招待した。
 はじめに高畑会長が10年間の活動を報告した後、「当クラブはまだ10歳。成人式までまだ10年かかります。この式典を一つの節目として『女性と女児に夢と希望を』を目標に、より多くの皆さまにソロプチミストの活動を理解していただけますよう、会員一丸となり、邁進する所存です」とあいさつ。続いて能登市長、本間道議会議員、篠島ガバナーがそれぞれ祝辞を述べ、富良野の会員が果たしている役割に賛辞を贈り、より一層の活動に大きな期待を寄せた。
 この後、篠島ガバナーから認証10周年記念の楯が高畑会長に授与され、国際ソロプチミストアメリカ連盟会長からのメッセージが読み上げられた。続いて、英語図書(富良野市)、演台(上富良野町)、歩行器など(中富良野町)、大型テレビなど(南富良野町)、AED(富良野協会病院)など4市町4団体の代表者に総額180万円の寄贈目録と寄付が手渡された。

2012年5月15日火曜日

「ふらの青年塾」開塾

 青年の出会いと交流の場の創出を目的とした「ふらの青年塾」の開講式が11日夜、文化会館大会議室で開かれた。同塾は富良野市農業委員会会長の東谷正さんが代表を務め、14日までに農業青年や商工青年、会社員、市役所職員など計53人が入塾した。
 開講式では東谷代表が「この青年塾を通して交流し、10年、20年先の思いを語り、横のつながりを大事にして下さい。人と語ることは人生を豊かなものにし財産になります」と激励した。続いて能登芳昭市長からのメッセージとして「若さと希望に溢れる元気な皆さんが、ふらの青年塾の第1期生として、共に考え、共に語り合い、共に活動することで、意識の高揚を図り、青年塾活動の輪を大きく広げて下さい」が披露された。
 これに対して塾生を代表し、長田俊輔さん(26)が「富良野というまちから出たことで、このまちの良い所や悪い所を新たに発見することができました。若者としてできることがないかと考えていたところ、この青年塾のことを知り参加してみようと思いました。人それぞれに思いはあると思いますが、自分の活動をより良いものにしていくためには、横のつながりがとても重要になってくると思いますので、青年塾の活動を通し、若者同士の交流を深め、自分自身にプラスになるよう色々なことにチャレンジしていきたい」などと力強く意気込みを語った。
 この後、富良野演劇工場の太田竜介工場長がコミュニケーションプログラムのワークショップを行った。太田工場長は「緊張することはとても大事なこと。面倒だと思うことに挑戦することが大切」などと話した後、ゴキブリ、カエル、猿などを真似た後、ジャンケンをするユーモラスな指導を行い、塾生たちを大いに楽しませた。
 参加した20代の女性は「最初は少し緊張しましたが、ゲームに参加してとても楽しかったです。これからの青年塾の活動に期待しています」などと笑顔で話していた。交流は午後9時過ぎまで続き、終了後には市内の飲食店で懇親会が開かれ、楽しんだ。
 同塾の運営は入塾した青年たちが自主的に運営を行い、出会いと交流を深めていく方針という。



看護の日 6か所の福祉施設や医療機関で利用者や患者と楽しく交流

 富良野看護専門学校(丸昇学校長)は9日、「看護の日・看護週間」の一環として、介護老人保健施設ふらのや富良野協会病院など市内6か所の介護・福祉施設や医療機関で利用者や患者と楽しく交流した。
 同校では毎年5月12日の「看護の日」に因み、看護生に看護の心、ケアの心、助け合いの心を教えるため、福祉施設や医療機関を対象に交流を行っている。介護老人保健施設ふらの(高橋尚志施設長、利用者定数125人)には14人の看護生が訪れた。
 看護生たちは、車椅子でホールに集合した約40人の利用者に対して手をつないだり、体調をうかがうなど終始笑顔で接した。交流は、車椅子のままできる背伸びや腕を伸ばすなどの軽い体操から始まった。
 雰囲気が和やかになった頃に、「的当てゲーム」が行われた。看護生たちが「頑張って投げて」と声を掛けると利用者は真剣な表情で的に狙いをつけて投げ込んでいた。リーダーの岡本奈々さん(2年生)は「この交流を通して心と心の触れ合いを感じましょう」と話し、一緒にゲームを楽しんでいた。

2012年5月14日月曜日

富良野市根室本線・富良野線利用推進協議会で総会

 富良野市根室本線・富良野線利用推進協議会(能登芳昭会長)の総会が4月27日、市役所大会議室で開かれ、乗降客の利用率向上と貨物輸送の利用拡大を確認した=写真。
 同協議会は、市、市議会、農業団体、商工団体、労働団体、青年団体、女性団体、物流事業者、地域代表など計64人で構成。昭和60年7月に発足し、鉄道事業の合理化を防止し、運行体系の改善と整備に対処すると共に、利用推進に努め、地域住民の交通利便を確保するのを目的に活動している。
 平成23年度は10月29日に、「JRヘルシーウォーキング」が北の峰町とハイランドふらの周辺で実施された。札幌から臨時特急列車を運行し、約400人が島の下駅で降車した後、富良野駅まで散策した。
 また、富良野・美瑛広域観光推進協議会による「田園休暇」富良野・美瑛キャンペーンの実施、観光庁が中心となって取り組んでいる「ビジット・ジャパン事業」、「北の国から」放映30周年記念事業、富良野スキー場50周年記念事業など各種イベントの開催で観光入り込み数は前年度並みの見通しという。
 富良野駅の乗降客数は平成12年度以降、減少が続いている。23年度の乗降客数は7月以降に公表されるが、少子高齢化や道東道開通などの影響で前年度より減少することが予測され、厳しい状況が続いている。また、JR貨物による貨物輸送では、長雨と高温多湿による農産物の減収があったものの、貨物取扱量は前年度より微増した。
 利用推進運動と要請活動では、1月25日にJR通学生の保護者有志の会が富良野線の通学時間帯の運行ダイヤ改善について要望書を提出し、関係者との意見交換が行われた。また、1月26日には滝川、赤平、芦別、富良野、南富良野の4市1町で構成している根室本線対策協議会がJR北海道本社に対し、運行体系改善に関する要請を行った。
 24年度の事業計画としては、JR北海道と沿線市町村が連携し、生活に密着した運行と各種イベント開催にかかる情報交換を行い、更なる利用率向上と観光客獲得を目指し、より一層連携を強化する。
 JR北海道では7月7日、山部駅を起点とし、メロン、スイカ畑をめぐる「JRヘルシーウォーキング」の臨時列車の運行を予定している。
 具体的な活動としては「乗って守ろう根室本線・富良野線」の実践をはじめ、ふらの広報の活用やホームページでJRの優れた定時運行と安全性を積極的にアピールする。貨物輸送では、JR貨物北海道支社と情報交換を行い、引き続き輸送体系の維持確保に向けた取り組みを行う。
 能登会長は「JRの利用を市民挙げて協力し、1回でも多く利用するよう呼びかけていきたい。列車がなくなったら大変なことになる」などと出席した各団体の代表者に改めて協力を求めた。



富良野市老人クラブ連合会で46回目の定期総会

 富良野市老人クラブ連合会の「第46回定期総会」が4月23日、老人福祉センターで開かれ、「生かそう その貴重な経験を」「示そう その豊かな心と力」「遺そう その長寿人生の生き方」を活動方針とした新年度事業計画を決めた。
 総会には、あかつき長寿会など33クラブから約100人の代議員が出席した。はじめに吉田薫会長が「老人クラブの活動そのものが地域のコミュニティや福祉活動につながっている。私たちは健康と仲間の融和を中心に学習を行い、力を合わせて今年度も事業を積極的に推進していきたい」などとあいさつし、出席した各クラブの代議員に改めて協力を求めた。
 続いて能登芳昭市長が「今、富良野市の高齢化率は26・9%。65歳以上の高齢者対策が行政の課題となっていく。それだけに老人クラブ連合会の皆さんの知恵と結集をお願いしたい」などとあいさつし、改めて同連合会が果たしている役割に大きな期待を寄せた。さらに北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員、小玉将臣社会福祉協議会会長ら来賓がそれぞれの立場であいさつを行った。
 この後、議事に入り、平成23年度の事業、総額約250万円の収支決算報告を承認。続いて、介護予防事業「認知症予防の取り組み」、フロアカーリングの取り組み、一円玉募金活動などの重点事業を盛り込んだ平成24年度の事業計画と総額268万円の収支予算をそれぞれ原案どおり承認した。
 同連合会は、昭和46年に発足し、会員相互の連絡協調を図り、高齢者の福祉や地域社会の福祉などを目的に活動を行っている。3月末の会員数は33クラブで計1639人。

2012年5月10日木曜日

ふらのワインぶどう祭り 入場者1万人を目指す

 ふらのワインぶどう祭り実行委員会(能登芳昭実行委員長)は、4月27日、市役所大会議室で1回目の会合を開き、9月16日に駅前公園(JR富良野駅横)を中心に開催する同祭りの実施概要などを協議した。同祭りは今年で26回目になり、街なかに開催場所を移して6年目。多くの市民・観光客に満足してもらえるよう魅力アップを図る。
 はじめに能登実行委員長が「市街地での開催は今年で6回目。来場者の約25%が市民。ワイン事業は農家の所得アップを図るため、30万本体制で販売しており、道内17か所あるワイナリーの中でベスト4に入る実績があると思う。ワインの販売は富良野の地産地消につながる」などとあいさつし、同祭りの開催への協力を出席した委員に改めて訴えた。
 同祭りは9月16日午前10時から午後2時までの4時間にわたり、駅前公園のほか、駅横駐車場(JAふらの本所向かい)、JAふらの農協本所前駐車場で開催される(雨天決行)。入場料は無料だが、飲み物、食べ物は有料販売。
 実行委員会は、昨年の経過と収支決算報告などをそれぞれ承認した。続いて今年度の基本方針として、①富良野の農作物をはじめ、ふらのワインを飲んでいる市民や観光客に感謝する②ワインにこだわった特色あるイベントとし、ワインの普及に努める③アトラクションや飲食物に地元の農作物を使い、地元の農作物を広くPRする④1万人の誘客を目指す―などを挙げている。
 主なアトラクションは、ぶどう踏み実演会、ワインに因んだアトラクション、ふらのSAKEコーナー、コルクの広場、縁日コーナーの開設など。会場には30店舗が出店し、計450万円の売り上げを目標としている。このほか関連イベントとして、フリーマーケット、ふらのはしご酒大会が行われる。なお、同祭り事業費の収支予算額は328万円。



フラノ・マルシェ 3年目も好スタート

 ふらのまちづくり株式会社(西本伸顕代表取締役)が運営する複合商業施設「フラノ・マルシェ」=市内幸町13番1号=が先月末でオープン3年目に入り、前年度を上回る好調の入り込み客数となっている。4月29日から今月6日までのゴールデンウィーク中の入り込み客数は3万3500人に上り、前年より11・7%の伸びで順調に推移した。
 同施設は、「富良野の農と食の魅力」を発信し、食を楽しみ、交流の輪を広げる「まちの縁側」として平成22年4月28日にグランドオープンした。施設内は富良野の素材を使った作り立てのスイーツ&パンを販売する「サボール」、富良野のオリジナル商品を販売する「フラディッシュ」、富良野に関するお土産品を販売する「アルジャン」、富良野産の野菜にこだわる産直市場の「オガール」で構成されている。
 中心市街地でのユニークな店舗構成と多様な商品の販売、さらに富良野のブランド力が相乗効果を発揮し、オープン以来、市民をはじめ大勢の観光客が訪れている。
 初年度の入場者数は55万5525人を数えた。昨年は東日本大震災の影響で観光客の入場者数が減少するものと見られていたが、道内の観光客がリピーターとなって家族連れで訪れたこともあり、23年度は初年度より11万人上回る66万8015人。特に夏観光のトップシーズンの7月には月別最高の13万人を超え、8月も12万人を上回った。さらに10月から冬期間にかけても初年度を上回る入り込み客数。オープン2年で延べ122万3540人にも上った。
 そして3シーズン目も好調。4月は3万8040人の入り込み客数で前年対比85・1%の伸び。オープン1年目の平成22年4月は9日間のみの営業で入り込み客数は2万人を超えていた。しかし昨年は東日本大震災の影響を受け、入り込み客数が大幅に減少した。
 今年のゴールデンウィークは前半好天に恵まれたため、4月29日、30日の2日間で8300人を超え、前年より3800人上回った。また1、2日の平日も家族連れの観光客が大勢訪れた。さらに後半は曇りや雨となったが、帯広、釧路、室蘭ナンバーの乗用車が続々駐車し、前年より下回ったものの、入り込み客数は、8日間で約3500人上回った。

2012年5月8日火曜日

富良野地区農業共済組合通常総代会 過去最悪の損害額

 富良野地区農業共済組合(三好孝行組合長理事)は、第39回通常総代会を4月27日、富良野文化会館大会議室で開き、平成23年度業務報告書や同24年度事業計画の設定など4件について審議を行い、それぞれ原案どおり承認した。この中で平成23年度畑作物の支払共済金総額が12億円を超えた。さらに、水稲、春まき小麦など農作物の支払共済金が3億3000万円を超えており、過去最悪の損害額となった。
 事業報告によると畑作物共済事業では、春先の低温、降雨などの影響で播種・移植作業が大幅に遅れた。その後は好天に伴い、生育は一時回復傾向となったものの、7月から9月にかけて3度にわたる200ミリを超える記録的な降雨を含め、断続的な降雨と高温が長期にわたり続いたため、各作物とも生育が大きく阻害され、水害、土壌湿潤害、高温障害、病害虫の発生で、過去に類のない事業開始以来の甚大な被害となった。
 この結果、てん菜では作付戸数の約96%で被害を生じ、支払共済金が2億7000万円を超えた。馬鈴しょ、玉ねぎも大きな被害を受け、支払共済金の総額は約12億6000万円を超え、馬鈴しょと玉ねぎの最終調査時には、更に1億円前後の追加支払いが見込まれている。
 農作物共済事業では、水稲は春先の天候不順で移植作業は遅れたが、6月中旬以降高温で経過したことから生育は回復し作柄は平年を上回り、被害はわずかだった。しかし春まき小麦は播種の大幅な遅れに伴い、収穫時期がずれ込み、品質が低下した。損害評価は550戸に上り、支払共済金は3億3040万円の大きな被害。
 三好組合長は総会の席上で、昭和49年の広域合併からの歩みを振り返った後、「昭和50年代の農家戸数は3700戸もあったが、現在は1518戸になった。2年続けて大きな被害が発生したため、共済加入戸数が増え、畑作物共済事業では前年実績を1400ヘクタール上回る4489ヘクタールになった。今年度も現時点で5500ヘクタールを超えている。共済継続の加入と制度への理解を」と出席した代議員に改めて共済事業への理解と協力を求めた。
 なお、同組合の年度初めの組合員数は1383人。



「観光トイレ清掃」始まる 布礼別小中学校の児童生徒16人

 今年も一生懸命観光トイレを清掃します―布礼別小中学校(三浦徹校長、児童生徒数18人)は4月25日、「観光トイレ集会」を開いた後、第1班の児童生徒6人が布礼別集落センターの敷地内に設置されている公衆トイレで今年初めての清掃を行った。
 同校では児童生徒たちのボランティア活動の一環として、校舎近くに設置されている公衆トイレの清掃活動を4月末から10月末にかけて毎年行ってきた。昭和63年から続いており今年で25年目。
 集会では25年前の当時を振り返り、「どうしてトイレなんか清掃しなければならないの?」とユーモラスな寸劇を披露。この後、3グループに分かれて今年の活動目標を話し合った。この結果、第1班は「ぎんぎんなトイレにしたい」、第2班は「真面目に一生懸命にトイレ掃除をします」、第3班は「積極的に動き、清潔なトイレにします」とそれぞれ目標を発表した。
 今年度は全校児童生徒数が18人と過去最少で、小学3年生以上は16人。中学生は女子生徒3人のみとなった。このため班編成は昨年の4班から3班に減らし、清掃期間も1か月早め9月末までとした。清掃活動は放課後を利用して交代で行い、夏休み期間中も実施する。
 同日半年ぶりにトイレ清掃を行ったリーダーの女子中学生は「トイレを掃除している時に観光客が中に入り、用をすませた後にトイレがきれいですねとお礼を言われ、とても嬉しかったことがあります。今年も訪れる観光客に喜んでもらえるようなきれいなトイレにしたいです」と笑顔で話した。また小学生の男子はほうきで床のゴミを掃いたり、ホースで水をまき、ピカピカにしていた。
 三浦校長は集会でボランティア活動の歴史を教えた後、「トイレ清掃を行うことは自分を成長させる。みんなで協力する。見返りを求めない。人に迷惑をかけない。約束を守る」などと話し、子供たちに真心でトイレ清掃を行うことの大切さを改めて訴えた。

2012年5月7日月曜日

旭日双光章を受章 高橋尚志さん

 春の叙勲が発表されたが、富良野市医師会会長で北海道社会事業協会介護老人保健施設ふらの施設長の高橋尚志さん(75)が旭日双光章を受章する。
 高橋さんは、内科医師として昭和39年から47年間、保健医療業務に精励し、同49年に高橋内科医院を開業。地域医療の発展と住民の健康管理に尽力、さらに社団法人富良野医師会の監事、理事、副会長を歴任した後、平成11年から会長の要職を務めている。
 この間、会長として富良野圏域二次医療の中核的地域センター病院・社会福祉法人北海道社会事業協会富良野病院の改築に向け、センター病院の在り方や規模などの方向性を積極的に意見交換しながら、地域医療の確固たる礎を築くため中心となって努力した。
 さらに、救急医療のコンビニ化が全国的な問題の中、富良野圏域における初期救急医療システムの確立に向け、富良野医師会に救急医療対策委員会を設置。行政、関係機関との協議・調整などに尽力し、平成21年4月から新たな救急医療体制をスタートさせた。
 高橋さんは「会長に就任して以来、富良野地域の医療を守り、地域住民に安心した医療をお届けするため努力してきた。富良野協会病院の移転問題では、行政や関係機関と何度も協議を行い、決定するまで3年もかかったことが思い出されます。また、開業医の輪番による救急医療体制を確立させることができ、地域住民から評価され、画期的なシステムとして全道各地から注目されており、順調に推移し、ほっとしている。今回の叙勲は富良野医師会に与えられたものと考えています」と受章決定を喜んでいる。



今年も美味しいメロンです 佐藤農園、今年も早期出荷

 市長さん、今年も甘いメロンが収穫できました―市内中五区で農園を経営している佐藤栄一さん(61)が1日午後、市役所を訪れ、能登芳昭市長に収穫したメロン4個を届けた。
 佐藤さんはメロン栽培を始めて今年で45年目になり、早期出荷を始めてから20年目。昨年11月20日に大型ハウスで種まきを行い、1月14日に定植した。
 しかし今年は低温の日が続き、さらに日照不足で生育が進まなかったという。このため一株で1個収穫する栽培に切り替えた。さらに温度を下げるなどの調整を行いながら、ようやく昨年より1週間遅れで出荷にこぎつけた。
 佐藤さんは「早期出荷を開始してから今年で20年ほどになるが、気温が低い上に日照不足、さらに燃料費の高騰で最悪の年になり、大変苦労した」と初出荷に向けた苦労を語った。
 能登市長に届けたメロンは重さが1個2キロもある大玉。毎年購入してくれている東京などの大口顧客約100人に無料で発送する。佐藤さんは大型ハウス14棟で栽培を行っており、早期出荷分は2棟。
 顧客は全国47都道府県にのぼり、「ふらのメロン」として人気を集めているという。今年も9月中旬まで計画的に5000ケースを出荷し、本格的な収穫は6月末以降になるという。
 佐藤さんは同日午後1時すぎに市役所を訪れ、「訪問する市民に試食してもらって下さい」と4玉入りの箱を手渡した。能登市長は「真冬にメロンを栽培するので初出荷までに大変な苦労があったことと思います。中々真似のできないこと。見事な大きさですね」と佐藤さんの早期出荷に対して改めて労をねぎらった。

2012年5月1日火曜日

富良野オムカレー推進協議会で総会

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、13提供店)は平成24年度総会を今月17日、市内のホテルで開き、23年度の事業報告と収支決算、さらに同24年度事業計画と同収支予算をそれぞれ承認した。平成18年3月に富良野市の新ご当地グルメとして誕生した「富良野オムカレー」は6年を経過し、今年3月末で総提供数が35万食を超えた。24年度も富良野市内をはじめ、道内、道外で開かれる食のイベントに積極的に参加し、富良野オムカレーと富良野観光を売り込む方針。
 総会では平成23年度の事業に対して「提供店が1店舗撤退した。また3月11日の東日本大震災による観光需要減少の影響を受け、4、5月は観光客が落ち込んだ。6月以降は持ち直したものの、総提供数は8万750食で平成18年3月の誕生以来、初めて前年度を下回る結果となった。しかし、減少率は想定よりも低かった」などと報告した。
 また、同年度の決算額は1100万円を超え、当初予算額の約2倍だった。倍増した理由は道内、道外で開かれる食のイベントに参加したことが大きな要因。繰り越し額は40万円を超えた。
 平成24年度の事業計画は、富良野地域内のイベントとして、北海へそ祭り(7月28~29日)、ふらのワインぶどう祭り(9月16日)への協賛、協力を行う。
 道内で開かれるイベントでは、カレーアクション北海道フォーラム(5月25日、札幌市)を皮切りに、新・ご当地グルメグランプリ2012in別海(7月7~8日、別海町)、北海道ガーデンショー(8月25~26日、清水町)、北海道カレーサミット2012in南富良野(9月2日、南富良野町)、さっぽろオータムフェスト2012(9月中旬~10月上旬、札幌市)に参加する。
 さらに道外イベントでは、よこすかカレーフェスティバル(5月12~13日、神奈川県横須賀市)、第7回B―1グランプリin北九州(10月20~21日、福岡県北九州市)などに参加する。
 このほか、地域や異業種と連携した企画事業を実施する。また、独自イベントして友好都市西脇市との食と衣の文化交流事業を実施する。さらに、のぼり、のれん、ポスター、タペストリー、ポケットティッシュなど適宜発注し、ホームページやブログの更新、マップの制作などを行う。事業予算は794万円。



デゴイチ冬眠から目覚める

 富良野蒸気機関車保存会(辻澤寅男会長、会員数80人)の会員が今年の最高気温となった25日、富良野文化会館横にあるSL「デゴイチ」の今シーズンの展示を開始した。会員たちは冬囲いしていたシートを外した後、動輪の錆び落としや周辺のゴミ拾いなどを5時間かけて行った。
 同保存会は昭和51年に発足して以来、富良野市に旧国鉄から文化財として永久貸与された蒸気機関車の管理や清掃を4月から11月にかけて毎月実施している。野ざらし展示のため、定期的な点検は欠かせないという。夏は雨、冬は凍結が大敵で、そのまま放置しておけば、短期間で赤く錆びがつき腐食してしまう。
 このため、辻澤会長ら多数の会員が毎月、展示場所に集合し、直径1・4メートルの動輪8個をはじめ、機関室につながる金属管など車体全体の錆び落としや清掃を行っている。11月上旬には機関車を特製のビニールシートで被う冬囲いを行っている。
 こうした保存会の努力で、デゴイチは36年経った現在でも当時と全く変わらない状態で保存され、勇姿を市民や観光客に披露している。また、小学生や幼稚園児の社会勉強の場に活用され、さらに観光客の記念撮影の場として多くの人たちの目を楽しませている。
 同日は気温が20度近くまで上がった。辻澤会長(73)ら女性会員6人を含め22人が集合し、午前10時から午後3時ごろにかけて今年初めての清掃活動を実施した。動輪は半年間の間に少し錆びついていた。このため会員たちは錆びついた部分をサンドペーパーで何度もこすり錆びを丁寧に落とし、その後に油を塗った。
 辻澤会長は「会員の平均年齢が70歳を超えた。体力的にも厳しいが毎月1回デゴイチの清掃を行い、いつまでも雄姿を多くの人たちに見てもらいたい」と話していた。