2012年9月10日月曜日

エネルギーも自ら作る時代へ


 富良野地域小水力発電普及協議会(今利一会長)主催の「小水力を中心とした自然エネルギーの事業化の可能性に関する学習会」が6日、富良野市役所大会議室で開かれ、同協議会のメンバーや住民など約20人が参加し、小水力発電の事業化の可能性に向けた取り組みについて学習した。講師を務めた全国小水力利用推進協議会理事の前田典秀さんは「エネルギー(電気)も自分で作り、供給する時代に入る。富良野地域には豊かな水資源や森林資源があり、大きな財産。自治体と住民が協力し、10年後の展望として富良野電力株式会社・発電所の建設を」などと力説した。
 同協議会は2010年に発足した。これまで定期的に学習会や現地調査などを行い、小水力発電の事業化に向けた取り組みを行ってきている。
 はじめに今会長が「協議会が発足して3年近くになるが、まだ具体的には進んでいない。しかし福島原発事故以来、大きく情勢が変わってきた。事業化に向け、地元の力で一歩でも二歩でも前進させていくのが私たちの役目。多くの人たちの協力なくしては実現できない。富良野に小水力発電施設を作っていきたい」などと改めて協力を求めた。
 この後、富良野市総務部市民環境課長の関根嘉津幸さんが「富良野市における新エネルギーについて」とのテーマで講演を行った。関根課長は、太陽光発電、風力発電、森林資源、小水力発電、廃棄物エネルギーなど富良野市が平成21年に策定した再生可能なエネルギーについて説明した。
 同課長は「富良野市では民生部門(一般住宅、企業など)などで利用するエネルギーの7割以上が灯油で占められており、残りが電力など。昨年12月から白鳥川(麓郷)で水車を建設し、試験発電を行っている。これまで最大で300ワット、平均で100ワットの発電が確認された。今後、安定した発電を目指している」などと説明した。
 続いて、前田さんが①固定価格買取制度とエネルギー政策②全国に広がる小水力発電の取り組み③小水力発電の事業化に向けて④富良野地域の水資源開発の可能性⑤地域エネルギーシステムへの展望―の5項目について解説し、全国の小水力発電の取り組みと事業化に向けた講演を行った。
 この中で前田さんは「今、全国100か所で小水力発電の取り組みが行われている。今後、具体的にどう進めて行くかが大きな課題だが、企業を含め爆発的に関心が高まってきている。小水力発電は落差と流量があればどこにでも建設が可能だ。これからの再生可能なエネルギーは自ら作り、自ら消費するという時代を迎えようとしている。1企業のみで発電と送電を独占する時代は終わりを告げるであろう。10年後の展望として、富良野でも電力会社・発電所を建設すべき。全国で展開されれば原発ゼロにつながる」などと強調した。
 なお、7日は白鳥川水車と山部ユウフレ川で現地調査が行われた。



8回目の「ふらの健康ふれあい祭り」

 富良野市と富良野市社会福祉協議会が主催した「第8回ふらの健康ふれあい祭り」が猛暑となった2日、地域福祉センターいちい=住吉町1番28号=で多彩に開催され、家族連れなど大勢の市民で賑わった。
 同祭りは富良野保健所、富良野市保健医療推進協議会、富良野地域栄養士会、富良野市食生活改善協議会など27団体と連携して、2年ごとに開催されている。会場では健康、保健所、お楽しみ・出展、展示・PR・体験の各コーナーが設営され、午前10時から午後3時まで開かれた。
 健康コーナーでは、脳年齢チェックや血管年齢チェックに関心が集まっていた。保健所コーナーでは、たばこと健康、薬物乱用防止についての啓蒙が行われ、たばこの害や薬物の怖さを訪れた市民に訴えていた。
 また、お楽しみ・出展コーナーでは、ふれあい屋台が出店し、飲食物を低料金で販売。訪れた家族連れの市民らは会場に設営された椅子に座り、ステージで繰り広げられた富良野弥栄太鼓保存会、富良野緑峰高校吹奏楽部、スコップ三味線のそれぞれの演奏を観ながら、食事を楽しんでいた。
 このほか展示・PR・体験コーナーも設けられ、会場を訪れた市民は筋力測定に挑戦したり、盲導犬体験、トランスファ・スツールの体験を行っていた。

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