2011年11月29日火曜日

500円の商品券で提供 富良野オムカレー協力店の12店舗

 500円の商品券1枚で富良野オムカレーが食べられます――富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長)は、「富良野オムカレー」が今年7月で総提供数30万食を達成したのを記念して、「富良野オムカレー市民還元キャンペーン」を28日から、加盟の12店舗で実施している。
 富良野オムカレーは平成18年3月にご当地カレーとしてデビューした。初年度は8店舗で約3万食の売り上げだったが、その後約4万食、7万食超と右肩上がりに増えている。昨年からは協力店が14店舗になったこともあり、着実に提供数が増えている。同年9月に総提供数が25万食に達成し、今年7月で30万食の大台を超えた。
 同キャンペーンは昨年に続いて「ふらの市内共通商品券」の販売に合わせて企画された。同商品券(500円)を使って、同協議会加盟店で富良野オムカレーを注文すると、通常1食800円~1000円が500円で食べられる。
 提供している富良野オムカレーには、富良野百合根消費拡大キャンペーンの一環として、JAふらの百合根生産部会の協力でこの秋に収穫された「ユリ根」をトッピングとして使用している。
 蜂谷敬二副部会長は「現在ユリ根を栽培している農家は東山地域を中心に45戸。今年もおいしいユリ根が収穫できました。オムカレーと合わせてユリ根のおいしさを味わって下さい」とPRしている。
 同キャンペーンは12月4日まで12店舗で実施する。各店舗とも1日30食限定で提供する。なお、キャンペーンの実施店舗は次のとおり。
 ▽くんえん工房Yamadori=朝日町4番14号▽てっぱん・お好み焼き まさ屋=日の出町11番15号▽味処 笑楽亭=幸町7番21号▽朝日のあたる家=北の峰町13番28号▽民宿・お食事正直村=北の峰町21番7号▽カフェ&ビストロ パニエ=北の峰町22番27号▽キッチン,Rs(アールズ)=北の峰町13番28号▽ちいさなログカフェ ふらわ=山部市街地▽山香食堂=緑町9番20号▽Natural Dining(ナチュラクスホテル内)=朝日町1番35号▽ふらのの台所 なんまら=本町2番5号▽新富良野プリンスホテル内レストラン=中御料



富良野高校 生徒会の自主規約を検証 生徒、保護者、教師が熱く討論

 富良野高校PTA育成委員会が主催する「懇談会」が今月17日、同校で開かれ、「富良野高校生徒会自主規約を検証する」をテーマに保護者、生徒、教師の代表者らが出席し、それぞれの立場で意見を述べ、改善点や問題点を指摘した。
 同校では平成21年度から服装や頭髪の改善運動が行われ、2年が経過した。この間に制服など生徒会主導による自主規約が制定され、現在に至っている。数年前と比べると頭髪状況などは大きく改善されている。しかし、アクセサリーや化粧品の使用などについて問題点が挙げられている。
 こうしたことから「生徒会自主規約が現状のままでいいのか、学校生活や身だしなみの向上に向けて改善点はないのか」などを話し合うために、これまでの経過を検証しながら意見交換が行われた。出席したのは生徒会から生徒会長の堀紘子さん(2年)ら各クラス代表の60人、保護者側からPTA会長の箭原敏博さんら15人、教師側から中田校長ら20人。
 意見交換は約2時間にわたり熱心に行われた。自主規約について生徒側の3年生からは「個人として『何がダメなのか』ということが分かっているので、自主規約を厳しくすればいいとかという問題ではない。自主的に意識しやすいものにしていくべきだ」と事前の調査結果が報告され、自主規約についてはほとんど意識していない3年生が圧倒的に多いという。
 また、1、2年生側からは「ある程度の境界線を作るために自主規約はあった方がいいと思うが、規約の中身についてはあいまいだ。また、この規約は1、2年生で決めていないのでよく分からない」などと報告された。

2011年11月26日土曜日

平成23年度富良野市青少年表彰式

 富良野市教育委員会(児島応龍教育委員長)主催の平成23年度富良野市青少年表彰式と文部科学大臣表彰伝達式が23日、文化会館で行われた。青少年表彰では農業の傍ら消防団員として活躍している中島賢昭さん(26)と50年近くにわたり鳥沼公園で巣箱かけを継続して実施するなど、地域環境に取り組んでいる鳥沼小学校(丸山雅市校長、児童数51人)が表彰された。また、能登芳昭市長から長年にわたる地域による学校支援活動の推進で優れた実績を挙げている富良野小学校(宮下敏校長)に文部科学大臣表彰状が伝達された。



待望のオープン 富良野スキー場・富良野ゾーン

 富良野スキー場・富良野ゾーンのロープウェー山頂駅付近のコースが滑れるようになり22日から、今シーズンの営業を始めた。同スキー場では今月19日オープンを予定していたが、21日から22日早朝にかけて本格的な雪が降り、同コース付近では50センチ以上の積雪となった。
 このため、ロープウェー山頂駅に隣接するザイラー、白樺、スピースの各コースで滑走が可能になった。祝日の23日は、無風快晴の穏やかな天候に恵まれたため、地元をはじめ旭川、帯広、札幌方面から職場仲間や家族などがぞくぞくと詰めかけ、新雪が積もったコースでスキーやボードで初滑りを存分に楽しんでいた。
 帯広から来た20歳代の男性グループ8人は「帯広方面にもスキー場はあるが、雪はまだ降っていない。シーズンのはじめはいつも仲間を誘って富良野でスキーを楽しんでいる」と話し、また旭川の男性は「きょうの富良野での初滑りを楽しみにしていた。毎シーズン富良野スキー場で何度も滑っており、スキー場から眺望する大雪・十勝岳連峰は素晴らしいロケーション。また雪質も最高ですね」と全長約800メートルのザイラーコースをボードで何度も滑り降り、初滑りを仲間たちと一緒に楽しんでいた。
 同スキー場では「昨シーズンは雪不足でオープンできたのは予定より3週間以上も遅れた。今シーズンはまとまった雪がようやく今週はじめに降り、ロープウェー山頂駅付近では圧雪で40センチ以上も積もっている。23日は祝日だったため来場者は450人にものぼった。今後の降雪によるが、全長3000メートル以上あるスピースコースを山麓まで滑れるように努力したい」と話している。

2011年11月22日火曜日

身の丈にあった予算を堅持 平成24年度の予算編成作業始まる

 富良野市は18日、平成24年度の予算編成打ち合わせ会議を市役所大会議室で開き、出席した各部局の部課長や係長職の職員に対して、新年度の富良野市予算編成方針をはじめ、予算編成に向けた財政状況や予算要求基準、予算編成日程などを説明した。
 冒頭、能登芳昭市長は平成24年度の編成予算方針として①第5次富良野市総合計画の推進②「身の丈にあった予算」の堅持③「協働のまちづくり」の推進―の3つの基本方針を挙げた。
 第5次富良野市総合計画の推進にあたっては、2年目を迎える同計画では掲げる目標の達成に向け、施策の推進に十分な配慮を行うとしている。
 「身の丈にあった予算」の堅持に対しては、持続可能な財政運営を図るを基本に置き、創意工夫による歳入の確保に積極的に取り組むとともに、歳出においては「スクラップ・アンド・ビルド」を徹底する。不要不急の事業の見直しや、事業の統合などの検討を行い、財政調整基金の活用など均整のとれた事業を推進し、身の丈にあった予算の堅持に努めるとしている。
 「協働のまちづくり」の推進では、多様化し増加する市民ニーズに対応するため、市民や各団体との共助の取り組みを進める。
 この後、総務部財政課の担当者が予算編成に向けた財政状況、予算要求基準、予算編成日程、予算資料の作成などの説明を行った。この中で予算要求書の提出期限を12月2日までとし、12月5日から同下旬にかけて財政課要求内容のヒアリングを行う。1月中旬から同下旬にかけて理事者による査定が行われ、2月中旬までに予算案決定の総括打ち合わせ会議が開かれる予定。



ふらのスキー少年団で結団式 小中高生85人入団

 今シーズンも華麗に滑って下さい――FSJふらのスキー少年団の2012シーズン結団式が19日、市立富良野小学校で行われた。
 今シーズンは小学1年生13人をはじめ、新入団員30人が加わり、富良野、東、扇山、山部、樹海の5小学校と富良野東中、富良野西中、山部中の計3人、富良野高校1人の計85人の児童生徒が入団。
 はじめに杉村賢一団長が「今シーズンは43回の活動を行います。技を磨き、ルールとマナーを守り、心と体を鍛えて下さい。今年は富良野スキー場が開設されて50年になりますが、今年も華麗に滑り1シーズン一緒に頑張りましょう」などとあいさつ。続いて6年生を皮切りに学年ごとに団員と指導団員21人の順に自己紹介が行われ、それぞれ今シーズンの意気込みを語った。
 この後、団員を代表して富良野小学校6年の有原祐香さん、近田大尊さん、杉野羽衣子さんの3人が「技を磨き、ルールとマナーを守り、また下級生の世話を行います」などと、元気よく宣誓。
 団員たちは、手元の練習計画日程を見ながら、12月17日から予定されているスキー場での練習開始を心待ちにしていた。

2011年11月21日月曜日

8代目ですヨロシク 新ふらのカレンジャー娘5人を任命

 地元の豊かな食材を発信している市民団体「食のトライアングル(農・商・消)研究会」(飯沼巌会長)は16日、8代目「ふらのカレンジャー娘」の任命式を富良野緑峰高校で行った。任命されたのは園芸科学科の岡田彩美さんら女子生徒5人。
 同研究会では、地元の食材に付加価値を付けたカレーを通して、市内をはじめ道内外に富良野の魅力を発信・PRするのを目的に、1年任期で同校の2年女子生徒をカレンジャー娘として任命している。
 はじめに飯沼会長が一人ひとりに任命書とキャップ、エプロン、たすき、スプーンの記念品を手渡した後、「先輩たちが築き上げた日本一の名誉を汚すことなく、カレンジャー娘ここにあり、と精進し、これからの活躍を期待します」と激励した。続いて小島和明校長が「カレンジャー娘は地域の財産。緑峰高校は地域との結びつきを強めており、同研究会と連携して全国に富良野の良さを発信してほしい」と期待を寄せた。
 さらに7代目リーダーの三澤栞さん(3年)が「これまで私たちカレンジャー娘は富良野を元気にしたいという願いのもと、ご当地グルメ『富良野オムカレー』による地産地消活動を行ってきました。これからは一人ひとりが責任を持って誰かのために行動できるよう頑張って下さい。そして歴代カレンジャー娘の伝統と意志を継承し、8代目にしかできない活動を実践してほしい。応援しています」とエールをおくった。
 これに対して8代目リーダーの岡田さんが「私たち5人はこれまで7代の先輩方の意志と目標を継承し、8代目カレンジャー娘として、富良野農業活性化と地産地消に基づいた食育活動を通して、富良野食材の魅力を多くの人に伝えられるよう、頑張りたいと思います」と意気込みを述べた。
 なお、その他のカレンジャー娘は次のとおり。
 及川里恵、小林さや、鶴谷穂乃佳、中川亜海



主張と実践発表会 富良野市ことぶき大学3校の生徒約100人が楽しむ

 富良野市ことぶき大学3校の「主張・実践発表交流会」が16日、文化会館大会議室で開かれた。富良野、山部、東山3校の学生約100人が集い、社会問題や研究テーマなどの主張、さらに合唱や踊り、演奏などの実践発表を楽しく行った。
 はじめに主張と研究発表が行われた。発表したのは富良野校本科2年の田中靖雄さんを皮切りに、山部校の清水美子さんら3人、富良野校本科2年の野村敏男さん、同3年の藤田忠昭さん、同4年の稲葉安次さん、東山校の藤本トメ子さんら2人、富良野校大学院2年の篠田瞳さん。
 「TPP」、「花言葉」、「浄土真宗」、「名前の変遷」、「富良野」、「東大演習林と東山樹海」、「写真と散策の富良野観光マップ」をそれぞれテーマに、日頃考えていることや研究成果などを10分間の制限時間内で発表した。
 また午後からは、参加者全員で「旅愁」を合唱した後、山部校を皮切りに富良野校本科4年、同大学院1年、同大学院2年、富良野校本科3年、富良野校研究生、東山校、富良野校大学院2年、富良野校本科1年の順で合唱や踊り、朗読などを次々に行い、練習成果を楽しく披露し合った。
 特に最後に発表した富良野校本科1年のスコップ三味線による「浪花節だよ人生は」は大うけ、会場から大きな拍手が続いた。

2011年11月17日木曜日

もっとスキーを楽しんで 子供たちを集めフォーラムと抽選会

 富良野の子供たち、スキー、スノーボードを好きになり存分に楽しんで下さい―富良野スキー場開設50年記念事業実行委員会(会長・能登芳昭市長)主催の「ふらのスキー・スノーボードフォーラム」が15日夜、富良野文化会館大ホールで開かれ、約300人の小中学生と保護者が北海道や富良野をベースに活躍しているプロスキーヤーとプロスノーボーダーによるトークショーとムービー上映を楽しんだ。
 同実行委員会では富良野スキー場が開設されてから今シーズンで50年を迎え、また近年同スキー場の利用者が減少を続けていることから、市内の小中学生をはじめ海外を含めた国内の利用増と拡大を図るため、総額2700万円の事業予算を組み、市内小中学生を対象としたリフト無料パス券の発行をはじめ、様々なイベント事業を展開する。
 その第1弾として同フォーラムが企画された。出席したプロスキーヤーとプロスノーボーダーは計7人。はじめに富良野にスキースクールを設立したプロスキーヤーの木村公宣さん(41)と富良野出身でSAJナショナルデモンストレーターの井山敬介さん(31)、札幌出身で世界各国の山にアプローチして滑走するプロスキーヤーの児玉毅さん(37)の3人がトークを行った。
 木村さんは「富良野に来て今シーズンで9年目。ワールドカップ大会に出場したのは富良野大会が初めて。世界各国のスキー場を滑っているが富良野スキー場が最高」と話し、また井山さんは「スキー場まで5分。小さい頃からスキーを楽しんでいる。16歳の時に富良野を離れてスキーを職業としているが、やはり富良野が1番いい」、そして児玉さんは「富良野の雪質は本当に素晴らしい。富良野の子供たち、もっとスキーやスノーボードを楽しみ、滑り、学んで下さい」などと話し、会場に詰めかけた大勢の子供たちにスキーやスノーボードの素晴らしさを伝えた。
 また、この日のフォーラムのために制作されたプロスキーヤーとプロスノーボーダーによる華麗でアクロバット的な映像が上映され、子供たちに感動を与えた。最後に豪華景品が当たる抽選会が行われ、各メーカー協賛の豪華なスキー用品が提供され、子供たちを喜ばせた。



今年の「新酒 富良野」も美味しい

 「ふらのワイン華酔祭(かすいまつり)」と銘打ったワインフェスタが15日夜、ふらのワインハウスで楽しく開かれた。市民100人が、この秋に醸造された「新酒富良野」など4種類のふらのワインを味わい、ワイン料理に舌鼓を打ち、ワインづくしの夜のイベントを堪能した。
 5年前までは「ふらのヌーヴォー祭り」として開かれていた。華酔祭と銘打ってからは4回目。新酒はオリビア種とセイベル種の原料ぶどうを使用してリニューアルしたもの。今年は好天に恵まれ、昨年に続いて糖度が高く良質の新酒が出来上がったという。
 その新酒と「サーモンマリネ」、「マグロのタルタル」、「野菜とベーコンのチーズパイ」など18種類のワインに合ったオリジナル料理がズラリと並べられた。参加した市民の約半数以上は常連で若い女性も多い。毎年参加しているという20歳代の女性は「今年も非常に美味しいですね」と、なみなみと注いだワイングラスを片手に、談笑しながら新酒を楽しく味わっていた。
 なお、新酒富良野(720ミリリットル)は16日から市内小売店で限定発売(1000本)されている。価格は1300円。

2011年11月15日火曜日

北時計の再活用を 4ヵ月間の実績を市に報告

 「北の国から」放映30周年記念事業は、5ヵ月間の日程を消化して10月30日で終了したが、7月1日から「北時計」の運営に携わったボランティアグループ「あかなら」の篠田信子代表ら3人が11日、市役所を訪れ、4ヵ月間にわたり運営してきた実績やアンケート調査結果などの報告書を能登芳昭市長に提出した。この中で篠田代表は「喫茶店としての空間は外せない。施設として再活用してほしい」などとアンケート調査結果を踏まえて強く要望した。
 30年前、ドラマ「北の国から」の放映と共に全国から多くの観光客が訪れ、富良野の知名度は急速に上がった。同時期に開店した「北時計」はドラマのロケ地として、またくつろぎの場として富良野の観光に大きく貢献。富良野にとって大切な観光資源となった。しかし昨年秋、オーナーが同施設を富良野市に寄贈し、その後市の管理下に置かれ閉店となった。
 今年でドラマ「北の国から」が放映30周年を迎えたことから、記念事業を行うため実行委員会が設立された。6月1日から「北の国から広場」の開設をはじめ、「拾って来た家」の敷地内にモニュメントを建設、10月には倉本聰さんの記念講演会が開かれるなど、5ヵ月間にわたり様々な記念イベントが繰り広げられ、全国の“北の国からファン”など大勢の観光客が訪れた。
 その記念事業の一環として「北時計」の運営を篠田代表ら23人で構成する市民ボランティアグループが7月1日から、自主営業を行い、訪れる観光客に対応した。期間中の来客数は5000人を超えた。また「北時計の建物をこれから残してほしいか」など6項目にわたるアンケート調査を実施した。その結果、約1900人が回答を寄せた。
 調査結果によると、来客は8割以上が道内、道外で占めた。また、男女別では女性が6割近く。年齢別では40~60歳未満が最も多く約4割を超えた。次いで20~40歳未満が約3割近く。再訪と初めての実数では再訪者が約6割近くを占めた。
 施設の活用については「残す」が99・89%を占め、「無くてもよい」の回答者はわずか2人のみだった。
 アンケート調査に書き込まれた今後の使用方法としては①今まで通り喫茶店として②ギャラリーやミニコンサート会場として③作品の展示やコミュニティの核など文化活動の発信場所として④高齢者のサロンとして―が挙げられた。
 そのほかの意見としては「大人になったら北時計に来るのが夢でした。年に1度しか来れませんが残して下さい」(大阪)、「北の国からが心のよりどころです。孫ができたらぜひ一緒に来たい。その時まで残してほしい」(愛知県)、「北時計に来るのが富良野に来る楽しみです。自分も何ができるか奈良に帰って考えます」など北時計の存続を求める要望が圧倒的に占めた。
 篠田代表は「ボランティア一同、この4ヵ月間の経験は衝撃的であり、かつ貴重な体験でした。北時計は観光客のみのものではなく、市民にとっても大切な財産で貴重な資源は残すべきだと、さらに意を強くした。閉まっているのを見ると寂しい」と市長に伝えた。
 これに対して能登市長は「長い期間ご苦労さまでした。ボランティアでの運営は大変な功績です。北時計は観光施設として最高の場所にあります。今後の管理については市独自では決められないので今後は検討委員会を設置して協議していきたい」などと述べ、北時計の再運営に向け前向きな姿勢を示した。



御料地域、開基100周年へ
開拓碑の敷地で記念植樹と、排水溝の手直し作業

 市内御料地域が開拓されてから来年で100周年の記念の年を迎える。2月に記念式典と祝賀会が開かれる予定だが、これに先立ち今月3日の文化の日に、記念植樹が中御料の御料神社跡地に建設された「開拓碑」の敷地内で行われた。
 同地区は大正2年5月19日、奈良県吉野郡中荘村出身の植崎昇二郎翁(団長)を中心に、奈良県から40戸が集団入植し、開拓が始まった。来年で開基100周年を迎えることから、御料地開基100周年記念事業協賛会が設立された。上御料自治会会長の羽山和男さんを協賛会長に選び、準備を進めている。
 その記念事業の一環として同日、協賛会の役員など多数参加して、記念植樹と開拓碑台石のモルタル補修、排水路の掘削などを行った。
 記念植樹では、イチイ1本、イチョウ2本、ヤマモミジ6本の苗木を1本1本丁寧に植えた。また開拓碑は開基50周年に合わせて建立されたもので、すでに半世紀が経過。このためモルタル部分が劣化していることから補修を行った。
 さらに周辺の水はけを良くするため、重機やユンボを使用して改修作業を行うなど、周辺の環境整備を行った。このほか記念誌の発行に向け編集作業も行っている。同協賛会では開基100周年という大きな節目に当たるため万全の態勢で準備を進めている。

2011年11月14日月曜日

2年連続全国大会出場
富良野バドミントンジュニアクラブの西尾奈純・七宮優羽ペア

 全国大会ではベスト8が目標―今年で20回目の記念大会となる全国小学生バドミントン大会が12月末、釧路市で開催されるが、富良野バドミントンジュニアクラブ(品田勝監督、24人)に所属する扇山小5年の西尾奈純(なずみ)さん(11)と同4年の七宮優羽(ゆう)さん(10)のペアが北海道を代表して2年連続出場する。両選手は8月の北海道予選で準優勝しており、「全国大会は北海道で開かれるので8位以内を目指したい」とほぼ1日の休みもなく、練習を行っている。
 西尾・七宮ペアは、1年生の時から同クラブに所属している。学年は違うが2人とも大の仲良し。練習するにつれメキメキと上達。昨シーズンは北海道大会で準優勝を飾り、12月に愛媛県松山市で開かれた全国大会4年生以下女子ダブルスに出場し、初戦で勝利するほどの実力になっている。
 今シーズンも6月に開かれた旭川地区予選で5年女子以下のダブルスに出場し昨年に続いて準優勝を飾った。そして8月20日、滝川市で開かれた北海道予選大会に出場。
 同大会には各支部から勝ち抜いた38ペアが出場し、全国大会の出場権を懸けて全道一の実力を競い合った。
 西尾・七宮ペアは昨年の大会で準優勝を飾ったことから、第2シード2回戦から出場した。初戦で北空知・深川ファミリーのペアを2―0で破ったのを皮切りに、3回戦、そして準決勝とも2―0でそれぞれ下し、2年連続決勝に進出した。
 決勝の相手は昨年同様旭川・高台少年団に所属するライバルで強敵の藤原遥花・遠藤みのりペア。旭川支部予選の決勝で負けていることから雪辱に向けて試合に臨んだ。しかし、1セット目は8―21、2セット目も14―21の大差で敗れ、無念の準優勝だった。
 西尾・七宮ペアは週2回、午後7時から2時間、富良野東中学校と富良野西中学校の体育館で、その他の日もスポーツセンターでほぼ毎日練習を行っている。
 全国大会は12月23日午後4時半から開会式が湿原の風アリーナ釧路で開かれ、25日から27日にかけて個人戦が行われる。西尾・七宮ペアは「全国大会まで2ヵ月近くあるので、しっかりと基礎体力をつけながらトレーニングを行い、全国大会ではベスト8が目標です」と闘志を燃やしている。
 指導をしている品田監督(富良野緑峰高校教諭)は「2年連続の準優勝で全国大会に出場することになったが、北海道予選も厳しい試合展開だった。しかし西尾・七宮ペアは粘り強い試合を行い、決勝まで勝ち進んだ。だが、決勝では相手のペアの強さに飲まれたためか、攻める場面が少なく敗れた。もっと強い気持ちを持って試合に臨むことが大事。西尾選手はスマッシュに力がある。七宮選手は守備範囲が広い。両選手の優れた能力を発揮できれば全国大会でも活躍できると思う。縄跳びなど基礎トレーニングも大事なので、全国大会を前にもっと練習の幅を広げていきたい」などと話し、両選手の活躍に期待を寄せている。



道水産林務部主催の「北の海のめぐみ食育推進出前授業」

 北海道水産林務部主催の「北の海のめぐみ食育推進出前授業」が9日、富良野小学校の5年生(98人)を対象に行われた。標津漁業協同組合職員と漁師の計3人が講師となり、漁労作業の説明や鮭のさばき方などの実演を通して、子供たちに水産業への関心を高めてもらった。
 同部では昨年度から、道産水産物給食導入モデル事業の一環として、水産物になじみの薄い内陸部の児童生徒を対象に1校を選び実施している。今年度は富良野小学校が選ばれた。
 はじめに標津漁業協同組合職員の長谷川学さんが標津町で水揚げされる秋鮭について「放流された鮭の卵は5000キロ離れたアメリカまで泳ぎ、4年かけて故郷に戻ってきます。鮭は頭も骨も内臓も捨てるところがまったくありません」などと話し、定置網など漁労作業についても分かりやすく説明した。
 この後、漁師の皆川秀美さんらが2ヵ所に分かれて標津町から運んできた秋鮭6匹を包丁でさばく実演を行った。皆川さんらは用意した体長40センチほどで重さ3キロの秋鮭を包丁で頭を切り落とした後、2枚におろし、筋子や白子を取り出し、さらに心臓や肝臓などについて説明した。
 その様子を見ていた女の子たちの中には「わーかわいそう」と目をそらす子もいた。しかし男の子たちは「頭の中も見たい」と要求。皆川さんはこれに応えて、黒い目玉を取り出して2つに切り落とすと、見物していた児童たちは「わー」と大きな声を上げていた。また、「筋子は何個あるのですか」など熱心に質問する男の子もいた。
 学校側では「今回の出前授業で子供たちが水産業や魚について関心を持ち、魚を積極的に食べようとする気持ちにつながってくれれば」と話している。
 なお同日、富良野学校給食センターは、この出前授業に合わせて標津産の海の幸を使った「標津産ほたての道産子汁」、「標津産鮭の塩焼き」の2品を学校給食(富良野、中富良野、占冠の27小中学校、約3000食)の献立に取り入れ、秋鮭の美味しさを子供たちに伝えた。

2011年11月10日木曜日

日台親善国際交流U―15軟式野球大会 富良野管内から選手6人選ばれる

 今年で5回目を数える「日台親善国際交流U―15(15歳以下)軟式野球大会」の北海道選抜チームに、富良野、南富良野、占冠3市町村の4中学校から選手6人が選ばれた。同チームは24人の選手で編成され、昨年コーチとして派遣された富良野西中学校事務職員の明石昌人さん(41)が監督を務める。6人は12月1日に新千歳空港から出発し、台湾の中学生と野球を通して7日間の日程で親善交流を図る。
 同大会は、北海道と台湾の中学3年生が野球を通して技術のレベルアップと国際親善交流を図るのを目的に、毎年開かれている。北海道選抜チームは昨年2チーム計45人だったが、今年は1チーム24人で編成された。
 その中に富良野東中学校の内野手・石塚和希さん(14)と長谷川海斗さん(15)、外野手の紙谷拓さん(14)、山部中学校の投手・小早川星也さん(15)、南富良野中学校の内野手・坂本大地さん(14)、トマム中学校の投手・加藤魁刀さん(14)の6選手が選ばれた。
 交流大会は12月2日から4日まで3日間行われ、1日2試合。2日目は今年の夏に富良野を訪れ、市内の中学生と交流試合を行った高雄市大仁國中学校と対戦する。
 北海道選抜チームは大会に向けて、5日に3回目の合同練習が富良野市内のグラウンドで、午前8時から午後4時まで集中して合同練習を行った。さらに最後の合同練習が今月19、20日、白老町で行われるが、選手たちは気持ちを一つにして台湾遠征に臨む。
 富良野管内から選ばれた選手6人は「選抜チームに選ばれたプライドを誇りに、元気良く笑顔で楽しくプレーしたい」、「合同練習ではバントの処理が思うようにできなかったので交流大会までにはしっかり対応できるようにしたい」、「夏に対戦した台湾チームとの交流試合では全く打てなかったのでリベンジしたい」、「これまで3回の合同練習でみんなと気持ちが一つになりまとまりが出てきた」などとそれぞれ感想を述べ、台湾遠征に臨む意気込みを語った。
 監督の大役を務める明石さんは「昨年はコーチとして参加し、北海道選抜チームの成績は2チームとも5勝1分の成績だった。台湾チームもレベルが高くて強いが今年も昨年以上の成績を挙げたい。今日で3回目の合同練習を終えたが、選手同士の息も合い選抜チームとしての一体感が出てきた。まだバント処理など課題はいくつもあるが、今月19、20日に白老町で行う宿泊合同練習でより精度を高めていきたい」などと選抜チームの活躍に期待を寄せている。
 なお、北海道選抜チームは7日朝、台湾を出発し同日午後、帰国する。



来年4月まで越冬 SL保存会の会員が冬囲い

 富良野蒸気機関車保存会(辻澤寅男会長、会員数90人)の会員が8日、富良野文化会に隣接して展示されているSL「デゴイチ」の今シーズン最後の手入れや清掃を行い、冬囲い作業を行った。
 同保存会は昭和51年に発足して以来、富良野市に旧国鉄から文化財として永久貸与された蒸気機関車の管理や清掃を4月から11月にかけて毎月実施している。野ざらし展示のため、定期的な点検は欠かせないという。夏は雨、冬は凍結が大敵で、そのまま放置しておけば、短期間で赤くさびがつき腐食してしまう。
 このため、辻澤会長ら多数の会員が毎月、展示場所に集合し、動輪をはじめ車体全体のさび落としや清掃を行っている。11月に入ると機関車を特製のビニールシートで被う冬囲いを行っている。
 こうした保存会の努力で、デゴイチは35年経った現在でも当時と全く変わらない状態で保存され、勇姿を市民や観光客に披露している。また、小学生や幼稚園児の社会勉強の場に活用され、さらに観光客の記念撮影の場として多くの人たちの目を楽しませている。
 同日は気温が10度以下の肌寒い陽気となった。この中、辻澤会長ら会員20人が午後1時までに集合し、機関車と石炭車に計3枚のビニールシートを2時間ほどかけて被せた。
 会員たちは、はしごで機関車の上に登り、足場を確保。下にいる会員からは「気をつけろ、落ちるなよ」と注意を促し、力を合わせ少しずつ引き揚げ重いシートを1枚ずつ被せていた。また女性会員は周辺に落ちている落ち葉やゴミを拾う清掃を行っていた。
 辻澤会長(72)は、「今年は27年間も会長を務めた町屋勇さんや長年にわたり全面的に協力してくれた重綱一雄さんが相次いで亡くなり寂しくなった。今年も4月から毎月1回デゴイチの汚れ落としなどを行ってきた。屋外の展示としては会員の協力があり35年前と変わらない。10月に訪れた神戸の観光客から、よく保存され綺麗ですと、ほめられた」と今シーズンの活動を振り返った。

2011年11月8日火曜日

原田武さん法務大臣表彰を受賞

 保護司として長年にわたる功労で、富良野市北の峰町2番3号の原田武さん(73)が法務大臣表彰を受賞し、このほど、能登芳昭市長に受賞の報告と喜びを伝えた。
 原田さんは元市役所職員で職務上から保護司としての役割が求められ、平成6年12月に就任した。退職後も引き続き保護司活動に専念し、同13年4月から富良野地区保護司会常務理事に就任。さらに同15年5月からは副会長から富良野支部長になり、17年5月からは富良野地区保護司会の会長を務めるなど、16年余にわたり罪を犯した人たちの社会復帰に向け尽力している。
 また、原田さんは保護司のほかに、北の峰連合会会長、北の峰第1町内会会長、北の峰振興協議会会長、富良野文化協会会長、北海へそ踊り保存会会長などを現在も務めており、地域自治の振興や文化、郷土芸能の普及活動にもそれぞれのリーダーとして活躍している。
 原田さんは「罪を犯した人たちが更生していかに社会復帰させてあげるのが私たち保護司の務めです」と能登市長に報告。これに対して同市長は「長年にわたり大変ご苦労様でした。今後も富良野沿線の保護司会活動の先頭に立って尽力をお願いします」と労をねぎらい、大臣表彰を祝福した。
 なお、富良野沿線5市町村の保護司は45人。このうち富良野地区には22人。同地区管内では保護観察など10人を担当している。



日本一の「絵本文庫」を目指して 富良野ロータリークラブで78冊寄贈

 富良野ロータリークラブ(松井敬直会長、会員数47人)は5月に開催した創立50周年記念式典で、市立富良野図書館に図書の贈呈を行うことを発表していたが、このほど、1階児童書コーナーに「ロータリー絵本文庫」が設けられた。記念事業委員長の荒木毅さんが同館を訪れ、宇佐見正光教育長に総額50万円相当の絵本と児童用閲覧テーブル台・椅子(9脚)を贈呈した。
 寄贈された絵本は「めっけもののサイ」、「じゃがいも畑」など仕掛け絵本を含め78冊。荒木委員長は「子供たちの活字離れが心配されています。幼児期から絵本に親しむことは豊かな感性につながり、本の好きな子供に育つと思います。市立図書館の図書冊数は全道的にも多く、充実していると聞いていますが、これからは絵本文庫日本一を目指して充実させて下さい」と期待をかけた。
 これに対して宇佐見教育長は「市立図書館の図書貸し出し冊数では児童書の比率が全体の40%を超えており、児童一人当たりの貸し出し冊数は全道平均の約1・5倍に当たる18・1冊です。現在絵本の冊数は1万653冊。また、児童書は3万1000冊を超えている。市民の協力をなど得ながら絵本文庫の充実をさらに図り、利用増につなげていきたい」とお礼を述べた。

2011年11月7日月曜日

功労者9人と貢献者1人称える
 富良野市主催の平成23年度富良野市功労・貢献者の表彰式が3日午前、市役所大会議室で開かれ、功労表彰者として自治功労の宮田均さん(57)をはじめ、自治功労5人、産業経済功労、福祉功労、教育・科学功労、文化功労の各1人、貢献表彰者として地域振興・青少年健全育成に努めた長坂勝美さん(79)の計10人が表彰され、長年にわたる地域振興や社会貢献の功績をそれぞれ称えた。
 はじめに能登芳昭市長が受賞者10人の功績を紹介した後、「今後とも市民生活の向上と本市の発展に変わらぬご指導とご支援を賜わりますようお願い申し上げます」と式辞を述べ、宮田さんを皮切りに一人ひとりに表彰状を授与した。
 さらに北猛俊市議会議長、本間勲、北口雄幸両道議会議員の3人がそれぞれの立場で祝辞を述べ、10人の功績を称えた。これに対し受賞者を代表して福祉功労の井上和正さん(84)が「大変名誉あるものを受賞しました。市民の支援や関係者の協力があったことから栄えある表彰につながったと思います。これからも富良野市の発展のため一層の研鑚に努めてまいります」と謝辞を述べた。
 なお、富良野市功労者数は今年度の9人を加え計366人、また貢献表彰者は計11人となった。その他の受賞者は次のとおり。
 ▽自治功労 大西友弘(79)、藤原稔(78)、糠谷淳一(75)、菅野功(72)▽産業経済功労 千戝重夫(70)▽教育・科学功労 倉橋昭夫(75)▽文化功労 加納千園(69)



 富良野ソフトボール協会ナイターリーグ戦閉会式

 富良野ソフトボール協会(澤村重雄会長)主催の「平成23年度ナイターリーグ戦閉会式」が10月29日夜、瑞穂コミュニティセンターで開かれ、優勝チームや打撃部門などで優秀な成績を挙げた選手を表彰し、その健闘を称えた。
 今シーズンは1部、2部、3部に各5チームの計約200人の選手が出場し、5月中旬から9月上旬にかけて、2回総当たりで熱戦を繰り広げた。しかし8月にはマイマイガやクスサンの大量発生で試合が度々中止になり、さらに8月下旬から雨の日が多く日程通り試合を終了することができなかったという。
 約4ヵ月間にわたる熱戦の結果、1部リーグでKING、2部リーグでNEタウン、3部リーグで富良野シニアが優勝を飾った。1部リーグのKINGには澤村会長から優勝旗が授与された。さらに個人表彰では打率、打点、本塁打、防御率、最多勝の各部門で第1位の好成績を挙げた選手をそれぞれ表彰した。
 表彰式には各チームの選手約60人が出席した。表彰式では澤村会長が「今シーズンは夏場に蛾が大量に発生し、また雨の日が多く思うように試合ができなかった。しかし、各チームの協力により9月上旬までに無事全試合を消化することができました」などとシーズンを振り返り、各チームと選手の健闘を称えた。続いて懇親会が開かれ、生ビールなどを飲みながら和やかに交流し、シーズン最後の行事を締めくくった。

2011年11月4日金曜日

市立図書館の1日図書貸し出し冊数 過去最多の1700冊

 市立富良野図書館(近内栄一館長)の10月29日の図書貸し出し冊数が1700冊にのぼり、平成3年7月のオープン以来最多となった。また、入館者数も3272人で過去最多を記録した。同館では「この日は図書館まつりの最終日で、ハロウィンパーティーや読み聞かせボランティア研修会、絵本づくり教室などイベント行事が重なったこともあるが、貸し出し冊数がこれほど多くなるとは思ってもみなかった」という。
 同日午後1時半から開かれたハロウィンパーティーには、仮装した子供たちを中心に約2000人が参加する大人気だった。また、読み聞かせボランティア研修会と絵本づくり教室にも多数の市民が参加したことから入館者数がこれまでの最高となった。
 このため館内は大勢の子供たちと市民でごった返した。こうしたことから図書の貸し出し冊数が一気に増えた。これまでの最多貸し出し冊数は昨年5月8日の1305冊だった。同日はそれをさらに400冊近くも上回り、過去最高となった。1日の平均貸し出し冊数が570冊のため、その3倍にも達したことに同館職員は驚いている。



富良野東中2年生94人が職場体験

 富良野東中学校の2年生が10月13、14日、市内の飲食店や病院、幼稚園、市役所など36カ所で「職場体験学習」を行い、将来の仕事に向け真剣な表情で取り組んでいた。
 同校では、生徒たちが将来の職業や今後の進路に対して意識を高め、地域の職場との関わりを通して社会性を学ぶのを目的に毎年、実施している。参加した生徒は94人。事前学習では、働くこと、将来就きたい職業などについてまとめた。さらに学校側では、職場体験での質問を考えたり、自己紹介のカードを作り、電話の掛け方や体験するにあたっての心構えなどを生徒たちに指導した。
 職場体験には1人のみという職場もあったが大半は3~5人。特に人気が高かったのが富良野協会病院で、森田大覗さん、長沢早紀さんら10人が参加した。体験時間は学校の授業に合わせ午前9時から午後3時にかけて行われた。
 森田さんらは女性看護師の案内で院内を見学した後、車椅子の押し方や乗り方の説明を受けたり、病室では患者との会話も行った。生徒たちはいずれも看護師を目指しており、終始緊張気味だったが、長沢さんらは「白衣を着ることができて嬉しかった。しっかり勉強して看護学校に進学し、必ず看護師になります」と笑顔で答えていた。
 また別のグループの女子生徒は、病室に入って入院患者に対して「入院生活の中で一番楽しいことは何ですか」などと質問。これに対して男性患者は「それはもちろん食事の時間。私の孫も中学生です」と笑顔で答えていた。
 生徒の案内役を務めた女性看護師は「今年の春には富良野看護専門学校から10人を超える看護師が富良野協会病院に就職し働いています。地元に専門学校があるので1人でも多く入学して看護師を目指し、地元の病院に勤めてほしいですね」と中学生たちの成長に大きな期待を寄せていた。

2011年11月1日火曜日

「早く新しい体育館で遊びたい」富良野小全校児童が建設現場を見学

 富良野小学校(宮下敏校長、児童数548人)の体育館改築工事が急ピッチで進められているが10月27日午前、全校児童が工事現場を楽しく見学した。児童たちは「1日も早く新しい体育館で思いっ切り遊びたい」と、加工されたカラマツの建築材を手で触ったり、工事現場に近寄って作業状況を見学した。
 同体育館は木造造り。山部小、富良野西中の体育館も木造造りだが、同体育館の建築資材はすべて富良野管内で育てられたカラマツ材を使用する。総事業費3億6310万円を投入して建てられ、来年3月上旬に完成する。工事は8月末に着工した。9月に入ってから雨の日が多かったが工事は順調に進んでいるという。
 見学会は1・2年生を皮切りに、3・4年生、5・6年生の順で行われた。はじめに工事を行っている担当者が、「体育館はコンクリートと木材で建てます。その木材は富良野市や近くの森林などで30年以上育てられたカラマツです」などと体育館が完成するまでの工程などを分かりやすく説明した。この後、児童たちは建設現場に置いてある梁に使用する加工したカラマツ材に触れたり、建設現場に近寄って工事担当者から説明を聞きながら着々と進められていく作業状況を興味深げに眺めていた。



初期消火を行った中富の横山さんに感謝状

 富良野広域連合消防本部(原一志消防長)は28日、公営住宅の火災発生で初期消火などを行った中富良野町の無職横山裕一さん(51)に感謝状を上富良野消防署中富良野支署で贈呈した。
 横山さんは火災が発生した同町西町の3階建て公営住宅「こ辰団地」(14世帯入居)の3階に住んでおり、今月16日午前4時30分頃、2階の部屋から煙が出ているのを発見。すぐに駆けつけて、部屋の中に入り煙が出ていた台所の天ぷら鍋に濡れたバスタオルを被せ、初期消火を行い、室内にいた68歳の女性を誘導し避難させ、119番通報した。
 横山さんは出火当時起床していた。廊下に設置されている火災報知機が鳴ったため、部屋を出ると廊下はすでに煙で充満していたという。出火元の部屋のドアが開いていたため、中に入ると台所のコンロにかけてあった鍋から激しい煙が出ていた。予備知識があったため消火には濡れたバスタオルが1番効果的と思ったという。
 原消防長が感謝状を贈呈し、「横山さんの迅速な初期消火の対応が無かったならば一大事になっていた可能性もありました」と述べた。同町では過去に公営住宅の火災で焼死者が出ている。それだけに今回の横山さんの取った機敏な行動に感謝していた。