2011年4月19日火曜日

4人オーバーの大激戦 現13人、新9人が立候補

 統一地方選挙の後半戦となる市長、市議会議員選挙が17日告示され、さらにきょう19日は町村長と町村議会議員の選挙が告示される。富良野市では8年ぶりの市議選がスタートした。定数18に対して現職13人、新人9人が予定どおり立候補した。同日は朝方から雪が降り出し、畑が白く雪化粧。布礼別や麓郷では真冬に逆戻りしたように積雪し、各候補は厳しい寒さの中での第一声となった。
 同日は午前8時半から市役所大会議室で立候補受け付けが行われ、9時までには予定どおり22人の受け付けが完了した。この後、各候補ともそれぞれの後援会事務所前で出陣式と第一声を上げた。
 今回の選挙戦は東日本大震災で東北3県を中心に未曾有の災害となり、沿岸に住む約3万人の人たちが亡くなったり、未だ行方不明になっていることを配慮し、選挙カーの簡略化や拡声器を使用しない、公費の一部を申請しない、選挙時間の短縮など自粛を申し合わせて行っている。
 このため、従来の選挙戦と異なり、静かな中での選挙戦が展開されている。街頭演説でもハンドマイクを使用しているため、スーパー前など人通りの多い市街地を中心に、各候補とも富良野の新たなまちづくり、活力あるまちづくりを熱く語り、有権者に支援を訴えている。
 前回、定数が18になったこともあり、2度目の無投票となったが、今回は「無投票であってはいけない。選挙で政策を訴え、市民の審判を」と告示直前になってから新人が相次いで出馬を表明し、8年前と同数の9人が出馬し現職13人に挑んでいる。
 表面は静かな選挙戦となっているが、4人オーバーの大激戦となっており、各陣営とも24日の投票日に向けて大票田の富良野市街地や住宅地域を中心に集票作戦を展開していく。



災害派遣隊員の家族を慰労

 富良野地方自衛隊協力会富良野支部(能登芳昭支部長)は、災害派遣自衛隊員の家族を招待した「慰労交流会」を16日昼、ふらのワインハウスで開き、16家族29人を慰労した。
 今回の東日本大震災では、陸上自衛隊上富良野駐屯地から900人を超える隊員が3月13日から宮城県石巻市など被災地に派遣され、すでに1ヵ月を超える支援活動が続いている。このうち富良野市内には65人の隊員が在住しており、約半数の隊員が災害派遣隊として活動している。
 災害派遣活動は長期間続くものと思われることから同支部では、「家族の不安を少しでも解消してあげたい」として同交流会を開いた。能登支部長をはじめ、104特科大隊後援会長の荒木毅富良野商工会議所会頭、北猛俊市議会議長をはじめ、自衛隊協力会などの関係者も多数出席し、食事を共にしながら情報を交換した。
 2歳の女の子を抱え3人の子供と出席した家族は「3月16日から石巻市に派遣されています。携帯電話でメールなどを通して被災地の状況を知らせてくれますが、いつ帰れるか分からないという。健康面などでとても不安です。2歳の子はお父さんが上富良野にいると思っているようです」と話し、また別の家族は「夫から電話が来ると、話している最中に突然娘が泣き出してしまいます」と寂しさを隠しきれないという。

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