2012年6月7日木曜日

麓郷小と麓郷中 統合へ

 富良野市教育委員会の臨時会が5日、市立富良野図書館第3会議室で開かれ、5月29日に麓郷振興会(目黒英治会長)、麓郷中学校PTA(竹田俊明会長)、麓郷小学校PTA(白井彰会長)から提出された麓郷小・麓郷中両校の統合(併置校)に関する要望書の受理について審議し、同意した。両校の統合問題に関しては今月26日に開かれる定例会に議題として提案され、正式に決定する予定。また任期満了(1年)に伴う委員長、委員長職務代理者の選挙と指名が行われ、委員長に児島応龍氏(64)、同職務代理者に吉田幸男氏(62)をそれぞれ再任した。児島委員長は平成20年6月から委員長を務めており、4期目に入った。
 麓郷振興会など3団体から提出された要望書の中身は①麓郷小学校と麓郷中学校を併置校に②併置校の開校は平成25年4月を希望③併置校の校舎は現麓郷小学校とする―の3項目。また「麓郷小中学校の教育活動が適切に行われるように、校舎等の環境整備に努める」「麓郷中学校の跡地利用については、麓郷地域の意向を尊重する」など、配慮してほしい3項目を挙げている。
 麓郷地域では、離農などによる在住者の減少や少子化に伴い、近年学校の小規模化が著しく、児童生徒に対する多様な選択肢の提供、教職員の指導体制の充実など教育水準の維持向上が大きな課題となっていた。このため、麓郷小、麓郷中の両PTAが中心となって、児童生徒の教育環境、教育内容の保障と充実に向けて、1年半にわたり協議、検討を行ってきた。
 麓郷小学校は、大正11年、布礼別尋常小学校特別教授場として設置され、児童数66人の6学級編成で教育が始まり、同12年に麓郷尋常小学校として認可された。昭和12年には新校舎が完成し、児童数も485人を数えた。平成9年には校舎防音工事による鉄筋コンクリート2階建ての新校舎が完成し現在に至っている。しかし児童数が徐々に減少し、昭和53年には児童数96人となった。その後も減少を続けており、5月1日現在で児童数は19人。
 一方、麓郷中は昭和22年5月、富良野第2中学校として開校し、同26年4月、麓郷中学校と校名を変更した。同24年には生徒数が最大の273人を数えた。現校舎は平成元年12月に完成した。
 同校は全道中学校スキー大会継走女子の部で優勝を飾ったのを皮切りに、男女とも同大会で常に優勝するなど上位の成績を収め、全国大会に多くの選手が出場し、ノルディック競技では全道の名門校と名を馳せた。しかし麓郷小児童数の減少と併行して中学校へ入学する生徒が激減。5月1日現在で1年生2人、2年生5人、3年生3人の計10人のみとなった。




高校生ものづくりコンテスト北海道大会
緑峰高2年の佐藤駿さんが3位

 北海道工業高等学校長会、北海道高等学校工業クラブ連盟が主催する「第12回高校生ものづくりコンテスト北海道大会電気工事部門」が4、5日、富良野地域人材開発センターで開かれ、9人の生徒が全国大会出場をかけて実力を競い合った結果、富良野緑峰高校電気システム科2年の佐藤駿さん(16)が3位に入賞した。
 同大会は、高校生など若い人たちがものづくりへの関心を高め、技術・技能尊重の社会的機運を盛り上げるのを目的に毎年開催地を変えて実施されており、富良野開催は昨年に続いて2度目。大会には留萌千望、苫小牧工業、室蘭工業、帯広工業、函館工業、札幌琴似工業、釧路工業、旭川工業、富良野緑峰の9校から選抜された9人が出場した。
 4日午後、開会式が同人材開発センターで開かれ、5日午前9時ごろから競技が開始された。競技は縦横1・8メートルの電気工事配線板に4種類ある課題のうち1つを選び、約2時間の持ち時間で配線工事、接地工事、電線接続などの技術を競い合った。
 出場した生徒は、安全ブレーカー、埋め込みパイロットランプ、ケーブル、ねじなし電線管、絶縁キャップなど42種類の資材を使用し、スイッチを入れると同時に、または常時ランプが点く配線作業の正確さとスピード、さらに見た目にきれいに仕上げるという技術を制限時間内で競い合った。
 審査の結果、函館工業高電気科2年の福井勝行さんが1位となり、11月に東京で開かれる全国大会に出場する。2位は留萌千望高電気システム科3年の朝妻研太さん。3位に佐藤さんが入賞する健闘を見せ、来年の大会につなげた。

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