旭川市や富良野市の首長らで組織している「タイ青少年交流事業実行委員会」が受け入れる「タイ王国青少年大使」の一行が5月3日から3日間の日程で富良野市を訪れ、ワインハウスなど観光施設の見学やガラス制作などの体験を行う。その前段として25日、政府や大学関係者など13人が来富、能登芳昭市長を表敬訪問し友好を深めた。
同招へい事業は昨年、旭川市や富良野市が中心となって実施した「ASEANトップセールス」を経て、タイからの観光客が飛躍的に伸び、タイ(バンコク)~新千歳空港の定期便が就航するなど、今後の誘客の基盤整備が進んでいることから実現した。表敬訪問を受けた能登市長は「富良野は北海道のど真ん中。ワインとスキーのまちです。野菜は新鮮でとても美味しいです。タイの子供たちが富良野で楽しい体験ができることを願っています」と心から歓迎した。これに対して、訪問者を代表し大学の学長が「素晴らしい歓迎に感謝します。これから富良野市と文化や教育の面で交流したい。富良野の子供たちを責任もって受け入れます」などと富良野市との交流を強く望んだ。表敬訪問では8年前に富良野市内のホテルに勤め、結婚したタイ生まれの池野ウィカンダさんが通訳を務めた。
3日から富良野市を訪れるタイの青少年は10歳から23歳までの小学生、中学生、高校生、大学生の計49人(男性17人、女性32人)。このほかに引率の教師5人が来富する。
主な日程は3日がふらのワインハウスを見学し、能登市長らと会食。午後からは麓郷市街地でガラス制作の体験を行い、アンパンマンショップふらの店を見学。4日は富良野ロープウェーに乗り、雪遊びを体験する。午後からは上富良野町の後藤純男美術館を訪れ、日本画を鑑賞。夜は文化交流パーティーに参加する。最終日の5日はチーズ工房でアイスクリーム作り体験を行う。
作品大幅入れ替え
アンパンマンショップは、直営店としてはふらの店を含めて全国に2か所しかない。同ギャラリーは、昭和49年に開設された共済農場の施設の一角に併設された。現在、ギャラリーには大小100点を超えるやなせたかしさんの作品が展示されている。このため、観光シーズンになると道内外から大勢の家族連れが訪れ、アンパンマンたちの絵を楽しんでいる。
今回、入れ替えたのは10点。「麓郷展望台」の風景を描いたと思われる「お花畑のロールパンナたち」は横2・2メートル、縦1・7メートルのジャンボサイズ。このほかに同じサイズの「輝くアンパンマンとなかまたち」「てのひらをたいように」など4点と、「ばいきんまん」「ジャイアントだだんだん」など中小サイズの作品5点が展示された。
入れ替え直後にギャラリーを訪れた名寄市の20代の夫婦は「子供が1歳になったのでぜひ見せたくて来ました。大きな作品にびっくり。アンパンマンの絵は大人が見ても楽しくなりますね」などと楽しそうに感想を述べていた。同ギャラリーの担当者は「作品を展示してから13年が過ぎたので、やなせたかしさんの了解を得て入れ替えることにしました。より明るく、楽しい作品をお願いしました。とても色彩が明るく、ギャラリー内が一段と華やかになりました。この作品を見て、幼い子供たちの心に優しさを伝えていければと思っています」とPRしている。
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