富良野市は東4条街区に建設計画が進められている「総合こども園(仮称)」の建設見直しを求める請願書が3月に開かれた市議会定例会に提出され、全会一致で採択されたのに伴い、3月27日から今月14日までに「市長と語ろう地域懇談会」と「各界・各層との意見交換会」を開いた。市長と語ろう地域懇談会は15会場、意見交換会は16団体を対象に行った結果、出席者数は計954人に上った。
地域懇談会と意見交換会では①環境問題②交通量③駐車場のスペース④総合こども園の園庭の広さ―の4点に意見が集中した。市では出席者から出た意見を取りまとめ、さらに6月4日を期限としている市民パブリックコメントの結果を来月開かれる市議会定例会に報告し、行政としての判断を示す。総合こども園の建設場所に対して、保護者などで組織した富良野こどもの未来を守る会(斉藤真智子会長)が3月9日、開会中の市議会定例会に「今回の計画は一旦白紙に戻す。保護者をはじめ関係機関、地域住民と十分に話し合い、総合こども園建設計画を進めること」など3点の項目を挙げ、請願書を提出し、全会一致で採択された。
これを受けて市側では、3月27日の富良野商工会議所議員会を皮切りに、市長と語ろう地域懇談会を4月10日から今月9日までに15会場で開いた。さらに連合町内会会長会議を皮切りに、中央・麻町保育所父母の会、富良野こどもの未来を守る会など16団体を対象に、各界・各層との意見交換会を今月14日まで開き、全日程を終えた。出席したのは市長と語ろう地域懇談会に592人、各界・各層との意見交換会に362人。
出席者から指摘された環境問題に対し市では、今月10日から16日の期間に東4条街区、中央保育所、麻町保育所の3地域で大気の測定調査を専門業者に委託して実施した。それによると大気の測定に地域差はなかったという。調査費として約133万円が充てられた。また交通量、駐車場、園庭の広さなどに対しては、行政としてそれぞれ解決できない問題ではない―などと答弁し、理解を求めた。
なお、4月20日に同建設計画に対し、富良野商工会議所、富良野五条商店街振興組合(奈良定雄理事長)、五条商店会(水間英文会長)、幸町第5町内会(山川義和会長)、東4条街区再開発準備会(西本伸顕会長)の5団体の代表者が市に対し建設計画を推進する要請書を提出している。
ふらの体育協会 新理事長に野嶋重克氏
NPO法人ふらの体育協会は総会を今月12日、富良野文化会館で開き、車椅子バスケットボール交流大会や障がい者卓球交流大会などの新規事業を盛り込んだ平成24年度事業計画などを決めた。また役員改選では、佐伯勝利理事長が退任し、新理事長に富良野バスケットボール連盟会長の野嶋重克氏、新専務理事に富良野軟式野球連盟副会長の佐々木賢一氏がそれぞれ選出された。
総会では平成23年度の事業、一般会計・特別会計収支決算報告を承認。事業報告によると、スポーツセンター、サブアリーナ、野外スポーツ施設の総利用者が約12万7000人に上り、多くの市民や競技団体のスポーツ活動の場として利用された。内訳はスポーツセンター約6万人、サブアリーナ約1万7800人、野外スポーツ施設約4万9000人。平成24年度事業計画の基本活動方針として、「市スポーツ施設の指定管理者として、市民が気軽に楽しく安全で安心してスポーツ活動に取り組み、競技団体などが有効なスポーツ活動ができる施設の運営管理と環境整備に取り組む」などを挙げ、▽市民が生涯スポーツを進めるため、きめ細やかなスポーツサービスの提供▽中高年スポーツの発掘と支援▽加盟競技団体の活動支援▽地域スポーツサークル活動の育成と支援▽学校でのスポーツ活動支援―を重点として各種事業を展開する。
主な実施事業としては▽スポーツカレンダーの発行▽ホームページの開設と情報誌の発行▽市民スポーツ交流事業▽ふらのへそマラソン大会の実施(7月29日)▽市民体力づくり大会(ミックスミニバレーボール、小学生スーパードッジボール、市民ミニバレーボール、市民フロアカーリング)▽車椅子バスケットボール交流大会の開催(9月中旬)▽障がい者卓球交流大会(開催日未定)。
このほかに新規事業としてサッカー指導者講習会を2月下旬に開く。同じくオリンピック選手を講師に迎え、クロスカントリースキーサマーキャンプを8月上旬に実施し、指導者資質向上と中高生選手の強化に取り組む。
昨年から始まった全国統一の市民参加「チャレンジデー2012inふらの」は今月30日に実施される。このほか、スポーツ活動に貢献した功労者や選手、団体のスポーツ賞表彰も行う。
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