2012年3月31日土曜日

山部@まるごと体験村発足

 市内山部地区の活性化を図るための「山部@まるごと体験村」設立総会が27日夜、山部福祉センターで開催され、村長に元市議会議員の宍戸義美さんを選出した。同地区では修学旅行生を対象にした農村生活体験の受け入れに力を入れており、今後、地域資源の魅力アップと富良野地域を訪れる都市生活者との交流を図るため、環境教育や自然散策、農産加工など22種類に上る体験メニューを作成し、山部地域の一層の活性化を図っていく。
 同体験村は、山部地区の過疎化・少子高齢化に伴い「このまま何もしないとずるずると落ち込んでしまう」と、平成22年7月に開かれた山部地区総合振興協議会役員会で、山部地区移住定住推進事業の実施を確認し、取り組みを開始した。山部地区内にある空き家情報の収集と発信を行った結果、半年で山部地区への移住者が11人だったことが判明した。
 このため山部地区の魅力を磨き上げ、体験観光として資源化する「地域魅力アップ推進事業」に取り組むことを昨年7月の役員会で決定、同時に部会を設立した。今回は体験観光に絞り、昨年9月から計6回の部会会議を開き、高橋穣二さんを委員長に準備委員会を設立し同日、設立総会を開いた。
 設立総会には趣旨に賛同した16団体から約20人が出席した。はじめに高橋委員長が設立に向けた経過を説明し、「これから本格的に動き出すので盛り上げていただき、より強固な活動にしていかなければならない」などとあいさつし、まるごと体験村の設立に向けた理解と協力を求めた。
 また、山部地区総合振興協議会の桝谷壽世会長が「これまでも成果を挙げてきているが、山部地区の潜在能力を発揮し、さらに活性化を図ってほしい」、さらにふらの観光協会の広瀬寛人副会長が「体験メニューには誰が計画を実行するかということがはっきり書かれていることに感心しています」などと来賓あいさつを行い、体験村への成功にそれぞれエールを送った。
 この後、議事に入り規約、役員選出、平成24年度事業計画、同収支予算を議題に審議し、それぞれ原案通り承認した。役員選出では、村長に宍戸氏、副村長に島強氏、高橋氏、理事に小野寺尚武氏ら5人をそれぞれ選出した。
 事業計画によると、宣伝活動として山部地区体験観光メニューのパンフレット作成と配布、ホームページの作成、管理などを行う。人材育成事業として講師を対象とした指導研修、講師養成教室をそれぞれ実施する。そのほか、共同利用施設の確保と維持管理、アンケート調査などを実施する。初年度の収支予算は170万2000円。
 また、同体験村が計画している体験メニューによると、「富良野市のリサイクルを学ぼう」「環境にやさしく楽しいリサイクル人形づくり」などの環境教育をはじめ、自然散策、美術(陶芸)、文化(万華鏡づくり)、音楽体験(器楽演奏体験など)、スポーツ(パークゴルフ)、手芸(草木染め体験など)、農業体験、農産加工(そば打ち体験など)の9分類22メニューに上っている。
 なお、同地区では平成21年度から農村生活体験として、高校生を中心とした修学旅行生を対象に、これまでに25戸の農家で計2836人を受け入れている。これは市内全体の74%を占めている。



ふらの移住体験モニターツアー

 ふらの市移住促進協議会(能登芳昭会長)主催のふらの移住体験モニターツアー「素の~ライフinふらの」が今月15日から4泊5日の日程で行われた。東京、千葉、愛知、広島の1都3県から30~70代の夫婦など5組7人が参加したが、同協議会ではツアー参加者の感想などをまとめた。
 同ツアーは昨年に次いで2度目。富良野に一人でも多くの移住、定住を促進するのを目的に企画された。
 60歳代の夫婦は「冬の体験ができる企画は大変良い。寒さを恐れて防寒グッズを用意してきたが全く不要だった。新しいシステムを導入した住宅は、室内温度が均一でとても快適だった。また宿泊先のアパートも快適で、食事も最高だった」などと感想を述べた。また「中古住宅を購入した移住者に、どのように改修したのか、費用はどのくらいかかったのかなどを聞ける交流の場が欲しかった。実際に移住してきた方の話をもっと聞く機会が欲しかった」と要望。
 50歳代の男性は「宿泊施設が充実していた。フリーの日があり、各自のライフスタイルに合った行動ができた。自炊すれば良かった。また民家の除雪作業や地域のボランティア活動に参加してみたかった」などと感想を述べていた。
 30歳代の男性は「今回のツアー目的は、冬・雪の富良野を体感するということだったので、天候的にも様々なバリエーションがあり、良かった。寒さや雪に対する不安はなくなった。もう少し日常生活に近い形での生活をしたかった。違う季節にも来てみたい」とツアー全体の感想を述べた。
 このほか「除雪された雪が高く積まれており、道路の見通しが悪い」「移住者の話では冬の寒さは高齢になると厳しいと聞いた。車がないと不便」「観光地化している面もあり、何かとお金がかかった。市街地と郊外の差があり過ぎた」などと大変だった点も挙げた。

2012年3月29日木曜日

東4条街区地区市街地再開発事業・意見交換会始まる

 富良野市は27日午後、富良野商工会議所議員を対象に「東4条街区地区市街地再開発事業概要」についての意見交換会を約2時間にわたり同会議所会議室で行った。今回の意見交換会は、今月21日で閉会した3月市議会定例会に提出された「総合こども園(仮称)の建設見直しに関する請願」が全会一致で採択され、「地域住民と十分な協議を」となった経緯から、商工会議所議員を皮切りに5月にかけて、商店街、中央婦人会、老人クラブ連合会、PTA連合会、連合町内会長協議会、市長と語ろう地域懇談会(約15か所)、民生委員児童委員会、子ども子育て支援地域連絡協議会など各界・各層との意見交換会を順次実施していく予定。
 商工会議所から38人(うち監査員1人)、市側から能登芳昭市長、石井隆副市長、担当部局の部長、課長計6人が出席した。
 はじめに能登市長が東4条街区に、総合こども園の建設決定した経緯を説明し、「市民挙げてのまちづくりが必要」と強調し、今後あらゆる各層・団体と協議を行い、市民の意向を踏まえて決定したい―と理解を求めた。続いて、担当課長が東4条街区地区市街地再開発事業概要についての説明を改めて行った。
 この後、意見交換会が行われた。冒頭、荒木毅会頭が「このままでは街が崩壊する。街がさびれるとどうなるのか。そのため平成14年から中心市街地活性化事業が始まったが、フラノ・マルシェの建設はその入口。人が住めるような市街地形成が必要」などと改めて強調した。
 また、出席した議員の中から「15年前に国際交流の一環としてヨーロッパで北方型住宅を視察した。その街の中心には必ず保育所や幼稚園が併設され、3世代交流ができていたことを強く印象に残っている。東4条街区に総合こども園を建設するというのはいい計画だ」と述べた。東5条商店会の議員は「協会病院が移転するという計画が持ち上がった時、私たちは反対の請願を議会に提出した。病院の移転に伴い商店街の売り上げは3割以上もダウンした。しかしフラノ・マルシェがオープンしたことで経済効果があり、大変良かった。公共施設ができれば確実に顧客が増える。将来の街の姿としては重要なファクターとなり、ぜひ着手してほしい」などと述べた。
 また「総合こども園の建設計画が性急ではなかったのか」との質問に対しては、担当課長が「東4条街区の一角に行政の窓口施設を設置してほしいという要望がまちづくり会社からあり、昨年7月から検討を進めてきた。その途中で8月に温浴施設建設が中止になった。その後協議を重ねた結果、11月末に最終的に総合こども園の建設決定へとなった」などと建設に至るまでの経過を説明した。
 なお、市では中心街活性化事業推進に伴う今後の予定として、東4条街区地区市街地再開発事業については、5月に北海道と事前協議。6月に事業認可申請を行い、同月に都市計画決定の告示を行う。このほか富良野市情報共有と市民参加のルール条例に基づく手続きとして、4~5月にかけて、パブリックコメントの手続きを実施する。



富良野の地域連携を考える学習会

 富良野地域リハビリテーション推進会議と富良野保健所が主催する「富良野の地域連携を考える学習会」が今月5日夜、富良野協会病院で開かれた。今年で4回目。講師に渡部医院の渡部秀雄院長、旭川医科大学麻酔・蘇生学講座の岩崎寛教授を迎え、「富良野地域の在宅医療の現状」と「緩和ケア・終末医療の現状」をそれぞれテーマに、富良野沿線の保健医療・福祉関係に従事する職員ら84人が学んだ。
 同リハビリテーション推進会議(高橋尚志会長)は平成16年10月に、保健医療福祉関係者の研修などを通して、富良野地域におけるリハビリテーション支援システムの整備促進を図り、高齢者、障がい者が十分なサービスを地域で受けられる体制整備を行うのを目的に設立された。
 20年度までの5年間は道の補助金で活動してきたが、21年度からは富良野医師会をはじめ、各関係団体の協力で活動し、「富良野の地域連携を考える会」を開催。「高齢になっても障がいがあっても、住み慣れた地域で安心していきいきと暮らすことができる街づくり」を目標に、富良野の地域の現状についてディスカッションを実施し、脳卒中患者の地域連携パスに関する現状、多職種による事例検討の必要性など様々な課題解決に向けて、22年1月に連携部会を立ち上げた。
 同年3月の学習会では、道東脳神経外科病院副院長の講演「まちづくり的地域リハビリテーション活動の実際」を通して、富良野地域の現状と課題について取り組みを行った。昨年は社会資源班、連携調査班、地域連携窓口班が取り組みを報告した。
 さらに「入退院(所)から在宅に向けた保健医療福祉関係者の役割」をテーマに講演が行われ、2025年問題の予測から、「少子化と高齢者人口ピーク・医療と介護費用の増大・在院日数短縮化と重症患者早期退院等」など、早期退院に対応するためには、介護支援専門員と連携した退院支援と往診(在宅医療)・訪問看護を中心とした在宅医療チームによる支援の必要性を確認した。
 講演は、はじめに渡部院長が「富良野地域の在宅医療の現状」をテーマに、定期往診、臨時往診、定期往診患者の主な疾患、臨時往診の適応判断、死亡時の往診などを重点に症例をもとに在宅医療の現状を分かりやすく説明した。
 続いて岩崎教授が「緩和ケア・終末医療の現状」をテーマに講演。誰もが迎える終末期のために、緩和ケアとは、緩和ケアの定義、緩和ケアを受けた患者さんは長生き?など、症例を挙げながら説明し、「緩和ケアとは病気の時期や治療の場所を問わず提供され苦痛(辛さ)に焦点が当てられる。何を大切にしたいか―は患者家族によって異なる。いつでも、どこでも、切れ目のない質の高い緩和ケアを受けられることが大切」などと訴えた。

2012年3月27日火曜日

富良野市人事 総務部長に近内栄一氏を抜擢

 富良野市は4月1日付の人事異動を発令した。それによると総務部長に教育委員会図書館長の近内栄一氏(54)、経済部商工観光室長兼商工観光課主幹=部長職=に農業委員会事務局長の山内孝夫氏(56)をそれぞれ起用した。今回の人事は、広域観光の整備推進と企業誘致、富良野農業の環境整備と生産基盤の強化など、農村・観光・環境都市の形成を目指す第5次富良野市総合計画の第2年次としての事業推進に向けた組織体制を図った。異動数は新規採用(7人)を除いた62人。昇格者は部長職2人、課長職2人、係長職5人。
 人事の基本方針は、広域観光の整備推進と企業誘致を図るため、新たに企業誘致担当主幹を配置。また富良野市と北海道大学大学院農学研究院との官学連携を強化し、富良野農業の環境整備と基盤整備を図るため、北海道大学院博士研究員を係長職として新規採用した。
 このほか、東日本大震災を踏まえ、富良野市防災計画を見直すとともに、市民の防災意識の高揚を図るため、総務部に防災担当主幹=課長職=を配置。さらに特定健康診査の受診拡大と特定保健指導により、市民の健康づくりを図るため、保健福祉部に特定健診担当主幹=同=を配置した。また体育協会との連携強化によるスポーツ事業の効果的な推進を図るため、体育協会事務取扱担当主幹=同=を配置した。
 なお、定年、勧奨などの退職者は7人(3月31日付)。平成24年度(4月1日)の一般職員数は前年度と同数の284人。



手作り味噌を給食に 中央保育所と寿光園に10キロずつ

 味噌の製造と販売を行っている市内山部地区の女性農産加工グループ「ほっとママ味噌クラブ」(竹内紀代子代表、会員数12人)が今月14日、市立中央保育所と養護老人ホーム寿光園を訪問して手作り味噌をそれぞれ10キロずつプレゼントした。
 地産地消の一環として、平成17年から手作り味噌を製造しており、山部地域で開かれる「ゆきんこまつり」(2月)や「ふれあいまつり」(7月)、「リサイクルフェア」(8月)などのイベントで販売。また市内のフラノ・マルシェ、エーコープフォーレスト店、食堂数店でも市民や観光客に販売し、手作り味噌の魅力をPRしている。さらに昨年秋には札幌市のどさんこプラザでも売り込んだ。
 発足当初は60キロの製造だったが、手作り味噌の良さが認められ徐々に製造量が増え、昨年1月には1200キロにも上った。その時に仕込んだ手作り味噌を、保育所の子供たちや寿光園のお年寄りたちにも食べてもらうため、竹内代表が両施設を訪れた。
 中央保育所では年長組の幼児4人が竹内代表から受け取り、「ありがとうございました」とお礼を述べた。
 竹内代表は「麹は山部産のきらら397を使用し、大豆も山部で収穫された物を使っています。毎年1月から2月にかけて生涯学習センターの施設を借りて手作り味噌を作っています。マルシェがオープンして以来、販路が広がり、また最近は発酵食品が体に良いということで味噌に関心が集まっています。私たちが作る味噌は添加物を一切使用していません。これからも子供たちやお年寄りたちに私たちの手作り味噌を届けたい」と語った。
 同保育所の調理師は「保育所では麺以外の日は毎日みそ汁を作っています。幼児、職員合わせると125人に上り、一回の給食で約800グラムの味噌が必要です。給食ではみそ汁のほかに、直接生で食材につけて食べることができる献立も作りたい」と同グループの協力に感謝していた。

2012年3月26日月曜日

日常生活自立支援の窓口を開設

 富良野市社会福祉協議会(小玉將臣会長)の平成23年度第2回評議員会が19日、地域福祉センターいちいで開かれ、平成24年度の事業計画案と同収支予算案をそれぞれ原案通り承認した。役員の改選では現理事を再選し、4月1日に開く役員会で会長、副会長を選出する。
 はじめに小玉会長が「新たに策定する第4期地域福祉実験計画を『ともに支え合う、安心・安全・福祉のまちづくり』の基本目標のもとに推進します。また、北海道社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業のモデル事業で一部業務委託の指定を受けた。さらに、成年後見制度に向けた体制整備も進めていきたい」などと平成24年度に取り組む重点事業を説明し、出席した多数の会員に理解と協力を求めた。
 承認された事業計画の方針は、「ともに支え合う、安心・安全・福祉のまちづくり」を基本目標として、地域包括ケアシステム構築を意識し、地域で生活する一人暮らしの高齢者、高齢夫婦世帯、障がい者など、支援を必要とする地域住民に住民参加を基軸とした「地域福祉推進事業」と「権利擁護事業」などを柱とする在宅福祉事業をトータルコーディネイトした事業を展開する。
 一方、富良野市介護保険事業計画第5期(平成23~25年度)の実施については、介護保険事業者として適切に対応し、利用者のニーズを大切に、サービスの向上に努め、安全で事故のない信頼される事業を展開する。さらに低所得者に対する利用者負担額減免事業にも取り組み、公益性・公共性・効率性を重視した健全経営に努めるとしている。
 また、富良野市総合計画のまちづくりのテーマ「住み続けたいまち、そして子供たちに誇れるまちを目指して」の理念を大切に、公的支援援助をはじめ、住民会費、寄付金の財源確保に努め、従来から進めてきたボランティア事業、小地域ネットワーク事業などきめ細やかな活動を推進する―としている。
 事業計画は①会務の運営②財政基盤の確保③地域福祉活動の推進④福祉のまちづくり事業の推進⑤在宅福祉活動の推進⑥要援護者福祉活動の推進⑦ノーマライゼーションの普及・定着の推進⑧ボランティア活動の推進⑨受託事業の推進⑩介護保険事業の推進⑪障がい者自立支援事業の推進⑫自立支援事業の推進⑬各種福祉団体の活動助長―を重点項目として推進する。
 この中で⑥の要援護者福祉活動の推進では、日常生活自立支援事業と成年後見制度実施に初めて取り組む。日常生活自立支援事業は北海道社会福祉協議会の一部業務委託を受けて推進する。成年後見制度は平成25年度の本格的事業展開に向けた準備調査を実施する。
 平成24年度の一般会計と特別会計の事業予算は総額1億5573万7000円。



男女仲良く全国大会へ

 市長さん、教育長さん、全国大会でも優勝を目指します―きょう24日、あす25日、名古屋市で開催される「春の全国小学生ドッジボール選手権全国大会」に出場する富良野小の男子チーム「大角ボーイズ」(佐藤慶弥主将、選手15人)と扇山小の女子チーム「扇山時代」(髙橋明日香主将、選手14人)が21日、市役所を訪れ、能登芳昭市長と宇佐見正光教育長に全国大会に臨む意気込みを語った。
 大角ボーイズは、2月18日に行われた道北地区予選で優勝を飾り、今月4日の全道大会で準優勝、念願の全国大会の出場権を得た。また、扇山時代は先月25日に開かれた全道大会(出場チーム2チーム)で優勝を飾り、全国出場を決めた。
 全国大会は男子が21回目。試合は25日に日本ガイシホールで行われる。出場チームは32チーム。大角ボーイズの予選リーグ対戦チームは高須ドラゴンキッズ(広島)、瑠帆一世(宮城)、北島童夢A(徳島)。上位2チームが決勝トーナメントへ。女子の全国大会は2回目。きょう24日、日本ガイシホールで行われる。出場チームは32チーム。扇山時代の予選リーグ対戦チームは、大和なでしこ(奈良)、四谷美少女隊(神奈川)、KOCHI GIRLS(高知)。上位2チームが決勝トーナメントへ。
 扇山時代チームの髙橋主将が「一つでも多く勝ち、目標は優勝です」、大角ボーイズチームの佐藤主将が「北海道大会では優勝を目指したが準優勝でした。全国大会では優勝したい」とそれぞれ意気込みを語った。これに対して能登市長は「小学生最後の大会です。大会を通して他校の選手と交流を図るなどいい思い出を作り、心を一つにして悔いのない戦いをして下さい」と両チームの選手に、全国大会での活躍に熱いエールを送った。

2012年3月22日木曜日

「食」と「衣」で文化交流を

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、「食」と「衣」の文化交流を深めるのを目的に、今月2日から4日にかけて友好都市の西脇市(兵庫県)を同協議会関係者3人と市民4人で訪問した。7日、訪問した4人が市役所を訪れ、能登芳昭市長に訪問先の状況と成果を報告した。それによると、今後の両市の交流の一環として、播州織のエプロンやタペストリーをオムカレー提供店で使用したり、西脇高校生の北海へそ祭りへの参加、ふらのカレンジャー娘との交流、播州ラーメンを富良野のイベントでPRすることなどの調整を図っていくことを確認した。
 市長に報告したのは、同協議会事務局長で富良野市商工観光課主査の松野健吾さん(41)、同正会員の石川節子さん(64)、同酒井民妃さん(54)、朱美織染織工房「織人の里」代表の原あけみさん(59)。
 今回の訪問では西脇市の伝統工芸「播州織」の魅力を学び、播州ラーメン、北はりま旬菜館、道の駅「北はりまエコミュージアム」、日本のへそ公園などを訪れ、2泊3日の日程で西脇市の食と観光を楽しんだ。
 はじめに松野さんが訪問成果として、「西脇高校生活情報科と富良野オムカレー推進協議会による「衣」による交流事業を行うことの調整が進められることになった。また播州ラーメンと富良野オムカレーの「食」による交流事業も今後両市で行う予定」などと報告した。
 また、原さんは「今回の訪問はすごく関心がありました。なぜなら私が44年前に織物技術を学ぶために富山県に集団就職したからです。当時のことがよみがえった。播州織を見学できたことは今後の作品づくりに大いに役立つと思います」などと訪問の成果を話した。また、酒井さんは「昨年11月に開かれた姫路市でのB―1グランプリに参加しました。西脇市の大勢の人から応援いただいたが、今回の訪問の成果を市民に伝えたい」と語った。
 これに対して能登市長は「これまでも行政や団体が交流を行ってきているが、こうした形で交流することは大変よいことです。今年は富良野で全国へそのまちサミットが開かれます。口コミでお互いに宣伝することが大事」などと話した。



車に気をつけて長生きしてね

 富良野市交通安全協会は、幼稚園児が吹き込んだ高齢者に交通安全を呼びかけるCDを製作し、14日午後、エーコープフォーレスト店=市内新富町=に寄贈した。
 高齢者の交通安全対策の一環として、ルンビニ幼稚園(宮田俊昌園長)に協力を求め、年長幼児5人(男児3人、女児2人)が、「おじいちゃん、おばあちゃん、交通ルールを守って長生きしてね」など3通りの交通安全を呼び掛けた言葉をラジオふらのでCDに収録した。
 収録に協力した後藤響ちゃん(6)ら5人が同店を訪れ、富良野警察署交通課の片山照康係長が見守る中で、小林英樹店長に「おじいちゃん、おばあちゃん、車に気をつけて長生きをして下さい」と声を揃えて元気いっぱいにCDを手渡した。
 これに対して小林店長は、「いい企画だと思い、協力することを承諾しました。このCDを午前中いっぱい店内で放送します。また、高齢者以外の一般来店者にも呼びかけるため、土曜日や日曜日など大勢の人たちが来店する時は夕刻まで放送したい」と約束した。

2012年3月21日水曜日

地域で支える福祉活動を

 富良野市社会福祉協議会(小玉將臣会長)主催の「第26回富良野市社会福祉大会」が2月24日、富良野文化会館大会議室で開かれ、約170人が参加した。大会では社会福祉功労者や社会福祉事業協助者、高額寄付者・団体の表彰と麓郷振興会会長の目黒英治さんが「地域づくりについて~被災者家族の受入から~」をテーマに講演を行った。
 はじめに小玉会長が「急速に少子高齢化が進行する中で、市民の社会福祉への期待が一層大きなものになっています。そのためにも地域における身近な生活課題に対応するために、地域の支え合いが益々重要です。社会福祉協議会は、全ての人が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる『福祉のまちづくり』を市民の皆さまと共に進めています」などとあいさつし、地域で支える福祉活動の大切さを改めて呼びかけ、出席した各団体の関係者に協力を求めた。
 続いて同会長が社会福祉施設職員23人をはじめ、民生委員児童委員5人、社会福祉団体5人をそれぞれ社会福祉功労者として表彰した。さらに町内会・連合会3人、福祉団体・ボランティア23人、団体3団体、社会福祉事業協助者として、高額寄付者・団体の7人、1団体をそれぞれ表彰した。
 続いて能登芳昭市長、北猛俊市議会議長、三宅浩次・北海道社会福祉協議会会長がそれぞれの立場で祝辞を述べ、同協議会が果たしている役割に改めて期待を寄せた。
 この後講演が行われ、目黒さんが東日本大震災に伴い、倉本聰さんの「被災学童集団疎開受け入れプロジェクト」に協力して、ふらの移住者の会を設立し、福島県から5組15人を受け入れるなど、地域づくりを進めている状況を中心に1時間にわたって講演を行い、地域づくりの大切さと連携を強く訴えた。



災害はいつでもどこにでも起きる

 富良野市連合町内会協議会(赤塚健会長)主催の「連合町内会・町内会役員研修会」が先月22日、富良野地域福祉センターいちいで開催され、約80人が参加した。研修会では「十勝岳噴火 防災女子の底力」をテーマに、防災救援ネットワーク北海道代表の山口幸雄さんと妻の由里さんが講演を行い、東日本大震災のビデオを上映しながら、「災害はいつでもどこにでも起きる。このため地域のことは地域で対応するという近所のコミュニティが大事」などと35年間にわたる救援活動を通して“地域力”を強く訴えた。
 はじめに主催者を代表して赤塚会長が「3・11東日本大震災と原発事故などで20万人の被災者が出ている。『災害は忘れた時にやって来る』と言われる。私たちはのんびりしているのでこの機会にしっかり学びたい」などとあいさつした。
 また市長代理の古東英彦市総務部長が「最近の女子には大きな力があります。地域はコミュニティなくして成り立たないと考えます。自然災害は防ぐことはできませんが、災害を最低限にすることができるのが人間だと考えます。富良野は大きな災害を経験したことがない地域ですが、昨年大きな災害を経験した日本のひとつの地域として研修会で学んでいただきたい」とあいさつした。
シカ肉の有効活用へ

 ふらの麓郷地域協議会(目黒英治会長)主催の「地域特産物発掘試食会」が15日午後、ハイランドふらので開かれ、飲食店、旅館組合などの関係者約60人がシカ肉料理に舌鼓を打った。
 同協議会は、農林水産省の食と地域の交流促進事業の採択を受け、現在、地域資源を発掘、活用しながら地域力を高め、持続可能な地域活性化と自立に向けた様々な活動を行っている。その事業の一環として、エゾシカを有効利用した加工販売グループを中心に、シカ肉の商品開発や販売ルートの調査、開拓を目的に開き、解体処理施設設置に向けた準備を進めている。
 はじめに目黒会長が「5年前に協議会を立ち上げた。加工品の開発や修学旅行生の受け入れなど地域おこしとして活動を行ってきており、3年前にもシカ肉を有効利用した試食会を開いている。シカ肉はおいしいと評価される一方、臭い、硬いなどの評価もあるが、前回は大きな評価を得た。今、シカによる農産物への被害は道内で60億円にも上り、富良野では約2億円。昨年市内では1000頭以上のシカが駆除されており、またシカ柵の管理に800万円もかかっている。こうした実態から私たちはシカの有効利用を本格的に行うことになり、今年10月頃に山部地区にシカ肉の解体処理施設が建てられる予定という。地域おこしは地域の人たちがやる気を出せば地域の活性化につながる」などとあいさつし、参加した飲食店や旅館業の関係者に対して理解と協力を求めた。
 この後、試食会が開かれ、ジンギスカン、赤ワイン煮、しゃぶしゃぶ、ステーキ、チャーシュー、ジャーキーなど8種類のシカ肉料理が会場の中央テーブルにずらりと並べられた。参加した60代の男性は「これまでも何度かシカ肉料理を食べたことがありますが、今回の料理でも臭みはまったくありません。ステーキも柔らかく、とても美味しい」とシカ肉の美味しさを改めて評価していた。また40代の女性も「しゃぶしゃぶがとても美味しかった」などと合格点をそれぞれつけていた。



扇山小女子チームが小学生ドッジボール選手権に出場

 扇山小学校(田中和幸校長)の6年生女子など14人で編成するドッジボールチーム「扇山時代」が今月24日、名古屋市で開催される「第2回春の全国女子小学生ドッジボール選手権全国大会」に北海道代表として出場する。大会を目前に選手たちは、放課後、富良野地域人材開発センターやスポーツセンターなどで猛練習を行っている。組み合わせも決まり、「リーグ戦を突破して決勝トーナメント戦に進みたい」と選手たちは燃えている。
 同チームは、昨年秋、バレーボール少年団に所属する7人の6年生を軸に編成。保護者の高橋里志さん(40)が監督、娘の明日香さんが主将を務め、全国大会に向けて練習を行ってきた。全道予選大会は2月25日、札幌で開かれ、決勝(出場2チーム)で函館チームを2―1で下し、全国大会出場を決めた。
 選手たちは全国大会に向け、平日の夜は地域人材開発センター、スポーツセンター、生涯学習センターで、試合に備えるための体力作りをはじめ、攻撃や守りの練習を集中して行っている。また土日曜日は昼間に実施している。
 全国大会には北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州の各ブロックを勝ち抜いた32チームが出場する。はじめに4ブロックに分かれてのリーグ戦が行われる。1、2位チームが決勝トーナメントに進み、ドッジボール小学生日本一を競う。
 扇山時代の対戦チームは、1回戦が関西ブロック代表の大和なでしこ(奈良)、2回戦が関東ブロック代表の四谷美少女隊(神奈川)、3回戦が四国ブロック代表のKOCHI GIRLS(高知)。
 全国大会を目前にし、選手たちはリーグ戦突破を合言葉に一段と熱のこもった練習を行っている。

2012年3月15日木曜日

小中とも全道平均を上回る

 富良野市教育委員会は、昨年9月27日に行われた平成23年度全国学力・学習状況調査の富良野市の調査結果概要を公表した。それによると、全ての小学校(9校)の国語B・算数、中学校(7校)の国語B・数学の問題で全道平均を上回った。全体的に記述式・短答式の問題で正答率が高い傾向にあった。
 富良野市では、授業時間と授業時間以外で特徴的な取り組みが行われており、児童生徒が学習をするための体制が確立しつつある。だが、同教委では「更なる学力向上に向けた取り組みとして、より一層の指導方法の工夫改善などを図っていく必要がある」としている。
 同調査は小学校は6年生(237人)、中学校は3年生(232人)を対象に行われた。
 富良野市では、全ての小中学校で朝読書など一斉読書の時間を設けていることから、児童生徒質問の回答をみると「国語の授業で文章を読む時、段落や話のまとまりごとに内容を理解しながら読んでいる」と答えた割合が、小中学校とも全道より高かった。本を読むことが正答率向上につながっていることが傾向として表われた。
 しかし、小中学校の半数以上の児童生徒が「国語B―3の問題にあるような、長い文章を読むのは難しい」と答える一方、「難しいとは思わない」と答えた児童生徒数が正答数の多い層に偏っていることから、読書の成果に個人差があることが分かった。また自宅での読書時間が少なく、土、日曜の図書館利用の割合も少ない。
 こうしたことから同教委では「各学校の学校改善プランには、朝読書の継続・読書の時間を増やすといった量的な方策と、全ての教科で役立つ様な読書の方法を考える。図書館との連携を強めるという質的な方策を取り上げ、改善を図る方針」という。
 また市内小中学校における教科指導等の状況については「発達や学年の段階に応じた反復(スパイラル)による教育課程により、理解への広がりや深まりを目指すため、習熟度別指導や少人数指導など、指導方法の工夫改善を更に図る必要がある」としている。
 このほか、長期休業中や土日曜日等を活用した学習サポートでは、家庭学習内容の充実と習慣化を課題として挙げている。また、児童生徒の意識とその特徴では、学習意欲が全道に比べて高く、自分と社会の関係を意識できており、学習意欲を底上げしているということが分かった。
 国語(A・B)の実施結果では、全体的に平均点が高く、基礎・基本の確実な習得を挙げている。しかし今後、話し合いの時間を増やす、限られた字数で自分の考えや感想を文章にまとめる練習を更に全市的に取り組む必要があるとしている。
 算数(A・B)、数学(A・B)の実施結果では、算数Aでは「数と計算」「数量と関係」の区分では全道を下回ったが、「量と測定」「図形」では全道を上回り、全体の平均正答率は全道より高くなった。数学Aでは「数量関係」の区分で特に平均正答率が低かったが、数学Bでは全道を上回った。
 同教委では「小中学校ともに発達や学年の段階に応じた反復による指導を行い、理解への広がりや深まりを更に図る必要がある」としている。



自殺予防ゲートキーパー 昨年11月から計3回の養成講座開く

 富良野保健所は「自殺予防ゲートキーパー」の養成講座を昨年11月から開催しており、新年度に向けても実施し富良野地域の自殺予防に対して積極的に取り組んでいく方針でいる。同講座は計3回開催しており、保健所職員4人を含め延べ89人、実人員で54人が受講している。
 ゲートキーパーとは、家族や地域、職場、保健、医療、教育等の場面で、自殺の危険性が高い人の早期発見、早期対応を図るため、身近な人の自殺の危険を示すサインに気付き、見守りや必要に応じて専門相談機関へつなぐなど、適切な対応を図る役割に期待する人材。
 同保健所は「富良野心といのち見守り隊養成講座」として平成23年度から初めて取り組んでいる。第1回目は昨年11月8日夜、富良野文化会館で開催。同日の講座では同所管内などの実態や「自殺の現状と対策」、「なぜ自殺対策なのか」をそれぞれテーマに、富良野保健所保健師と名寄市立総合病院心療内科・精神科医長が講義を行った。
 2回目は同月15日、富良野市総合保健センターを会場に開かれ、実演(ロールプレイ)をかねて「自殺に関する相談への対応」をテーマに講義が行われた。出席したのは沿線の民生委員・児童委員や社会復帰施設、自助グループのスタッフ、住民ボランティア組織やNPOの職員。自治体職員など。
 2回の養成講座を通して受講者から「傾聴の大切さに気付けた」、「実践に役立てることができる」などと相談対応の基礎的な知識について理解が深まり、「相談の受け方などもう少し理解を深めたい」、「さらに学習していきたい」などとの要望があったため、2月22日に3回目の講座が開かれた。
 同日の講座では前回の学習を振り返りながら、自殺を思っている人への相談対応について、より具体的な支援が行えるプログラムとした。さらに今後のゲートキーパーとしての活動について話し合うグループワークも行った。
 実演では言葉だけではなく、非言語的コミュニケーションの重要性や信頼関係を作ることが相談への第一歩ということを学んだ。だが実際の対応では、シナリオ通りの展開になることは難しいなどの感想が参加者から聞かれた。
 また今後の対応として、住民と関係者(行政など)との情報の共有が大事、と確認し、ネットワークを構築して「きづき」、「つなぎ」、「見守る」という支援を行っていく必要性について話し合った。ゲートキーパーとなる人が「つなぐ」専門の相談機関について、正しく理解し情報提供を行っていくことも重要という意見も参加者から出ていた。
 こうしたことから同保健所では、今後も自殺予防に関わる人材育成について、これまでの養成講座に参加した人たちを対象にしたフォローアップを継続し、新年度も引き続き学習の場を提供。さらに初めての人たちを対象にした養成講座(基礎研修)を実施する方向で検討している。
 あす16日(午後1時)には、富良野地域自殺予防連絡会議が富良野保健センターで開かれる。市町村、消防、警察、司法、医療、教育、商工会など様々な分野の実務レベル者が出席し、地域の課題などについて話し合いを行うことにしている。
 なお、同所管内の過去12年間(平成10~21年)の自殺者数は計181人に上っている。平成14年と21年が最多の20人。平成19年が最少の9人となっており、年間平均して14~15人。年代別で見ると40代が最も多く41人。次いで60代の33人、30代の27人、50代の25人などとなっており、10代が3人含まれている。

2012年3月13日火曜日

市議会定例会一般質問 富良野高校の単位制など質問

 富良野市議会定例会本会議6日目の9日は、市政に関する一般質問が行われ、渋谷正文議員(ふらの未来の会)と黒岩岳雄議員(同)が質問に立った。渋谷議員が「高校進学者の確保、富良野高校に導入される単位制」、黒岩議員が「富良野地方の活断層と防災対策」などについて理事者側の考えをただした。また同日、富良野こどもの未来を守る会(斉藤真智子会長)から提出された「総合こども園(仮称)の建設見直しに関する請願」は、あす14日から始まる予算特別委員会(日里雅至委員長)に付託された。
 一般質問では宇佐見正光教育長が渋谷議員の質問に対し、「平成21年2月に『富良野地区の高校教育を考える』提言書を取りまとめ、道教委に対して次期『公立高等学校適正配置計画』に意見反映されるよう要望してきている。平成25年度から富良野高校に導入される単位制科目については、現在、富良野高校において協議・検討中と聞いている」などと答弁。
 また黒岩議員の質問に対しては「富良野地域においても『富良野活断層帯西部及び東部』の存在が確認されているので、地震防災対策の参考にしなければならないものと認識している。昨年の東日本大震災や本市における大雨被害により、市民の災害に対する意識が高まってきている。各種の防災講演会にも多くの市民が参加する状況になってきており、年度内に自主防災組織2団体が新たに組織化される。また昨年11月には、国土地理院が新たに知見を踏まえた富良野断層帯に関する『都市圏活断層帯図』を公表し、市民の間には新聞記事を通じ、地震に関する意識が高まっている。これを機に地震に関する防災意識啓発に努めたい」などと答弁した。
 なお、予算特別委員会に付託された請願の骨子は①今回の計画はいったん白紙に戻す②保護者をはじめ関係者、地域住民と十分に話し合い、総合こども園建設計画を進める③子供たちが健やかに育める環境づくりを基本に進める―としている。



大回転、回転で見事、高校日本一

 第24回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)が9日のスーパー大回転を皮切りに始まり、大回転、回転競技が11日まで3日間にわたり、富良野スキー場・富良野ゾーンスピースコースで開催された。33都道府県122校から男子154人、女子118人の計272人がエントリーし熱戦を繰り広げた結果、市内の高校生が大回転、回転で見事日本一に輝いた。特に最終日の回転競技では、出場選手4人全員が入賞する素晴らしい活躍を見せた。
 初日のスーパー大回転では富良野高2年の武田一将選手(17)の10位入賞が最高位だったが、同選手は得意の大回転では1、2本とも納得のいく滑りを見せ、初優勝を飾り、見事日本一に輝いた。
 さらに回転でも富良野緑峰高校2年の佐藤優選手(17)が果敢な滑りを見せ、2本とも安定したレースを展開し同じく念願の初優勝を手にした。
 この結果、総合成績でも武田選手が3位、佐藤選手が4位に入賞し嬉しい表彰となった。
 また最終日の回転では、武田選手が5位、南富良野高1年の高橋勇次選手が7位、富良野緑峰高1年の今野有哉選手が9位に食い込み入賞し、富良野勢が上位を占める大健闘だった。

2012年3月12日月曜日

総合こども園の建設は平成26年度を計画

 富良野市議会定例会の本会議は8、9日、市政に関する一般質問が行われた。8日は岡本俊議員(市民連合)、萩原弘之議員(民主クラブ)、石上孝雄議員(同)、日里雅至議員(同)の4人、9日は渋谷正文議員(ふらの未来の会)、黒岩岳雄議員(同)の2人がそれぞれ、オーガニックアカデミー構想、ワイン事業、東郷ダム、中心市街地活性化、高校通学環境の改善、防災に対する学校教育などを取り上げ、理事者側の考えをただした。
 この中で日里議員の中心市街地活性化における東4条街区再開発で、行政施設「総合こども園」が決定した経緯についての質問に対し、能登市長は「ふらのまちづくり株式会社から市に対し、行政施設としてアトリウムなどの設置、取得の提案があった。これを受け、昨年10月に検討委員会を立ち上げ、計7回にわたり具体的な行政施設機能として何を設置すべきか、市の10年、15年先の将来を見据え、多角的視点に立って検討を進めてきた。その結果、麻町保育所、中央保育所の老朽化による建て替え問題、さらに今後の人口減少、少子化の進行を考えた認可保育所の再編問題などについて、今後の財政状況を踏まえ、東4条街区において、認可保育所の設置を検討した結果、設置について可能であると判断した。その後、ふらのまちづくり会社に協議し、市の子育て支援のための保育所の配置案で事業が可能であるとの回答を受けた。『まちなか居住』を推進するため、3世代が交流する健全なコミュニティーの再生と国の幼保一体改革による幼稚園機能を加えた(仮称)総合こども園の設置について建設可能地として総合的に判断し、12月27日の庁議で設置方針を決定した」と答弁した。
 事業計画については、現在、ふらのまちづくり株式会社と北海道と協議しながら事業認可に向け準備を進めているという。今年度の事業は地盤調査費・建設実施設計費として2860万円を予算計上している。本事業にかかる概算総事業費は約32億円でうち市費は約10~12億円前後を想定している。今後のスケジュールは、予定として4月には都市計画決定の変更の縦覧、5月には都市計画審議会の答申を得たいとしており、6月には都市計画決定の告示を想定している。
 また、市民周知と合意形成については、現在保護者や幼稚園関係者との意見交換会や商工会、商店街、各界、各層と協議を行い、4月にはパブリックコメントの手続きと市民の意見交換会を行う。
 なお、権利変換計画の認可後は第1期工事として、介護付き有料老人ホームの建設、平成25年度の第2期工事は東5条の個別店舗とクリニックの建築着工。26年度には第3期工事として7階建てマンション棟の建築に着工する計画という。総合こども園は国の制度改正の動向を見極めながら平成26年度第3期工事の中で着工する計画だ。



全国高校選抜スキー
きょう大回転、あす回転 佐藤優選手(緑峰)が選手宣誓

 富良野市で8度目の第24回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)が8日、開幕した。9日のスーパー大回転を皮切りに、富良野スキー場・富良野ゾーンスピースコースで競技が始まった。きょう10日は大回転、あす11日は回転が午前8時半から行われ、次代を担う全国の1、2年生が高校日本一のタイトルを目指して熱戦を繰り広げる。
 出場選手数は33都道府県122校から男子154人、女子118人がエントリー。北海道の78人(男子52人、女子26人)を最多に、次いで長野県の33人(同17人、同16人)、山形県の17人(同10人、同7人)、新潟県の17人(同10人、同7人)などとなっている。
 地元富良野勢は富良野高から武田一将(2年)、富良野緑峰高から佐藤優(2年)、今野有哉(1年)、南富良野高校から高橋勇次(1年)の4選手が出場して、全国の強豪選手と高校日本一を競い合う。
 8日は午後5時から開会式が文化会館で開かれた。はじめに東日本大震災で亡くなった被災者に黙祷。この後副大会委員長の全国高等学校体育連盟スキー専門副部長の大久保正さんが、昨年、大震災発生のため2日目から競技が中止になった経緯を説明した後「来年2月には札幌市でインターハイが開催されます。今年はそれに向け飛躍の第一歩とし、競技を運営している人たちへの感謝を忘れずに全力で競技に臨んでほしい」などとあいさつ。続いて開催市として能登芳昭市長が「スキーを通して競い合い、人間として成長して下さい。また一つでも順位を上げ入賞を目指して」などとエールを送った。
 これに対して佐藤選手が「正々堂々と戦うことを誓います」と力強く選手宣誓を行い、3日間にわたる熱戦の火蓋を切った。

2012年3月8日木曜日

総合こども園(仮称)は2期目の公約

 富良野市議会定例会本会議4日目の6日は、平成24年度市政執行方針と教育行政執行方針に対しての代表質問が行われた。質問に立ったのは、民主クラブから千葉健一議員、ふらの未来の会から広瀬寛人議員、市民連合議員会から岡本俊議員、公明党から大栗民江議員の4人。
 市政執行方針の中で3議員が、市が東4条街区に建設を予定している総合こども園(仮称)を取り上げ、「総合こども園になった経緯は」(千葉議員)、「スピード感の必要なネーブルタウン構想は、総合こども園(仮称)と切り離し、市民対話と情報公開を実現させることが肝要」(広瀬議員)、「市民の声を聞き、市民ニーズを把握された計画なのか。どのような計画で今後どのように進んでいくのか」(大栗議員)などと質問した。
 これに対して能登芳昭市長は「中心市街地活性化基本計画と1年半かけて市民から意見を聞いて策定した第5次総合計画の基本目標をもとに、限られた財源を効率的に運用し、行政と民間の協働のまちづくりとして、まちなか居住を推進するため3世代が交流するコミュニティの再生が目的。まちなかに保育所を再編するのは私の2期目の公約。保護者や幼稚園関係者と意見交換を行っており、今後、商工会議所や商店街、各界、各層と十分話し合い、情報共有と市民参加のルール条例に基づくパブリックコメントを行い、市民参加の手続きを実施して進めていきたい」などと答弁した。
 また広瀬議員の「青年塾」に対しては、「実態調査(昨年10月)を行った結果、同世代との出会いと交流を強く求めており、ボランティア活動に対して興味、関心を持っている。また地域社会や困っている人のために役に立ちたいということが分かった」などと答弁。また岡本議員の質問には宇佐見正光教育長が「4月から参加者を募集し、5月から実施する。コミュニケーションワークショップ、スポーツ交流、アウトドア体験、イベントなど交流活動の企画を行い実施する。またホームページを開設し、様々な情報を発信していく」などと答弁した。
 なお、千葉議員は①農村観光環境都市の形成②地域循環型経済の活性化③魅力ある中心市街地の活性化④学校教育―など5件、広瀬議員は①持続可能な農業・農村づくりに向けた4つの柱②農村観光環境都市形成を標榜する地域として環境の視点の各分野への浸透③防災における要支援者の把握・誘導方法などの課題対応④商工観光施策⑤青少年教育(青年塾)―など10件、岡本議員は①人材育成②持続可能な農業づくり③森林・農村景観の維持④バリアフリー化の推進⑤新学習指導要領による武道、ダンスの本格実施―など9件、大栗議員は①地域主権型社会における行政システムの構築②地域がそれぞれ支え合う社会づくり③市民と地域、行政が協働して築くまちづくり④学校教育―など9件についてそれぞれ質問を行い、能登市長と宇佐見教育長の考えをただした。



全国の若き精鋭が富良野へ

 富良野市で8度目の第24回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)がきょう8日、開幕する。あす9日のスーパー大回転を皮切りに10日大回転、11日回転の順に3日間にわたり、富良野スキー場・富良野ゾーンスピースコースで競技が行われ、次代を担う全国の1、2年生が熱戦を繰り広げる。
 同大会は“スキーの甲子園”と言われ、全国の雪の精鋭たちが、へそのまち富良野で一堂に会して、8年前からスピードを競い合っている。
 出場選手数は33都道府県122校から男子154人、女子118人がエントリー。北海道の78人(男子52人、女子26人)を最多に、次いで長野県の33人(同17人、同16人)、山形県の17人(同10人、同7人)、新潟県の17人(同10人、同7人)などとなっている。
 地元富良野勢は富良野高から武田一将(2年)、富良野緑峰高から佐藤優(2年)、今野有哉(1年)、南富良野高校から高橋勇次(1年)の4選手が出場して、全国の強豪選手と高校日本一を競い合う。
 きょう8日は午後1時から公開練習。5時から開会式が文化会館で開かれ、佐藤選手が選手宣誓を行う。競技開始は3日間とも午前8時半。

2012年3月6日火曜日

家庭でもオムカレーを 一品メニューレシピ集を製作

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)は、オムカレーと旬野菜の一品メニューレシピ集「オムカレーと出会ったふらのの野菜たち」(B5判、18ページ)を製作した。同冊子は観光客のみでなく一般家庭での普及を目的に製作され、きょう6日、市内小中学校(小学校9校、中学校7校)の全校児童生徒約2000人に配布する。
 富良野オムカレーは、富良野市の新・ご当地グルメとして平成18年3月に誕生。富良野の知名度、ブランド力に加えて多くの関係者の応援を受け、観光地(外食)グルメとして道内外から認知度が高まっており、地域ブランドメニューとして確立されつつある。
 しかし一方で、オムカレーを家庭の食卓で「作る」、「食べる」という機会が浸透しておらず、地域に根ざした食文化としては課題があった。
 こうしたことから同協議会では、農村女性で活動している「域・活きふらのネットワーク」をはじめ、上川農業改良センター、富良野保健所、料理研究家などの支援を受けて、富良野の旬に合わせた野菜をふんだんに利用した一品レシピメニューを企画した。昨年10月、レシピ集製作に向けた1回目の打ち合わせ会議が行われた。11月に2度の試作会、そして12月には関係機関を対象にした試食会が行われ、2月末までに同冊子の発刊にこぎつけた。
 同レシピ集は、アスパラガス、枝豆、かぼちゃ、キャベツ、キュウリ、米、じゃが芋など26品目の野菜の「ふらの農産物カレンダー」の掲載を皮切りに、簡単なオムレツ&カレーソース&ライスの作り方のオムレツ編、カレーソース編、カラフルライス編、オムカレー完成編に分けて編集。そして1月の「雪衣」、3月の「お豆のスープ」、7月の「トマトのカップサラダ」、10月の「ハロウィンスープ」など月別に編集したオムカレーと旬野菜の一品メニューで構成している。
 1日午後、レシピ集製作に関わった谷口会長や域・活きふらのネットワーク代表の長谷川由里子さんら関係者多数が市役所市長応接室に集まり、宇佐見正光教育長にこれまでの取り組み経過を報告し同レシピ集を手渡した。谷口会長は「富良野オムカレーを観光客のみでなく、地元の人たちにも食べてほしいという思いでレシピ集を製作しました」などと訴えた。これに対して宇佐見教育長は「素晴らしいレシピ集が出来上がりました。地産地消をはじめ子供たちの食育教育にもつなげ、ふるさと給食でも検討していきたい」などと答えた。
 同協議会では「レシピ集の発刊はオムカレー普及のスタートラインに立ったばかり。今後、増刷を行い継続して子供たちに配布していく考えでいる。さらに親子の料理教室を開いていきたい」と話している。
 なお、同レシピ集は市役所経済部商工観光課、富良野保健所、農業改良センターで無料配布(200冊限定)される。



樽から瓶熟成へ 152個の木樽から4日かけて抜き取り作業

 富良野市果樹研究所は、木樽を使って熟成しているワインを瓶に移し替える作業を先月から行っている。木樽はワイン工場の地下倉庫に保管してあり、一昨年秋に収穫した原料ぶどうを仕込み、さらに良質のふらのワインを醸造するため毎年、厳冬の時期にこの木樽の中身を抜き取り、瓶に移し替え、瓶による熟成を行っている。最高級の「ツバイゲルトレーベ」は計6年かけて出荷する。
 木樽の容量は225リットル。720ミリリットルに換算して310本分で152個を保管。1年間寝かせたものを別の貯蔵タンクに一時保管した後、空になった木樽を水洗いし、さらに熱湯で洗浄。最後に中を完全に殺菌するため燻蒸(くんじょう)する一連の作業を2月中旬、4日間かけて行った。そして今月に入ってから今度は720ミリリットルの瓶に移し替える作業を行っている。
 同研究所では赤、白のふらのワインをはじめ、ロゼなど13種類をのワインと赤、白のふらのぶどう果汁を販売している。このうち醸造期間が最も長いのが「ツバイゲルトレーベ」。瓶熟成期間だけで5年間もかける。次いで「シャトーふらの」(赤、白)の3~4年、「バレルふらの」(赤、白)の3年、「羆の晩酌」の2~3年をかけて出荷する。
 同研究所では「一昨年に収穫した原料ぶどうは糖度が高いので、より良質で芳醇なふらのワインを出荷できると思います」と話している。

2012年3月3日土曜日

5億4684万円の一般会計補正予算を可決

 2月29日に開会した富良野市議会定例会の本会議が1日と2日に開かれた。1日の本会議では能登芳昭市長が1月21日に市内北麻町で発生した公営住宅の火災や職員の懲戒処分など3件の行政報告を行った後、継続審査の議案第7号「私法上の債権の放棄に関する条例の制定」、同じく第11号「火葬場使用条例の一部改正」を総務文教委員長の報告通り原案可決した。続いて富良野市農業委員会推薦では後藤英知夫(52)=南麓郷ら4人の推薦を決定した。
 この後、4件の専決処分報告が行われた。続いて理事者側が平成23年度富良野市一般会計補正予算など18件の提案説明を行った。引き続き総額189億8970万円の平成24年度予算案を審議する予算特別委員会が設置され、委員長に日里雅至議員(民主クラブ)、副委員長に広瀬寛人議員(ふらの未来の会)をそれぞれ選出した。
 2日の本会議では総額5億4684万8000円の平成23年度一般会計補正予算案を原案通り可決し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ121億9052万8000円とした。
 可決された補正予算の主な内訳は、富良野東中学校屋内運動場改築事業費に3億8268万9000円、同じく同校校舎の耐震補強・大規模改造事業費に1億6000万円、東小学校校舎・屋内運動場改築事業費(設計委託料など)に4390万円。
 このほかに議案第26号「市道における人身事故の損害賠償」、同11号から同15号までの平成23年度国民健康保険特別会計補正予算など5会計補正予算をいずれも原案可決した。
 この後の日程は6日に市政執行方針と教育行政執行方針に対しての代表質問が行われる。質問者は順に千葉健一議員(民主クラブ)、広瀬寛人議員(ふらの未来の会)、岡本俊議員(市民連合)、大栗民江議員(公明党)の4人。
 8、9日は市政に関する一般質問が行われる。8日は岡本俊議員(市民連合)、萩原弘之議員(民主クラブ)、石上孝雄議員(同)、日里雅至議員(同)の4人。9日は渋谷正文議員(ふらの未来の会)、黒岩岳雄議員(同)の2人。
 10日から13日までは休日と議案調査のため休会。14日から16日は予算特別委員会が開かれ、平成24年度各会計予算案などを審議する。17日から20日までは休日と議案調査のため休会。最終本会議となる21日は、予算特別委員長報告のほか、「市職員の給与に関する条例の一部改正」など8件の案件を審議。



管内4高校で卒業式 373人巣立つ

 1日、富良野、緑峰、上富良野、南富良野の4公立高等学校で平成23年度卒業証書授与式が一斉に行われ、計373人の卒業生が3年間の学舎に別れを告げ、巣立った。このうち、富良野緑峰高校では園芸科学科、電気システム科、流通経済科、情報ビジネス科の計148人に小島和明校長から卒業証書が授与された。
 同校は今年度で13回目の卒業式。小島校長が園芸科学科の五十嵐渉さんを皮切りに卒業証書を一人ひとりに授与した。卒業生の中には名前が呼ばれると元気よく大きな声で「はい」と返事したり、校長先生や担任の先生とハイタッチを交わすなど厳粛の中にもほほ笑ましい光景も見られた。
 この後小島校長が「晴れてきょうの日を迎えることができたのは、もちろん一人ひとりの精進努力の賜物だと思いますが、温かい愛情を持って励まして下さった家族や先生方、さらには本校創立以来ご支援をいただいています多くの方々の援助のお陰です」などと前置きした後、「日常の取るに足らない些細な体験も一つとして無駄なものはありません。皆さんには前途洋々たる未来があります。若者の本領は未来への果敢な挑戦であり、どのような困難にも打ち勝ち前進することです」などとはなむけの言葉を贈った。
 これに対して卒業生を代表して電気システム科の増田和樹さんが3年間の学校生活を振り返り、校長先生をはじめ、諸先生さらに父母へ感謝の言葉を述べた後、「この3年間本当に多くの人たちに恵まれたと思います。とても楽しい充実した学校生活を送ることができました。私たちはそれぞれ別の道に進んで行くことになりますが、またいつかどこかで会えることを楽しみにしています」などと答辞を述べ、新たな進路に気持ちを引き締めた。

2012年3月1日木曜日

市長と教育長が市政、教育行政執行方針を演説

 総額189億8970万円の平成24年度予算案などを重点に審議する富良野市議会定例会が29日、開会した。同定例会には28案件と報告4件が提案されている。同日の本会議では会期を3月21日までの22日間と決定した後、能登芳昭市長が平成24年度の市政執行方針、宇佐見正光教育長が教育行政執行方針の演説をそれぞれ行った。続いて第1号議案の平成24年度富良野市一般会計予算など予算案9件の提案説明を行い、同日の本会議を終了した。
 平成24年度の市政執行方針は①農村観光環境都市の形成②地域循環型経済の活性化③魅力ある中心市街地の活性化④地域がそれぞれ支えあう社会づくり―の4項目の基本的な考え方を挙げ、「次代を担う子どもたちをみんなで育むまちづくり」、「やさしさと生きがいが実感できるまちづくり」、「人と自然が共生する環境にやさしいまちづくり」、「地域の魅力ある産業を活かしたまちづくり」、「市民と地域、行政が協働して築くまちづくり」の5つの重点事業を実施する。
 同教育行政執行方針は、「第5次富良野市総合計画を基本とし、教育の原点である、知育・徳育・体育の調和のとれた児童生徒の着実な育成を基本に据え、『すべては子供たちのために』を合言葉に、それを支える学校、家庭、地域社会がそれぞれの役割を果たし、相互に連携、協力しながら子供たちの無限の可能性を伸ばす学校教育の充実に努める」などを骨子としている。
 今後の日程はきょう1日が、市長行政報告を皮切りに継続審議の議案第7号「私法上の債権の放棄に関する条例の制定」、同じく同第11号「火葬場使用条例の一部改正」の審議、富良野市農業委員会委員の推薦、4件の専決処分報告、平成23年度富良野市一般会計補正予算案など18案件の提案説明、予算特別委員会の設置などが行われる。
 本会議3日目の2日は、一般会計補正予算案など7件を審議。3~5日は休日と議案調査のため休会。6日は市政執行方針と教育行政執行方針に対しての代表質問が行われる。質問者は順に千葉健一議員(民主クラブ)、広瀬寛人議員(ふらの未来の会)、岡本俊議員(市民連合)、大栗民江議員(公明党)の4人。
 8、9日は市政に関する一般質問が行われる。8日は岡本俊議員(市民連合)、萩原弘之議員(民主クラブ)、石上孝雄議員(同)、日里雅至議員(同)の4人。9日は渋谷正文議員(ふらの未来の会)、黒岩岳雄議員(同)の2人。
 10日から13日までは休日と議案調査のため休会。14日から16日は予算特別委員会が開かれ、平成24年度各会計予算案などを審議する。17日から20日までは休日と議案調査のため休会。最終本会議となる21日は、予算特別委員長報告のほか、「市職員の給与に関する条例の一部改正」など8件の案件を審議する。



大橋静琴さんの審査会員就任祝う

 国際書道協会=札幌=が主催する国際現代書道展で2年連続準大賞を受賞し、同協会の審査会員に就任した大橋静琴さん(50)の祝賀会が2月25日、新富良野プリンスホテルで開かれ、門下生や関係者など約100人が出席し、審査会員、さらに指導者としての一層の活躍に大きな期待を寄せた。
 大橋さんは富良野出身。短大を卒業した後好きな書道の道に進み、平成元年に市内本町に静琴書道学院を設立。以来、幼稚園児をはじめ70歳を超える高齢者まで多くの門下生に書の魅力を伝え、優れた指導を行ってきている。自らも指導者としてのスキルアップを図るため、国際現代書道展をはじめ、北海道書道展、毎日書道展に公募し数々の賞を受賞する活躍を見せている。
 公募総数が3万点を超えるという毎日書道展では毎日賞1回、秀作3回を受賞し会員に昇格。また北海道書道展では特選を3回受賞するなど会友に昇格。そして国際現代書道展では2年連続準大賞を受賞し、審査会員に推挙され、道内では女性指導者の第一人者として活躍している。
 就任祝賀会では、発起人代表の日里雅至さんが「さらにスケールの大きい書道家を目指して下さい」とあいさつ。続いて能登芳昭市長が「大橋さんが審査会員に選ばれたのは日頃の努力のたまものです。書道を通して益々文化振興のため、指導者としてさらに前進することを期待します」と祝辞を述べた。さらに国際書道協会理事長の小原道城さんは「同協会には89人の審査会員がおりますが、大橋さんは2番目に若い会員。北海道では今女流指導者として最高です」と称賛し、今後に大きな期待を寄せた。
 これに対して大橋さんは「私は富良野で生まれ、富良野で育ちました。これまで多くの人と出会いましたが、今ここに立っているのは皆さまのお陰です。心から感謝します。これからも踏ん張って皆さんと一緒に頑張っていきたい」などと感謝の言葉を述べた。
 この後祝宴に入り、門下生による大正琴の演奏や書のパフォーマンス、へそ踊りがアトラクションとして次々に行われ大橋さんの審査会員就任を祝った。なお、準大賞の作品は市に寄贈、文化会館に展示される