2011年6月21日火曜日

住宅用火災警報器の普及を 戸別訪問、設置率を調査

 富良野広域連合富良野消防署は4月から住宅用火災警報器普及啓発推進の一環として、町内ごとに設置状況を調査している。設置率は今月中旬までで約60%。最も高いのが北の峰町の75%、最も低い地区は44%台。特に富良野市街地以外の設置率が低い傾向にあるという。同消防署では2年計画で全世帯を対象に戸別訪問しながら設置状況を調査し、設置に向けた協力を呼びかけていく方針だ。
 住宅用火災警報器は、平成18年6月1日から、火災による死者を防止するため、新築住宅では設置が義務化された。また、既存住宅に対しては最大5年間の猶予期限が設けられていたが、今月1日から全住宅に対して完全義務化となっている。設置率は全国平均で約60%台となっているが、富良野消防署では設置率の実態調査を4月から実施し、普及率を上げるため、各町内ごとに防犯教室や共同購入などの推進を呼びかけている。
 それによると、これまでに調査を行ったのは東町と北の峰町を皮切りに日の出町、幸町、朝日町、西町、若松町、東山、老節布、西達布、麓郷、布礼別、富丘、布部の計1871世帯。設置率は59・9%だった。最も設置率が高いのは北の峰町で全世帯の7割以上。最も低い地域では4割強となっている。富良野市街地では設置率が6割を超えているがそのほかの地域では設置状況が低い。
 同消防署では5月20日に開かれた連合町内会協議会(赤塚健会長)の定期総会に伊藤博行指導係長が出席し、住宅用火災警報器の普及と啓発推進に協力を改めて求めた。この中で住宅用火災警報器を設置したことから2件の火災が未然に防止できたという情報提供を行った。
 それによると、1件は北の峰町のブロック造り1階建て住宅で、男性が居間でカセットコンロに鍋をかけて調理をしていたが、空焚き状態となり、煙が発生し、火災警報器が鳴ったため、早めに気がつき火災を免れた。もう1件は錦町の木造2階建て住宅で、女性が台所で調理中その場を離れ、居間でテレビを観ていたところ、台所に設置してあった火災警報器が鳴り、ガスコンロから煙と炎が立ち上がっていた。水をかけて消火をしたが火は消えず119番通報を行った。幸い室内に煙が充満しただけで、消防隊員が到着する前に火は消えていた。
 同消防署では「火災のない町、火災での死者、負傷者を絶対に出さないためにも今後、住宅用火災警報器の設置の普及率をさらに上げていかなければならない。また、戸別訪問においては、消防署と名乗り法外な金額で販売する業者もあることから、購入時には自らが信頼できる販売業者から購入よるよう呼びかけており、消防署では販売などは一切していない」と設置の普及と注意を呼びかけている。問い合わせは同署(23・5119番)へ。



富良野岳と十勝岳で山開き安全祈願祭

 本格的な夏山シーズンの到来――好天に恵まれた19日、富良野岳と十勝岳で山開き安全祈願祭が行われ、関係者や多数の登山愛好者たちが今シーズンの無事故安全を祈願した。この後、参加者たちは頂上を目指して新緑に包まれた登山道を登り、本格的な夏山登山を存分に楽しんでいた。
 富良野岳(標高1912メートル)では、ふらの観光協会が主催して同岳登山口(ニングルの森)で午前7時から行われた。参加したのは、富良野ボーイスカウト第1団の小学生4人をはじめ、鳥沼小学校の児童と保護者、父親や母親に連れられた小学生、さらに遠くは帯広、札幌、美唄、旭川など道内各地から愛好者合わせて約90人。神事で今シーズンの無事故安全を祈願し、参加者たちが祭壇に玉串を捧げた。
 この後、富良野岳縦走を目指す20人と原始ヶ原コースを目指す児童生徒と市民合わせて70人が林間コースから登山を開始した。最年少で富良小1年の双子の姉弟は「これから頑張って登ります」と話し、元気いっぱいに登り2時間半後に原始ヶ原に到着した。
 同日は無風快晴に恵まれ、気温も25度を超す夏日となった。この中、参加者はウグイスなど野鳥のさえずりや登山道の山草、途中からは布部川渓流の滝を観賞するなど自然の醍醐味を満喫し、午後2時ごろに無事下山した。
 一方、十勝岳(標高2077メートル)の山開き安全祈願祭は同日午前7時半から、十勝岳温泉凌雲閣前駐車場で行われ、関係者や大勢の登山愛好者が参列して、今シーズンの無事故を祈願した。この後、郷土太鼓・安政太鼓の演奏で、計71人が十勝岳本峰、富良野岳、上富良野岳、安政火口の4コースに分かれて登り始め頂上を目指した。

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