2012年7月23日月曜日

障がい者と家族ら370人が交流

 全日本自動車産業労働組合総連合会、国際障害者年記念ナイスハート基金が主催する「ナイスハートふれあいのスポーツ広場富良野大会」が17日、富良野スポーツセンターで盛大に開催され、障がい者とその家族、さらに主催者側の関係者を合わせ約370人が4時間余りにわたって交流した。
 同スポーツ広場は「汗 出会い」「笑顔」をテーマに平成4年から全国で開かれており、20年目の今年は富良野での開催となった。主催する自動車総連は「おっきなハートをつくろうよ」をテーマに掲げて積極的な福祉活動と取り組んでおり、組合員から提供されたカンパ金を社会福祉施設等に寄付している。
 スポーツ広場の開催は同事業のメインイベントになっている。開会式には能登芳昭市長、小玉将臣・富良野市社会福祉協議会会長が来賓として出席し、歓迎の言葉を述べた。この後、参加者を代表して男子児童が「皆さんと一緒に仲良く競技することを誓います」と力強く宣誓を行った。
 準備体操の後、紅白各2チーム計4チームに分かれて午前中、「ロープおくり」「リバース大玉」「風船バレー」の3種目で熱戦を繰り広げた。午後からは競技の司会を務めた落語家の三遊亭好太郎さんと曲芸師の花仙さんのアトラクションが行われ、参加した児童生徒や福祉施設の利用者を存分に楽しませていた。
 続いて同志社大学スポーツ健康科学部藤田ゼミの担当者が「オリジナルユニバーサル体操とじゃんけんダンス」を指導した後、参加者たちは二重の円を作り向かい合ってダンスをしながらじゃんけんを行い、勝ち負けを楽しく競った。最後に全員で合唱を行い、終了した。
 なお、主催者側は18日、障害者支援施設・障害福祉サービス多機能型事業「北の峯学園」に卓球台1台、障害福祉サービス多機能型事業所デイセンター「芽ぐみ野」、同サポートステーション栄町にパークゴルフセット一式、指定相談支援事業所地域生活支援センターの「えくぼ」にボールプール1台、「なんぷ~香房」(南富良野)にノートパソコン2台をそれぞれ寄贈した。同日午前、自動車総連北海道地方協議会議長の畑山忠生さんが各施設を訪れ、利用者代表に「体作りと健康のため、楽しく使って下さい」と目録を手渡した。各施設への寄贈は総額で50万円に上る。



父と母の遺志を継ぎ富良野小にピアノを寄贈

 19日、富良野小学校(宮下敏校長、児童数545人)にピアノ(120万円相当)が寄贈された。寄贈したのは上村光枝さん=市内朝日町1番1号=と吉田秀子さん=幸町4番45号=姉妹。
 上村、吉田さんの父親は元富良野市助役を務めた故吉田勝男さん、また今年5月に亡くなった吉田掬子さんが母親。父親の勝男さんは戦前、富良野小学校で2年間教壇に立ち、国語と音楽を子供たちに教えていた。戦後は富良野市役所に勤務し、教育長を経て助役に就任し、長い間教育行政と地方自治振興に大きな実績を残した。
 母親は保護司、児童養護施設・国の子寮の理事長を務め、法務大臣表彰を受けており、同校の開校80周年(昭和55年)を記念して、音楽が好きだった夫の遺志を継いでグランドピアノを寄贈している。
 上村さんは「父親は音楽がとても好きでした。国鉄職員によるブラスバンド編成や現在も行われている音楽大行進は父親や関係者の協力で始まったものです。開校80周年のピアノ寄贈も夫の遺志として母親が贈ったものです。母親は元気でしたが突然病気で5月に亡くなりました。富良野小学校は今年開校110年を迎えたので父と母の遺志を受け継いで妹と2人で相談してピアノを贈ることにしました」と語った。
 同日午前、校長室で受け渡し式が、金倉康裕・父母と先生の会会長が同席する中で行われた。
 宮下校長は「開校80周年にお母様から寄贈されたピアノは音楽室で児童たちの音楽指導に役立たせていただいています。今回寄贈されたピアノは体育館のステージに設置し、入学式をはじめ学芸会、全校集会、始業式、終業式、卒業式など大きな学校行事の時に使用させていただきます。子供たちが大きく育ち、成長することを願い大事に活用します」とお礼を述べた。また児童会長の広瀬美月さん(6年)は「素敵なピアノありがとうございます」などと感謝の言葉を述べた。

0 件のコメント:

コメントを投稿