2013年3月11日月曜日

生活保護認定世帯の実態を調査し報告

 富良野市議会保健福祉委員会(岡野孝則委員長)は開会中の本会議(2月28日)で「生活保護世帯の実態」の調査報告を行った。それによると富良野市の生活保護認定世帯数は、平成24年10月現在、242世帯315人。人口1000人当たり何人が生活保護を受けているという保護率を千分率(パーミル)で表すが、富良野市の保護率は同月時点で13・2パーミル、全道の市平均33・8パーミルを大幅に下回っており、全国でも政令市・中核市を除いた市平均の26・6パーミルよりも下回っていることが分かった。
 富良野市の生活保護認定世帯数を世帯類型別にみると、高齢世帯が104世帯110人、母子世帯が11世帯30人、障害世帯が45世帯61人、傷病世帯が59世帯74人、その他の世帯が23世帯40人。また、平成23年度に生活保護を廃止した世帯は27世帯。一方、生活保護に関する相談と生活保護の開始については、平成24年9月までに51件の相談があり、そのうち生活保護の申請が19件。
 また、世帯人員の年齢分布は、年齢を重ねるごとに人数が多く、特に60歳以上の高齢者が182人と半数を超えている。居住等の状況は217人が在宅で生活している一方、入院や施設入所者が32人。
 これらの調査を通して同委員会では「健康であることの重要性」「生活の自立に向けた努力と支援」「不正受給問題」の3つの意見をまとめた。この中で、生活の自立に向けた支援では315人のうち稼働者として働いている人が66人という状況は、委員会の想定を上回り、「生活の自立に向けた努力として受け止めることができる」としている。また、不正受給問題に対しては、「国において見直しされることから、何らかの対策が講じられるものと推測する。今後において、これらの対策に速やかに対応し、遺漏のない生活保護行政を進められるよう望む」と報告した。



麦栽培で全道ナンバーワン

 北海道米麦改良協会が主催する「平成24年度北海道麦作共励会」で富良野市山部北星の杉村賢一さん(52)が、第2部水田転換畑における秋播小麦・個人の部門で見事最優秀賞に選ばれた。杉村さんは今年度産10アール当たりの反収が702キロで山部地区の平均の2倍、全道平均の約500キロを大幅に上回る収穫実績と、これまでの意欲的な取り組みに対して高い評価を受けた。ふらの農協管内では10年振りの最優秀賞受賞。
 同共励会は今年度で33回目。生産技術や経営改善の面から創意工夫を行い、先進的に取り組み、他の範となっている個人と集団を表彰している。表彰式は今月1日、札幌で行われた。
 杉村さんは祖父、父から受け継ぎ、米作をはじめ麦、ビートなどの主力作物にメロンなど野菜を作付けしている。農業を受け継いでから30年余り。当初は13ヘクタールだったが、現在は26ヘクタールを作付けしている。このうち麦作は7ヘクタールという。
 杉村さんは「父と一緒に畑を耕していると、たくさんの石が出てきて除去するのに大変だったことが思い出される。現在はほとんど石がなくなった。始めたころは反収6、7俵だったと記憶している。麦作は3年ほど前から新しい品種に切り替え、農業改良普及所や農協の指導を受け、まく種を減らしたことから大幅な収量につながった」と話す。杉村さんは休閑緑肥を取り入れ、作物を健康に育てることを心掛けており、周囲もびっくりするほどの収量を挙げ、品質も全量1等。
 杉村さんは7日午前、市役所を訪れ、能登芳昭市長に受賞の報告を行い、今後一層麦作をはじめとした農業全般にわたり意欲的に取り組んでいくことを伝えた。これに対して同市長は「最優秀賞は本当に素晴らしい。麦作を行っている他の農家に大きな刺激になると思います」などと全道一の受賞を共に喜び、賛辞を贈った。

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