2011年7月7日木曜日

緑町児童センターの整備計画を決定

 富良野市は、懸案だった緑町児童センターの整備計画で、建設場所をハローワークふらのとみどり幼稚園の間にある市有地に決定した。来月、新児童センターの実施設計委託を発注し、来年6月に着工する。
 現施設の「緑町児童館」は昭和52年に緑町13番に建設された。平成10年には、学童保育施設として、昼間保護者のいない家庭の小学1年生から3年生の育成指導を行っている。しかし、定員20人に対して今年4月の時点で47人の児童が登録しており、施設の老朽化に併せて手狭となり、利用している児童の安全性などが近年課題となっていた。
 こうした状況から、市は扇山小学校区の学童保育や児童館としての機能を充実させ、子供たちを心身ともに健やかに育成するのを目的に、新たな児童センター整備計画を立てていた。建設場所については現施設の敷地内を含め建設候補地を3ヵ所挙げていた。
 今年1月に緑町児童館長、児童厚生員、2月には扇山小学校、PTAとそれぞれ協議した。さらに4月には扇山小学校児童保護者、地域住民を対象にした説明会を開き、6月1日から20日まで市民に意見を求めるパブリックコメントを実施した。
 この結果、扇山小学校の隣接地(未利用市有地)に決定した。新児童センターは定員45人で施設面積は約400平方メートル。平屋建てで集会室、図書室、遊戯室、学童室、事務室などを設計する。施設は平成24年度内に完成する。



故郷を思い30回目の集い

 岐阜県揖斐(いび)川町の旧徳山村門入(かどにゅう)地区の親族や出身者でつくる「門生会(もんせいかい)」(今井一道会長)の集いが6月28日夜、ハイランドふらので開かれた。同集いは今年で30回目の節目を迎えたことから、揖斐川町から町長、町議会議長をはじめ、地域の住民計19人が来富し、富良野に住んでいる親族や出身者と交流を行い、飲食を共にしながら情報交換を行った。
 揖斐川町は町村合併に伴い、人口約2万4000人の自治体。富良野と同じように自然景観を全国にアピールしている。特に日本一の巨大ダム「徳山ダム」が有名。
 門入地区(集落)は、旧村の8集落で唯一水没しないが、車での進入路はダムの中に沈んだ。同集落からは明治から昭和初期にかけて入植者が富良野市周辺に渡った。門生会は昭和55年(1980年)に入植者や子孫らで設立され、以来毎年1回同集いを開き、故郷に思いをはせている。
 今年で30回目の記念の年を迎えたことから、宗宮孝生町長、所登喜雄町議会議長をはじめ、町職員、議会議員、地域の住民多数が富良野を訪れ、門入地区をルーツに持つ富良野市内の3、4世の子孫22人(今井、奥野、泉、広瀬、大滝、長畑、田中家など)と交流した。
 また、9年前からは、ダム建設で水没した村人たちのその後の故郷との結びつきを研究テーマとしている元滋賀県立大学人間文化部准教授の野部(のべ)博子さん(66)が毎年、富良野を訪れており、同席した。
 集いでは、今井会長(82)が「今から85年前、私の父は志を抱き心機一転、富良野に入植した。父の話によると旧徳山村は山また山、川また川の獣道だったと聞かされた」と当時の状況を懐古した後、「門生会は門入地区で生まれたことから名付け、昭和55年から年に1回集いを開いている。発足当時は50人を超える会員だったが高齢化に伴い、現在は30人足らず。これまで旧徳山村を2度訪れているが、私たちはそれぞれの立場で心を引き締めて頑張っており、これからの人生を過ごしていきたい」などとあいさつした。
 続いて宗宮町長が「富良野へは昨年に続いての訪問。30周年の集いおめでとうございます。お互いに郷里のことを思うのはどこにいても変わらない。揖斐川町は自然に恵まれた地域で住民挙げて景観を保全している。日本一の巨大ダムがあるが、日本一美しい“ダム”として全国に発信している」などとあいさつ。
 また3月に大学を退職した野部さんは「私は伝承文化に興味があり、現代の子供たちに伝えるため、昭和52年から9年間にわたり門入地区などの調査研究を行った。その後も縁を切ることができなく、富良野で子孫たちが集いを開いているということを聞き、9年前から毎年参加させていただいている。年齢を増すごとに故郷を思う心は強くなるものです。生きて行く上で心の故郷は大切。富良野は私の第2の故郷です」と旧徳山村の近況を報告しながらあいさつした。
 この後懇親会が開かれ、同郷の話など飲食を共にしながら和やかな交流が続いた。

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