2012年3月6日火曜日

家庭でもオムカレーを 一品メニューレシピ集を製作

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)は、オムカレーと旬野菜の一品メニューレシピ集「オムカレーと出会ったふらのの野菜たち」(B5判、18ページ)を製作した。同冊子は観光客のみでなく一般家庭での普及を目的に製作され、きょう6日、市内小中学校(小学校9校、中学校7校)の全校児童生徒約2000人に配布する。
 富良野オムカレーは、富良野市の新・ご当地グルメとして平成18年3月に誕生。富良野の知名度、ブランド力に加えて多くの関係者の応援を受け、観光地(外食)グルメとして道内外から認知度が高まっており、地域ブランドメニューとして確立されつつある。
 しかし一方で、オムカレーを家庭の食卓で「作る」、「食べる」という機会が浸透しておらず、地域に根ざした食文化としては課題があった。
 こうしたことから同協議会では、農村女性で活動している「域・活きふらのネットワーク」をはじめ、上川農業改良センター、富良野保健所、料理研究家などの支援を受けて、富良野の旬に合わせた野菜をふんだんに利用した一品レシピメニューを企画した。昨年10月、レシピ集製作に向けた1回目の打ち合わせ会議が行われた。11月に2度の試作会、そして12月には関係機関を対象にした試食会が行われ、2月末までに同冊子の発刊にこぎつけた。
 同レシピ集は、アスパラガス、枝豆、かぼちゃ、キャベツ、キュウリ、米、じゃが芋など26品目の野菜の「ふらの農産物カレンダー」の掲載を皮切りに、簡単なオムレツ&カレーソース&ライスの作り方のオムレツ編、カレーソース編、カラフルライス編、オムカレー完成編に分けて編集。そして1月の「雪衣」、3月の「お豆のスープ」、7月の「トマトのカップサラダ」、10月の「ハロウィンスープ」など月別に編集したオムカレーと旬野菜の一品メニューで構成している。
 1日午後、レシピ集製作に関わった谷口会長や域・活きふらのネットワーク代表の長谷川由里子さんら関係者多数が市役所市長応接室に集まり、宇佐見正光教育長にこれまでの取り組み経過を報告し同レシピ集を手渡した。谷口会長は「富良野オムカレーを観光客のみでなく、地元の人たちにも食べてほしいという思いでレシピ集を製作しました」などと訴えた。これに対して宇佐見教育長は「素晴らしいレシピ集が出来上がりました。地産地消をはじめ子供たちの食育教育にもつなげ、ふるさと給食でも検討していきたい」などと答えた。
 同協議会では「レシピ集の発刊はオムカレー普及のスタートラインに立ったばかり。今後、増刷を行い継続して子供たちに配布していく考えでいる。さらに親子の料理教室を開いていきたい」と話している。
 なお、同レシピ集は市役所経済部商工観光課、富良野保健所、農業改良センターで無料配布(200冊限定)される。



樽から瓶熟成へ 152個の木樽から4日かけて抜き取り作業

 富良野市果樹研究所は、木樽を使って熟成しているワインを瓶に移し替える作業を先月から行っている。木樽はワイン工場の地下倉庫に保管してあり、一昨年秋に収穫した原料ぶどうを仕込み、さらに良質のふらのワインを醸造するため毎年、厳冬の時期にこの木樽の中身を抜き取り、瓶に移し替え、瓶による熟成を行っている。最高級の「ツバイゲルトレーベ」は計6年かけて出荷する。
 木樽の容量は225リットル。720ミリリットルに換算して310本分で152個を保管。1年間寝かせたものを別の貯蔵タンクに一時保管した後、空になった木樽を水洗いし、さらに熱湯で洗浄。最後に中を完全に殺菌するため燻蒸(くんじょう)する一連の作業を2月中旬、4日間かけて行った。そして今月に入ってから今度は720ミリリットルの瓶に移し替える作業を行っている。
 同研究所では赤、白のふらのワインをはじめ、ロゼなど13種類をのワインと赤、白のふらのぶどう果汁を販売している。このうち醸造期間が最も長いのが「ツバイゲルトレーベ」。瓶熟成期間だけで5年間もかける。次いで「シャトーふらの」(赤、白)の3~4年、「バレルふらの」(赤、白)の3年、「羆の晩酌」の2~3年をかけて出荷する。
 同研究所では「一昨年に収穫した原料ぶどうは糖度が高いので、より良質で芳醇なふらのワインを出荷できると思います」と話している。

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