2013年6月4日火曜日

最後の市民幼魚放流会

 空知川に魚を育む会(佐藤邦昌会長)は今年で最後となる「市民幼魚放流会」を好天に恵まれた1日、布部大橋下流の空知川河川敷で行った。同会は昭和58年から毎年継続して実施しており、今年で31回目を数える。しかし、道が生物多様性保全条例を制定したのに加え、会員の高齢化などで今後継続して実施していくことが難しい情勢となったため、最後の放流会となった。同日、空知川をはじめ市内の6河川に計4万1000匹と3万7000粒の発眼卵を放流し、この31年間で発眼卵を含め140万匹に上った。
 同会は釣り愛好家の仲間で結成。以来、30年以上にわたり、空知川をはじめ市内の河川資源を守り育てていくのを目的に、同放流会を市との共催で実施してきた。放流した河川は空知川をはじめ布部川、ベベルイ川、布礼別川、ユーフレ川、西達布川の6河川。昨年までの放流数は135万匹に上った。今年の放流では同会が50万円、市が10万円を捻出してニジマスの購入費に充てた。
 同日は午前11時から、空知川布部大橋の河川敷で放流会が行われた。布部小をはじめ、市内の小学生や保護者、一般市民など約100人が参加。同日は最高気温が28度を超える真夏の陽気になった。開会式で同会副会長の関口俊幸さんが「残念ながらニジマスの放流会は今年で最後となりました。在来種の魚を守るためです。市内の綺麗な河川を次世代に残していくためこれからも活動していきたい」などとあいさつし、参加した子供たちや保護者らに理解を求めた。
 この後、10~15センチ程に成長したニジマスの幼魚をバケツの中から一斉に放流した。空知川は金山ダムの放流に伴い、水かさが増していたが、子供たちは水辺で歓声を上げながら「大きく育ってね」と何度も放流していた。



夏山シーズンの到来を告げる

 本格的な富良野地方の夏山シーズン到来を告げる富良野西岳(標高1331メートル)の「山開き安全祈願祭」が快晴に恵まれた1日早朝、富良野ロープウェイ山頂駅で行われ、関係者多数が参列して今シーズンの安全、無事故を祈願した。
 ふらの観光協会と新富良野プリンスホテルの主催で毎年開かれている。また2005年11月に完成した101人乗りの富良野ロープウェイ(全長4000メートルの夏季営業の安全も合わせて行った。
 安全祈願祭は午前7時半から行われた。市、市議会、消防、南部森づくりセンター、北の峰旅館組合、富良野旅館業組合、山岳会、新富良野プリンスホテル、観光協会などの関係機関や団体の代表者約30人が参列した。
 安全祈願祭は神事で執り行われ、宮司の祝詞奏上、お祓いの後に続いて、山内孝夫・富良野市経済部観光室長を皮切りに、北猛俊・市議会議長ら関係者が祭壇に玉串を奉納。最後に北市議会議長が献杯の音頭をとり、今シーズンの同岳の安全登山を願った。
 この後、主催者を代表してふらの観光協会の大谷博章副会長が「ようやく気温が上がり始めてきました。間もなく本格的な夏山シーズンに入ります。富良野地方には素晴らしい山岳があるのを発信し、今シーズンも多くの登山愛好者が訪れてほしい」などとあいさつ。また来賓の山内室長が「今年度、富良野圏域が『観光ブランド圏』に認定され、新たな観光地域として全国に発信することになった。今後、花観光の推進や雲海など新たな取り組みが行われる」などとあいさつした。
 一方、「ロープウェイと夏山登山」を観光資源として全国に富良野西岳をPRしており、パノラマ状に広がる富良野盆地や雄大な大雪・十勝連峰の景観を楽しんでもらうため、今シーズンも10月中旬まで運行する。
 なお、富良野岳と十勝岳が今月16日、さらにこの後、芦別岳の山開き安全祈願祭が相次いで行われる。

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