2012年8月30日木曜日

相次ぐ交通死亡事故

 28日午後7時15分頃、富良野市字東鳥沼、道道298号線(通称上富良野旭中富良野線)沿いで、上富良野町東9線、農業森本清一さん(61)の小型トラックと富良野市字北扇山、農業藤井幹也さん(45)の農薬散布車が衝突した。この事故で森本さんが重傷を負い、病院に収容され治療を受けていたが29日午前2時23分に死亡が確認された。
 富良野署の調べによると、農薬散布車が交差点内で右折した際、左側から追い抜きをかけた小型トラックが衝突した。事故原因について調べている。
 今月に入って同署管内の交通死亡事故はわずか3週間内に3件発生し、計4人が亡くなった。
 8日夕刻に富良野市東山の国道38号線沿いでワゴン車が大型トレーラーと衝突し、ワゴン車に乗っていた家族4人のうち母親と長男が死亡、父親と次男が重軽傷を負ったのを皮切りに、24日午前10時過ぎ、南富良野町字下金山の国道237号線沿いで大型トレーラーが単独事故を起こし、運転手が死亡している。
 昨年も8月に中富良野町の国道237号線沿いでトラックと乗用車が衝突し、乗用車に乗っていた祖父と孫2人が亡くなった。さらに9月には富良野市東学田三区、国道38号線沿いで乗用車とトラックが正面衝突し、高齢者3人が死亡しており、この1年余で交通事故死者数が実に10人に上っている。



リサイクルフェアに1500人

 今年で6回目となった「富良野市リサイクルフェア」(実行委員会主催)が26日、富良野リサイクルセンターで盛大に開催され、主催者発表で1500人の市民がイベント会場を訪れ、廃棄された衣料品や家具類などの大型ゴミをはじめ、地場産野菜や手作り食品などを買い求めていた。
  同フェアは「物を大切に使い、ゴミを出さない」という富良野方式のイベント。リサイクルマーケットでは、今年も一般家庭の廃棄物から出た婦人服や背広、オーバー、子供や幼児の服など約1万点の衣料品が販売された。
 1着100円とあって主婦らが次々に会場を訪れた。いずれも洗濯済みで、中には新品同様の衣料品もあり、品定めをしながら何着も買い求めていた。この結果、衣料品では約1000枚、大型ゴミでは家具類など80点がそれぞれ売れたという。
 このほか、会場ではニンジンの詰め放題や野菜や手作り味噌の販売が行われ、人気を集めた。また、カレーライスや焼きそば、うどんの販売も行われ、家族連れの市民らが食事を楽しんでいた。
 主催者側では「昼頃に一時強い雨が降ったが、今年も大勢の市民がリサイクルフェアに参加しました。再生した衣料品も約1割が売れ、家具類などの大型ゴミも約80点が再び使用されることになった。ゴミは分ければ資源になります。物を大事にすることの大切さを今後もこのフェアを通して少しでも市民にPRしていきたい」と話している。

2012年8月28日火曜日

種目別で全国2位 緑峰高の工藤冬花さん

 堂々の全国2位―富良野緑峰高校の商業クラブに所属するビジネス情報科3年の工藤冬花さん(17)が、7月31日に東京都で行われた第59回全国高等学校珠算・電卓競技大会の電卓部門種目別応用計算で見事2等に入賞した。さらに個人総合競技でも上位の高得点を挙げ、佳良賞を受賞する好成績を収めた。
 同全国大会には47都道府県から予選を勝ち抜いた珠算400人と電卓188人が出場し、乗算・除算・見取算の計300点と応用計算300点の合計600点でそれぞれ高校全国一を競った。
 電卓競技部門には各校から団体1校3人、個人1人の計4人が出場した。富良野緑峰高校からは工藤さん、情報ビジネス科3年の岩渕佳代子さん、同2年の佐藤まど佳さんの3人。
 富良野緑峰は、昨年に続いての出場で入賞を目指したが、3人合計による団体競技では40点足りなくて惜しくも入賞を逃した。だが、個人総合競技では工藤さんが490点を挙げ、188人中23番目の得点で佳良賞を受賞。さらに種目別競技応用計算では2番目の成績で表彰された。
 工藤さんは「パソコンのキーを打つのが得意だった。高校に入学してから電卓にも興味を抱き、熱心に取り組み始めた。放課後約2時間、自宅でも1、2時間練習を行ってきた。特にこの2年間集中して電卓計算に打ち込んできた。全国大会出場は2度目で入賞を目標に取り組んできた。努力が佳良賞と全国2位につながり、本当に嬉しい」と笑顔で全国初入賞を喜んだ。
 また3年間、商業クラブの顧問として指導してきた保坂雅裕教諭は「電卓の授業時間はわずか。その中で3年間、自分に妥協することなく挑戦を続けた努力を評価したい。後に続く生徒に少しでも刺激になってくれれば嬉しい」と工藤さんの全国入賞を称賛している。
 なお、工藤さんは今月8日、東京都で開かれた第59回全国高等学校ワープロ競技大会に出場しており、さらに9月2日、同じく東京都で開かれる全国高等学校電卓競技大会にも北海道を代表して出場し、再び全国一を競い合う。



高齢者と楽しく情報交換

 NPO法人山部まちおこしネットワーク(山崎伸一代表、会員23人)主催の「そば打ちの実演・食事会・演奏会」が今月6日、山部ドライブインで開かれ、山部地域の一人暮らしの高齢者を楽しませた。
 同ネットワークは、山部地域の活性化とまちおこしを目的に、今年2月6日に設立された。5月25日に法人としての認可を受け、6月1日から本格的に活動を開始している。
 その一環として75歳以上の独居老人16人を招待し、交流を行った。会場では、山部@まるごと体験村の村長を務める宍戸義美さん(80)が、50年のキャリアを生かしたそば打ちの実演を行い、約40人分のそばを打った。
 また食事をしながらギターと尺八による演奏が行われた。市内など様々なイベントに出演している「風と啄木鳥」の久林庸さん(62)と山中詔市さん(63)。久林さんがギター、山中さんが尺八を担当し、ナツメロを中心に30分間にわたり演奏を行い、楽しいひとときをお年寄りたちに提供した。
 招待された80歳代の女性は「手打ちそばなので歯ごたえがあり、とても美味しかった。またギターと尺八の演奏も素晴らしく、私たちを楽しませてくれました」などと感想を述べた。
 山崎代表は「高齢者との交流を通してコミュニケーションを図り、万が一の災害の時に安否確認や声かけなどに役立たせたい」などと話し、今後も定期的に食事会などを開いていく方針という。

2012年8月25日土曜日

ゆり根の消費拡大を

 北海道連合百合根振興会(大広寿男会長)主催の平成24年度全道食用ゆり生産者大会が23日、ふらの農協本所会議室で、消流懇談会がニュー富良野ホテルでそれぞれ開かれた。また24日は中富良野町の圃場視察が行われ、「ママを百合根で応援プロジェクト」など消費拡大に向けた取り組みを確認した。 同大会には、ふらの百合根部会をはじめ、ようてい農協ゆり根生産組合、芦別市百合根生産組合、美瑛町農協百合根生産部会、道北なよろ百合根部会、帯広川西百合根生産組合など13生産組合の組合員計100人と札幌ホクレン青果、東京青果、名古屋青果など卸売業者、関係来賓計60人が出席した。
 はじめに主催者を代表して大広会長が「昨年の百合根の生産量は20万ケースを下回り、一つの生産物として危うい状況になっている。10人に1個しか販売していないことになる。このため昨年に引き続き『ママを百合根で応援プロジェクト』を展開し、テレビなどメディアによる宣伝を積極的に行い、消費拡大に向けた取り組みを行いたい」などと出席した組合員に対して百合根生産の現状を訴え、協力を改めて求めた。
 続いて、小野悟・北海道農政部農産振興課園芸担当課長が「百合根の生産量は北海道が98%を占めており、なくてはならない食材」などとあいさつし、百合根生産の重要性を強調した。また能登芳昭市長も「富良野では50戸の農家で作付けが行われている。百合根は高級品だが食の多様化に向け、地元でも消費できるような状況づくりが必要」などと訴えた。
 この後、議事に入り、産地、消費地情勢についての報告が行われた。それによると平成23年産食用ゆりの全道の販売対象面積は79・7ヘクタールで前年比93%の作付けだった。販売実績は19万4034ケース(1ケース5キロ)で前年比87%。24年産の商品化数量見込みは1411トンで過去に例を見ない数量となっており、面積も年々減少し、数量・面積とも減少に歯止めがかからない状況だ。
 こうしたことを踏まえ、同振興会では①生産出回数量の精度アップ②計画出荷による12月集中出荷の回避(出荷量のコントロール)③年明け出荷④品質の高位平準化―を挙げ、市場と連携した取り組みを行うことにしている。また消費拡大事業として、各市場の協力を得てテレビ、ラジオで百合根の宣伝を行うのをはじめ、ママを百合根で応援プロジェクト、北海道フェア・各種催事への参加、試食宣伝の実施などを行う。



南極観測の魅力を伝える

 第33次と第42次日本南極地域観測隊員として活躍した山川良典さん(47)が、7月24日、扇山小学校で5、6年生81人を対象に、南極での仕事の内容や生活の様子を話し、さらに南極から持ち帰った氷を児童たちに見せるなどし、南極の魅力を伝えた。
 山川さんは現在、富良野市布礼別地区で新規就農を目指して研修を受けている。南極との結びつきは大学生の時。北海道を旅行した際、富良野を訪れ、その素晴らしい自然環境に魅せられたことから南極へ行ってみたいと思うようになり、「どうしたら観測隊員になれるか」と調べた結果、大学の職員になることだと分かったという。そこで大学職員の試験を受け、採用され、観測隊員としての夢が叶った。
 山川さんは「南極での生活は500日に上る。私は専門的な技術がなかったので庶務の仕事をしていました」などと映像を通して南極での仕事や生活の様子を分かりやすく伝えた。2度目の観測隊員に選ばれたのは35歳の時。「最初に隊員になった時の同僚隊員が隊長として行くことになり、私の仕事ぶりが高く評価され、再び隊員に選ばれる幸運に恵まれた」と話した。
 そして45歳の時、3度目の観測隊員を目指したが年齢制限もあり実現しなかったという。そこで将来のことを考えた時、「自然が素晴らしい富良野でどうしても生活したいと強く思い、農業で生計を立てたい」と決断し、2年前から玉ねぎを専門とする農家で研修を受けている。
 山川さんはそうした南極への熱い思いと、富良野で生活するようになった経緯を児童たちに説明した。また「南極の氷は何万年と積もった雪が少しずつ圧雪されて固まりできたもの。水道水でできた氷とは全く異なり、近づいて耳に当てるとプチプチと音がするでしょう。この音は10万年前の南極の音です」などと話し、児童たちに南極の魅力を伝えた。

2012年8月23日木曜日

457柱の英霊を追悼供養

 富良野地区戦没者追悼法要が20日午前、大宝寺=幸町6番10号=で厳かに執り行われ、遺族や関係者合わせて44人が参列し、日清、日露戦争と先の世界大戦で戦死した457柱の御霊(みたま)を慰めた=写真。
 同法要は富良野遺族会(稲田寛会長)が主催し毎年、市内のお寺を持ち回りで行われている。僧侶の読経の後、執行委員長の稲田会長が「帰らぬ人となられたあなた方のご霊前に焼香をして、在りし日のお姿をしっかりと思いおこし偲んでおります。そして二度と戦争の悲劇を起こしてはならないことを強く決意し、この事を後世に伝えて行う事が、私たち遺族に託された大きな使命であります」などと追悼の言葉を述べた。
 続いて能登芳昭市長が「戦後67年を迎えた今日、戦争の記憶が風化されつつある中で、改めて戦争の悲惨さをしっかりと心に刻み、ここに戦没者のご霊前に皆様とともに哀悼の誠を捧げ、恒久平和を祈り、明日の富良野の更なる発展のため、市民と共に心を合わせて努力することをお誓い申し上げます」などと来賓として追悼の言葉を述べた。
 この後、能登市長、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員(代理)など来賓を皮切りに遺族たちが次々に焼香を行った。戦後67年が経過したことから、遺族の高齢化がさらに進み、参列者が年々減ってきている。



富良野で初めての移動教育委員会

 北海道教育委員会(若狭洋市教育委員長、委員5人)の「移動教育委員会」が22日から、富良野市で開かれている。同日は教育事情調査として南富良野町立下金山小学校で授業参観と児童との給食交流が行われた。
 同委員会の会議を札幌市以外の地域で開催し、会議の公開を通じて地域の人たちに理解を深めてもらうのを目的に移動委員会を年1度開いている。富良野市では初めて。
 来富しているのは若狭洋市教育委員長ほか4人の教育委員。同日は下金山小学校で教育事情調査を実施した後、午後2時半から会議が富良野文化会館で開かれ、平成24年度公立高等学校入学者選抜の実施状況や子ども理解支援ツール「ほっと」、子どもの望ましい生活習慣定着推進事業における「通学合宿」の取り組みなど4件についての報告が行われた。
 きょう23日は午前8時40分から富良野緑峰高校を皮切りに、富良野西中学校、鳥沼小学校の3校で教育事情調査が行われ、授業参観や教職員との意見交換などを行う。
 緑峰高校では、園芸科学科のカレンジャー娘の活動や電気システム科の実習などの授業参観が行われる。またMOS世界大会に出場し14位に入賞した中村彰宏さん(3年)の紹介が行われる。

2012年8月21日火曜日

来年10月富良野で「全国公民館研究集会」

 来年10月に「第35回全国公民館研究集会」が富良野市で開催されることになり、5月に沿線5市町村教育長が出席して富良野市実行委員会が組織化された。そして先月26日、沿線市町村の社会教育委員長や担当職員が出席しての会合が開かれ、会則や収支予算などについて協議した。全国公民館研究集会の参加者数は1000人を超えるという。
 同研究集会は「地域を育む公民館活動」~コミュニティづくりに求められる公民館のあり方~をテーマに、全国の公民館関係者をはじめ、生涯学習・社会教育の関係者などが富良野市に集い、実践活動の情報交換や研究協議を行いながら、知見と交流を深め、今後の公民館のあるべき姿を探究する。
 開催日は10月17、18日の2日間。全体会の会場は富良野文化会館。18日は午後1時に開会し、記念講演が行われる。夜はレセプション。
 2日目はスーパー塾が文化会館大ホール、同大会議室、富良野演劇工場、富良野小学校体育館、富良野西中学校体育館の5会場で開かれ、塾長の講話、実践発表、参加者による意見交換を通してテーマに沿った公民館活動のあり方を学ぶ。
 スーパー塾は吉田塾、佐藤塾、出口塾、太田塾、讃岐塾の5つ。
 吉田塾の塾長はNPO法人教育支援協会代表理事の吉田博彦さん。テーマは「学校を核としたコミュニティづくり」。
 佐藤塾の塾長は秋田市中央公民館前副館長の佐藤勇一さん。テーマは「スポーツを核としたコミュニティづくり」。
 出口塾の塾長は和歌山大学生涯学習センター教授の出口寿久さん。テーマは「防災を核としたコミュニティづくり」。
 太田塾の塾長は富良野演劇工場工場長の太田竜介さん。テーマは「文化活動を核としたコミュニティづくり」。
 讃岐塾の塾長は愛媛大学名誉教授・松山大学客員教授の讃岐幸治さん。テーマは「高齢者を核としたコミュニティづくり」。



来月15日 101歳の日野原重明さんが上富で講演

 後藤純男美術館開館15周年、後藤純男画業60周年を記念した「健康づくり講演会」(上富良野町、後藤純男美術館主催)が9月15日、上富良野町社会教育総合センター=緑町1丁目9番4号=で開催されるが、事前予約者数(定員1000人)を大幅に超え、主催者側では予想を上回る反響に驚いている。
 講師を務めるのは、文化勲章受章者で聖路加国際記念病院理事長の日野原重明さん。講演テーマは「アートで生き生き~101歳からのメッセージ~」。
 主催者側では7月15日から事前申し込みをハガキで受け付け、今月15日で締め切った。当初、1000人は超えないものと予想していたが、先月末から急激に増え出し、今月上旬までに1000人を超えた。8月15日まで受け付けると周知したことから、大幅に定員を超える事態となった。
 主催者側では「講師の日野原さんは100歳を超える現役医師。その活躍ぶりがテレビや新聞などメディアを通して伝えられているため、人気があると予想していたが、これほどの反響があるとは想像できなかった。受け付け当初は多くなかったが、先月下旬にかけて急増した。町民をはじめ富良野沿線、さらに札幌、旭川、北見など道内各地からも予約が来ている」などと話し、反響の大きさに驚いている。
 日野原さんは1911年(明治11年)の生まれ。京都帝国大学医学部を卒業。聖路加国際病院の内科医となり、内科医長、院長代理、院長を経て、現在理事長、名誉学長などの要職を務めている。この功績で日本医師会の最高優功賞をはじめ、東京都名誉都民、文化功労賞などを受賞。さらに2005年に文化勲章を受章。
 「患者参加の医療」を目指し、常に医療の最前線で時代をリードしてきた。現在も現役医師として活躍しており、100歳を超えてなお、スケジュールは2、3年先までいっぱいという多忙な日々を送っている。
 著書に「生き方上手」(120万部以上売上)「新老人を生きる」「いのち、生ききる」「生きるのが楽しくなる15の習慣」「生きかたの可能性」など多数。

2012年8月20日月曜日

悲惨な交通死亡事故の防止を

 このような悲惨な交通死亡事故を繰り返してはいけない―16日夕、市内東山市街地入口の国道38号線沿いで、地域住民をはじめ交通安全協会、交通安全指導員会などの関係者62人が参加して、スピードダウンなどの旗を掲げ、通過ドライバーに安全運転を呼びかける「旗の波運動」を行った。
 今月8日夕、同市街地入口から約1キロ富良野寄りのS字カーブでワゴン車とトレーラーが正面衝突し、ワゴン車に乗っていた家族4人のうち2人が亡くなり、2人が重軽症を負うという悲惨な交通死亡事故が発生した。この事故で富良野市の交通死亡事故ゼロ日数は337日、東山地区で998日目でストップしてしまった。
 昨年9月5日に市内東学田三区の国道38号線で発生した交通死亡事故も高齢者3人が亡くなった。こうしたことから同日、富良野市、富良野交通安全協会(平沢幸雄会長)、富良野市交通安全指導員会(藤原稔会長)が主催して、富良野警察署、旭川開発建設部富良野道路事務所、東山地区住民など関係機関に協力を呼びかけ、午後4時から5時にかけて旗の波運動が展開された。
 関係者は、ふらの農協東山VCセンターの駐車場に集合。はじめに能登芳昭市長が「交通事故はいつでもどこでも起きる。東山地区では交通死亡事故ゼロ日数1000日達成が目前だった。それだけに今回の死亡事故はとても残念。関係機関をはじめ、地域住民の協力で2度とこのような悲惨な事故が起きないよう運動を展開していきたい」などとあいさつし、改めて地域一丸となった交通安全運動の大切さを訴えた。
 また富良野警察署の北川幸一署長も「昨年10月に着任して以来、管内の交通死亡事故は1件も発生していなかった。事故が起きないよう願っていただけに今回の複数の死亡事故はとても残念。いつ地域住民が交通事故に遭うかわからないので交通安全を呼びかける強力な運動が必要」などと参加者に協力を呼びかけた。
 この後、参加者たちは「ゆっくり走ろう へそのまち」「スピードダウン」の2種類の旗を手に持ち、乗用車やトラックなど通過車両のドライバーに安全運転を呼びかけた。
 なお、交通死亡事故現場には10本の交通安全旗が設置され、11日から17日の夕刻、富良野交通安全指導員がパトライト運動を実施した。



羽ばたけ 僕の私の鳥 74人の児童が紙粘土で制

 富良野市教育委員会、アートファーム南陽館実行委員会が主催する、夏休み子どもクラフト講座「みんなであ~と2012」が8日、アートファーム南陽館=旧山部第2小=で開かれ、市内の小学生74人が「羽ばたけ 僕の鳥」をテーマに紙粘土細工に楽しく挑戦した。
 講師を務めたのはアートファーム南陽館を拠点に活動している画家の矢田博次さんと盛本学史さん、彫刻家の山谷圭司さん、陶芸家の恒枝直豆さんの4人。昨年は絵画の講座だったが、今年は紙粘土や割りばし、ダンボールなどを材料に羽ばたく鳥の作り方を指導した。
 参加した児童たちは、図鑑を参考にしたり、また想像しながら鳥の制作に挑戦した。白い紙粘土を体に使う粘土と羽根に使う粘土に分け、体の形を作り、この後弱い部分に折った割りばしを入れ、形を強くした。そしてダンボールに羽根の絵を描き切り取り、切った羽根を体に刺し、まわりに粘土をつける作業を行った。最後に羽根の下に割りばしを刺して強くし、針金を使ってたこ糸を通し、色を塗った。
 出来上がった鳥は鳩など、図鑑を参考にした野鳥が多かったが、中には飛ぶことができないペンギンを作った小学生もいた。制作した鳥を施設前のイチイの木に吊るし、その前に集合し、全員で記念写真を撮るなど約4時間にわたり夏休みのイベントを楽しんだ。

2012年8月14日火曜日

今年も銅2個受賞 国産ワインコンクール2012

 7月末に山梨県で開催された「国産ワインコンクール2012(実行委員会主催)」で、富良野市ぶどう果樹研究所が出品した欧州系品種白部門で「シャトーふらの白」、国内改良等品種白部門で「バレルふらの白」がそれぞれ銅賞に輝いた。
 同コンクールは今回で10回目の開催、欧州系品種、国内改良等品種、甲州など8部門に計690品種がエントリーし、国内一を競い合った。同ぶどう果樹研究所では、これまで9回出品。毎回、銅賞や奨励賞を受賞しており、「シャトーふらの白」は3度目の銅賞、「バレルふらの白」は2度目の銅賞。
 同コンクールは、7月30日から2日間にわたり、山梨県甲府市で行われた。外国人審査員3人を含め、24人の審査員が香り、色、味、バランスなどの官能審査による審査を厳正・公正に行った。採点は第1次審査、本審査とも20点満点で審査が行われ、本審査で平均点が17・5点以上のワインを金賞、15・5点以上17・5点未満を銀賞、13・5点以上15・5点未満を銅賞としている。
 見事銅賞に輝いた「シャトーふらの白」は2011年に製造されたビンテージ。同研究所が醸造しているふらのワインの中の最高級品。容量は720ミリリットル、アルコール度数は11・4%。価格は2569円。使用品種はケルナー、バッカス。香りはバッカスが持つ柑橘系果実やハーブのさわやかな香り、ケルナーが持つ良く熟した桃のような甘い豊かな香りが特徴。
 「バレルふらの白」は2009年のビンテージ。容量は720ミリリットル、アルコール度数は12・4%価格は1897円。使用品種はセイベル5279、ケルナー。ワインの特徴は、ふらのワインの辛口ワインでは最も評価の高い白ワイン。香りは、セイベルの柑橘系果実の香りや、ケルナーの洋なしのような香り。味は、ボディ感があり、しっかりとした酸味が骨格を与え、力強いタイプのワイン。2006年ビンテージは2008年の国産ワインコンクールで銅賞を受賞している。
 同研究所では「国産ワインコンクールは審査がとても厳しい。そんな中でふらのワインの品質が高く評価され、毎年入賞している」と喜んでいる。



樹海の里を盛り上げよう! 地域振興を熱く語る

 市内東山地区の農業者など有志で構成し活動している「樹海の里もりあげ隊」(伊藤幸一隊長)が主催する「農業から考える樹海地区ワークショップ」が7月27日、東山公民館で開かれ、農業者や教職員、PTA会員ら30人が今後の地域振興について熱く意見交換を行った。
 はじめに伊藤隊長、樹海やってみる会の笠倉要一さん、富良野市経済部農林課農政係主査の糸山健介さん、兵庫県立大学環境人間学部教授の尾崎公子さんの4人がそれぞれの立場から話題を提供した。
 伊藤隊長は「東山地域も少子高齢化が進んでいる。このまま何もしないでいると東山地域はさらに寂びれていってしまう。様々な地域の人や関係者が連携して盛り上げていくような企画や活動を実施していかなければならない」などと訴えた。
 3年前、埼玉県から富良野に移住し、東山で生活を始めている笠倉さん(63)は「最初来た時は東山地域は『限界集落』と思った。しかし住んでみて地域に活力があり、そうではないということがわかった。私は地域にとけ込むため、農産物の直売所を東山パークゴルフ場駐車場内に開設し、店長を務めている。最初の年はあまり売れなかったが昨年は好成績だった。また地域の人たちも多く訪れ、交流の場になっている」などと語った。
 糸山主査は「耕作放棄地と担い手の減少の問題を考えた時、一つの考えとして、東京都が環境確保条例を作り、二酸化炭素排出量の削減を義務化に踏み切ったことを利用して、東山地区の急傾斜地等の耕作放棄地を林地化していくなどの方法もある」などと提言した。
 尾崎教授は3年前から富良野を訪れており、特に樹海中学校の生徒が取り組んでいるカボチャ栽培に関心を持っており、「自分たちの作ったカボチャが都会の消費者に喜んでもらえることを胸を張って語れることが大切だ」などと話した。
 このほか、「樹海の子供たちが自分の家が農家であることを誇りを持って語れることが大切」「地域づくりにおいては『ここに住んでいて良かった』と思えることが大切」「そういう地域づくりをするためには、こういったことを色々な機会を利用して話し合うことが大切」などとの意見が出され、2時間半にわたり熱心な意見交換が行われた。

2012年8月13日月曜日

台湾から少年野球チーム一行24人来富

 ようこそ富良野へ―台湾の少年野球チームを迎えた「少年野球国際交流事業」が9日から行われている。来富したのは台湾新北市立(たいわんしんほくしりつ)新泰國中棒球隊(しんたいこくちゅうぼうきゅうたい)の団長以下関係者・選手計24人。同日は午前中、富良野市長への表敬訪問が文化会館で、この後、交流試合2試合が市営若葉球場でそれぞれ行われた。
 表敬訪問には、富良野市側から能登芳昭市長、石井隆副市長、宇佐見正光教育長、市議会側から北猛俊議長、ふらの体育協会から野嶋重克理事長が出席。台湾側からは団長の賜恩さん、コーチの李良言さんら2人、保護者3人、通訳1人、選手17人が出席した。
 はじめに能登市長が「富良野は空気がきれいで美しい街。今はスイカ、メロンがとても美味しいです。富良野でいっぱい楽しい思い出を作って下さい。そして試合も全部勝つように頑張って下さい」と歓迎のあいさつを述べた。
 これに対して団長は「私たちのチームは台湾で1番強いチームではありません。頑張っているチームです。今回は1、2年生で編成しました。試合での勝ち負けは気にせず、富良野の少年たちと大いに友好を深めたい。今度は台湾にも来て下さい」などとあいさつした。
 続いて、プレゼントの交換が行われた。能登市長は富良野市のペナント(三角形の旗)とラベンダー畑を写した額付きの写真を、団長は、米を原料に醸造した酒と日本人観光客の人気を集めているパイナップル入りのケーキをそれぞれ交換した。
 この後、台湾少年チームは午前11時から、市営若葉球場で富良野東中と山部中との交流試合に臨んだ。熱戦の結果、第1試合の東中に1―4、第2試合の山部中に0―1のスコアで惜敗したものの、接戦の好ゲームを展開していた。続いて10日も樹海・麓郷・占冠・トマム連合、富良野西中との交流試合が行われた。
 交流試合には市内と占冠の中学生計106人が参加した。きょう11日は午前中市内観光を行った後、午後0時半から文化会館で開かれる「さよならパーティー」に参加し、市内の中学生と楽しく交流する。12日に帰国。



ゆうふれ音楽祭 真夏のバンド演奏を満喫

 真夏のアマチュアバンドイベント「ゆうふれ音楽祭」(実行委員会主催)が今月4、5日の2日間、山部太陽の里野外音楽堂で開催され、出演者、観客が思い思いに音楽を楽しんだ。昭和57年に始まったこのイベントは昨年30回目の節目を迎えた。このため主催者側では初心に返り、地元のバンドを中心に出演者を募り、盛り上がりのあるイベントを企画した。
 今年は天候に恵まれず、時折強い雨も降る2日間だったが、出演者や観客はそんな事はおかまいなしと言わんばかりに、ステージの前で雨に濡れながら声援を送っていた。

2012年8月9日木曜日

中村さん世界第14位 パソコン操作のエクセル部門で好成績

 ワード、エクセル、パワーポイントのパソコン操作を競う「MOS(モス)世界学生大会2012」が7月31日、米ラスベガスで行われ、日本代表の富良野緑峰高校3年、中村彰宏さん(17)が表計算のエクセル2010部門で14位に入賞する好成績を収めた。世界53か国から延べ52万人の学生が出場する中での入賞という素晴らしい成績だった。
 同大会は国際的に活躍できる人材育成を目的にマイクロソフトから委託を受けた米社が開いており、今年で10回目。オフィスに組み込まれているワープロ、表計算、図・文字表示の3種ごとに要求された操作を早く確実に行えるかを競う。
 日本では延べ6万5000人が世界大会出場に向け実力を競い合い、日本代表5人の中にただ1人の高校生として、同校情報ビジネス科に在籍する中村さんが選ばれた。中村さんは小学2年生からパソコンを覚えはじめ、中学、高校のパソコン授業に加え、帰宅後も独学で技術を磨いてきたという。国内の試験では常に満点(1000点)の実力を備えるまでになっていた。
 中村さんは世界大会出場の功績を称えられ、能登芳昭市長から特別奨励賞が授与されている。渡米前に中村さんは「世界大会に向け怠らず、パソコン操作の技術を磨いてきた。世界チャンピオンになって富良野に帰ってきたい」と意気込みを話していた。
 世界大会は7月29日から8月1日(米国時間)にかけて開かれ、31日に決勝戦に臨んだ。中村さんは試験以外でも各国の若者と交流し、観光地を訪れるなど見聞を広めたという。



今年も台湾から少年野球チーム来富

 台湾の少年野球チームを迎えた「少年野球国際交流事業」がきょう9日から始まる。8日午後、台湾新北市立(たいわんしんほくしりつ)新泰國中棒球隊(しんたいこくちゅうぼうきゅうたい)の団長以下関係者・選手計24人が来富した。4泊5日の日程で12日まで滞在し、市内の中学生との交流試合をはじめ、市内観光などを行う。
 同事業は少年野球国際交流事業実行委員会(会長・野嶋重克ふらの体育協会理事長)が主催し、昨年度から台湾の少年野球チームとの交流を行っている。選手たちはきょう、能登芳昭市長を表敬訪問した後、午前11時から富良野東中、午後1時半から山部中とそれぞれ交流試合を市営若葉球場で行う。あす10日も午前9時から交流試合が同球場で行われ、第1試合目に樹海・麓郷・占冠・トマム合同チーム、第2試合目に富良野西中と対戦する。
 交流試合に出場する市内の選手は富良野東中36人、富良野西中37人、山部中15人、樹海中10人、麓郷中3人、占冠中4人、トマム中1人の計106人と監督ら計12人。
 11日は午前中、市内観光。午後0時半から、さよならパーティーが文化会館大会議室で行われる。台湾チームは12日に帰国する。

2012年8月7日火曜日

学校読み聞かせクラブ 今度は北日本図書館連盟の表彰

 平成24年度の図書館事業功労者として、富良野市の学校読み聞かせクラブ(望月睦代表、会員数17人)が、北日本図書館連盟(理事長・岸豊北海道立図書館長)から表彰され、7月26日、宇佐見正光教育長から伝達された。
 同クラブは、平成14年10月、「ちびノンタン」として発足。望月代表らが同世代の母親数名に呼びかけて親子読書の推進活動を開始した。その後、自主研修事業の企画運営を行ったり、こどもの図書館まつり実行委員会を組織化。さらに読み聞かせのための絵本リスト(冊子)の発行など、読書の普及活動と活動者の育成を積極的に行ってきた。同22年2月に現在のクラブ名に変更した。
 同クラブは発足以来、保護者などに読み聞かせに適した絵本等の情報を提供するとともに、富良野小、扇山小、東小、布部小、山部小の小学校で学校支援ボランティアの読み聞かせ活動を行っている。クラブ会員以外に約80人のボランティア活動家を育成している。
 こうした活動に伴い市立富良野図書館の平成22年度貸し出し全体における児童書比率が40%を超え、児童1人あたりの18・1冊は全道平均の約1・5倍に達成している。
 宇佐見教育長が表彰状を望月代表に伝達し、「読み聞かせ支援活動が子供たちの学力向上につながっている」などと改めて感謝の言葉を述べた。伝達式には5人の女性会員も同席した。望月代表は「会員一人ひとりの努力の結果表彰されたものと思います。活動範囲が一つの学校に限定したものではなく広範囲にわたり、富良野圏域との連携も強い。子供たちが本に関心が持てるよう、活動の輪を広げていきたい」などと受賞の喜びを語った。



富良野光明寺道院拳友会 少林寺拳法北海道大会で好成績

 第32回少林寺拳法北海道大会兼全国大会北海道地区選考会が7月29日、札幌市の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開催され、富良野光明寺道院拳友会に所属する青木賢祥(富良野西中1年)・佐藤佑亮(富良野東中1年)組が自由組演武中学生男子有段の部で、土田龍(富良野小6年)・塚田康生(同)組が同小学生有段の部でそれぞれ最優秀賞(全道1位)に輝き、12月2日に神奈川県横浜市で開催される2012年少林寺拳法全国大会に駒を進めた。
 同拳友会からは自由組演武をはじめ、規定組演武、規定単独演武の5部門で最優秀賞を受賞。さらに自由組演武親子の部で優秀賞(全道2位)、規定単独演武の一般初・二段の部で努力賞(同5位)に入賞する好成績を挙げた。
 見事、全国出場を果たした青木・佐藤組の自由組演武には16組が出場した。青木・佐藤組は小学2年からペアを組んでいる。腕前は共に初段。2人の気持ちが一段と合うようになり演武に磨きがかかり、二段の上級生を破るなど素晴らしい結果を残し、1年生での全国出場を果たした。また土田・塚田組も2年生の時から一緒に演武を行っており、大の仲良し。「全国大会では上位の成績を挙げたい」と意気込みを話した。

2012年8月4日土曜日

戸籍も電算化へ 今月6日から開始

 富良野市は、戸籍証明書の交付時間短縮など市民サービスの向上を図るため、戸籍事務の電算化(コンピュータ化)を今月6日から開始する。対象戸籍数は1万1653戸籍、戸籍人口2万9537人(平成23年8月31日時点)で、昨年9月からデータ入力を開始しており、6月末に南富良野町、占冠村を含めた担当職員の戸籍システム操作研修会が1週間にわたり市役所で行われた。
 電算化により変わることは、証明書の交付時間が短縮される。これまでの戸籍は、和紙の専用紙にタイプライターや手書きで記載・作成され、出生や婚姻などの届け出があったとき、証明書を発行するまで約1週間かかっていたが、電算化後は大幅に短縮される。また、証明書発行はこれまで30分ほどかかっていたが、住民票と同じ5~10分に短縮される。
 さらに全てコンピュータの文字で表示されるため、見やすくなり、文章で作成していた内容を項目化して箇条書きにするため、より分かりやすくなる。このほか、全員を証明する「戸籍謄本」は「全部事項証明書」になり、個人を証明する「戸籍抄本」は「個人事項証明書」に名称が変更される。
 この電算化に伴い、総務部市民環境課市民年金係では、正字(せいじ)化通知の発送を先月6日から行った。電算化後に使用できる文字は、常用漢字、人名用漢字など漢和辞典に掲載されている正字、ひらがな、カタカナとされている。
 これまでの戸籍には、氏(うじ)、名(な)が崩し字、癖(くせ)字など、そのまま記載されている場合がある。正字と異なる字体で記録している文字があり、戸籍法で使用できなくなるため、その文字に対応する正字に改めて記載することになった。
 6月末に行われた研修会には富良野市、南富良野町、占冠村の担当職員が参加し、証明発行、戸籍、附票・異動(出生、死亡、婚姻、離婚、転籍など)、人口動態、除籍異動などの操作を集中して研修し、8月からの稼働に備えた。
 富良野管内では上富良野町と中富良野町はすでに電算化を行っている。南富良野町が8月13日、占冠村が8月20日にそれぞれ稼働する予定のため、共同で準備が進められている。戸籍の電算処理率は全国で61%、道内で55%(平成24年5月31日時点)。
 今回の電算化は本籍地が富良野市の人が対象。住民票の住所が富良野市にあっても、本籍地が富良野市以外の人は電算化の対象外となる。



全国大会へ 富良野広域連合消防本部の救助隊員4人

 全国の消防救助隊員が陸上の部と水上の部に分かれて技術を競い合う「第41回全国消防救助技術大会」に、富良野広域連合消防本部に所属する隊員4人が北海道地区から選抜されて出場する。同大会は今月7日、東京都で開催され、全国9地区から選抜された約1000人の隊員が日頃の訓練の成果を競う。
 富良野広域連合消防本部から出場するのは、南富良野支署の米木直人さん(22)、宮崎敬太さん(20)、中富良野支署の浅野優也さん(27)、山形貴博さん(20)。米木さんは個人種目のロープブリッジ渡過、浅野さんも個人種目のはしご登はん、宮崎さんと山形さんは団体種目のロープ応用登はんにそれぞれ出場する。
 「ロープブリッジ渡過」種目は、水平に展張された20メートルのロープ(往復40メートル)を往路はセーラー渡過、復路はモンキー渡過を行うロープ渡過の基本的な訓練。標準所要時間は28秒。「はしご登はん」種目は、自己確保の命綱を結索した後、垂直に固定されたはしごを15メートル登はんする。標準所要時間は24秒。「ロープ応用登はん」種目は、登はん者と補助者が協力し、器材を使わずに塔上から垂らされたロープを15メートル登はんする連携訓練。標準所要時間は16秒。
 米木さんら4人は7月12日に札幌で開催された第41回全道消防救助技術訓練指導会に出場し、上位の成績を収め全国大会出場の切符を手にした。浅野さんは3度目の全国大会出場、米木さんら3人は初出場。4人は全国大会に向け7月30日から3日まで中富良野支署に集まり、集中して訓練を行った。
 米木さんは「全道では納得の行く成績を収めることができなかった。全国大会ではベストを尽くしたい」、浅野さんは「全国で一度入賞した。その経験を生かし普段通りの成果を挙げたい」、ペアを組む宮崎さんと山形さんは「2人力を合わせて全国大会に臨み、いい結果を残したい」とそれぞれ意気込みを語った。4人は6日に出発する。

2012年8月2日木曜日

能登市長、農作物生育概況を調査

 富良野市は31日午前、農作物生育概況調査を行い、能登芳昭市長や農業委員会の東谷正会長、上川農業改良普及センター富良野支所の笠井博文所長らが園芸作物をはじめ、水稲、スイートコーン、玉ねぎなど畑作物の生育状況を見て回った。
 はじめに山部東15線のメロン農家を訪れた。この農家では大型ハウス20棟以上で栽培している。能登市長が生育状況を聞くと「今年は好天に恵まれ、順調。まずまずの収穫量が見込まれます。価格は当初安かったがこのところ徐々に高くなってきており、お盆に向けて期待が持てるのではないか」と答えていた。
 この後、山部西24線の水稲農家を訪れ、ななつぼしのほ場で生育状況を調査した。同農家では12<CODE NUM=012A>を栽培。生育状況は5月以来の好天続きで順調という。同農家では「生育は平年より2日ほど早い。早く田植えを行った地域では豊作が期待されそう。私のほ場でも順調に生育しており、出来秋が楽しみ」などと笑顔で話していた。
 富良野市内の農作物は3年前は冷湿害、2年前は高温多雨、さらに昨年は低温・ゲリラ豪雨に見舞われ3年連続の凶作だった。
 今年も春先は低温で農作物への影響が心配されていた。しかし5月以降、好天に恵まれており、7月15日時点の作況では水稲、畑作全般にわたり、平年並みか平年をやや上回っている。それだけに能登市長をはじめ概況調査に同行した関係者の表情は明るかった。



西脇高校から4人の女子生徒

 友好都市西脇市の西脇高校生活情報科の女子生徒が7月28日来富し、富良野緑峰高校園芸科学科女子生徒で編成する8代目カレンジャー娘と交流した。また夜に開かれた「北海へそ踊り大会」に播州織の浴衣を着て参加し楽しんだ。さらに丹精込めて製作した播州織オリジナルグッズ(オブジェ)を富良野オムカレー推進協議会の加盟13店舗に贈呈するなど、友好都市の新たな使者としての役割も果たしていた。
 来富したのは手嶋彩乃さんら4人の2年生。富良野オムカレー推進協議会が新しい試みとして取り組んでいる「食」と「衣」の文化交流の一環として、高校生同士の交流が実現し、富良野で毎年開催されている「北海へそ踊り」を体験した。
 手嶋さんら4人は、引率の教師らと一緒に同日昼、富良野緑峰高校を訪問、カレンジャー娘代表の岡田彩美さんら4人と対面した。はじめにそれぞれの活動を発表するなど楽しく情報交換を行った。そして夜開かれたへそ踊り大会に参加し、播州織の浴衣で楽しく踊っていた。
 手嶋さんは「富良野は自然が美しく、空気が綺麗だと聞いており、富良野を訪れるのを大変楽しみにしていました。オブジェは放課後みんなで協力して製作したものです。気に入っていただければ嬉しい」などと話していた。