交通死亡事故相次ぐ
9日夜と12日早朝、富良野市内の国道237号線と同38号線で相次いで交通死亡事故が発生し、2人が死亡した。今年に入って富良野署管内の交通事故死亡者数は4人となった。昨年の夏も8月から9月にかけた1か月の間に富良野市内で3件、南富良野町で1件の交通死亡事故が発生し、計6人が死亡している。
9日午後11時50分頃、富良野市花園町の237号線で中富良野町新町、同町嘱託職員高橋峰三さん(62)の乗用車が橋の欄干に衝突し、病院に搬送されたが、腹を強く打っており死亡が確認された。
12日午前5時29分頃、富良野市字西達布国道38号線で同市字東山、農業新田重晴さん(76)の軽トラックと雨竜郡雨竜町字尾白利加、トラック運転手西村健さん(35)の大型トラックが正面衝突した。この事故で新田さんは心肺停止状態で病院に搬送されたが、午前7時8分に搬送先の病院で死亡が確認された。西村さんにけがはなかった。
事故現場は西達布市街地入口の緩い左カーブ。富良野署の調べによると、軽トラックが対向車線にはみ出してきたものとみている。西村さんも「軽トラックが突然、対向車線にはみ出してきたのでブレーキを踏んだ」と証言している。この衝突でエアバッグが作動し、西村さんは前方が見えなくなり右側の草地に逸脱し、約30メートルほど暴走して止まったという。富良野署では詳しい事故原因を調べている。
富良野署管内では昨年8月8日に富良野市東山市街地入口の国道38号線で、家族4人が乗ったワゴン車と大型トレーラーが正面衝突し、2人が死亡、2人が重軽傷を負った。また、9月9日、富良野市山部の国道38号線で乗用車と大型トラックが正面衝突し、2人が死亡した。このほか、富良野市東鳥沼の道道と、南富良野町字下金山の国道237号線で相次いで交通死亡事故が発生し、わずか1か月間で4件、計6人が亡くなっている。
全国4連覇の名将がコーチに
4連覇など7度も高校日本一に導いたラグビー名門校の監督を務めた記虎(きとら)敏和さん(61)をコーチに迎えた「ラグビークリニック」が7月20、21の両日、上富良野町社会教育総合センターグラウンドで開かれ、富良野高と旭川龍谷高のラグビー部員が熱血指導を受けた。
記虎さんは啓光学園高校(現常翔学園)のラグビー部監督を長年にわたり務め、この間、史上初の4連覇を達成するなどの活躍をみせ、卓越した指導力を発揮した。現在は退職後、大阪府の枚方(ひらかた)市教育委員会委員長を務める傍ら、全国で指導を行っている。
今回、富良野高ラグビー部監督を務めている坂口和紀教諭(35)の要請に応じて、19日来富した。記虎さんは同日、同校グラウンドでラグビー部員とミーティングを行った後、夜には保護者を交えての講演会を同校で開き、技術指導のほかに子供たちを人間的にどう成長させ、自立した人間に育てるかを話した。
20日から2日間、午前9時から午後5時頃まで30度を超える炎天下の中、タックルを中心とした集中指導を行った。指導を受けた部員は富良野高から21人、旭川竜谷高から13人。本格的な指導の前に、全員で手をつなぎ輪を作り、右、左の合図で体を方向転換させるなどゲーム感覚で、まず生徒たちの心を和ませた。
記虎さんは現役時代、スパルタ指導者として知られていた。しかしラグビーの本場ニュージーランドで研修したのを機に、スパルタではなく褒めて育てる指導法に切り替え、子供たちを何度も日本一に導いた。
「ラグビーは一人ひとりの役割をどう果たすかの競技。それぞれの役割を果たし、15分の1の力を発揮することができれば、それが総合力、チーム力となって勝ち進むことができる」などと強調し、強くするのではなく、思いやりのある人間を育てていくことの大切さを訴えた。坂口教諭は「同じ教育者として記虎さんから学ぶべきことがたくさんあります。子供たちが今回の指導を通して心身共に成長していってほしい」などと期待している。
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