2013年4月18日木曜日

ふらの農協 販売取扱高 約280億円

 ふらの農業協同組合(村山友希代表理事組合長)の第12回通常総代会が12日、本所事務所大会議室で開かれ、平成24年度事業報告、中期経営計画の設定、同25年度事業計画の設定など7件の議案と3件の報告をいずれも原案通り承認した。この中で平成24年度の青果、米穀、畜産などの販売取扱高は前年度より2・3%約6億7000万円増の280億2145万円で当期の事業総利益が40億3300万円だった。また、税引後の当期純利益は計画に対して300万円増の1億600万円。
 総代会には、代理、書面を含めて379人が出席した。はじめに村山組合長が「アベノミクスで大胆な金融政策・財政政策・成長戦略の3本の矢を放って以来、国内では経済の閉塞状況を打開するという期待があるが、円安の影響で輸入されている物の価格が引き上げられており、我々が使用する生産資材、燃料、肥料、配合飼料等の価格にも大きくかかわっているのが現状。また、政府は3月15日にTPP交渉参加の表明を発表した。まさに裏切られた気持ちでいっぱい。北海道だけでも直接の影響が4500億円、関連で1兆5000億円、富良野管内でも同様の試算をすると、直接62~69億円の影響が出てくることになり、まさに地方・農業切り捨て論につながってまいります」などと前置きした後、平成24年度の青果物全体、畜産部門、共済部門などの実績報告を行い、さらに中期経営計画(平成25~27年度)、地域農業振興計画(同)に対して理解を求めた。
 また、ホクレン商事に委託しているエーコープ事業のウイズ店(上富良野)が赤字経営のため3月24日で閉店したと報告。同店舗の賃貸先をツルハドラッグと契約し、5月から開店する予定。また、春日店は今年度1000万円かけて改修し、棚の増設、生鮮の充実を行い、利用者の利便性を上げていくことにしていく。
 このほか、ポテトチップス工場「シレラ」(南富良野)は順調な操業を続けており、昨年比102%の生産を行った。製品の「ふらのっち」は富良野地域限定で販売してきたが3月からは全国販売を開始しており、売れ行きは好調という。
 平成24年度の販売取扱高実績をみると、青果部門が133億9969万円で前年度比96・2%。米穀部門は54億9832万円で同122・9%。畜産部門は48億850万円、同103・6%。利用・加工・直販部門は43億1492万円、同99・5%。
 同組合は平成25年度事業策定にあたり、①全道ナンバーワンの生産地の確立「新たな『ふらの農業』の創造」②全道ナンバーワンの職場の確立③全道ナンバーワンのJA―を重点目標に掲げ、中期経営計画を策定し事業を展開していくことを確認した。
 平成25年度の販売取扱計画は総額で275億2396万円。内訳は青果部門で141億3896万円、米穀部門で約50億円、畜産部門で約41億円、加工食品部門で約36億円をそれぞれを見込んでいる。
 なお、同年度の正組合員数は2270人で戸数は1453。準組合員数は9370人。また職員数は348人、準職員が94人の計442人。



静寂の中5時間にわたり熱戦

 富良野弓道会(東海林芳信会長、会員数22人)主催の「道場開き兼会長杯弓道大会」が13日、富良野スポーツセンター弓道場で開かれ、富良野をはじめ、上富良野、美瑛、三笠の愛好者12人が出場し、日頃の練習成果を競いあった。約5時間にわたる静かなる戦いの結果、一般男子の部で東哲夫さん(美瑛)、一般女子の部で篠嶋百合さん(富良野)がそれぞれ優勝を飾り会長杯を手にした。
 同弓道会は大正15年に発足した歴史ある競技団体。道立富良野工業高校(現富良野緑峰高校)の男子が全道大会で見事優勝を飾ったことなどから、昭和59年11月にスポーツセンターに弓道場が併設され現在に至っている。愛好者は4月の道場開き、8月の富良野神社祭典、10月の体育の日の年3回、近郊市町村の愛好者に呼び掛けて大会を開催している。
 競技は28メートル先に設置された直径36センチの的を射ぬく。時間制限はなく、それぞれのペース配分で行われ、午前9時から競技が開始され、終了したのが午後3時近くになった。出場者が少なかったため、1人20射で行われ、静寂に包まれた道場内で熱戦が繰り広げられた。
 一般男子の部では20射中13射をあてたのが東さんと三笠の竹田征夫さん。同射となったことから射抜き勝負となり、1回目で勝負が決まり、東さんが会長杯を手にした。また一般女子の部では篠嶋さんが20射中17射をあてるハイレベルの実力をみせた。
 一般男子の部で惜しくも準優勝だった竹田さん(71)は妻の千恵子さん(64)と夫婦での出場。千恵子さんは夫と同じく13射をあて、仲良く準優勝を飾った。夫が5段で妻が6段の腕前。20年前から弓道の魅力に魅せられ、道内各地の大会に夫婦で出場し、常に好成績を収めている。
 征夫さんは「弓道は妨害する人がいない。自分との闘い。失敗は自分の責任で実力がない証拠。いかに集中して競技に臨むことができるかが勝負の分かれ道。それだけに魅力のある競技です」と語る。

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