2011年12月26日月曜日

子供たちに防災教育を テーマは「災害に強い地域づくり」

 富良野市主催の防災講演会「災害に強い地域づくりをめざして」が11月17日、富良野文化会館で開かれた。市民50人が参加し、富良野広域連合消防本部職員の東日本大震災現地報告とまちのくらしサポートセンター代表の小林環さんの講演を通して災害に強い地域づくりを学んだ。特に講演では子供たちの防災教育の大切さが訴えられ、参加した子供を持つ母親たちが共感していた。
 はじめに富良野広域連合消防本部警防課警防係長の井山真次さんと富良野消防署救急救助係主査の谷圭一さんが東日本大震災発生に伴い、3月16日から6日間、4月13日から7日間の2回にわたり富良野広域連合から派遣された緊急消防援助隊員たちの活動状況を映像を通して報告した。
 この中で井山さんは「テントの中はとても寒かったが、被災者のことを思うとまだましだと思った。活動地域は地盤が沈下しており不安の中で行われた。また現地の女性消防隊員が案内を務めてくれたが、この女性は津波で家が流され、家族も行方不明で非常に厳しい精神状態だった」などと想像を超えた活動状況を話した。また谷さんは「消防人として救助隊員として派遣されたいと思っていた。しかしいざ命令が下ると、無事に帰ってくることができるかなどと、どんどん不安が募ってきた」と派遣前の正直な心境を語った。
 一方、講演会では北海道地域防災マスターで札幌市DIG(簡易型災害図上訓練)マスター、手稲富丘少年消防クラブ代表指導部長(札幌市)を務めている小林さんが約1時間にわたり、手稲富丘少年消防クラブの「防火ボードづくり」、「点字講習会」、「消防団訓練大会の参加」、「一泊研修」、「歳末パトロール参加」、「消火栓の除雪」、「災害図上訓練」など活動の様子を映像を通して説明し、子供の時から防災教育の大切さを訴えた。
 参加した30代の女性は「非常に内容の濃い防災講演でした。防災訓練についてはまず子供の時から始めることの大切さがよく分かりました。もっと多くの人たちが防災講演を聞いてほしかったです」と防災教育の重要性を語った。

2011年12月20日火曜日

「カーリングに育まれた力」をテーマに
金村萌絵(旧姓目黒)さんが富良野東中学校で講演

 トリノとバンクーバー冬季五輪カーリング種目で日本代表となった金村萌絵(旧姓目黒)さん(27)が14日、富良野東中学校(林晃淳校長、生徒数330人)で「カーリングに育まれた力」をテーマに講演を行った。金村さんは小学3年生から競技を始め、世界ジュニア大会で4位に入賞、そして日本代表に選ばれた経過やトリノ冬季五輪で挫折を感じたこと、そしてバンクーバー五輪ではチームリーダーとして全力で取り組んだことなどを1時間にわたり冬季五輪の映像を紹介しながら講演し、夢を持つことの大切さとその目標に向かって進む力を訴えた。
 同校が上川版キャリアノート開発協力校の指定を受けたのに伴い、南富良野町出身の金村さんが、2大会連続冬季五輪に出場し活躍したことから講師として招き講演会が開かれた。
 金村さんは同町落合地区の出身。1児の母親で現在は父親が経営しているNPO法人どんころ野外学校を手伝っている。幼い頃から、スキーやカヌーなどアウトドアスポーツを得意とし、小学3年生から本格的にカーリングを始めた。ジュニア時代には、全道、全国大会で優勝し、さらに世界大会でも大活躍した。
 富良野高に進学し、高校3年生の時にカーリングが続けてできる環境の整っている青森県の大学に進学した。そしてジュニア時代の活躍から、チーム青森のメンバーに招かれ、五輪出場を目指すようになった。
 金村さんは「国内では負け知らずだった。しかし、カナダで開かれた1ヵ月半にわたる強化合宿で世界の強さを見せつけられ、全く自信がなくなり、もがき苦しんだ」と競技生活の挫折を振り返った。
 さらにトリノ冬季五輪でも先輩に支えられての出場で自分が納得できる競技は思うようにできなかったという。そして社会人になり、トリノのリベンジを図るため、バンクーバー五輪ではチームリーダーを務め、やりがいを感じ、大きな財産につながったと、生徒たちに挑戦することの大切さを身を持って訴えた。
 そして最後に金村さんはカーリング競技を通して、「続けることで身に付く力、自分と向き合う力、前向きに考える力の3つの力を育むことができた。苦しい時こそ成長する。思い切って悩んで下さい」と全校生徒に何事にも目標を持って挑戦することの大切さを熱く語った。

2011年12月19日月曜日

歳末特別警戒始まる 15日夜、JR富良野駅前駐車場で出動式

 富良野警察署(北川幸一署長)は15日夜、「歳末特別警戒」の出動式をJR富良野駅前の駐車場で行った。金融機関、コンビニエンスストアなどを対象とした強盗事件の抑止や交通死亡事故の抑止、飲酒運転の取り締まりなど、繁華街、住宅地、主要幹線で特別警戒が31日まで行われる。
 出動式には、能登芳昭市長をはじめ、赤塚健・富良野地区防犯協会連合会会長、平澤幸雄・富良野市交通安全協会会長や富良野市地域安全協会会員、富良野市交通安全指導員会などの代表者と警察官ら関係者約40人が参加。
 はじめに北川署長が「管内の犯罪は昨年より増えており、冬期間に入ってから死亡事故につながるような交通事故も相次いでいる。また、道内ではコンビニ強盗や路上強盗が多発している。師走の犯罪を1件でも抑止するため、より一層取り締まりを強化していきたい」とあいさつし、出席した関係者に協力を求めた。また能登市長も「明るいお正月を迎えるためにも犯罪と交通事故の抑止に向け、行政としても協力していきたい」と述べた。
 この後、パトロールカーと市役所の広報車が次々に出動した。続いて北川署長と能登市長を先頭に、関係者が列を作って新相生通り商店街からすずらん通り、東5条通りのコースで街頭パトロールを約30分間にわたり行い、歳末特別警戒が始まったことを通行中の市民らに周知した。

2011年12月15日木曜日

布礼別小中「ふるさと学習」 餅つきや餅まきを体験

 布礼別小中学校(三浦徹校長、児童生徒数28人)で11月22日、地域の老人クラブ会員多数を招き「ふるさと学習」を楽しく開いた。
 同校では「自主・創造をめざし、心身の調和のある人間の形成」を教育方針としており、「ふるさとの人・物・自然・文化」を教材に、毎年同学習を実施している。招待された高齢者は布礼別と富丘両老人クラブ会員計18人。昨年に続いて臼と杵を使った餅つきが行われた。児童たちは重い杵を持ち上げ、老人クラブの会員や保護者から教わりながら、9升の餅をつきあげた。また出来上がった餅の一部を使い、体育館で餅まきが行われた。
 最後に保護者と中学生が調理した大福餅やきなこ餅など4種類の餅料理を老人クラブの会員と一緒に楽しく味わった。同校では「子供たちは今回のふるさと学習から、餅という食文化や故郷の歴史、人々の思いを学ぶことができたと思う」と話している。

2011年12月13日火曜日

ふらのアイスワイン きょうから市内小売店で350本限定販売

 富良野市ぶどう果樹研究所は、ふらのアイスワイン「Fルージュ2010」直売分の予約を7日で締め切ったが、200本の直売分に対して約600件の予約申し込みがり、3倍の競争率だった。8日に抽選会が行われ、当選者に通知し順次発送している。
 アイスワインは凍結した原料ぶどうを使用して製造するもので、同研究所では2005年に国内で初めて販売した。希少価値が高く製造量もわずかのため、全国各地から予約申し込みが相次ぐ人気を集めており、700件を超えた年もあった。昨年も530件だった。
 今年の販売本数は550本。このうちインターネットや電話による直売分は200本。1日の受け付け(ネットなど)開始と同時に地元をはじめ、全国各地から予約が殺到した。予約の内訳は地元から100件、道外、道内から各250件だった。
 きょう13日からは市内の小売店で350本が限定販売される。価格は4200円。容量は200ミリリットル。

2011年12月10日土曜日

富良野オムカレーの一般普及に向け 旬に合わせたサイドメニューを開発

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)は、富良野オムカレーのサイドメニューの試食会を5日、上川農業改良普及センター富良野支所で開いた。富良野オムカレーを一般家庭に普及させるのを目的に、旬に合わせたサイドメニューのレシピを開発した。このレシピ集を来年2月下旬までに市内の小中学校と市民に配布する予定だ。 富良野オムカレーは、富良野市の新・ご当地グルメとして平成18年3月に誕生した。全国的に過熱化しているB級ご当地グルメブームの中、富良野の知名度・ブランド力を生かし、観光地グルメとして道内外から認知度が高まっている。メニュー化から5年4ヵ月で30万食の提供を超えた。
 しかし、その8割が観光客。地元の富良野市内においては、ご当地グルメとして家庭の食卓に浸透していないのが実態で、地域に根ざした食文化として課題が出てきている。
 こうした背景から、農業関係者や管理栄養士などの協力を得て、旬の地域食材を生かし、家庭でも手軽に作れるオムカレーとサイドメニューのレシピを開発し、レシピ集を制作することにした。そのレシピ集を広く市民に周知すると同時に、レシピを生かした料理教室を開催するなど、観光地グルメに留まることなく、地域に根ざした食文化を醸成させたいとしている。
 レシピを開発したのは、富良野圏域の農村女性で活動している「域・活きふらのネットワーク」(長谷川由里子代表、会員数20人)。会員の九栗貞子さんは「8割以上は地元の食材を活用した。旬に合わせてサイドメニューを作るのに苦労したが、手軽に作れるよう工夫した」という。
 同日関係者に提供されたサイドメニューのレシピ名は1月が「雪衣(ゆきごろも)」、2月が「温野菜」、3月が「お豆のスープ」、4月が「春野菜のサラダ&キャロットゼリー」、5月が「アスパラあえ」、6月が「ハーブ&フレッシュサラダ」、7月が「トマトのカップサラダ」、8月が「ふらのさわやか漬け」、9月が「ふらのの収穫祭」、10月が「ハロウィンスープ」、11月が「Napa(白菜)&White Pickles(ピクルス)」、12月が「じゃがいものシャキシャキサラダ&ぶどうラッシー」。
 試食会には、食と農と健康を考えるネットワーク、上川農業改良普及センター富良野支所、上川総合振興局保健環境部富良野地域保健室(富良野保健所)、富良野市教育委員会などの関係者多数と料理研究家の東海林明子さん、カメラマンの磯江啓一さんなどが出席した。
 同協議会では今後の活動として2月上旬までに、B5判でカラー20ページのレシピ集を作成する。2200部を印刷し、2月下旬までに教育委員会を経由して市内の小中学校の児童生徒に配布する予定。またレシピ集に関心のある一般市民にも配布していく。
 さらに平成24年度には、域・活きふらのネットワークと食のセールスプロモーション㈱ブレナイ社=札幌=とタイアップし、オムカレーとサイドメニューレシピをベースに市民を対象にした料理教室を開催する。
 同協議会事務局長の松野健吾さんは「富良野オムカレーを観光客のみのグルメとしてではなく、サイドメニューを開発し、広く市民に周知することにした。家庭でも手軽にオムカレーを食べてもらうには30年、40年もかかると思うが、地産地消をさらに進めていきたい」と話している。


完走めざし、友好も あす34回目の西脇子午線マラソン大会

 友好都市の兵庫県西脇市であす11日、第34回西脇子午線マラソン大会が開催され、富良野市から高橋慎一郎・選挙管理委員会事務局長(53)を団長に、麓郷中教諭の小西雅人さん(31)、飲食店従業員の本間智(ちえ)さん(33)が出場する。高橋団長と選手の小西さんと本間さんが7日午後、市役所を訪れて、能登芳昭市長に出発の報告を行い、大会に臨む意気込みを語った。
 小西さんは第3部10キロ、本間さんは第15部10キロに出場する。小西さんは「練習は十分にできなかったが代表に選ばれ、子供たちも出場することを知っているので恥ずかしくない成績を挙げたい」と話し、本間さんも「小学の時からクロスカントリー選手として長い距離を走るのを得意としているが、マラソンはあまり自信がありません。完走を目指し、西脇市民との交流も深めたい」と意気込みを語った。
 これに対して能登市長は「走るだけではなく、見聞も広めてきて下さい」と2人を激励した。
 富良野の選手団はきょう10日午前出発し、西脇市へ。同日は、西脇工業高校を見学した後、マラソン大会コースを下見する。この後、午後5時に西脇市役所を表敬訪問し、來住(きし)壽一市長をはじめ市議会議長、副市長、教育長らと歓談する。
 大会は午前9時から始まり、開会式で高橋団長が富良野市長からのメッセージを披露し、招待選手として小西さんと本間さんが紹介される。小西さんが出場する第3部は午前11時10分、本間さんが出場する第15部は同15分にそれぞれスタートする。

2011年12月8日木曜日

富良野高1年の田中怜恵子さん 花園女子セブンズに選ばれる

 今月27日に大阪・花園ラグビー場で開幕する第91回全国高校ラグビーフットボール大会のエキシビションマッチ「U―18花園女子セブンズ」に、北海道から富良野高校1年の田中怜恵子さん(16)ただ1人が選ばれた。同エキシビションは、日本ラグビーの7人制と女子ラグビーの普及強化を目的としたもので、全国から高校3年生以下の女子選手40人が選ばれた。田中さんは「普及の部」に出場する。
 田中さんは2000年、2004年に富良野高を率いて全国出場した田中彦好前監督(51、天売高教員)を父に持ち、ラグビーの経験はないが、富良野高でラグビー部のマネージャーを務めている。田中さんは「いきなり花園という大きな舞台に立たせてもらえることができるが不安もある。しかし、選ばれて大変嬉しい」と話し、花園で競技者としてデビューする。
 11月5日に江別市野幌で開かれた北海道協会主催のセレクションに参加した。約20人が練習やゲームを通じ、スクラム、タックル、パスワークなど基本技術に挑んだ。この結果、田中さんの運動能力が高く評価され、北海道から1人のみの選手として選ばれた。田中さんは、試合経験は全くないものの、マネージャーを務めながら男子に交じってタックルやスクラムに加わるなど共に汗を流している。
 坂口和紀監督(33)は「道内から1人のみ選ばれ、本校としても大変名誉で、男子部員の刺激にもつながる。花園では男子顔負けのプレーに期待したい。また本校での女子ラグビーの普及にも期待している」と喜びを語った。
 7人制ラグビーは女子も2016年に開催されるリオデジャネイロ五輪で正式種目としての採用が決定している。道内では札幌山の手が来春、女子部門を設立するという。田中さんは「これからは北海道も強化が活発になると思います。花園で全国レベルの技術を体験し、今後に生かしたい」などと気持ちを引き締めている。
 なお、このエキシビションは「普及の部」と「ハイパフォーマンスの部」に分かれ、1チーム10人で各2チームを編成して行われる。田中さんが出場する「普及の部」は同日午前11時から開かれる。



北海道日本ハムファイターズと9年目の交流 植樹祭と野球教室

 北海道日本ハムファイターズとの植樹祭・野球教室が3日、南富良野町のかなやま湖畔に整備されている「アオダモの森」と南富良野高校体育館で開かれた。今年は内野手の今浪隆博選手と捕手の今成亮太選手が来町し、バットの材料となるアオダモの苗木を植え、さらに同町と滝川市の野球スポーツ少年団の子供たちを対象に野球教室を開き楽しく交流した。
 同町では日本ハムファイターズの本拠地が北海道(札幌ドーム)に移ってから、野球のバットの材料となるアオダモの森を整備した。毎年、若手選手を招待し、アオダモの苗木などを植樹し、地元と滝川市の野球少年団を招き野球教室を開いている。今年で9回目。
 植樹祭は午前11時半から始まった。今浪、今成両選手が記念植樹を野球少年団の子供たちと行い、アオダモ25本、イタヤ10本、シラカバ15本の計50本の苗木を植樹した。
 この後、南富良野高校体育館に移動し、野球教室が午後0時40分から開かれた。参加したのは幾寅野球スポーツ少年団28人、南富良野中学校野球部員9人、滝川ピンネススポーツ少年団の32人。
 野球教室では池部彰町長、鹿野重博町議会議長が歓迎の言葉を述べた後、今浪、今成両選手が講師を務め、守備やバッティングなどを中心に基本プレーを約1時間半にわたり熱く指導した。
 子供たちはプロ野球選手の直接指導に感動しながら懸命に守備やバッティングに取り組んでいた。終了後はサイン会も開かれるなど、来シーズンに向けて活躍がおおいに期待される両選手と楽しく交流を行った。

2011年12月6日火曜日

占冠支署の消防職員3人 消防庁長官奨励賞を受賞

 消防庁が主催する「平成23年度消防防災機器の開発等、消防防災科学論文及び原因調査事例」で、富良野広域連合富良野消防署占冠支署の消防職員3人で共同開発した「ストレッチャー・スノー・アタッチメント(SSA)」が、消防庁長官表彰の奨励賞を受賞した。この功績に対して、富良野広域連合長表彰式が5日、富良野市役所で行われ、赤平正淑さん(53)、水越敦之さん(30)、八木洋幸さん(27)の3人に連合長の能登芳昭市長から表彰状が授与された。
 赤平さんら3人が開発した「ストレッチャー・スノー・アタッチメント」は、市販のスノーボードを活用し、板の上にストレッチャー(救急車両車載用)をはめ込む金具を取り付けたもの。
 同支署管内では冬期間に約80件の救急活動を行っているが、降雪による様々な路面変化に伴い、負傷者の安全性やストレッチャー自体の安定性を欠き操作も思うようにできないことが多い。さらに転倒による二次災害が発生する危険性もある。
 特にドクターヘリの出動の際には、搬送した負傷者をヘリコプターまで横づけするのに時間を要していた。こうしたことから赤平さんら3人は、冬期間の路上搬送の危険防止や隊員の疲労軽減をどうしたら解決できるかと、6ヵ月間かけて検証と実践を繰り返しながらアタッチメントを開発し、応募した。
 今年度は全国の消防署から65編の応募があり、赤平さんらが開発したストレッチャー・スノー・アタッチメントが消防防災機器の開発・改良の部門(42編応募)で見事奨励賞に選ばれ、10月21日、日本消防会館で開かれた表彰式で受賞した。
 この功績に対して連合長表彰となった。赤平さんらは能登連合長に受賞の報告と開発したストレッチャー・スノー・アタッチメントと実演した映像を披露した。
 赤平さんは「冬の救急活動では降雪のためスピーディーに負傷者を搬送することができなかった。占冠支署には13人の職員がいるが、全員でストレッチャーの改良を考えた。今回奨励賞を受賞したが、今後はどのタイプのストレッチャーにも対応できるようさらに改良し、レールやブレーキを取り付けるなどよりスピードアップできる搬送を行っていきたい」と受賞の喜びを語った。
 これに対して能登連合長は「素晴らしい工夫です。今年の冬の救急活動に生かし、さらにもっと活動的に救急搬送ができるよう努力して下さい」と3人の隊員の労をねぎらった。



鮮やかなイルミネーション 2階建ての住宅を電飾で彩る

 市内春日町で色鮮やかなイルミネーションで飾った住宅があり、近所の人たちや通行人の目を楽しませ評判になっている。「冬の寒い時期に少しでも心が和み温かくなってほしい」と本間幹章さん(63)が3年前から、2階建住宅の玄関と南側の壁一面に赤や青、緑、白など色鮮やかな原色で彩った豪華絢爛のイルミネーションを飾っている。
 本間さんは元NTTに勤め電気系統の技術職員だった。その専門技術を生かしてインターネットで購入したイルミネーションセットなどを使用し、11月末から1月下旬までの2ヵ月間、住宅の壁一面に設置して楽しんでいる。
 今年は車庫の壁も使い、ドラえもん、アンパンマン、ばいきんまんを新たに加えバージョンアップした。また玄関側には馬車やスカイツリーにあやかり、634センチのツリー、さらに高さ3メートルもあるジャンボハートもあり、ロマンティックでメルヘンの世界を醸し出している。
 本間さんは「電球はLEDを使用しているので電気代はあまりかかりません。毎日午後5時から9時まで点灯しているので見ていただければ嬉しい」と話している。

2011年12月3日土曜日

市内の垣脇真知子さん 日美絵画展の油絵部門で大賞

 全国公募絵画展「第12回日美絵画展」の油絵部門で大賞(外務大臣賞)を受賞した富良野市内の主婦の個展が、市立富良野図書館で1日から開かれており、会場を訪れる絵画ファンや来場者の目を楽しませている。桂木町3番33号の垣脇真知子さん(62)が開いている。
 垣脇さんは子供の頃から絵を描くのが好きで得意だった。40歳代まで会社勤めをしていたが、退職を機に本格的に油絵を始めた。10年前からは公募絵画展の日美絵画展に作品を応募しており、これまでに優秀賞4回、奨励賞1回を受賞している。
 今年の公募展では油絵や水彩画など8部門で約2000点の作品が寄せられた。その油絵部門で垣脇さんの作品が応募総数706点中、2位となる大賞に輝いた。
 大賞となった作品は静物画でタイトルは「FRESH FRUITS(フレッシュフルーツ)」。大きさはF20。垣脇さんは「今年の4月にリンゴの絵を描きたくてスーパーに行ったところ、レジのそばに置かれていた色鮮やかな包装紙が目についた。その包装紙がどうしても欲しくなり、リンゴと一緒に購入した」という。
 家に帰ってさっそく包装紙を広げ、その上に2種類のリンゴ7個を乗せて描こうとしたが、平面的で構図を決めるのに苦労した。そこで思いついたのが包装紙を手で丸めてくしゃくしゃにし、真上から描いた。
 静物画はふつう真横から描くが、垣脇さんの大胆な手法が審査員の目を引き付けたようだ。垣脇さんは、下絵を描かずいきなり絵具をつけ、1ヵ月ほどかけて一気に描き上げ、締め切りぎりぎりになって応募したという。
 垣脇さんはこれまで札幌や旭川で2人展やグループ展を企画したり、札幌ではカフェのギャラリーで個展を開いているが、地元での開催は初めて。展示している作品はここ4、5年で描いたお気に入りの24点。
 垣脇さんは「日美絵画展には今回で8度目の応募。これまで何度か入賞しているが大賞は予想もしていなかったのでとても嬉しい。この受賞作品を地元の人たちにも鑑賞してもらいたくて個展を開くことにしました。頭の老化防止のためにも新たな意欲を持って作品づくりに打ち込みたい」と話している。なお、同展は今月15日まで開かれる。



24年目の観光トイレ清掃が終了 富良野市が児童生徒会に感謝状を贈る

 今年も観光トイレの清掃ご苦労さまでした―布礼別小中学校(三浦徹校長、児童生徒数28人)で11月25日、「観光トイレ振り返り集会」が開かれ、席上、富良野市から感謝状が贈られた。
 同校では児童生徒たのボランティア活動の一環として、校舎近くに設置されている公衆トイレの清掃活動を毎年行っている。今年も大勢の観光客が利用し、「きれいなおトイレ、ありがとう」などとたくさんの感謝の言葉が寄せられた。
 このトイレ清掃活動は昭和63年から続けられ、今年で24年目。小学3年生から中学3年生の児童生徒計24人が4班に分かれ、「訪れる観光客に気持ちよくトイレを使用してほしい」と、4月下旬から10月下旬まで約半年間にわたり、週1回、放課後に交代でトイレ清掃を行った。
 このトイレは5年前から水洗化(簡易)になり、また掲示板と合わせて感想カードも設置された。観光客から寄せられた今年の感想カードは全部で111枚にものぼった。
 カードには、「スウェーデンから来ました。日本のトイレはきれいです」と外国人観光客からのお礼の言葉をはじめ、「トイレの神様がみんなの上に輝きます」、「トイレきれいでした。気持ち良く使わせていただきました」、「子供が急にトイレに行きたくなった時、突然トイレの標識がありました。神にもすがる思いで寄らせていただいたところ、すごく手入れの行き届いたトイレでビックリしました」など、布礼別地域を観光で訪れた道内外の大勢の利用者からお礼の言葉が続々と寄せられた。
 富良野市からの感謝状贈呈は平成7年から行われている。原正明経済部長が、「観光トイレを使用した大勢の観光客にいい印象を与えることは富良野の印象も良くなることにつながります。布礼別小中学校の児童生徒たちは富良野の最高の観光宣伝マンです」などとお礼を述べ、感謝状を児童生徒会長の桜庭玲実さん(中学2年)に手渡した。
 集会では、感想カードの紹介や各班ごとに反省会が開かれた。目標に対して結果はどうだったか、今後の改善点は何か、さらに学校や富良野市に望むことは何かなどを発表した。また、来年3月に卒業する7人の中学3年生一人ひとりに下級生から「7年間ご苦労さまでした。これからは私たちで頑張ります」などと書いた手作りの感謝状を手渡した。
 最後に三浦校長は「昭和63年からの長いボランティア活動は、布礼別小中学校の誇りです。トイレ清掃では嫌な日もあったことと思うが今年も立派に成し遂げました。半年間にわたる活動ご苦労さまでした」と子供たちの労をねぎらった。

2011年12月1日木曜日

富良野市子ども未来づくりフォーラムに300人

 富良野市教育委員会主催の「第5回富良野市子ども未来づくりフォーラム」が29日午前、文化会館大会議室で開かれ、市内の児童生徒が日頃取り組んでいる学習実践発表をはじめ、5月に行われた少年の主張で上位入賞を果たした生徒による発表、さらに山部小の5、6年生が5グループに分かれて、フラノ・マルシェの開発事業に対して未来への提言を行った。
 同フォーラムは、富良野市の未来づくりを目的に、児童たちが柔軟で独創的な提言を行っている。昨年までは提言のみの発表だったが、5回目の今年度は3部構成で行われた。このため出席者は児童生徒のみで200人を超え、各学校の教職員、市議会議員、一般市民など計約300人にのぼった。
 はじめに第1部として学習実践発表が、鳥沼小3、4年生19人による「総合的な学習鳥沼探検隊」を皮切りに、樹海小5、6年生18人が「自分たちで作った味噌と野菜で豚汁づくり」、東小4年生12人が「みんなにやさしい地域を考える」、富良野小6年生5人が「環境について考えよう」、扇山小6年生9人が「クリーンエネルギー・太陽光発電~地球の自然を残すために」、富良野西中3年の保田竜平さんが「よりよい学校づくりを目指す・ゼロ運動」、富良野東中1、2年生7人が「1・2年生のキャリア教育について」をそれぞれテーマに、これまで取り組んできた学習成果を力強く生き生きと発表を行った。
 続いて第2部として、5月に行われた富良野市少年の主張で最優秀賞を受賞し、上川地区大会で優秀賞に選ばれた富良野西中3年の早田優花さん、富良野市優秀賞の樹海中3年・宮田真衣さん、富良野西中2年・岡田実久さんの3人が「私ができること」、「心にとどくあいさつ」、「人の心」をそれぞれテーマに発表し、学校生活の中で体験した思いを力強く訴えた。
 最後に山部小の5、6年生が5グループに分かれ、フラノ・マルシェの開発事業に対して、「すべての年代が楽しめる映画館」、「高齢者に優しいサービスのある銭湯」、「観光客と家族のように触れ合える老人ホーム」、「みんなが安心して楽しめる公園」、「富良野の名物メニューで思い出に残るレストラン」をそれぞれテーマに、アンケート調査の結果や図表を掲示しながら富良野の未来づくりを提言した。
 児童生徒たちの学習発表や少年の主張、未来への提言を最後まで熱心に傍聴した市民は「子供たちの熱心に取り組む姿に感銘した。発表内容も良く、発表態度も力強く素晴らしかった。私たちも子供たちに負けないよう、未来のまちづくりに参加していかなければならない」と子供たちの意欲的な発表を称賛していた。



麓小ふれあいまつり 地域の高齢者多数を招待して開く

 「麓小ふれあいまつり」と銘打った校内イベントが22日、同校(田中和敏校長)で行われ、全校児童をはじめ教職員、地域の高齢者が一堂に会して、そば打ちといなり寿司づくりを体験した。
 異学年との共同作業、地域老人クラブとの交流を目的に6年前から開かれている。参加したのは全校児童18人、教職員9人、老人クラブ会員14人、そば打ち講師の前田政志さん(麓郷デパート夫婦食堂経営)ら計43人。
 8グループに分かれて、午前10時40分から、そば打ち、いなり寿司づくりを開始した。そば打ち体験では、秋に学校農園で収穫したそばを使用した。前田さんがそばの練り方や伸ばし方などを指導した。また、老人クラブの女性会員が、小揚げの中に詰めるご飯の量などいなり寿司の作り方を指導した。
 そば打ちでは女の子たちは「そばを練る時はとても力がいることが分かった」と話し、男の子は「何回も繰り返して平らにするのに大変だったが、とても楽しかった」と手作り体験の苦労を語った。また、いなり寿司体験では男の子も女の子も終始リラックスして約130個を1時間ほどかけて作った。
 一緒にいなり寿司づくりに加わった75歳の高齢者は「生まれて初めて自分でいなり寿司を作った。こんなに楽しいものだとは知らなかった」と終始笑顔だった。
 この後、全員でいなり寿司と手作りそばを楽しく試食した。また午後からは交流会が開かれ、全校児童が「手のひらを太陽に」、「大きな古時計」など6曲を合唱し、招待した老人クラブの会員たちを楽しませた。

2011年11月29日火曜日

500円の商品券で提供 富良野オムカレー協力店の12店舗

 500円の商品券1枚で富良野オムカレーが食べられます――富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、「富良野オムカレー」が今年7月で総提供数30万食を達成したのを記念して、「富良野オムカレー市民還元キャンペーン」を28日から、加盟の12店舗で実施している。
 富良野オムカレーは平成18年3月にご当地カレーとしてデビューした。初年度は8店舗で約3万食の売り上げだったが、その後約4万食、7万食超と右肩上がりに増えている。昨年からは協力店が14店舗になったこともあり、着実に提供数が増えている。同年9月に総提供数が25万食に達成し、今年7月で30万食の大台を超えた。
 同キャンペーンは昨年に続いて「ふらの市内共通商品券」の販売に合わせて企画された。同商品券(500円)を使って、同協議会加盟店で富良野オムカレーを注文すると、通常1食800円~1000円が500円で食べられる。
 提供している富良野オムカレーには、富良野百合根消費拡大キャンペーンの一環として、JAふらの百合根生産部会の協力でこの秋に収穫された「ユリ根」をトッピングとして使用している。
 蜂谷敬二副部会長は「現在ユリ根を栽培している農家は東山地域を中心に45戸。今年もおいしいユリ根が収穫できました。オムカレーと合わせてユリ根のおいしさを味わって下さい」とPRしている。
 同キャンペーンは12月4日まで12店舗で実施する。各店舗とも1日30食限定で提供する。なお、キャンペーンの実施店舗は次のとおり。
 ▽くんえん工房Yamadori=朝日町4番14号▽てっぱん・お好み焼き まさ屋=日の出町11番15号▽味処 笑楽亭=幸町7番21号▽朝日のあたる家=北の峰町13番28号▽民宿・お食事正直村=北の峰町21番7号▽カフェ&ビストロ パニエ=北の峰町22番27号▽キッチン,Rs(アールズ)=北の峰町13番28号▽ちいさなログカフェ ふらわ=山部市街地▽山香食堂=緑町9番20号▽Natural Dining(ナチュラクスホテル内)=朝日町1番35号▽ふらのの台所 なんまら=本町2番5号▽新富良野プリンスホテル内レストラン=中御料



富良野高校 生徒会の自主規約を検証 生徒、保護者、教師が熱く討論

 富良野高校PTA育成委員会が主催する「懇談会」が今月17日、同校で開かれ、「富良野高校生徒会自主規約を検証する」をテーマに保護者、生徒、教師の代表者らが出席し、それぞれの立場で意見を述べ、改善点や問題点を指摘した。
 同校では平成21年度から服装や頭髪の改善運動が行われ、2年が経過した。この間に制服など生徒会主導による自主規約が制定され、現在に至っている。数年前と比べると頭髪状況などは大きく改善されている。しかし、アクセサリーや化粧品の使用などについて問題点が挙げられている。
 こうしたことから「生徒会自主規約が現状のままでいいのか、学校生活や身だしなみの向上に向けて改善点はないのか」などを話し合うために、これまでの経過を検証しながら意見交換が行われた。出席したのは生徒会から生徒会長の堀紘子さん(2年)ら各クラス代表の60人、保護者側からPTA会長の箭原敏博さんら15人、教師側から中田校長ら20人。
 意見交換は約2時間にわたり熱心に行われた。自主規約について生徒側の3年生からは「個人として『何がダメなのか』ということが分かっているので、自主規約を厳しくすればいいとかという問題ではない。自主的に意識しやすいものにしていくべきだ」と事前の調査結果が報告され、自主規約についてはほとんど意識していない3年生が圧倒的に多いという。
 また、1、2年生側からは「ある程度の境界線を作るために自主規約はあった方がいいと思うが、規約の中身についてはあいまいだ。また、この規約は1、2年生で決めていないのでよく分からない」などと報告された。

2011年11月26日土曜日

平成23年度富良野市青少年表彰式

 富良野市教育委員会(児島応龍教育委員長)主催の平成23年度富良野市青少年表彰式と文部科学大臣表彰伝達式が23日、文化会館で行われた。青少年表彰では農業の傍ら消防団員として活躍している中島賢昭さん(26)と50年近くにわたり鳥沼公園で巣箱かけを継続して実施するなど、地域環境に取り組んでいる鳥沼小学校(丸山雅市校長、児童数51人)が表彰された。また、能登芳昭市長から長年にわたる地域による学校支援活動の推進で優れた実績を挙げている富良野小学校(宮下敏校長)に文部科学大臣表彰状が伝達された。



待望のオープン 富良野スキー場・富良野ゾーン

 富良野スキー場・富良野ゾーンのロープウェー山頂駅付近のコースが滑れるようになり22日から、今シーズンの営業を始めた。同スキー場では今月19日オープンを予定していたが、21日から22日早朝にかけて本格的な雪が降り、同コース付近では50センチ以上の積雪となった。
 このため、ロープウェー山頂駅に隣接するザイラー、白樺、スピースの各コースで滑走が可能になった。祝日の23日は、無風快晴の穏やかな天候に恵まれたため、地元をはじめ旭川、帯広、札幌方面から職場仲間や家族などがぞくぞくと詰めかけ、新雪が積もったコースでスキーやボードで初滑りを存分に楽しんでいた。
 帯広から来た20歳代の男性グループ8人は「帯広方面にもスキー場はあるが、雪はまだ降っていない。シーズンのはじめはいつも仲間を誘って富良野でスキーを楽しんでいる」と話し、また旭川の男性は「きょうの富良野での初滑りを楽しみにしていた。毎シーズン富良野スキー場で何度も滑っており、スキー場から眺望する大雪・十勝岳連峰は素晴らしいロケーション。また雪質も最高ですね」と全長約800メートルのザイラーコースをボードで何度も滑り降り、初滑りを仲間たちと一緒に楽しんでいた。
 同スキー場では「昨シーズンは雪不足でオープンできたのは予定より3週間以上も遅れた。今シーズンはまとまった雪がようやく今週はじめに降り、ロープウェー山頂駅付近では圧雪で40センチ以上も積もっている。23日は祝日だったため来場者は450人にものぼった。今後の降雪によるが、全長3000メートル以上あるスピースコースを山麓まで滑れるように努力したい」と話している。

2011年11月22日火曜日

身の丈にあった予算を堅持 平成24年度の予算編成作業始まる

 富良野市は18日、平成24年度の予算編成打ち合わせ会議を市役所大会議室で開き、出席した各部局の部課長や係長職の職員に対して、新年度の富良野市予算編成方針をはじめ、予算編成に向けた財政状況や予算要求基準、予算編成日程などを説明した。
 冒頭、能登芳昭市長は平成24年度の編成予算方針として①第5次富良野市総合計画の推進②「身の丈にあった予算」の堅持③「協働のまちづくり」の推進―の3つの基本方針を挙げた。
 第5次富良野市総合計画の推進にあたっては、2年目を迎える同計画では掲げる目標の達成に向け、施策の推進に十分な配慮を行うとしている。
 「身の丈にあった予算」の堅持に対しては、持続可能な財政運営を図るを基本に置き、創意工夫による歳入の確保に積極的に取り組むとともに、歳出においては「スクラップ・アンド・ビルド」を徹底する。不要不急の事業の見直しや、事業の統合などの検討を行い、財政調整基金の活用など均整のとれた事業を推進し、身の丈にあった予算の堅持に努めるとしている。
 「協働のまちづくり」の推進では、多様化し増加する市民ニーズに対応するため、市民や各団体との共助の取り組みを進める。
 この後、総務部財政課の担当者が予算編成に向けた財政状況、予算要求基準、予算編成日程、予算資料の作成などの説明を行った。この中で予算要求書の提出期限を12月2日までとし、12月5日から同下旬にかけて財政課要求内容のヒアリングを行う。1月中旬から同下旬にかけて理事者による査定が行われ、2月中旬までに予算案決定の総括打ち合わせ会議が開かれる予定。



ふらのスキー少年団で結団式 小中高生85人入団

 今シーズンも華麗に滑って下さい――FSJふらのスキー少年団の2012シーズン結団式が19日、市立富良野小学校で行われた。
 今シーズンは小学1年生13人をはじめ、新入団員30人が加わり、富良野、東、扇山、山部、樹海の5小学校と富良野東中、富良野西中、山部中の計3人、富良野高校1人の計85人の児童生徒が入団。
 はじめに杉村賢一団長が「今シーズンは43回の活動を行います。技を磨き、ルールとマナーを守り、心と体を鍛えて下さい。今年は富良野スキー場が開設されて50年になりますが、今年も華麗に滑り1シーズン一緒に頑張りましょう」などとあいさつ。続いて6年生を皮切りに学年ごとに団員と指導団員21人の順に自己紹介が行われ、それぞれ今シーズンの意気込みを語った。
 この後、団員を代表して富良野小学校6年の有原祐香さん、近田大尊さん、杉野羽衣子さんの3人が「技を磨き、ルールとマナーを守り、また下級生の世話を行います」などと、元気よく宣誓。
 団員たちは、手元の練習計画日程を見ながら、12月17日から予定されているスキー場での練習開始を心待ちにしていた。

2011年11月21日月曜日

8代目ですヨロシク 新ふらのカレンジャー娘5人を任命

 地元の豊かな食材を発信している市民団体「食のトライアングル(農・商・消)研究会」(飯沼巌会長)は16日、8代目「ふらのカレンジャー娘」の任命式を富良野緑峰高校で行った。任命されたのは園芸科学科の岡田彩美さんら女子生徒5人。
 同研究会では、地元の食材に付加価値を付けたカレーを通して、市内をはじめ道内外に富良野の魅力を発信・PRするのを目的に、1年任期で同校の2年女子生徒をカレンジャー娘として任命している。
 はじめに飯沼会長が一人ひとりに任命書とキャップ、エプロン、たすき、スプーンの記念品を手渡した後、「先輩たちが築き上げた日本一の名誉を汚すことなく、カレンジャー娘ここにあり、と精進し、これからの活躍を期待します」と激励した。続いて小島和明校長が「カレンジャー娘は地域の財産。緑峰高校は地域との結びつきを強めており、同研究会と連携して全国に富良野の良さを発信してほしい」と期待を寄せた。
 さらに7代目リーダーの三澤栞さん(3年)が「これまで私たちカレンジャー娘は富良野を元気にしたいという願いのもと、ご当地グルメ『富良野オムカレー』による地産地消活動を行ってきました。これからは一人ひとりが責任を持って誰かのために行動できるよう頑張って下さい。そして歴代カレンジャー娘の伝統と意志を継承し、8代目にしかできない活動を実践してほしい。応援しています」とエールをおくった。
 これに対して8代目リーダーの岡田さんが「私たち5人はこれまで7代の先輩方の意志と目標を継承し、8代目カレンジャー娘として、富良野農業活性化と地産地消に基づいた食育活動を通して、富良野食材の魅力を多くの人に伝えられるよう、頑張りたいと思います」と意気込みを述べた。
 なお、その他のカレンジャー娘は次のとおり。
 及川里恵、小林さや、鶴谷穂乃佳、中川亜海



主張と実践発表会 富良野市ことぶき大学3校の生徒約100人が楽しむ

 富良野市ことぶき大学3校の「主張・実践発表交流会」が16日、文化会館大会議室で開かれた。富良野、山部、東山3校の学生約100人が集い、社会問題や研究テーマなどの主張、さらに合唱や踊り、演奏などの実践発表を楽しく行った。
 はじめに主張と研究発表が行われた。発表したのは富良野校本科2年の田中靖雄さんを皮切りに、山部校の清水美子さんら3人、富良野校本科2年の野村敏男さん、同3年の藤田忠昭さん、同4年の稲葉安次さん、東山校の藤本トメ子さんら2人、富良野校大学院2年の篠田瞳さん。
 「TPP」、「花言葉」、「浄土真宗」、「名前の変遷」、「富良野」、「東大演習林と東山樹海」、「写真と散策の富良野観光マップ」をそれぞれテーマに、日頃考えていることや研究成果などを10分間の制限時間内で発表した。
 また午後からは、参加者全員で「旅愁」を合唱した後、山部校を皮切りに富良野校本科4年、同大学院1年、同大学院2年、富良野校本科3年、富良野校研究生、東山校、富良野校大学院2年、富良野校本科1年の順で合唱や踊り、朗読などを次々に行い、練習成果を楽しく披露し合った。
 特に最後に発表した富良野校本科1年のスコップ三味線による「浪花節だよ人生は」は大うけ、会場から大きな拍手が続いた。

2011年11月17日木曜日

もっとスキーを楽しんで 子供たちを集めフォーラムと抽選会

 富良野の子供たち、スキー、スノーボードを好きになり存分に楽しんで下さい―富良野スキー場開設50年記念事業実行委員会(会長・能登芳昭市長)主催の「ふらのスキー・スノーボードフォーラム」が15日夜、富良野文化会館大ホールで開かれ、約300人の小中学生と保護者が北海道や富良野をベースに活躍しているプロスキーヤーとプロスノーボーダーによるトークショーとムービー上映を楽しんだ。
 同実行委員会では富良野スキー場が開設されてから今シーズンで50年を迎え、また近年同スキー場の利用者が減少を続けていることから、市内の小中学生をはじめ海外を含めた国内の利用増と拡大を図るため、総額2700万円の事業予算を組み、市内小中学生を対象としたリフト無料パス券の発行をはじめ、様々なイベント事業を展開する。
 その第1弾として同フォーラムが企画された。出席したプロスキーヤーとプロスノーボーダーは計7人。はじめに富良野にスキースクールを設立したプロスキーヤーの木村公宣さん(41)と富良野出身でSAJナショナルデモンストレーターの井山敬介さん(31)、札幌出身で世界各国の山にアプローチして滑走するプロスキーヤーの児玉毅さん(37)の3人がトークを行った。
 木村さんは「富良野に来て今シーズンで9年目。ワールドカップ大会に出場したのは富良野大会が初めて。世界各国のスキー場を滑っているが富良野スキー場が最高」と話し、また井山さんは「スキー場まで5分。小さい頃からスキーを楽しんでいる。16歳の時に富良野を離れてスキーを職業としているが、やはり富良野が1番いい」、そして児玉さんは「富良野の雪質は本当に素晴らしい。富良野の子供たち、もっとスキーやスノーボードを楽しみ、滑り、学んで下さい」などと話し、会場に詰めかけた大勢の子供たちにスキーやスノーボードの素晴らしさを伝えた。
 また、この日のフォーラムのために制作されたプロスキーヤーとプロスノーボーダーによる華麗でアクロバット的な映像が上映され、子供たちに感動を与えた。最後に豪華景品が当たる抽選会が行われ、各メーカー協賛の豪華なスキー用品が提供され、子供たちを喜ばせた。



今年の「新酒 富良野」も美味しい

 「ふらのワイン華酔祭(かすいまつり)」と銘打ったワインフェスタが15日夜、ふらのワインハウスで楽しく開かれた。市民100人が、この秋に醸造された「新酒富良野」など4種類のふらのワインを味わい、ワイン料理に舌鼓を打ち、ワインづくしの夜のイベントを堪能した。
 5年前までは「ふらのヌーヴォー祭り」として開かれていた。華酔祭と銘打ってからは4回目。新酒はオリビア種とセイベル種の原料ぶどうを使用してリニューアルしたもの。今年は好天に恵まれ、昨年に続いて糖度が高く良質の新酒が出来上がったという。
 その新酒と「サーモンマリネ」、「マグロのタルタル」、「野菜とベーコンのチーズパイ」など18種類のワインに合ったオリジナル料理がズラリと並べられた。参加した市民の約半数以上は常連で若い女性も多い。毎年参加しているという20歳代の女性は「今年も非常に美味しいですね」と、なみなみと注いだワイングラスを片手に、談笑しながら新酒を楽しく味わっていた。
 なお、新酒富良野(720ミリリットル)は16日から市内小売店で限定発売(1000本)されている。価格は1300円。

2011年11月15日火曜日

北時計の再活用を 4ヵ月間の実績を市に報告

 「北の国から」放映30周年記念事業は、5ヵ月間の日程を消化して10月30日で終了したが、7月1日から「北時計」の運営に携わったボランティアグループ「あかなら」の篠田信子代表ら3人が11日、市役所を訪れ、4ヵ月間にわたり運営してきた実績やアンケート調査結果などの報告書を能登芳昭市長に提出した。この中で篠田代表は「喫茶店としての空間は外せない。施設として再活用してほしい」などとアンケート調査結果を踏まえて強く要望した。
 30年前、ドラマ「北の国から」の放映と共に全国から多くの観光客が訪れ、富良野の知名度は急速に上がった。同時期に開店した「北時計」はドラマのロケ地として、またくつろぎの場として富良野の観光に大きく貢献。富良野にとって大切な観光資源となった。しかし昨年秋、オーナーが同施設を富良野市に寄贈し、その後市の管理下に置かれ閉店となった。
 今年でドラマ「北の国から」が放映30周年を迎えたことから、記念事業を行うため実行委員会が設立された。6月1日から「北の国から広場」の開設をはじめ、「拾って来た家」の敷地内にモニュメントを建設、10月には倉本聰さんの記念講演会が開かれるなど、5ヵ月間にわたり様々な記念イベントが繰り広げられ、全国の“北の国からファン”など大勢の観光客が訪れた。
 その記念事業の一環として「北時計」の運営を篠田代表ら23人で構成する市民ボランティアグループが7月1日から、自主営業を行い、訪れる観光客に対応した。期間中の来客数は5000人を超えた。また「北時計の建物をこれから残してほしいか」など6項目にわたるアンケート調査を実施した。その結果、約1900人が回答を寄せた。
 調査結果によると、来客は8割以上が道内、道外で占めた。また、男女別では女性が6割近く。年齢別では40~60歳未満が最も多く約4割を超えた。次いで20~40歳未満が約3割近く。再訪と初めての実数では再訪者が約6割近くを占めた。
 施設の活用については「残す」が99・89%を占め、「無くてもよい」の回答者はわずか2人のみだった。
 アンケート調査に書き込まれた今後の使用方法としては①今まで通り喫茶店として②ギャラリーやミニコンサート会場として③作品の展示やコミュニティの核など文化活動の発信場所として④高齢者のサロンとして―が挙げられた。
 そのほかの意見としては「大人になったら北時計に来るのが夢でした。年に1度しか来れませんが残して下さい」(大阪)、「北の国からが心のよりどころです。孫ができたらぜひ一緒に来たい。その時まで残してほしい」(愛知県)、「北時計に来るのが富良野に来る楽しみです。自分も何ができるか奈良に帰って考えます」など北時計の存続を求める要望が圧倒的に占めた。
 篠田代表は「ボランティア一同、この4ヵ月間の経験は衝撃的であり、かつ貴重な体験でした。北時計は観光客のみのものではなく、市民にとっても大切な財産で貴重な資源は残すべきだと、さらに意を強くした。閉まっているのを見ると寂しい」と市長に伝えた。
 これに対して能登市長は「長い期間ご苦労さまでした。ボランティアでの運営は大変な功績です。北時計は観光施設として最高の場所にあります。今後の管理については市独自では決められないので今後は検討委員会を設置して協議していきたい」などと述べ、北時計の再運営に向け前向きな姿勢を示した。



御料地域、開基100周年へ
開拓碑の敷地で記念植樹と、排水溝の手直し作業

 市内御料地域が開拓されてから来年で100周年の記念の年を迎える。2月に記念式典と祝賀会が開かれる予定だが、これに先立ち今月3日の文化の日に、記念植樹が中御料の御料神社跡地に建設された「開拓碑」の敷地内で行われた。
 同地区は大正2年5月19日、奈良県吉野郡中荘村出身の植崎昇二郎翁(団長)を中心に、奈良県から40戸が集団入植し、開拓が始まった。来年で開基100周年を迎えることから、御料地開基100周年記念事業協賛会が設立された。上御料自治会会長の羽山和男さんを協賛会長に選び、準備を進めている。
 その記念事業の一環として同日、協賛会の役員など多数参加して、記念植樹と開拓碑台石のモルタル補修、排水路の掘削などを行った。
 記念植樹では、イチイ1本、イチョウ2本、ヤマモミジ6本の苗木を1本1本丁寧に植えた。また開拓碑は開基50周年に合わせて建立されたもので、すでに半世紀が経過。このためモルタル部分が劣化していることから補修を行った。
 さらに周辺の水はけを良くするため、重機やユンボを使用して改修作業を行うなど、周辺の環境整備を行った。このほか記念誌の発行に向け編集作業も行っている。同協賛会では開基100周年という大きな節目に当たるため万全の態勢で準備を進めている。

2011年11月14日月曜日

2年連続全国大会出場
富良野バドミントンジュニアクラブの西尾奈純・七宮優羽ペア

 全国大会ではベスト8が目標―今年で20回目の記念大会となる全国小学生バドミントン大会が12月末、釧路市で開催されるが、富良野バドミントンジュニアクラブ(品田勝監督、24人)に所属する扇山小5年の西尾奈純(なずみ)さん(11)と同4年の七宮優羽(ゆう)さん(10)のペアが北海道を代表して2年連続出場する。両選手は8月の北海道予選で準優勝しており、「全国大会は北海道で開かれるので8位以内を目指したい」とほぼ1日の休みもなく、練習を行っている。
 西尾・七宮ペアは、1年生の時から同クラブに所属している。学年は違うが2人とも大の仲良し。練習するにつれメキメキと上達。昨シーズンは北海道大会で準優勝を飾り、12月に愛媛県松山市で開かれた全国大会4年生以下女子ダブルスに出場し、初戦で勝利するほどの実力になっている。
 今シーズンも6月に開かれた旭川地区予選で5年女子以下のダブルスに出場し昨年に続いて準優勝を飾った。そして8月20日、滝川市で開かれた北海道予選大会に出場。
 同大会には各支部から勝ち抜いた38ペアが出場し、全国大会の出場権を懸けて全道一の実力を競い合った。
 西尾・七宮ペアは昨年の大会で準優勝を飾ったことから、第2シード2回戦から出場した。初戦で北空知・深川ファミリーのペアを2―0で破ったのを皮切りに、3回戦、そして準決勝とも2―0でそれぞれ下し、2年連続決勝に進出した。
 決勝の相手は昨年同様旭川・高台少年団に所属するライバルで強敵の藤原遥花・遠藤みのりペア。旭川支部予選の決勝で負けていることから雪辱に向けて試合に臨んだ。しかし、1セット目は8―21、2セット目も14―21の大差で敗れ、無念の準優勝だった。
 西尾・七宮ペアは週2回、午後7時から2時間、富良野東中学校と富良野西中学校の体育館で、その他の日もスポーツセンターでほぼ毎日練習を行っている。
 全国大会は12月23日午後4時半から開会式が湿原の風アリーナ釧路で開かれ、25日から27日にかけて個人戦が行われる。西尾・七宮ペアは「全国大会まで2ヵ月近くあるので、しっかりと基礎体力をつけながらトレーニングを行い、全国大会ではベスト8が目標です」と闘志を燃やしている。
 指導をしている品田監督(富良野緑峰高校教諭)は「2年連続の準優勝で全国大会に出場することになったが、北海道予選も厳しい試合展開だった。しかし西尾・七宮ペアは粘り強い試合を行い、決勝まで勝ち進んだ。だが、決勝では相手のペアの強さに飲まれたためか、攻める場面が少なく敗れた。もっと強い気持ちを持って試合に臨むことが大事。西尾選手はスマッシュに力がある。七宮選手は守備範囲が広い。両選手の優れた能力を発揮できれば全国大会でも活躍できると思う。縄跳びなど基礎トレーニングも大事なので、全国大会を前にもっと練習の幅を広げていきたい」などと話し、両選手の活躍に期待を寄せている。



道水産林務部主催の「北の海のめぐみ食育推進出前授業」

 北海道水産林務部主催の「北の海のめぐみ食育推進出前授業」が9日、富良野小学校の5年生(98人)を対象に行われた。標津漁業協同組合職員と漁師の計3人が講師となり、漁労作業の説明や鮭のさばき方などの実演を通して、子供たちに水産業への関心を高めてもらった。
 同部では昨年度から、道産水産物給食導入モデル事業の一環として、水産物になじみの薄い内陸部の児童生徒を対象に1校を選び実施している。今年度は富良野小学校が選ばれた。
 はじめに標津漁業協同組合職員の長谷川学さんが標津町で水揚げされる秋鮭について「放流された鮭の卵は5000キロ離れたアメリカまで泳ぎ、4年かけて故郷に戻ってきます。鮭は頭も骨も内臓も捨てるところがまったくありません」などと話し、定置網など漁労作業についても分かりやすく説明した。
 この後、漁師の皆川秀美さんらが2ヵ所に分かれて標津町から運んできた秋鮭6匹を包丁でさばく実演を行った。皆川さんらは用意した体長40センチほどで重さ3キロの秋鮭を包丁で頭を切り落とした後、2枚におろし、筋子や白子を取り出し、さらに心臓や肝臓などについて説明した。
 その様子を見ていた女の子たちの中には「わーかわいそう」と目をそらす子もいた。しかし男の子たちは「頭の中も見たい」と要求。皆川さんはこれに応えて、黒い目玉を取り出して2つに切り落とすと、見物していた児童たちは「わー」と大きな声を上げていた。また、「筋子は何個あるのですか」など熱心に質問する男の子もいた。
 学校側では「今回の出前授業で子供たちが水産業や魚について関心を持ち、魚を積極的に食べようとする気持ちにつながってくれれば」と話している。
 なお同日、富良野学校給食センターは、この出前授業に合わせて標津産の海の幸を使った「標津産ほたての道産子汁」、「標津産鮭の塩焼き」の2品を学校給食(富良野、中富良野、占冠の27小中学校、約3000食)の献立に取り入れ、秋鮭の美味しさを子供たちに伝えた。

2011年11月10日木曜日

日台親善国際交流U―15軟式野球大会 富良野管内から選手6人選ばれる

 今年で5回目を数える「日台親善国際交流U―15(15歳以下)軟式野球大会」の北海道選抜チームに、富良野、南富良野、占冠3市町村の4中学校から選手6人が選ばれた。同チームは24人の選手で編成され、昨年コーチとして派遣された富良野西中学校事務職員の明石昌人さん(41)が監督を務める。6人は12月1日に新千歳空港から出発し、台湾の中学生と野球を通して7日間の日程で親善交流を図る。
 同大会は、北海道と台湾の中学3年生が野球を通して技術のレベルアップと国際親善交流を図るのを目的に、毎年開かれている。北海道選抜チームは昨年2チーム計45人だったが、今年は1チーム24人で編成された。
 その中に富良野東中学校の内野手・石塚和希さん(14)と長谷川海斗さん(15)、外野手の紙谷拓さん(14)、山部中学校の投手・小早川星也さん(15)、南富良野中学校の内野手・坂本大地さん(14)、トマム中学校の投手・加藤魁刀さん(14)の6選手が選ばれた。
 交流大会は12月2日から4日まで3日間行われ、1日2試合。2日目は今年の夏に富良野を訪れ、市内の中学生と交流試合を行った高雄市大仁國中学校と対戦する。
 北海道選抜チームは大会に向けて、5日に3回目の合同練習が富良野市内のグラウンドで、午前8時から午後4時まで集中して合同練習を行った。さらに最後の合同練習が今月19、20日、白老町で行われるが、選手たちは気持ちを一つにして台湾遠征に臨む。
 富良野管内から選ばれた選手6人は「選抜チームに選ばれたプライドを誇りに、元気良く笑顔で楽しくプレーしたい」、「合同練習ではバントの処理が思うようにできなかったので交流大会までにはしっかり対応できるようにしたい」、「夏に対戦した台湾チームとの交流試合では全く打てなかったのでリベンジしたい」、「これまで3回の合同練習でみんなと気持ちが一つになりまとまりが出てきた」などとそれぞれ感想を述べ、台湾遠征に臨む意気込みを語った。
 監督の大役を務める明石さんは「昨年はコーチとして参加し、北海道選抜チームの成績は2チームとも5勝1分の成績だった。台湾チームもレベルが高くて強いが今年も昨年以上の成績を挙げたい。今日で3回目の合同練習を終えたが、選手同士の息も合い選抜チームとしての一体感が出てきた。まだバント処理など課題はいくつもあるが、今月19、20日に白老町で行う宿泊合同練習でより精度を高めていきたい」などと選抜チームの活躍に期待を寄せている。
 なお、北海道選抜チームは7日朝、台湾を出発し同日午後、帰国する。



来年4月まで越冬 SL保存会の会員が冬囲い

 富良野蒸気機関車保存会(辻澤寅男会長、会員数90人)の会員が8日、富良野文化会に隣接して展示されているSL「デゴイチ」の今シーズン最後の手入れや清掃を行い、冬囲い作業を行った。
 同保存会は昭和51年に発足して以来、富良野市に旧国鉄から文化財として永久貸与された蒸気機関車の管理や清掃を4月から11月にかけて毎月実施している。野ざらし展示のため、定期的な点検は欠かせないという。夏は雨、冬は凍結が大敵で、そのまま放置しておけば、短期間で赤くさびがつき腐食してしまう。
 このため、辻澤会長ら多数の会員が毎月、展示場所に集合し、動輪をはじめ車体全体のさび落としや清掃を行っている。11月に入ると機関車を特製のビニールシートで被う冬囲いを行っている。
 こうした保存会の努力で、デゴイチは35年経った現在でも当時と全く変わらない状態で保存され、勇姿を市民や観光客に披露している。また、小学生や幼稚園児の社会勉強の場に活用され、さらに観光客の記念撮影の場として多くの人たちの目を楽しませている。
 同日は気温が10度以下の肌寒い陽気となった。この中、辻澤会長ら会員20人が午後1時までに集合し、機関車と石炭車に計3枚のビニールシートを2時間ほどかけて被せた。
 会員たちは、はしごで機関車の上に登り、足場を確保。下にいる会員からは「気をつけろ、落ちるなよ」と注意を促し、力を合わせ少しずつ引き揚げ重いシートを1枚ずつ被せていた。また女性会員は周辺に落ちている落ち葉やゴミを拾う清掃を行っていた。
 辻澤会長(72)は、「今年は27年間も会長を務めた町屋勇さんや長年にわたり全面的に協力してくれた重綱一雄さんが相次いで亡くなり寂しくなった。今年も4月から毎月1回デゴイチの汚れ落としなどを行ってきた。屋外の展示としては会員の協力があり35年前と変わらない。10月に訪れた神戸の観光客から、よく保存され綺麗ですと、ほめられた」と今シーズンの活動を振り返った。

2011年11月8日火曜日

原田武さん法務大臣表彰を受賞

 保護司として長年にわたる功労で、富良野市北の峰町2番3号の原田武さん(73)が法務大臣表彰を受賞し、このほど、能登芳昭市長に受賞の報告と喜びを伝えた。
 原田さんは元市役所職員で職務上から保護司としての役割が求められ、平成6年12月に就任した。退職後も引き続き保護司活動に専念し、同13年4月から富良野地区保護司会常務理事に就任。さらに同15年5月からは副会長から富良野支部長になり、17年5月からは富良野地区保護司会の会長を務めるなど、16年余にわたり罪を犯した人たちの社会復帰に向け尽力している。
 また、原田さんは保護司のほかに、北の峰連合会会長、北の峰第1町内会会長、北の峰振興協議会会長、富良野文化協会会長、北海へそ踊り保存会会長などを現在も務めており、地域自治の振興や文化、郷土芸能の普及活動にもそれぞれのリーダーとして活躍している。
 原田さんは「罪を犯した人たちが更生していかに社会復帰させてあげるのが私たち保護司の務めです」と能登市長に報告。これに対して同市長は「長年にわたり大変ご苦労様でした。今後も富良野沿線の保護司会活動の先頭に立って尽力をお願いします」と労をねぎらい、大臣表彰を祝福した。
 なお、富良野沿線5市町村の保護司は45人。このうち富良野地区には22人。同地区管内では保護観察など10人を担当している。



日本一の「絵本文庫」を目指して 富良野ロータリークラブで78冊寄贈

 富良野ロータリークラブ(松井敬直会長、会員数47人)は5月に開催した創立50周年記念式典で、市立富良野図書館に図書の贈呈を行うことを発表していたが、このほど、1階児童書コーナーに「ロータリー絵本文庫」が設けられた。記念事業委員長の荒木毅さんが同館を訪れ、宇佐見正光教育長に総額50万円相当の絵本と児童用閲覧テーブル台・椅子(9脚)を贈呈した。
 寄贈された絵本は「めっけもののサイ」、「じゃがいも畑」など仕掛け絵本を含め78冊。荒木委員長は「子供たちの活字離れが心配されています。幼児期から絵本に親しむことは豊かな感性につながり、本の好きな子供に育つと思います。市立図書館の図書冊数は全道的にも多く、充実していると聞いていますが、これからは絵本文庫日本一を目指して充実させて下さい」と期待をかけた。
 これに対して宇佐見教育長は「市立図書館の図書貸し出し冊数では児童書の比率が全体の40%を超えており、児童一人当たりの貸し出し冊数は全道平均の約1・5倍に当たる18・1冊です。現在絵本の冊数は1万653冊。また、児童書は3万1000冊を超えている。市民の協力をなど得ながら絵本文庫の充実をさらに図り、利用増につなげていきたい」とお礼を述べた。

2011年11月7日月曜日

功労者9人と貢献者1人称える
 富良野市主催の平成23年度富良野市功労・貢献者の表彰式が3日午前、市役所大会議室で開かれ、功労表彰者として自治功労の宮田均さん(57)をはじめ、自治功労5人、産業経済功労、福祉功労、教育・科学功労、文化功労の各1人、貢献表彰者として地域振興・青少年健全育成に努めた長坂勝美さん(79)の計10人が表彰され、長年にわたる地域振興や社会貢献の功績をそれぞれ称えた。
 はじめに能登芳昭市長が受賞者10人の功績を紹介した後、「今後とも市民生活の向上と本市の発展に変わらぬご指導とご支援を賜わりますようお願い申し上げます」と式辞を述べ、宮田さんを皮切りに一人ひとりに表彰状を授与した。
 さらに北猛俊市議会議長、本間勲、北口雄幸両道議会議員の3人がそれぞれの立場で祝辞を述べ、10人の功績を称えた。これに対し受賞者を代表して福祉功労の井上和正さん(84)が「大変名誉あるものを受賞しました。市民の支援や関係者の協力があったことから栄えある表彰につながったと思います。これからも富良野市の発展のため一層の研鑚に努めてまいります」と謝辞を述べた。
 なお、富良野市功労者数は今年度の9人を加え計366人、また貢献表彰者は計11人となった。その他の受賞者は次のとおり。
 ▽自治功労 大西友弘(79)、藤原稔(78)、糠谷淳一(75)、菅野功(72)▽産業経済功労 千戝重夫(70)▽教育・科学功労 倉橋昭夫(75)▽文化功労 加納千園(69)



 富良野ソフトボール協会ナイターリーグ戦閉会式

 富良野ソフトボール協会(澤村重雄会長)主催の「平成23年度ナイターリーグ戦閉会式」が10月29日夜、瑞穂コミュニティセンターで開かれ、優勝チームや打撃部門などで優秀な成績を挙げた選手を表彰し、その健闘を称えた。
 今シーズンは1部、2部、3部に各5チームの計約200人の選手が出場し、5月中旬から9月上旬にかけて、2回総当たりで熱戦を繰り広げた。しかし8月にはマイマイガやクスサンの大量発生で試合が度々中止になり、さらに8月下旬から雨の日が多く日程通り試合を終了することができなかったという。
 約4ヵ月間にわたる熱戦の結果、1部リーグでKING、2部リーグでNEタウン、3部リーグで富良野シニアが優勝を飾った。1部リーグのKINGには澤村会長から優勝旗が授与された。さらに個人表彰では打率、打点、本塁打、防御率、最多勝の各部門で第1位の好成績を挙げた選手をそれぞれ表彰した。
 表彰式には各チームの選手約60人が出席した。表彰式では澤村会長が「今シーズンは夏場に蛾が大量に発生し、また雨の日が多く思うように試合ができなかった。しかし、各チームの協力により9月上旬までに無事全試合を消化することができました」などとシーズンを振り返り、各チームと選手の健闘を称えた。続いて懇親会が開かれ、生ビールなどを飲みながら和やかに交流し、シーズン最後の行事を締めくくった。

2011年11月4日金曜日

市立図書館の1日図書貸し出し冊数 過去最多の1700冊

 市立富良野図書館(近内栄一館長)の10月29日の図書貸し出し冊数が1700冊にのぼり、平成3年7月のオープン以来最多となった。また、入館者数も3272人で過去最多を記録した。同館では「この日は図書館まつりの最終日で、ハロウィンパーティーや読み聞かせボランティア研修会、絵本づくり教室などイベント行事が重なったこともあるが、貸し出し冊数がこれほど多くなるとは思ってもみなかった」という。
 同日午後1時半から開かれたハロウィンパーティーには、仮装した子供たちを中心に約2000人が参加する大人気だった。また、読み聞かせボランティア研修会と絵本づくり教室にも多数の市民が参加したことから入館者数がこれまでの最高となった。
 このため館内は大勢の子供たちと市民でごった返した。こうしたことから図書の貸し出し冊数が一気に増えた。これまでの最多貸し出し冊数は昨年5月8日の1305冊だった。同日はそれをさらに400冊近くも上回り、過去最高となった。1日の平均貸し出し冊数が570冊のため、その3倍にも達したことに同館職員は驚いている。



富良野東中2年生94人が職場体験

 富良野東中学校の2年生が10月13、14日、市内の飲食店や病院、幼稚園、市役所など36カ所で「職場体験学習」を行い、将来の仕事に向け真剣な表情で取り組んでいた。
 同校では、生徒たちが将来の職業や今後の進路に対して意識を高め、地域の職場との関わりを通して社会性を学ぶのを目的に毎年、実施している。参加した生徒は94人。事前学習では、働くこと、将来就きたい職業などについてまとめた。さらに学校側では、職場体験での質問を考えたり、自己紹介のカードを作り、電話の掛け方や体験するにあたっての心構えなどを生徒たちに指導した。
 職場体験には1人のみという職場もあったが大半は3~5人。特に人気が高かったのが富良野協会病院で、森田大覗さん、長沢早紀さんら10人が参加した。体験時間は学校の授業に合わせ午前9時から午後3時にかけて行われた。
 森田さんらは女性看護師の案内で院内を見学した後、車椅子の押し方や乗り方の説明を受けたり、病室では患者との会話も行った。生徒たちはいずれも看護師を目指しており、終始緊張気味だったが、長沢さんらは「白衣を着ることができて嬉しかった。しっかり勉強して看護学校に進学し、必ず看護師になります」と笑顔で答えていた。
 また別のグループの女子生徒は、病室に入って入院患者に対して「入院生活の中で一番楽しいことは何ですか」などと質問。これに対して男性患者は「それはもちろん食事の時間。私の孫も中学生です」と笑顔で答えていた。
 生徒の案内役を務めた女性看護師は「今年の春には富良野看護専門学校から10人を超える看護師が富良野協会病院に就職し働いています。地元に専門学校があるので1人でも多く入学して看護師を目指し、地元の病院に勤めてほしいですね」と中学生たちの成長に大きな期待を寄せていた。

2011年11月1日火曜日

「早く新しい体育館で遊びたい」富良野小全校児童が建設現場を見学

 富良野小学校(宮下敏校長、児童数548人)の体育館改築工事が急ピッチで進められているが10月27日午前、全校児童が工事現場を楽しく見学した。児童たちは「1日も早く新しい体育館で思いっ切り遊びたい」と、加工されたカラマツの建築材を手で触ったり、工事現場に近寄って作業状況を見学した。
 同体育館は木造造り。山部小、富良野西中の体育館も木造造りだが、同体育館の建築資材はすべて富良野管内で育てられたカラマツ材を使用する。総事業費3億6310万円を投入して建てられ、来年3月上旬に完成する。工事は8月末に着工した。9月に入ってから雨の日が多かったが工事は順調に進んでいるという。
 見学会は1・2年生を皮切りに、3・4年生、5・6年生の順で行われた。はじめに工事を行っている担当者が、「体育館はコンクリートと木材で建てます。その木材は富良野市や近くの森林などで30年以上育てられたカラマツです」などと体育館が完成するまでの工程などを分かりやすく説明した。この後、児童たちは建設現場に置いてある梁に使用する加工したカラマツ材に触れたり、建設現場に近寄って工事担当者から説明を聞きながら着々と進められていく作業状況を興味深げに眺めていた。



初期消火を行った中富の横山さんに感謝状

 富良野広域連合消防本部(原一志消防長)は28日、公営住宅の火災発生で初期消火などを行った中富良野町の無職横山裕一さん(51)に感謝状を上富良野消防署中富良野支署で贈呈した。
 横山さんは火災が発生した同町西町の3階建て公営住宅「こ辰団地」(14世帯入居)の3階に住んでおり、今月16日午前4時30分頃、2階の部屋から煙が出ているのを発見。すぐに駆けつけて、部屋の中に入り煙が出ていた台所の天ぷら鍋に濡れたバスタオルを被せ、初期消火を行い、室内にいた68歳の女性を誘導し避難させ、119番通報した。
 横山さんは出火当時起床していた。廊下に設置されている火災報知機が鳴ったため、部屋を出ると廊下はすでに煙で充満していたという。出火元の部屋のドアが開いていたため、中に入ると台所のコンロにかけてあった鍋から激しい煙が出ていた。予備知識があったため消火には濡れたバスタオルが1番効果的と思ったという。
 原消防長が感謝状を贈呈し、「横山さんの迅速な初期消火の対応が無かったならば一大事になっていた可能性もありました」と述べた。同町では過去に公営住宅の火災で焼死者が出ている。それだけに今回の横山さんの取った機敏な行動に感謝していた。

2011年10月31日月曜日

学校読み聞かせクラブ 優良読書グループで北海道表彰

 平成23年度優良読書グループ表彰(読書推進運動協議会主催)で富良野市の「学校読み聞かせクラブ」(望月睦代表、会員数8人)が北海道表彰を受賞し、27日、教育委員会で宇佐見正光教育長から表彰状が伝達された。
 同表彰は長年にわたるグループ活動を通して、本を読む楽しさを広め、地域文化の向上に貢献したグループを全国規模で表彰している。道内で全国表彰を受けたのは、上士幌町のお話会「カッコウ」。北海道表彰では、同クラブなど5団体が受賞した。
 同クラブは平成14年10月「ちびノンタン」として発足し、親子読書の推進活動を開始した。以来、毎月第3木曜日に市立図書館で例会や打ち合わせ会議を開いている。さらに市立図書館等において保護者などに読み聞かせに適した絵本などの情報を提供し、学校支援ボランティアの読み聞かせ活動のための絵本の選書と情報提供を行っている。
 このほか読み聞かせ研修会の企画運営を行い、現在約80人のボランティア活動家の育成に貢献しており、毎週定期的に富良野小、扇山小、東小など市内の小学校を訪問。授業前に朝の読書会で読み聞かせを行い、児童たちに読書する習慣の大切さを訴えている。また、市立図書館における「こどもの図書館まつり実行委員会」の組織化や企画運営などを率先して行っている。
 この長年にわたる推進行事への主体的な参加に伴い、市立図書館の平成22年度の図書貸し出し冊数で児童書の比率が全体の40%を超え、児童1人当たりの貸し出し冊数は全道平均の約1・5倍に当たる18・1冊にのぼっている。
 宇佐見教育長は、「皆さんの長年にわたる学校等での読み聞かせ活動のおかげで、市立図書館の児童図書貸し出し1人当たりの冊数が全道平均の1・5倍という素晴らしい結果に結びついています」などと同クラブの地道な活動に対して改めてお礼を述べた。
 富良野市で団体として初めて北海道表彰を受けた望月代表は「私たちの地道な取り組みがこうした形で表彰され、驚いています。これからも学校での読書活動に協力していきたい」などと気持ちを引き締めていた。



750万円の被害を未然に防止 富良野郵便局の局長と局員に感謝状

 富良野警察署(北川幸一署長)は27日、振り込め詐欺被害を未然に防止した郵便局株式会社富良野郵便局の太田英樹局長(47)と局員の工藤大祐さん(37)に感謝状を贈呈した。
 発表によると、今月13日、富良野市内の80歳代の女性が同郵便局の窓口で定期預金を解約して750万円を振り込もうとした。金額が高額で高齢者だったことと、振り込み先の口座に不審に思ったことから、警察署に届け出た。
 窓口で対応した太田局長と工藤局員は「不審な点があるので消費者協会で相談して下さいと話し、一旦帰した。しかしこの女性はすぐ戻ってきて「早く振り込みたい」と再び振り込もうとしたことから、詳しく振り込み先を調べたところ、不審な会社だったため警察署に届け出た。
 警察署で事情を聞いたところ、今月5日に石炭の採掘権に投資するパンフレットが郵送され、後日、男の声で振り込みを求めてきた。「これからは原子力より石炭が見直されてくる」などという話を信用したという。
 だが、警察官が「振り込め詐欺かもしれない」と再三忠告したが「私は騙されていない」と中々理解しなかったという。このため順序立てて説明し、不審な点を指摘したところようやく納得したという。振り込め詐欺だと分かったこの女性は「上手い話にはもう乗りません」と話した。女性は11月1日にも750万円を振り込もうとしていたという。女性は一人暮らしだった。
 同署では「郵便局側の適切な判断で高額な振り込め詐欺を未然に防止することができた。様々な手口で詐欺行為が依然として行われています。上手い話などには絶対乗らず、不審に思ったらまず家族など周りの人に必ず相談して下さい」と注意を呼びかけている。

2011年10月27日木曜日

富良野高も推薦制度の導入へ 管内の中3を対象に学校説明会開く

 富良野高校(中田伸次校長)は20日、来年度同校への入学を希望している中学3年生と保護者を対象にした学校説明会を同校で開き、平成24年度から導入する推薦制度や進路希望別のクラス編成、また25年度から新たにスタートする全日制課程普通課単位制などについて説明を行い、出席した生徒や保護者らに富良野高校が今後取り組む積極的な教育方針をアピールした。
 参加したのは富良野沿線5市町村をはじめ、美瑛、当麻、東神楽、赤井川の18校から生徒249人、保護者20人、教員25人。
 はじめに、学校紹介ビデオが上映された。この後、中田校長が「富良野高校は来年度から大きく変わります。一つは制服の完全実施、二つ目は推薦制度の導入。三つ目は単位制の採用」などと前置きした後、「富良野管内から1時間半もかけてわざわざ旭川の高校へ通学しないで済むよう、充実した教育の環境を整えていきたい。その一つとして生徒のアンケート調査による先生への評価を導入するなど、授業内容を変える。また、1年生から希望別進路のクラス編成を行い、生徒たちの授業への意欲を高めていく。さらに進学のみでなく、また部活動のみでもなく、様々なことを3年間で体験してほしい」などと話し、今後富良野高校が新たに取り組む教育方針と学校運営について理解を求めた。
 続いて、生徒指導、学習指導、進路指導などについて担当教諭から説明。この後、古典、日本史B、現代社会、英語Ⅰなど10科目の模擬授業が1時間にわたり行われた。
 理科教科では、化学物理教室で液体窒素を使った低温実験が行われた。容器の中に入れたマイナス196度の液体窒素に生花を入れ、取り出して手で握ると粉々になるという実験。生徒たちは、恐る恐る生花を液体窒素の中に入れ、取り出して握ってみると、あっという間に形が崩れ、「わぁ」と歓声を上げていた。



牧場で乳牛と楽しく触れ合う 扇山小1年生34人

 市立扇山小学校の1年生34人が14日午前、課外授業の一環として、南扇山2の三好牧場で「乳搾りなどの体験学習」を行った。同牧場の協力で初めて貴重な体験学習が実現した。
 1年生たちは親牛の乳搾りをはじめ、生後2ヵ月から3ヵ月の子牛にミルクを与えたり、乾燥した牧草や配合飼料を与えるなど、約2時間にわたり楽しい生活科の授業を受けた。
 乳搾りの体験では、男の子たちは恐さを感じず直ぐに手を伸ばして搾っていたが、女の子たちは「恐い、恐い」と恐る恐る右手を前に出して母乳に触れていた。子牛へミルクを与える時は大きなミルク瓶を抱え、子牛の口に差しだすと勢いよく吸い付きそのたびに大きな歓声を挙げていた。また餌箱に集まってくる子牛たちには、乾燥した牧草や配合飼料を口元にもっていき、勢いよく食べる子牛たちを楽しそうに眺めていた。
 1年生たちは、この体験学習を通して牛の餌、牛乳の味や栄養、牛乳の旅、三好牧場の1日、牛が大きくなるまで、牧場にある機械などについて学んだ。

2011年10月25日火曜日

第20回ふらのいい歯のコンクール 最優秀賞に富良野市の渡邊希さん

 富良野歯科医師会(高橋博志会長)、富良野保健所共催の「第20回ふらのいい歯のコンクール」表彰式が22日、富良野文化会館で開かれ、富良野市の渡邊希さん(5)が最優秀賞に選ばれた。
 同コンクールは、口腔衛生キャンペーンの一環として毎年実施されている。今年度は平成17年4月2日から19年4月1日までの4~6歳の幼児を対象に行われた。応募したのは富良野、上富良野、中富良野、南富良野から計19人。
 同日、文化会館で歯科医師がむし歯の有無や、歯並びなど口の中の健康状態を検診して「ふらのいい歯」の審査が行われた。この結果、今年度は渡邊さんが最優秀賞、優秀賞に富良野市の佐藤鳴さん(6)、同、金光羽海さん(5)、富良野歯科医師会会長賞に、同、田鎖ほのかさん(5)がそれぞれ選ばれ、高橋会長が表彰状と記念品を授与した。
 この後、長山正数・ふらの小児歯科矯正歯科院長が講評を行い、「きょう検診を受けた幼児にはむし歯は1本もありませんでした。いずれも健康な歯ばかり。しかし最近は電動歯ブラシを使用することが多いが、磨きすぎて歯ぐきを痛めないようにして下さい。また、歯磨き粉は電動歯ブラシ専用のものを使用すること。保護者の生活習慣が子供にも影響するので規則正しい生活をして下さい」などと指摘し、80歳までに20本の歯を残す「8020運動」を改めて呼びかけた。



28回目の富良野民謡発表会 自慢の美声を披露

 今年で28回目となる「富良野民謡発表会」(実行委員会主催)が今月16日、文化会館大会議室で開かれ、市内の民謡サークル5団体の愛好者が一堂に会して美声を披露し、詰めかけた民謡ファンを楽しませた。
 同発表会には、好謡会(宍戸義美会長)、岳勝会(高橋昇会長)、新風会(池田利幸会長)、一友会(鈴木隆会長)、錦富会(中村スエノ会長)の5団体から会員計50人が出演して、日頃の練習成果を発表した。出演者の最年少は、好謡会に所属する富良野小3年生の宮地星佳さんで、「石狩川流れ節」を堂々と熱唱した。また最年長は90歳を超える中村スエノさん。講師特別出演の部で「外山節」を歌い、長年にわたる実力を披露した。
 会場には会員の家族をはじめ、民謡ファンや一般市民など230人が詰めかけた。開会式には来賓として能登芳昭市長、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員が出席、息の長い活動に対して敬意を表し、激励した。
 この後、出演者全員による「道南ナット節」、「花笠音頭」の開幕演奏を行った後、小蕎寿子さん(好謡会)の「生保内節」を皮切りに、各団体の会員たちが次々に出演して自慢ののどを披露した。また午前の部の最後には、富良野舞華チームがよさこい踊りを披露。
 さらに午後の部では会員たちが歌謡曲を熱唱し、舞踊も行うなど発表会を盛り上げた。最後に山内富子さん(錦富会)ら各団体の講師たちが特別出演するなど、約6時間にわたる民謡フェスティバルを楽しんだ。

2011年10月24日月曜日

国際大会の合吟の部で初優勝 

 日本國風流詩吟吟舞会主催の「北海道国際大会」が今月2日、札幌市教育文化会館で開催され、富良野支部(川本邦翔支部長、会員数38人)が合吟コンクールの部で見事優勝、さらに群舞コンクールの部でも入賞する大活躍を見せた。20日午後、川本支部長ら3人が市役所を訪れ、能登芳昭市長に晴れの国際大会で栄冠を手にした喜びを報告した。
 同大会には国内をはじめ、アメリカ、カナダで活動している2世、3世の会員を含め約1000人が参加した。大会は國風流北海道70周年記念として開かれ、詩吟、吟舞を長年にわたって愛好する会員が一堂に会した。
 大会では合吟コンクール、群舞コンクール、合吟一般、少年少女剣舞、群舞一般にそれぞれ分かれて日頃の練習成果を競い合った。
 合吟コンクールの部には全国から選抜された9チームが出場。合吟には10人以上の出場が条件となっており、富良野支部からは斉藤陸枝さん(73)、佐藤雅子さん(68)ら18人が出場した。
 斉藤さんらは課題吟の「藤樹書院に過る」を大会の2ヵ月前から本格的に練習を重ね、本番に挑んだ。
 富良野支部は今年で創立50年を迎え、8月に文化会館で開催した記念大会で、この課題吟を披露したが、まとまりがなく不出来だったという。「これでは国際大会に臨めない」と斉藤さんらは最初から練習をやり直し、集中して本番に備えた。
 大会では審査員が目の前におり、しかも大勢の会員の前での発表だったため非常に緊張したという。それでも練習の成果が表われた。2分間の課題吟を終えて斉藤さんらは「みんなで合わせることができ、上手く吟じた」との感触を得たという。
 川本支部長(74)は「優勝なんて本当に信じられません。富良野支部創立50周年の記念の節目に初出場で初優勝、しかも旭川地区本部管内でも初めてという結果を残すことができ、大変嬉しい。会員一同の頑張りは素晴らしかった。さらに群舞の部でも入賞することができ、二重の喜びです」と報告し、能登市長に優勝旗、優勝カップを披露した。
 これに対して能登市長は「国際大会で優勝するなんて本当に素晴らしいことです。これからの活動にも大きな励みになり、詩吟、吟舞をやってみたいという市民が増えるものと思います」と報告に来た川本支部長と斉藤さん、佐藤さんの3人を称え祝福した。
 なお、富良野支部は優勝旗を手にしたことから、来年、ロサンゼルスで開かれる国際大会に出場し、優勝旗を返還する。



万一に備え防犯訓練

 旭川信用金庫富良野支店(島津修一支店長)は19日午後、富良野警察署と連携した「防犯訓練」を実施し、職員の防犯意識と防犯体制の再確認を行い、万一の事態に備えた。
 同金庫では富良野支店、上富良野支店、中富良野支店を持ち回りで毎年、同訓練を行っている。閉店間際の午後3時前、強盗に扮した警察官がカウンター越しに現金を要求し、逃走するという想定で訓練が行われた。
 強盗に扮した警察官が、帽子を深々とかぶり、白いマスクとメガネを掛け、ピストルを手に現われ、女子職員に向かって「金を出せ、早くしろ、動くと撃つぞ」と怒鳴りつけ、差し出された現金をわしづかみにして奪い、「追ってきたら撃つぞ」と再び威嚇しながら逃走した。
 訓練に参加した女子職員は「金融機関を狙った強盗事件は想定されます。今回の訓練では凄みがありとても怖かった。しかし実際に発生した時には今回の訓練を参考にし冷静に対応したい」と感想を述べ、人相の確認と警備会社や警察への緊急通報を直ぐに行うことができたという。
 一方、この防犯訓練には他の金融関係者10人が見学したが「実際に事件が発生すると、犯人に対して冷静に対応することは難しいのではないか」などと感想を述べていた。訓練を終えた後、犯人に扮した署員が「強盗事件が発生した場合、逃走する犯人に対して決して深追いしてはいけない。人相や服装など犯人の特徴をしっかりと覚え、逃走した方向を確認して下さい」と講評した。
 なお、20日には、ふらの農協本店でも同様の防犯訓練が実施された。警察官2人が犯人に扮装し、ピストルと刃物を使って行われた。

2011年10月20日木曜日

ペレットストーブの設置を 市役所市民ロビーで燃焼展示中

 ペレットストーブを設置しませんか―富良野市は地球温暖化防止対策や石油に代わるクリーンなエネルギーのひとつとして、木質ペレットの普及を市民に呼びかけているが、そのペレットストーブについての説明会を今月27日夜、市役所市民ロビーで行う。併せてペレットストーブの燃焼展示を同ロビーで行っている。
 市ではペレットストーブの普及に対して、平成21年度から購入者に対して購入費(本体購入価格、消費税を除く)の2分の1以内、15万円を上限として補助(中古品や設置費、工事費、運送費などは対象外)を行っている。今年度も補助金の申請手続きを9月20日から開始しており、来年1月30日まで10台を限度に受け付ける。
 説明会は午後7時から行われる。「木質ペレットってどんなもの?」、「ペレットストーブって暖かいの?」、「石油ストーブと比べて使い勝手は?」、「どうして地球温暖化防止に役立つの?」などの素朴な疑問について説明を行う。また、ペレットストーブの燃焼展示を開庁時間(午前8時半から午後5時15分)に併せて行っている。
 市民環境課環境係では「すでにお使いの方々からは、『思ったよりもとても暖かく感じる』、『火が見えると心が和む』、『クリーンなエネルギーを使っており、満足感が高い』などとの声を聞いています。ペレットストーブについて分かりやすく説明します。今すぐ購入予定のない方でも、ぜひ参加して下さい」と呼びかけている。詳細については同係電話39・2308番)へ。



120人の選手がデッドヒート

 今年で49回目となる「富良野~美瑛間駅伝大会」(富良野地区連合会などを軸とした実行委員会主催)が15日、富良野地域人材開発センターをスタート、美瑛町民センターをゴールに開催された。連合・単産の部に7チーム、一般・高校の部に4チーム、女子の部に1チームの計12チームが出場し、10区間で120人の選手が健脚を競い合った。
 「体育の日」の記念事業の一環として毎年、富良野、美瑛間の37キロコースで開催されている。同日は午前中まで雨天だったがスタート時間の正午までには止んだ。各チームの選手たちはアップダウンの多い上富良野~美瑛間のコースでは、苦しい表情を見せながらも懸命にデッドヒートを繰り広げ、タスキをつないでいた。
 熱戦の結果、総合順位では一般・高校の部に出場した旭川走友会が2時間17分38秒のタイムで1位となった。また単産の部では中富良野地区連合会が2時間43分52秒で1位。

2011年10月18日火曜日

「倉本聰・森のドラマ館」来年1月中旬にオープン

 新富良野プリンスホテル・パン工房前に、新しい売店が建設されることになり、14日、関係者多数が参列して地鎮祭が行われた。
 同売店は、ニングルテラスの一角で営業を行っていた「森のドラマ館」が今年6月末で閉店したのに伴い、株式会社プリンスホテルが建築主となり、「倉本聰・森のドラマ館」として、来年1月中旬にオープンを予定している。新店舗では、「北の国から」、「優しい時間」、「風のガーデン」のドラマで使用した資料の展示やグッズを販売する。
 地鎮祭には来賓の倉本聰さんをはじめ、株式会社プリンスホテル北海道・東北統括総支配人の時田實さん、同新富良野プリンスホテル総支配人の峰廻賢さん、設計・施工者の株式会社那知組代表取締役の平澤幸雄さんら関係者約30人が参列し、工事の安全を祈願した。建物は鉄骨造、地上1階建て。総建築面積は約73平方メートル。



道北ブロック交通安全指導員研修会に280人

 北海道交通安全指導員連絡協議会など主催、富良野市交通安全指導員会など主管の「平成23年度道北ブロック交通安全指導員研修会」が今月7日、富良野市内のホテルで開かれ、道北管内35市町村から約280人の交通安全指導員が参加、現況報告、講演、事例紹介などを通して、今後の活動に対応する研修を集中して行った。
 はじめに主催者を代表して渡邉修・北海道交通安全指導員連絡協議会会長が「高齢者の死亡事故は増加しているのが実態。指導するに当たっては平服で歩いている時も必ず夜光反射材を身に付けて下さい」などと話し、指導員として日頃からの心構えの大切さを改めて強調した。続いて遠藤國雄・上川総合振興局保健環境部長、北川幸一・富良野警察署署長、能登芳昭富良野市長がそれぞれの立場で交通安全を訴え、交通指導員が果たしている役割について改めて労をねぎらい、一層の活動に期待を寄せた。
 この後、旭川方面本部企画指導統括官の佐々木好明氏が「道北地方における交通事故の現況報告」と題して報告を行い、今年に入ってから道北管内で多発している交通死亡事故の実態を明らかにした。この中で佐々木氏は「交通事故防止の啓発で一番効果的なのは車両の上に赤色灯を積載して走行するパトライト作戦。また高齢者の事故防止対策では、夜光反射材の普及を様々な場所で訴えていかなければならない」などと強調した。
 続いて上川地区交通安全推進協議会交通安全推進員の飯森修氏が「交通安全教室を通じて高齢者から学んだこと」をテーマに講演。この中で飯森氏も夜光反射材の重要性を訴えた。続いて北海道交通安全推進委員会事務局次長の三田村栄幸氏が、「平成23年度における交通安全運動の推進方針」をテーマに講演し、高齢歩行者や高齢自転車利用者の交通事故の実態と指導のポイントなど概要を説明し、「歩行者事故が死に至る危険性が最も高い」、「歩行者事故の大半は自宅近辺の道路で発生」と実態を明らかにした。
 最後に富良野市の「さわやかグループ」代表の会田真知子さんが「チャイルド・ビジョンについて」の事例紹介を行い、参加者全員にチャイルド・ビジョンの作り方を教え、子どもの視野がいかに狭いかを確認してもらった。なお、同研修会の次年度開催地は留萌市。