2013年1月31日木曜日

精鋭14選手全国大会へ スキーアルペン・ノルディック競技

 全国大会でも優勝を狙います―過日、開催された「第45回北海道中学校スキー大会」と「第65回北北海道高等学校スキー競技選手権大会」で全国大会出場の切符を手にした富良野市内の選手14人(うち1人欠席)が28日夕、富良野文化会館で能登芳昭市長に全道大会の成績を報告した後、全国大会に向けての意気込みを力強く伝えた。
 はじめに全道中学アルペン競技で大回転と回転の2種目で優勝した富良野東中3年の櫻井崇選手を皮切りに、選手紹介と全道大会での成績が報告された。この後、中学生、高校生の順に選手一人ひとりが全国大会出場に向けての抱負や決意を能登市長に述べた。
 櫻井選手は「悔いのない滑りを行い、大回転、回転の両方で優勝を飾りたい」、また回転種目3位に入賞した亀渕哲平選手(富良野東中3年)は「回転のみの出場となったので全身全霊でレースに臨みたい」、北北海道大会で、大回転、回転の2冠に輝いた武田一将選手(富良野高3年)は「悔いのない最高の滑りを見せ、自分の全てを出し切りたい。ライバルは自分です」、荒井美桜選手(富良野緑峰高1年)は「全道大会では自分の滑りができなかった。全国大会では優勝を狙いたい」、5キロクラシカルで優勝、10キロフリーで3位に入賞した頓所里菜選手(富良野高1年)は「しっかり調整し、結果を出したい」とそれぞれ全国大会に向けて決意を語った。そのほかの選手も「普段の力を発揮したい」「来シーズンにつながる成績を挙げたい」などと意気込みを述べた。
 これに対して能登市長は「富良野市内の子供たちは勉強、スポーツの両方で素晴らしい成績を挙げている。大変名誉なことです。全国大会では優勝を目指すなど日頃の練習成果を十分に発揮してください」などと述べ、選手一人ひとりに声をかけ、エールを送った。
 中学生の全国大会(50回)は2月2日から6日にかけて富山県の富山市(アルペン競技)と南砺市(クロスカントリー競技)で、高校生の全国大会(62回)は2月5日から10日にかけて札幌市でそれぞれ開催される。
 なお、武田選手と頓所選手は「あきた鹿角国体」の北海道代表選手に選ばれている。武田選手は少年男子B組の大回転競技、頓所選手は少年女子組の5キロクラシカルに出場する。



富良野圏域のリゾート施設関係者が情報交換

 一般社団法人富良野美瑛地域資源開発センター(佐藤秀靖代表理事)主催の「富良野・美瑛修学旅行誘致情報交換会」が昨年12月11日、富良野文化会館で開かれ、富良野圏域のリゾート施設の代表者ら約40人が参加し、修学旅行誘致のための情報交換を2時間にわたり行った。
 修学旅行の受け入れは平成21年度の11万5049泊(延べ)をピークに過去3年間は10万泊前後で推移していた。しかし、平成24年度の実績(見込み)は8万泊(延べ)を下回り、さらに25年度の決定・仮予約は6万4000泊(11月末現在)と修学旅行生の受け入れが急減しているのが実態。それだけに出席した関係者は今後の対応に苦慮しているのが実態だ。
 交換会には、ふらのバス、新富良野プリンスホテル、レジャーガイド遊び屋、富良野自然塾、山部まちおこしネットワーク、美瑛町体験旅行受け入れ委員会、ファームイン協議会、トリックアート美術館、フラワーランド、星野リゾートトマムなど6市町村のリゾート関連産業・団体から25人と北海道観光振興機構、近畿日本ツーリスト、日本旅行、さらに沿線6市町村の担当職員ら計37人が出席した。
 はじめに北海道観光振興機構事業部プロモーショングループの担当者が、北海道全体の観光動向や修学旅行誘致のための観光施策などについて説明し、①地域が連携し受け入れ体制を整える②宿泊施設側がリーダーシップをとり、情報の共有や場所の提供など、地域連盟の支援をする③行政との協力④旅行会社との協力―などを挙げ、「北海道での教育旅行を今後ブランド化するには、他県との差別化を行い、自然や第一次産業を生かすしかない」と強調した。続いて旅行会社の担当者が、各社の取り扱い件数の実態や動向予測、誘致のためのアドバイスを行った。
 この後、参加者と関係者によるディスカッションが行われ、情報の共有と共有のための具体的な組織づくりの可能性や各自治体の観光施設と広域での修学旅行誘致のための施策などについて話し合った。この中で上富良野町の観光施設を運営する担当者は「修学旅行生の利用はごくわずか。あえて修学旅行生を追わない」と話し、またある業者は「5年ほど前から修学旅行生が減少している。一企業ではどうすることもできない。また、悪天の日の対応をどうするかも課題」などと悩みを訴えた。一方で「雨の日でも対応できるように所有している施設を活用し、とうもろこしの収穫体験も考えている」などと話した。

2013年1月29日火曜日

エキノコックス症 今年度の一般検診者数73人

 富良野市はエキノコックス症検診を今月20日、保健センターで実施したが検診した市民は32人のみで、年々検診者数が減少してきているという。同検診は毎年夏と冬の2回に限定しているが、平成25年度からは特定健診の日程に合わせて実施し、1人でも多くの市民にエキノコックス症に対する啓蒙と検診を呼びかけていくことにしている。
 エキノコックス症はキタキツネの増加に伴い、エキノコックスという名前の寄生虫が主に肝臓に寄生して発症する病気。道内では毎年20人程度の患者が検診などによって見つかっている。エキノコックスが感染してもすぐに自覚症状が現われないという。数年から十数年の潜伏期間を経て、次第に肝機能障害を伴い、命にかかわることもある病気。
 富良野市でのエキノコックス症検診は昭和62年、麓郷地区の住民を対象に始まった。当初は同地区をはじめ、布礼別、富丘、上御料、東山、山部など農村地域を重点地区に指定して、担当職員が直接それぞれの地域に出向き検診を呼びかけていた。
 このため、第1回目の麓郷地区の検診では、対象住民815人中696人が受診し、受診率が85・4%と高かった。さらに翌年の布礼別・富丘・上御料地区でも85%を超え、エキノコックス症に対する関心が高かった。
 同検診は農村地区のほかに、平成10年から市内全域の住民を対象に夏(7月)と冬(1月)の2回に分けて実施している。同検診は1回のみでなく、5年ごとの検診が必要とされているが、近年、エキノコックス症に対する関心が低くなったのか、検診する市民が年々少なくなってきているという。平成23年度の検診者数は、農村、福祉施設での集団検診を除き、111人のみで、24年度は7月に41人、今月20日は32人だった。
 検診した60代と50代の夫婦は「麓郷地区に住んでおり、自宅近くにもキタキツネが現われ、頭数も増えてきているように思われる。心配なので5年ごとに検診を受けています」と話した。
 この検診によってこれまで4人がエキノコックス症に感染していることが分かり、いずれも手術を受けて完治しているという。



かなやま湖で氷上ばかんす!

 富良野沿線5市町村の「冬まつり」のトップを切って27日、南富良野町のかなやま湖を舞台にした「第8回氷上ばかんす!」が盛大に開催され、町内外から参加した約300人が時折り地吹雪が舞う寒風の中、イベントを存分に楽しんだ。南富良野商工会青年部と財団法人こども未来財団の共催で8年前から開かれている。午前10時半から開会式が行われた後、子供たちのワカサギすくいを皮切りにアラスカ野球大会、かなやま湖アイスラン、子どもフラッグ大会、犬ぞり体験、子ども雪中宝探しなど、次々に寒さを吹き飛ばす催しものが行われた。
 ワカサギすくいでは雪で固めた「いけす」に体長10センチほどのワカサギ約2000匹を放流。子供たちはいけすを囲み、金魚すくいで使用する網で真剣な表情ですくい上げていた。その様子を親たちがビデオに撮っていた。
 また、アラスカ野球大会には9チームが出場。同野球は三角ベースで、左回り、そしてくじで飲食物をひき、打った後、一塁の手前に設置している飲食物を飲んだり食べたりして塁を回るルール。今年は富良野、旭川、札幌からも多数参加し、盛り上がった。
 大会は5イニング、30分制限で行われ、リーグ戦、決勝トーナメントで約4時間にわたり熱戦が繰り広げられた。試合中、時々一寸先が見えなくなるほど地吹雪が舞う厳しい氷上での戦いとなったが、参加した各チームの選手は歓声を上げながらアラスカ野球を楽しんでいた。札幌から参加した20代の女性は「富良野の仲間から誘われました。3年前にも参加したがボロ負けでした。きょうは勝ちたいですね」と笑顔で意気込みを語っていた。
 なお、2月2日から2日間、富良野市の「ふらのスキー祭り」、3日に上富良野町の「雪まつり」、9日、10日に占冠村の「アイスキャンドルナイトinしばれるぞ占冠」、10日に中富良野町の「ウィンターフェスティバル」が相次いで開催される。

2013年1月28日月曜日

パソコン入力全国一に挑戦 富良野東1年の田中明璃さん

 全日本中学校技術・家庭科研究会が主催し、文部科学省などが共催する「第13回全国中学生創造ものづくり教育フェア・パソコン入力コンクール全国大会」がきょうから2日間、東京都で開かれ、富良野東中学校1年の田中明璃さん(13)が出場する。全国から120人の1人に選ばれ、日本一を目指す。田中さんは引率する教師と共に、24日午後、教育委員会を訪れ、宇佐見正光教育長に「決勝進出が目標です」と力強く意気込みを語った。
 同教育フェアは、全国の中学生が競技や作品展を通して「ものづくり学習」の成果を発表し、ものを創る喜びを味わい、ものづくりへの関心・意欲を高めるのが目的。第6回フェアから、正式部門として毎日パソコン入力コンクールが加わり、今年で8回目の開催。
 その秋季大会が昨年11月、行われた。田中さんは8月、技術科担任の伊藤健治教諭(38)から同コンクールについて知らされ、「資格取得に挑戦したい」と思い、インターネットを通して応募した。
 同コンクールは、ホームポジション、ローマ字、英文、和文など7部門に分かれており、田中さんは第5部門の和文A(中学生)に応募した。インターネットの画面に掲示された課題の例文を5分以内で正確に速く打ち込む競技。速く、多くの文字を入力しても、ミス入力が5文字あるとその時点で不合格となる難しい競技だ。
 この結果、田中さんは見事1級の資格を取得し、全国大会出場者の1人に選ばれた。
 全国大会はきょう26日から2日間、東京都中央区立佃中学校で開かれる。きょうは出場者120人による準決勝が行われ、上位約30人が27日の決勝戦に駒を進め、中学日本一を決める。
 田中さんは美術部に所属しており、小学5年生の時にパソコンの使い方を覚えた。中学生になり、パソコン授業が始まったことから速く文字を入力する練習を本格的に始めたという。平日は1、2時間程度だが、土、日曜日には集中して長時間行った。
 「資格を取りたいだけだったが、まさか全国大会に出場できるとは思いませんでした。父母から、さらに入力が速くなってきたと褒められている。緊張するタイプだが、自分でもスピードアップしていると思うので、出場するからには2日目の決勝戦に臨みたい」などと宇佐見教育長に意気込みを伝えた。
 また、授業を担当している伊藤教諭は「パソコン授業は年間20時間設けられている。前任校でも生徒をこのコンクールに挑戦させた経験から生徒に応募してはどうかと伝えた。私も入力検定に挑戦し1級を取得しているが、田中さんの実力は私を上回る。全国大会に出場できることになったと知らされ驚いた。引率するのでぜひ頑張り、決勝戦に進んでほしい」と期待している。
 宇佐見教育長も「富良野市内の小中学生はスポーツ、勉強に素晴らしい成果を挙げ、北海道代表として次々に全国大会に出場し、好成績を収めている。パソコン部門では昨年、富良野緑峰高校の生徒が高校生として1人だけ選ばれ、国内から世界大会に出場している。そして今回も田中さんが秋季大会で見事な成績を収め、全国大会に出場することになったのはたいへん嬉しい。ぜひベストを尽くし頂点を目指して下さい」などとエールを送った。



富良野オムカレー「ライト」 来月8日から市内4店舗で提供

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、カロリーを抑え健康に配慮した新メニュー富良野オムカレー「ライト」を来月8日から、まさ屋=日の出町11番=など4店舗で提供する。新メニューは通常のオムカレーよりカロリーを4割以上抑え、逆に野菜量を約3割増量した。子供や高齢者など、健康志向を求める人たちを対象にしている。
 富良野オムカレーは平成18年3月に誕生し、今年3月で7年目。富良野市のご当地グルメの一つとして、農業・観光振興、地域活性化に一定の役割を果たしており、昨年8月時点で提供数40万食を達成した。
 同オムカレーは、地元食材や提供スタイルにこだわるなど、6か条ルールの独自基準を設けてきたが、健康に配慮したメニューづくりの観点からは、オムライスとカレーを組み合わせたカロリーの高いメニューである認識のなかで取り組んでこなかった。
 近年、消費者のグルメに対する志向も「美味しさ」「安全・安心」など、食材へのこだわりに加え、「健康」(ヘルシー)に対する意識も高くなっていることから、カロリーを抑えたメニューづくりに向けて、富良野地域栄養士会(市原久美子会長)と連携し、富良野オムカレー「ライト」のメニュー化を図った。
 市原会長は「道が推奨しているヘルシーメニュー基準(600~700キロカロリー)に合わせたが、カレールーのカロリーが高いため、油脂類の使用を抑えるのに苦労した。可能な限り使用しないことでカロリーダウンを図った。一方、野菜量を約3割増量した」などと話し、約半年間かけてヘルシーオムカレーのメニュー化に協力した。
 この結果、富良野オムカレー「ライト」の4店舗の平均値カロリーは632キロカロリー(通常は1125キロカロリー)で野菜量は210グラム(同145グラム)。
 新メニューの試食会が24日昼、まさ屋で開かれ、同協議会相談役を務めている石井隆副市長(市長代理)、荒木毅・富良野商工会議所会頭、松井敬二・ふらの観光協会会長など5人が試食した。石井副市長は「量が少なくなったようには見えない。また野菜が多く添えられており、野菜不足となる冬のメニューとして喜ばれるのではないか」、荒木会頭も「十分なボリューム感。子供や高齢者にあったオムカレーになると思う」と好評だった。
 新メニューの基準は、子供から高齢者まで喜んで食べてもらうための基準を設けている。ライスは120~150グラム、卵1個、野菜量170グラム以上で油脂類の使用を抑える工夫を行っている。価格は600~800円。
 提供店は4店舗(まさ屋、正直村、くんえん工房Yamadori、山香食堂)。メニュー期間は5月30日まで(ゴールデンウィーク期間中は除く)。なお、状況によっては通年メニュー化するという。

2013年1月24日木曜日

富良野市障がい者計画 大幅に見直し

 〈ともに生き・ともに暮らせるまち ふらの〉を基本理念とした「富良野市障がい者計画」が策定(見直し)され、諮問を受けていた富良野市障がい者計画策定市民委員会会長の小玉將臣氏が22日、能登芳昭市長に答申した。同計画は平成18年3月に策定された同計画を見直したもので、平成25年度から同29年度までの5か年計画。同計画では①生活支援の推進②生活環境の整備③教育・発達支援の充実④雇用・就労の拡大⑤広報・啓発活動の推進の5項目を重点に盛り込み、時代の変化や障がい者のニーズに対応する。
 同計画は、平成13年3月、障がい者の自立と参加の促進を図るため、同22年度までの10か年計画で策定された。しかし、この間、「措置(費)制度」から「サービス利用計画制度(支援費制度)」への移行や同18年度に「障害者自立支援法」が施行されるなど、障がい福祉制度の改革や障がい者を取り巻く環境の変化があったため、同年3月に同24年度までの5か年計画とした「富良野市障がい者計画」を策定し、障がい者施策を推進してきた。
 その後、同22年12月に障害者自立支援法を改正内容とする新たな法律が制定され、主に平成24年4月から施行されている。さらに「障害者自立支援法」を「障害者総合支援法」とし、障がい者の定義に「難病」を追加し、今年4月1日から施行される。
 こうした障がい者福祉制度の改革動向を踏まえ、富良野市は昨年3月、12人の委員で構成する「富良野市障がい者計画策定市民委員会」を設置。会長に富良野市社会福祉協議会会長の小玉氏、副会長に北の峰病院院長の久保昌己氏をそれぞれ選出。
 同計画の見直しに向けて、趣旨、背景、計画の位置付け、計画期間、障がい者の定義、障がい者の状況、福祉サービスの内容などについて協議し、さらに5月と9月の2回、18歳以上の障害者手帳所有者(778人)を対象にアンケートを行い、障がい者の生活実態や障がい施策に対する意見などを把握した。委員会は計3回開催し、この1年間にわたり、時代の変化や障がい者のニーズに対応できる計画とするために、同計画の見直しを行ってきた。
 同計画の基本的な考えの中で、「生活支援の推進」では、相談支援と権利擁護体制の確立、経済的自立の支援、訪問系サービス、日中活動系サービス、居住系サービス、移動に関する支援、保健・医療サービスを挙げている。また、「教育・発達支援の充実」では、療育・保育・教育の充実、特別支援教育の充実、放課後活動・生涯学習の充実などを盛り込んでいる。
 富良野市はこの後、条例に基づき市民から意見を聞くパブリックコメントを行い、3月にその結果を公表し、同計画を決定する。
 同日午後、小玉会長と久保副会長が市役所を訪れ、新たな同計画を能登市長に答申した。



無料で売り場の一角を提供 ふらの三番舘

 売り場の一角を無料で提供します―ふらの三番舘(久米康子店長)=本町2番27号=の3階売り場の一角で、古布遊会(及川幸子代表、会員数18人)の「作品展」が開かれており、主婦などの人気を集めている。
 同館では催事の一環として、4年前からフロアの一角を市民に無料で開放している。今年は3階フロアのほかに地下1階を長期間にわたり、提供することにしている。
 古布遊会の作品展は今月26日まで開かれる。展示している作品は着物地で仕上げた洋服をはじめ、和服、帯、浴衣地など古い布をリメイクしたタペストリーやバッグ、ベスト、小物など約60点。
 久米店長は「古布遊会の協力を得て今年も昨年に続いて作品展を開くことができました。来店の際にはぜひ3階の売り場まで足を運んで下さい。また今後も無料でフロアの一角を開放しますので、個人またはグループで絵や陶器などを展示したい方はぜひ利用して下さい。地下1階のフロアは広々としており、バンドグループの練習場所として活用することになっています」などとPRしている。問い合わせは同店(電話23・5131番)へ。

2013年1月22日火曜日

富良野市の火災前年の2倍

 富良野広域連合消防本部は、昨年1年間の火災・救急の発生件数をまとめた。それによると、火災件数は前年より4件多い34件。救急件数も同じく59件増の1671件だった。火災件数では富良野市が前年の7件から16件と2倍以上の増加、死者(1人)も出た。救急件数では富良野市を除く4町村でいずれも前年を上回った。特に中富良野町は大幅に増加した。
 市町村別の火災件数をみると、富良野市以外で前年より増えたのは中富良野町の8件(前年6件)。減少したのは上富良野町の7件(同10件)、占冠村の2件(同5件)、南富良野町の1件(同2件)。
 富良野市の火災件数の内訳をみると、建物が10件で前年より4件の増加。車両火災が前年と同じ1件。その他5件(前年はゼロ)。林野火災は前年と同様に発生しなかった。
 焼損棟数は13棟で前年より5棟増加。死者1人のほかに負傷者が6人。り災世帯数は7世帯でり災人員が19人。地区別では富良野13件、麓郷2件、山部1件。東山と布部では発生しなかった。
 一方、救急統計の市町村別発生をみると、富良野市の804件を最多に上富良野町434件、中富良野町201件、占冠村138件、南富良野町94件。富良野市では前年より13件減ったが、中富良野町で33件、上富良野町で24件、占冠村で8件、南富良野町で7件それぞれ増加した。
 富良野市の救急件数の内訳をみると、最も多かったのが急病の422件(搬送人員413人)。次いで一般負傷の148件(同147人)、交通の68件(同68人)、自損行為の11件(同10人)。運動競技の10件(同10人)、水難、火災の各1件。その他は転院搬送など137件。なお、搬送人員は計791人で前年より31人減った。不搬送は28件で前年より7件減った。
 また、救助件数では出動件数が前年より3件少ない17件。救助人員は29人。このうち交通事故が大半を占める11件で救助人員は25人。



ドルチェ、とても可愛い セラピー犬として活躍

 ドルチェ、とても可愛い―富良野市社会福祉協議会(小玉将臣会長)の事務所(富良野市地域福祉センターいちい)に、昨年5月からセラピー犬が職員と一緒に勤務?しており、デイサービスを利用する高齢者と楽しく交流し、大人気となっている。
 このセラピー犬は全身黒毛で覆われたラブラドール・レトリーバー。オスで3歳。体重30キロ、体長約1メートルの大型犬。愛称はドルチェ。公益財団法人北海道盲導犬協会の繁殖犬としての役割を担っていたが、同協議会事務局長の濱本渉さんに譲渡され、デイサービスの利用者にセラピー犬として今では重要な役割を担っている。
 現在、デイサービスには約30人の定員枠で60~90歳の高齢者が入浴、食事、交流などのサービスを最大で週5日間(月~金曜日)の日程で受けている。
 ドルチェはイタリア語で、「甘美な」「優しい」「柔らかい」の意味。極めて大人しい性格で従順。記者が近づいて頭を撫でると、突然、仰向けになり腹を見せ、初対面なのに全幅の信頼を寄せるしぐさを見せた。
 ドルチェは飼い主の濱本さんの机のそばにつながれており、大人しくしている。濱本さんは「デイサービスの利用者を少しでも癒したいと思い、6年前から盲導犬協会に譲渡をお願いしていた。ようやく念願が叶った」と話す。デイサービスを担当する女性職員は「ドルチェの勤務は月曜日から金曜日の5日間。午前、午後の2回、30分程度利用者と交流している。しかし、土曜日の利用者からはドルチェがいないのでとても寂しがっている。ドルチェが来てから利用者の気持ちが和らぎ、笑顔が多くなりました」とドルチェ効果を話す。
 また、同施設の近くに住む愛犬家が同じ黒毛のラブラドール・レトリーバーを飼っており、散歩の途中、時々施設を訪れ、ドルチェと仲良くすることがあり、また施設を訪れる一般市民にも愛嬌を振りまき、可愛がられているという。

2013年1月21日月曜日

タグラグビー全道大会で初優勝 扇山小キセキゲッターズ

 全国大会の出場権を懸けた、今年で9回目を数える「北海道小学生タグラグビー選手権大会」が今月14日、北広島市総合体育館で開催され、富良野支部代表の扇山小4~6年生10人で編成する「扇山小キセキゲッターズ」が見事初優勝を飾った。同チームは2月23日から、東京都秩父宮ラグビー場と国立競技場で開催される全国大会に出場し、今度は日本一を目指す。なお、富良野勢の全道優勝は3年連続で6度目。
 同大会には全道10支部から予選を勝ち抜いた12チームが出場。富良野支部からは同チームと富良野小へそタグズが出場した。富良野小へそタグズチームは3連覇、6度目の全国出場を狙ったが、決勝トーナメントの準々決勝で旭川支部代表の当麻小TRCに5―7で惜しくも敗れた。
 しかし、扇山小キセキゲッターズは、予選リーグ1試合目で釧路支部代表の中標津開陽台クラブを10―1の大差で下した。続く2試合目では十勝支部代表の柳町ブラックナイトと接戦となり、6―6の引き分けとなったが、同リーグの得失点差で1位となり、決勝トーナメントに駒を進めた。
 決勝トーナメントでは、1回戦で空知支部代表の秩父別チベールズを9―4で下し、続く準決勝でも札幌支部代表の強豪、大麻泉小イエローレジェンドを接戦の末、8―6で破り、決勝戦に進出。
 対戦相手は1回戦で富良野小へそタグズを破った当麻小TRC。前半戦は5―3でリードし、後半戦も常に優勢に試合を進め9―5で勝利し、念願の全国大会出場の切符を手にした。
 主将を務めた松本大君(6年生)ら選手10人が17日午後、市役所を訪れ、能登芳昭市長に優勝報告を行い、全国出場に向けた意気込みを語った。
 松本主将は「チームワークで十分に力を発揮することができました。全国出場を狙っていたので優勝することができ非常に嬉しいです」と笑顔いっぱいで報告。そのほかの選手も「全国大会では多くの点数を取りたい」「タグをたくさん取りたい」「アシストして勝ちたい」などと全国大会に向けての決意をそれぞれ述べた。
 これに対して能登市長は「市内児童生徒の運動面での活躍は近年素晴らしいものがある。全道大会で優勝したり、全国大会でも活躍している。そんな中で扇山小の全道優勝は大変嬉しい。風邪をひかないようにベストコンディションで臨み、全国大会でも優勝を目指して下さい」とエールを送った。
 扇山小では昨年10月、同大会出場に向け、2チームを結成した。互いに練習試合を行いながら12月にスポーツセンターで行われた富良野支部大会に出場し、扇山キセキゲッターズが見事初優勝を飾った。またもう1チームも3位に入賞し、2チームとも互角の実力だった。
 監督の下村英治教諭(33)は「冬休み期間中も年末年始を除いて毎日、練習した。校内にもう1チームあるので十分に試合感覚を身につけることができ、全道大会では予想以上にタグを奪うことができた。全国大会に向けて、土日曜日に集中して練習を行いたい」と選手たちの活躍を期待している。



心に響く道徳教育 児童生徒から好評

 富良野市教育委員会は「児童生徒の心に響く道徳教育」の一環として、市内外で活躍している知識人に講師を要請し、小中高校で「特別課外授業」を行い、児童生徒たちから好評を博している。
 同授業は平成20年度から始まった。当初は富良野商工会議所会頭の荒木毅さんと北海道大学農学研究院長、農学院長で「ふるさと大使」の松井博和さんの2人だった。しかし平成24年度は2人のほかに、富良野自然塾副塾長・専務理事の林原博光さん、静琴書道学院主宰の大橋静琴さん、富良野高卒業生で旭川医科大学麻酔・蘇生学講座教授の岩崎寛さんの計5人が講師を務めた。
 荒木さんら5人は昨年11月26日、山部中を皮切りに始まり12月17日にかけて、富良野西中、麓郷中、扇山小、富良野小、樹海中、布部中、樹海小、鳥沼小、東小、麓郷小、布礼別小中の12校で授業をそれぞれ行った。小学校では1、2、3年生と5、6年生、中学校では全学年を対象に実施した。
 このほかにもこれまでに富良野高校と富良野緑峰高校でも講演を行い、卒業生の一人として、生徒たちに進路に向けた適切なアドバイスを送っている。
 12月14日に東小で行われた授業では、大橋静琴さんが講師を務めた。5年生53人を前に得意の書の実演を行った後、「想」を黒板に書き、その意味を説明した後、「私は小学校の時に習字が好きになりました。私が開いている書道教室には大勢の子供たちが通っています。習字を習う前に玄関で脱いだ靴を並べる。教室ではみんなができるように準備をする。また物に対しても感謝することを教えている。普通のことを普通にできることが一番大事です。そうすれば夢が少しずつ近づいてきます」などと愛情を込めて、5年生に訴えた。

2013年1月17日木曜日

「はたちの門出」共に祝う 約200人の新成人集う

 「はたちの門出」を祝う富良野市の成人式が13日午後、文化会館大ホールで華やかに開催され、約200人の新成人が集い、共に祝い合った。
 式典は、郷土芸能の富良野弥栄太鼓の勇壮な演奏で始まった。この後、多数の保護者など関係者が見守る中、新成人代表の本間和人さん、有原美緒さんが市民憲章を朗読。
 続いて、能登芳昭市長が「これまで支えてもらった人への感謝の気持ちを忘れることなく、明日の社会を支える力として歩んでいただきたいと願っています」などと前置きした後、「ふるさとに誇りと愛着を持ちながら、新しい時代の富良野市を築いていくために、積極的にまちづくりに参加され、将来の富良野を担う人材として、大きく成長されることを心より期待しております」と式辞。
 また、来賓の北猛俊市議会議長が「これからは自ら切り拓き、責任を自覚し大いに飛躍して下さい」、本間勲道義会議員が「お父さん、お母さんに一言ありがとうと言って下さい。人生には目標が必要です。それは夢を持つこと。夢に向かって進んで下さい」などと、それぞれの立場で激励し、新成人の新たな門出にエールを送った。
 この後、新成人の20年間を振り返る、幼児期や小・中学校の入学式、スキー授業、見学旅行などの懐かしい映像が壇上のスクリーンに映し出されると、場内から大きな歓声が上がっていた。
 続いて、福士昇眞さん、辰己栞さん、磯江太生さんの3人が「はたちの誓い」をそれぞれ力強く述べた。
 福士さんは「友人、家族、職場のみんなが支えてくれます。笑顔にさせてくれます。そんな大切な人たちのように人を笑顔にすることができる人間になりたい」、辰己さんは「人に甘えてばかりでなく、自分が様々な人たちを手助けできるような大人になっていきたい」、磯江さんは「これからは一社会人として責任を持って生きて行かなければなりません」とそれぞれ熱く新成人として心構えを訴えた。
 この後、富良野市無形民俗文化財の勇壮な富良野獅子舞が披露され、新成人たちの新たな門出を祝福した。最後に亀岡大河さんがお礼の言葉を述べ、成人式のセレモニーを終えた。
 なお、今年の富良野市の新成人は男性131人、女性130人の計261人。このうち、成人式には男女合わせて198人が出席した。出席率は75・8%(男性74・8%、女性76・9%)で、過去最高の出席率だった昨年より7ポイント下回った。



櫻井嵩選手 堂々の2冠
第45回北海道中学校スキー大会アルペン競技

 4年振りに富良野市での開催となった「第45回北海道中学校スキー大会アルペン競技」が12、13の両日、富良野スキー場・北の峰ゾーンジャイアントコースで開催され、男子の部で富良野東中3年の櫻井嵩選手が大回転、回転を制し2冠に輝く素晴らしい成績を挙げた。また、男子回転で同、亀渕哲平選手が3位に入賞した。さらに旭川市で開催されたノルディック競技で、麓郷中2年の頓所達也選手と前田理沙選手も上位に食い込み、2月2日から富山県立山山麓スキー場で開催される全国大会にそれぞれ駒を進めた。
 アルペン競技の富良野市での開催は8度目。出場した選手は159校から男子184人、女子93人の計277人。このうち富良野地区からは男子12人、女子3人が出場し、全国大会出場を目指し、道内の強豪選手とスピードを競い合った。
 この結果、12日に行われた男子大回転で櫻井選手がホームコースの利を生かし、果敢な滑りを見せ、2位以下に大差を付けた。1本目46秒11、2本目46秒81、合計タイム1分32秒92。2位の選手とは2秒近い大差だった。このほかは富良野西中2年の安井章博選手が19位、南富良野中2年の加藤樹選手が31位、富良野西中1年の尾崎翔汰選手が42位。
 13日の回転でも櫻井選手が大回転に続き、2位以下に圧倒的な力の差を見せつけた。1本目44秒11、2本目39秒63。合計タイム1分23秒74。2位の選手とは2秒以上の大差だった。また、前日の大回転で無念の転倒となった亀渕選手は1本目、櫻井選手に続く44秒23の2位のタイムだったが、2本目は41秒61で滑り、3位に入賞する健闘を見せた。
 櫻井選手は「コーチからはベストの滑りではなかったと言われたが、大回転、回転とも思い切ってレースに臨んだ。この勢いで全国大会でも大回転と回転で優勝を狙いたい」と更なる意気込みを語った。
 亀渕選手は「大回転では気負い過ぎて転倒してしまった。昨年、全国大会の回転に出場し14位だった。今度は優勝したい」と闘志を燃やしている。
 一方、ノルディック競技に出場した頓所選手はクラシカル(5キロ)で7位に入賞、フリー(同)で12位に食い込み、2年連続、全国大会に出場する。前田選手はクラシカル(3キロ)で8位に入賞し、同じく2年連続、全国大会出場を果たした。

2013年1月11日金曜日

傷者数は過去最少の73人
富良野警察署管内交通事故発生状況

 富良野警察署は昨年1年間の管内交通事故発生状況をまとめた。それによると、発生59件、死者7人、傷者73人。発生件数は前年より2件増えたが、傷者数は8人の減で、本格的に交通統計が開始された昭和41年以降最少を記録した。死者数は前年より1人の減だが、複数の死亡事故が相次ぎ、前年に続き死亡事故抑止にはつなぐことができなかった。



全国大会出場を懸けて熱戦へ
第45回全道中学校スキー大会アルペン競技会

 北海道中学校体育連盟、富良野市教育委員会、北海道スキー連盟などが主催する「第45回北海道中学校スキー大会アルペン競技会」が11日、富良野市で開幕した。同日は開会式が午後2時15分から、文化会館大ホールで開かれ、出場選手277人(159校、男子184人、女子93人)を代表して、富良野東中3年の亀渕哲平選手と同、櫻井嵩選手が「感謝を忘れず、明るく正々堂々と戦うことを誓います」と力強く選手宣誓を行い、2日間にわたる熱戦の火蓋を切った。

2013年1月10日木曜日

全道JA青年部大会で東山支部の大野寛之さんが最優秀賞

 第61回全道JA青年部大会で、JAふらの青年部東山支部(幕田桂一支部長)の大野寛之さん(31)が「青年部活動実績」部門で最優秀賞を受賞した。大野さんは2月14日に東京で開かれる全国大会出場を目指し、あす11日、宮城県仙台市で開かれる北海道・東北ブロック大会に挑む。
 受賞した大野さんと、発表に向けて支援している同支部長の幕田さん(27)、JAふらの青年部長の北壮肇さん(32)の3人が年末に市役所を訪れ、能登芳昭市長に受賞報告と北海道・東北ブロック大会に出場する意気込みを伝え、さらに「全国出場を目指したい」と抱負を語った。
 同大会には、上川をはじめ函館、釧路、北見、留萌、石狩の6管内から選ばれた農業青年が「青年の主張」と「青年部活動実績」の2部門で北海道・東北ブロック大会に向けて競い合った。見事、最優秀賞に選ばれた大野さんの発表は「こちら、過疎最前線」でサブタイトルが「東山でそばを作り始めた男たちの物語」。
 大野さんは10年前の2002年から、地域の農業青年22人と連携し、耕作放棄地の有効利用とこれ以上耕作放棄地を増やさないのを目指し、そばの栽培を開始した。初年度はわずか90アールだったが、10年後の昨年は11ヘクタールまで拡大。「家の仕事をしながらの共同作業を連携しながらするのは大変だった。試行錯誤を繰り返しているうちに青年部が成り立っていることが分かった。そばの栽培を通じて地域活性化の一翼を担う活動に発展してきている」という。
 大野さんら3人は「今回の受賞はみんなのチームワークの結果。それぞれ役割分担を行いながら、10年が過ぎた。今回の発表でも全員の協力で成り立った。北海道・東北ブロック大会も突破し、全国大会進出を目指したい」と意気込みを能登市長に伝えた。これに対して同市長は「素晴らしい成績です。地域で頑張っている農業青年に対して行政としても対応していきたい。ぜひ、全国大会を目指してほしい」と称賛し、一層の奮起を促した。



少林寺拳法の青木賢祥、佐藤佑亮両選手
12月の全国大会で堂々の3位

 今年は全国優勝と世界制覇だ―少林寺拳法富良野光明寺道院拳友会(青木賢隆道院長)に所属する富良野西中1年の青木賢祥君(15)と富良野東中1年の佐藤佑亮君(15)が、12月1、2日に神奈川県横浜市で開催された「2012少林寺拳法全国大会」の組演武中学生男子の部で見事第3位となる優良賞を受賞した。優勝ペアと1点差、2位のペアとは同点の僅差で惜しくも全国優勝を逃した。それだけに両君は「今年の大会では全国制覇、そして4年に1度日本で開かれる世界大会でも優勝を飾りたい」と新年早々、大きな目標に向かって挑戦する。
 全国大会には各都道府県から選抜された55組が出場。3ブロックに分かれて1回のみの演武、約1分半で実力を競い合った。審査は5人で行われ、1人の審査員が技術度60点、表現40点の計100点の採点をつける。そして5人の最高点と最低点を除いた3人の合計点(300点)で優劣をつける。
 この結果、青木・佐藤ペアは263点を得点した。優勝した大阪府代表のペアは264点で、僅か1点差だった。また準優勝の岡山県代表のペアとは同点だった。同点の場合は技術度の採点で順位を決める。このため、技術度の低かった青木・佐藤ペアが3位となった。青木・佐藤ペアは「緊張することもなく普段どおりの演武ができました。優勝は逃したが力の差はほとんどなかったと思うので、今年の全国大会では優勝、そして世界大会でも制覇したい」と新たな闘志を燃やしている。
 青木・佐藤ペアは小学2年からペアを組んでおり、ともに初段の腕前。普段からとても仲が良く、学年が上がるに合わせて、より演武に磨きがかかっている。今では2段の上級生を破るほどの実力という。
 観戦していた父親で道院長の賢隆さんは「全国大会では優勝、準優勝したペアより技術度が劣っているとは思えない出来ばえだった。惜しくも3位となったが、チャンピオンとの差はほとんどなかったと思う。1年生での成績としては素晴らしかった。私も中学生の時に全国優勝と世界制覇を達成している。今後の2人の活躍が大いに楽しみです」と両ペアに対して一層の活躍に期待を寄せている。

2013年1月8日火曜日

アイスワインの仕込み始まる

 今冬は例年になく厳しい冷え込みの日が続いている。このため、例年1月中旬から2月上旬にかけて行われていた、アイスワインの原料となる越冬ぶどうの収穫作業が年末の27日早朝、清水山のぶどう畑で行われた。
 作業は午前7時から開始された。鳥やアライグマなど鳥獣からの被害を防止するネットを取り外した後、氷点下11度の厳しい冷え込みの中、ワイン工場職員をはじめ家族連れの外国人5人や市民ボランティアの計31人が、1時間半にわたりコチコチに凍ったぶどうをハサミで一房一房摘み取った。
 初めて参加した外国人家族は「こんな朝早くからぶどうを収穫できラッキーです。とても寒かったが楽しかった」と頬を赤らめながら笑顔で語った
 アイスワインは富良野市ぶどう果樹研究所が8年前、国内で初めて発売。珍しさもあり毎年、全国から注文が殺到し大きな反響を呼んでいる。
 アイスワインは自然凍結したぶどうを原料とするため、秋の収穫時期を厳冬の1月中旬ごろまで遅らせている。4年前は暖冬の影響で原料ぶどうの収穫ができないこともあったが、今冬は年末に氷点下28度を下回る厳しい寒波が到来したことで、連続24時間氷点下8度以下の条件が満たされたため、過去最も早い収穫作業となった。
 収穫したぶどうは「羆(ひぐま)の晩酌」の原料としている「ふらの2号」の品種。栽培面積は約20アールで15年ほど経過している。今年の収量は970キロで昨年より270キロも多い過去最高となった。予想を上回る豊作となったのは、4月の受粉時期に好天に恵まれたことと、秋にアライグマによる被害を防止できたためという。
 収穫された原料ぶどうは、同日、工場内で小型圧搾機を使用して搾汁作業を行い、夕刻までに完了した。搾汁されたぶどうは約270リットルで昨年より70リットルを超える大幅な増加となった。搾ったぶどうは約1ヵ月半ほどかけてゆっくり発酵させる。その後、秋までの清澄期間を経て、11月末から12月上旬頃にビン詰め作業を行い、12月中旬にアイスワインとして発売する。
 同果樹研究所では「今年の糖度は昨年と同じ39度。搾汁量が大幅に増えたことから、昨年より200本ほど多い900本余りのアイスワインが醸造できる見込み。12月中旬頃までに、おいしいアイスワインを提供することができます」と話している。



ふらの歓寒村 3月10日まで開設

 今年の冬も「ふらの歓寒村」で存分に遊んで下さい―富良野冬期体験観光促進協議会が運営するスノーナイト・ファンタジー「ふらの歓寒村」が今シーズンも新富良野プリンスホテル内ニングルテラス隣に12月22日オープンした。3月10日までの期間開設される。真冬の闇夜にライトアップされた同村は幻想的、ロマンチックな雰囲気を常に醸し出しており、冬の富良野の観光スポットとして今シーズンも人気を集めそうだ。
 歓寒村は、3年前まで富良野スキー場北の峰ゾーンで冬季間開設していた「ふらの寒々村」をリニューアルし、会場を移した。ホテルの宿泊客をはじめ、スキー客、外国人観光客、さらに家族連れの市民など大勢の人たちに冬の常設会場として楽しんでもらうのを目的に開設している。
 入場時間は午後4時から8時までの4時間。入場料は1人300円だが、小学生以下は保護者同伴に限り無料。入場料にはスノーチュービング体験料1回分(100円)が含まれている。
 今シーズンもアイスミュージアム&カフェの「スノードーム」をはじめ、「スーパースノーチュービング」「かまくら」「スノープレイランド」「雪華の路」「雪のすべり台」を設営し、毎週土曜日には「村のお祭り」が開かれる。
 スノードームは雪のブロック2000個で作り上げた。その中にはムード満点のアイスミュージアムとカフェコーナーがあり、ビール、ワイン、ソフトドリンクを販売する。また、スーパースノーチュービングは全長が201メートルもある日本一の長さ(1回100円)。スノープレイランドではバナナボート、スノーモービル乗車の体験ができる(大人500円、子供300円)。
 村のお祭りは毎週土曜日午後5時から6時まで開かれる。雪華の路はLED照明でライトアップされ、幻想的な森の中を散策できる。このほか熱気球の体験搭乗は、毎週土日のみで午後7時から8時まで。料金は1回大人2000円、子供1500円。
 なお、期間中、リゾートシャトルバスが毎日、JR富良野駅から新富良野プリンスホテル(北の峰経由)まで運行している。富良野駅発は午後4時40分、6時、7時。