2013年3月30日土曜日

富良野商工会議所通常議員総会
平成25年度の事業計画決める

 富良野商工会議所(荒木毅会頭)の平成24年度通常議員総会が26日、同商工会議所で開かれ、「商工業振興と中心市街地活性化の促進」や役員改選に伴う「商工会議所運営基盤の強化」などの重点項目を盛り込んだ平成25年度事業計画(案)と総額1億4240万円の同収支予算(一般会計など7会計)(案)をそれぞれ原案どおり承認した。
 冒頭、荒木会頭は、本格稼働した「新へそくりカード」や「市内共通商品券」のそれぞれの発行状況などを話した後、「平成25年度を迎えるにあたり、不安要素もあります。金融円滑化法終了後の影響、ガソリン高騰による観光への影響等です。しかし、会議所で公的融資のあっせんを行っており、前向きな融資が出てきている。富良野でもアベノミクス効果が徐々に出てきている。地域資源をまちづくりや観光振興に活かして、地域の活力を生み出す原動力とすることは商工会議所の大きな役割です」などとあいさつし、会員企業に対してこれまでの活動を充実し、新たな展開を目指してほしいと訴えた。
 この後、審議に入り、平成25年度事業計画を原案承認した。同計画の重点項目は①商工業振興と中心市街地活性化の促進②中小企業経営基盤の強化と中小企業対策の充実③地域経済振興と産業基盤の整備促進④地域間連携の強化促進⑤商工会議所運営基盤の強化―の5項目。
 新規事業としては、商工業振興と中心市街地活性化の促進の中で、「若手後継者育成と事業継承の支援」「中心市街地における商業サービスの充実と魅力向上(まちゼミ)の実施」「地域経済活性化協議会の設立」など。
 中小企業経営基盤の強化と中小企業対策の充実では、「進路指導担当教諭と事業主及び保護者との懇談会の実施」「メンタルヘルスに対する講習会等の実施」などを行う。
 このほか継続事業としては、商業振興対策で「バイふらの運動の推進」、工業振興対策で「農商工連携による新たな製品や技術開発についての調査・研究」「ものづくり展示会等視察研修会」、運輸観光振興対策で「富良野観光戦略の構築支援」「ふらのはしご酒大会実行委員会への参画」、労務対策で「人材育成事業の推進」「新就職者歓迎会の実施」「永年勤続優良従業員表彰の実施」など。
 地域経済振興と産業基盤の整備促進では、「公共事業入札基準の見直し及び工事と物品納入の地元企業優先活用の促進」「小規模指導事業・補助金の充実」「地域高規格道路『旭川・十勝道路』の建設促進と全線開通及び地方道路の整備促進」など。
 なお、昨年からスタートした新へそくりカードの発行枚数が3月時点で1万3400枚を超え、カード発行対象売上が5億5000万円に上っているという。また、市内共通商品券の販売実績も2月末時点で1億5000万円を超えており、平成24年度の実績額は前年度を上回る見込み。



がんから命を守るためには

 富良野市と富良野市保健医療推進協議会主催の「健康づくり研修会」が今月3日、保健センターで開かれた。「学んで知ろう『がん』のこと」をテーマに講演が行われ、参加した市民約50人が、「がんから命を守るためにはどうしたら良いのか」を学んだ。
 講師を務めたのは、北海道対がん協会旭川検診センター内科部長の安保智典さん。講演の中で安保内科部長は「誰でもがんになる可能性があります。予防するためには、たばこは吸わない、他人のたばこの煙をできるだけ避ける、酒はほどほどに、バランスのとれた食生活を」などとがん予防に対する知識を話し、「がんから命を守るためには、検診が大事。がんにかかっても早期に発見することができればかなりの確率で治ります」などと映像を通して詳細に説明し、検診と早期発見の大切さを強く訴えた。
 また、講演の後、富良野市保健福祉部保健医療課保健推進係長の稲葉久恵さんが「富良野市健康増進計画(第二次)の概要」をテーマに報告した。この中で「がん・心疾患・脳血管疾患で6割が死亡。65歳未満の死亡割合は平成22年が男性11・4%で、同17年より減少したが、女性は横ばいだった。また、要介護認定率は16・9%で国と同率、道より低い。要介護となる原因は脳血管疾患と認知症が多い」などと富良野市の概況と特性を報告。また「特定健診受診率は平成23年が42・6%、64歳以下の男性受診率は35・8%と低く、糖尿病の保健指導が必要な人は男女とも70%と多かった」などと報告された。

2013年3月28日木曜日

富良野圏域医療・介護連携検討会議を設立

 富良野圏域における医療と介護の連携を図る管内統一の仕組みづくりを協議するため昨年11月、「富良野圏域医療・介護連携検討会議」(羽根田俊会長)が設立されているが、その第1回目の「医療と介護の連携研修会」が2月28日夜、ホテルナトゥールヴァルト富良野で開かれた。富良野圏域5市町村の関係者約100人が参加し、事業説明、講演などを通して情報交換を行い、平成25年度内に「連携ルール・ツール(たたき台)」を作成することを確認した。
 同検討会議は、医療の必要性が高い要介護者などに対する、医療・介護サービスが継続・一体的に提供できる地域における仕組みづくりを目的に設置された。同会議には調査・検討部会と研修・ネットワーク部会を設置し、基礎調査の実施、連携ルール・ツール(案)の作成、研修会の開催、関係機関窓口リスト・資源マップの作成などを行う。
 連携研修会は富良野地域リハビリテーション推進会議が主催して開かれ、医療機関、地域包括支援センターをはじめ、社会福祉協議会、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、居宅サービス事業者、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、グループホーム、軽費老人ホームなどの関係者が一堂に会した。
 はじめに主催者を代表して羽根田会長が「医療と介護の連携は重要な問題になってきている」などとあいさつし、同連携検討会議が果たさなければならない役割について理解と協力を求めた。続いて富良野地域リハビリテーション推進会議事務局長の中山良人さんが、平成16年から取り組んでいる経過と平成24年度から3か年計画で実施する医療連携推進事業(医療と介護の連携事業)の内容について概要を説明した。
 この後、ちとせの介護医療連携の会事務局長の及川進さんが「医療と介護の連携を考える~ちとせの介護医療連携の会の取り組み」をテーマに講演を行った。及川さんは講演の中で、地域連携を推進する3つの視点や千歳市の高齢化率、介護医療連携の会の活動などを詳しく説明した後、「地域連携の課題は地域に連携を推進する組織・団体があり、機能することが必要であると認識している。個別の課題や大小の課題に対して、地域がどれだけ対応できるかだと思う。足りないサービスを地域全体でどのように補うか。顔の見える地域連携の推進、継続することが地域の課題であると考えています」と訴えた。



フッ化物でうがいの励行

 富良野市は保育所年長組(5歳児)から小学校、中学校の全児童生徒を対象に、フッ化物による「うがい」の導入を図り、むし歯予防対策を本格的に実施する。今月5日には中央、麻町、山部、東山、あおぞら保育所(麓郷)の5歳児計48人がうがいを行った。フッ化物によるうがいの全市的な取り組みは道内(179市町村)では初めての試みという。
 このフッ化物によるうがいの導入は、国が策定した「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」において、80歳で20本以上の歯を保持する「8020(ハチマルニイマル)」運動の一環。北海道では平成21年6月に制定し、24年度までに道内の全市町村で普及に向けた取り組みが行われており、昨年12月の時点では126市町村で実施している。
 富良野市の学校保健統計調査によると、12歳児の平均むし歯数は平成23年度で1・18本。全国平均の1・20本とほぼ同じだが、年次による変動もあり、むし歯を持つ子と持たない子の二極化が想定され、健康格差の解消が求められている。
 このため富良野市では次代を担う子供たちの歯の健康づくりに向け、乳歯から永久歯への生え換わり時期となる幼児期から中学生までを対象に、集団によるむし歯予防対策として、フッ化物によるうがいの導入に踏み切った。導入する施設は中央保育所など5か所の市立保育所、小学校9校、中学校7校。市立保育所は5歳児、小中学校は全児童生徒(昨年5月時点で小学校が1275人、中学校が702人)を対象に実施する。
 フッ化物の導入にあたっては、保護者説明会を2月中旬に5会場で開き、「希望する」「希望しません」の意向調査を行った。11日からは小学校でも開始した。5歳児で5cc、児童生徒で10ccの量を1分間のうがいを行う。保育所では週2回、小中学校では週1回、フッ化物によるうがいを毎週実施し、むし歯予防対策を行う。
 市保健福祉部保健医療課では「昨年12月時点では、まだフッ化物によるうがいを実施していない市町村もあり、全市的に取り組むのは道内で初めてだと思います。子供たちの歯の健康づくりに向け、積極的に予防対策を推進していきたい」と話している。

2013年3月26日火曜日

緑町児童センターがオープン

 広い遊戯室で友達と仲良く思いっきり遊んで下さい―市立扇山小学校校舎に隣接して建設された富良野市緑町児童センターの落成式が23日午前、同センターで行われた。利用する学童をはじめ、関係者多数が参列し、新施設の完成を祝い、今後の効果的な利用と運営を願った。
 富良野市は昭和52年に緑町13番8号に建設した緑町児童館の老朽化と狭あいのため、扇山小学校に隣接して建設。昨年7月から建設工事が行われ、1月末に完成した。工事費は約1億2000万円。建物の面積は旧施設より2倍以上の約450平方メートル。
 新施設の利用は18歳未満の小中学生が対象。このうち小学3年生までの学童を有料で受け入れる。現時点の登録人数は50人。
 はじめに玄関前でテープカットが行われ、扇山小3年の村山桃音さんをはじめ、能登芳昭市長、北猛俊市議会議長、本間勲北海道議会議員ら関係者多数がハサミを入れた。この後、広々とした遊戯室で落成式が行われ、能登市長が「ようやく新しい児童施設が出来上がりました。またこの施設は住民の憩いの場としても大いに利用して下さい」などとあいさつ。続いて北議長が「温もりのある施設、思う存分遊んで下さい」、本間議員が「広々とし、とても気持ちがいい。丈夫な体を作って下さい」などと、前列に座った32人の学童にお祝いの言葉を述べた。
 これに対して学童を代表して扇山小2年の東蓮翔君と田代凜さんが「初めてこの施設を見た時、クリーム色とチョコレート色でプリンのようでした。広い遊戯室で心も大きくなった。みんなで仲良く大切に使います。ありがとうございます」などと元気いっぱいにお礼の言葉を述べた。



市内小中学校教職員の離任式

 4月1日付で異動する富良野市内小中学校教職員の離任式が25日、市立富良野図書館多目的ホールで行われ、退職者を含めた52人の教職員がそれぞれの学校に別れを告げた。
 異動の内訳は校長8人(うち定年退職2人)、教頭6人(うち校長採用2人)、教諭32人(うち教頭昇任、定年退職、自己都合退職各1人)、養護教諭3人(うち勧奨退職2人)、事務職員3人(うち定年退職1人)。
 離任式では、退職者・転出者を紹介した後、学校行事や本人の顔など写真映像で1年間を振り返った。この後、宇佐見正光教育長が「愛情あふれ、熱い実戦教育をしていただき、その笑顔が子供に伝わったものと思います。それぞれの学校で学校づくりを進めていただいたことで、3年連続文部科学大臣賞につながった。すべては子供たちのために活動し、行動したことが実を結んだことと思います。赴任する学校でもしっかりと子供たちと向き合って下さい」などとお礼を兼ねて激励の言葉を述べた。
 また宮下敏・富良野小校長も「それぞれの学校で、力を尽くしてくれました。すべては子供たちのための合言葉のもと、場所を共有できたことに感謝します。富良野での実践と経験を誇りに次の場所でも大いに力を発揮して下さい」などと送別の言葉を述べた。
 これに対して、定年退職する林晃淳・富良野東中学校長が「1年を振り返っての影像を見て、走馬灯のようによみがえってきました。それぞれの役目を果たしてきたものと思います。富良野での教育実践は大きな財産となりました。それぞれの赴任先で富良野で培ってきたものが花開くものと思います」などと謝辞を述べた。
保健福祉部長に鎌田忠男氏 富良野市人事

 富良野市は4月1日付の人事異動を発令した。それによると保健福祉部長に同部保健医療課長兼保健医療課主幹(特定健診担当)兼山部いきいきセンター所長の鎌田忠男氏(55)を起用した。昇格者は計13人。内訳は部長職1人、課長職8人、係長職4人(うち主査1人)。
 今回の人事は、「農村・観光・環境都市形成」を目指す第5次富良野市総合計画の第3次としての事業推進に向け、体制を図った。異動数は新規採用(5人)を除いた68人(部長職1人、課長職19人、係長職28人=うち主査1人=、係職20人)。
 人事の基本方針は、簡素で効率的な行政運営に向けた課及び係の集約化として、部長職だった会計管理者を課長職とし会計室長が兼務。福祉行政における総合的な支援をするため、保健福祉部福祉課と介護保険課を整理統合し、福祉支援課とするなど4項目。
 また、総合計画の事業実施に向けた体制整備を図るため、総務部に友好都市担当主幹を配置したほか、建設水道部と教育委員会にそれぞれ担当主幹を配置した。教育委員会の担当主幹は、子供たちの学習環境の充実を図る学力向上と生涯スポーツの推進とスポーツイベントの充実を図るため、それぞれ課長職として配置した。
 このほか、部、課、係名の変更も行った。総務部税務課市民税係と資産税係を統合し課税係に、保健福祉部保健医療課医療給付係と国民健康保険係を統合し医療国保係に、保健福祉部介護保険課と福祉課を統合し福祉支援課に、経済部ぶどう果樹研究所業務製造課業務係と製造種苗係を統合し業務係に。なお、定年・勧奨など退職者は9人(うち勧奨退職者1人)。平成25年度(4月1日)の一般職員数は前年度5人減の279人。



笑顔いっぱい、巣立つ 富良野看護専門学校

 富良野看護専門学校(丸昇学校長)の平成24年度卒業式が今月8日、同校で行われ、3年間の課程を終えた第17期生31人(全員女性)が有能な看護専門職を目指して巣立った。卒業生のうち社会福祉法人北海道社会事業協会富良野協会病院に9人、医療法人社団ふらの西病院に3人の就職が決まり、4月から看護師として第一歩を踏み出す。
 はじめに丸学校長が安達友香さんを皮切りに、卒業証書を一人ひとりに授与。続いて3年間1日も休まず授業を受けた吉田友美さんら3人に皆勤賞、また坂本愛華さんら7人に精勤賞を贈り、表彰した。この後、同校長は「看護師をめぐる社会情勢は、現在、ある意味で追い風といってよいと言えますが、生活者の生命の維持・安全に直接携わる責任は、いつの世にあっても、他のどんな職業以上に重いものであることを今一度深く胸に刻み、どうか高い志に根ざした、堂々の看護師の人生を歩んで下さい。心から念願いたします」などと式辞。
 この後、能登芳昭市長が「富良野看護専門学校は平成6年に開校した。実習病院を持たない看護専門学校は全国で富良野のみ」などと前置きした後、「富良野専門学校からは、きょうの卒業式で卒業生は548人。このうち160人、30%が地元に残り活躍しています。目的に向かって一歩一歩前進して下さい」などと祝辞を述べ、エールを送った。さらに、斎藤泰一・上川総合振興局保健環境部富良野地域保健室長、三上正明・旭川大学短期大学部幼児教育学科教授、上戸幾代・社会福祉法人北海道社会事業協会富良野協会病院看護部長の3人がお祝いの言葉を述べ、今後の活躍に期待を寄せた。
 これに対して卒業生を代表して平井未香さんが「3年前の春、私たちは看護の道へ進む喜びと新しい仲間との出会い、そしてこれから始まる学校生活への期待と不安に胸を膨らませ、この富良野看護専門学校に入学しました」と前置きした後、3年間の思い出を振り返り、「この学び舎での経験をいつまでも忘れることなく、どんな時も患者様に寄り添うことができ、人として信頼していただけるような看護師になれるよう、生涯努力し続けていきたいと思います」などと答辞を述べた。

2013年3月19日火曜日

東郷ダム計画変更に同意 能登市長、議員協議会で説明

 能登芳昭富良野市長は15日開かれた議員協議会で国営土地改良事業「東郷地区及びふらの地区」の事業概要と経過について説明し、東郷ダムの計画変更に対し、「本市として国に対し、今後も地元の声をしっかりと受け止めていただき、維持管理費の軽減や緊急事態への対応など、事業推進にあたっては、地域の振興に最大限の配慮をお願いし、今回の対策案について同意する考え」などと述べた。また、北海道開発局旭川開発建設部富良野地域農業開発事業所の担当者が東郷ダム(ふらの地区)の計画変更の概要について説明し、「平成26年から改修工事を開始し、同29年に試験湛水を行い、同30年から計画用水量の取水を開始する」と述べた。
 国営土地改良事業「東郷地区」は、水利権のなかった東山・麓郷などの畑地帯において、干ばつの影響を最小限に抑え、適期に散水するための安定的な農業用水の確保を熱望する地元の要請により、北海道開発局が事業主体となって、昭和47年、事業に着手して以来、3回にわたり事業計画を変更し、平成13年度に工事を終了した。しかし、平成5~6年と9年に試験湛水を行ったが、想定を超える漏水があり、東郷ダムの供用開始には至らなかった。
 このため、同ダムを改修する事業計画として平成14年度に総事業費79億円で着手された後、17年度にはアスファルト表面遮水壁工法によるダム改修の計画変更に向けて協議が行われた。しかし、その後も国において計画変更がされない状況のまま経過した。その後、平成21年12月に、農林水産省が公表した農業用ダムの総点検において、東郷ダムは「技術的に問題があるダム」に位置付けられ「かんがい用水確保のための改修や、それ以外の方法について関係機関と調整を開始する」との国の対応方針が示された。また、会計検査院から「可能な限り経済的で効果的なかんがい用水の水源確保の方法を選定して事業効果の早期発現を図るよう」にとの意見表示が行われた。
 この間、農林水産省において検討が進められた結果、平成23年12月に「水利再編とダムの一部利用」という国の対策案が北海道と富良野市をはじめとする関係団体に示された。
 富良野市では、安定的な農業用水の確保の観点から、国の対策案について一定の評価をするものの、将来にわたる財政負担などについて大きな課題が残っていることから、①ダムの低位利用に伴う市費負担②国の対策案に基づく改修費③水利再編による水利権確保の確実性④ダム完成後の維持管理の問題―を挙げ、昨年5月、②と④について国に要請を行った。
 また、昨年11月、高橋はるみ知事が来富し、富良野市、中富良野町、富良野土地改良区、ふらの農業協同組合の地元関係者との意見交換が行われた。その中で高橋知事は「農業用水の必要性について十分把握しており、専門的なことについて有識者検討会を設置して、北海道としての判断をしていきたい」などと述べた。
 なお、同事業は昭和47年度に着工、40年が経過。東郷ダム(ふらの地区)の計画変更概要は受益面積が2713ヘクタール、受益戸数が248戸、事業費が93億円、有効貯水量18万立法メートル。現計画との対比では、受益者数が113戸減り、事業費が14億円増え、有効貯水量が412万立法メートル減少し、有効貯水量は当初計画のわずか4%足らず。



高校選抜スキー、閉幕
今野有哉、荒井美桜両選手(緑峰高)大回転、回転とも入賞

 富良野で9度目のスキー甲子園、閉幕―第25回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)は17日の回転で全日程を終えた。同大会には33都道府県の129校から1、2年生男女計257人が出場し、15日のスーパー大回転を皮切りに、富良野スキー場富良野ゾーン・スピースコースで開催され、全国の若き精鋭たちが一堂に会し、今シーズンの最終戦となるビッグ競技で実力を競い合った。地元期待の富良野緑峰高校2年の今野有哉選手と同1年の荒井美桜選手は大回転と回転でそれぞれ入賞する健闘を見せた。
 15日のスーパー大回転には男子113人、女子89人がそれぞれエントリー。男子の部は全長2052メートル、標高差550メートルのコースで行われた。この結果、男子の部で双葉高2年の中村舜選手が1分29秒83のタイムで優勝。地元期待の今野選手は25位、タイムは1分32秒44だった。
 女子の部は全長2044メートル、標高差600メートルのコースで行われた。優勝したのは北照高1年の安藤麻選手でタイムは1分29秒13。荒井選手は1分36秒06で15位だった。
 大回転は16日、男女とも標高スタート795メートル、フィニッシュ545メートル、標高差250メートルのコースで行われた。
 男子の部にエントリーした選手は124人。この結果、飯山高2年(長野)の池田圭輔選手が合計タイム1分42秒64で優勝。今野選手は1本目50秒58、2本目53秒07、合計1分43秒65のタイムで7位に入賞する健闘を見せた。
 女子の部には113人がエントリー。優勝したのはスーパー大回転に続き北照高1年の安藤選手で合計タイムは1分34秒53。荒井選手は合計タイム1分37秒10で8位に入賞した。
 最終日の回転は男女とも標高スタート725メートル、フィニッシュ654メートル、標高差180メートルのコースで行われた。
 男子の部に124人がエントリー。優勝したのは双葉高2年の中村選手。合計タイムは1分41秒73。今野選手は合計タイム1分43秒で5位に入賞した。
 女子の部に111人がエントリー。優勝したのはスーパー大回転、大回転に続き安藤選手で見事3冠を達成した。合計タイムは1分51秒70。荒井選手は合計タイム1分57秒で7位に入賞した。
 なお、総合順位では今野選手が9位、荒井選手が12位。

2013年3月18日月曜日

スキー甲子園 熱戦 きょう大回転、あす回転

 富良野市で9度目の開催となる第25回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)が14日、開幕した。同日は午後5時から開会式が富良野文化会館大ホールで行われ、33都道府県129校から出場した257人の前で、富良野緑峰高校2年の今野有哉選手が力強く選手宣誓を行い、3日間にわたる熱戦の火ぶたを切った。
 開会式では、はじめに主催者を代表して同大会組織副委員長の大久保正さんが、全国高等学校体育連盟スキー専門部部長・金井孝治さんからのメッセージ「今まで支援してくれた人たちに感謝し、人間性を高め、日本のスキー界をリードする選手に成長することを願います」などと伝えた。
 続いて地元開催地として、能登芳昭市長が「市民挙げて歓迎します。富良野での大会は今年で9回目。多くの関係者があすからの競技開催に向け、万全のコースを整備しました。全力を尽くし悔いのない大会にして下さい」などと選手たちを激励した。また、高橋はるみ知事からの激励のメッセージも寄せられた。
 これに対して選手を代表して今野選手が選手宣誓を行い、レースに臨む意気込みを力強く述べた。
 競技会場は富良野スキー場・富良野ゾーンスピースコース。15日のスーパー大回転を皮切りに、熱戦が始まった。きょう16日は午前8時半から男女の大回転、あす17日は同回転がそれぞれ行われ、次代を担う全国の1、2年生が高校日本一のタイトルを目指して熱戦を繰り広げる。
 出場選手数は男子137人、女子120人。北海道の75人(男子44人、女子31人)を最多に、長野県の38人(同21人、同17人)、山形県の21人(同11人、同10人)、秋田県の12人(同2人、同10人)などとなっている。
 地元富良野からは富良野緑峰高2年の今野有哉選手と同1年、荒井美桜選手の2人が出場し、全国の強豪選手とタイトルを競い合う。



見事、全道初優勝飾る 富良野チーム5人
第41回北海道赤十字スキーパトロール競技大会

 日本赤十字社北海道支部、北海道赤十字スキーパトロール協議会が主催する「第41回北海道赤十字スキーパトロール競技大会」が今月3日、富良野スキー場北の峰ゾーン・ジャイアントコースで開催され、道内でスキーパトロール員として活躍している隊員がチームを編成して、救急法実技競技など3種目で全道一の実力を競い合った。約3時間にわたる熱戦の末、富良野チームが見事初優勝を飾った。
 同大会が富良野で開催されるのは第2回大会(昭和49年)以来、39年振り2度目。出場したのは、旭川、小樽、倶知安、栗山、千歳、函館、富良野、紋別、蘭越の9チームから選手、監督、コーチ合わせて52人。前日に開会式と交流会が富良野プリンスホテルで開催された。
 3日は午前9時から救急法実技、アキヤ操作競技、総合技術競技の順に行われた。1チーム5人で編成し、救急法実技競技では、選手5人のうち4人がスキーを操作し1人が傷病者となり、約500メートル、30旗門を超えるコースで行われた。同競技はスキーパトラーの救急処置技術の評価を競うもので、傷病者にできるだけ苦痛を与えず的確に、しかも敏速に処置できるかの技術を競い合った。
 また、アキヤ操作技術では、傷病者に不安や苦痛を与えずにスピーディーに搬送する競技。総合技術競技では、アキヤ操作技術とスキー技術、救急処置技術、そしてチームワークなど総合的な技術を競い合った。
 この結果、富良野チームは、救急法実技競技では5位の成績だったが、アキヤ操作技術と総合技術競技では共に1位だった。特に総合技術競技では、処置の経過、処置の結果、搬送法、タイム得点の4部門でいずれも1位で82点の高得点をマークした。
 富良野チーム(東秀和代表)は、これまで参加選手の経費などで同大会への不参加が続いていたが、今大会では39年振りの地元開催となったことから、本番に備えたトレーニングを積極的に行ったという。競技コースは急斜面もあり、旗門の数も多かったため高度のスキー技術も要求された。しかし、出場選手の練習成果と地元の利を生かすことができ、見事初優勝につながった。

2013年3月14日木曜日

全国の精鋭富良野へ
第25回全国高校選抜スキー大会(アルペン)

 富良野市で9度目の第25回全国高等学校選抜スキー大会(アルペン)がきょう14日、開幕する。あす15日のスーパー大回転を皮切りに16日大回転、17日回転の各競技が順に行われる。競技会場は富良野スキー場・富良野ゾーンスピースコース。33都道府県の129校から次代を担う1、2年生計257人が出場し熱戦を繰り広げる。
 同大会は“スキーの甲子園”と言われ、全国の雪の精鋭たちが、へそのまち富良野で一堂に会して、9年前から高校日本一を懸けてスピードを競い合っている。
 出場選手数は男子137人、女子120人。北海道の75人(男子44人、女子31人)を最多に、長野県の38人(同21人、同17人)、山形県の21人(同11人、同10人)、秋田県の12人(同2人、同10人)などとなっている。
 地元富良野からは富良野緑峰高2年の今野有哉選手と同1年、荒井美桜選手の2人が出場し、全国の強豪選手と高校日本一を競い合う。
 きょう14日は午後1時から公開練習。5時から開会式が文化会館で開かれ、今野選手が選手宣誓を行う。競技開始は3日間とも午前8時半。



麓郷中学校 66年間の歩みに別れ告げる

 麓郷中学校(角谷幸保校長)は12日午前、第66回卒業証書授与式を行ったが、4月1日から麓郷小学校を使用した小中併置校に移行することから、同校舎で最後の卒業生となった3人をはじめ、在校生徒、保護者など多くの関係者が出席し、引き続き午前11時から「校舎への感謝の会」を開き、66年間の歩みを振り返り校舎に別れを告げた。
 同校は昭和22年5月、富良野第2中学校として開校し、同26年4月、麓郷中学校と校名を変更した。同24年には生徒数が最大の273人を数えた。現校舎は平成元年に改築されたが、離農や少子化などで生徒数が徐々に減りはじめ、昨年4月末で全校生徒が10人まで減少した。3年生3人が卒業すると7人のみとなることから、昨年6月、麓郷小学校・麓郷中学校統合事業整備委員会(今昭弘委員長)から提出された「麓郷小・麓郷中両校の統合(併置校)に関する要望書」を市教育委員会が受理し、小中併置校への移行が正式に決定した。
 感謝の会では、はじめに今委員長が小中併置校にいたるまでの経緯を振り返った後、同校舎での最後の卒業生となった3人に対し、「自分の目標に進み、後輩たちに麓郷中学校の伝統を伝える新たな出発にして下さい」と激励した。続いて児島応龍教育委員長が「3年間学んだ校舎を目に焼き付け、事あるごとに思い出して下さい」などとあいさつ。さらに角谷校長が「66年間で1832人が卒業しました。麓郷中学校は地域の誇り、夢と希望がいっぱい詰まっていました」などと数々の思い出と伝統を振り返った。また、竹田俊明PTA会長は「併置校への移行はベストの選択だった。寂しさもあるが伝統は受け継がれる」などとあいさつ。
 最後に卒業生を代表して竹田紗恵佳さんが「本当に楽しい3年間でした。私たちがこの校舎で最後の卒業生となったことは感慨深いものがあります。しかし麓郷中の伝統と絆はこれからも受け継がれると思います。私たちを見守っていただき本当にお疲れさまでした」などと校舎への感謝と別れの言葉を告げた。
 この後、66年間を振り返る思い出のスライドが上映され、最後に出席者全員で「別れの歌」を歌い終了した。
 同校は全道中学校スキー大会継走女子の部で優勝を飾ったのを皮切りに、男女とも同大会で常に優勝するなど上位の成績を収め、全国大会に多くの選手が出場し、ノルディック競技では全道の名門校と名を馳せた。
 特に昭和63年に卒業した菅弘美さん(旧姓・清野)はバイアスロン競技の日本代表として1998年の第18回(長野)と第19回(ソルトレークシティ)の2大会連続冬季オリンピック選手として出場し、同校の卒業生として華々しい実績を残している。
 また、体育館は昭和28年に建設され、60年間にわたり麓郷中の歴史を刻んできた老体育館。このためテレビドラマ「北の国から」ではロケセットのひとつとして使用された。

2013年3月12日火曜日

富良野東中学校 新体育館の落成祝う

 富良野東中学校(林晃淳校長、生徒数335人)の新体育館落成と校舎耐震補強大規模改修の完成を記念した式典が9日午前開かれ、全校生徒をはじめ、多くの来賓が出席してそれぞれの完成を共に祝い、同校の更なる発展を願った。両工事で投入された建築費は総額5億1373万円。落成した新体育館は木造平屋建て。使用したカラマツ間伐材は全て富良野地域産で原木換算で3600本に上った。木の温もりが感じられ、環境に優しい新体育館が完成した。
 新体育館の建築費は3億5526万8000円。床面積は1281平方メートル。バレーボール、バスケットボール各2面が取れる広さ。設備は高効率照明、高効率暖房設備、玄関スロープ、車いす用水飲み、多目的トイレ、ステージ照明、放送設備、外部電源受電設備などが整備された。
 なお、木造による新体育館は山部小、富良野西中、富良野小に次いで4校目となった。
 一方、耐震補強大規模改修の工事費は1億5846万6000円。耐震補強工事は19か所に厚さ20センチの耐震壁が設置された。
 式典では、岡野孝則同窓会長が、昭和22年5月の開校からこれまでの歩みを振り返り、一連の工事概要を説明した後、全校生徒に対し「目標を持ち、悔いのない人生を歩んでほしい」などと式辞を述べ、関係者に対しての感謝と生徒たちの更なる成長を願った。
 続いて協賛会会長の福士弘子さんが記念品(カーテン一式)を岡野会長に贈呈。更にサンエービルド工業、軽米組など計11社の施工業者に感謝状を贈呈した。続いて林校長が「工事期間中は何かと不便だったが、何とかやりくりし事故もなく今日を迎えました。完成した体育館は温もりのある体育館です。あす(10日)、この新しい体育館で卒業式が行われ、第1回目の卒業生を送り出します」などとお礼と決意の言葉を述べた。
 この後、能登芳昭市長、梶浦仁・上川教育局長、児島応龍・富良野市教育委員会教育委員長がそれぞれの立場で祝辞を述べた。
 この中で能登市長は「屋内運動場落成と校舎耐震補強大規模改修により、本校の新たな歴史がまた一つ刻まれました。今日までの伝統と歴史を礎に、将来を担う子供たちが心豊かでたくましく成長する場として、富良野東中学校が益々発展されますことを心より願います」などと同校の一層の発展を願った。
 引き続き、祝賀会が開かれ、吹奏楽部員41人が「ロマネスク」「プライド」の演奏を行い、更に全校生徒が「大地讃頌」を合唱した。



山部まちおこしネットワーク 落語つき食事会

 NPO法人山部まちおこしネットワーク(山崎伸一理事長)主催の「演芸会(落語)つき食事会」が3日昼、山部ドライブインで開催され、75歳以上の高齢者が招待され、楽しいひとときを過ごした。
 同ネットワークは地域活性化の一環として活動を行っており、昨年8月、独居老人の安否確認などを目的に食事会を開き、今回で2度目の食事会。今回はは一人暮らしの高齢者を限定にせず、幅広く招待し約50人が参加した。
 食事は女性4人で活動している「さん美食会」(山本礼子代表)による手作り料理。ひな祭りに合わせ、ひし形のちらし寿しを作り、じゃがいものきんぴら、手作りの羊かん、お吸い物、甘酒を提供した。
 山本代表は地域で開かれるイベントに積極的に参加し、地元の野菜などを材料に手作り料理を作り、参加者から喜ばれている。今回の食事会でも「少しでも喜んでもらえるなら」と午前8時から準備を行い、約50人分の料理を作り、振る舞った。
 食事の後は、楽しい演芸会が1時間にわたり開かれた。出演したのは旭川を中心に活動している旭笑長屋のナナカマド紅丸さん、喰亭おまんまさん、白滝亭くぼ太さんの3人。
 ナナカマド紅丸さんは会社役員をしながら趣味の落語を活かし、27年間にわたり、病院や福祉施設などで慰問活動を行っており、年間出演回数50回を超える大ベテラン。古典落語や新作落語など一人一席ずつ行い、集まったお年寄りたちを笑いの渦に巻き込み、落語の楽しさと魅力を伝えた。

2013年3月11日月曜日

生活保護認定世帯の実態を調査し報告

 富良野市議会保健福祉委員会(岡野孝則委員長)は開会中の本会議(2月28日)で「生活保護世帯の実態」の調査報告を行った。それによると富良野市の生活保護認定世帯数は、平成24年10月現在、242世帯315人。人口1000人当たり何人が生活保護を受けているという保護率を千分率(パーミル)で表すが、富良野市の保護率は同月時点で13・2パーミル、全道の市平均33・8パーミルを大幅に下回っており、全国でも政令市・中核市を除いた市平均の26・6パーミルよりも下回っていることが分かった。
 富良野市の生活保護認定世帯数を世帯類型別にみると、高齢世帯が104世帯110人、母子世帯が11世帯30人、障害世帯が45世帯61人、傷病世帯が59世帯74人、その他の世帯が23世帯40人。また、平成23年度に生活保護を廃止した世帯は27世帯。一方、生活保護に関する相談と生活保護の開始については、平成24年9月までに51件の相談があり、そのうち生活保護の申請が19件。
 また、世帯人員の年齢分布は、年齢を重ねるごとに人数が多く、特に60歳以上の高齢者が182人と半数を超えている。居住等の状況は217人が在宅で生活している一方、入院や施設入所者が32人。
 これらの調査を通して同委員会では「健康であることの重要性」「生活の自立に向けた努力と支援」「不正受給問題」の3つの意見をまとめた。この中で、生活の自立に向けた支援では315人のうち稼働者として働いている人が66人という状況は、委員会の想定を上回り、「生活の自立に向けた努力として受け止めることができる」としている。また、不正受給問題に対しては、「国において見直しされることから、何らかの対策が講じられるものと推測する。今後において、これらの対策に速やかに対応し、遺漏のない生活保護行政を進められるよう望む」と報告した。



麦栽培で全道ナンバーワン

 北海道米麦改良協会が主催する「平成24年度北海道麦作共励会」で富良野市山部北星の杉村賢一さん(52)が、第2部水田転換畑における秋播小麦・個人の部門で見事最優秀賞に選ばれた。杉村さんは今年度産10アール当たりの反収が702キロで山部地区の平均の2倍、全道平均の約500キロを大幅に上回る収穫実績と、これまでの意欲的な取り組みに対して高い評価を受けた。ふらの農協管内では10年振りの最優秀賞受賞。
 同共励会は今年度で33回目。生産技術や経営改善の面から創意工夫を行い、先進的に取り組み、他の範となっている個人と集団を表彰している。表彰式は今月1日、札幌で行われた。
 杉村さんは祖父、父から受け継ぎ、米作をはじめ麦、ビートなどの主力作物にメロンなど野菜を作付けしている。農業を受け継いでから30年余り。当初は13ヘクタールだったが、現在は26ヘクタールを作付けしている。このうち麦作は7ヘクタールという。
 杉村さんは「父と一緒に畑を耕していると、たくさんの石が出てきて除去するのに大変だったことが思い出される。現在はほとんど石がなくなった。始めたころは反収6、7俵だったと記憶している。麦作は3年ほど前から新しい品種に切り替え、農業改良普及所や農協の指導を受け、まく種を減らしたことから大幅な収量につながった」と話す。杉村さんは休閑緑肥を取り入れ、作物を健康に育てることを心掛けており、周囲もびっくりするほどの収量を挙げ、品質も全量1等。
 杉村さんは7日午前、市役所を訪れ、能登芳昭市長に受賞の報告を行い、今後一層麦作をはじめとした農業全般にわたり意欲的に取り組んでいくことを伝えた。これに対して同市長は「最優秀賞は本当に素晴らしい。麦作を行っている他の農家に大きな刺激になると思います」などと全道一の受賞を共に喜び、賛辞を贈った。

2013年3月7日木曜日

平成25年度は東4条側に個別店舗併用住宅や
クリニック・調剤薬局など建築

 富良野市議会定例会本会議4日目の4日、党・会派による代表質問が行われ、日里雅至議員(民主クラブ)、広瀬寛人議員(ふらの未来の会)、大栗民江議員(公明党)の3人が、2月27日に行われた平成25年度市政執行方針演説と同教育行政執行方針演説に対して、能登芳昭市長と宇佐見正光教育長に質問した。
 はじめに日里議員は①開庁110年記念事業の取り組み②政策の推進③TPP交渉④農業及び農村基本計画⑤北の峰地域観光振興計画⑥中心市街地活性化⑦空き家空き地対策など16項目にわたり、理事者側の考えをただした。
 この中で、開庁110年記念事業の取り組みに対して能登市長は、「平成28年には市制施行50周年を迎える節目の年であることから、本年度については開庁110年記念事業として北海道警察音楽隊の『道警ふれあいコンサート』『夏期巡回ラジオ体操 みんなの体操会』、札幌交響楽団の『富良野演奏会』など、市民が楽しめるソフト事業の実施を予定している」などと答弁。
 農業及び農村基本計画に対しては「持続可能な農業及び農村づくりに向け、平成21年度から各種施策を展開してきた。同24年度からは、目標の確実な実現を目指し、『4つの柱』を重点取組みとして、施策を展開してきた。同25年度は、『4つの柱』を重点取組みとしながら、『浸透・定着』をポイントに、計画の着実な推進を図っていく」などと答弁。
 中心市街地活性化に対しては「平成25年度のスケジュールは、今後、地権者の同意に基づく権利変換計画の認可申請を北海道に提出して、認可を受けたのち、既存建物の解体に着手する予定。その後、介護付き高齢者賃貸住宅の建築が始まり、平成25年度中には駅に向かって東5条通右側の個別店舗併用住宅、東4条側のクリニック・調剤薬局などの建築が行われる予定。引き続き、まちづくり会社と連携を図りながら、平成25年度の事業執行に取り組んでいく」などと答弁。
 さらに、富良野市中心市街地活性化基本計画に対しては、「平成26年3月までが計画期間となっていることから、課題を整理しながら、サンライズパーク計画も含めて見直しをしていく必要があると考えており、今後、新たな中心市街地活性化基本計画などについて、国と協議を進めていく」と答弁。
 続いて広瀬議員が①農村観光環境都市の形成②地域循環型経済の活性化③魅力ある中心市街地の活性化④次代を担う子どもたちをみんなで育むまちづくり⑤豊かな心身を育む社会教育活動の環境づくり⑥安全で安心できる快適な環境づくりなど15項目にわたり質問した。
 この中で理事者側は、農村観光環境都市の形成に対して「新たな切り口で農業と観光、環境を組み合わせた農村観光環境都市の形成に寄与する具体的な施策については、現在、新たな日本の顔となるブランド観光地域の指定に向け、広域観光を重視し、富良野・美瑛地域が持つ特有の価値を、『花』『田園』『癒し』とした『富良野・美瑛 田園休暇~アジアで最も豊かで美しい四季彩の大地へ~』をテーマとして、それぞれの自治体の新たな資源を活用し、さらに自然を活かした『旬』を五感で感じることのできる魅力ある観光地づくりの滞在プログラム等を策定していく」などと答弁。
 次代を担う子どもたちをみんなで育むまちづくりに対しては、「『子ども・子育て支援事業計画』に関するデータの集積は、『子ども・子育て支援法』に基づき、潜在ニーズも含めた地域での子ども・子育て支援に係るニーズを把握した上で、市内における新制度の給付・事業の見込量、提供体制の確保の内容及びその実施時期等を盛り込むため、これから示される国の基本指針に基づいて取り組んでいく予定。また、事業計画の段取りについては、教育・保育・子育て当事者の参画を得る『地方版子ども・子育て会議』を設置し、計画を策定する予定」などと答弁。
 最後に大栗議員が①基本的な考え方②地域がそれぞれ支え合う社会づくり③やさしさと生きがいが実感できるまちづくり④人と自然が共生する環境にやさしいまちづくりなど10項目にわたり質問した。
 この中で基本的な考え方(情報開示の積極的推進)に対して能登市長は、「本市においては、情報公開条例とともに、市の仕事を市民に公表し、市民の意見が適切に反映されるための基本的な考え方と市民参加の具体的な手続きを定める『情報共有と市民参加のルール条例』が平成17年度に施行している。広範な情報開示のため、広報誌、ホームページ、行政情報コーナーなどを活用し、多様な手段で引き続き進めていく。また、協働のまちづくりの推進のため、本年度も引き続き、連合会単位にコミュニティ活動推進員を2名配置し、町内会・連合会との連携を進めるとともに、地域づくりや地域おこしへの支援や地域リーダーなど人材育成への支援を推進する」などと答弁。
 地域がそれぞれ支え合う社会づくり(自主防災活動の活性化)に対しては、「『自主防災活動の活性化及び市民の防災意識の高揚への今後の方向性、展開』については、自主防災活動は、災害発生時はもちろん、日頃から隣近所の人達が集まって、お互いに協力し合い、組織的に活動に取り組むことが望まれる。地域内での要援護者対策や避難の円滑化を図るため、地域内の見守り体制や情報伝達網の構築に力点を置き、地域防災訓練、防災講演会、出前講座など積極的に地域に出向き、自主防災活動の活性化に努めるとともに防災意識の高揚を図っていく」などと答弁を行った。



中富良野町平成25年度予算案 一般会計は53億6680万円

 中富良野町(木佐剛三町長)は5日、平成25年度予算案概要を発表した。それによると、総額78億5045万6000円で本年度当初予算に比べ約11億8000万円、17・7%の伸び。一般会計は53億6680万円で、同24・4%の大幅な伸びとなる積極的大型予算を組んだ。その要因は、福祉・教育複合施設「中富良野町ふれあいセンターなかまーる」の総事業費が約14億円近くにも上る大型事業を着手するため。また、新規事業では高等学校に通学する生徒の保護者に対し、距離に応じた通学費の一部を助成する。
 木佐町長は会見で、「平成25年度の予算編成にあたっては、福祉・教育の複合施設『中富良野町ふれあいセンターなかまーる』の建設年度であり、これからも町民がより充実した人生を送り、高齢者が安心して生活でき、未来を担う子供たちが健やかに成長できる環境を充実していくことが未来に向けてのまちづくりに大切であると考えている。地方を取り巻く環境は、一層厳しくなると思われるが、これからも行政改革と財政構造の健全化をさらに進めながら、町民一人ひとりがまちづくりに参加し、話し合い、安心・安全な暮らしやすさをより実感できる町づくりに向けて『誰もが住んで良かったと感じられるふるさとづくり』を目指した予算編成を行った」と述べた。
 その中で大型事業となる「中富良野町ふれあいセンターなかまーる」は、平成26年4月の開設を目指して着工する。建設場所は環境改善センター前の駐車場と老人福祉センター跡地。建物は鉄筋コンクリート造2階建て。床面積は3687平方メートル。同施設は1階がデイサービスセンター、保健センター、福祉入浴施設。2階が町立図書館、教育委員会事務所。隣接する環境改善センターと渡り廊下で結ぶ。運営は中富良野町社会福祉協議会に委託する。
 また、同施設の着工に伴い、関連事業として環境改善センターの改修工事も行い、両施設合わせた事業費は13億8375万2000円。
 このほかの主な新規事業は、除雪ダンプトラック購入事業として3930万円。同町の除雪延べキロ数は212・5キロ。このうち業者による委託距離数は21・7キロで、町としては近い将来全線の除雪を直営で行いたいとしている。また、新たな水源を確保するため、第5水源取水施設整備事業(簡易水道事業特別会計)に1億6138万6000円を投入する。
 高等学校通学費等補助事業費では450万8000円。富良野・上富良野、美瑛、旭川などに通学する生徒(188人)を対象に、通学費の一部を補助する。
 主な継続事業では、冷水川改修事業費に9185万2000円。同事業は平成24年度に着工した。防衛省所管の補助事業として着手され、平成30年度の完工を目指す。投入される総事業費は約10億円。「中富良野町ふれあいセンターなかまーる」の運営を行う中富良野町社会福祉協議会の体制強化を図るため2871万7000円の事業費を計上。
 このほか、法人保育所委託事業に9413万3000円。乳幼児等医療費助成事業に2650万3000円、
住宅リフォーム促進事業補助金に1500万円、ほ場排水改善促進対策緊急支援事業に1500万円など。
 なお、一般会計の投資的経費は補助事業が2億345万円、単独事業が15億3273万円で計17億3619万円。構成比率は32・4%。

2013年3月5日火曜日

ふらの青年部で創立10周年記念式典

 JAふらの青年部(遠藤康仁部長、盟友250人)の「創立10周年記念式典」が2月21日夜、ニュー富良野ホテルで開かれた。盟友など多数の関係者が出席し、10年間の足跡を振り返り、更なる発展、飛躍を誓い合った。
 同青年部は平成13年2月1日に富良野沿線の6農協が大同団結し、「ふらの農業協同組合」が誕生したのに伴い、それぞれの農協で活動していた青年部が同年3月、合併に向けてJAふらの青年部連絡協議会を立ち上げ、同16年2月19日、「JAふらの青年部」として発足した。
 以来、①農業を通じて環境・文化・教育の活動を行い、地域社会に貢献する②国民との相互理解を図り、食と農の価値を高める責任ある政策提言を行う③自らがJAの事業運営に積極的に参画し、JA運動の先頭に立つ―など5項目の組織綱領を掲げて、積極的な青年活動を展開してきた。
 記念式典には歴代の役員や会員、来賓など計130人が出席した。はじめに綱領を朗唱。続いて主催者を代表して10代目青年部長に就任した実行委員長の遠藤氏が、10年間の足跡を振り返った後、「先行き不透明な現在の農業情勢の中にあって、私たち青年部がやるべきことは、現状を認識し、自分たちにできることを的確に判断して、盟友が一丸となり行動を起こしていくことだと思います。先輩方が積み重ねてきた歴史と意思を受け継ぎ、盟友相互に切磋琢磨し、農業の担い手として自信と誇りをもち、地域農業を発展させていく青年部活動を実践していく」などと式辞を述べた。
 この後、JAふらの代表理事組合長の村山友希氏、富良野市長の能登芳昭氏、JA上川地区青年部協議会副会長の立崎光希氏、上川農業改良普及センター富良野支所長の笠井博文氏がそれぞれの立場で祝辞を述べ、同青年部の更なる飛躍に期待を寄せた。
 続いて遠藤実行委員長が歴代連絡協議会会長、歴代部長、歴代事務局に対して感謝状と記念品をそれぞれ贈呈。最後に受賞者を代表して初代連絡協議会会長の大谷圏二氏が、「この10周年を節目として、青年部員の結束を固め、農業の発展に寄与して下さい」などと謝辞を述べた。



富良野出身の新隊員を激励

 富良野地方自衛隊協力会富良野支部(能登芳昭支部長)主催の「富良野出身隊員激励会」が15日夜、ハイランドふらので開かれ、出席した新隊員の今後の活躍にエールを送った。
 激励会は自衛隊員として採用された新人隊員を対象に毎年開かれている。今年度は佐々木啓太さん、和田祐亮さん、小池聖哉さん、三瓶寛さん、小野淳さん、伊藤聡汰さん、今井響さんの7人が上富良野駐屯地や旭川駐屯地、武山駐屯地に配属された。
 このうち激励会には上富良野駐屯地に配属された佐々木さん、小池さん、旭川駐屯地に配属された和田さんの3人が出席した。三瓶さんら4人は業務の都合で欠席した。
 拍手で迎えられた佐々木さんと小池さんは「先輩を見習い、一日も早く立派な自衛隊員を目指します」、和田さんは「父のように立派な隊員になりたい」とそれぞれ新隊員としての決意を述べた。
 これに対して主催者を代表して支部長の能登芳昭市長が「自ら選んだ道なので、自衛隊員としての責任と使命を立派に果たして下さい」と3人を激励。続いて北猛俊市議会議長が「困難にめげず大志を全うし、国防の任を果たし、さらに災害から国民を守る活躍をして下さい」、陸上自衛隊上富良野駐屯地司令の大場剛さんが「富良野市民から応援されていることを忘れないよう地域の発展に尽力し、立派な自衛官に成長することを願っています」などとそれぞれ祝辞を述べ、3人の飛躍にエールを送った。
 この後、道議会議員の本間勲さんの音頭で祝杯を挙げた。激励会には関係機関の代表者や保護者など約50人が出席し3人の前途に大きな期待を寄せた。

2013年3月2日土曜日

市議会定例会 約21億の補正予算を可決

 2月27日に開会した富良野市議会定例会の本会議は28日、3月1日の2日間、開かれた。28日の本会議では能登芳昭市長が友好都市シュラートミンク市への訪問、根室本線の運行体系改善に関する要請などの行政報告を行った後、議案第27号(議会委員会条例の一部改正)、同28号(議会会議規則の一部改正)、同26号(教育委員会委員の任命)をいずれも原案どおり可決、または同意した。続いて、理事者側が議案第10号(平成24年度富良野市一般会計補正予算)など16件の提案説明を行った。この後、平成25年度予算案を全議員で審議する予算特別委員会が設置され、委員長に天日公子議員(民主クラブ)を選出した。
 1日は議案第10号(一般会計補正予算)、同19号(庁舎等施設整備基金条例の制定)、同11号(国民健康保険特別会計補正予算)、同12号(介護保険特別会計補正予算)、同13号(公共下水道事業特別会計補正予算)、同14号(簡易水道事業特別会計補正予算)、同15号(水道事業会計補正予算)の7件をいずれも原案どおり可決した。
 この中で議案第10号の一般会計補正予算の総額は20億9314万1000円で歳入歳出予算の総額をそれぞれ138億9546万5000円とした。主な予算の中身は東小学校校舎・屋内運動場改築事業費に9億9454万7000円、麓郷小(中)学校屋内運動場改築事業費に3億918万9000円、市街地再開発事業費に6億1174万4000円、公営住宅建設事業費に1億4000万円。これらの事業は平成25年度に着工する繰越明許費補正。
 議案第19号は富良野市庁舎、富良野文化会館、富良野スポーツセンターの施設整備の財源に充てるもの。基金に積み立てる額は、一般会計予算において定める。
 議案第11号(国民健康保険特別会計補正予算)は、歳入歳出の総額にそれぞれ1億6234万5000円を減額し、歳入歳出の総額をそれぞれ31億3380万円とした。同12号(介護保険特別会計補正予算)は、歳入歳出の総額にそれぞれ1644万1000円を追加し、歳入歳出の総額をそれぞれ17億9万9000円とした。同13号(公共下水道事業特別会計補正予算)は、歳入歳出の総額にそれぞれ1648万3000円を追加し、歳入歳出の総額をそれぞれ8億7695万4000円とした。
 また、議案第26号の富良野市教育委員会委員の任命で山田淳二氏(68)を同意した。山田氏は美瑛町立忠別小教諭を振り出しに、平成17年3月、浦河町立浦河第2中学校(校長)で定年退職した。平成23年6月から教育委員会委員を務めている。また、同22年10月から人権擁護委員。



富良野管内4高校で一斉に卒業式

 1日、富良野高、富良野緑峰高、上富良野高、南富良野高の4校で一斉に平成24年度卒業証書授与式が行われた。計359人が巣立ち、3年間の学び舎に別れを告げ、進学または社会人としてそれぞれ新たな道を踏み出した。
 富良野高では第63回目の卒業式。午前10時から式が始まり、中田伸次校長が、3年1組の家次奎多さんを皮切りに計186人に卒業証書を授与した。この後、中田校長は式辞で「今年の卒業生は野球、ラグビー、スキー、書道など全道大会、全国大会で大いに活躍してくれたことを誇りに思います」と前置きした後、アインシュタインの言葉を引用し、「創造力の大切さと知恵を磨き、北海道、日本、世界で活躍する、たくましい社会人になって下さい」とエールを送った。
 富良野緑峰高は14回目の卒業式。電気システム科、流通経済科、園芸科学科、情報ビジネス科の計123人、上富良野高は61回目で普通科の生徒38人、南富良野高は61回目で普通科の生徒12人がそれぞれ卒業し、思い出いっぱいの校舎に別れを告げた。