2011年4月28日木曜日

市議選 18人に当選証書を付与

 富良野市選挙管理委員会(藤田稔委員長)は、24日に投開票が行われた市議会議員選挙で当選した18人に当選証書を26日午前、市役所大会議室で付与した。同選挙には定数18に対して現職13人、新人9人が立候補し、現職11人、新人7人が8年ぶりの激戦を制して、向こう4年間の議席を獲得した。
 藤田委員長が石上孝雄さん(56)=農業=を皮切りに、当選証書を立候補届け出順に渡し、「市議会議員の使命は多大で重いものがありますが、それを遂行した暁には、1票を投じた有権者の満足感と信頼関係が増大されるものと確信します。どうか、健康に留意され、市議会議員としての激務を果たされますことを祈念します」とあいさつ。
 続いて能登芳昭市長が「選挙戦で有権者に訴えた公約や主張を議会で論議し、また提案を行い、チェック機関として思う存分、市民の負託に応えて下さい」とお祝いの言葉を述べた。
 なお、新議員の任期は5月1日から平成27年4月30日まで。初議会は5月13日に開かれ、正副議長の選挙、各常任委員会正副委員長の選任など新議会の役員構成を決める。また、会派・政党の届け出は2日までに行われる。会派届け出は新議員が多数当選したことから新会派の届け出が行われる見通し。



準絶滅危惧種指定 ヒメギフチョウの保護を

 準絶滅危惧種に指定されている「ヒメギフチョウ」を保護するための看板が市内布礼別地区の布礼別神社敷地内に設置された。
 ヒメギフチョウは「春の女神」と呼ばれ、春一番に羽化するが、年々個体数が減少しているという。北海道では布礼別地区など限られた地域でしか生息していない。美しく珍しいチョウとしてマニアによる乱獲が目立っているため、その保護を訴えるため看板が設置された。
 布礼別小学校(三浦徹校長、児童数18人)は、このヒメギフチョウの観察を行いながら学習し、保護活動に協力していく。
 看板設置の除幕式が行われた21日、日本チョウ類保存会事務局の金子尚史さん(67)が講師として招かれた。金子さんは児童たちに「布礼別はヒメギフチョウの生息地として全国的に知られています。でもその数が年々減少しているので、しっかり学習して保護して下さい」と看板の前で野外授業を行い、自然保護の大切さを訴えた。

2011年4月26日火曜日

18人の新市議決まる

 新しい富良野市議会議員の議席が決まった。任期満了に伴う同選の投開票が24日行われた結果、現職11人、新人7人の当選が確定した。トップ当選を果たしたのは戦前の予想通り、新人の澁谷正文氏(42)=無所属。さらに新人5人が上位を占め、また、前回無投票当選だった3氏も上位の得票を獲得する健闘を見せた。党派別では無所属15人、民主党2人、公明党1人。共産党は議席を失った。投票率は昭和42年以降に行われた選挙で最低の72・24%、前回より約10ポイントも下回った。



排水路に転落した93歳の女性助ける

 富良野広域連合消防本部(原一志消防長)は20日、人命救助を行った上富良野町東町4丁目の遠藤豪さん(69)と同東3線の末永千之さん(71)の2人を表彰(消防長表彰)した。
 同本部の発表によると、3月31日午後、遠藤さんが東3線の町道を散歩中に「助けてくれ、助けてくれ」という声を聞き、近くまで行ってみると、道路から約2メートル下の排水路の中でずぶ濡れになっている93歳の女性を発見した。
 すぐに携帯電話で119番通報し救急要請を行い、さらに近くで農作業をしていた末永さん夫婦に援助を求め、流れの強い排水路の中から女性を抱き上げて救助した後、末永さんの大型ハウスまで背負い、冷えた体を温めるなど、救急車が到着するまで保護した。
 救出された時、女性の体温は31度まで下がり、低体温状態だった。女性は旭川市内の病院に運ばれ、現在は上富良野町内の病院に入院しているが、命に別状はないという。
 第1発見者の遠藤さんは散歩を日課にしているが、その日は初めてのコースだった。2人のスピーディーな連係プレーで人命救助につながったが、同本部では「遠藤さんに発見される時間がもう少し遅かったなら、命の危険もあった」と話している。人命救助を行った遠藤さんらは「当たり前のことをしたまでです」と話している。

2011年4月25日月曜日

あす市議選投票日

 17日に告示された富良野市議会議員選挙の選挙戦もきょう1日のみとなった。現職13人、新人9人の候補22人が中心市街地の街角や大型スーパー前などで、新しいまちづくりに向けた政見を有権者に伝えている。今回の選挙戦は東日本大震災で未曾有の被害を受けた被災地に配慮して、街頭演説はハンドマイクを使用し、また選挙カーも車上に看板を設置しない―など自粛ムードの中で行われている。このため、各候補とも「有権者にどう訴えるべきか」と苦戦している。



今年も甘いメロンが収穫できました

 市長さん、今年も甘いメロンが収穫できました――市内中五区で農園を経営している佐藤栄一さん(60)が22日午前、市役所を訪れ、能登芳昭市長に同日収穫した大玉のメロン4個を届けた。
 佐藤さんは農業後継者としてメロン栽培を始めて今年で44年目。毎年、道内のトップを切って4月下旬ごろの早期出荷を目指してメロン栽培を行っており、今年は昨年より1週間早い収穫となった。
 佐藤さんは昨年11月に大型ハウスで種まきを行い、1月10日に定植し、本格的なメロン栽培を開始した。3、4月は好天に恵まれたことで生育は順調だったが、受粉を行う蜂が思うようにハウス内を飛ばなかったため着果が十分でなく、早期出荷分の収量は昨年より下回る見込みという。また、今年に入ってから燃料が高騰したことから、経費の面でも出費が重なったと、能登市長にメロン栽培の苦労を語った。
 市長に届けたメロンの品種は青肉のキングメルティー。17日に初収穫を行い、毎年購入してくれている東京の大口顧客に発送した。佐藤さんは大型ハウス14棟で栽培を行っており、早期出荷分は2棟。
 顧客は全国47都道府県にのぼり、「ふらのメロン」として人気を集めているという。今年も9月中旬まで計画的に5000ケースを出荷し、本格的な収穫は6月以降になるという。
 佐藤さんは同日午前10時に市役所を訪れ、「訪問する市民に試食してもらって下さい」と4玉入りの箱を手渡した。さっそく試食を行った能登市長は「今年も甘くておいしいメロンです。市長室を訪れる訪問者に試食してもらいます」と佐藤さんの早期出荷に対して改めて労をねぎらい、激励した。

2011年4月21日木曜日

ふらの農協 通常総代会を開き新体制や平成23年度の事業計画決める
 
 ふらの農業協同組合(村山友希代表理事組合長)の第10回通常総代会が15日、本所事務所で開かれた。平成22年度事業報告、剰余金処分案をはじめ、平成23年度事業計画の設定、役員の選任など理事者側から提案された議案10件と報告1件をいずれも原案通り承認した。
 この中で平成22年度の青果や加工など販売取扱高は288億円余りで、前年度より微増。また役員選任では理事26人(うち新任3人)と監事5人(同3人)を選んだ。任期は3年。総代会終了後に理事会、監事会を開き、会長理事に奥野岩雄氏(65)、代表理事組合長に村山友希氏(56)、代表理事専務に植崎博行氏(58)をそれぞれ再任した。また代表監事には林雄司氏(50)を新しく選出した。
 総代会には、沿線6市町村から約250人が出席した。はじめに村山組合長が、平成22年度の事業経過を振り返った後、「昨年から本格操業が始まったポテトチップス工場(南富良野町)は計画の2倍の稼働実績だった」などと述べ、「今年度も自立した安定経営の確立を目指すため危機感を持って重点課題に取り組んでいく」などと訴えた。続いて能登芳昭市長ら関係機関の代表者がそれぞれの立場であいさつを行い、同農協が果たしている役割に一層の期待を寄せた。
 この後、議事に入り、定款の一部変更を皮切りに議案10件と報告1件がいずれも原案通り承認された。この中で同年度の事業総利益は高温多雨やゲリラ豪雨などの影響を受け、取扱高などの減少があったものの、業務改善の効果があり前年を4・9%上回る41億6900万円。当期末の処分剰余金は約7800万円で、出資配当金(約4800万円)、利益準備金(1500万円)などに充て、次期繰越剰余金を約363万円とした。
 平成23年度の重点目標として①自立した安定経営の確立②万全な経営基盤の確立③現場力、組合員との絆強化④資源の集約と創造―の4項目を挙げ、青果、米穀、畜産、加工、直販などの販売事業取扱計画として前年度計画とほぼ同額の約283億円を見込んでいる。また新規固定資産の取得計画によると、建物・附属設備、機械装置・車両などに約6億2300万円。


観光ルートの道路沿い ゴミの山

 観光ルートは空き缶などゴミの山――16日早朝、富良野市内の観光ルートで大勢の市民が参加して、大々的なクリーン作戦を展開し、春の一斉清掃の先陣を切って道路の美化運動に一役買った。同作戦は約1時間半にわたり実施された結果、集められたゴミの量は1470キログラムで昨年の2倍にもなった。それだけに参加した市民は「あまりにもひどいゴミの量だった」と驚いていた。
 同作戦は富良野建設業協会(平澤幸雄会長)が主催し、6年前から毎年春と夏に行われている。市内の建設会社や富良野管工事業協同組合など計42社の従業員や、市役所建設水道部の職員、富良野看護専門学校の生徒、学田3区道路河川愛護組合など200人を超える市民が参加した。
 清掃は午前8時から開始され、金満パークゴルフ場入口から清水山橋―道道奈江富良野線―国道237号線までの市道清水山線約2キロと、朝日ヶ丘パークゴルフ場駐車場から北峯舎近くの4線川までの市道御料線約2・8キロの観光ルートで2班に分かれて行われた。
 同日は早朝から雨の天気予報だったが心配された雨は降らなかった。しかし気温は低く肌寒かった。この中、参加した市民は黄色と透明の2種類のゴミ袋を手に持ち、道路の路肩や側溝付近に不法投棄されているビールやジュースの空き缶をはじめ、ペットボトル、タバコの吸い殻などを次々に拾い集めた。
 特に清水山線の清水山橋付近の路肩や道路の法面(のりめん)にはビールやジュースの空き缶などがいたるところに投げ捨てられていた。ゴミを拾い集めていた市民は「あまりにもひどい。ゴミ袋がすぐにいっぱいになってしまった」と怒りを感じていた。また大型トラックのタイヤや家電製品なども多数不法投棄されていたという。
 平澤会長は「まもなく観光シーズンを迎えますが、観光客たちにゴミのない富良野をアピールし、旅行を楽しんでもらいたい。また今年も看護学生をはじめ各事業所の20代、30代の若い従業員も多数参加していただいた。こうしたクリーン作戦を通して、街をきれいにするという市民の輪が広がってほしい」と話している。

2011年4月19日火曜日

4人オーバーの大激戦 現13人、新9人が立候補

 統一地方選挙の後半戦となる市長、市議会議員選挙が17日告示され、さらにきょう19日は町村長と町村議会議員の選挙が告示される。富良野市では8年ぶりの市議選がスタートした。定数18に対して現職13人、新人9人が予定どおり立候補した。同日は朝方から雪が降り出し、畑が白く雪化粧。布礼別や麓郷では真冬に逆戻りしたように積雪し、各候補は厳しい寒さの中での第一声となった。
 同日は午前8時半から市役所大会議室で立候補受け付けが行われ、9時までには予定どおり22人の受け付けが完了した。この後、各候補ともそれぞれの後援会事務所前で出陣式と第一声を上げた。
 今回の選挙戦は東日本大震災で東北3県を中心に未曾有の災害となり、沿岸に住む約3万人の人たちが亡くなったり、未だ行方不明になっていることを配慮し、選挙カーの簡略化や拡声器を使用しない、公費の一部を申請しない、選挙時間の短縮など自粛を申し合わせて行っている。
 このため、従来の選挙戦と異なり、静かな中での選挙戦が展開されている。街頭演説でもハンドマイクを使用しているため、スーパー前など人通りの多い市街地を中心に、各候補とも富良野の新たなまちづくり、活力あるまちづくりを熱く語り、有権者に支援を訴えている。
 前回、定数が18になったこともあり、2度目の無投票となったが、今回は「無投票であってはいけない。選挙で政策を訴え、市民の審判を」と告示直前になってから新人が相次いで出馬を表明し、8年前と同数の9人が出馬し現職13人に挑んでいる。
 表面は静かな選挙戦となっているが、4人オーバーの大激戦となっており、各陣営とも24日の投票日に向けて大票田の富良野市街地や住宅地域を中心に集票作戦を展開していく。



災害派遣隊員の家族を慰労

 富良野地方自衛隊協力会富良野支部(能登芳昭支部長)は、災害派遣自衛隊員の家族を招待した「慰労交流会」を16日昼、ふらのワインハウスで開き、16家族29人を慰労した。
 今回の東日本大震災では、陸上自衛隊上富良野駐屯地から900人を超える隊員が3月13日から宮城県石巻市など被災地に派遣され、すでに1ヵ月を超える支援活動が続いている。このうち富良野市内には65人の隊員が在住しており、約半数の隊員が災害派遣隊として活動している。
 災害派遣活動は長期間続くものと思われることから同支部では、「家族の不安を少しでも解消してあげたい」として同交流会を開いた。能登支部長をはじめ、104特科大隊後援会長の荒木毅富良野商工会議所会頭、北猛俊市議会議長をはじめ、自衛隊協力会などの関係者も多数出席し、食事を共にしながら情報を交換した。
 2歳の女の子を抱え3人の子供と出席した家族は「3月16日から石巻市に派遣されています。携帯電話でメールなどを通して被災地の状況を知らせてくれますが、いつ帰れるか分からないという。健康面などでとても不安です。2歳の子はお父さんが上富良野にいると思っているようです」と話し、また別の家族は「夫から電話が来ると、話している最中に突然娘が泣き出してしまいます」と寂しさを隠しきれないという。

2011年4月18日月曜日

市議選あす告示

 統一地方選挙の第2幕、任期満了に伴う富良野市議会議員選挙があす17日告示される。定数18に対して15日までの立候補予定者は現職13人、新人9人の22人。前回は無投票だったことから8年ぶりの選挙戦となる。しかも新人9人は8年前と同数。告示1ヵ月ほど前になってから新人が相次いで出馬を表明したことで、一転して大激戦の選挙戦へと突入する。
 今回の選挙戦に向けては2月末になっても新人を含めて立候補者の動きが鈍く、現職の中には「定数をオーバーしなかったら立候補を考える」などといううわさが巷間伝わるなど、前回同様に極めて低調だった。
 3月7日に開かれた立候補事務手続き説明会でも出席したのは定数18に対して19陣営の関係者だけ。それも候補の擁立はこれからという陣営もあり、「今回も無投票になるかもしれない」との観測が流れるほどだった。このため一度は引退を表明していた現職議員が「無投票であってはいけない。有権者の審判を受けるべき」と本意をひるがえして改めて出馬表明を行っている。
 しかし、立候補事務手続き説明会後に、新人が相次いで出馬を表明したことで、無投票どころか選挙戦が濃厚になり、それも定員を5人もオーバーする状況となった。このため当初立候補を予定していた現職の中に出馬を断念するなど2転3転した。結局、15日現在で4人オーバーの選挙戦に突入することが確実になっている。
 今回の選挙では、東日本大震災で東北・関東地域が未曾有の被害を受け、3万人近くの人たちが亡くなったり行方不明になっていることを配慮して、現職議員は音量の高い拡声器での連呼を避け、ハンドマイクのみ使用する、選挙費用の公費負担分の一部を申請しない―など自粛ムードの選挙戦の申し合わせを行っており、新人にも協力を呼びかけている。
 一方、市民は新人が相次いで出馬を表明し、4人もオーバーする情勢になったことから「今回の選挙戦は盛り上がる」と告示直前になってようやく感心が高まってきている。
 なお、立候補届け出は17日午前8時半から、選挙管理委員会で行われ、午後5時で締め切られる。



今年度も林野火災ゼロに

 富良野市林野火災予消防対策協議会(会長・能登芳昭市長)の会合が13日、保健センター会議室で開かれ、平成23年度の「林野火災危険期間・無煙期間」を設定したほか、朝日ヶ丘公園など計8地域を特別警戒区域にするなど、林野火災予消防対策の重点事項を決めた。
 会合には上川総合振興局、同南部森林室富良野事務所、上川南部森林管理署、北海道大学北海道演習林、陸上自衛隊上富良野駐屯地など17の関係機関の代表者ら30人余りが出席した。
 はじめに会長の能登市長が、林野火災の予消防に向けて出席した関係機関の代表者に円滑な連携を改めて訴えた。また、上川総合振興局産業振興部林務課の坂本豊一主幹が「3月11日に発生した大震災で過去のデータを重視することの大切さを認識させられた。上川管内では昨年度南富良野町で1件のみの発生だったが一昨年は5件も発生している。林野火災はいつ発生するか分からないので予防に向けた十分な対策をしてほしい」と訴えた。さらに上川南部森林管理署の牧野利信署長は「林野火災は1度発生すると消火が困難なので予防が大切です」と予防体制の強化を改めて強調した。

2011年4月14日木曜日

藤野昭治さんに農林水産大臣賞

 農業委員会委員として長年にわたる功績で富良野市東富丘の藤野昭治さん(73)が農林水産大臣賞を受賞した。北海道では藤野さんのみの受賞で、30年間にわたり富良野市農業委員会委員として活躍した。現在も北海道農業会議会長の要職にあり、道内の農業振興に大きく貢献している。
 藤野さんは昭和28年から農業に従事。現在、麦や馬鈴薯などを主力作物に45ヘクタールの畑作経営を行っている。その傍ら昭和57年から富良野市農業委員会委員として活躍。平成6年から同21年まで会長を務めたほか、上川地方農業委員会連合会会長、北海道農業会議副会長を歴任し、平成17年からは会長を務めている。
 さらに平成元年からは北海道指導農業士として研修生の受け入れや新規就農者の指導など担い手育成指導にも積極的に取り組むなど、農業経営の規模拡大、また市内農業者の生活の安定や担い手の育成にも大きく貢献している。
 現在、全国農業会議所理事に就任し、全国の農業委員会・系統組織の代表として、国の農業政策の拡大推進と農業振興に尽力し、WTO・EPA対策特別委員会委員長として国際的に厳しい環境にある日本農業の振興に向けて取り組んでいる。
 藤野さんは12日、市役所を訪れて能登芳昭市長に「今回の受賞は多くの人たちの力添えと支援があったからです」などと受賞の報告を行った。これに対して能登市長は「30年間にわたり農業委員会委員として活躍しているのは素晴らしい。しかも親子で指導農業士として尽力し、他の農業者の見本として貢献している」とたたえた。



富良野消費者協会で定期総会開く

 富良野消費者協会(高井敏子会長)は9日、定期総会を女性センターで開き、平成23年度事業計画と予算を決めた。同協会は地産地消の重要性をさらに訴え、社会問題の状況に対応した行事や学習会などを積極的に開き、消費者に訴えていくことを確認した。
 はじめに高井会長が2月20日に開いた創立40周年記念事業と式典にお礼を述べた後、東日本大震災に触れて「震災の現地は想像を絶する状況にあると聞き、原発事故は未だ収束が見えず、被害に遭われた人たちの食をはじめ、不自由な生活を考えた時、私たちの生活が普通であること、当たり前であること、そして時間の大切さを痛感し、協会が継続している地産地消の重要性を改めて強く感じています」などと訴えた。
 そして「今年度も指定管理業務、相談業務、そしてチーズ工房のバター講師派遣を継続します。相談業務は件数が減少しているが、内容は複雑な上に法律や条例が変わっています。被害に遭われていても相談できずに諦めている方もいるので悪質商法など被害防止には啓蒙啓発が大切と考えています。私たちは自ら学び、考え、自己啓発に努めながら地産地消をはじめ社会問題に対応した行事や学習会を開き、新しい情報を提供していきたい」などとあいさつし、出席した会員約40人に改めて協力を求めた。

2011年4月12日火曜日

道知事選 富良野でも高橋はるみ氏圧勝

 統一地方選挙第一ラウンドの知事選と道議会議員選の投票が10日行われ、即日開票の結果、知事選では現職、高橋はるみ氏(57)が圧勝し3選を果たした。富良野市の開票区でも8897票を得票し、対立候補の3人に大差をつけた。しかし富良野では道議選が無投票となったため、知事選の投票率は62・19%(男63・89%、女60・71%)で、前回の74・88%を12・69ポイントも下回り、昭和46年以後2番目に低い投票率だった。当日有権者数は1万9534人(男9095人、女1万439人)で、投票者数は1万2149人(男5811人、女6338人)。
 同日は無風快晴の好天に恵まれた。投票は午前7時から始まり、一部を除いて午後8時まで行われた。投票前から現職の再選が濃厚と見られ、また道議選が無投票となったことから各投票所とも有権者の関心が低く、出足は低調だった。有権者数が2000人いる大票田の第1投票所(市役所)の投票率は57・83%で、21投票所の中で最も低く、最も高かった第12投票所(鳥沼分館)は76・72%だった。
 知事選で最も高かったのは昭和46年以降で第9回(昭和54年)の92・24%だった。その後第13回(平成7年)までは80%台の高い投票率だったが、第14回(同11年)は58%台まで下がった。

富良野高で第64期生151人入学

 8日から11日にかけて富良野高校、上富良野高校、南富良野高校、富良野緑峰高校で平成23年度の入学式が相次いで行われた。このうち富良野高校(中田伸次校長)では151人(男子69人、女子82人)の1年生が初めての制服を着用し、身も心も爽やかに入学した。
 はじめに中田校長が「長い人生において皆さんはこれから何度も自分の人生を左右するような選択の場面に向き合うことになると思いますが、高校入学とはその重大な選択の始まりです。富良野高校という道を自分で選んだ以上、自分の責任でその道を全うして下さい」などと前置きした後、東日本大震災に触れ「自然の圧倒的な力の前で一人ひとりの人間はいかにも非力に過ぎないけれど、人々が助け合い、知恵を出し合うことで自然に立ち向かい豊かな社会生活を送っていけるのだということを皆さんにもしっかり覚えていてほしいと思います」などと訴えた。そして「富良野高校は今大きな転換点に立っています。今年度から制服が復活しました。また、2年後の平成25年度からは『単位制』という新しいシステムを導入することが決定しています。さらに校内の約束やきまりも生活に関する確認事項として明確にします。高校3年間というかけがえのない青春時代にしか身に付けることのできない基礎知識、洞察力、判断力、創造力、体力をしっかり養って下さい」などと式辞を述べた。
 これに対して新入生を代表して1年1組の白井涼子さんが「今日から第64期生として第一歩を踏み出しますが、こうして私たちが平和に生活できることに感謝し、誇りと自覚を持ち、校風を守り、一期一会の精神を大切にし、諸先生・先輩方の教えに真摯に耳を傾け、日々精進していきます」と誓いの言葉を述べた。
 この後、来賓の宇佐見正光教育長、高田健一PTA会長、本間勲同窓会長がそれぞれの立場で祝辞を述べ、新入生の入学を心から祝った。この中で宇佐見教育長は「これからの3年間は人生の中で最も輝きを放つ青春時代。自分で考え判断し、自らが物事の是非を問い、節度のある学校生活を送って下さい」などと期待をかけた。

2011年4月11日月曜日

退任の交通安全指導員5人に市長から感謝状

 富良野市は7日午前、3月31日付で退任した交通安全指導員5人に感謝状を贈り、10年以上交通安全指導員として活躍した功労をたたえた。
 能登芳昭市長が石井勇さん(78)、金一恒男さん(80)、窪田實さん(71)、杉本彰さん(74)、谷口実さん(63)に感謝状を贈呈した(金一さんは体調不良で欠席)後、「仕事をしながら交通安全指導員を長年にわたり務めたことは大変なご苦労を掛けたことと思います。富良野はイベント事業が多いので出動回数も多かったと思います」と長年にわたり児童や高齢者など市民の交通安全活動に尽力した労をねぎらった。
 特に石井さんは昭和38年からの活動で実に48年にわたる。また金一さんは22年間、窪田さんは17年、杉本さんと谷口さんがそれぞれ14年間、交通安全指導員として活動した。年間の出動回数は春、夏、秋、冬の交通安全運動をはじめ、新入学児童の交通安全運動、さらに、石井さんと杉本さんの2人は技術を生かして自転車の安全点検にも参加しており、自主的な活動を含めると60日は超えるという。中でも石井さんの活動歴48年は、全道的にも少ない。
 石井さんは「最初は職場推薦として交通安全指導員に委嘱されました。当時の職場の理解をはじめ、同じく活動する仲間の支えなどがあり、長く務めることができました。活動を始めた昭和40年代は交通事故で亡くなる人が大勢いました。今では事故の発生件数も死者数も当時から比べると大幅に減っています」と振り返った。


新就職者を歓迎

 富良野商工会議所と富良野労働福祉協議会主催の「新就職者歓迎会」が6日、ニュー富良野ホテルで開かれ、今春、ホテルや事業所、商店などに就職した新社会人15人を祝福し、前途に大きな期待をかけた。
 はじめに荒木毅会頭が「超氷河期とも言われる就職難の中で就職できた皆さんはとても運がいいです。これから3年間はがむしゃらに働き、その中で仕事の楽しさを見つけて下さい。また社会人として何ができるかの行動を考えてほしい。あいさつをしっかり行い、約束事を守り、周りを良くすることをしていけば素晴らしい未来があると思います」と新社会人に期待を寄せた。
 続いて来賓の石井隆副市長も「企業には若い力が必要です。地域経済に少しでも活力が出るように、それぞれの目標に向かって進んで下さい」とエールをおくった。さらにハローワーク富良野の西誠出張所長が「一人は皆のために、皆は一人のために」というラガーマンの精神を引用して激励の言葉を述べ、一日も早い企業の戦力として期待を掛けた。
 これに対して新就職者を代表し、大北土建工業株式会社に就職した赤坂亮真さんが「厳しい経済環境の中で、幸にも素晴らしい会社の一員に加えて頂いたことは身に余る光栄と感激しています。入社したからには、一生懸命仕事に取り組み、一人前の仕事が出来るよう、誠心誠意努力する覚悟です」と謝辞を述べ、新社会人としての意気込みを表した。

2011年4月7日木曜日

62人の小中教職員が着任

 1日付で発令された富良野市公立学校教職員の着任式が4日午後、文化会館大会議室で行われ、62人の教職員が新たな富良野の教育発展に向けて気持ちを引き締めた。
 着任したのは校長5人(小学校3人、中学校2人)、教頭7人(同4人、同3人)、一般教諭39人、養護教諭5人、栄養教諭1人、事務職員5人。このうち市内異動は11人で新規採用された教諭は8人。
 はじめに宇佐見正光教育長が校長を皮切りに一人ひとり辞令を交付した。この後、小島応龍教育委員長が「今年度から小学校で、来年度からは中学校でそれぞれ新学習指導要領が全面実施されます。教育現場の最前線に立たれる教職員の皆様にとりましても負担が大きくなることが予想されますが、円滑に移行が進むようお願いします。また本年度は鳥沼小学校と山部中学校を会場に第60回全国へき地研究大会北海道大会が開かれますので、富良野の教育の姿をぜひ全国に発信していただきたい」などと述べ、着任した62人の教職員に大きな期待を寄せた。



富良野看護専門学校で第18期生入学式

 富良野看護専門学校(丸昇学校長)の平成23年度入学式が5日午前、同校で行われ、第18期生33人(うち男性2人)が3年後の看護職を目指して決意を新たに入学した。
 はじめに丸学校長が「これから始まる看護の道は、人間としてのあるべき姿を求め、『人を大切にする』という人間の生命に対する畏敬を根底に、かけがえのない命を育み、守ることを目的とした自らの人間性を高めることであり、人々への生活援助学というものであります。皆さん方一人ひとりは、常に自分を高めようとする信念と気概を持ち、広い視野から現実としっかり向き合い、自分の可能性を日々精一杯高め、自己啓発、自己開発していきましょう」などと式辞を述べ、新1年生に大きな期待を寄せた。
 これに対して入学生を代表して平泉諒子さんが「豊かな自然に囲まれたこの富良野という地で、夢への第一歩を踏み出せたことを大変嬉しく誇りに思います。看護師は命を預かる責任の重い仕事です。しかし、患者さんの不安や苦しみを和らげることのできる仕事でもあります。私たちは病気や障がいを持つ人々の不安や苦しみを取り除き、温かさのある看護で日常生活を支えられるよう、正確な知識と技術、そして相手を思いやる温かな心を学んでいきたいと思います。看護師への道は厳しく、くじけそうになることもあると思いますが、ここに入学した仲間と共に助け合いながら、成長していくことを誓います」と誓いの言葉を述べた。

2011年4月5日火曜日

「北の国から」放映30周年記念事業 6月以降に実施

 「北の国から」放映30周年記念事業実行委員会(能登芳昭会長)は、2月末に開いた2回目の会合で事業期間や事業計画、イベント事業、連携事業、収支予算などについて具体的な協議を行ったが、東日本大震災で大勢の人たちが亡くなり、未だに行方不明になっていることを配慮して、実施期間を見直し6月頃からのスタートを予定している。当初の計画では実施期間を4月29日から10月30日に決定し、3月下旬から全国規模で同イベントのPRを行う予定だった。



早春の森をウォッチング

 富良野の自然に親しむ集い「早春の森を歩こう!シカ・ワシウォッチングin東大演習林」(富良野市博物館、富良野の自然に親しむ会共催)が3月21日、市内西達布三の山地区の東大演習林98林班と東郷ダムサイトで開かれ、自然愛好家の市民36人が、早春の林野でヒグマの足跡やオジロワシの飛来などを楽しくウォッチングした。
 同集いは平成22年度最後(5回目)として開かれた。小学生をはじめ南富良野町からも参加した。富良野の自然に親しむ会会員で東大演習林職員の松井理生さん、木村徳志さん、自然写真家の石黒誠さんの3人がガイドを務めた。
 参加者はスノーシューをはいて約2時間にわたり、西達布川本流の広葉樹主体の河畔林と東郷ダムのダムサイトからウォッチングを楽しんだ。西達布川沿いでは上空を飛来するオオワシとオジロワシを見ることができ、さらにエゾリスの足跡やエゾシカのねぐらの様子など多くの生き物の痕跡(アニマルトラック)を観察することができたという。
 またヒグマの足跡を確認することもでき、参加者たちは好天に恵まれたこともあり、春目前の森の自然観察を存分に楽しんでいた。主催者側では「森は私たちの身近にあるが、個人ではどう接すればいいか分からない場合が多いのではないだろうか。今度もこうした講座を通して自然への興味深さと付き合い方を伝えていきたい」と話している。

2011年4月2日土曜日

本間勲氏 無投票当選

 任期満了に伴う北海道議会議員選挙が1日告示されたが、上川総合振興局選挙区では定数3人に対して現職3人のみの立候補で無投票となり、富良野市の本間勲氏(66)が5選を果たした。
 本間氏は同日午前8時から連合後援会事務所=市内若松町8番10号=で開かれた出発式で「東北・関東で大地震が発生し、さらに福島原子力発電所事故で未曾有の災害が起きている。岩手、宮城、福島、茨木の東北4県で生産される野菜は国内の30%を占める。こうした中で北海道は何ができ、何に貢献できるのか、安全・安心な野菜を作ることが北海道の役割と思う。日本の食糧の安全・安心を図ることを私の当面の仕事としたい。原子力発電の代替エネルギーに向けて早急に対応していきたい。またTPP問題は将来の北海道農業に大きな影響を与えるものなので、断固反対していく」と5期目に向けた決意を述べた。
 本間氏は富良野市生まれ。市議会議員を2期務めた後、平成7年、富良野市選挙区から北海道議会議員選挙に出馬して以来、今回で5期連続当選。現在、自民党道連政調会長として、その手腕を発揮。また道政への提案、提言をはじめ、自民党農林部会へブロック代表として出席している。


看護専門学校で出前講座

 旭川人権擁護委員連合会と男女共同参画社会推進委員会主催の出前講座「デートDV」がこのほど、富良野看護専門学校(丸昇学校長)の1年生(31人)を対象に開かれ、ビデオ上映や講義、実演を通してお互いに相手を尊重する関係を築くことに大切さを訴えた。
 同講座は市内の高校でも開かれているが、DV(ドメスティック・バイオレンス)は、一般的には夫や恋人など親密な関係にある男性から女性への暴力をいうが、高校生や大学生のカップル間でも、親密な関係になると大人と同様な事が起きている実態を踏まえて高校生や専門学校生を対象に定期的に出前講座を開き、相手の立場に立って考えることの大切さを訴えている。
 山口佐知子委員長や富良野市人権擁護委員の藤田幸恵さんらが講師を務めた。生徒たちは、ビデオ「デートDV」を視聴した後、身体的暴力、言葉の暴力、精神的暴力、性的暴力、経済的な暴力などについての説明を受けた。この中で山口委員長は「愛情と束縛は違う」、「自分の考え方や価値観を押し付けず、相手の立場に立って考える」などと訴えた。
 この後、男子生徒と女子生徒、男性職員と女子生徒、男性人権擁護委員と女子生徒がそれぞれペアになって「人と支配」のロールプレイ(実演)を行った。山口委員長は「デートDVをしない、されないために大切なことは自分も相手も尊重する関係を築く“人権意識”」と訴えた。

2011年4月1日金曜日