2011年7月28日木曜日

きょうから北海へそ祭り
 今年も親と子、市民同士の絆を確認しよう―今年で43回目を数える「北海へそ祭り」(実行委員会主催)がきょう28日から2日間、新相生通りの「祭り広場」を会場に盛大に開催される。ハイライトの「北海へそ踊り大会」は2日間とも午後7時から1時間にわたり行われる。28日は28団体、29日は31団体が参加し、約3700人がユーモラスな図腹踊りや浴衣踊りを行い、その出来栄えを見物人に披露する。
 同祭りは、午前11時から中心標公園(富良野小グラウンド)で行われる中心祭を皮切りに開幕。祭り広場は正午に開場。
 北海へそ踊り大会は今年も一方通行で踊るワンウェイ方式で行われる。大会終了後には事前に団体登録した一般団体選で、最も優れた団体に「へそ大賞」を、個人に贈る「絵師大賞」など各種の表彰式が行われる。
 主催者側では「北海へそ祭りは『親と子の絆、市民同士の絆、市民と観光客の皆様の絆を確認する日』です。汗あり、涙あり、笑いがある北海へそ祭り、市民の皆さんや観光客をも巻き込んで、ユニークにエネルギッシュに燃え、今年も『絆』を確かめ合いましょう」と市民多数の来場を呼びかけている。



ローソン 「富良野オムカレー味」スナック菓子20万袋を全国販売へ

 大手コンビニエンスストアのローソンは、スナック菓子「おやつごろ」の新商品として、コーンスナック「富良野オムカレー味」を8月2日から全国の約9000店舗で発売する。25日午前、北海道ローソン支社の秋場淳さんら関係者3人が市役所を訪問し、能登芳昭市長に富良野をPRする新商品の説明などを行った。
 同社ではB―1グランプリに出展されたご当地グルメを人気商品のスナック菓子「おやつごろ」に新商品として採用しており、今回で2回目。
 新商品の全国販売に向けて富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)が協力し、富良野緑峰高校園芸科学科の女子生徒で編成する7代目カレンジャー娘が試食し助言を行った。販売予定数量は20万袋。道内では550店舗(富良野市内は3店舗)で販売される。価格は75グラム入りで105円。
 「富良野オムカレー味」は、スパイシーなカレー味とまろやかな卵の味を練り込んだもので、主原料のコーンの風味と卵黄パウダーがマッチし、カリカリっとした食感。
 秋場さんは「富良野を代表したドラマ『北の国から』の放映30周年を迎え、富良野市の注目が益々集まる中、富良野オムカレー推進協議会をB―1事務局『愛Bリーグ』より紹介いただき、商品化した。長さ6センチのスナック生地に富良野オムカレーの美味しさを詰め込みました」と能登市長に報告した。これに対して市長は「味も良く、富良野を全国にPRしていただけることは大変うれしい」と歓迎した。
 また、今回の全国販売では同時に青森県の「十和田バラ焼き」、岡山県の「ひるぜん焼きそば」、岐阜県の「各務原キムチ鍋」の3商品がそれぞれ発売される。なお、発売日には富良野オムカレー推進協議会に加盟する14店舗で先着20人までにプレゼントする。

2011年7月26日火曜日

77日間、富良野農業を学びます

 77日間にわたりしっかり富良野の農業を学びます――埼玉県農業大学校先進農家等体験学習受入式が22日午後、富良野市役所第3会議室で開かれた。同体験学習は、平成13年度から富良野市と埼玉県の農業振興と人的交流を目的に毎年継続して行われており、今年度で11年目。受入式には同大学校で水田複合と酪農を専攻する男女3人が臨み、能登芳昭市長などから激励を受けた。
 はじめに能登市長が「研修先の農家はいずれも篤農家で非常に勉強になり、安心して頑張って下さい。研修は2ヵ月半にわたり厳しいと思うが北海道農業を学びこれから進む道の糧にして下さい」と激励した。さらに笠井博文・上川農業改良普及センター支所長らが「体に気をつけてしっかり研修して下さい。富良野は大自然に恵まれ食べ物も大変おいしい。ぜひ富良野を好きになって無事研修を終えて下さい」などとエールをおくった。
 これに対して水田複合専攻2年の石川岳人さんが「農業に大変興味があり、北海道農業の大規模農業の経営方法を学びたい。幼いころから北海道で農業を経験することが夢だった。今回の体験学習で自分の進路を見出したい」と研修の目的を話した。同じく同専攻2年の春山拓也さんは「水田経営に大変興味があった。富良野の研修には関心がなかったが先輩からいろいろ話を聞き、参加しました。北海道のような大規模栽培でいかに高品質な農作物生産を実現しているのか学びたい。また、農業機械に興味があり、知識を身につけたい」と意気込みを語った。さらに酪農専攻2年の鈴木里奈さんは「将来は酪農業に就職したいと考えています。酪農と言えば北海道というイメージを持っている。しっかり研修して身につけた知識を埼玉で生かしたい」と受入先の農家に熱意を伝えた。
 これに対して受入農家の天間幸博さん(山部)は「平成13年度から毎年研修生を受け入れています。研修生の中には毎年夏になると訪れ、農作業を手伝ってくれる人もいます。ハードな面もあると思いますが、夜にはワインを飲みながら情報交換をしたい」などと話した。また、宍戸和史さん(山部)は「父から経営を移譲したばかりだが、仲良くやりましょう」、及川栄樹さん(南大沼)は「私の地域には3人の新規農業者がおり、活性化しています。研修のほかに地域とどのような関わりがあるかなど地域の行事にも積極的に参加して下さい」とそれぞれエールをおくった。
 なお、研修は10月5日まで実施される。農家実習のほかに市外研修として、8月3日に滝川市で開かれる北海道立花・野菜技術センター公開デーに参加したり、旭川市の田んぼアートを訪れる。さらに9月中旬にも市外研修を予定している。



目指すは全道大会でも優勝

 全道大会では優勝を目指し、全国出場を狙います――平成23年度の中体連北海道大会があす27日に開幕する陸上競技をはじめ、柔道競技、卓球競技に出場する富良野市内の中学生17選手が22日午後、市役所を訪れて、能登芳昭市長に全道大会出場の報告を行い、意気込みを語った。
 出場する選手は、陸上競技では富良野東中学校の森田豪選手(3年)ら10人、富良野西中学校の帯川椋太選手(3年)ら3人、山部中学校の堀江裕太選手(3年)の計14人。柔道競技では上川管内代表決定戦男子体重別(81キログラム級)で優勝した富良野東中学校の今野郁哉選手(2年)、同じく女子(52キログラム級)で優勝した富良野西中学校の荒井美桜選手(3年)、卓球競技で個人戦3位に入賞した富良野西中学校の相川陽菜選手(2年)。
 はじめに出場選手一人ひとりが「全道大会でも優勝を目指し、全国大会に出場したい」「日頃の練習成果を存分に発揮したい」「昨年の全道大会では思うように戦うことができなかったので、今年はベストをつくして頑張りたい」などと意気込みと抱負を語った。
 これに対して能登市長は「全道大会出場は努力の賜。しかし、大会に向けて努力する過程が大切です。皆さんが全道大会に出場するのは市民の誇り。けがのないよう全力で臨み、活躍できることを願っています」とエールをおくった。
 なお、陸上競技は27日から29日まで札幌市厚別公園競技場、柔道競技は30、31日、北広島市総合体育館、卓球競技は8月2日から4日まで浦河町総合体育館でそれぞれ開催される。

2011年7月25日月曜日

麓郷エリアに新たなシンボル

 「グラス・フォレストin富良野」=麓郷市街地=に、高さ5メートル65センチのモミの木に695個のクリスタルを飾った「クリスタルツリー」がお目見えし、訪れる観光客の人気を集めている。
 同施設は2005年7月にオープン。様々なオリジナルガラス商品が展示されており、テレビドラマ「北の国から」のロケ地となった麓郷に、新たな観光スポットとして大勢の観光客が訪れている。
 クリスタルツリーは従来も同施設のガラスブロック塀に設置されていたが、ツリーの高さは低く、クリスタルの数も多くなかった。しかし「北の国から」放映30周年を記念し、麓郷エリアの新たなシンボルとしてリニューアルを行い設置した。高さ5メートル65センチは「GO!麓郷」、クリスタルの数695個は「麓郷」の語呂合わせ。
 モミの木は麓郷産で皮をむき、銀色の塗料を塗った。飾り付けたクリスタルは直径1センチの八角形。夜にはライトアップも行い、ロマンチックなムードを演出しているが、強い風が吹くとクリスタルが左右に大きく揺れ、太陽の光線でキラキラと輝き、メルヘンの世界へ誘う。さらにクリスタルの中には色のついたものやハート形もあり、探す楽しみも演出している。
 支配人の下内仁さん(45)は「このクリスタルツリーは、おそらく道内、いや全国一背が高いと思います。連日多くの観光客がツリーの前で記念写真を撮っています。麓郷エリアの新たなシンボルに」とPRしている。



秋の豊作に願い込めて

 樹海中(亀井雅秀校長、生徒数24人)の全校生徒が6月22日、学校農園でことぶき大学東山校の学生と共同でかぼちゃの定植作業を行い、秋の豊作に願いを込めた。
 同校では毎年総合的学習の時間の中で学校農園活動を行っている。以前は学校近くの農家の畑を利用して実施していたが、3年前からは校舎敷地内を開墾して約24アールの学校農園を開設した。昨年春にはPTAの協力で暗きょ作業が行われた結果、雨が降っても水はけが良くなり、出来秋では1000個を超える大豊作だった。
 定植作業は今年で11年目。生徒たちは3班に分かれて、くりゆたか200本、雪化粧300本、赤い坊ちゃん100本の計600本の苗を定植した。3年生が中心になって定植作業の流れと分担を決めた。3年生は昨年までの経験を生かし、1年生の先頭に立って、ホーラーでの穴あけ、苗をポットから移植、土をかぶせるなど一連の作業を手際よく進めていた。
 生徒と一緒に定植を行った東山校の学生は「今年も一緒に作業することをとても楽しみにしていた。年々手際も良くなり、とても一生懸命に働いていた。収穫作業も一緒に行いたい」などと生徒たちの頑張りをたたえた。また、亀井校長も「PTAをはじめ、毎年多くの方の協力を得ながら活動を続けることができている。作業では、農作業のベテランであるお年寄りたちが子供たちの様子を見ながら的確にアドバイスしていただいた。今年もたくさんの収穫ができるように、様々な面で気をつけながら栽培していきたい」と話している。
 なお、同校では今年も収穫したカボチャを給食センターに「ふるさと給食」の食材として、また昨年から実施している横浜市のレストランにそれぞれ提供する。このほか学校行事やバザーなどに利用、老人福祉施設などにボランティアとして寄贈することを予定している。

2011年7月22日金曜日

富小体育館の解体作業始まる

 富良野小学校(宮下敏校長、児童数544人)の屋内運動場改築工事に伴い、解体作業が始まった。総事業費は3億6310万円で、本体工事は来月着工し、来年3月までに完成する。新屋内運動場は今年2月に完成した富良野西中学校屋内運動場と同じく、富良野地域を含む北海道内で間伐収穫されたカラマツを原料に建設される。
 同校は明治23年、下富良野簡易教習所として開校。上川管内でも大規模校として知られ、今年度開校110周年を迎える。屋内運動場は昭和53年に建築され、33年が経過。耐力度調査で危険な状態の建物と測定されたことから、屋内運動場と渡り廊下の全面改築が行われる。
 文部科学省所管の「安全・安心な学校づくり交付金」危険改築事業と「公立学校施設整備費負担金」新増改築事業で事業採択され、経費の一部が国庫補助される。
 新屋内運動場は大断面加工した集成材を柱と梁に使用して建てる木造。建設場所は現在地。広さは1258平方メートルで内部はアリーナ、ステージ、器具庫、トイレ、更衣室など。
 解体工事は今月末の完了を目途に行われる。また同改築工事施工業者の入札は今月22日に行われる。



今年もラベンダーをドライフラワーに

 市立麓郷小学校(田中和敏校長、児童数18人)は今月11日午前、学校農園で栽培しているラベンダーの刈り取り作業を実施した。
 同校では毎年観光シーズンに合わせ、五郎の石の家近くで観光客を相手に営業を行っている緑豊農場=西麓郷=とタイアップしてラベンダーのドライフラワーを販売している。同農園には早咲きのラベンダーが約300株ほど植えられており、毎年7月上旬に総合的学習の時間を利用して、刈り取り作業を行っている。
 今年は春先が低温だったため刈り取り作業は1週間ほど遅れた。4月に入学した1年生2人をはじめ、6月から留学している福島市の3年生と4年生を含め6年生まで18人が参加し、午前9時半から約1時間半にわたりはさみで次々に刈り取った。
 また保護者も多数協力した。福島から来た3年生の女の子は「ラベンダーのことは良く知っています。友達もすぐできました。とても楽しかった」と笑顔で話した。
 刈り取ったラベンダーは校舎横にあるスキー小屋の中で陰干しを行った後、緑豊農場の店内で販売する。

2011年7月19日火曜日

受注契約金 初の1億円突破

 社団法人富良野市シルバー人材センター(川瀬好雄理事長)はこのほど、平成23年度第1回通常総会を老人福祉センターで開き、平成22年度の事業報告、収支計算書、決算報告などをいずれも原案通り承認した。この中で事業報告によると、受注契約金がはじめて1億円を突破する1億1272万円。また、就業延べ人員も約2万人にのぼった。
 同センターは、高齢者の雇用の安定に関する法律(高齢者法)に伴い設立された。設立当初は86人の会員で受注金額は900万円にも達しなかった。しかし、その後「定年退職後も技能や知識を活かし、仕事がしたい」という就労に意欲的な高齢者が次々に会員として登録し、平成21年度には200人を超えた。同時に官公庁をはじめ民間企業や市民からの受注も徐々に増え、平成22年度の収支予算は1億円まであと一歩となる9600万円を見込んだ。
 その結果、同年度は6月からの猛暑と秋にかけての多雨が影響し、農作業を中心に就業依頼が前年度を大きく上回ったことから、就業人員が延べ1万9762人にのぼり、前年度より約3600人も増えた。受注金額も年度当初の計画よりも約500万円上回った。
 この実績に対して川瀬理事長は「不測の事態に柔軟に対応することができ、ていねいで気配りのある仕事ぶりが広く市民から受け入れられ、地域経済に大きく貢献することができた。会員の一致協力が大きな力になっており、シルバー人材センターの潤滑な運営につながっている。中高年就労の中核団体として今後も活動を続けて行きたい」などと冒頭であいさつを行い、出席した会員に感謝した。
 このほか、公益社団法人への移行、移行当初の代表理事などについても理事者側の提案通り承認された。同センターでは公益社団法人への移行申請を行い、活力ある高齢者を支える地域の中核的な組織になるため、従来以上に地域社会から幅広い理解と協力が得られる団体として、さらなる事業を展開して行く方針だ。
 なお、同年度の会員数は過去最多の213人。受注件数は前年度より約200件増の1193件。また、承認された一般会計収支計算書の決算収入額は約1億2622万円で、支出額は約1億2337万円。



「のらりっく」で富良野を歩こう!

 富良野市国際観光促進協議会主催、北海道ノルディック・フィットネス・ウォーキング協会共催の「のらりっく」で富良野を歩こう!ノルディックウォーキング大会が好天に恵まれた10日、清水山周辺のぶどうヶ丘すこやかロードで開かれた。
 今年で3回目。参加者は約90人。遠くは鹿児島県、埼玉県、神奈川県、千葉県からの参加もあり、5歳の幼児から70歳代の高齢者が8キロ、4キロ、1・5キロの各コースに分かれて清水山周辺から富良野盆地をはじめ、大雪・十勝連峰の大パノラマ景観を約2時間半にわたり楽しんだ。
 同日は午前9時からの開会式直前まで雨が降る状況だったが直前に雨が上がった。この後はさわやかな青空に恵まれ、参加者は無風快晴の最高のコンディションの中、ぶどう果汁工場ではぶどう果汁入りのソフトクリームを食べ、また六花亭ではコーヒーを飲み、さらに8キロコースでは中富良野町吉井の農家で休憩を取るなど、それぞれの体力に合わせて楽しんだ。
 参加者の大半が道外、道内の観光客で占められた。千葉県から来た36歳の女性は「このお天気に感謝。こういうところを歩けて良かった」、また鹿児島県から仲間と来た59歳の女性は「口コミでこのイベントを知った。景色が良かった。とても楽しく歩くことができました」と感動して語った。釧路市から来た65歳の男性は「家族で参加した。また参加したい」と話し、旭川市の48歳の女性は「初めて参加した。自分なりのペースで参加できて楽しかった」と感想を述べた。
猛暑の中、「社明運動」街頭パレード

 「第61回社会を明るくする運動」と「平成23年度青少年の非行防止道民総ぐるみ運動」富良野市実施委員会(能登芳昭委員長)主催の啓発街頭パレードが12日午後、文化会館前を発着に行われ、33団体約200人が30度を超す炎天下の中、中心市街地の市民に「社会を明るくする運動と青少年の非行防止」を訴えた。
 はじめに出発式が文化会館前で行われ、主催者を代表して同副委員長で保護司会会長の原田武氏が「社会を明るくする運動は昭和26年に民間の発想で始まり今年で61回目。法務省や更生保護など各団体の協力を得て毎年実施しているが継続は力。今年も市民にアピールし、犯罪や非行のない明るい社会づくりを目指したい」などとあいさつし、参加団体の関係者に改めて協力を訴えた。
 続いて三本松篤・旭川保護観察所長が「地域に根ざした活動を更に推進し、多くの方々の積極的な参加を得て、犯罪や非行を抑止する地域の力を育て、犯罪をした人や非行のある少年の立ち直りを支え、安全で安心して暮らせる地域社会づくりを進めていきたいと考えております」などと訴えた江田五月・法務大臣のメッセージを原田副委員長に伝達した。
 この後、久保義則・富良野警察署長が「一人ひとりの力は弱いが関係団体が協力すれば大きな力となります。観光シーズンを迎え交通事故や犯罪が多発することが懸念されますが、さらに明るい社会づくりを目指すため地域の協力をお願いします」などとあいさつし関係機関の協力連携を求めた。
 パレードは総勢30人による富良野高校吹奏楽部を先頭に、社明運動の横断幕と大旗を掲げて薬物乱用防止協議会をはじめ、保護司会、富良野BBS会、市議会議員、民生児童委員、人権擁護委員、防犯モデル地区春日東町連合会などの順で中心市街地を約1時間にわたって行進した。
 同日は午後1時前に今年3度目となる真夏日を記録した。この猛暑の中、関係者は「社会を明るくする運動」のたすきをかけ、さらにのぼりを手に、犯罪のない、交通事故のない明るい社会づくりを訴えた。



北海道小学生陸上競技大会・南部忠平記念陸上競技大会に出場
 ふらのジュニア陸上クラブに所属する富良野小6年、杉野羽衣子さん(12)が、今月17日から函館市で開催される第29回北海道小学生陸上競技大会女子ボール投げに出場する。また、今月31日に同市で開催される第24回南部忠平記念陸上競技大会小学6年生男子4×100メートルリレーに道北選抜チームの選手として、扇山小6年、福永翼君(12)と富良野小6年、青木賢祥君(11)が選ばれた。
 同クラブは、市内児童生徒を対象に陸上競技選手育成の一環として平成14年度に結成された。今年度の会員数は小学3年生から中学3年生まで95人(小学生75人、中学生20人)。活動日は毎週水曜日と土曜日(水曜日は午後4時半から6時、土曜日は午後1時から2時半)で陸上競技場を会場にトレーニングが行われている。
 杉野さんは、6月18日に旭川市で開催された第29回北海道小学生陸上競技道北会場記録会女子ボール投げに出場し、大会新記録となる43メートル85を投げ、見事優勝を飾った。杉野さんは4年生の時からジュニア陸上クラブに所属しトレーニングを行っており、昨年はボール投げのほかに800メートルでも全道大会に出場している。陸上以外でもサッカー、スキースポーツ少年団にも所属しており、スポーツ万能の選手。「全道大会では50メートル以上投げたい」と意気込みを見せている。
 福永君と青木君は同じく道北会場記録会の男子100メートル種目で上位の成績を挙げ、道北選抜チームに選ばれた。青木君は14秒台で走り3位、福永君は同じく14秒台で4位だった。
 青木君は100メートル種目以外でも走り幅跳びで4位の上位入賞を収めた。また陸上競技以外でも少林寺拳法の拳士として幼稚園児の時から活躍している。福永君も走り幅跳びでは3位に入賞する活躍を見せたが、全道大会出場を惜しくも逃した。2人は「入賞を目指して頑張りたい」と練習に余念がない。
 指導を行っている富良野東中学校陸上部顧問の中村公暢教諭(41)は「今年もジュニア陸上クラブから多数の子供たちを全道大会や南部忠平記念陸上競技大会に出場させることができた。6年生女子ボール投げでは50メートル以上を投げないと入賞できない。また、4×100メートルリレーの道北選抜チームは上位8チームに入る実力を持っている」と話し、出場選手の活躍に大きな期待を寄せている。

2011年7月12日火曜日

富良野地区森林組合で通常総代会

 富良野地区森林組合(菅原等代表理事組合長)は平成23年度通常総代会をこのほど、富良野文化会館で開催し、平成23年度の事業計画の設定など7件の議案を原案通り承認した=写真。同組合は林業施業の再生プランを目指すため、施業の集約化に向けて施業団地をつくり、計画的に施業を進めて行くことを確認した。また、森林経営計画を円滑に作成するためにフォレスターや森林計画プランナーなどの人材育成も計画的に進めていく方針。
 同組合は指導、販売、購買、森林整備、事業管理の5部門に分けて事業を推進している。正組合員数は当期末で752人で準組合員数が30人。
 平成22年度の事業活動の概況によると、前年に続き森林整備予算が公共・非公共とも潤沢で作業班、下請けも含めた中で概ね順調に仕事を処理した。今後はエゾシカによる深刻な森林被害の防止対策を強化するほか、カーボンオフセット(人間の経済活動や生活などを通して「ある場所」で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスを、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業などによって「他の場所」で直接的、間接的に吸収しようとする考え方)を活用した地域の森林整備の仕組みづくりを効果的に協働で推進していく方針でいる。
 全体の施業面積は1184ヘクタールで素材販売量は22720立方メートル。総収益は7964万5000円で前年度比109%、疎水材の取り扱いが伸びた。また、当期利益は約92万円で前年度より9%上回った。
 なお、平成23年度の損益計画によると、事業総損益は約5億999万円。内訳は販売事業で約3億9852万円、森林整備事業で約1億523万円、指導事業で624万円。これに対して事業費用は約4億3403万円で、事業総利益として約7596万円を見込んでいる。



好天に恵まれ第45回やまべふれあいまつり

 山部商工会主催の「第45回やまべふれあいまつり」が、好天に恵まれた10日、山部中央公園で盛大に開かれ、家族連れなど大勢の市民で賑わい、約4時間にわたり夏のイベントを楽しんだ。
 午前10時半から開会式が行われ、主催者あいさつの後、能登芳昭市長、北猛俊市議会議長が来賓として出席し、北海へそ祭りよりも長く開かれている地域イベントの盛り上がりを賞賛した。
 この後、紅白もちまきを皮切りに、ちびっ子を対象にしたゲームや山部出身歌手の小松和子さんの歌謡ステージ、富良野吹奏楽団と山部中学校吹奏楽部の演奏など次々に楽しいプログラムが開かれた。このほかに総額12万円が当たる抽選会やもちつき体験試食会が開かれ、会場は盛り上がった。
 またJAふらの山部支所の特設会場でもメロン、スイカの試食や、釜ゆでとうきびの販売をはじめ、地場野菜の販売コーナーが設けられるなど会場は家族連れの市民などで賑わった。なお、9日夜には前夜祭として「ビアフェスタ2011」が同会場で開かれた。

2011年7月11日月曜日

安全・安心三本の矢作戦 事故、事件のない地域づくり訴える

 上川管内商工会連合会富良野ブロック(ブロック長・曽慶一介=南富良野町商工会長)主催の1市3町1村横断「安全・安心三本の矢作戦」車両パレードが7日、上富良野町役場前をスタートに沿線5市町村で実施された。
 同作戦は今年で3回目。富良野管内1市3町1村が交通安全など管内の安全・安心を住民にアピールするのを目的に行われている。同作戦はライトを点けた車で走行し、富良野警察署長からの「安全・安心」のメッセージをリレー方式で各自治体首長に伝えた。
 出発式は午前11時半から上富良野町役場駐車場で行われた。式には上富良野商工会、上富良野町生活安全推進協議会など24団体から関係者約30人が出席。はじめに曽慶ブロック長が「地域の安全・安心をタスキとメッセージと短冊に託し、パレードを実施したい」と主催者あいさつを行った。続いて窪田毅上川総合振興局長と向山富夫上富良野町長がそれぞれの立場で交通事故と事件のない安全・安心な地域づくりを訴えた。
 この後、窪田振興局長、久保義則富良野警察署長ら3人が向山町長、北川昭雄上富良野商工会長らリレー代表の3人に交通安全のタスキを手渡した。さらに、久保署長がリレー代表の向山町長に、「地域の安全・安心を守っていくという、共通の目的の上に立ち、さらなる連携を深め、管内の安全・安心なまちづくりの推進に大きな力とならんことを願います」と訴えるメッセージを伝達した。最後に北川商工会長が代表して「タスキとメッセージ、安全・安心を訴えた短冊を無事占冠まで伝達したい」とあいさつした。
 この後、2台の白バイを先頭に各団体の車両15台がライトを点灯して次々に出発した。パレードは中富良野町、富良野市、南富良野町、占冠村でそれぞれ引き継ぎを行いながら実施された。走行距離は115キロにのぼり、占冠村では道の駅で到着式が午後3時過ぎから行われ、同車両パレードを終了した。



富良野地区中体連球技大会 7種目で熱戦

 平成23年度の富良野地区中体連球技大会が、好天に恵まれた5、6日、野球をはじめ、卓球、ソフトテニス、バスケットボール、バレーボール、サッカー、バドミントンの7種目が沿線各市町村で行われ、今月13日から開催される上川管内代表決定戦の出場権をかけて団体の部と個人の部で熱戦が展開された。
 熱戦の結果、野球大会で富良野東中、バレーボール大会(女子)で富良野東中、ソフトテニス大会で男子が東中中、女子が富良野東中、バスケットボール大会で男子が富良野東中、女子が中富良野中、卓球大会男子団体戦が上富良野中、女子団体戦で上富良野中がそれぞれ優勝を飾り、上川管内代表決定戦に出場する。

2011年7月7日木曜日

緑町児童センターの整備計画を決定

 富良野市は、懸案だった緑町児童センターの整備計画で、建設場所をハローワークふらのとみどり幼稚園の間にある市有地に決定した。来月、新児童センターの実施設計委託を発注し、来年6月に着工する。
 現施設の「緑町児童館」は昭和52年に緑町13番に建設された。平成10年には、学童保育施設として、昼間保護者のいない家庭の小学1年生から3年生の育成指導を行っている。しかし、定員20人に対して今年4月の時点で47人の児童が登録しており、施設の老朽化に併せて手狭となり、利用している児童の安全性などが近年課題となっていた。
 こうした状況から、市は扇山小学校区の学童保育や児童館としての機能を充実させ、子供たちを心身ともに健やかに育成するのを目的に、新たな児童センター整備計画を立てていた。建設場所については現施設の敷地内を含め建設候補地を3ヵ所挙げていた。
 今年1月に緑町児童館長、児童厚生員、2月には扇山小学校、PTAとそれぞれ協議した。さらに4月には扇山小学校児童保護者、地域住民を対象にした説明会を開き、6月1日から20日まで市民に意見を求めるパブリックコメントを実施した。
 この結果、扇山小学校の隣接地(未利用市有地)に決定した。新児童センターは定員45人で施設面積は約400平方メートル。平屋建てで集会室、図書室、遊戯室、学童室、事務室などを設計する。施設は平成24年度内に完成する。



故郷を思い30回目の集い

 岐阜県揖斐(いび)川町の旧徳山村門入(かどにゅう)地区の親族や出身者でつくる「門生会(もんせいかい)」(今井一道会長)の集いが6月28日夜、ハイランドふらので開かれた。同集いは今年で30回目の節目を迎えたことから、揖斐川町から町長、町議会議長をはじめ、地域の住民計19人が来富し、富良野に住んでいる親族や出身者と交流を行い、飲食を共にしながら情報交換を行った。
 揖斐川町は町村合併に伴い、人口約2万4000人の自治体。富良野と同じように自然景観を全国にアピールしている。特に日本一の巨大ダム「徳山ダム」が有名。
 門入地区(集落)は、旧村の8集落で唯一水没しないが、車での進入路はダムの中に沈んだ。同集落からは明治から昭和初期にかけて入植者が富良野市周辺に渡った。門生会は昭和55年(1980年)に入植者や子孫らで設立され、以来毎年1回同集いを開き、故郷に思いをはせている。
 今年で30回目の記念の年を迎えたことから、宗宮孝生町長、所登喜雄町議会議長をはじめ、町職員、議会議員、地域の住民多数が富良野を訪れ、門入地区をルーツに持つ富良野市内の3、4世の子孫22人(今井、奥野、泉、広瀬、大滝、長畑、田中家など)と交流した。
 また、9年前からは、ダム建設で水没した村人たちのその後の故郷との結びつきを研究テーマとしている元滋賀県立大学人間文化部准教授の野部(のべ)博子さん(66)が毎年、富良野を訪れており、同席した。
 集いでは、今井会長(82)が「今から85年前、私の父は志を抱き心機一転、富良野に入植した。父の話によると旧徳山村は山また山、川また川の獣道だったと聞かされた」と当時の状況を懐古した後、「門生会は門入地区で生まれたことから名付け、昭和55年から年に1回集いを開いている。発足当時は50人を超える会員だったが高齢化に伴い、現在は30人足らず。これまで旧徳山村を2度訪れているが、私たちはそれぞれの立場で心を引き締めて頑張っており、これからの人生を過ごしていきたい」などとあいさつした。
 続いて宗宮町長が「富良野へは昨年に続いての訪問。30周年の集いおめでとうございます。お互いに郷里のことを思うのはどこにいても変わらない。揖斐川町は自然に恵まれた地域で住民挙げて景観を保全している。日本一の巨大ダムがあるが、日本一美しい“ダム”として全国に発信している」などとあいさつ。
 また3月に大学を退職した野部さんは「私は伝承文化に興味があり、現代の子供たちに伝えるため、昭和52年から9年間にわたり門入地区などの調査研究を行った。その後も縁を切ることができなく、富良野で子孫たちが集いを開いているということを聞き、9年前から毎年参加させていただいている。年齢を増すごとに故郷を思う心は強くなるものです。生きて行く上で心の故郷は大切。富良野は私の第2の故郷です」と旧徳山村の近況を報告しながらあいさつした。
 この後懇親会が開かれ、同郷の話など飲食を共にしながら和やかな交流が続いた。

2011年7月6日水曜日

イトーヨーカドー今年も全店で富良野オムカレー弁当販売

 大手スーパーのイトーヨーカドーは昨年に引き続いて今月末から11月にかけて、全国170店舗で「富良野オムカレー弁当」15万食を期間限定で販売する。販売を前に6月27日、富良野緑峰高校で試食説明会が開かれ、市民など関係者50人余りが新弁当の味を確認した。
 イトーヨーカドーは、昨年、富良野緑峰高校園芸科学科の女子生徒で編成するカレンジャー娘と連携して、「富良野オムカレー風弁当」を7月から9月にかけて、全国の惣菜コーナーで販売した。その結果、富良野の知名度に加え、安全安心な野菜を材料にした新弁当が好評を博し、期間中9万食、4400万円を売り上げた。B級グルメ企画商品では2位の実績を挙げた。
 こうした実績を踏まえて、昨年に引き続いて今年も販売することになり、カレンジャー娘(リーダー三澤栞、6人)と連携して今月に入って販売に向けての試食を2回にわたり行ってきた。その結果、今年は富良野産の玉ネギ、ニンジン、ホウレン草と北海道スイートコーンを新たに食材として加えた。一食当たりの北海道・富良野産の食材比率は昨年の59%から約63%にアップした。
 試食説明会には主婦など一般市民のほか、富良野オムカレー推進協議会、食のトライアングル(農・商・消)研究会の関係者など多数が出席した。はじめに、リーダーの三澤さん(3年)が「今回の全国販売は、富良野オムカレーの商品開発を通して地産地消・食育活動を実践すること、またカレンジャー娘として商品開発と商品のPRを実践し、富良野の知名度を全国に売り込むことが目的です」とあいさつし、農家で研修した成果などを紹介した。
 試食会では、「見た目はどうでしたか」、「全体の量はちょうど良かったですか」、「全体的に味はどうでしたか」、「改善点はありますか」などのアンケート調査を実施した。試食した20代の主婦は「とてもおいしい。量もちょうど良いです。また、卵の黄色とニンジン、ホウレン草、ルーの色合いが非常に良い」と合格点を付けた。中高年の男性は「少し味が濃い感じがする。しかし、全体的な味は良い」と評価した。
 カレンジャー娘たちは「今日の試食説明会に向けて農家で研修し、イトーヨーカドーと2回にわたり試食を行い、改善点などを話し合いました。どんな評価をもらえるのか不安でした。しかし、皆さんに笑顔で食べていただき嬉しかった」とほっとした表情を見せていた。
 カレンジャー娘は、全国販売に向けて7月26日、イトーヨーカドー本部(東京都)に行き、役員試食会に立ち会い、工場を見学する。27日にアリオ西新井店で富良野オムカレー弁当をPRする。
 全国販売は7月27日から31日までの5日間を皮切りに、お盆明けの8月17日から21日、9月14日から19日、10月12日から16日、11月9日から13日の計25日間にわたって販売を行う。
 イトーヨーカドーの担当者は「富良野の認知度は本州でも非常に高い。今回の全国販売でも、富良野と北海道の有機栽培にこだわった安全・安心な農産物を食材に使い、富良野オムカレー弁当を通して全国にPRしたい」と話した。なお、新弁当の価格は550円。



富良野小5年、野崎愛結さん 全道少年少女空手道錬成大会 見事準優勝飾る

 全国大会でも入賞を目指します――第31回北海道少年少女空手道錬成大会(北海道空手道連盟主催)が5月14、15日、千歳市開基記念武道館で開かれ、富良野小5年、野崎愛結(あゆ)さん(11)が5年女子組手の部で見事準優勝を飾った。野崎さんは8月、東京武道館で開催される第11回全日本少年少女空手道選手権大会に出場する。2年ぶり2度目の出場で、「全日本大会では入賞(5位以内)したい」と意気込みを語った。
 同大会には道内の小学1年生から6年生までの700人を超える選手が一堂に会して、学年別に形、組手の部で実力を競い合った。5年女子組手の部には札幌、函館、十勝、釧路、旭川などから21選手が出場し、全日本大会出場をかけてトーナメント戦で日頃の練習成果を競い合った。
 野崎さんは富良野地区空手道連盟「未来塾」(今野真人塾長、会員数57人)に所属し、毎週月曜日と木曜日の夜、スポーツセンターサブアリーナで練習を行っている。3年生の時に見事準優勝を飾り全日本大会に出場し、3回戦まで進出した。
 昨年の大会では全道大会で3回戦で敗退し、惜しくも2年連続の全日本出場を逃した。今年の大会では2回戦から出場し、3回戦、準決勝と勝ち進み、決勝では12対12の大接戦を演じ、延長戦で惜しくも優勝を逃した。しかし、準優勝を飾り2年ぶり2度目の全日本出場を手にした。
 野崎さんは「全日本出場を目指して試合に臨みました。決勝進出まで得意技の右の中段つきから左のハイキックが決まり、満足の行く成績を挙げることができました。全日本大会までにもっと得意技に磨きをかけ、技を増やし、入賞を目指したい」と気持ちを引き締めている。
 野崎さんはバレーボール少年団の選手としても活躍。放課後2時間ほど練習し、夕食をすませた後、今度は午後7時から2時間にわたり空手の練習に集中している。空手の試合を見学したのを機に、「面白そうなので習ってみたい」と小学校に入学してから未来塾に通い始めた。身長146センチと細身の体形だが、負けず嫌いの性格だという。
 指導している全日本剛柔流空手道協会北海道地区本部長で未来塾事務局長の谷口竜次さんは「見た目通りクールな選手で一見大人しい。しかし、とても練習熱心で真剣に取り組んでいる。徐々に実力を上げてきているが、全道大会決勝の延長戦では1対7のスコアで敗れた。もっと心の強さを持つことが課題。精神面が強くなれば全日本大会でも上位の成績は可能」などと話し、野崎さんの活躍に期待を寄せている。
 なお、全日本大会は8月6、7日の2日間開催され、組手の部は6日に行われる。出場選手は42都道府県から学年ごとに2人ずつ選ばれ、少年少女日本一を競い合う。

2011年7月2日土曜日

「北時計」営業再開 10月30日までの期間限定

 昨年秋から閉店していた喫茶店「北時計」=下御料=が1日から10月30日まで期間限定で営業を再開した。
 同店舗は閉店に伴い、昨年12月から富良野市が管理しているが、6月1日から「北の国から」30周年記念事業がスタートしていることから、訪れる観光客のために同実行委員会(能登芳昭会長)に期間限定で無償貸与した。実質的な運営はボランティア「あかなら」(篠田信子代表、21人)が行う。
 同日午前10時の開店前に篠田代表らボランティア仲間が一堂に会し、準備を行い、訪れる観光客の接待に追われていた。営業開始と同時に岐阜県の写真家大嶋宏之さん(55)が訪れた。大嶋さんは、「北の国から」の大ファン。29年前から富良野を毎年訪れており、富良野市内の麓郷、老節布、平沢、中富良野の農村風景などを撮り続けている。
 大嶋さんは「富良野には1年のうち7、8回は訪れています。私はコーヒーが大好き。富良野に来たら必ず北時計でくつろいでいました。新聞で営業再開を知りさっそく来ました。今ここに座ることができて幸せです」と感慨深げに話した。
 なお、営業時間は午前10時から午後4時まで。定休日は木曜日。提供するのは飲み物のみ。コーヒーは「北時計」オリジナルブレンドが使われ、セルフサービスで行う。



「原始の泉」の歌碑 緑化推進グループの「ふらの森の会」が設置

 緑化を推進している市民グループ「ふらの森の会」(佐々木雅夫会長)は6月26日、市内ベベルイ地区にある「原始の泉」の水飲み場に同名の歌碑(看板)を設置した。
 同会では、富良野岳の湧水を多くの人たちに利用してもらうのを目的に9年前から「原始の泉」のネーミングで提供。水飲み場の整備や周辺の草刈りなどを定期的に行うなど管理している。今では富良野の隠れた観光スポットとして人気を集めており、天然水を求めて多くの観光客が訪れるようになった。
 こうしたことから、会員の一人で作詞・作曲を手掛けるなど半世紀以上にわたり音楽活動を続けている島強之さん(67)が「原始の泉の曲を作りたいので名前にふさわしい作詞を」と日頃から親交がある吉本隆雄さん(78)=市内北の峰町=に依頼した。
 吉本さんは半世紀にわたり森林を仕事場に木材の搬出事業に携わってきた経験を生かし、5年前から吉本林生のペンネームで、自分を育ててくれた森林に感謝し、木の香り、温もりなどの作詞活動を行っている。処女作の「四季の樹」は島さんが曲を付け、CD化している。
 こうしたことから今度は原始の泉を作詞し、CDを製作した。その記念に高さ2メートル、幅2メートルの歌碑を設置した。材料は桝谷壽世さんの提供を受け、製作は小野寺尚武さんの協力を得た。文字は島さんが手彫りで仕上げた。
 吉本さんは「原始の泉の詞は2年前に書き上げた。長いこと森林を仕事場にしてきたことから、水には常に関心があり、詞のイメージはすぐに湧いてきました」と言う。また曲をつけた島さんは「水の流れと優しさを表現するためワルツ調に仕上げました」と話す。