作業は午前7時から開始された。鳥やアライグマなど鳥獣からの被害を防止するネットを取り外した後、氷点下11度の厳しい冷え込みの中、ワイン工場職員をはじめ家族連れの外国人5人や市民ボランティアの計31人が、1時間半にわたりコチコチに凍ったぶどうをハサミで一房一房摘み取った。
初めて参加した外国人家族は「こんな朝早くからぶどうを収穫できラッキーです。とても寒かったが楽しかった」と頬を赤らめながら笑顔で語った
アイスワインは富良野市ぶどう果樹研究所が8年前、国内で初めて発売。珍しさもあり毎年、全国から注文が殺到し大きな反響を呼んでいる。
アイスワインは自然凍結したぶどうを原料とするため、秋の収穫時期を厳冬の1月中旬ごろまで遅らせている。4年前は暖冬の影響で原料ぶどうの収穫ができないこともあったが、今冬は年末に氷点下28度を下回る厳しい寒波が到来したことで、連続24時間氷点下8度以下の条件が満たされたため、過去最も早い収穫作業となった。
収穫したぶどうは「羆(ひぐま)の晩酌」の原料としている「ふらの2号」の品種。栽培面積は約20アールで15年ほど経過している。今年の収量は970キロで昨年より270キロも多い過去最高となった。予想を上回る豊作となったのは、4月の受粉時期に好天に恵まれたことと、秋にアライグマによる被害を防止できたためという。
収穫された原料ぶどうは、同日、工場内で小型圧搾機を使用して搾汁作業を行い、夕刻までに完了した。搾汁されたぶどうは約270リットルで昨年より70リットルを超える大幅な増加となった。搾ったぶどうは約1ヵ月半ほどかけてゆっくり発酵させる。その後、秋までの清澄期間を経て、11月末から12月上旬頃にビン詰め作業を行い、12月中旬にアイスワインとして発売する。
同果樹研究所では「今年の糖度は昨年と同じ39度。搾汁量が大幅に増えたことから、昨年より200本ほど多い900本余りのアイスワインが醸造できる見込み。12月中旬頃までに、おいしいアイスワインを提供することができます」と話している。
ふらの歓寒村 3月10日まで開設

入場時間は午後4時から8時までの4時間。入場料は1人300円だが、小学生以下は保護者同伴に限り無料。入場料にはスノーチュービング体験料1回分(100円)が含まれている。
今シーズンもアイスミュージアム&カフェの「スノードーム」をはじめ、「スーパースノーチュービング」「かまくら」「スノープレイランド」「雪華の路」「雪のすべり台」を設営し、毎週土曜日には「村のお祭り」が開かれる。
スノードームは雪のブロック2000個で作り上げた。その中にはムード満点のアイスミュージアムとカフェコーナーがあり、ビール、ワイン、ソフトドリンクを販売する。また、スーパースノーチュービングは全長が201メートルもある日本一の長さ(1回100円)。スノープレイランドではバナナボート、スノーモービル乗車の体験ができる(大人500円、子供300円)。
村のお祭りは毎週土曜日午後5時から6時まで開かれる。雪華の路はLED照明でライトアップされ、幻想的な森の中を散策できる。このほか熱気球の体験搭乗は、毎週土日のみで午後7時から8時まで。料金は1回大人2000円、子供1500円。
なお、期間中、リゾートシャトルバスが毎日、JR富良野駅から新富良野プリンスホテル(北の峰経由)まで運行している。富良野駅発は午後4時40分、6時、7時。
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