2013年8月29日木曜日

安全安心な農産物の提供を 岡本、小野両農園が認証取得

 特定非営利活動法人日本GAP協会(東京都)は、食品事故を起こしにくい信頼できる農場の目印として「JGAP認証」を導入しているが、今年度、富良野市下五区の岡本農園(岡本哲夫代表)と同北大沼の小野農園(小野託也代表)が7月に認証取得した。岡本代表(65)と小野代表(27)が26日、市役所を訪れ能登芳昭市長に報告した。
 同認証は、第三者が認証する制度。農産物の安全性向上や環境保全型農業を実践する手法として、1990年代終わりから欧州で普及が進み、日本では2002年から普及が進んでいる。今年3月末現在の認証農場数は全国で1749、北海道で61。富良野市では平成23年度に北扇山2の岡本農園、山部西22線16番地の天間農産本舗、北斗町の北幸農園の3農園で認証を取得しており、今年度で新たに2農園が加わったもの。
 岡本農園は、関西などの消費者を受け入れるなど、ミニトマトの栽培を通じて消費者とのコミュニケーションを図っており、ふるさと給食の協力を行っている。栽培ハウスは約30棟で従業員数は3人。小野農園は、祖父が富良野市で最初にミニトマトの作付けを始めた先駆者。栽培用ハウスは約30棟、従業員数は5人。
 岡本さんと小野さんは、同認証制度に取り組むメリットとして「危害要因の排除、農薬散布の方法、作業者の安全確保をはじめ、農場の仕事が効率化し、経営改善・品質の向上、技術の継承に役立つ。さらに専門の審査機関による審査認証を受けることで、バイヤーに『信頼できる農場』を客観的にアピールできる」を挙げた。
 今後の展望として市では、「現在、山部地区の1経営体(株式会社フラノプレゼンツ)がJGAP認証を目指して、書類等の整理を行っている。市内でこうしたJGAPの取り組みが波及することにより、従前の農作業上の工程や資材保管の改善、さらには環境に配慮した取り組みなどが実践され、個々の経営体の経営改善、安全安心な農作物の産地としてのイメージアップにつながる」などと、さらなる普及に期待を寄せている。



水防工法の知識と技術を学ぶ

 同講習会には富良野をはじめ、赤平、芦別、上富良野、中富良野、南富良野、占冠の7市町村の消防団員と関係者ら約100人が参加した。開会式では主催者を代表して北海道開発局の阿部徹河川管理課長が「この講習会はリーダーを育成するのが目的。1時間あたり100ミリを超えるとんでもない降水量が近年観測されるなど、異常気象を超えた極端気象となってきた。シミュレーションによると降水量はさらに増加すると予想されている。こうした中で水害に対応するためには自助・公助・共助によって最小限に食い止めなければならない」などとあいさつし、水防技術の向上を訴えた。
 また、能登芳昭市長も「富良野では1か月以上にわたりまとまった雨が降っていないが、雨の降る地域と日照りの二極化となっている。3・11の震災では消防団員の活躍が未だに語り継がれている。住民の生命と財産を守るためにも消防団員の果たす役割は非常に大きく、被害を最小限に抑えるためにリーダーとしての知識と技術を備えて下さい」などとあいさつした。
 この後、屋内講習が文化会館で行われ、「洪水等に関する情報伝達」「水防施設と水防工法」「近年の気象災害と気象情報」「水防工法の概要(なわ結び実習)」などをテーマに、消防団員が水防技術に必要な知識を集中して学んだ。
 午後1時からは屋外講習が空知川五条大橋下流右岸で行われた。札幌開発建設部防災課の担当者が講師を務め、土のう製造機の操作を指導、さらに全国防災協会水防専門家の葛西正喜さんが「木流し工法」「積み土のう工法」「月の輪工法」の実技指導を行った。講習は6時間半にわたり行われ、最後に受講者全員に修了証書が授与され、水防技術のリーダーとしての期待を寄せた。

2013年8月27日火曜日

国産ワインコンクール バレルふらの白
過去最高の3部門で受賞

 7月30、31の2日間、山梨県で開催された「国産ワインコンクール2013(実行委員会主催)」で、富良野市ぶどう果樹研究所が出品した欧州・国内改良等品種ブレンド白部門で「バレルふらの白」が銀賞と部門最高賞、コストパフォーマンス賞をそれぞれ受賞し、これまでにない高い評価を受けた。さらに2010年の「バレルふらの白」、「シャトーふらの白」が銅賞、2007年の「ふらのワイン・ツバイゲルトレーベ」が奨励賞をそれぞれ受賞した。
 同コンクールは今回で11回目の開催。欧州系品種、国内改良等品種、甲州など13部門に計762品種がエントリーし、国内一を競い合った。同ぶどう果樹研究所では、これまで10回出品。毎回、銅賞や奨励賞を受賞している。
 審査は山梨県甲府市で行われ、外国人3人を含め25人の審査員が香り、色、味、バランスなどの官能審査による審査を厳正・公正に行った。採点は第1次審査、本審査とも20点満点で採点し、平均12点以上のワインを本審査の対象とした。本審査では平均点が17・5点以上のワインを金賞、15・5点以上17・5点未満を銀賞、13・5点以上15・5点未満を銅賞、12点以上13・5点未満を奨励賞。また、各部門の銅賞以上の中で、最高点のワインを部門最高賞、各部門のうち銀賞以上を受賞した2000円未満のものの中で、最高点のワインをコストパフォーマンス賞とした。
 見事銀賞に輝いた「バレルふらの白」(720ミリリットル)は2011年に醸造されたビンテージ。同研究所では、「銀賞受賞は久し振り。しかも部門最高賞で、さらにコストパフォーマンス賞も合わせて受賞すこることができ、同コンクールでふらのワインをアピールすることができ、大変嬉しい。今後のワインづくりに弾みがつきます」と喜びを語った。
 また銅賞の「シャトーふらの白」(720ミリリットル)は2012年に醸造したビンテージ。4年連続の受賞。発売は今年9月頃の予定という。奨励賞の「ふらのワイン・ツバイゲルトレーベ」(720ミリリットル)は2007年の醸造で5年ぶりの受賞。



富良野神社「例大祭」 みこしが郊外、市街地を巡回

 五穀豊穣・商工繁栄・市内平安を願う富良野神社(西川邦秀宮司)の「例大祭」が24日から26日まで3日間にわたり盛大に開かれた。24、25の両日はあいにくの雨天となったが、大勢の市民が同神社の秋祭りを楽しんでいた。特に25日の本祭りでは、恒例のみこし渡御が午前、午後に分けて行われ、市内22か所に設けられた「お休みどころ」では地域住民らが大勢詰めかけ、一緒に五穀豊穣や商工繁栄、健康などを祈願していた。
 みこし渡御は午前9時過ぎから始まり、中五区のマルハニチロ北日本富良野工場を皮切りに、御料―北の峰町―学田三区―西町―錦町など郊外の住宅街を車両で巡回。午後からは文化会館前から、中心市街地を総勢約200人が練り歩いた。各「お休みどころ」では、約40人の商工青年が交互に重さ約300キロのみこしを担ぎ、「ワッショイ、ワッショイ」と威勢の良いかけ声を上げ、沿道の住民に若さをアピールしていた。
 また、商工女性の「北海へそみこし」をはじめ、児童生徒による舞姫たちが各お休みどころで、雅楽の演奏に合わせ「浦安の舞・豊栄の舞・朝日舞」を古式豊かに舞った。さらに富良野獅子舞、富良野弥栄太鼓の奉納行事も行われ、大勢の見物人を楽しませた。
 一方、神社境内では25、26の両日、歌謡ものまねショーやゴールデンショー、カラオケ大会などの奉祝演芸が行われ、詰めかけた大勢の市民を楽しませた。このほか、剣道、野球、弓道、柔道の奉祝スポーツ大会が市内の体育施設などで行われ、神社境内では小学生たちの少年相撲大会が開かれた。

2013年8月26日月曜日

きょうから富良野神社「例大祭」

 五穀豊穣・商工繁栄・市内平安を願う富良野神社(西川邦秀宮司)の「例大祭」がきょう24日から3日間、同神社を主会場に盛大に開催される。本祭りのあす25日は恒例の「みこし渡御」が午前、午後に分けて行われ、農村地区や住宅街、そして中心市街地を練り歩く。また歌謡ものまねショーなどの奉祝演芸や、剣道、野球などの奉祝スポーツ大会も3日間にわたり開催される。
 同神社は今年で創祀111年目を迎えた。今年の例大祭は24日の宵宮祭を皮切りに始まる。25日の本祭りは午前9時15分から、みこし渡御がマルハニチロ北日本富良野工場(中五区フーズパーク)を皮切りに、北の峰町、東学田三区、西町、麻町、東町、南町などの農村地区や住宅街を車両で巡回する。午後からは1時20分に文化会館前を出発し、末広町、五条通り、すずらん商店街、朝日町、本町など中心市街地を練り歩く。
 このみこし渡御では中心市街地22か所に「お休みどころ」が設けられ、女子小中学生による「浦安の舞」をはじめ、富良野弥栄太鼓保存会、富良野獅子舞保存会による奉納の演奏と舞いが行われる。最終日の26日は午前10時から、後日祭・防火祭・赤ちゃん祭が同神社で執り行われる。
 一方、神社境内を会場とした奉祝演芸が25日午後6時から、市内カラオケサークルによるカラオケ大会、7時から森川めぐみ・タマ千春の歌謡ものまねショー、さらに26日午後3時と7時の2回、暁メイ子・武山あきよゴールデンショーが開かれる。
 また奉祝スポーツ大会として、柔道大会が24日午後3時から、同6時から剣道大会がスポーツセンターサブアリーナで、野球大会が25日午前9時から市営若葉球場で、少年相撲大会が同10時から神社境内で、弓道大会が26日午後1時から神社境内で開催される。

2013年8月22日木曜日

富良野地区戦没者追悼法要 457柱の御霊を慰める

 富良野遺族会(稲田寛会長)が主催する「富良野地区戦没者追悼法要」が20日午前、興仁寺=幸町11番1号=で厳かに執り行われ、来賓、遺族、関係者合わせて約40人が日清、日露戦争と先の世界大戦で戦死した457柱の御霊(みたま)を慰めた。
 執行委員長の稲田会長が「今年の全国戦没者追悼式において、参列した遺族の中で100歳を迎える妻が1人、遺児の参加も70~80歳代がほとんどであり、減少が続いているのが現状です。戦後68年の歳月が流れても遺族の悲しみは消えることはありません」などと前置きした後、「あの悲惨な歴史は私たちの時代で終わりにしよう。戦争を起こさない、遭わないの心を顕彰することをお誓い申し上げます」と追悼の言葉を述べた。
 この後、能登芳昭市長と北猛俊・市議会議長が来賓として追悼の言葉を述べた。この中で能登市長は「先の大戦において国難に殉じ、数多くの方々が国の内外において散華されたことは、私たち日本国民にとって永久に忘れることのできない深い悲しみで、痛恨の極み」と前置きした後、「戦後68年を迎えた今日、戦争の記憶が風化されつつある中で、改めて戦争の悲惨さをしっかりと心に刻み、ここに戦没者の御霊前に皆様とともに哀悼の誠を捧げ、恒久平和を祈り、明日の富良野の更なる発展のため、市民とともに心を合わせて努力することを誓います」などと追悼の言葉を述べた。
 この後、僧侶の読経に合わせて、稲田会長を皮切りに、来賓、遺族の順に焼香を行い、457柱の御霊を心から慰めた。戦後68年の歳月が流れたことから、遺族の高齢化がさらに進み、参列者が年々減ってきている。



ペンフレンドの住む富良野を訪問

 アメリカのアラスカ州アンカレッジ州立大学の女性教授が20日午前、市立扇山小学校(澤井陽一校長、児童数237人)を表敬訪問、児童たちに終始笑顔で接し楽しく授業参観を行った。
 訪問したのはドナ・ゲイル・ショーさん(57)。州立大学教育学部の教授で自然科学と物理を専攻している。10代の時に富良野に住む三上陽子さん(57)とペンフレンドになった。
 三上さんは布部小学校の教諭。14歳の時、英語雑誌のペンフレンドとしてドナさんとの交流が始まった。20代の時、2度、ドナさんの住むアンカレッジを訪問しているが、その際、ドナさんは「富良野をどうしても訪れてみたい」と何度も何度も三上さんに伝えていたという。
 その長い間のドナさんの思いが実現し、今月13日に来富した。富良野市内の観光名所を皮切りに道内各地を訪れて楽しんだという。帰国する直前の同日、扇山小学校を訪問した。ドナさんは澤井校長の案内で6年生のクラスを皮切りに順に各教室を回った。
 ドナさんは子供たちに「ナイストゥー、ミーチュー」と笑顔であいさつすると、子供たちも即、「ナイストゥー、ミーチュー」と元気にあいさつ。突然、ドナさんが教室に入ってきた時、子供たちは少し驚きながらも、英語を習っているため自然に英語で応えるなど笑顔で接していた。
 ドナさんは「富良野は素晴らしいところ。食べ物もおいしく、景色も山も花もとても美しい。また接する人たちも心優しい人ばかりでした。子供たちとはきょう出会ったばかりですが元気いっぱいで、笑顔で応えてくれた」などと富良野と子供たちの印象を語った。

2013年8月20日火曜日

22日、広島市で第42回全国消防救助技術大会
中富の本多佑生さんが出場

 全国消防協会北海道地区支部が主催する「第42回全道消防救助技術訓練指導会」で、富良野広域連合消防本部の中富良野支署に所属する本多佑生さん(20)が、ロープブリッジ渡過の部で3位に入賞し、今月22日、広島市で開催される第42回全国消防救助技術大会に北海道を代表して出場する。
 同指導会は7月20日、札幌市消防学校で開催された。33消防本部から212人の職員が出場し、「ロープブリッジ渡過」や「はしご登はん」「ほふく救出」「ロープブリッジ救出」など8種目で全道一と全国大会の出場権をかけて日頃の訓練成果を競いあった。
 本多さんは昨年に続いての出場。同種目は地上から約7メートルの高さに水平に張った20メートルのロープ(往復40メートル)を往路はセーラー渡過、復路はモンキー渡過で競い合う競技。
 セーラー渡過は別名「水兵渡り」とも言われ、ロープの上に身体を乗せ、前方を見ながら両手でロープを引いて渡る。モンキー渡過は渡る時の格好がサルに似ているところからこの名が付けられ、ロープに両手両足でぶら下がり、手足を交互に掛けながら渡る。
 昨年は往路のセーラー渡過で不覚の転落で無念の失格となった。それだけに今年は慎重かつスピーディーに競技に臨んだ。同種目の標準タイムは28秒。これに対して本多さんは練習では18秒5の自己最高タイムを記録していた。このため、上位入賞の自信があったという。同種目には24人が出場し、本多さんは20秒3のタイムで堂々の3位、道北地区では1位の好成績だった。
 本多さんは「昨年は往路でバランスを崩して転落、とても悔しかった。このため今年は練習量を増やし慎重に競技に臨んだ。昨年より速く渡ることができるようになり、安定していたので上位入賞を狙った。全国大会での入賞は厳しいが、北海道代表として全力で競技に臨みたい」などと闘志を燃やしている。



好評、地産地消バス

 富良野地域農村元気プロジェクトが主催する「農家と市民をつなぐ地産地消バス運行」が11日、富良野市内の農家で実施され、富良野市内の家族など20人が参加し、トマトやナスなど新鮮な野菜の収穫を楽しみ、農業者の苦労などを肌で感じていた。
 農水省、食と地域の交流促進対策事業受託事業の一環として昨年に続いて実施。午後1時半から4時半までの3時間にわたり、西扇山の岡野農園、山部の里農園、吉中農園の3か所で大玉トマト、ナス、ズッキーニ、ピーマン、メロン、とうきび、ブロッコリーの収穫を体験し、それぞれ低価格で購入した。
 参加者の中には札幌の家族連れもおり、里農園ではスイカ、メロンの試食会も行われ、参加者を喜ばせた。また、車中では富良野美瑛地域資源開発センター代表の佐藤秀靖さんが、農村元気プロジェクトの活動内容と紹介や富良野地域の農家の減少、平均作付面積の増大、高齢化、TPPの影響などについて解説し、ますます農業を取り巻く環境が厳しさを増している現状を訴えた。
 参加者に対して行ったアンケートによると、「たくさん収穫できて良かった」「色々な農産物がなっているのを直接見ることができてうれしかった」「農家さんへ直接行く機会がないのでとても楽しかった」「移住して9か月。できるだけ富良野のものを食べるようにしている。少しでも畑に触れられて良かった」「農家さんにいろいろ聞くことができたから、野菜の採り方を教えてもらえた」などと回答し、地産地消バス運行を評価した。
 また、「スーパーなどに富良野の農産物が並んでいたら多少高くても購入するか」の問いに対しては、回答を寄せた14人全員が「購入する」と答えた。
 なお、地産地消バスは今月25日にも実施される。市内の農家(3~4軒)を訪問し、トマト、とうきび、レタス、ブロッコリー、メロンなどの農産物を収穫する。集合場所は富良野文化会館前で午後1時半に出発する。参加料(バス乗車料金)は無料だが、収穫した農産物は有料買い取りになる。
 同プロジェクト(富良野美瑛地域資源開発センター内)では「バスで農家さんを訪ね、生産現場を見て学び、収穫する、地元の農業・農産物を知るチャンスです。親子での参加を歓迎します」などと多数の参加を呼びかけている。申し込みは(電話0167・56・7237番かFAX0167・56・7238番)へ。

2013年8月16日金曜日

新外国語指導助手が着任

 富良野市教育委員会は、新外国語指導助手の着任式を12日、市立富良野図書館2階多目的ホールで行い、2学期から始まる英語学習での活躍に期待を寄せた。着任したのは、オーストラリア国籍のピアソン・ジョーダンさん(24)、イギリス国籍のイビットソン・チェルシーさん(22)。
 ジョーダンさんは、ワーキングホリデービザを使って1年半ほど、日本に滞在経験がある。大学の日本語プログラムの生徒として日本語専攻科課程を修了。また10代の頃、空手で州3位に入賞する活躍をみせたという。特技はスノーボード、バスケットボール、バンジージャンプ。趣味は映画鑑賞やクラリネット、サックスの演奏。
 チェルシーさんは、英国空軍士官学校生として飛行機の操縦訓練の体験を持ち、飛行時間は約20時間という。また、昨年開催されたロンドンオリンピックのボランティアスタッフに選ばれ、フランス語、ドイツ語も話す。趣味は乗馬と絵。子供用の絵本などを手がけている。
 着任式では、はじめに宇佐見正光教育長がジョーダンさんとチェルシーさんの経歴をエピソードを交えながら紹介。この後、能登芳昭市長が「富良野市では、英語が話せるふらのっ子の授業に取り組んでおり、英語やドイツ語が小さい時から話せる状況づくりを行っている。これからは言葉を通して国際交流できる人材を育てていきたい。今後の2人の活躍に対して多くの市民が理解できるようなおもてなしをしていきたい。また日本文化にも積極的に挑戦して下さい」、宮下敏・富良野市校長会会長が、「子供たちは英語に対して興味を高めている。子供たちは非常に柔軟。能力を活かし、子供たちと接して下さい。13校の子供たちはとても心待ちにしています。素晴らしい先生になることを期待します」などとそれぞれの立場で歓迎の言葉を述べた。
 これに対してジョーダンさんは「私はこれからALTの皆様と一緒に子供たちにいろんな外国の文化や言語を教えることを楽しみにしています。そして、オフィスからスキー場を一目見た時から、スノーボードがやりたくて仕方ありません。早く雪が降ることを楽しみにしています」、チェルシーさんは「温かく私を迎えて下さり、ありがとうございます。私は他のALTと共に富良野の子供たちに英語の本当の楽しさを伝え、イギリス文化を伝えるために頑張ります。そして姉妹都市であるオーストリアとの交流の手伝いができることを大変楽しみにしています。このようなチャンスを下さりありがとうございます」などとそれぞれ着任の抱負を述べた。
 着任式には市内の小中学校の校長など関係者30人が出席した。ジョーダンさんとチェルシーさんは少し緊張しながらも、終始笑顔を絶やさなかった。ジョーダンさんは小学校、チェルシーさんは中学校を担当する。



今年も熱く熱く演奏 32回目の「ゆうふれ音楽祭」

 真夏のアマチュアバンドイベント「ゆうふれ音楽祭」(実行委員会主催)が今月3、4の両日、山部太陽の里野外音楽堂で盛大に開催され、道内をはじめ、道外からも多くの出演者、観客が訪れ、音楽で満たされた2日間を思い思いに過ごした。連日真夏日が続く今年の富良野を象徴するかのように、晴天に恵まれた会場は両日共30度を超え、文字通り熱いイベントとなった。
 3日は朝早くから関係者が集合して機材搬入、会場設営等の準備が行われた。午後6時からスタートした「前夜祭」では、札幌から来た「マリモ」を皮切りに、同じく札幌から来た「玲緒丸」「ポン」といった道内外でも活動する実力派常連組が顔をそろえる。夕闇が落ちる頃には、地元のロックバンド「トラッドロック」や帯広のメンバーも在籍する「トラッシュ」が出演。ロックの名曲を演奏し、会場を更に盛り上げた。
 この日のトリは地元の大御所「ホリデーアンサンブル」。総勢10人を数えるメンバーが入れ替わり立ち代わりステージで演奏する光景は実に圧巻。ベンチャーズから懐メロ、ポップスまで幅広く演奏し、すっかり日が落ちた会場を盛り上げ、初日を終えた。
 2日目は「ザ・ラベンダーズ」「オーバードーズ」といった若手地元勢でスタート。釧路から来た「グルーヴ・グルーブ」は去年まで「プラスアルファ」というバンドで、富良野で長い間活動していたギターの本間雄大さんが進学先の釧路の大学で組んだバンド。文字通りの凱旋に、客席の懐かしい顔ぶれから温かい声援がとんでいた。午後の日差しがきつくなり、この日一番の暑さを迎える頃、ステージにあがったのは札幌、旭川の混合バンド「ドン☆バンド」。メンバーの事情により3年間活動を休止していたが、活動再開に選んだのがこのイベント。
 ボーカルのスガデガスの「帰ってきましたドン☆バンド!」の声に、この日を待っていたファンから惜しみない声援が送られていた。後半には実行委員長の磯江信幸さんに「富良野代表というより、すでに北海道代表といっても過言ではない」と紹介されたラップの「AGO23」。機材トラブルに見舞われ、バックの音が出ない状況ながらもアカペラで即興で言葉を紡いで歌い、それをはねのけるパフォーマンスを展開し、会場を沸かせた。
 この日の大トリにはプロフォークシンガーでギタリストの松山隆宏さんがゲストとして登場。松山さんは「20数年前に別のイベントでこの会場で演奏したことがあります。ここはのどかで、なおかつ熱いイベント。またここに戻って来れて嬉しい」と感慨深く語り、とアンコールの声にも応えてイベントの幕を閉じた。
 実行委員長の磯江さんは「今回で32回を迎えたゆうふれ音楽祭。毎回たった25分程度の演奏の為に一年中このイベントの事を考えています。歴代の実行委員の方々がずっと続けてきてくれたおかげで20年前に出演した仲間とまたこの会場で会う事ができた。この想いを今後代々伝えていきたい」と語り、来年のゆうふれ音楽祭に向けての想いを新たにしていた。

2013年8月13日火曜日

交通死亡事故相次ぐ

 9日夜と12日早朝、富良野市内の国道237号線と同38号線で相次いで交通死亡事故が発生し、2人が死亡した。今年に入って富良野署管内の交通事故死亡者数は4人となった。昨年の夏も8月から9月にかけた1か月の間に富良野市内で3件、南富良野町で1件の交通死亡事故が発生し、計6人が死亡している。
 9日午後11時50分頃、富良野市花園町の237号線で中富良野町新町、同町嘱託職員高橋峰三さん(62)の乗用車が橋の欄干に衝突し、病院に搬送されたが、腹を強く打っており死亡が確認された。
 12日午前5時29分頃、富良野市字西達布国道38号線で同市字東山、農業新田重晴さん(76)の軽トラックと雨竜郡雨竜町字尾白利加、トラック運転手西村健さん(35)の大型トラックが正面衝突した。この事故で新田さんは心肺停止状態で病院に搬送されたが、午前7時8分に搬送先の病院で死亡が確認された。西村さんにけがはなかった。
 事故現場は西達布市街地入口の緩い左カーブ。富良野署の調べによると、軽トラックが対向車線にはみ出してきたものとみている。西村さんも「軽トラックが突然、対向車線にはみ出してきたのでブレーキを踏んだ」と証言している。この衝突でエアバッグが作動し、西村さんは前方が見えなくなり右側の草地に逸脱し、約30メートルほど暴走して止まったという。富良野署では詳しい事故原因を調べている。
 富良野署管内では昨年8月8日に富良野市東山市街地入口の国道38号線で、家族4人が乗ったワゴン車と大型トレーラーが正面衝突し、2人が死亡、2人が重軽傷を負った。また、9月9日、富良野市山部の国道38号線で乗用車と大型トラックが正面衝突し、2人が死亡した。このほか、富良野市東鳥沼の道道と、南富良野町字下金山の国道237号線で相次いで交通死亡事故が発生し、わずか1か月間で4件、計6人が亡くなっている。



全国4連覇の名将がコーチに

 4連覇など7度も高校日本一に導いたラグビー名門校の監督を務めた記虎(きとら)敏和さん(61)をコーチに迎えた「ラグビークリニック」が7月20、21の両日、上富良野町社会教育総合センターグラウンドで開かれ、富良野高と旭川龍谷高のラグビー部員が熱血指導を受けた。
 記虎さんは啓光学園高校(現常翔学園)のラグビー部監督を長年にわたり務め、この間、史上初の4連覇を達成するなどの活躍をみせ、卓越した指導力を発揮した。現在は退職後、大阪府の枚方(ひらかた)市教育委員会委員長を務める傍ら、全国で指導を行っている。
 今回、富良野高ラグビー部監督を務めている坂口和紀教諭(35)の要請に応じて、19日来富した。記虎さんは同日、同校グラウンドでラグビー部員とミーティングを行った後、夜には保護者を交えての講演会を同校で開き、技術指導のほかに子供たちを人間的にどう成長させ、自立した人間に育てるかを話した。
 20日から2日間、午前9時から午後5時頃まで30度を超える炎天下の中、タックルを中心とした集中指導を行った。指導を受けた部員は富良野高から21人、旭川竜谷高から13人。本格的な指導の前に、全員で手をつなぎ輪を作り、右、左の合図で体を方向転換させるなどゲーム感覚で、まず生徒たちの心を和ませた。
 記虎さんは現役時代、スパルタ指導者として知られていた。しかしラグビーの本場ニュージーランドで研修したのを機に、スパルタではなく褒めて育てる指導法に切り替え、子供たちを何度も日本一に導いた。
 「ラグビーは一人ひとりの役割をどう果たすかの競技。それぞれの役割を果たし、15分の1の力を発揮することができれば、それが総合力、チーム力となって勝ち進むことができる」などと強調し、強くするのではなく、思いやりのある人間を育てていくことの大切さを訴えた。坂口教諭は「同じ教育者として記虎さんから学ぶべきことがたくさんあります。子供たちが今回の指導を通して心身共に成長していってほしい」などと期待している。
南富に自然体験開拓村

 民間保育サービス会社が運営する自然体験開拓村「キッズコム・ファーム」の開村式が今月12日、南富良野町のかなやま湖に隣接した林野で行われる。
 同社は、株式会社タクス・フォース(西山悟代表取締役社長、本社・大阪市)。総合子育て保育サービス会社として全国53か所に直営の保育施設、19か所にベビーシッターサービスの営業所を開設。企業や病院などから受託する事業所内保育所を展開し、生後2か月から10歳までの幼・児童約7000人の会員を有している。
 さらに創業24年にわたる保育サービスと、同社独自の家族参加型体験プログラムのノウハウを通して、子供だけで参加できる最短3日間から最長30日のプログラムを用意した自然体験開拓村を南富良野町のかなやま湖畔沿いに開村することになった。
 同開拓村は20年間に上る遠大な構想に基づいて運営される。敷地面積は約30万平方メートルで、東京ドーム約7個分の広さ。この敷地内にホストハウス、ショップ、レストランなどを建設し、このうちホストハウスが完成している。これまでに投入した事業費は1億5000万円。さらに今後3年間で同額の事業費で施設整備などを行う計画。
 開拓村は、地ならし、道づくり、草刈りなどの「村の基礎をつくる開拓」、薪割り、かまどづくり、畑づくりなどの「生活のための開拓」、木の家づくり、わらの家づくりなど「住むための開拓」、森探検、木登り、丘スキーなど「自然を感じる遊び体験」、農作物を育て、木を植える、家畜を飼育するなど「生きる力強化体験」の5つの教育プロジェクトを設定し、厳しい自然の中で本物の体験を通じて、人間のもつ本来の「五感」を呼び覚まし、生きる力を身に付け、人として正しく強く成長できる場所を作り上げるのが目的。
 今回、入村する児童は道内外から25人で今月19日から受け入れを開始する。開村式は正午から行われ、関係者多数が出席する。同社では「キッズコム・ファームは、一般的によくある整備された自然体験施設やキャンプ場ではなく、5~12歳程度の子供たちを主とした参加プログラムです」と話す。



自殺予防ゲートキーパーフォローアップ講座

 富良野保健所主催の富良野地域「自殺予防ゲートキーパー」フォローアップ講座が7月5日、富良野市総合保健センターで開かれた。同講座は平成23年度からの継続事業。自殺予防に向け、地域における相談・支援活動を行う関係者のスキルアップを目指している。今年も民生児童委員や一般住民など富良野沿線5市町村から約40人が参加し、講演と演習(グループワーク)を通して知識を深め、ゲートキーパーとしての役割を改めて認識していた。
 国内の自殺者数は平成10年から毎年3万人を超えていたが、昨年初めて3万人を下回り、2万7000人台に留まった。北海道でも前年より141人少ない1296人。富良野保健所管内では毎年10人から20人の自殺者だったが、昨年は10人を下回る7人。国が自殺予防に向け様々な形で取り組んできた事業の一つが「自殺予防ゲートキーパー」で平成18年から行ってきた対策がようやく成果を出し始めてきた。
 はじめに北海道医療大学心理科学部臨床心理学科教授の富家直明さんが「高齢者への自殺に関する相談への対応」と題した講義を行った。富家教授は講演の中で、世界の高齢比率の推移や、超高齢期には身体・認知機能の低下が進む、正常老化の過程でも超高齢者の42%は要介護状態になるなどと話し、「年を取ることは幸福か」と指摘した。また、自殺防止対策の基本として「自殺の意志を確認する」「保護してくれる人の有無を確認する」「自殺をしないと約束してもらう」など5つを挙げ、さらに自殺願望者に対してのアドバイスとして「失敗は獲得体験」「不安と書いてやる気と読む」「怒りは挑戦のはじまり」の3つのマジックフレーズを紹介した。
 この後、「これからの地域での活動について」をテーマに演習がグループごとに行われた。それによると「気付きの部分が大事であり、アンテナの感度を良くして、悩んでいる人がいたら気さくに話ができる環境づくりを」「顔の見える関係が大事で、そこから気付くこともある。ゲートキーパーはひとつの機関ではなく、様々な人が関わること、他職種連携型が大事。個々に今できることは何かを考える必要がある」「個人情報保護の問題もあり、地域の中で情報共有を図ることは難しいが、100人いたらサポートの方法は100ある」などと指摘した。
 参加者からは「意見交換は様々な機関との話し合いであるため、とても参考になった」「役職の域を越えた横のつながりができると良いと思います」「気付き、つなげることが重要であることを繰り返し確認でき、専門職ではない一般住民がゲートキーパーとして役割が持てることに自信が持てた」と感想を述べた。

2013年8月8日木曜日

消費者と農業者が交流

 野菜作りのスケールの大きさに驚きました。富良野に来て大変良かったです―5日から7日にかけて、大阪など関西方面の消費者が富良野市内の農業生産者と交流し、ミニトマトやレタス、アスパラガスなどの収穫体験を行った。参加したのは30歳代から50歳代の女性6人。生産者との交流を通して、安全で安心な農産物が栽培されていることに感動していた。
 この消費者と農業生産者の交流は3年ぶり3度目。15年前、市内麓郷で有機農産物の栽培を行っている今利一さん(60)が、「地場と旬」と「農」を中心に、大阪府など約4万人の会員を有する関西よつ葉連絡会との連携で定期的に実施している。同連絡会は25年ほど前から、全国各地で消費者と生産者との現地交流を毎年実施しているという。
 来富したのは、滋賀県のディーガン美左子さん、大阪市の植田淳子さんら6人と引率者のよつば農産の上山美奈さん。ディーガンさんと植田さんは6日午前、下五区の岡本農園でミニトマトの収穫体験作業を2時間行った。
 ディーガンさんは「20年ほど前、仕事で富良野を訪れたことがあります。今回の生産者との交流に応募したところ、運よく選ばれました。子供がまだ小学生ですが、子供の了解が得られたので思い切って参加することにしました。来てとても良かったです。まず農業規模の大きさに驚き、新鮮な空気の中で農作物が生産されていることに安心と感動を覚えました」と笑顔で語った。また、植田さんは「25年ほど前の冬、子供を連れて富良野スキー場で楽しんだことがあります。夏の富良野はどんなものかと思い応募しました。生産者の苦労が良く分かりました」などと感想を述べた。
 2人を受けれた同農園の岡本哲夫さん(66)は「ミニトマト栽培を本格的に取り組んで10年以上になります。これまでは栽培したミニトマトを一方的に消費者に届けてきたが、こうした現地交流で消費者から直接生の声を聞くことは今後の栽培に非常に役立つと思います」などと話す。
 また、有機栽培を通して関西方面の消費者と長年にわたり交流している今さんは「この交流が消費者にとって喜ばれるなら、富良野のPRを含めて今後も継続して実施していきたい」などと語る。



盛り上がった真夏の夜のイベント

 今年も大勢の家族連れで楽しむ―扇山小おやじの会、扇山小PTA財務部主催の「第10回夏祭りin扇山・子ども盆踊り大会」が2日夜、扇山小グラウンドで盛大に開催された。同校の児童や保護者をはじめ、隣接する町内会から大勢の住民が次々に訪れ、子ども盆踊り大会を皮切りに、弥栄太鼓保存会少年部の太鼓演奏とギター&尺八によるライブショー、花火大会など、地域の真夏の夜のイベントを存分に満喫した。
 同祭りは地域の人たちが大勢集まり、昔あった盆踊りを再現し、屋台があり、子供たちが矢倉の下で楽しく踊り、大人たちもその輪に加わり、地域の人たちが大勢集まって真夏の夜を存分に楽しむのを目的に毎年盛大に開かれている。
 会場となったグラウンドには校下の企業が協力してナイター設備が設営された。中央には矢倉が設置され、食べ物や飲み物の屋台がグラウンド周辺にズラリと並び、夏祭りの雰囲気を盛り上げた。
 同日は気温が30度近い真夏の陽気。夜も無風快晴の穏やかな気温に恵まれ、夏の夜の最高のイベント日和となった。午後7時から子ども盆踊り大会を皮切りに始まり、浴衣を着た子供たちや保護者らが盆踊りの太鼓リズムに合わせ大きな輪を描き矢倉の周りを何度も踊った。
 さらに8時過ぎからは弥栄太鼓保存会少年部による元気ハツラツとした太鼓演奏、続いてギターと尺八によるライブショーが開かれた。出演したのは「風と啄木鳥」のグループ名で演奏活動を行っているギターの久林庸さん、尺八の山中詔市さん。北の国からのテーマソングを皮切りに、坂本九の「上を向いて歩こう」や、エンディングでは夏祭りに相応しい北島三郎の「祭」を演奏し、来場者を楽しませた。
 最後を飾ったのが花火大会。今年は第10回の記念イベントとなったことから、協賛した企業は43社に上り、例年より長い時間グラウンドの上空に次々に色鮮やかな花火が打ち上げられた。間を置かず連続しての打ち上げだったため入場者たちを十分に楽しませた。
 60歳代の男性は「毎年扇山の夏祭りに参加し楽しんでいます。今年は最高の気温に恵まれ、生ビールがとても美味かった。大勢の子供たちが集まり、盆踊りを踊り、そして屋台の食事、さらに花火大会と続く。規模は小さいものの地域イベントとしては最高です。大人も十分楽しめた夏祭りです」と話した。

2013年8月6日火曜日

ソチ五輪を目指す上富良野町出身の吉岡健太郎さん
ロードバイクで東京へ

 2014ソチ五輪スノーボードアルペン種目の出場を目指している上富良野町出身の吉岡健太郎さん(24)が今月20日、郷里から東京までの1500キロをロードバイクで縦断する。同縦断には同じく同五輪を目指している選手が参加し、9月5日の到着を予定している。
 吉岡さんはスノーボードアルペン種目で2011年に全日本選手権で優勝、2013年のFIS欧州選手権オーストリア大会で3位、同FISW杯スペイン大会で22位など全日本のトップ選手としてソチ五輪出場を目指している。もう一人の選手は山形県出身の斯波正樹さん(27)。2010年の全日本選手権で優勝、2009、2010年のFIS世界選手権に出場。2012年FISW杯スペイン大会で10位。
 2人は「2014ソチ五輪スノーボードアルペン種目に出場することが目標。この目標を達成するにはワールドカップである一定の基準をクリアしなければならない。その基準は決して簡単なものではないが、あとひと踏ん張りで出場できる希望がある。そんな中、2011年3月11日、未曾有の事態が日本を襲った。それは我々日本人にとって決して忘れてはならないこと。私たちに何ができるか、スポーツを通して次世代の子供たちに私たちの思いを伝えていくこと、そして3・11を風化させないこと。そこで私たちは北海道から東京まで約1500キロ、ロードバイクで縦断し、出会う人々とのご縁を大切にして被災地の次世代を担う子供たちに対する思いを集めた応援メッセージを311枚の短冊に込め、贈りたいと考えた。あえて311枚という数字にしたのも思い出したくない数字だが、忘れてはならない数字だからだ。道中出会う方々、そして子供たちがより笑顔になれるきっかけになりたい」と同縦断を企画した。
 今回の北海道―東京縦断企画に対して、2人は支援する企業を募っている。協賛金額5万円からジャージに会社のロゴをプリントする。メインスポンサーは20万円で、胸に大きく会社のロゴを入れる。現段階でメインスポンサーは2社。個人は1000円から募っている。
 吉岡さんは「私たちは皆さまのおかげで何とか競技生活ができています。そんな出会いは本当に凄いことで、大きな財産だと思っています。そこでたくさんの人たちの気持ちや思いをのせて、北海道から東京まで縦断することになりましたので、ぜひ賛同して下さい」と協力を呼びかけている。
 なお、振込先はゆうちょ銀行 店名九七八 店番978 普通0545012 吉岡健太郎



好天の中、第33回ふらのへそマラソン開催

 北海へそ祭り実行委員会主催の「第33回ふらのへそマラソン」が好天に恵まれた7月28日、ふらのワインロードコースで開催され、小学生から70歳を超える高齢者まで約340人の市民ランナーが健脚を競い合った。
 午前8時15分から開会式がふらのワインハウス駐車場で行われた。はじめに大会長の野嶋重克・ふらの体育協会理事長、続いて能登芳昭市長、北猛俊市議会議長らがそれぞれの立場であいさつを行い、参加者を激励した。これに対して麓郷中の前田理沙さんが参加者を代表して力強く選手宣誓を行った。
 この後、9時から小学3・4年男女など3キロコースと絆ペアマラソン、ファンラン、ラベンダーウォーク、ノルディックウォーキングの出場者が、30分後に一般男子の8キロと同4キロの出場者がそれぞれ一斉にスタートし、日頃の練習成果を競い合った。また、絆ペアマラソンやウォーキングの参加者はそれぞれ自分の体力に合わせ、周りの景観を楽しみながら歩いた。

2013年8月5日月曜日

来年は台湾で会いましょう
台湾高雄市立大仁國民中學校少年野球チーム

 また、来年会いましょう―富良野市を訪問していた台湾高雄市立大仁(だいれん)國民中學校少年野球チームを招待した「さよならパーティー」が7月31日、富良野文化会館大会議室で開かれ、交流試合に参加した富良野市と占冠村の中学生約100人と和やかに懇談し、2日間の熱戦に対しお互いに健闘を称えあった。パーティーでは、カレーライスや焼きそば、スイカ、メロンなどが振る舞われ、和やかな親善交流がしばし続いた。
 台湾の少年野球チームが富良野を訪問するのは3年連続3度目で、同チームは2年振り2度目。選手16人と監督、コーチ、通訳の計19人が7月28日夜、富良野に到着。29日午前、文化会館大会議室で開かれた表敬訪問式に出席した。そして同夜は北海へそ踊り大会に参加し、富良野の夏祭りを楽しんだ。
 30、31の両日は、交流試合が市営若葉球場で行われた。30日は富良野東中と対戦し、3―9で敗れたが、第2試合では山部中を8―3で下した。31日は第1試合目で富良野西中と対戦し、9―9の大接戦となり引き分けた。2試合目では麓郷・樹海・占冠・トマム連合チームを12―1で下した。
 富良野東中の選手は「台湾チームはみんなレベルが高く、肩の強さを特に感じた」と感想を述べた。また、監督を務めた林讃新(リン・ツァン・シン)さんは「富良野の少年チームは強かった」と評価した。
 さよならパーティーでは、主催者を代表して実行委員会副会長の高橋尚志さんが「本日までの4日間の交流事業大変お疲れさまでした。短い期間ではありましたが、たくさんの事業に参加していただきましてありがとうございました。交流試合では、好守備や好プレーを見せていただきました。地元中学生も思い出に残ったことと思います」などとあいさつし、3年続けて訪問した台湾少年野球チームに感謝した。
 これに対し、林監督が「台湾と日本の文化交流ができたことに感謝しています。交流試合とホームステイを通し、子供たちは一生忘れることができない思い出になったことと思います。ぜひ、来年は台湾に来て下さい」などとあいさつした。
 この後、同事業に対し台湾側と調整した少年軟式野球国際交流協会北海道支部の小林愛子さんが乾杯の音頭をとった。パーティーでは、富良野弥栄太鼓保存会少年部による和太鼓や尺八の演奏が行われ、日本の伝統的文化を楽しんでもらうなど、1時間半にわたり和やかな交流が続いた。
 またホームステイでは多くの市民が協力し、2日間、台湾の少年を家庭的な雰囲気でもてなした。台湾チームは2日に帰国した。



沿線5市町村で反核平和の火リレー

 戦争も核もない平和な社会をつくろう―道内全自治体を走り継ぐ「反核平和の火リレー」が7月31日、上富良野町をスタートに沿線5市町村で実施され、100人を超えるランナーが市町村ごとに引き継ぎながら、沿線住民に反核・平和を訴えた。
 同リレーは「語り継ごう、走り続けよう」をスローガンに今年で26回目。7月23日、幌延町をスタート、3コースに分かれて道内各市町村で実施されており、同日、上川南部地区に「平和の火」が引き継がれた。
 富良野市では、平和友好祭典富良野地区実行委員会(神野琢雄行委員長)の主催で到着集会が午前11時50分から、市役所正面玄関前で行われた。中富良野から3人のランナーが「平和の火」のトーチを掲げて宣伝カーと共に到着し、富良野市労連女性部の3人にトーチを引き継いだ。
 この後、主催者を代表して神野実行委員長が「私たちはトーチに灯をともし、上富良野町から占冠村までの5つの自治体をランナーが走りつなぎ、自分たちのできる行動から、『反核・反原発』、平和運動の強化・推進を目指し、平和で安心して生活し、働き続けることができる北海道の実現に向けて取り組んでいきたい」などとあいさつ。続いて能登芳昭市長が「戦後68年にわたり非核運動が展開され、富良野市も取り組んできている。一人でも多くの人たちが認識することに意義がある。反核平和の火リレーの輪をもっと広げ、灯が消えることがないよう今後も運動を展開して下さい」などと激励した。
 最後に富良野市労連女性部のランナー23人を代表して福井紀子さん(18)が「この『火』が被爆地ヒロシマから北海道に、そして幌延を出発し、ここ富良野に到着しました。この『平和を願う火』をここで絶やすことなく、次の引き継ぎ地の南富良野まで走りつないで行きたいと思います。私たちは、この火を通して学び、世界から戦争と核の脅威をなくすため、地域へ、そして全道・全国へ、一人ひとりの行動により広めていきたいと思います」と決意表明を行い、次の目的地の南富良野に向けて出発した。なお、今月9日、札幌市で3コースの到着集会が行われる。

2013年8月1日木曜日

五区山部線、南4丁目、黄金通の舗装工事
地域の元気事業費で着工

 富良野市議会臨時会が30日、議会議事堂で開かれ、理事者から提案された総額3億7935万9000円の一般会計補正予算案と麓郷小学校屋内運動場改築工事(建築主体)請負契約の締結の2件について審議し、いずれも原案通り可決した。
 冒頭、能登芳昭市長が市立布礼別中学校の廃止についての教育行政報告を行った。それによると、今年4月25日、布礼別地区連合会会長、布礼別小中学校同窓会会長、布礼別小中学校PTA会長から、市立布礼別中学校を平成26年3月31日をもって閉校することについて地域として合意した「布礼別中学校の閉校、統合に関する要望書」が教育委員会に提出され、7月19日開催の富良野市教育委員会第5回臨時会で市立布礼別中学校の廃止を決定した。今後の対応としては、富良野市立学校設置条例の一部改正と要望書に記載されている要望事項5点を十分に踏まえながら、廃止に向けての準備を進めていく。
 可決された一般会計補正予算の内訳は、五区山部線舗装改修工事費や南4丁目2道路改良舗装工事費、黄金通舗装改修工事費など総額1億3400万円の地域の元気事業費、市街地再開発事業費(道路公共施設管理者負担金)に1億円、基金積立金(地域振興基金積立金=地域の元気事業)に1億4259万4000円。
 麓郷小学校屋内運動場改築工事(建築主体)請負契約の締結の契約金額は2億3824万5000円。請負契約者は軽米・マルササトウ特定建設工事共同企業体。代表者は株式会社軽米組(軽米達也代表取締役)=富良野市末広町18番14号、構成員は株式会社マルササトウ建設(佐藤忠義代表取締役)=富良野市布部市街地。



老いてなおパワーアップ
老若男女約200人が自己ベスト記録に挑む

 快晴に恵まれた7月14日、道北陸上競技協会富良野支部と北海道マスターズ陸上競技連盟が主催する「2013ふらの陸上競技フェスティバル兼第12回北海道マスターズ富良野記録会」が、富良野市営陸上競技場で開催され、6歳の幼児から80歳を超える約200人が出場し、自己ベスト記録に挑んだ。特に最高齢で旭川市の塩田富治さん(87)が800メートルと3000メートルで力走し注目を集めた。
 同フェスティバルには札幌や旭川をはじめ富良野沿線5市町村の小中学生約170人とマスターズ記録会には札幌、北広島、苫小牧、旭川など道内各地区の30歳代から80歳代の約30人が出場し、100メートル、200メートル、走り幅跳び、三段跳びなど男子15種目、女子14種目で熱戦を繰り広げ、それぞれ自己ベストに挑んだ。
 この中で注目を集めたのがマスターズ記録会に毎年出場している塩田さん。塩田さんは小学生の頃から走るのが得意だった。その脚力を活かし、クロスカントリースキー競技選手として数々の好成績を収めている。30歳代の時には全日本選手権大会の15キロで見事準優勝、国体の壮年部15キロで5度の優勝。マスターズ記録会では、80歳と85歳の部で3000メートル、5000メートル、1万メートルの3種目で北海道マスターズ記録を樹立している。
 塩田さんは6月に佐呂間で開かれた50キロマラソンにも挑戦し、7時間58分で完走するという驚異的なパワーを発揮した。「子供の頃から走るのが得意だった。ずっと走り続けている。特に健康法はないが、とにかく美味しくご飯を食べること。そして何事にも挑戦すること」と話す。「きょうは体調が十分でないので自己タイム(3000メートル)を更新することはできないと思うが最後まで走りたい」と競技前に入念な準備運動を行っていた。
 また、当別町から参加した松木正広さん(67)は「もう20年以上マスターズに挑戦している。5年前には医師から回復が無理だと言われた胆管がんを患った。5年が過ぎたので完治したのではないかと思っている。マスターズに出場したいという強い気持ちが後押しし、がんを克服できたものと確信している。今年も出場することができ、とても嬉しい」と話し、60メートル、100メートル、200メートルの3種目に出場し力走した。
 一方、フェスティバルでは6歳の幼稚園児から小中学生たちがトラックとフィールドで自己更新を目指して日頃の練習成果を存分に発揮していた。