2012年1月31日火曜日

2つのポイントカードを統合

 富良野中心市街地の商店街で使用されている「ふらのへそくりカード」と「ふらのカード」の2つのポイントカードが、2月1日からICカード「ふらのへそくりカード」に統一されることになった。新ポイントカードは富良野商工会議所(荒木毅会頭)が事業主体となって運営を行っていく。
 同じ市街地に2つのポイントカードが長年にわたり使用されてきたことに対して、利用している市民の間から「2つのポイントカードがあるのは紛らわしい。統一できないのか」という要望があり、市議会定例会の一般質問でも取り上げられた。このため商工会議所が調整を図り、新しいポイントカードに移行することになった。新カードの加盟店は39店舗。
 それぞれ使用されているカードで満点に満たない端数のカードについての移行期間は今年9月30日まで。ただし「ふらのへそくりカード」で2012年3月31日までの有効期限の端数カードの移行は今年3月31日までとする。満点の旧カードについてはそれぞれの加盟店で500円の金券として引き続き使用できる。
 同商工会議所では、新ポイントカード発行に伴い、今後加盟店拡大を図り、多くの市民が新カードを活用できる体制を整えていくことにしている。また現カードを利用している市民に対して、早めの移行手続きを呼びかけている。詳しくは同会議所(電話22・3555番、FAX22・3120番)へ。



小学生21人が会社経営の疑似体験

 上富良野町の小学生たちが会社経営の疑似体験を行うため、実際に自分たちで製作した商品を今月22日、セントラルプラザ内で販売し好評を博した。この販売会は、町内の小学生たちが未来の経営者に育ち、技術者の育成につなげるのを目的に、上富良野商工会青年部(谷口貴人部長)が「ベンチャーキッズかみふっ子」と名付けて6年前から実施している。
 参加した小学生は上富良野小、上富良野西小、東中小の4年生以上の児童21人。前日にセントラルプラザに集まり、店の名前や売る商品、販売個数などを協議した後、商品の製作や製造を行った。
 木工品では犬のキーホルダー、首長恐竜、ひな飾りの3種類を製作。男の子や女の子は、すでにかたどった商品を磨き、金具を取り付けたり、目をはめ込むなど最後の仕上げを行った。また、レザークラフトでは業者が製作したブレスレットと小皿の2種類を組み立てた。パンの製造ではアップルパイ、クリームチーズ、メロンパンなど5種類をオーブンで焼き上げた。
 そして22日に販売したのは木工製品40点、レザークラフト40点、パン110個。販売会は同時に開かれたフリーマーケットの中に「ベンチャーキッズブース」を設けて午前10時から販売を開始した。会場には主婦や保護者など大勢の町民が次々に訪れ、子供たちが製作・製造した商品を手に取り次々に買い求めていた。特にパンはすぐに完売する大人気だった。
 ベンチャーキッズの販売会にあたり谷口青年部長は「子供たちが会社経営の擬似体験を行い、仕入れ、製造、販売を実際にすることで一人でも多くの子供たちが未来の経営者や技術者として巣立ってくれれば嬉しい」と期待していた。
 なお、この日の売り上げ金は2万5249円。26日午後、同キッズの河原萌香さん(上富良野小5年)ら12人が役場を訪れ、向山富夫町長に「子供たちの教育資金に使って下さい」と手渡した。これに対して同町長は「有効に使わさせていただきます。上富良野町もお店が少なくなってきました。ぜひ将来社長さんになってお店を経営して下さい」と期待を込めて感謝の言葉を述べた。

2012年1月28日土曜日

救急活動件数前年より減少

 富良野広域連合消防本部は、昨年1年間の管内救急出動件数と火災発生件数をまとめた。それによると、救急出動件数は1612件で前年より51件の減。火災発生件数は30件で前年より2件少なかった。救急出動件数では、上富良野消防署と南富良野支署管内で大幅に減少した。火災発生件数では、中富良野支署管内で前年の1件から7件と大幅に増えた。
 救急出動件数の各消防署、支署別の発生をみると、富良野消防署が817件で前年より14件増えた。上富良野消防署は前年より49件減の410件。中富良野支署は前年より3件増の168件。占冠支署は同じく2件増の130件。南富良野支署は前年より21件減の87件だった。
 広域消防連合が発足し新体制になってから満3年を経過した。1日平均で4・4回の出動件数。大半は急病や一般負傷、転院搬送で占められているが、占冠支署管内では高速道路の開通に伴い、交通事故による負傷者の搬送が増加している。そうした中で、上富良野消防署と南富良野支署管内では全体的に出動件数が前年を下回った。
 市町村別の火災発生件数の内訳は、富良野消防署が前年より4件少ない7件。上富良野消防署が前年より4件少ない8件。中富良野支署が前年より6件増の7件。南富良野支署が前年と同じく3件。占冠支署が前年より4件多い5件。
 火災の内訳は建物火災が前年と同じ17件。車両火災が前年より1件増の7件。林野火災が前年より1件少ない1件。その他が5件となっている。車両火災では5月に占冠のJR線で発生したトンネル火災。
 月別の発生をみると6月と7月が各5件。10月が4件。5月、9月、12月が各3件。3月、4月、8月が各2件。2月が1件。1月と11月は1件も発生しなかった。
 富良野消防署管内の救急、救助、火災の発生状況は、救急出動では817件にのぼり、搬送した人員は822人。その半数以上が急病の458件(搬送人員442人)。次いで一般負傷の136件(同132人)。この他転院搬送133件(同133人)、交通55件(同60人)、自損行為8件(同6人)、火災7件(同35人)、労働災害7件(同7人)、運動競技4件(同4人)、加害4件(同3人)、その他5件。
 救助では、出動件数が前年より6件多い20件で救助した人員は8人。内訳は交通事故が最も多く13件。次いで機械が2件。この他は火災、水難、建物各1件でその他が2件。
 火災の内訳は、建物6件、車両1件。焼損した棟数は8棟でり災世帯数は6。り災人員は18人。損害額は前年より約3600万円少ない約1200万円にとどまり、大半が小規模火災だった。また、4月から12月にかけて消防団員が出動する火災発生は1件もなく、サイレンの吹鳴はゼロだった。



一文字に挑戦

 今年も個性溢れる一文字でいっぱい―今月20日、山部小学校(常田和則校長、児童数85人)で「全校書き初め大会」が楽しく開かれた。
 同校では「子どもの良さを引き出し、認め、相手の立場や考えを大切にする思いやりのある子どもの育成」の一環として、毎年「書き初め大会」を開いている。一昨年4月に着任した常田校長が、これまでの方法を変え、縦横70センチの正方形の画仙紙に漢字一文字を大筆で紙面いっぱいに書く指導を行い、その作品を市立富良野図書館に展示し、大好評を博している。
 大会では、はじめに常田校長が「深呼吸を行い、心を落ち着かせなさい。そして腕を筆代わりに使い、両足を曲げてバネのようにし、墨をたっぷりつけ、気合を入れてゆっくり書いて下さい」と書く前のポイントをアドバイスをした。さらに作品を仕上げる際には、ほかの児童が四隅を手で押さえ文鎮代わりとして協力した。
 児童たちは一文字を選んだ理由を発表した後、1人2枚の作品を一気に書き上げた。「勉」を選んだ女の子は「今年は一生懸命勉強します」と誓った。また「元」を書いた男の子は「元気良く遊びたい」と気持ちを込めた。児童たちは校長先生のアドバイスを守り、筆を持つと体を大きく使い、伸び伸び、生き生き、力強く一気に仕上げていた=写真。
 常田校長は「漢字一文字の作品には失敗がありません。どんな作品にも個性があり、漢字が持つ文字形のおもしろさと、書いた子の気持ちや思いやりが表われます。今年も子供たちの作品を2月1日から市立図書館に展示し、その出来ばえを市民に披露します」と話している。

2012年1月26日木曜日

中学生6人、高校生9人全国大会へ

 1月14日から19日にかけて開催された全道中学、高校北・北海道スキー大会のアルペンとノルディック種目で優勝、または上位成績を挙げた富良野市内の中学生6人、高校生9人の計15人の選手が23日午後、文化会館で能登芳昭市長と宇佐見正光教育長に全道大会の成績報告と、2月1日から4日にかけて開催される全国大会出場に向けての意気込みを力強く語った。
 全道中学大会は今月14、15日、小樽市朝里川温泉スキー場で開かれた。女子クロスカントリー競技クラシカルで麓郷中3年の頓所里奈選手が初優勝を飾り、フリーでも2位に入賞し3年連続全国大会の出場権を獲得した。
 麓郷中は全校生徒数が12人で全員がクロスカントリー部員。このうち女子部員は5人のみ。そのへき地校が、全道大会で男女含めて28年振りにクラシカルで全道一に輝く大活躍をみせた。
 また、1年生の前田理沙選手がフリーで7位に入賞、同じく1年生の頓所達也選手がクラシカルで15位に入り、それぞれ全国大会に出場する。
 アルペン競技では、富良野西中3年の荒井美桜選手が大回転、回転の2種目で見事全道優勝を飾り、3年連続全国出場権を獲得した。また同選手は2月14日から岐阜県で開催される第67回国民体育大会冬季大会スキー競技会「ぎふ清流国体」に、中学生として北海道から初めて出場する権利も獲得した。
 このほか富良野東中2年の亀渕哲平選手が男子回転で12位、同じく2年の櫻井嵩選手が15位に入り、それぞれ全国大会に出場する。
 全国大会は、2月1日から4日まで宮城県蔵王町えぼしスキー場で開催され、富良野市から計6人の選手が出場する。
 一方、高校北・北海道大会では、男子大回転で富良野高3年の荒井章吾選手が2年振り2度目の優勝を飾った。また男子回転では同2年の武田一将選手が見事初優勝を飾った。
 このほか男子大回転で緑峰高2年の佐藤優選手が2位、武田選手が3位、緑峰高1年の今野有哉選手が5位に入賞。男子回転で荒井選手が2位、今野選手が4位、佐藤選手が5位にそれぞれ入賞し、計4人の選手が2種目で全国大会に出場する。また、荒井選手と武田選手は北海道代表選手として国体に出場する。
 クロスカントリー種目では、男子15キロフリーで富良野高2年の多羽田渓一郎選手が10位、10キロクラシカルで14位、富良野緑峰高3年の黒川健汰選手が男子15キロフリーで20位、10キロクラシカルで23位、男子15キロフリーで塚田圭祐選手が21位、10キロクラシカルで22位にそれぞれ入り、全国大会に出場。
 また、女子10キロフリーで富良野高1年の田代千夏選手が3位、5キロクラシカルで2位、10キロフリーで富良野高2年の鎌田麻佑選手が6位、5キロクラシカルで5位にそれぞれ入賞し全国大会の出場権を獲得した。田代選手は北海道代表選手として国体にも出場する。
 全国大会には富良野高と緑峰高から計9人の選手が出場する。会場は山形県蔵王温泉。競技日程は今月30日から2月3日まで。
 各選手たちは全道大会の成績報告と「全国大会でも優勝したい」、「自分の力を出し悔いのないレースを展開したい」などと一人ひとり全国大会に向けた意気込みを力強く能登市長と宇佐見教育長に語った。
 これに対して能登市長は「全道大会で富良野の選手が上位を独占し、富良野の名を馳せてくれました。国際スキー場のある富良野からここ2、3年続けて多くの選手が全道大会で活躍していることに対して市民を代表して厚くお礼を申し上げます。行政側でも選手たちがさらに活躍できるような体制づくりを行いたい。全国大会では風邪をひかないように、またけがをしないように頑張って下さい」などとエールをおくった。



書の楽しさを児童たちに伝える

 学社融合による「書き初め教室」が今月18日、市立布部小中学校(吉田孝則校長、児童生徒数21人)で開かれた。市内本町で書道学院を運営している大橋静琴さん(50)が講師を務め、画仙紙に力強く大きく書く基本的な筆使いを指導し、書道の楽しさ、素晴らしさを子供たちに伝えた。
 同校では学社融合の一環として、書き初めやかるた取りの指導を行うため、市内で専門的な活動をしている市民を外部講師として要請している。書き初めは書写の授業の中で年間30時間行われている。
 講師を務めた大橋さんは、第43回国際現代書道展で2年連続準大賞に選ばれ、国際書道協会の審査員にも推挙されている。午前中は小学生11人が指導を受けた。大橋さんは「体を大きく動かしながら、画仙紙いっぱいに文字を書いて下さい」と基本的な筆の使い方を指導した。
 この後児童たちは1年生が「もち」、2年生が「しろい」、3年生が「はつ日」、4年生が「生きる力」、5年生が「平和な国」、6年生が「伝統文化」の文字に挑んだ。午前10時35分から約1時間にわたり、大橋先生のアドバイスを受けながら何枚も力強い作品を書いた。
 6年生の木村明日香さんは「筆の止め方、筆の運び方などのコツを教えてもらいました。何枚も書いていくうちに納得のいく作品を仕上げることができました」と作品を手に取り、満足げに語った。またアメリカ生まれで5年生のダイヤ・メイガンさんは「平和な国」の文字を力強く書き上げた。そばで見ていた大橋さんから「感性豊かな素晴らしい文字ですね」とほめられると、「書道は面白く楽しい」と笑顔で答えていた。
 午後からは中学生が「強い意志」(1年生)、「力強い前進」(2年生)、「希望に輝く春」(3年生)を楷書体、行書体で力強い作品に挑戦した。
 この日の作品は、25日から文化会館で開かれている富良野市教育研究会主催の「富良野市児童生徒書き初め・版画展」に出品、2月1日まで展示される。

2012年1月24日火曜日

全国大会では楽しくプレーを
富良野へそタグズチーム、市長に意気込み語る

 今月9日、北広島市で開催された第8回全国小学生タグラグビー選手権北海道ブロック大会で見事2年連続5度目の優勝を飾った富良野へそタグズAチーム(富良野小)の選手12人が18日午後、市役所を訪れて能登芳昭市長と宇佐見正光教育長に、全道優勝の報告と全国大会出場の意気込みを元気良く語った。
 同チームは富良野支部を代表して全道ブロック大会に出場。女子1人を含めレギュラー選手10人で編成して試合に臨んだ。初めに3チームずつのリーグ戦が行われ、2勝1敗の成績で決勝トーナメントに進んだ。
 1回戦は圧勝したが準決勝では延長戦にもつれ込む接戦だった。決勝戦も予選リーグで1点差で敗れた当麻小チームと再び対戦した。予選リーグと同じように1点を争う接戦となったが9対7のスコアで破り、全国大会出場の切符を昨年に続いて手にした。
 主将の田中敬大選手は全道大会の成績を市長に報告した後、「全国大会でも協力しながら試合を行い楽しみたい」と意気込みを語ったのをはじめ、その他の選手たちも「全国大会では1勝でも多く挙げたい」などと一人ひとり全国大会に向けた力強いコメントを能登市長と宇佐見教育長に伝えた。田中主将と菅原脩平選手、長谷川稜太選手は昨年に続いての全国大会出場。それだけに活躍が期待されている。
 またコーチの柳澤直樹教諭は「全道大会では紙一重の差だった。優勝できたのは子供たちが一生懸命頑張った成果だと思います。全国で優勝できるレベルではないが、開催まで2か月もあるので練習を行い、いい思い出になるような試合をさせてあげたい」と語った。
 これに対して能登市長は「全道優勝したことに対して市民の評価は高い。皆さんの深い絆が優勝につながったものと思います。さらに練習を重ね全国大会でも活躍できるように頑張って下さい」とエールをおくった。
 なお、全国大会は3月17、18日、東京秩父宮ラグビー場で開催され、全国16ブロックから勝ち抜いた16チームでタグラグビー日本一を競い合う。



ドイツのスキー客が義援金

 市内北の峰町のペンション・ラベンダーに宿泊していたドイツのスキー客が18日夜、東日本大震災のための募金として、4万円を北の峰旅館組合副組合長の高橋秀雄さんに手渡し、日本赤十字富良野市地区の窓口を通して寄付した。
 ドイツからのスキー客は毎年富良野を訪れており、今年も今月15日を皮切りに2月下旬までに4グループ計約40人が宿泊を予定しているという。このスキー客に対してスキーツアーの企画運営を行っているフローリー・ケルンさん(42)が1人1000円の募金を呼びかけた。
 ケルンさんは、震災直後から日本の状況を心配し、同ペンションにお見舞いのメールや、「わずかでも力になりたい」と募金や援助の意志を伝えていた。
 ケルンさんは「北海道に来てみると、以前と変わらず温かく迎えていただきほっとしている。何もできないが少しでも被災地で役立ててほしい」と話し、この後訪れるツアー客の募金を合わせて日本円で4万円を高橋副組合長に手渡した。

2012年1月21日土曜日

富良野ロータリークラブの市内小学校・学校学級新聞等コンクール
きょう表彰式

 富良野ロータリークラブ(松井敬直会長)は「市内小学校・学校学級新聞等コンクール」の審査会を16日、市立富良野図書館で開き、グランプリに鳥沼小5・6年生20人で作成した「鳥沼自然教室」を昨年に続いて選んだ。このほか3年生以上学年ごとに最優秀賞、優秀賞、特別賞を選び、きょう21日午前9時半から、表彰式を同図書館で開き表彰する。
 同コンクールは、子供たちの夢を養い、さらに表現力を高め情報を共有することを目的に実施され、今年度で4回目。寄せられた新聞等は55点。この中から教育長、校長会会長、図書館長、PTA連合会長、ロータリークラブ会長で構成する審査員会が実施要領に基づき、公正な審査を行った。
 寄せられた新聞は「フォーレスト店新聞」、「富良野ワイン新聞」、「自然の森新聞」、「社会見学新聞」、「施設見学新聞」、「米米新聞」など多岐にわたるテーマ・内容と表現力に溢れており、いずれも前年同様に多くの児童たちが意欲的に新聞づくりに挑んだ。
 寄せられた作品は17日から同図書館2階多目的ホールに展示されており、今月29日まで展示される。主催者側では「子供たちの新聞等をぜひ見に来て下さい」とPRしている。



「富良野・ドラマ館」 きょうオープン

 作家・倉本聰さんの富良野を舞台としたテレビドラマ3作品「北の国から」、「優しい時間」、「風のガーデン」のオリジナル商品を主に販売する『富良野・ドラマ館』のオープンセレモニーが20日昼、新富良野プリンスホテルの敷地内で行われた。
 同施設は、1階鉄骨造で面積は72平方メートル。外観は昭和17年頃の富良野駅開業当時を再現するため、富良野塾施設の古材を使用している。また、現在では珍しくなったダルマ薪ストーブを店内に設置し、どこか懐かしく暖かい雰囲気を演出している。
 セレモニーでは倉本さんのほか、能登芳昭市長、中村敏夫・株式会社フジクリエイティブコーポレーション取締役エグゼクティブプロデューサー、荒木毅・富良野商工会議所会頭、後藤高志・株式会社西武ホールディングス代表取締役社長がテープカットを行った。
 この後、プレオープンし店内が関係者や観光客などに披露された。店内には「北の国から」商品の五郎ジャンパー、五郎のニット帽子、五郎の軍手軍足セット、石の家風車など6種類、「優しい時間」商品の拓郎マグカップ、森の時計珈琲ミルなど6種類、「風のガーデン」商品の押し花機、ガーデンエプロン、シルバーアクセサリー、風のガーデンカレンダーなど6種類をそれぞれ販売する。
 このほかに倉本聰、富良野塾、富良野GROUPなどのシナリオ、エッセイ、点画ポストカード、上演台本、上演パンフレットなど関連商品も販売。
 営業時間は午前9時15分から午後6時45分(7、8月を除く)で通年。なお、今月31日までオープン記念として3000円以上の購入者に「富良野・ドラマ館」オリジナル缶バッジをプレゼントする。

2012年1月19日木曜日

新年度予算案編成作業大詰め 市長、副市長による理事者査定が始まる

 富良野市は昨年11月末から平成24年度予算案の編成作業を行っているが17日から、市長、副市長による理事者査定が始まった。予算編成作業は大詰めに入り、今月末までに終了する予定。2月中旬までに新年度予算案をまとめ内示し、3月に開会が予定されている市議会定例会に上程する。
 市は平成24年度予算案方針として、①第5次富良野市総合計画の推進 ②「身の丈にあった予算」の堅持 ③「協働のまちづくり」の推進―の3つの基本方針を掲げている。第5次富良野市総合計画の推進にあたっては2年目を迎え、児童センターの建設など同計画で掲げている目標の達成に向け、施策の推進に十分な配慮を行う。
 「身の丈にあった予算」の堅持に対しては、持続可能な財政運営を図ることを基本に置き、創意工夫による歳入の確保に積極的に取り組むとともに、歳出においては「スクラップ・アンド・ビルド」を徹底する。不要不急の事業の見直しや、事業の統合などの検討を行い、財政調整基金の活用など均整のとれた事業を推進していく方針。
 「協働のまちづくり」の推進では、多様化し増加する市民ニーズに対応するため、市民や各団体との共助の取り組みを進める。
 予算案の編成作業では昨年12月から本格的に始まり、経常的経費などを中心に総務部財政課によるヒアリングが行われた。そして政策予算案など市長、副市長、総務部長による理事者側の査定が保健福祉部を皮切りに始まった。18日は広域連合、建設水道部の査定が行われた。この後は順に経済部(20日)、教育委員会(同)、総務部(23日)、支所・会計・議会・選挙管理委員会・監査委員会(同)、看護学校(同)の順で行い、26日に2回目のヒアリングを実施し、30日までに理事者側の査定を終える予定。
 査定では各部局の課長、係長が中心になって予算要求の中身を詳細にわたり市長や副市長に説明している。
 平成23年度の当初一般会計予算額は113億3300万円。身の丈に合った予算編成が基本方針となっているため、平成24年度予算案も政策予算を盛り込みながら、同規模程度の予算額が見込まれている。



新春コンサート 陸上自衛隊第2音楽隊 上富良野で開催

 陸上自衛隊第2音楽隊の「新春コンサートinかみふらの」が15日、上富良野町社会教育総合センターで開かれ、上富良野町民をはじめ富良野沿線の住民約250人に生演奏の素晴らしさを伝えた。
 同音楽隊は、昭和29年に第2管区音楽隊として発足。その後、幾多の変遷を経て、同50年に第2師団長直轄の音楽演奏を主任務とする「第2音楽隊」として正式に新編され、今年で創隊37周年。
 現在、戸田正久1等陸尉を隊長に36人で編成され、自衛隊内における儀式や隊員の士気高揚のための演奏、定期演奏会、音楽まつり、ジョイント・コンサートなど管内各市町村で開催される各種行事で演奏を行い、大きな役割を担っている。
 さらに平成18年には北海道初となる吹奏楽によるベートーベン作曲「交響曲第九番(合唱付き)」全曲演奏を行った。また、東ティモールPKO(平成14年)、イラク人道復興支援活動(同16年)に隊員を派遣し、音楽による国際貢献活動を行った。
 新春コンサートもその一環として上富良野町で定期的に開かれている。会場には上富良野町民をはじめ沿線各市町村から大勢の住民が詰めかけた。
 コンサートは午後2時から始まり、第2師団創立60周年記念陸上自衛隊第2音楽隊委嘱作品の「カムイ・ミンタラ~神々の遊ぶ庭」を皮切りに、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」よりの「Stand Alone」、「となりのトトロ」を一気に演奏した。
 休憩を挟み、「ど演歌えきすぷれす」、「ルパン三世のテーマ」、「AKB48メドレー」など1時間半にわたりさまざまなジャンルの曲目を演奏し吹奏楽の楽しさ、素晴らしさをたっぷりと聴かせた。富良野から来た60歳代の男性は「自衛隊の演奏は素晴らしい」と感想を語った。

2012年1月17日火曜日

昨年の管内交通死亡事故実態 発生件数と傷者数は過去最少

 富良野警察署は昨年1年間の管内交通事故発生状況をまとめた。それによると、発生件数、傷者数とも本格的に交通統計が開始された昭和41年以降最少を記録したが、死者数は8人にのぼった(前年は1人)。その最大の要因は、一度の事故で3人が死亡するという複数の死亡事故が2度も発生したためだ。また発生件数が大幅に減少した中で、65歳以上の高齢者ドライバーの事故が全体の2割を超えている。
 発生件数は57件、前年より27件の大幅な減。過去最少だった平成20年の77件をさらに大幅に下回った。傷者数も81人で前年より3割以上も減少し、同じく平成20年の101人をさらに下回った。
 しかし、死者数は8月に中富良野町の国道237号線沿いでトラックと乗用車が正面衝突し、乗用車に乗っていた3人が死亡。さらに9月には富良野市の国道38号線沿いで乗用車とトラックが正面衝突し、乗用車に乗っていた高齢者3人が死亡するという複数の交通死亡事故が2か月連続発生した。前年は死者数が過去最少の1人のみで、交通運動に携わる関係者は「今年は死亡事故をゼロに」と啓発運動を展開していただけに大きな衝撃を受けた。
 道路別の発生状況は国道で30件、市町村道で15件、道道で9件、その他3件。前年に比べて大幅に減少したのは市町村道での事故が16件も減少したため。また、道道でも前年より8件減った。
 市町村別の発生状況をみると、富良野市が前年より18件少ない29件。上富良野町が8件減の7件。中富良野町が4件減の6件。南富良野町が1件増の4件。占冠村が2件増の11件。
 死者数は中富良野町4人、富良野市3人、南富良野町1人。傷者数は富良野市が前年より27人少ない35人。上富良野町が15人少ない10人。中富良野町が7人少ない6人。南富良野町が13人多い16人。占冠村が3人少ない14人。
 第1当車種(加害車)別件数では、乗用車が前年より24件少ない42件。貨物車が6件少ない7件。自動二輪が1件。
 第1当車種の居住地別件数では、管内が前年より6件少ない35件。道内が19件少ない18件。道外が2件少ない4件。
 第1当車種の年齢別件数では、最も多かったのが40歳代の12件。次いで50歳代の10件。この他は30歳代8件、75歳以上が7件と続く。65歳以上を含めた高齢者ドライバーが12件も占めており、発生件数が大幅に減少する中、富良野管内でも高齢者ドライバーによる交通事故が多発した。
 事故類型別件数をみると、車両相互による正面衝突が最も多く12件、前年より3件増えた。しかし、出会い頭の衝突事故は前年より10件も少ない12件にとどまった。人対車両の事故は3件だった。
 なお、物損事故発生件数は、富良野市679件、上富良野町279件、中富良野町151件、南富良野町102件、占冠村155件の計1366件となっている。



狙うぞ、全国制覇 上富良野中男子4×100メートルリレー選手

 昨年秋(9月)に開かれた北海道中学校新人陸上競技大会の男子4×100メートルリレーで見事初優勝を飾った上富良野中の4選手。「今年も全道優勝を飾り、全国大会も制覇したい」と熱く熱く燃えている。冬休みを返上し連日トレーニングを積み重ねてきた。来シーズンに臨む意気込みを語ってもらった。
 全道優勝を飾ったのは、チームリーダーの十鳥(とっとり)夏生人(かいと)(2年)、双子の垣副翔太(2年)、垣副大地(2年)、陸上部主将の川村隆介(2年)の4選手。
 100メートルのベスト記録は4選手とも12秒台。双子の垣副兄弟はいずれも12秒01。十鳥選手も12秒18の好タイムを持っており、いずれも実力が伯仲している。
 このため顧問の北村裕美教諭(35)は「4人とも12秒台の記録を持っていたので優勝を狙えると思っていた」と密かに自信を持ち、選手たちのレースに期待をかけた。
 大会当日は2日間とも雨が降り、低温の悪コンディションだったが、選手たちは期待通りのレースを展開した。接戦で優勝候補を振り切り、見事頂点に立ち来シーズンにつなげた。
 来シーズンは、打倒上富良野中に向け強豪チームがより力を付けてくることが予想されるが、4選手とも「来シーズンは11秒前半を目指す」と話しており、気合十分だ。北村教諭も「各選手が自己ベストタイムよりあと0・5秒短縮することができれば、全道優勝はもちろん全国大会制覇も視野に入る」と意気込む。
 十鳥選手は「43秒台を出して全国優勝です。スタートとバトンの精度を上げたい。そのためにはこの冬で頑張りたい。筋肉トレーニングを行い、冬場の練習はバスケットやサッカーもやり、色々な筋肉を鍛えて瞬発力を上げたい」とチームリーダーとしての意気込みを語った。
 また、垣副翔太選手は「やはり速くなるには冬の練習が大事。まずはストレッチをして体を柔らかくしたい。そしてバトンパスをさらに上手くしたい。そのためには、アップの時もバトンパスの回数を多くし、練習の内容を確認し合って、スピードやバトンパスのレベルを上げ、リレーで全国一になりたい」と燃えている。
 川村選手は「この冬は室内で色々な筋肉を使い、夏に向け強くなってリレーメンバーの足を引っ張らずに、いい走りができるように過ごしたい。他の学校も強くなってくると思うので自分たちも気を抜かないで練習したい。春までにバトンの精度を上げるのと、一人ひとりがタイムを少しでも縮めて速くなっていきたい。目標は全道で1番になり、全国に行き、そこでも1番になって日本一に」と気持ちを引き締めている。
 全道大会でアンカーを務めた垣副大地選手は「僕たちが全国に行くためには冬場の練習が大事です。怪我をしやすいので柔軟性を高め、またストライドを伸ばして、さらに早く走れるようになりたい。そして全道大会でも1位を獲り、さらに全国大会でも1位になりたい。頑張ります」と熱く語った。
 来シーズンの大会日程は6月中旬に富良野地区大会、7月27日から3日間、旭川市で全道大会がそれぞれ開かれる。また全国大会は8月19日から千葉県千葉市で開催される。

2012年1月14日土曜日

今年もおいしいアイスワインを

 日本列島がこの冬一番の厳しい寒さとなった12日早朝、アイスワインの原料となる越冬ぶどうの収穫作業が清水山のぶどう畑で行われた。作業は午前7時から開始され、氷点下21度を下回る厳しい冷え込みとなった中、ワイン工場職員をはじめ市役所職員、さらに一般市民ら計26人が、コチコチに凍ったぶどうをハサミで一房一房摘み取った。
 この厳冬のぶどう収穫作業には一般市民8人が参加した。この中で札幌市でワイン専門店の店長を務める丹羽規子さん(33)は一昨年に続いて2度目。丹羽さんは「初めての時は午前5時からの作業開始だった。家を出発したのは午前2時過ぎでした。真っ暗闇で照明をつけながらの作業は幻想的でした。今年は明るくなってからの作業だった。気温が氷点下21度を下回る寒さだったが、周りを良く見ることができとても楽しかった。来年もぜひ参加してみたい」と笑顔で語った。また、初めて参加した市内の村山愛実さん(25)は「寒さを全く感じることなく、収穫作業は楽しく面白かった」と、かごいっぱいに凍ったぶどうを収穫していた。
 アイスワインは富良野市ぶどう果樹研究所が7年前、国内で初めて発売し、毎年大きな反響を集めている。同ワインは自然凍結したぶどうを原料とするため、秋の収穫を厳冬の1月まで遅らせ、凍結したぶどうを収穫している。3年前は暖冬の影響で原料ぶどうの収穫ができないこともあったが、今年は昨年に続いて厳しい寒波が到来し、アイスワインにするための気象条件(連続24時間氷点下8度以下)が整い収穫が可能となった。
 収穫したぶどうは「羆(ひぐま)の晩酌」の原料としている「ふらの2号」の品種。栽培されてから14年ほど経過しており、約250株をアイスワインの原料としている。昨年の収量は585キロだったが今年は10キロ以上も上回る702キロ。
 収穫された原料ぶどうは、同日、工場内で小型圧搾機を使用して搾汁作業を行ったが、厳しい冷え込みとなったため、搾汁作業を終えたのは午後8時過ぎだったという。搾汁されたぶどうは約1ヵ月半ほどかけてゆっくり発酵させる。この後は秋まで清澄期間をおいて、11月末から12月上旬頃にビン詰め作業を行い、12月中旬にアイスワインとして発売する。
 同果樹研究所では「搾汁した量は約200リットルで昨年より多かった。しかし糖度は約39度で昨年よりは4度ほど下回った。凍結した原料ぶどうの解氷に時間がかかったことなどが原因とみられる。だが、販売できる数量は昨年以上見込める。12月中旬頃までにはおいしいアイスワインを提供することができます」と話している。



全国小学生タグラグビー選手権北海道ブロック大会
富良野へそタグズAが優勝

 第8回全国小学生タグラグビー選手権大会北海道ブロック大会が9日、北広島市総合体育館で開催され、富良野支部代表の富良野へそタグズA(富良野小)が2年連続5度目の優勝を飾り、3月17、18日に東京秩父宮ラグビー場で開催される全国大会に出場する。
 同ブロック大会には、全道8支部から12チーム105人の選手が出場。富良野支部からは予選を勝ち抜いた富良野へそタグズAのほかに、扇山キセキゲッターズ(扇山小)、富良野東魂TRC(東小)の3チームが出場した。
 見事優勝を飾った富良野へそタグズAは、予選リーグで旭川支部代表の当麻小T・R・CIに敗れたが、決勝トーナメント戦では決勝まで勝ち進み、再び当麻小T・R・CIと対戦した。予選リーグと同じように1点を争う攻防戦が繰り広げられ、接戦の末、富良野へそタグズAが9―7のスコアで勝利し昨年に続いて全国大会の切符を手にした。当麻小T・R・CIチームの指導者は、一昨年まで富良野小でタグラグビーを指導し、全国大会に出場している。
 富良野へそタグズAは、体育館の改築に伴い十分な練習ができなかったが、スポーツセンターや富良野高校の体育館を借りて、富良野ラグビー協会や富良野高ラグビー部教諭の指導を受け、全道出場の3チームと定期的に合同練習を行いながら全道大会に出場した。それだけに選手たちの喜びは大きく「全国大会でも好成績を挙げたい」と闘志を燃やしている。
 なお、富良野東魂TRCも決勝トーナメント戦にコマを進めベスト4、扇山キセキゲッターズもベスト8に入るなど富良野勢が大活躍を見せた。

2012年1月12日木曜日

消防人として新たな気構え 沿線5市町村で出初め式

 富良野広域連合消防本部の平成24年消防出初め式は、4日の南富良野支署を皮切りに、6日に占冠支署、7日に富良野消防署、上富良野消防署、中富良野支署でそれぞれ行われた。沿線5市町村の大勢の消防職員と消防団員が観閲式や式典に臨み、郷土の防災に対応する使命感、消防人としての役割に新たな気構えを見せていた。
 このうち富良野消防署の出初め式は東5条通りで行われた。消防職員30人、消防団員123人、屈折はしご車や救助工作車、大型水槽車など車両8台が参加した。午前10時から観閲式が行われ、消防職員を先頭に、富良野、東山、山部、麓郷、布部の各消防団に配属されている団員が整然と分列行進を行い、能登芳昭連合長や本間勲道議会議員など多数の来賓から観閲を受けた。
 この後、式典が文化会館大会議室で開かれた。はじめに職員、団員の永年勤続者に対して表彰状や感謝状の贈呈式が行われ、勤続40年の髙橋幸一第1分団分団長を皮切りに計74人(延べ)の団員と消防後援会役員に、連合長、北海道消防協会長、富良野消防団長、富良野消防後援会連合会長、富良野市長からそれぞれ感謝状が贈呈された。
 続いて、能登連合長が昨年3月11日に発生した東日本大震災の被災地に消防職員を派遣し、消防車両を寄贈したことや、5月に占冠村で発生したJR石勝線の特急列車トンネル火災における救急搬送、ドクターヘリの出動要請など1年間の経過を振り返った後、「益々大きくなる消防の役割を十分に理解され、富良野消防の伝統を引き継ぎ、市民の安全と郷土の繁栄のため、より一層精進して下さい」などと訓示。
 さらに富良野広域連合消防本部の原一志消防長が「私どもは、消防団員の皆様と共に安全と安心を願う地域住民の負託に応えるため、全力を傾注しなければならないと決意を新たにしている」などと訓示した。



2年連続準大賞 第43回国際現代書道展で

 国際書道協会が主催する「第43回国際現代書道展」で富良野市の大橋静琴さん(50)が、2年連続準大賞に選ばれた。この実績に伴い、同協会の審査会員に推挙される。全道規模の書道団体で審査員に選ばれたのは富良野圏域では2人目。大橋さんは、今月21日に札幌市民ギャラリーで開かれる表彰式に出席し、最終日の22日に揮毫(きごう)パフォーマンスを行う。
 同書道展は、昭和45年から始まった。第1回展は85点の公募数だったが「全道書道展」の名称で回を重ねるごとに出品点数が増えており、出品作品のレベル、出品点数とも日本を代表する書道展のひとつとして発展してきた。第41回展から「国際現代書道展」と改称し、現在では応募総数は2000点余に達しており、昨年の書道展からは外国人部門を新設している。
 見事2年連続準大賞に選ばれた大橋さんは、平成元年に静琴書道学院を市内本町で設立した。「静琴」と名付けたのは師事した髙橋静道さんの静と本名の琴美から取った。現在、富良野市内と上富良野町など富良野圏域の小中学生をはじめ、70歳を超える高齢者まで100人を超える生徒を定期的に指導している。このほかにも3年前までは、富良野市ことぶき大学山部校、旧富良野農業高校、旧富良野工業高校、富良野緑峰高校の時間講師として活躍した。
 一方、指導者としてのスキルアップを図るため同書道展に毎回作品を出展し続けてきた。さらに北海道書道展で特選3回、秀作2回の実績で平成20年に会友に昇格。また、毎日書道展で毎日賞1回、秀作3回を受賞したことから平成19年に会員に選ばれた。
 大橋さんは昨年、念願の準大賞に選ばれ、審査員としての道が目前となったことから、この1年間連続受賞に向けて出展作品に全力で取り組んできた。
 見事受賞した作品は唐の漢詩「三体詩七」。105文字を選び、高さ2・4メートル、幅60センチの画仙紙に行草体で書いた。出品までに実に300枚にものぼり、作品はほとんどが深夜にかけて書いたという。
 大橋さんは「作品が迫ってくるようにするため、文字が流れるように、そして踊るように書いた。文字と会話をするような気持ちで作品を仕上げました。この1年間、どう書けばよいのか迷いもありましたが、審査員という大きな目標を達成することができ、大変嬉しい。これを励みに今後も書道家として一層精進していきたい」と気持ちを引き締めている。昨年末には能登芳昭市長にも受賞の報告を行い、祝福された。
 なお、国際現代書道展は、今月18日から22日まで札幌市民ギャラリー1階ロビー=中央区南2条東6丁目=で開かれる。時間は午前10時から午後6時(最終日は午後4時で終了する)。

2012年1月10日火曜日

「人づくり」など4つの重点施策を提示 能登市長、新年交礼会で

 富良野市、富良野商工会議所、ふらの農業協同組合が主催する「新年交礼会」が6日午前、文化会館大会議室で開かれた。官公庁をはじめ、商工・建設業界や各団体、連合町内会など市内各界の代表者ら約200人が一堂に会して新年の初顔合わせを行い、今年1年間の一層の飛躍をそれぞれ誓った。
 はじめに、主催者を代表して能登芳昭市長が①農業の担い手など人づくり②排水対策など農業の基盤整備③労働力の確保などのシステムづくり④産地づくり―など4つの重点施策を提示した後、40歳以下を対象にした青年塾の開設、農業・観光・環境を連動させた新エネルギーへの取り組み、行政と一体化したネーブルタウン構想(フラノ・マルシェ)などについて触れ、「富良野市の新たなまちづくりを一歩一歩前進させていきたい」などと年頭にあたっての抱負を力強く述べた。
 続いて、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員が、それぞれの立場で年頭のあいさつを行い、議会人として新たな決意を表した。
 この後、富良野青年会議所の上杉日出男理事長が、「私たちは、地域安全活動の中核的担い手として、自主防犯活動に取り組む人々との連携を密にし、『安全・安心な富良野』を合言葉に、安全で安心して生活できる地域社会の実現のため、さらに一層努力する」などと地域安全宣言を行った。
 続いて、富良野交通安全協会の平澤幸雄会長が、「交通法規を遵守し、安全速度での運転に努める」など6項目の交通安全宣言を行った。この後、ふらの農業協同組合の村山友希代表理事組合長が、ぶどう果汁で乾杯の音頭を取り、各界のリーダーたちに改めて連携と団結を呼びかけた。



ラグビー名門の関東学院大学に進学 富良野高3年の福士健太さん

 目指すはレギュラー―富良野高3年の福士健太さん(18)がラグビーの名門で知られる関東学院大学へ進学する。福士さんはラグビー部員として1年生の時から頭角を現し、昨年9月に開かれたインターハイ北北海道大会では決勝まで勝ち進む原動力となった。惜しくも3度目の全国大会出場は逃したものの、10月に開かれた国体で北海道選抜チームに選ばれ、主力選手として活躍した。
 福士さんは、南富良野町の生まれ。小中学校の時は野球少年団と富良野スキー連盟ジュニアアルペン強化チームに所属し活躍した。しかし中学3年生の時、スキー競技で腰を痛めたことから続けてアルペンスキーをすることができなくなった。
 そんな時、富良野高校のラグビー部が北北海道大会で決勝まで勝ち進み、素晴らしい試合を行った。その決勝戦をネットで観て、ラグビーの凄さを実感し、富良野高校への進学を決め、ラグビー部に入る決意をしたという。
 身長178センチ、体重98キロの恵まれた体格。1年生の時は体重は66キロしかなかったが、ラグビー競技は体重がないと不利なため、意識してご飯を多めに食べ、体重を増やした。中学時代に野球とスキーで鍛えたことから足腰が強く、しかも俊足。体重が増加してもスピードが落ちることはなかった。
 その恵まれた体格と俊足、そして好きで始めた競技だったため、チーム内でメキメキと実力をつけ、次第に他校の監督からも注目を集めるようになった。
 2年生の時、U―17オール北海道チームに選ばれた。そして昨年4月に羽幌町で行われた強化合宿に参加。その時の練習を通して素質を見込んだ羽幌高校の監督が「関東学院大学のラグビー部とつながりがあるので進学しないか」と勧めたことから、面接を受けた。面接官は大学日本一6連覇を果たした時の監督だった。その結果、11月末にスポーツ推薦で合格が内定した。
 福士さんは「大変嬉しい。関東学院大学は大学選手権で6回も日本一に輝いている。スポーツ推薦で入学する1年生は17人いると聞いています。部員は総数で約100人にのぼるが、1年生からレギュラーを目指し、再び大学日本一になる原動力となりたい。関東学院大学から日本代表の選手が何人も出ていることから、卒業後ラグビーを続けもっと上を目指したい」と期待に胸を膨らませている。
 福士さんの2つ年上の兄は、日本大学でアルペンスキーの選手。また2つ下の妹はカーリング競技の選手。きょうだい3人とも運動選手として活躍するなど環境にも恵まれている。
 同校ラグビー部監督の坂口和紀教諭(33)は「大学日本一を何度も達成している名門の関東学院大学に入学が決まり、本校としても初めてで大きな誇りです。体格にも恵まれ、その上足も速い。ラガーマンとしての素質を十分に備えており、大学に進学してからも主力選手として活躍してくれると思います」とエールをおくっている。
 福士さんは3月中旬から、関東学院大学ラグビー部の強化合宿に参加し、4月の入学式に臨む。「体力的には自信があります。1年生で必ずレギュラーを取りたい」と闘争心を燃やしている。