全国大会の出場権を懸けた、今年で9回目を数える「北海道小学生タグラグビー選手権大会」が今月14日、北広島市総合体育館で開催され、富良野支部代表の扇山小4~6年生10人で編成する「扇山小キセキゲッターズ」が見事初優勝を飾った。同チームは2月23日から、東京都秩父宮ラグビー場と国立競技場で開催される全国大会に出場し、今度は日本一を目指す。なお、富良野勢の全道優勝は3年連続で6度目。
同大会には全道10支部から予選を勝ち抜いた12チームが出場。富良野支部からは同チームと富良野小へそタグズが出場した。富良野小へそタグズチームは3連覇、6度目の全国出場を狙ったが、決勝トーナメントの準々決勝で旭川支部代表の当麻小TRCに5―7で惜しくも敗れた。しかし、扇山小キセキゲッターズは、予選リーグ1試合目で釧路支部代表の中標津開陽台クラブを10―1の大差で下した。続く2試合目では十勝支部代表の柳町ブラックナイトと接戦となり、6―6の引き分けとなったが、同リーグの得失点差で1位となり、決勝トーナメントに駒を進めた。
決勝トーナメントでは、1回戦で空知支部代表の秩父別チベールズを9―4で下し、続く準決勝でも札幌支部代表の強豪、大麻泉小イエローレジェンドを接戦の末、8―6で破り、決勝戦に進出。
対戦相手は1回戦で富良野小へそタグズを破った当麻小TRC。前半戦は5―3でリードし、後半戦も常に優勢に試合を進め9―5で勝利し、念願の全国大会出場の切符を手にした。
主将を務めた松本大君(6年生)ら選手10人が17日午後、市役所を訪れ、能登芳昭市長に優勝報告を行い、全国出場に向けた意気込みを語った。
松本主将は「チームワークで十分に力を発揮することができました。全国出場を狙っていたので優勝することができ非常に嬉しいです」と笑顔いっぱいで報告。そのほかの選手も「全国大会では多くの点数を取りたい」「タグをたくさん取りたい」「アシストして勝ちたい」などと全国大会に向けての決意をそれぞれ述べた。
これに対して能登市長は「市内児童生徒の運動面での活躍は近年素晴らしいものがある。全道大会で優勝したり、全国大会でも活躍している。そんな中で扇山小の全道優勝は大変嬉しい。風邪をひかないようにベストコンディションで臨み、全国大会でも優勝を目指して下さい」とエールを送った。
扇山小では昨年10月、同大会出場に向け、2チームを結成した。互いに練習試合を行いながら12月にスポーツセンターで行われた富良野支部大会に出場し、扇山キセキゲッターズが見事初優勝を飾った。またもう1チームも3位に入賞し、2チームとも互角の実力だった。
監督の下村英治教諭(33)は「冬休み期間中も年末年始を除いて毎日、練習した。校内にもう1チームあるので十分に試合感覚を身につけることができ、全道大会では予想以上にタグを奪うことができた。全国大会に向けて、土日曜日に集中して練習を行いたい」と選手たちの活躍を期待している。
心に響く道徳教育 児童生徒から好評
富良野市教育委員会は「児童生徒の心に響く道徳教育」の一環として、市内外で活躍している知識人に講師を要請し、小中高校で「特別課外授業」を行い、児童生徒たちから好評を博している。
同授業は平成20年度から始まった。当初は富良野商工会議所会頭の荒木毅さんと北海道大学農学研究院長、農学院長で「ふるさと大使」の松井博和さんの2人だった。しかし平成24年度は2人のほかに、富良野自然塾副塾長・専務理事の林原博光さん、静琴書道学院主宰の大橋静琴さん、富良野高卒業生で旭川医科大学麻酔・蘇生学講座教授の岩崎寛さんの計5人が講師を務めた。
荒木さんら5人は昨年11月26日、山部中を皮切りに始まり12月17日にかけて、富良野西中、麓郷中、扇山小、富良野小、樹海中、布部中、樹海小、鳥沼小、東小、麓郷小、布礼別小中の12校で授業をそれぞれ行った。小学校では1、2、3年生と5、6年生、中学校では全学年を対象に実施した。
このほかにもこれまでに富良野高校と富良野緑峰高校でも講演を行い、卒業生の一人として、生徒たちに進路に向けた適切なアドバイスを送っている。
12月14日に東小で行われた授業では、大橋静琴さんが講師を務めた。5年生53人を前に得意の書の実演を行った後、「想」を黒板に書き、その意味を説明した後、「私は小学校の時に習字が好きになりました。私が開いている書道教室には大勢の子供たちが通っています。習字を習う前に玄関で脱いだ靴を並べる。教室ではみんなができるように準備をする。また物に対しても感謝することを教えている。普通のことを普通にできることが一番大事です。そうすれば夢が少しずつ近づいてきます」などと愛情を込めて、5年生に訴えた。
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