2011年9月29日木曜日

第11回ふらのチーズ祭り 過去最多の約3000人

 ㈱ふらの農産公社と富良野消費者協会主催の「第11回ふらのチーズ祭り」が好天に恵まれた25日、富良野チーズ工房とチーズ公園で多彩に開かれた。同日は早朝から無風快晴の絶好のイベント日和となったことから家族連れの市民や観光客がマイカーや大型バスでぞくぞくと訪れ、イベント会場は終始賑わいを見せた。主催者発表によると過去最多の約3000人が訪れ、チーズを満載した秋の味覚祭りを存分に楽しんだ。
 同祭りは午前10時から午後4時まで6時間にわたり開かれた。イベント会場は屋内と屋外に設定され、チーズ祭りでしか食べられない野外模擬店の出店やバター手作り体験、ミニ生活展をはじめ、牛乳缶の輪投げやポニー騎乗体験など盛りだくさんに行われた。
 このほか工房売店では全商品の10%割り引きや、チーズのつかみ取り、アイスミルク券、ピッツァ券、チーズ詰め合わせセットなどが当たるお楽しみ福引きが行われたが、特に人気を集めたのがチーズフォンデュ。また日中の気温が20度を超えたこともあり、アイスミルクが飛ぶように売れていた。
 主催者側では「今年の富良野のお祭りは、北海へそ祭りとワインぶどう祭りは生憎の雨に見舞われた。しかし、チーズ祭りは素晴らしいイベント日和に恵まれたこともあり、予想以上の入場者数になった。小さなイベントだったが訪れた市民や観光客には十分に楽しんでいただけたと思います」と話す。



第5回全国中学生少林寺拳法大会 青木蓮弥さん(富西中)準優勝飾る

 少林寺拳法富良野道院(青木賢隆道院長、27人)に所属する富良野西中学校3年の青木蓮弥さん(14)が、「第5回全国中学生少林寺拳法大会」で初出場で見事準優勝を飾った。青木さんは「日頃の練習成果を十分に発揮することができた。全国一にはなれなかったけれど来シーズンは高校生になるのでインターハイに出場し優勝を目指したい」と早くも来季に向けて闘志を燃やしている。
 同大会は8月20、21日、香川県多度津町で開催された。全国の予選を勝ち抜いた拳士876人が出場し、男女に分かれ、単独演武、組演武、団体演武の各種目で全国一の実力を競い合った。
 青木さんは男子単独演武に出場した。同種目には北海道から選出された青木拳士をはじめ全国の精鋭105人が出場して日頃の練習成果を2日間にわたり競い合った。初日は予選が行われた。演武は約1分間で6種類の形を演じる。
 青木さんは小学生の時から父親の道院長から指導を受けており初段の腕前。6月に行われた北海道予選会で準優勝を飾り、全国大会に臨んだ。青木さんは夏休みを返上して毎日3時間以上の猛練習を行った。北海道予選会では審査員から「全国大会でも高得点が取れる」とその実力が評価されていた。
 20日に行われた予選会では、その練習の成果を十分に発揮することができ、グループでトップの成績を挙げ21日の本戦に臨んだ。本戦では各ブロックの上位選手12人で全国一を競い合った。その結果、青木さんは261点の高得点を挙げ準優勝を飾った。同種目では1位から3位まで北海道が独占した。北海道予選会での成績が全国大会でもそのままの順位となった。
 青木さんは「優勝した拳士とはわずか1点差だったのでとても悔しい。また3位との差も1点差の激戦だった。北海道の3選手が揃って全国大会でも上位を独占したことは、今後に向けて大きな刺激になります。来シーズンは高校生になるのでもっと練習を積み重ね、インターハイなど大きな大会に積極的に出場し、全国一を目指したい」と気持ちを新たにしている。

2011年9月27日火曜日

交通事故死撲滅に向けて 交通安全市民集会に260人参加

 富良野交通安全協会(平澤幸雄会長)主催の「交通安全市民集会」が22日午後、文化会館大会議室で開かれ、参加した市民260人が交通事故死撲滅に向け、気持ちを一つにした。
 はじめに主催者側を代表して平澤会長が「まだ観光客も多く、農産物を出荷する追い込み時期になっており、安全運転が不可欠。こうした中、今月2日に富良野市内で3人が亡くなる残念な事故があった。きょう、二度とこのような悲惨な事故が起きないよう、誓いの場にしたい。自然災害は防ぐことはできないが、交通事故はお互いにそれぞれの立場を守れば絶対に防ぐことができる。もう一度原点に戻って交通安全に取り組み、お互いに声を掛け合うなどその輪をさらに大きくしていきたい」などと改めて参加した市民に訴えた。
 この後、平澤会長が長年にわたり富良野小学校付近の市道交差点で、登下校時の児童生徒に温かい声かけや見守り活動を行っている西川泰江さんに感謝状を贈呈。続いて交通安全標語コンクールの表彰を行い、富良野高校2年の菅原千聖さんに最優秀賞、同3年の福士健太さんと工藤有紗さんに優秀賞の賞状をそれぞれ授与した。この後、能登芳昭市長(石井隆副市長代理)、久保義則・富良野警察署署長、北猛俊・市議会議長がそれぞれの立場で交通事故撲滅に向けた交通安全を訴えた。
 続いて、富良野警察署の森谷昭英交通課長が「自分の命は自分で守る」をテーマに基調講演を行った。同課長は「富良野地域は札幌、帯広、旭川の中間地点にあり非常に危険な地域。運転手は疲れており、前方を余り見ていないと疑うことが必要。自分が運転する時は仕事以上に真剣にハンドルを握り、体調管理をしっかりと行ってほしい。また、これからは夕暮れが早くなるため日中でもライトを点けるなど、自分の命は自分で守るようにしてほしい」などと訴えた。
 また、扇山小学校教頭の沢田重和さんと新富良野プリンスホテル管理マネージャー補佐の白井宣行さんが、それぞれの職場で交通安全に取り組んでいる事例発表を紹介した。なお、「ななかまど」など5絵手紙サークルの愛好者41人が、秋の全国交通安全運動に合わせて市民に安全運転など事故防止を訴えた作品71点を今月30日まで文化会館で展示する。



秋の全道新人陸上競技大会で見事初優勝
上富良野中男子4×100メートルリレーで道北勢として初の快挙

 北海道陸上競技協会主催の「第18回北海道中学校新人陸上競技大会」で上富良野中学校が男子4×100メートルリレーで見事初優勝を飾った。陸上部創部以来初の全道優勝で、道北勢としても夏、秋を通して初めての快挙を達成した。出場した4選手は「来シーズンに向け自信につながった。全道大会で優勝するのはもちろん、全国制覇を狙いたい」と熱く意気込みを語った。
 同大会は今月17、18日、網走市運動公園陸上競技場で開催され、道内の1、2年生のトップアスリートが一堂に会し、トラックとフィールドで行われた各種目にスピードと実力を競い合った。
 上富良野中は男子4×100メートルリレーを中心に練習を行い大会に臨んだ。同種目には十鳥(とっとり)夏生人(2年)、垣副翔太(2年)、川村隆介(2年)、垣副大地(2年)の4選手が出場。4人の100メートルの自己ベスト記録はいずれも12秒台。双子兄弟の垣副選手は共に12秒01、チームリーダーの十鳥選手も12秒18の好タイムを持っており4人揃って実力が伯仲している。
 1年生の時から4人を指導している顧問の北村裕美教諭(35)は、4人の短距離選手としての身体能力に目をつけ、全天候用走路(タータン)を自費で購入して指導を行い、「この4選手で全道、全国制覇を達成したい」という熱い思いで秋の新人大会に臨んだ。4人ともその先生の思いに応え日々のトレーニングに集中して臨んできた。
 大会当日は2日間とも気温が低く、2日目の18日は競技開始前から雨が降り続くという最悪のコンディションだった。男子4×100メートルリレーには50チームが出場。17日に予選が行われ46秒60で1位通過。2日目の準決勝ではさらにタイムを縮め46秒55で同じく1位通過。そして決勝(8チーム出場)では、1走を任された十鳥選手が好スタートを切り、2走の垣副翔太選手、3走の川村選手にバトンをつないだ。トップでバトンを受け取ったアンカーの垣副大地選手もその勢いをつけてゴール目指して快走し、優勝候補と目されていた札幌北白石中に約5メートルほど引き離してテープを切った。
 レースを終えた4選手は、一部でバトンパスがスムーズにいかなかったというが、ほぼイメージ通りのレース展開ができたという。「優勝を狙っていました。来シーズンに向け大きな弾みがついた。全道大会では必ず優勝したい。そして練習を積み重ねもっと記録を縮め全国制覇が目標です」と熱く語った。
 北村教諭は「4人の自己ベスト記録からみて、優勝を狙える自信があったが、低温で雨という悪コンディションの中でよく頑張って力走してくれました。バトンパスが大きなポイントだったがアンダーパスを集中して練習を行ってきた成果が全道優勝につながったと思う。4人とも心身共に成長期にあり、記録はまだまだ伸びると確信している。選手たちには100メートルの自己ベストをさらに0・5秒縮め、アンダーパスの精度をもっと高めれば43秒台も可能。4年前、函館チームが同じようなレース展開で全国優勝を成し遂げている。43秒台で走ることができれば期待できる」と話しており、来シーズンに向け生徒たちの頑張りに大きな期待を寄せている。

2011年9月22日木曜日

ふらのワインぶどう祭りも雨 25周年を記念したイベントに7000人

 「ふらのワインぶどう祭り2011inまちなか」(実行委員会主催)が18日、ふらの駅前公園(JR富良野駅横)で多彩に開催された。今年は開催25周年を迎えたことから、「25周年記念限定1987年ビン詰めワイン」や、「バッカススパークリングワイン」の限定提供(有料)など話題を盛り込んだイベントが開かれたが、生憎の小雨が降り続いたため、入場者数は目標(1万人)を下回る約7000人(主催者発表)だった。
 午前10時からイベントが始まり、能登芳昭市長が主催者を代表して歓迎のあいさつを行った。この後、25周年記念ラベルコンペ大賞の発表をはじめ、ふらのワインクイズ王決定戦、北の国からクイズ、25周年だヨ!全員集合、ぶどう踏み実演会など午後2時まで次々にイベントが繰り広げられ、家族連れの市民をはじめ大勢の観光客を楽しませた。
 1杯が1500円の「25周年記念限定1987年ビン詰めワイン」(25杯)と初登場で同500円の「バッカススパークリングワイン」(100杯)はそれぞれ完売、ワイン党の話題を集めた。また恒例のぶどう踏み実演会では、PRレディー2人が軽やかな音楽に合わせ見物人を楽しませ、また若い女性たちも実演会に加わり歓声を上げていた。このほか、25周年を記念して11種類のふらのワインも提供され、入場者たちはソムリエになった気分で様々なふらのワインを味わっていた。



ノルディックウォーキング北海道フォーラム 延べ350人が参加し交流

 今年で4回目となる「ノルディックウォーキング北海道フォーラムin中富良野」(実行委員会主催)が今月10、11日の2日間、中富良野町農村環境改善センターを主会場に開催され、道内外の愛好者がノルディックウォーキング大会、フォーラム、座談会、交歓会を通して親睦を図った。主催者発表によると、2日間で延べ350人余りが参加し、これまでの最高となった。
 同フォーラムには、長野県佐久市から40人が参加して盛り上げた。佐久平ノルディックウォーキング協会会長でノルディックながのウォーキング本部長を務める宮本憲一さん(71)が昨年、同フォーラムに初めて参加し、その内容を会員に報告したところ「私たちも参加してみたい」という要望が相次いだことから、大勢で富良野を訪れた。
 宮本さんは「富良野は素晴らしい景観に恵まれており、ノルディックウォーキングには最高です。きょうは中富良野で楽しみ、あすは富良野で歩きます」などと話していた。
 また、静岡県や東京、徳島からも参加。道内では北見、釧路、枝幸、旭川、札幌、江別、白老、伊達など全道各地でノルディックウォーキングを楽しんでいる愛好者が一堂に会した。
 10日は第1部として「中富良野町すこやかロードを歩く」ノルディックウォーキング大会が午前9時半から開かれ、約120人の愛好者が、8キロ、6キロ、のらりっく1・5キロの3コースに分かれ、1~2時間のウォーキングを楽しみ、爽やかな汗を流した。
 第2部は講演会と座談会が午後2時から、農村環境改善センターで開かれた。はじめに、日本健康スポーツ連盟主任研究員で都留文科大学の依田武雄氏が「ノルディックウォーキングと健康づくり」をテーマに基調講演を行った。
 依田氏は「ノルディックウォーキングは全身の持久力を高め、有酸素運動なので利にかなったウォーキング。毎日活発に動き、楽しみながら続けることが大事」などと強調。
 続いて日本赤十字北海道看護大学准教授の山本憲志氏が「ノルディックウォーキングを科学する~運動生理学の立場から~」をテーマに講演。山本氏は「健康であることの最低条件は、自分の手で食べ物を自分の口に運ぶことができること。自分の排泄物は自分で処理できること」などと話した後、専門的な立場からノルディックウォーキングの効用について解説し、「運動は60%の強さで行い、腹八分目の『六動八腹』」の大切さを力説した。
 続いて座談会が開かれた。初めての試みとして全員が1分以内のショートスピーチを行った。ノルディックウォーキングを始めたきっかけや続けていてよかったこと、身体の変化など自らの思いを熱く語った。
 中には体力がついただけでなく「糖尿病の血糖値など生活習慣病の数値が下がった」、「膝や腰が軽くなり歩くことが苦痛でなくなった」、「仲間ができて歩く楽しさが生活の生きがいになった」。また道外からの参加者の中には「あこがれの『富良野地域』を歩けて感動した」などとノルディックウォーキングの楽しさや体への効果を挙げた。
 引き続き夜は交歓会が開催され110余人が参加。中富良野町観光協会の会員や町食生活改善推進委員会「キャロット会」のメンバー創作の地場産野菜を使った料理、デザートの数々が並んだ。「米粉を使ったシフォンケーキ」「カボチャようかん」「お米でつくったチーズサンド」など参加した女性陣からは「レシピが欲しい」と言う声が上がり、急きょレシピをコピー配布したりと終始和やかで楽しい交歓会となった。
 2日目のノルディックウォーキング大会も好天に恵まれた。北星山フラワーパークからオリカリゾート周辺を回るロングトレイルや、ファーム富田内を散策するのんびり「のらりっく」で歩くショートコースなど体力に合わせたコースを幼児から80歳代までが思い思いにノルディックウォーキングを楽しんだ。
 終了後はワインやカボチャ、ジャガイモ、玉ねぎなど地場産の新鮮な野菜などが当たるお楽しみ抽選会が行われ、参加者たちの笑顔で盛り上がった。

2011年9月16日金曜日

ふらのワインぶどう祭り 開催25周年を記念しさまざまなイベント

 「ふらのワインぶどう祭り2011inまちなか」(実行委員会主催)があす18日午前10時から、ふらの駅前公園(JR富良野駅横)で多彩に開催される。今年は開催25周年を迎えたことから、「25周年記念限定1987年ビン詰めワイン」の限定提供(有料)をはじめ、初登場の「バッカススパークリングワイン」(同)、11種類のふらのワイン(同)を来場者に振る舞うなど子供から大人まで楽しめる秋のイベントを午後2時まで繰り広げる。入場は無料。
 「25周年記念限定1987年ビン詰めワイン」は25杯の限定提供。価格は1杯1500円。「バッカススパークリングワイン」は100杯の限定。価格は1杯500円。またソムリエコーナーでは飲めるワインが昨年の6種類からふらのワイン赤、白、ロゼをはじめ、シャトーふらの赤、白、ツバイゲルトレーベ、ミュラートゥルガウ、バレルふらの赤、白、ソレイユ、羆の晩酌の11種類に増やした。
 会場では「北の国から」クイズ、ふらのワインクイズ王決定戦、コルクの宝探し、富良野弥栄太鼓の演奏、ぶどう踏み実演会などが次々に繰り広げられる。
 このほか会場内では特産品の販売、福引き抽選会、縁日コーナー、誠意のカボチャ重量当てクイズラリー、子ども広場の開設が行われる。さらに飲み物、食べ物がそれぞれ有料で販売される。



富良野市の長寿番付を作成 90歳以上329人

 19日の「敬老の日」を前に、富良野市長寿番付(満年齢)=8月22日現在=が作成された。それによると、100歳以上は前年より5人も多い過去最多の9人。最高齢者は明治39年7月生まれの井上喜市さん、105歳。65歳以上の高齢者が占める割合は総人口に対して前年より0・3ポイント上回る26・5%。前年より17人増の6400人で3・7人に1人が高齢者。
 同番付は市と富良野市社会福祉協議会で毎年作成している。それによると、明治生まれは16人で前年より2人少なくなった。東の横綱は明治39年生まれの井上さんで、前年の横綱だった大坪武さん(今年6月14日死去)の104歳を1歳上回った。西の横綱は明治42年生まれの石川キクさん、101歳。
 このほかにも明治43年生まれの川原光さんら7人が100歳の誕生日を迎えた。富良野市で100歳を超えた人数は平成19年の7人が最多。今年はそれよりも2人上回った。また、明治44年、45年生まれの99歳が7人もおり、来年8月にかけて100歳の誕生日を迎えることから、来年は100歳以上が2桁になるのは確実な状況となっている。
 同番付の掲載者は前年と同じ97人。女性が圧倒的に多く、男性はわずか24人。90歳以上は昨年より25人も増え329人。このうち男性は25・5%の84人のみ。また、65歳以上の高齢者人口は6400人(男2683人、女3717人)。総人口に対する高齢化率を見ると、平成15年は22・8%>で5889人(男2574人、女3315人)だったが、この8年間で3・7ポイントも上がった。
 なお、「敬老の日」に合わせ、きょう17日から19日にかけて、敬老会が老人福祉センターなど市内18ヵ所の施設や飲食店で開かれる。婦人団体や連合会、町内会などが主催して75歳以上の高齢者を招待し長寿を祝う。市では敬老交付金として75歳以上の市民(3389人)を対象に1人1000円を助成する。

2011年9月15日木曜日

沿線のボランティアが交流

 北海道社会福祉協議会上川地区事務所、富良野市ボランティア連絡協議会主催の「ボランティアスキルアップ講座」が8月20日、富良野市地域福祉センター「いちい」で開かれ、約80人が体験などを通して交流を深め合った。
 参加したのは富良野、上富良野、中富良野、南富良野、占冠の各社会福祉協議会でボランティア活動を展開している団体職員やグループ、さらに高校生など。同講座は富良野沿線でもっとボランティア活動が進み、さらにボランティア同士の強いネットワークを作り、参加して、体験して、交流を図るのを目的に世代を超えて毎年開かれている。
 最初に富良野在住の画家でアートファーム南陽館の運営に携わっている盛本学史さんが「スケッチ・デッサン」の体験指導を行った。盛本さんは「絵を見ることで感性が磨かれます。心を養うことにより、それがボランティア活動に役立つことにつながると思います」と話し、スケッチ・デッサンのポイントなどを楽しく指導した。
 この後午後からは、東神楽町社会福祉協議会の本間まり子さんが講師を務め、紙袋のリメイクやエコバッグの作成など「身近にできるリサイクル」を指導した。参加者たちは牛乳パックやカレンダーを利用してエコバッグの作り方を教えてもらうなど、身近に手軽にできるボランティア活動を研修した。



増田選手(上富中)がジュニアオリンピック出場

 上富良野中学校陸上部の増田梨沙選手(3年)が今月4日、千歳市で開催された北海道ジュニア陸上競技大会の女子円盤投げで見事初優勝を飾り、10月28日から横浜市で開かれる第13回ジュニアオリンピックに出場する。このほかにも男子3000メートルなど4種目で4人の選手が入賞(8位以内)する好成績をあげた。
 同大会は北海道陸上競技協会が主催。ジュニアオリンピックの出場権を懸けて全道から773人の選手が出場し、トラックとフィールドの各種目で優勝を競い合った。上富良野中学校からは1~3年生13人が出場した。
 見事優勝を飾った増田選手は2・3年共通の円盤投げに出場。同種目では20人が実力を競い合った。この結果、6投目に24メートル82の自己新をマークした増田選手が念願の全国出場を果たした。
 増田選手は1年生の時から砲丸投げなどを中心に各競技大会に出場。昨シーズンは同全道大会で2位に入賞する実績を挙げたが目指していたジュニアオリンピックの出場を惜しくも逃した。「どうしてもジュニアオリンピックに出場したい」という強い気持ちから円盤投げに切り替え、5月から本格的に練習を開始した。
 その結果、徐々に遠くへ投げることが可能になり、またターンのコツを覚えたことから20メートルまで記録を伸ばすことができた。全道大会では3位の成績で決勝に残った。そして最後の投てきとなった6投目に自己ベストを82センチ上回る24メートル82センチを出し、2位の選手に70センチ以上差をつけて念願の全国出場を手にした。
 増田選手は「砲丸投げは3年生になると2倍近い重さになるので、円盤投げで再挑戦した。どうしてもジュニアオリンピックに出場したかった。それが実現でき、大変嬉しい。ターンのコツを早く覚え、30メートル以上を投げ入賞(8位以内)を目指したい」と気持ちを引き締めている。
 このほか3年男子3000メートルで新関友基選手が2位、1年女子800メートルで菅野愛華選手が6位、3年女子200メートルで天野小春選手が6位、2・3年男子円盤投げで高松大樹選手(3年)が8位に入賞する好成績を挙げた。
 新関選手らは「顧問の北村裕美先生が全日本マスターズ陸上選手権大会の400メートル競技で優勝し、日本一になった。自分たちも大きな励みになり、来シーズンに向けてもっと練習に打ち込みたい」と笑顔で答えていた。

2011年9月13日火曜日

観光庁長官が大激励 観光甲子園グランプリに祝意

 グランプリ受賞おめでとう、素晴らしい。次は世界を目指して―溝畑宏観光庁長官が12日午前8時半過ぎ、富良野緑峰高校を訪問し、観光甲子園でグランプリを受賞した生徒たちにお祝いの言葉を述べ、「次の目標を立てて頑張って下さい」などと熱いエールをおくった。
 同長官は道内の観光視察のため訪れており、富良野にも同日早朝、富良野チーズ工房を視察。この後、富良野緑峰高校に立ち寄り、観光甲子園でグランプリを受賞した流通経済科3年の太田雅人さん(17)ら5人の生徒が優勝旗と賞状を披露した。
 リーダーを務めた太田さんは「観光甲子園でグランプリを受賞したことを誇りに思っています。富良野緑峰高校流通経済科の生徒として富良野をはじめ、日本を盛り上げることができるようこれからも頑張っていきます」と同長官に今後の意気込みを語った。
 これに対して溝畑長官は「これからの日本は観光で世界のトップを目指したい。観光は日本を変える力がある。君たちが観光甲子園でグランプリを受賞したことは素晴らしい。富良野は食べ物が美味しく、文化の面でも全国的に知られたまち。郷土の良さは離れてから良く分かるもの。君たちは富良野を愛する気持ちが強かったことから今回の受賞につながったことと思います。君たち高校生の力で北海道へ日本へ、そして世界に向けてもっと広めてほしい」と熱いエールをおくり、太田さんをはじめ5人の生徒を激励した。
 訪問は10分ほどで終わったが、溝畑長官は終始笑顔を見せ、身振り手振りで生徒に喜びを伝えた。太田さんは「長官に対しては怖いイメージを持っていた。しかし笑顔で対応していただきとてもフレンドリーでした。長官の激励に応えたい」と笑顔で話した。



「新酒 富良野」仕込み開始 11月中旬に限定販売

 今年は昨年以上の出来栄え――ふらのワイン工場で12日、11月に販売する「新酒 富良野」の仕込み作業が行われた。6月から8月にかけて好天に恵まれたことから、今年も昨年と同じ時期に仕込み作業となった。
 同日早朝、契約栽培農家から昨年より500キロほど多い約2・5トンの原料ぶどう(オリビア)が工場に運び込まれた。仕込み作業は午前8時半から始まり、職員たちが運び込まれた原料ぶどうをベルトコンベアーに乗せ、てきぱきと処理していた。
 工場内の大型タンク内で熟成を行い、約2ヵ月間をかけて新酒を醸造し、11月15日夜にワインハウスで開かれる「ふらの華酔祭(かすいまつり)」で使用する。
 なお「新酒 富良野」(720ミリリットル)は、11月16日から市内の小売店で限定販売される。本数は約1000本で価格は1300円。

2011年9月12日月曜日

台風12号で49年ぶりの大雨 土木被害7000万円超

 富良野市は8日、今月2日からの前線を伴った低気圧と台風12号の大雨による被害概要を発表した。それによると、土木被害では61ヵ所にのぼり、被害額は約7000万円にのぼった。また農業被害では田畑の冠水、表土流出など116ヘクタールに達した。市では緊急を要する応急的な復旧工事については今月2日付で専決処分を行い対応した。公共施設の本格復旧については開会中の市議会定例会に補正予算の追加提案を行う。また、市道南陽25線、布礼別川添線の道路復旧は国の災害査定を受けた後、公共土木施設災害復旧事業として予算の補正を行う予定。
 市の発表によると、2日深夜から4日朝方まで断続的な降雨があり、降り始めからの雨量は232ミリにのぼり、富良野市の年間降水量の約4分の1に達した。昭和37年8月に台風9、10号による大雨で243ミリの降水量を観測しており、今回の降水量はそれに次いで49年ぶりの豪雨となった。
 市では対策本部を設置し、市職員95人、消防職員27人の態勢で市内各地の道路、河川、農地の被害巡回と応急対策にあたった。その結果、土木被害(道路)では、側溝及び横断管の埋没、路肩及び法面(のりめん)の崩落、土砂の堆積、砂利道の洗掘(せんくつ)など34路線37ヵ所にのぼった。この被害で通行止めとなったのは布礼別川添線など8路線。このうち同線と東7線橋が今なお通行止めになっている。河川では砂利の堆積、護岸の洗掘など3ヵ所、そのほか21ヵ所で被害を受け、約7000万円の被害額となっている。
 農作物の被害状況(中間報告)では、富良野地区で82ヘクタール、山部地区で1082ヘクタール、東山地区で2482ヘクタール。富良野地区ではタマネギが5682ヘクタールで冠水、表土流失した。このほか大豆、ビート、ニンジンなども同様の被害があった。山部地区ではビート、小豆、大豆、カボチャなどが冠水、表土流失した。東山地区ではスイートコーン、タマネギ、ビート、馬鈴しょなどが倒伏、表土流失、冠水の被害が出た。なお、農業被害についてはJAふらのが7日正午現在でとりまとめたもの。



難関の国家試験「情報処理技術者試験」沿線の高校生で初の合格

 富良野緑峰高校情報ビジネス科3年の福島亮さん(19)と松本佳奈さん(17)が、富良野沿線の高校生では初めて国家試験の情報処理技術者試験(基本情報技術者)に見事合格した。同試験は合格率が20%台という難しい試験。2人とも進学を希望しており、奨学金給付や入学金、授業料免除など優遇措置をする学校があることから大きな励みになっている。
 同試験は「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」の水準がある程度以上あることを認定している国家試験。
 福島さんと松本さんは昨年、同じく国家試験の「ITパスポート試験」に合格したことから、ワンランク上の同試験の受験資格が与えられた。昨年10月から本格的に勉強を始め、7月10日に旭川大学で行われた同試験に挑戦した。
 同試験は、基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術に関して93問が出題された。試験は午前中が多肢選択式(四肢択一)の80問、午後から文章問題の多肢選択式(四肢択一)が13問それぞれ出題され、午前、午後とも150分の制限時間で行われた。
 同試験には全国で約5万8000人が受験し約1万4600人が合格、合格率は24・7%。合格者の平均年齢は25・2歳。高校生は2165人が受験し、合格したのは23・2%の502人。このうち北海道では90人が受験し30%の27人が合格した。
 福島さんは「模擬試験では合格となる60%を超えていた。でも試験を終えて合格する自信はありませんでした」、松本さんも「模擬試験では合格ラインギリギリだった」と話し、難関の国家試験をパスしたことに喜んでいる。福島さんは8割以上、松本さんは7割近い成績で合格した。福島さんは10月に実施される、さらにワンランク上の応用情報技術者試験に挑むという。

2011年9月8日木曜日

「ふらのワイン白」と「ソレイユ」銅賞 国産ワインコンクール2011で受賞

 7月末に山梨県で開催された「国産ワインコンクール2011(第9回)」で、富良野市ぶどう果樹研究所が出品した「ふらのワイン白」が国内改良等品種白部門で、「ソレイユ」がロゼワイン部門でそれぞれ銅賞を受賞した。ふらのワイン白は初めて、ソレイユは5年連続の受賞。
 同コンクールは、国産原料を使用した国産ワインの品質と認知度の向上を図り、各産地のイメージと国産ワインの個性や地位を高めることを目的に毎年山梨県で開催されており、同研究所では毎年出品している。審査は外国人を含め20人で行われた。今年度のエントリー数は717。欧州系品種、国内改良等品種など8部門の赤、白などに分けて審査が行われた。
 ふらのワイン白は、セイベル5279種から醸造。北国ならではの、さわやかですっきりとした酸が持ち味。食事に合わせやすい中口。同研究所では「契約栽培ぶどう100%で、農家の皆さんの努力が実りました」と話す。
 ソレイユは華やかなマスカットの香りと低めのアルコール分で飲みやすいロゼワイン。甘酸っぱい風味で、食前酒として幅広い層に人気がある。原料はニューヨークマスカットとセイベル13053。ソレイユはフランス語で太陽。
 なお、ふらのワイン白の価格は720ミリリットルで1246円(税込)、360ミリリットルで670円(同)、180ミリリットルで403円(同)。ソレイユは500ミリリットルで1107円(同)。



「遺言」の記念モニュメント「拾ってきた家」広場に設置 倉本聰さんらで除幕式

 「北の国から」放映30周年記念事業実行委員会(会長・能登芳昭市長)は7日午前、「北の国から」最終章「遺言」で黒板五郎が純と蛍へ言い残したメッセージを彫り込んだモニュメントの除幕式を「拾ってきた家」広場(麓郷)で行った。
 設置されたモニュメントの大きさは縦3メートル、横2・7メートル、重さ15トンの占冠村で採石した自然石。中央に「遺言」のタイトルで黒板五郎が「ここには何もないが自然だけはある。自然はお前らを死なない程度には充分毎年喰わしてくれる。自然から頂戴しろ。そして謙虚につつましく生きろ。それが父さんのお前らへの遺言だ」と純と蛍へのメッセージが刻まれている。
 除幕式の前に黒板五郎を演じた田中邦衛さんの最後のセリフの録音が流された。この後、脚本家の倉本聰さん、能登芳昭市長、北猛俊市議会議長など6人で除幕を行った。実行委員長の能登市長は「環境やエネルギーが今大きくクローズアップされている。『気がつけば今、五郎の生き方』が求められている。市としても行政の中にきちっと取り組み、これからのまちづくりの糧にし、環境やエネルギー問題を富良野から全国、世界へ向けて発信する第一歩としたい」などとあいさつ。
 また倉本さんは「とても立派なモニュメントをありがとうございます。麓郷にも福島から子供たちが来ている。今、新しい生活を見直すことが求められている」などと改めて訴えた。同実行委員会では「この記念モニュメントには倉本先生の思いが凝縮されています。全国のファンや訪れる観光客に伝え、恒久的に残していきたい」と話している。

2011年9月6日火曜日

高齢者ばかり3人死亡 相次ぐ複数の交通死亡事故

 5日午前10時頃、富良野市学田三区の国道38号線沿いで中型トラック(6トン)と乗用車が正面衝突、乗用車に乗っていた4人のうち3人が死亡、1人が重傷を負う悲惨な交通死亡事故が発生した。1ヵ月前にも中富良野町の国道237号線沿いで居眠り運転のトラックと乗用車が正面衝突し3人が亡くなったばかり。それだけに相次ぐ複数の交通死亡事故の非常事態に関係者はショックを受けている。
 死亡したのは帯広市西16条南1丁目の無職上嶋勇さん(79)、同、無職上嶋喜代さん(77)、同、無職小澤恵美子さん(73)の3人。助手席に乗っていた同、無職小澤武勝さん(78)が重傷を負った。トラックの運転手(31)は手に軽いけがを負った。
 富良野署の調べによると、乗用車を運転していたのは上嶋勇さん。上嶋さんらは同日早朝、帯広市を出発し、2台の車に分乗して芦別市のパークゴルフ場に向かう途中だったという。市内山部町の駐車場で休憩をとった後、同事故現場で対向車線にはみ出し、トラックと正面衝突した。先に行ったグループが事故に気付き、死亡者の身元が判明した。
 事故当時、事故現場には大勢のやじ馬が詰めかけ、消防署員たちの救命活動を不安そうに見守っていたが「直線道路で見通しも良く、路面状況も良いのになぜこんな事故が起きたのか」と生々しい交通事故に顔をくもらせていた。同署では事故原因を詳しく調べている。



峰高流通経済科の生徒5人 観光甲子園の成果を報告

 市長さん、私たちが考えた観光プランを報告します――8月21日に神戸市の神戸夙川学院大学で開催された「第3回観光甲子園」で見事グランプリ(文部科学大臣賞)に輝いた富良野緑峰高校流通経済科3年生の5人が2日午後、市役所を訪れて能登市長に優勝旗と賞状を披露し、全国一に輝いた「富良野観光プラン」を報告した。
 同甲子園は高校生が主役となって地域をアピールし、実際に旅行商品化を目指す観光プランコンテスト。全国の72校から143点の応募があり、予選審査を通過した富良野緑峰高校など10校がそれぞれ地域独自の観光プランの出来栄えを競い合った。
 富良野緑峰高校からは流通経済科3年の太田雅人さんをリーダーに5人が「へそのまちがええじゃないか~ふらの人になるSUMMER(サマー)&WINTER(ウィンター) Wツアー」をテーマに富良野の観光プランを作成した。同プランは富良野の様々な観光スポットや行政の取り組みなどを紹介し、富良野に住む人々の暮らしを体験してもらい、富良野への移住を促進するというもの。
 発表は12分間で行われ、観光プランの構成やへそ踊りの紹介など他校には見られない独自の演出が高得点につながった。その時の発表を再現し、能登市長に日本一となった観光プランの中身を披露した。
 太田さんは「市長さんをはじめ多くの方々の協力を得て観光プランを作成しました。グランプリを受賞したことで富良野をもう一つ有名にすることができたと思います。今回の観光甲子園出場で富良野が好きになりました」と報告。
 これに対して能登市長は「ご苦労さまでした。グランプリ受賞は大変名誉なことで市民を代表してお礼と敬意を表します。発表を聞いて組み立てが上手で非常に素晴らしい。大人では考えることができない斬新さがあり、訴える力があります。また発表した生徒の声も透き通り良かった。これからのまちづくりの参考にし、観光プランに生かしていきたい」などと称賛した。

2011年9月5日月曜日

「防災の日」の1日、富良野と中富良野で消防総合演習

 「防災の日」の1日、富良野市と中富良野町で消防職員と消防団員による「消防総合演習」が行われ、計280人が参加して消防操法応用訓練や一斉放水訓練などを行い、日頃の訓練成果を関係来賓や地域住民に披露した。
 富良野市では富良野消防署、富良野消防団(5分団)の消防職員と団員など計130人が参加し、午後1時20分から布部小中学校グラウンドで行われた。開会式では観閲の後、富良野広域連合長の能登芳昭市長が消防職員と団員の士気を高める訓示を行った。この後消防団員による小隊訓練、屈折はしご車体験搭乗、消防操法応用訓練、一斉放水訓練が次々に行われた。
 一方、中富良野町では上富良野消防署と中富良野支署の消防職員と消防団員など145人と陸上自衛隊上富良野駐屯地消防ポンプ班、多田分屯地消防ポンプ班、音楽隊の計10人が特別参加し、午後1時40分から役場東側駐車場で行われた。
 開会式では統裁官を務めた四方昌夫町長が訓示を行い、続いて上富良野駐屯地業務隊長の前田孝雄さんが「十勝岳の噴火や山岳遭難が予想される。このため防災に携わる者は日々の訓練の積み重ねが必要」などと訴えた。
 この後、小隊訓練を皮切りに、1チーム5人の編成で8チームが正確さとスピードを競い合う消防操法応用訓練が行われ、続いて今年初めて導入した林野火災応用訓練が行われた。優勝チームには木製の盾が贈呈されることもあり、各消防団から選抜された団員たちは日頃の訓練成果をきびきびとスピーディーに競い合っていた。



宣言どおり優勝、日本一に 上富良野中教諭の北村裕美さん

 先生、すごいぞ日本一――8月26日から和歌山県で開催された「第32回全日本マスターズ陸上競技選手権大会」男子35~39歳の部で上富良野中学校教諭の北村裕美さん(35)が400メートル種目で見事優勝を飾った。さらに60メートルで2位、200メートルで3位にそれぞれ入賞し、金、銀、銅のメダルを獲得するという快挙を達成した。北村教諭は「生徒たちの励みになればと大会前に日本一を宣言していた。実現することができほっとしている。これからの陸上部指導に少しでも役立て、またマスターズでも日本新記録を狙いたい」と新たな目標を掲げている。
 同選手権大会には35歳以上の選手約2000人近くが出場し、5歳ごとの年代別に分かれてトラック、フィールドの各種目で日本一の実力を競い合った。北村教諭は35歳の年齢に達したことから初めて出場した。400メートルには24人が出場した。タイムは50秒99で見事優勝を飾った。60メートルには27人が出場し、7秒19で2位、200メートルには34人が出場し、23秒70で3位。
 北村教諭は「大会当日はウエイトコントロールも上手くいき、体が軽く感じるほど体調は良かった。全国から自信のある選手ばかりが集まっている選手権大会なので入賞するのは厳しいと感じていたが、生徒たちに必ず優勝し日本一になって帰ってくると宣言していたので頑張った。400メートル種目では大学時代に48秒台のベスト記録を持っているが、その後も記録は同じように維持しているので、日本新記録の50秒22を目標に挑戦した」と大会を振り返った。
 北村教諭は富良野市山部出身。昨年、士別中学校から赴任し男子陸上部の顧問として短距離を中心に指導を行ってきている。自らも「走ることが大好き」と短距離の陸上競技選手として高校時代(富良野高卒)から活躍。リレー種目では全道大会に出場したという。大学(旭川教育大卒)に入った頃から徐々に成績が上がり始めた。教員になってからは生徒と一緒に走る程度で本格的な練習はほとんどできなかった。ただ体重が増えないように日常生活には気を使い、タバコは吸わず、酒も普段はほとんど口にしない。そのため20代の時と変わらない体形を保ちタイムを出すことができている。
 北村教諭は「生徒たちにお手本を見せることができ良かったと思います。今、指導している生徒の中には素晴らしい素質の子が多く、400メートルリレーで日本一を目指すのが私の夢。その第一弾として、今月18日から網走市で開かれる全道中学新人戦大会で全道一を狙い、来シーズンにつながるように指導していきたい。また、私自身も同時に400メートル種目で日本記録を破る目標を立てています」と気持ちを新たにしている。

2011年9月1日木曜日

第9次交通安全計画の素案を協議

 富良野市交通安全推進協議会(会長・能登芳昭市長)の今年度第1回目の会合が8月18日、市役所で開かれ、辞令交付の後、第9次富良野市交通安全計画の素案についての説明が行われ、11月までに同計画を策定することを確認した。
 はじめに能登会長が任期2年の委員委嘱状を交付した。委員は富良野警察署、旭川開発建設部富良野道路事務所、上川総合振興局旭川建設管理部富良野出張所など18団体の代表者と市民公募2人の計20人で構成。
 能登会長が辞令交付を行った後、「今年は市内での交通事故死はないが、中富良野町で3人が亡くなる事故など道内では毎日のように発生している。また、5年前に比べ外国人の観光客も増えており、交通安全に対する指導が必要になってきている。第9次富良野市交通安全計画の策定に向けご意見をいただきたい」と協力を求めた。
 この後、議事に入り平成22年度富良野市交通安全運動推進状況について、久保義則富良野警察署署長と沼澤一博旭川開発建設部富良野道路事務所所長、平澤幸雄富良野交通安全協会会長がそれぞれ取り組んだ結果を報告した。この中で久保署長は「管内では今年に入って人身事故と物損事故が昨年より減少しているが8月上旬までに大きな事故があり死亡者数は4人。また事故の6割は追突や出合い頭となっている。このほかセーフティーラリー、シルバーセーフティーラリーの参加者が2000人を超えた」と報告した。
 第9次富良野市交通安全計画は、今年度から27年度まで5ヵ年計画を11月までに策定するもので、事務局側で素案について概略を説明した。それによると同計画の第1部では大目標として「道路交通事故のない社会を目指して」を掲げ、「交通事故死ゼロ」「傷者数を確実に減少させる」としている。
 第2部は「冬季にかかる陸上交通の安全」、第3部は「陸上交通の安全に関する実施計画の推進」としており、対策として①高齢者と子供の安全確保②歩行者と自転車の安全確保③生活道路、幹線道路の安全確保を挙げ、さらに①道路交通環境の整備②交通安全思想の普及徹底③安全運転の確保など―6つの柱で構成。
 意見交換では久保委員から「昭和42年には死者数が25人だった。今では年1~2人まで減少していることは市民の交通安全意識が高くなっていると考える。計画目標数値のゼロは難しい数値ではないと思う。最終的には家庭から交通ルールを指導するような社会的な取り組みが必要」、佐藤昌志委員(上川総合振興局旭川建設管理部富良野出張所所長)は「目標の中で24時間死亡ゼロ、とあるが24時間を削除して死亡ゼロにしたほうがいい。負傷者数も確実に減少させるではなく、第8次計画に対して何%減少させるかと表現してもいいと考える」、宇治茂委員(富良野広域連合富良野消防署署長)は「インパクトがある表紙になるよう『交通事故死ゼロのまちづくり』をドンといれた方が良くなると考える」などと活発な意見が寄せられた。


今年は中富良野町で開催 ノルディックウォーキング北海道フォーラム

 今年で4回目となる「ノルディックウォーキング北海道フォーラムin中富良野」が9月10、11日、中富良野町農村環境改善センターを主会場に開催される。同フォーラムは美瑛町を皮切りに始まり、一昨年は富良野市、昨年は上富良野町でそれぞれ開催され、ノルディックウォーキングの愛好者が全道各地から多数参加し交流を図っている。今年度は中富良野町を会場に開かれ、多数の参加を募っている。
 10日は第1部として「中富良野町すこやかロードを歩く」ノルディックウォーキング大会が午前9時半から開かれる。コースは8キロ、6キロ、のらりっく1・5キロ。
 第2部は講演会と座談会。会場は農村環境改善センター。午後2時に開演。はじめに基調講演が行われ、講師は日本健康スポーツ連盟主任研究員で都留文科大学の依田武雄氏と日本赤十字北海道看護大学准教授の山本憲志氏。
 依田氏は日本ノルディックウォーキング公認マスターインストラクターを務めており「ノルディックウォーキングと健康づくり」をテーマに講演。また山本氏は「ノルディックウォーキングを科学する」をテーマに行う。この後、座談会が開かれ、各地区で取り組んでいる活動の状況や医療現場からの報告などが行われる。第3部は交流親睦パーティーが午後5時から同会場で開かれる。
 2日目はファーム富田経由コースでノルディックウォーキング大会が午前9時から開かれる。コースは9キロ、5キロ、1・5キロ。集合場所はフラワーパーク駐車場。
 最後に参加者を対象に同駐車場で地域の特産物が当たるお楽しみ抽選会が開かれる。参加費は1人2000円(小学生以下は無料)。交流親睦パーティーの参加費(希望者)は2500円(小学生以下1000円)。
 申し込みなど詳細については8日までに、北海道ノルディック・フィットネス・ウォーキング協会内の実行委員会事務局(電話0167・23・4169番)へ。また宿泊については中富良野町観光協会(電話0167・44・2606番)へ。