2013年6月27日木曜日

上川地域づくり連携会議開く

 北海道開発局旭川開発建設部と上川総合振興局が主催する「上川地域づくり連携会議」が24日午後、富良野市保健センターで開催され、富良野市、上富良野町、中富良野町、占冠村の市町村長、民間の有識者と「地域の直面する課題」をテーマに意見交換が行われた。
 はじめに旭川開発建設部の丹野弘部長と上川総合振興局の山本広海局長がそれぞれの立場であいさつし、上川管内における地域づくりに対しての理解と協力を改めて求めた。この後、事務局側から上川の農産物供給力向上、道北広域観光活性化など5項目の重点プロジェクトの進捗状況など道北連携地域の「地域づくりの方向」について概要を説明した。
 この後、テーマに沿って意見交換が行われ、富良野市の能登芳昭市長は①道北広域観光活性化プロジェクト②新エネルギー導入促進プロジェクト―などについて意見を述べた。①については「道東自動車道開通により新千歳空港から占冠村を経由して、富良野・旭川方面へ移動する観光客の流れがあり、この流れは道北地域全体へ波及することが期待できることから、環境整備の促進・効果的な情報を発信してほしい」などと訴えた。さらに旭川十勝道路の整備促進に対して「今年度、旭川東神楽道路が整備区間として事業着手されるが、未だ調査区間となっていない美瑛から中富良野間、富良野から占冠間の早期調査区間への昇格、調査区間である美瑛道路、富良野南道路の早期整備区間への昇格を」と要望した。
 また、②に対しては「本市麓郷地区の白鳥川において試験中である発電用水車は、一般市民や学生の環境学習や地域の防犯灯用電源として活用することを目的に整備を行っている。今後、新エネルギー導入の推進に際しては、環境整備が重要なことから、地域の特性を考慮しながら、事業規模の大小に関係なく、補助事業における要件緩和・支援拡充などを実施してほしい」などと要望した。



数学者の秋山仁さんが富良野西中で公開授業

 数学者の秋山仁さんが24日、富良野西中学校で公開授業を行い、1年生93人に「数学と仲良くなる方法」と題して数学が好きになるコツを教えた。
 秋山さんは富良野の応援団として毎年訪れており、これまでも市内の小中学校と高校で公開授業を何度も行っている。今回は1学年のPTA学年行事と合わせ、メセナ協会の協力で行われた。
 秋山さんは授業前に得意のアコーディオン演奏を披露し、生徒たちを和ませた後、「数学は努力すれば必ず比例してできるようになる。勉強していても成果が出ないのは努力が足りないからだ」などと指摘し、正しい勉強方法のコツを教えた。
 秋山さんは「次の3つをいつも習慣にすれば数学ができるようになる。その1つは分類、整理すること。2つ目は問題を読んだら図を描いたり、グラフ化するなど視覚化すること。そして3つ目は分からないものは分かるものに帰着すること」などとアドバイスし、三角形、楕円形、多角形などの図を描いてその面積を計算する方法を教えた。
 公開授業には女優の由美かおるさんがゲスト出演し、秋山さんのアシスタントを務めていた。また、授業前には3年前から秋山さんの指導で習っているというアコーディオンを仲良く歌いながら演奏し、生徒から大きな拍手を受けていた。

2013年6月26日水曜日

富良野地域小水力発電普及協議会で総会


 富良野地域小水力発電普及協議会(今利一会長)は、平成25年度総会を今月10日、富良野市保健センターで開き、ふらの環境エネルギー株式会社(仮称)の設立支援、麓郷(白鳥川)発電用水車の利活用への参画など再生可能エネルギーの一層の導入促進に取り組むことを確認した。
 同協議会は平成22年6月、富良野地域で小水力発電の普及を図り、地球温暖化防止と地域経済の振興を目的に設立された。全国小水力利用推進協議会などと連携しながら、平成24年度は農業用水発電可能性の検討現地調査をはじめ、勇振川の発電手法現地調査、小水力を中心とした自然エネルギーの事業化の可能性に関する学習会の開催、第3回全国小水力サミットin岐阜の参加などの活動を行った。
 また、事務局側から昨年1月から発電試験を行っている麓郷(白鳥川)の小水力発電調査の報告が行われ、概ね100ワットを安定的に発電できる確証を得たという。また、水車本体の耐久性や凍結状況調査について継続して行う。
 富良野市では同小水力発電事業に対して、今年度予算として約420万円を計上している。環境学習施設として、河川増水時の自動昇降装置や蓄電機能等の整備、発電電力を利用した防犯灯、見学用遊歩道と立ち入り防止柵などの設置、発電電力を充電した電動式刈払い機の導入を行う。また、富良野緑峰高校「専門学校スキルアッププロジェクト」との連携・協力、小中学校の見学受け入れ、一般市民や来訪者に向けた発信や環境学習での活用などを行う。
 今会長は「再生可能エネルギーの活用に向けて取り組まなければならないことがたくさんある。しっかりと活動が根付くようにしていきたい」などと出席した役員や4人のコーディネーターなどに改めて理解と協力を求めた。
 また、総会ではコーディネーターの一人で㈲三素代表の家次敬介さんが「ふらの環境エネルギー株式会社」(仮称)の設立に向けた構想を説明した。家次さんは「ふらのの、ふらのの人による、ふらのの人のためのエネルギー会社です。小水力、太陽光、風力、バイオマスなどによる発電で電気と、それに伴い発生した熱、ガスなどのエネルギーを地域に供給したい」などと概要を説明した。



グレイトアース富良野ライド2013 
全国のサイクリング愛好家800人集う

 全国のサイクリング愛好家約800人がへそのまち富良野に大集合し、富良野地方の雄大な自然を楽しみながら、愛用の自転車で軽快にペダルを踏んだ―今年で4回目を数える「グレイトアース富良野ライド2013」が無風快晴に恵まれた23日、富良野スポーツセンター駐車場を発着に、富良野~美瑛間125キロコースなどで盛大に開催された。
 同イベントは「自転車に乗って地球を楽しもう」をコンセプトに、沖縄県石垣島をはじめ、宮崎県宮崎市、石川県加賀市、福井県などで開催されており、富良野会場は3年前の平成22年から始まった。第1回目の時は200人だったが毎年参加者が増えており、今年は昨年より約150人も増えた。
 同日は最高気温が20度を超え、昼からは青空が広がる無風快晴の絶好のサイクリング日和に恵まれた。午前6時過ぎ頃から愛用の自転車に乗った参加者たちが続々と会場を訪れた。午前7時過ぎから開会式が行われ、能登芳昭市長が「参加した皆さんを心から歓迎します。富良野市は全国の観光圏6市の中に選ばれた。きょうは富良野地方の美しい山岳や森林を楽しみ、富良野地方の特産物であるメロンや豚、アイスクリームなどを食べながら、事故のないよう満喫して下さい」などと歓迎のあいさつを行った。
 この後、参加者たちは、富良野~美瑛間の「北の国からコース」125キロ、富良野~上富良野間の「ラベンダーコース」85キロ、富良野~中富良野間の「富良野平野コース」55キロの3コースに分かれて、間隔を置きながら次々にスタートした。空知川沿いの桂木町、新富町、弥生町、扇町を通過し、国道38号線に入り、扇山小学校から右折して鳥沼方面を回り、中富良野、上富良野、美瑛に向かった。扇町では続々と走り抜ける自転車イベントに住民は驚きながらも外に出て楽しく見学していた。
 旭川から来た20歳代の女性は「私は三重県の出身で大学を卒業後、旭川市内の会社に就職しました。上司が自転車で通勤していたので私も昨年から自転車に乗り、近くの町まで行くなどして楽しんでいます。富良野でのイベントがあると聞いたので7万円の自転車を新調し、友達を誘って85キロに参加しました」などと笑顔で応えた。
 また、札幌の50歳代の夫婦は「今年で2回目の参加。今年も12キロのコースに挑戦します。昨年は5時間半で着いたが、今年は周りの景色を楽しみながらゆっくりとマイペースでペダルを踏みたいと思います」などとスタート前に笑顔で応えてくれた。参加者が乗っている愛用の自転車は年々グレードが上がっており、東京から来た48歳の男性の愛車は実に125万円。タイヤ1本が30万円もするという高価なものだ。この男性は富良野会場の参加は初めてだが、石垣島や宮崎県など全国で開催されるアースライドに毎年参加している大ベテランだ。長い距離では185キロを完走している。
 地元から参加した60歳代の男性は4年連続125キロコースに参加した。「今年のタイムは6時間半でした。素晴らしい天候に恵まれ、最高のサイクリングだった。とみたメロンハウス、日の出公園、拓真館、五郎の石の家、鳥沼公園の5か所の中継地点で多くの参加者と交流ができた。自然の美しさに加え、接待接遇は富良野アースライドが一番」などと話していた。
市議会定例会最終本会議 風しん予防接種に一部助成

 富良野市定例会の最終本会議が21日開かれ、総額2億7012万4000円の一般会計補正予算案など12件と議会側提出の意見案4件をそれぞれ原案どおり可決し閉会した。補正予算案の中で大人の風しん予防接種費用の一部助成が可決され、7月1日から実施される。
 対象者は年度内に満20歳から49歳までの女性と妊娠している女性の夫(事実上婚姻関係と同様の事情にある場合も含む)。助成額は麻しん風しん混合ワクチンが4200円、風しん単独ワクチンが2600円。助成期間は7月1日~来年3月31日まで。対象者のうち平成25年4月1日以降すでに風しんの予防接種を受けた人に対しては助成額を償還する。計上した予算額は239万4000円。
 このほかの主な補正予算は、市内2か所で建設中のグループホームに対しての地域密着型サービス拠点等施設整備費補助金に7560万円、西達布つつじ地区テレビ協同組合に助成する自主共聴施設デジタル整備事業費補助金に3614万9000円、特別養護老人ホーム北の峯ハイツ居住費助成金に572万7000円、市制施行50周年(平成28年)史編さん事業費に211万5000円、公衆浴場確保対策事業費送迎車運転委託料に121万3000円。同事業費は西麻町にある公衆浴場「福乃湯」が9月末で廃業するのに伴い、予算化した。市は今年度公衆浴場確保対策事業補助金として119万円を計上していたが、全額減額した。
 なお、可決された補正予算に伴い、一般会計歳入歳出予算の総額がそれぞれ114億7293万8000円となった。



富良野山部産のミネラル肥料 販売実績、着実に拡大 ノザワ

 株式会社ノザワ(野澤俊也取締役社長、本社・神戸市)は、フラノ事業所(山下喜世次事業部長兼所長)=富良野市山部東町4番地=でかつて建材の原料として使っていた蛇紋岩(温石綿精製鉱さい)からミネラル肥料の精製を東京農業大学と共同開発し、平成22年度から地元富良野圏域をはじめ、道内、全国で販売を展開している。昨年度は前年度の2倍以上の実績を挙げ、着実に販売を拡大している。今年度の販売数量計画は2400トン以上を目指しており、今月12日、野澤社長(50)と幹部職員ら3人が能登芳昭市長を表敬訪問し、昨年度の販売実績と今後の販売計画などを報告した。
 同社は長年にわたり建材開発にかかる無機材料の改質技術を応用し、農作物の病虫害に対する耐性を高め、光合成の増進や養分吸収を促進させて、美味しさと品質をより向上させる農業用肥料の開発研究を東京農業大学と共同で行ってきた。
 その結果、4年前、富良野市山部産のミネラル肥料を開発することに成功し、4種類のミネラル肥料「マインマグシリーズ」を富良野圏域をはじめ、道内、道外で販売している。
 「マインマグ」は、ケイ酸と作物の光合成に不可欠な苦土(マグネシウム)を主成分としている。特にケイ酸は従来の同種の肥料に比べて2倍以上水に溶け、作物への吸収が増えることから、病虫害に対する耐性を高め、病気に強い作物づくりに有効で、JAS有機適合資材。
 また、苦土やケイ酸は昨今課題となっている土壌の改善や農薬の使用削減にも役立ち、これからの時代に求められる環境保全型農業に対応した肥料としても関心が集まっている。
 同社は平成14年に国の補助金を受けて石綿無害化技術を確立し、温石綿の消失(ゼロ化)とともに、生体影響も含めた安全性を確認し、国の許可を得た上で肥料の生産を開始している。フラノ事業所にある製造ラインを増設してミネラル肥料を製造しているが、昨年度、倉庫を新設し、さらに事務所を改築、肥料生産の設備投資を行った。このため月産生産能力が96トンから200トンと飛躍的に伸びた。
 この設備投資によってフラノ事業所に販売、生産の機能集約を図り、事業部の拠点化を目指す。新規顧客の開拓を図るため、フラノ事業所の従業員数は前年度の5人から9人に増員している。これによって平成25年度の販売計画を2400トンを超す量産体制を目指す。
 初年度の販売実績は富良野圏域を中心に146トンだったが、昨年度は933トンを販売し、前年度の2倍となる実績を挙げた。特に水稲では460トンと全体の半数を占めている。このほか、野菜が220トン、麦が156トン、茶が63トン、果樹17トン、その他17トン。
 野澤社長はこれまでの販売実績を能登市長に説明し、「水稲への利用が大幅に増え、順調に販路を拡大している。今年度は2400トンの販売を目指したい」などと報告した。
 報告を受けた能登市長は「販売量が倍々で増えているのは凄いです」などと話し、富良野の新しい産業の飛躍発展に一層の期待を寄せた。

2013年6月20日木曜日

富小ジュニアチーム 粘って拾って全国へ

 今月22、23の両日、別海町町民体育館で開催される「ファミリーマートカップ第33回全日本バレーボール小学生大会北・北海道大会」女子の部に、富良野地区を代表して出場する富良野小ジュニアチーム(平泉誼巳(ことみ)主将、12人)が14日午後、市役所を訪問し、能登芳昭市長に「全国大会出場を目指し、ベストを尽くします」と力強く意気込みを述べた。
 同チームは、5月12日に富良野スポーツセンターで開かれた富良野地区予選(9チーム出場)で優勝を飾り、北・北海道大会に出場する。平成元年にライオンカップ全国大会に出場し、堂々の3位に入賞。また、同21年には全日本スポーツ少年団バレーボール交流大会に出場するなどの名門チーム。
 監督の西川潤教諭、平泉主将ほか部員11人が表敬訪問した。はじめに西川教諭が「粘って拾って全国大会へ、を合言葉に練習を行ってきた」と報告。さらに平泉主将をはじめ部員一人ひとりがレギュラーとして、また後方支援としての意気込みを力強く語った。平泉主将は「昨年、準優勝であと一歩だった。全力を出し切って、粘って拾って目標の全国大会を目指したい」と主将としての決意を能登市長に伝えた。
 これに対して能登市長は「北・北海道大会でも日頃の練習成果を発揮して活躍して下さい。また、良い報告が聞けるよう待っています」などとエールを送った。なお、北・北海道大会の出場チームは男女とも各16チーム。強豪チームは釧路という。



富良野市が空知川に魚を育む会に感謝状
31年間の活動終える

 富良野市は、「空知川に魚を育む会」(佐藤邦昌会長)が解散したのに伴い、12日、31年間にわたるニジマス等の放流を通して、空知川をはじめ、市内の河川環境を保護してきたことに対して、佐藤会長に感謝状を贈呈した。同育む会が放流したニジマス等の購入額は実に約1500万円に上り、発眼卵を含め140万匹にも上った。
 同育む会は昭和58年に市内の釣り愛好家で結成され、空知川をはじめ、布部川、ベベルイ川、布礼別川、西達布川などにニジマス等を放流し、河川の保護と合わせ大勢の子供たちに夢を与え、自然環境を守ることの大切さを啓蒙してきた。
 しかし、道が生物多様性保全条例を制定したのに伴い、外来種のニジマスを継続して放流することが困難になった。また、会員の高齢化と活動資金が乏しくなってきたため、今月1日に実施した市民放流会を最後に、同会をこのほど正式に解散し、報告を兼ねて同日、佐藤会長、関口俊幸副会長、小野仁志事務局長の3人が市役所を訪れた。
 能登芳昭市長が、同会の息の長い活動と、子供たちに夢を与えたことに対し感謝状を佐藤会長に授与した。佐藤会長は「市の協力があって31年という長い期間継続して市内の河川にニジマスを放流することができました。購入資金は会員の会費や大勢の市民の寄付によって賄われてきました。多い時では年間70~80万円に上ったが、近年では20万円程度で資金不足になっていました。放流では毎年40~60万円の資金を使いました。近年では積立金を取り崩して対応していた。在来種を守るための条例が制定され、外来種のニジマスを継続して放流することが難しくなった」などとこれまでの経過を報告した。
 これに対して能登市長は「31年という長期にわたり継続してニジマス等の放流を行ったことに対し、感謝を申し上げます。在来種を守るための条例が制定されたのでやむを得ないと思います。子供たちに夢を与えてきただけに残念です」などと長年の労をねぎらった。なお、同会は解散に伴い、活動資金として残った9万2000円を市に寄付した。

2013年6月18日火曜日

新組合長に上富の和田昭彦氏
富良野地区森林組合通常総代会

 富良野地区森林組合の平成25年度通常総代会が5月30日、富良野文化会館大会議室で開かれ、平成24年度事業報告と同25年度事業計画をそれぞれ承認した。それによると、平成24年度の総収益は前年度比0・7%増の約7193万円で当期利益は約37万円だった。また、任期満了に伴う役員改選では、代表理事組合長に上富良野町の和田昭彦氏を新しく選出した。
 同組合は、上富良野町、中富良野町、富良野市、占冠村の1市2町1村で構成され、正組合員数は3月末時点で738人。このほかに准組合員が38人。
 総代会では、菅原等代表理事組合長が平成24年度に実施した森林経営計画の作成促進や施業の集約化、路網整備など各種事業を振り返った後、「植えて、育てて、利用して、また植える、という森林資源の循環利用による林業再生の働きを更に加速させる重要な年になった。平成24年度の全体施業面積は1083ヘクタールで、素材販売量が2万6775立方メートルとなり、総収益は7193万1000円で、前年比0・7%の増、当期利益が37万6729円となった」とあいさつした。
 この後、富良野市長代理の石井隆副市長をはじめ、来賓祝辞が行われ、様々な森林経営を行っている同組合の一層の発展に期待を込めた。続いて議事に入り、平成24年度事業報告、同25年度事業計画の設定など9件の議案について審議を行い、いずれも原案通り承認した。
 この中で平成25年度事業計画の基本方針として、「今、非常に苦労しているのは、森林・林業再生プランの取り組み。4月からスタートする森林経営計画をどのようにするか。今後10年の間に集約化し、路網整備を行い、機械化を進めて、自力で間伐できる体制を整えていかなければならない。現在、本格化している、国営富良野盆地土地改良事業、道営経営体育成基盤事業の着工で、カラマツ疎水材の需要が大幅に伸びているので、安定供給のため、全力で事業を推進していきたい」としている。
 事業計画は指導、販売、購買、森林整備、事業管理の5部門で、各種講習会の開催、森林経営計画の樹立指導、共同化事業の推進をはじめ、系統販売体制の強化、造林用苗木の斡旋など様々な事業を推進していく。損益計画によると、事業総損益は5億7718万9000円で、事業総利益を約7300万円としている。
 そのほかの役員改選では、筆頭理事に中富良野町の佐々木康蔵氏、次席理事に富良野市の北猛俊氏、代表監事に同、日下博行氏をそれぞれ新しく選任した。また理事に上富良野町の松藤良則氏(再)、高松成章氏(新)、中富良野町の安井敏氏(新)、富良野市の野村卓國氏(再)、占冠村の長谷川耿聰氏(再)、安田堅吾氏(新)、監事に中富良野町の森田光紀氏(再)、占冠村の小峰義雄氏(新)をそれぞれ選任した。



過去最多の418人が参加 第4回富良野トレイルラン

 国内でも難コースとして知られている「トレイルラン」(実行委員会主催)が好天に恵まれた16日、富良野スキー場北の峰ゲレンデ特設会場を発着に開催され、30キロ>、15キロ、10キロ、3キロ、親子アドベンチャー宝探しの各コースに全国から総勢418人が出場、それぞれの体力に挑戦し、爽やかな汗を流していた。中でも猛者(もさ)コースには105人(男子97人、女子8人)が出場。標高差750メートルの難コースを登ったり下ったりし、文字通り体力の限界に挑戦していた。
 同イベントはマラソン、トレッキング、ウォーキングなど様々なスポーツの魅力を凝縮した競技。近年、参加者が急増している人気イベントの一つだ。一昨年は東日本大震災のため自衛隊員の参加が少なく170人だったが、昨年は多くの自衛隊員が再び参加したことで300人を上回った。さらに今年は昨年より100人以上も上回る過去最多の参加者数となった。
 猛者コースに出場した胆振管内豊浦町の教師勝部武志さん(39)は「第2回大会から出場しています。昨年は4時間19分のタイムで3位に入賞した。今年も体調がいいので昨年のタイムを上回りたい」などと意気込みをスタート前に語った。勝部さんは妻と子供3人を連れての参加。長女で小学3年生のしずくさん(10)も3キロコースに出場し「お父さんに負けず、頑張って走りたい」などと笑顔で応えた。また、6年前から紋別市で暮らしている香港の44歳の男性は「初めての出場です。平らな所を走るのは苦手だが、山登りは得意なので30キロコースに挑戦します」と話していた。

2013年6月17日月曜日

東っ子守ルンジャーなどに感謝状

 富良野警察署署長と富良野地区防犯協会連合会会長の連名による「防犯功労表彰式」が6日、富良野警察署で開催された富良野地区防犯協会連合会総会の席上で行われ、功労ボランティア団体として、富良野市の「東っ子守ルンジャー」(三浦圭一代表、90人)、防犯功労者として、上富良野町の仙波勲さん(74)、清田浩司さん(52)が表彰され、さらに富良野市の駿河武さん(81)、滝口邦雄さん(77)、占冠の杉本興亜さん(73)に感謝状が贈呈された。
 東っ子守ルンジャーは、平成18年から、児童の安全確保に関する情報の共有をはじめ、児童の登下校時の見守り、声掛け、さらに自転車や自動車での巡視などを行い、毎月第1月曜日を「守ルンジャーの活動の日」と定めて活動している。また、警察署、市役所、幼稚園、市内のネットワーク(富良野小、扇山小)、老人クラブなど各団体との連携を図っている。
 防犯功労の仙波さんは、平成16年から上富良野町生活安全推進協議会の地域安全活動推進委員として活躍している。清田さんも同じく平成18年から活動。感謝状の駿河さんは、富良野地区地域安全活動推進委員として、平成15年4月から10年間にわたり防犯活動を行ってきた。滝口さんも同推進委員として10年間活動。杉本さんは、占冠村防犯協会理事として平成7年から今年3月まで18年間にわたり、地域の安全に貢献した。



きょう音楽大行進 樹海小など14団体の児童生徒470人が演奏

 富良野市音楽大行進(実行委員会主催)がきょう15日午後1時15分から、富良野小学校グラウンドを発着に開催される。今年の参加団体は、樹海小など14団体で参加児童生徒数は470人。なお、雨天の場合は文化会館大ホールで行われる。

2013年6月14日金曜日

一般会計補正予算額は2億7012万円

 富良野市議会定例会が11日、市議会議事堂で開会した。同日の本会議では、会期を21日までの11日間と決定した後、能登芳昭市長が今年4月7日に発生した暴風による被害と職員の懲戒処分の2件の行政報告を行った。続いて富良野市固定資産評価員の選任、人権擁護委員候補者の推薦(2人)、東小学校校舎・屋内運動場改築工事(建築主体)、同(機械設備)の請負契約締結の案件がそれぞれ原案通り可決された。この後、理事者側が平成25年度富良野市一般会計補正予算案(2億7012万4000円)など議案1号から同11号と第14号(辺地に係る公共的施設の総合整備計画の変更)の案件について提案説明を行い、同日の本会議を終了した。
 富良野市固定資産評価員の選任では、富良野市総務部税務課長の清水康博氏(52)を同意した。人権擁護委員候補者の推薦では、富良野消費者協会会長の高井敏子氏(73)と元トマム小中学校校長の並河秀幸氏(61)。高井氏は平成7年から人権擁護委員を務めている。並河氏は初めての推薦。
 可決された東小学校校舎・屋内運動場改築工事の建築主体請負契約の締結では、契約金額が13億6395万円。請負契約者はサンエービルド・那知特定建設工事共同企業体で、代表者は株式会社サンエービルド工業(浅田正俊代表取締役)=富良野市栄町19番2号=。同、機械設備請負契約の締結では、契約金額が1億6440万円。請負契約者は玉手・弘友特定建設工事共同企業体。代表者は有限会社玉手鋼建(玉手ミエ子代表取締役)=富良野市山部南町1番5号=。
 同定例会は12日から議案調査のため休会しており、15、16日は休日のため休会する。17日から19日までは市政に関する一般質問が行われる。17日は5議員、18日は4議員、19日は2議員が行う。20日は議案調査のため休会し、21日が最終本会議。



富良野市シルバー人材センターで定時総会開く

 富良野市シルバー人材センターの定時総会が5月29日、富良野市老人福祉センターで開催され、事業の啓発と就業機会の拡大や、「生き生きフェア」の開催など10項目にわたる平成25年度の事業計画を承認した。また、役員改選では川瀨好雄氏を理事長に再選し、一人でも多くの高齢者が元気に活動し、地域社会から一層信頼される人材センターを目指しながら、様々な事業推進に取り組んでいくことを確認した=写真。
 はじめに川瀨理事長が、昨年度の事業を振り返った後、「平成24年度の発注実績は前年度に比べ約1900万円の減となったが、同センターは借金のない運営を行っている。赤字運営にならないよう、就業の安定を図りながら、医療と介護に頼らない元気に仕事していくことに意義がある」などとあいさつし、出席した約100人の会員に協力と結束を求めた。
 この後議事に入り、平成24年度の事業報告と収支決算などを承認した。事業報告の就業実績は、就業人員が延べ4631人に上り、契約金額が約9623万円。これは前年度より約17%減、約1900万円の減収となり、3年振りに契約金額が1億円を下回った。また、会員数は3月末現在で194人。平均年齢72・6歳、男性の最高年齢が86歳、女性が85歳。
 平成25年度の事業計画は基本方針として、「生きがい就労」を通して健康管理を行い、仲間と共に豊かな生活が求められるよう、センター機能の充実を図る。また就労面では、仲間を増やし、一人でも多くの高齢者が元気に活動し、「まちづくり」の貢献を目指す。
 そのほかの具体的な事業計画の柱として、①会員の加入促進②就業に必要な知識、技能の向上③安全就業対策の推進と健康管理④独自事業の拡充と職域班の編成⑤ボランティア活動と会員の親睦・交流⑥東山公園パークゴルフ場の運営管理―などを挙げている。
 また、事業目標として会員数を210人、受注契約金額9000万円を見込む。収支予算額は1億373万円。なお、その他の役員は次のとおり。
 ▽副理事長 布施幸夫(再)、小野寺明(新)▽常務理事 西出覺(再)▽理事 伊藤功(再)、谷井辰男(再)、晴柀繁一(再)、柴川公弘(再)、五十嵐正(再)、阿部勝(再)、長久利之(再)、藤井芳成(新)、▽監事 長坂義光(再)、佐藤烈(新)

2013年6月11日火曜日

頑張れ、ラシィナ アフリカの15歳の少年 3週間滞在

 頑張れ、ラシィナ―西アフリカのブルキナファソで野球選手として活躍している15歳の少年、サンホ・ラシィナさんが7日来富、富良野市役所を訪問し、能登芳昭市長から激励を受けた。
 ラシィナさんは、5年前、青年海外協力隊員の野球指導者として派遣された富良野市の出合祐太さん(30)から指導を受け、4年前に来富し、市内の少年野球チームと交流している。
 出合さんは帰国後も「ブルキナファソに日本の野球を根付かせたい」などと熱い思いを胸に再訪問し、少年たちを中心に指導を行っている。昨年11月、約200人いる少年たちの中から、野球技術のみでなく人間性に優れているラシィナさんを選抜し、四国独立リーグ「高知ファイティングドッグス」の練習生としての道を切り開いた。
 独立リーグでの練習は来月1か月間行われる。その前段として再び富良野での受け入れとなった。7日午後4時過ぎ、ラシィナさんは出合さんと一緒に能登市長を表敬訪問し、「将来、プロ野球選手を目指し、またブルキナファソで野球指導者として活躍したい。富良野では野球の技術を磨き、日本文化を体験し、言葉を覚えたい」などと意気込みを語った。
 これに対して能登市長は「15歳という少年にしては大きな望みで素晴らしいこと。目的に向かってしっかり歩んで下さい」などとエールを送った。また出合さんも「ラシィナのポジションはセカンドだが、技術よりも人間性が素晴らしい。将来、ブルキナファソ野球の指導者となるよう願っており、5年後にプロ選手を含めてそうなることを願っている。フランス語を覚えたのもラシィナら少年たちのおかげです」と期待と感謝の言葉を述べた。
 ラシィナさんは今月30日まで滞在し、市内の少年野球チームと交流するなど練習を行い、また14日には札幌ドームで行われる日ハム戦を観戦。選手とも会い、憧れの稲葉選手との対面を期待している。



大盛会 日ハムキャラバンイベント

 来道10年を記念した北海道日本ハムファイターズのキャラバンイベントが好天に恵まれた8、9の両日、ふらの農業協同組合本所駐車場を会場に開催され、2日間で3900人のファンが訪れ、長時間にわたり様々なイベントを楽しんだ。特に対ヤクルト戦の観戦では2日間とも打線が爆発し、大勝したことでファンの多くが大満足していた。
 同イベントは、5月の苫小牧市を皮切りに始まり、道内10か所で開催される。富良野会場は4番目。両日とも午前11時から始まり、会場では優勝ペナントの展示やファイターズグッズの販売、選手たちが使用した用具の展示などが行われた。また、ステージではファイターズガールのダンスやゲームが行われ、さらに唐揚げやジンギスカン、ビールなどの販売が行われ、会場の雰囲気を演出した。
 特に盛り上がったのが午後3時から行われた対ヤクルト戦の観戦だった。200インチの大型ビジョンで迫力ある映像が映し出され、大勢のファンがビールなどを飲みながらリラックスした表情で日ハム選手の投打に一喜一憂した。2日間ともファンに応えるかのように、一挙に6点、5点の大量点を得点するなど、終始試合を優勢に展開し、日ハム選手の猛攻に大歓声を上げていた。特に中田翔選手や大谷翔平選手に打順が回ると「ヒットを打って!」と応援のボルテージが一段と上がっていた。
 40歳代の男性は「今シーズンは不甲斐ない試合が多かったが、2日間、多くのファンと一緒に観戦し、しかも大量点で2連勝した。大満足です。パリーグ制覇は厳しい状況だが、必ずクライマックスシリーズには進出してほしい」などと興奮気味に感想を語った。特に9日は午後3時頃に最高気温が今年3度目となる真夏日を記録し、会場のファンはさらに熱く燃えていた。
 共催した北海道日本ハムファイターズふらの後援会(奥平正仁会長、会員数100人)は「会場には350人分の席を設けた。人口からみて1日に1000人程度の入場者を見込んでいたが、約2倍の入場者となり、旭川会場とほぼ同数だった。また、キャラバンイベントは富良野会場が4番目だが、大型ビジョンでの観戦で勝利したのは富良野が初めてだった。16日に行う札幌ドームの観戦バスツアーでもしっかり応援し、日ハムが一気に浮上することに期待したいです」と喜んでいた。

2013年6月10日月曜日

昨年の倍以上の受け入れ 本州の高校修学旅行生農業体験

 富良野農業体験受入協議会(吉中文也会長)が主催する今年度1回目の「修学旅行生農家生活体験」が好天の6日、富良野市内の農家で行われ、石川県金沢錦丘高校2年生320人が農作業に汗を流した。同体験は、4年前から本州の高校修学旅行生を対象に、富良野や北海道に対して良いイメージを持ってもらうこと、農業を身近に感じてもらうのを目的に実施されている。今年度は昨年の2倍を超える13校から2500人を受け入れる。
 金沢錦丘高校の生徒たちは夕張市に宿泊。同日早朝、大型バス8台に分乗して富良野を訪れた。生徒たちは10人ずつのグループを作り、山部、東山、扇山、南富良野町下金山の32戸の農家に分散して農業体験を行った。
 毎年、生徒たちを受け入れている山部西14線8の大石春夫さん(55)の農家では、定植した加工用トマトの苗の根元に土を寄せる作業が行われた。生徒たちは約2時間かけて、約2000本の苗に土寄せを行った。
 女子生徒は「北海道、富良野に来るのは初めて。広くてとても気持ちがいい。もちろん農業体験は初めてです。土寄せは簡単な作業で楽しかったですが、農家の人たちの苦労が少し分かったような気がしました。収穫したトマトがケチャップやジュースの原料となることを知りました」と笑顔で答えた。
 大石さんは「生徒さんたちが農業に従事するかどうかは分かりませんが、農業に対して少しでも理解を深めてもらい、農業者の応援団になってくれれば嬉しいです。今年も秋の収穫期には大勢の生徒さんを受け入れます。稲刈りをはじめ、じゃが芋やトマトの収穫作業などたくさんの農業体験をしてもらっています。人手が足りないので例え簡単な草取りでも大変助かります」と修学旅行生を毎年快く受け入れている。
 この農家生活体験受け入れは9月の収穫期に集中する。昨年は1050人だったが、今年の受け入れは2倍以上になる。修学旅行生の大半は関西方面という。



ひまわり幼稚園児と緑峰高生徒がじゃが芋の植え付け

 秋には美味しいじゃが芋の収穫を―富良野緑峰高校(小島和明校長)は、園芸科学科の生徒と慈恵ひまわり幼稚園による「わくわく体験交流会」を5月28日、同校付属農場で実施し、じゃが芋の種芋3300個を植えた。同日は今年1番の暑さとなる31度の真夏日を観測した。この暑さの中、園児たちは元気いっぱい生徒と共同で農作業を楽しんだ。
 同交流会は、幼稚園児との連携学習の一環として毎年実施。今年は低温と雨が続いたため、平年より2週間遅れての交流となった。参加したのは年長組の園児58人、園芸科学科生徒39人、同職員9人。
 開会式で作業手順の説明を行った後、園児たちは2グループに分かれて男しゃく1600個、きたあかり1700個の種芋を約30センチ間隔で一つ一つ綺麗に並べた。この後、生徒たちが園児の手をひいて種芋を踏みつけ、その上から土を寄せた。女の子は「きょうはとても暑かったけど、楽しかったです。じゃが芋は大好き」と笑顔で話した。
 同校では「作付けは昨年より大幅に遅れたが、7月上旬頃には白い花が咲き始めるので、園児たちの観察会を行い、8月下旬には収穫が可能と思います。さらに10月には園児たちが植えたじゃが芋を材料にカレーライスを作り、収穫祭を開く予定です。その都度、園児と一緒に交流し、食べ物の大切さや生命の素晴らしさを学んでもらうことにしています」と話している。

2013年6月6日木曜日

国道を彩る3600本の花 老人クラブ連合会が全面的に協力

 国道沿いをきれいな花で彩る―国道と地域の美化に協力するボランティアサポートプログラムの一環として活動している、「国道38号花いっぱいの会」のメンバーが好天に恵まれた5日午前、富良野高校や富良野警察署前など国道沿いの歩道両側に設置されている「植樹枡」に約3600本の花を植えた。
 このプログラムは平成17年から始まった。富良野商工会議所女性会会長の佐藤律子さんが代表を務め、各団体に参加を呼びかけて、花壇の水やりや道路のごみの回収なども行う。冬季には、国道沿いのバス停や横断歩道の除雪作業にも積極的に取り組んでいる。
 同日は青空が広がる爽やかな好天に恵まれ、午前8時頃から始まった。参加したのは東町老人会、春日会、栄町栄寿会など老人クラブ連合会の会員をはじめ、富良野商工会議所女性会、コープさっぽろ富良野店ボランティアの会、軽米組、三野スポーツ、ケンタッキーフライドチキン、ふらのベルコ会館、富良野警察署、富良野市役所など昨年より3団体多い計27団体から約350人。
 特に老人クラブ連合会からは14クラブ、224人の会員が参加し、毎年全面的に協力している。花を植えた区間は、コープさっぽろ富良野店前=若葉町13番=からセリア生活良品フラノ店=弥生町4番=までの約1・5キロ。参加者たちは黄色、ボレロ、オレンジの3種類のマリーゴールド2300本とサルビア1300本を1株ごとに丁寧に植えた。
 60歳代の女性は「今年もグループで300本以上の花をコープさっぽろ富良野店前に植えました。国道沿いにこれだけの花を植えれば、とても美しい景観になると思います。秋まで連続して花が咲くので、国道を通るドライバーや観光客を少しでも癒やすことにつながれば嬉しい」と笑顔で話していた。



花の駅長さんで~す 富良野緑峰高園芸科草花班

 今年の夏も観葉植物で観光客を心からもてなします―4日夕、「花の駅長さん」の委嘱状交付式が、JR富良野駅(木村吉孝駅長)のプラットホームで行われ、富良野緑峰高校園芸科草花班(松木葵班長、13人)の生徒に委嘱状を交付した。
 JR北海道は、7年前から列車を利用する観光客へのもてなしの一環として、それぞれの地域住民や団体などに協力を呼びかけて「花の駅長さん」を委嘱し、プラットホームに観賞用の花を展示している。富良野駅では毎年、同校園芸科学科に花の提供を求め、委嘱状と花の駅長さんのロゴ入りエプロンとバッジをプレゼントしている。
 草花班は1年生から3年生で構成。1月に播種を行い、授業や実習を通して多くの花を栽培し育てている。今年はペチュニア、マリーゴールドなど5種類、10色の計170本を富良野駅に提供した。花の苗はプランターや大型プランター、ハンキングバスケットに植えられ、根室本線と富良野線のプラットホームに設置された。
 木村駅長が松木班長に委嘱状を交付し、「富良野駅に就任して3年目になりますが、今年も好天に恵まれての委嘱状交付でとても気持ちがいいです。今年で8回目になりますが立派な美しい花をありがとうございます。これから観光シーズンを迎え、道内をはじめ、道外、世界からも多くの観光客が訪れると思います。花の効果は大きいのできっと喜ばれると思います」とお礼を述べた。
 松木班長は「今年もとてもきれいな花を育てることができました。一生懸命栽培しました。多くの観光客に喜んでもらえれば嬉しいです」などと笑顔で話した。また、小島和明校長は「今年も生徒たちが丹精込めて栽培した。多くの観光客に喜んでいただければ大きな励みになるものと思います」などと生徒たちの努力を評価した。

2013年6月4日火曜日

最後の市民幼魚放流会

 空知川に魚を育む会(佐藤邦昌会長)は今年で最後となる「市民幼魚放流会」を好天に恵まれた1日、布部大橋下流の空知川河川敷で行った。同会は昭和58年から毎年継続して実施しており、今年で31回目を数える。しかし、道が生物多様性保全条例を制定したのに加え、会員の高齢化などで今後継続して実施していくことが難しい情勢となったため、最後の放流会となった。同日、空知川をはじめ市内の6河川に計4万1000匹と3万7000粒の発眼卵を放流し、この31年間で発眼卵を含め140万匹に上った。
 同会は釣り愛好家の仲間で結成。以来、30年以上にわたり、空知川をはじめ市内の河川資源を守り育てていくのを目的に、同放流会を市との共催で実施してきた。放流した河川は空知川をはじめ布部川、ベベルイ川、布礼別川、ユーフレ川、西達布川の6河川。昨年までの放流数は135万匹に上った。今年の放流では同会が50万円、市が10万円を捻出してニジマスの購入費に充てた。
 同日は午前11時から、空知川布部大橋の河川敷で放流会が行われた。布部小をはじめ、市内の小学生や保護者、一般市民など約100人が参加。同日は最高気温が28度を超える真夏の陽気になった。開会式で同会副会長の関口俊幸さんが「残念ながらニジマスの放流会は今年で最後となりました。在来種の魚を守るためです。市内の綺麗な河川を次世代に残していくためこれからも活動していきたい」などとあいさつし、参加した子供たちや保護者らに理解を求めた。
 この後、10~15センチ程に成長したニジマスの幼魚をバケツの中から一斉に放流した。空知川は金山ダムの放流に伴い、水かさが増していたが、子供たちは水辺で歓声を上げながら「大きく育ってね」と何度も放流していた。



夏山シーズンの到来を告げる

 本格的な富良野地方の夏山シーズン到来を告げる富良野西岳(標高1331メートル)の「山開き安全祈願祭」が快晴に恵まれた1日早朝、富良野ロープウェイ山頂駅で行われ、関係者多数が参列して今シーズンの安全、無事故を祈願した。
 ふらの観光協会と新富良野プリンスホテルの主催で毎年開かれている。また2005年11月に完成した101人乗りの富良野ロープウェイ(全長4000メートルの夏季営業の安全も合わせて行った。
 安全祈願祭は午前7時半から行われた。市、市議会、消防、南部森づくりセンター、北の峰旅館組合、富良野旅館業組合、山岳会、新富良野プリンスホテル、観光協会などの関係機関や団体の代表者約30人が参列した。
 安全祈願祭は神事で執り行われ、宮司の祝詞奏上、お祓いの後に続いて、山内孝夫・富良野市経済部観光室長を皮切りに、北猛俊・市議会議長ら関係者が祭壇に玉串を奉納。最後に北市議会議長が献杯の音頭をとり、今シーズンの同岳の安全登山を願った。
 この後、主催者を代表してふらの観光協会の大谷博章副会長が「ようやく気温が上がり始めてきました。間もなく本格的な夏山シーズンに入ります。富良野地方には素晴らしい山岳があるのを発信し、今シーズンも多くの登山愛好者が訪れてほしい」などとあいさつ。また来賓の山内室長が「今年度、富良野圏域が『観光ブランド圏』に認定され、新たな観光地域として全国に発信することになった。今後、花観光の推進や雲海など新たな取り組みが行われる」などとあいさつした。
 一方、「ロープウェイと夏山登山」を観光資源として全国に富良野西岳をPRしており、パノラマ状に広がる富良野盆地や雄大な大雪・十勝連峰の景観を楽しんでもらうため、今シーズンも10月中旬まで運行する。
 なお、富良野岳と十勝岳が今月16日、さらにこの後、芦別岳の山開き安全祈願祭が相次いで行われる。

2013年6月3日月曜日

初の地域おこし協力隊員

 富良野市は31日、「富良野市地域おこし協力隊員」の委嘱状交付式を市役所市長応接室で行い、兵庫県神戸市の山本美麗(みらい)さん(35)を委嘱した。山本さんは「富良野は何度も訪れています。広大で自然が美しく、いつか暮らしてみたいと考えていました。今回、念願が叶い嬉しい。色々な地域おこしのイベントに参加し、活動を行っていきたい」と富良野での新生活に胸を膨らませている。
 地域おこし協力隊とは、首都圏を中心とした都市部の住民が、概ね1~3年程度、住民票を移動して地域で生活し、地域協力活動を実施する。同隊員は市の非常勤特別職として市長が委嘱し、期間終了後はその地域に定住できるよう、市や地域がサポートする。隊員数は平成24年度で、3府県204市町村の自治体で617人を委嘱。道内では38市町村で92人
 山本さんは、ふらの市移住促進協議会主催の「素の―ライフinふらの」に参加しており、富良野への移住を希望していた。委嘱期間は6月1日から来年3月31日までで、1年ごとに更新し、最長で平成28年3月31日までの約3年間。山本さんは市が移住希望者に提供している山部の「お試し住宅」で生活する。
 交付式には、NPO法人山部まちおこしネットワーク理事長の山崎伸一さん、山部地区総合振興協議会会長の桝谷壽世さんらが同席した。能登市長は「地域おこし協力隊は全国的に広がっている。富良野では市の窓口を通して、この5年間で49組94人が移住してきた。移住者から冬は厳しいが夏は過ごしやすいと聞いている。山部地域は協力体制ができているので、ぜひ、地域のまちおこしに参加し、期待に応えるような活動を行って下さい」などと激励した。



市民の4割以上が参加 チャレンジデーに9565人

 住民総参加型のスポーツイベント「チャレンジデー2013インふらの」(実行委主催)が5月29日午前0時から午後9時まで、市内の屋内外の体育施設などで一斉に行われた。この結果、総人口(2月1日現在)の40・2%にあたる9565人が参加した。昨年より約12%の増加で、「チャレンジデー」に対する市民の関心が徐々に高まってきている。
 同イベントは、健康づくりや地域住民の連携強化など生涯スポーツの振興を図ることを目的に、笹川スポーツ財団の提唱で毎年、全国の自治体で同時開催されている。富良野市では一昨年から参加しており、今回で3回目。1回目は総人口に対して13・2%の市民3213人が参加した。昨年は28・6%だった。
 ふらの体育協会(野嶋重克理事長)が中心となって実行委員会を組織し、同協会に加盟する競技団体をはじめ、保育所や幼稚園の園児、一般市民に15分以上継続しての運動やスポーツなどへの参加を積極的に呼びかけた。市民の参加率が低いことから、事業所や町内会を直接訪問し、チャレンジデーの目的などをPRした。この結果、昨年を大幅に上回った。
 スポーツセンターのサブアリーナでは、正しい姿勢で歩くポスチュアウォーキング体験教室が開かれ、札幌市の指導者が講師を務め、男女約20人の市民に美しい歩き方を指導した。また、富良野スポーツセンター駐車場、富良野文化会館、東部児童センターの3会場を集合場所にノルディックウォーキングも行われ、多数の愛好者が参加した。
 このほか、あおぞら保育所やルンビニ幼稚園など8か所の園児計200人が参加した「ふらのちびっ子なわとび大会」がそれぞれの施設で開かれ、回数を楽しく競い合った。この結果、あおぞら保育所の園児3人が85回を跳び1位となった。さらにソフトテニス連盟など各競技団体は、同日に限定した競技会を開くなど、大勢の会員が爽やかな汗を流した。
 同実行委員会では「富良野市の参加は今年で3年目。チャレンジデーに対して徐々に市民の関心が高まってきた。直接、職場を訪問したり、口コミで地道なPR活動を行った結果、昨年を大幅に上回る市民が参加してくれました。参加人員数の連絡など、まだ課題はあるが今後も継続して参加し、運動の楽しさを市民に訴えていきたい」などと話している。
藤野昭治氏、農業振興功労で旭日双光章受章

 富良野市東富丘の農業、藤野昭治氏(75)が春の叙勲で旭日双光章を受章し、28日、受章の喜びを能登芳昭市長に報告した。
 藤野氏は昭和57年4月、富良野市農業委員会委員に当選して以来、平成24年3月まで、10期30年在職した。特に平成6年4月から15年間、富良野市農業委員会会長として農業委員会の円滑な運営に尽力した。さらに平成11年8月から同23年8月までの12年間、北海道農業会議副会長、会長をそれぞれ務め、北海道農業の発展と農地の有効利用、農業経営の改善と農業者の地位向上に尽力。また、全国農業会議所監事・理事として国内の農業維持発展に大きく貢献した。
 藤野氏は「皆さんのご支援で晴れの叙勲を受けることができました」などと能登市長に受章の喜びと感謝の言葉を述べた。
 藤野氏はこれまで富良野市自治功労者表彰をはじめ、北海道農業会議会長表彰、北海道産業貢献賞、大日本農業会農事功績賞表彰、農林水産大臣表彰をそれぞれ受賞している。



北海道クラシックカーミーティング 6月30日、富良野で開催

 「北海道クラシックカーミーティングinふらの」(実行委員会主催)が6月30日、富良野市清水山、ふらのワインハウスぶどうヶ丘公園駐車場で開かれる。また、前夜祭(29日)が富良野プリンスホテルでそれぞれ開かれ、クラシックカー愛好家多数の参加を呼びかけている。
 同イベントは今年で3回目。地域活性化の一環として開催しており、「がんばる富良野」をアピールする。開催時間は午前9時から午後3時まで(雨天決行)。参加資格は1985年(昭和60年)までに生産された、国産車・外国車(2輪・3輪・4輪)。参加料は車輌1台につき2000円で200台限定。
 前夜祭は午後6時から開かれる。会費は4000円でバーベキュー食べ放題。このほか29日には「ミッド・ステージ・ラン」と題したツーリング会が富良野・美瑛間(往復120キロ)で開かれる。午前9時半にフラノ・マルシェ駐車場に集合し出発する。参加費は1人1500円。
 主催者側では「あなたの名車をぜひこの機会に、旧車ファンにご披露して下さい」とクラッシックカー愛好家に参加を呼びかけている。詳しくは実行委員会事務局(電話0167・23・4369番)へ。