富良野地方の夏山登山の開幕を告げる富良野西岳(標高1331メートル)の「山開き安全祈願祭」が好天に恵まれた4日早朝、富良野ロープウェー山頂駅で行われ、関係者多数が参列して今シーズンの無事故を祈願した。
ふらの観光協会と新富良野プリンスホテルの主催で毎年開かれている。2005年11月に101人乗りの富良野ロープウェー(全長4000メートル)が完成。夏季も運行し、「ロープウェーと登山」を新たな観光資源として、西岳をPRしている。今シーズンも同日を皮切りに、10月16日まで運行する。
祈願祭は午前7時過ぎから行われた。市、市議会、警察、山岳会、観光協会、旅館業組合など関係機関の代表者と市民登山会に参加した愛好者が参列し、祭壇に玉串を奉納して今シーズンの同岳の無事故を願った。この後、午前8時から市民登山会が行われた。市民をはじめ、美唄、岩見沢、旭川、和寒など道内の登山愛好者と富良野山岳会会員の計35人が、新緑に包まれた西岳と眼下に広がる富良野盆地の景観を楽しみながらさわやかな汗を流した。
参加者の中には富良野小2年生の植村風太君(7)が父親に連れられて山頂を目指した。植村君は幼稚園の時にも登っており2度目の挑戦。「早く登りたい」と父親より先に軽やかに登山道を登り始めた。また、30代の女性は「西岳に登るのは初めて。今日はさわやかな天候に恵まれたので山頂を目指すのが楽しみです」と笑顔を見せていた。
主催したふらの観光協会会長の黒岩岳雄さんは「昨年のロープウェー利用者は4500人にのぼった。今シーズンからは外国人に無料で利用してもらうことになっている。事故のないように夏山登山を楽しんでほしい」とPRしていた。
主催者側では、10月の紅葉シーズンには市民登山会を開催する予定という。
今年も3万匹の幼魚を放流 小学生ら市民90人が放流会に参加
元気に大きく成長してね――空知川に魚を育む会(佐藤邦昌会長)と富良野市共催の「市民幼魚放流会」が4日午前、布部大橋下流の空知川で開かれた。小中学生をはじめ約90人の市民が参加して、アメマスやニジマスの幼魚約1万匹を放流した。
富良野市内の河川に棲む魚を育むのを目的に毎年開かれており、今年で29回目。空知川をはじめ布部川、ベベルイ川、西達布川など6河川で放流。今年も約50万円(うち市の補助金10万円)の資金でアメマスとニジマスの幼魚約3万匹、さらにニジマスの発眼卵約1万5000粒を放流。今年で計約132万匹にのぼった。放流会は午前11時から行われた。佐藤会長が「自然を大切にし、河川にたくさんの魚が棲めるようにしたい」とこれまでの経過を説明し、参加した大勢の市民にお礼を述べた。この後、布部地区の小中学生をはじめ、カブスカウト隊員、家族連れの市民ら関係者が空知川の清流に、体長約10センチの幼魚を次々に放流した。
毎年参加している布部小の児童たちは「魚の放流は楽しい。大きく育ってほしいです」と放流会を楽しんでいた。佐藤会長は「今年は中学生も参加してくれました。また市議会議員の方が8人参加した。次世代の子供たちのためにもこれからも放流会を続け、いつまでも思い出に残る河川を守りたい」と話す。
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