2011年7月2日土曜日

「北時計」営業再開 10月30日までの期間限定

 昨年秋から閉店していた喫茶店「北時計」=下御料=が1日から10月30日まで期間限定で営業を再開した。
 同店舗は閉店に伴い、昨年12月から富良野市が管理しているが、6月1日から「北の国から」30周年記念事業がスタートしていることから、訪れる観光客のために同実行委員会(能登芳昭会長)に期間限定で無償貸与した。実質的な運営はボランティア「あかなら」(篠田信子代表、21人)が行う。
 同日午前10時の開店前に篠田代表らボランティア仲間が一堂に会し、準備を行い、訪れる観光客の接待に追われていた。営業開始と同時に岐阜県の写真家大嶋宏之さん(55)が訪れた。大嶋さんは、「北の国から」の大ファン。29年前から富良野を毎年訪れており、富良野市内の麓郷、老節布、平沢、中富良野の農村風景などを撮り続けている。
 大嶋さんは「富良野には1年のうち7、8回は訪れています。私はコーヒーが大好き。富良野に来たら必ず北時計でくつろいでいました。新聞で営業再開を知りさっそく来ました。今ここに座ることができて幸せです」と感慨深げに話した。
 なお、営業時間は午前10時から午後4時まで。定休日は木曜日。提供するのは飲み物のみ。コーヒーは「北時計」オリジナルブレンドが使われ、セルフサービスで行う。



「原始の泉」の歌碑 緑化推進グループの「ふらの森の会」が設置

 緑化を推進している市民グループ「ふらの森の会」(佐々木雅夫会長)は6月26日、市内ベベルイ地区にある「原始の泉」の水飲み場に同名の歌碑(看板)を設置した。
 同会では、富良野岳の湧水を多くの人たちに利用してもらうのを目的に9年前から「原始の泉」のネーミングで提供。水飲み場の整備や周辺の草刈りなどを定期的に行うなど管理している。今では富良野の隠れた観光スポットとして人気を集めており、天然水を求めて多くの観光客が訪れるようになった。
 こうしたことから、会員の一人で作詞・作曲を手掛けるなど半世紀以上にわたり音楽活動を続けている島強之さん(67)が「原始の泉の曲を作りたいので名前にふさわしい作詞を」と日頃から親交がある吉本隆雄さん(78)=市内北の峰町=に依頼した。
 吉本さんは半世紀にわたり森林を仕事場に木材の搬出事業に携わってきた経験を生かし、5年前から吉本林生のペンネームで、自分を育ててくれた森林に感謝し、木の香り、温もりなどの作詞活動を行っている。処女作の「四季の樹」は島さんが曲を付け、CD化している。
 こうしたことから今度は原始の泉を作詞し、CDを製作した。その記念に高さ2メートル、幅2メートルの歌碑を設置した。材料は桝谷壽世さんの提供を受け、製作は小野寺尚武さんの協力を得た。文字は島さんが手彫りで仕上げた。
 吉本さんは「原始の泉の詞は2年前に書き上げた。長いこと森林を仕事場にしてきたことから、水には常に関心があり、詞のイメージはすぐに湧いてきました」と言う。また曲をつけた島さんは「水の流れと優しさを表現するためワルツ調に仕上げました」と話す。

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