1月14日から19日にかけて開催された全道中学、高校北・北海道スキー大会のアルペンとノルディック種目で優勝、または上位成績を挙げた富良野市内の中学生6人、高校生9人の計15人の選手が23日午後、文化会館で能登芳昭市長と宇佐見正光教育長に全道大会の成績報告と、2月1日から4日にかけて開催される全国大会出場に向けての意気込みを力強く語った。
全道中学大会は今月14、15日、小樽市朝里川温泉スキー場で開かれた。女子クロスカントリー競技クラシカルで麓郷中3年の頓所里奈選手が初優勝を飾り、フリーでも2位に入賞し3年連続全国大会の出場権を獲得した。麓郷中は全校生徒数が12人で全員がクロスカントリー部員。このうち女子部員は5人のみ。そのへき地校が、全道大会で男女含めて28年振りにクラシカルで全道一に輝く大活躍をみせた。
また、1年生の前田理沙選手がフリーで7位に入賞、同じく1年生の頓所達也選手がクラシカルで15位に入り、それぞれ全国大会に出場する。
アルペン競技では、富良野西中3年の荒井美桜選手が大回転、回転の2種目で見事全道優勝を飾り、3年連続全国出場権を獲得した。また同選手は2月14日から岐阜県で開催される第67回国民体育大会冬季大会スキー競技会「ぎふ清流国体」に、中学生として北海道から初めて出場する権利も獲得した。
このほか富良野東中2年の亀渕哲平選手が男子回転で12位、同じく2年の櫻井嵩選手が15位に入り、それぞれ全国大会に出場する。
全国大会は、2月1日から4日まで宮城県蔵王町えぼしスキー場で開催され、富良野市から計6人の選手が出場する。
一方、高校北・北海道大会では、男子大回転で富良野高3年の荒井章吾選手が2年振り2度目の優勝を飾った。また男子回転では同2年の武田一将選手が見事初優勝を飾った。
このほか男子大回転で緑峰高2年の佐藤優選手が2位、武田選手が3位、緑峰高1年の今野有哉選手が5位に入賞。男子回転で荒井選手が2位、今野選手が4位、佐藤選手が5位にそれぞれ入賞し、計4人の選手が2種目で全国大会に出場する。また、荒井選手と武田選手は北海道代表選手として国体に出場する。
クロスカントリー種目では、男子15キロフリーで富良野高2年の多羽田渓一郎選手が10位、10キロクラシカルで14位、富良野緑峰高3年の黒川健汰選手が男子15キロフリーで20位、10キロクラシカルで23位、男子15キロフリーで塚田圭祐選手が21位、10キロクラシカルで22位にそれぞれ入り、全国大会に出場。
また、女子10キロフリーで富良野高1年の田代千夏選手が3位、5キロクラシカルで2位、10キロフリーで富良野高2年の鎌田麻佑選手が6位、5キロクラシカルで5位にそれぞれ入賞し全国大会の出場権を獲得した。田代選手は北海道代表選手として国体にも出場する。
全国大会には富良野高と緑峰高から計9人の選手が出場する。会場は山形県蔵王温泉。競技日程は今月30日から2月3日まで。
各選手たちは全道大会の成績報告と「全国大会でも優勝したい」、「自分の力を出し悔いのないレースを展開したい」などと一人ひとり全国大会に向けた意気込みを力強く能登市長と宇佐見教育長に語った。
これに対して能登市長は「全道大会で富良野の選手が上位を独占し、富良野の名を馳せてくれました。国際スキー場のある富良野からここ2、3年続けて多くの選手が全道大会で活躍していることに対して市民を代表して厚くお礼を申し上げます。行政側でも選手たちがさらに活躍できるような体制づくりを行いたい。全国大会では風邪をひかないように、またけがをしないように頑張って下さい」などとエールをおくった。
書の楽しさを児童たちに伝える
学社融合による「書き初め教室」が今月18日、市立布部小中学校(吉田孝則校長、児童生徒数21人)で開かれた。市内本町で書道学院を運営している大橋静琴さん(50)が講師を務め、画仙紙に力強く大きく書く基本的な筆使いを指導し、書道の楽しさ、素晴らしさを子供たちに伝えた。
同校では学社融合の一環として、書き初めやかるた取りの指導を行うため、市内で専門的な活動をしている市民を外部講師として要請している。書き初めは書写の授業の中で年間30時間行われている。講師を務めた大橋さんは、第43回国際現代書道展で2年連続準大賞に選ばれ、国際書道協会の審査員にも推挙されている。午前中は小学生11人が指導を受けた。大橋さんは「体を大きく動かしながら、画仙紙いっぱいに文字を書いて下さい」と基本的な筆の使い方を指導した。
この後児童たちは1年生が「もち」、2年生が「しろい」、3年生が「はつ日」、4年生が「生きる力」、5年生が「平和な国」、6年生が「伝統文化」の文字に挑んだ。午前10時35分から約1時間にわたり、大橋先生のアドバイスを受けながら何枚も力強い作品を書いた。
6年生の木村明日香さんは「筆の止め方、筆の運び方などのコツを教えてもらいました。何枚も書いていくうちに納得のいく作品を仕上げることができました」と作品を手に取り、満足げに語った。またアメリカ生まれで5年生のダイヤ・メイガンさんは「平和な国」の文字を力強く書き上げた。そばで見ていた大橋さんから「感性豊かな素晴らしい文字ですね」とほめられると、「書道は面白く楽しい」と笑顔で答えていた。
午後からは中学生が「強い意志」(1年生)、「力強い前進」(2年生)、「希望に輝く春」(3年生)を楷書体、行書体で力強い作品に挑戦した。
この日の作品は、25日から文化会館で開かれている富良野市教育研究会主催の「富良野市児童生徒書き初め・版画展」に出品、2月1日まで展示される。
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