2011年5月31日火曜日

中国の牛乳デザート チーズ工房で新製品

 株式会社ふらの農産公社(小早川恵二代表取締役社長)が運営する、ふらのチーズ工房は、新製品「奶酪(ナイラオ)を6月4日から同工房売店限定で発売する。奶酪は中国の歴代皇帝が食していた宮廷料理の一つ。近年では北京を中心に人気の牛乳デザートとして販売されている。同工房では「中国古来の乳製品“奶酪”をふらの牛乳で再現した。手作りなので数量限定だが、富良野の新しいスイーツとして観光客や市民に提供したい」とPRしている。
 奶酪は古来、遊牧民が食べていた乳製品の一つで貴重なタンパク源だった。その後、皇帝に献上され、宮廷料理のデザートに。中国でも20世紀に入ってから、庶民の間でも食べられるようになり、北京の繁華街では評判の食べ物の一つだ。
 ほとんど酸味がなく、ほんのりとした風味が口の中に伝わり、上品な甘さのつるりとしたのど越しが特徴。「奶」は牛乳、「酪」はチーズの意味という。
 同工房は新製品の開発に当たり、同公社職員を2年前に中国北京へ派遣し、販売状況や味覚調査を行い、試行錯誤を重ねながら、新製品を開発した。製造に関わった技術職員によると「中国では色々な味があり、固さも様々。軟らかく仕上げるのに苦労し、隠し味に甘酒を使った。手作りなので1日最多で300個しか製造できない。市民をはじめ中国からの観光客や日本の多くの人たちに中国古来の味を楽しんでいただければ」と話している。
 価格は150グラムで300円。なお、同公社では東日本大震災の被災者を支援するため、4日から6日までの売上金全額を義援金として寄付することにしている。



運動会一斉に始まる

 市内小中学校の春の運動会が始まった。28日は布部小中学校と鳥沼小、29日は富良野小、扇山小、東小、山部小で一斉に開かれ、大勢の児童生徒と保護者が好天の下で、新学期最初のイベントを存分に楽しんだ。
 28日は気温が26・9度と、今シーズン最高気温を記録し、7月上旬並みの暖かい陽気に恵まれた。布部小中では「布部っ子魂~走りぬけろ、疾風のごとく」をテーマに小学生11人、中学生10人が一致団結して、併置校ならではの家族的ムードの中で運動会が繰り広げられた。
 29日は、心配された雨は降らず、昼頃になると、青空が見えた。気温も18度近くまで上がり暑くも寒くもないベストコンディションの中で行われた。
 特に各学年から選抜された紅白リレーは、運動会のメイン種目で盛り上がり、今年もデッドヒートが展開された。グラウンドの周りに陣取って観戦していた保護者たちは「赤勝て、白勝て」と選手の力走に声援を飛ばしていた。なお、今週末にはその他の小中学校で運動会や体育大会が開かれる。

2011年5月28日土曜日

上川総合振興局森づくりコンクール

 道が主催する、平成22年度上川総合振興局森づくりコンクールの表彰式が26日午後、富良野地区森林組合通常総代会の席上で行われた。表彰されたのは富良野市の佐々木武雄さん、茂冶孝生さん、上富良野町の村上登さんの3人。
 同コンクールは森づくりの一環として平成18年度から実施しており、カラマツ、トドマツ、アカエゾマツの間伐など保育管理を適正に行っている森林所有者を対象に表彰している。佐々木さんと村上さんはカラマツの部で優秀賞、茂冶さんは奨励賞をそれぞれ受賞した。
 同局管内は、道内でも有数の林業地帯。中でもカラマツ、トドマツを主体とする人工林が51%を占めており、その大半は保育を必要とする森林。しかし近年、将来への木材価格の不安や事業費の高騰などから、森林所有者の経営意欲が減退し、間伐などの保育管理が遅れているのが現状という。
 表彰は同振興局南部森林室富良野事務所の勝矢晃敏所長が行い、村上さんと茂冶さんに表彰状を授与した(佐々木さんは欠席)。同所長は「常に森林を見て回り、活力ある山づくりを行っていただいている。今まで以上に情熱を持って森林経営を行っていただきたい」などと述べ、改めて優良な森づくりの重要性を訴えた。



チャレンジデー 55団体と個人合わせて3213人参加

 笹川スポーツ財団が提唱する「チャレンジデー2011」が25日、全国で一斉に行われたが、富良野市では55団体3099人、個人114人の計3213人が参加し、ウォーキングや軽スポーツ、ソフトテニス、バスケットボール、野球などでさわやかな汗を流した。
 同イベントは毎年開かれており、今年は「スポーツの力で日本を元気に」をスローガンに開催され、富良野市では初めて実施された。全国で30市22町7村44地域の約106万人が参加し、総人口に対しての参加率は約46%だった。
 富良野では、ふらの体育協会(佐伯勝利理事長)が中心となり、実行委員会を組織して各競技団体をはじめ、保育所や幼稚園など各団体に参加を呼びかけて実施した。その結果、3000人を超える市民が参加し、総人口に対しての参加率は約13%だった。
 富良野西中学校ではバスケットボール部や野球部などの生徒240人が、校舎からスポーツセンターまでゴミ拾いをしながらウォーキングを楽しんだ。また、ミニバスケットボールクラブに所属している富良野小、扇山小、東小の児童と保護者約80人も駅前からスポーツセンターまでの区間ゴミ拾いを行った。競技団体では富良野ソフトテニス連盟がナイター大会を開催し、20人近い会員が2時間にわたり熱戦を繰り広げた。
 主催者側では「市民の参加率30%を目標にチャレンジデーをPRしたが、初めての開催だったこともあり参加率はあまりよくなかった」と話している。なお、人口がほぼ同じの深川市では55・8%の参加率だった。

2011年5月27日金曜日

ふらのワインぶどう祭り 入場者数1万人を目指す

 「ふらのワインぶどう祭り2011inまちなか」の実行委員会(実行委員長・能登芳昭市長)が4月27日、保健センターで開かれた。同祭りは今年で25回目で9月に開催。まちなか(駅横)に場所を移して5年目の節目に当たるため、1万人の入場者数を目指し、ふらの農協本所前の市道を通行止めにするなどイベント会場を拡大、多くの市民や観光客に満足してもらえるような秋のイベントにすることを確認した。
 はじめに昨年の事業報告と決算報告を承認した。この中で入場者数は前年より1500人多い約9500人。また、出店者数は前年より8店舗少ない17店舗だったが、総売上額は約440万円で前年の430万円を上回ったという報告が行われた。
 今年の同祭りの基本方針として、①ワインをはじめ富良野農産物に感謝し、ふらのワインを愛飲している市民や観光客に感謝②ワインにこだわった特色あるイベント③アトラクションの飲食物に地元の農作物を使い、広くPRする④商店街と連携し、中心市街地の活性化を図る⑤環境にやさしいイベントとして何度でも使用できるリターナブル食器の活用を行い、ゴミの減量化に努める⑥1万人の誘客を目指し、来場者がゆっくり祭りを楽しめる会場づくりを行う―を確認した。
 主なアトラクションとしては①ぶどう踏み実演会②ワインにちなんだアトラクションの企画③ワインぶどう祭り25周年記念イベント④北の国から30周年記念連携イベント―などを行う。このほか、イベント会場には「ふらのSAKEコーナー」や「コルクの広場」、「縁日コーナー」、「へそファファ人形」を設営する。
 出店数は20店舗を見込み、総売り上げ480万円を目指す。また、連携イベントとして、フリーマーケットとふらのはしご酒大会の開催、会場と商店街をつなげる連携イベントを企画する。なお、総予算額は286万円。



緑峰高校で花壇・野菜苗販売会

 今年も生徒たちが丹精込めて温室で育てた苗と花でおいしい野菜を収穫したり、花壇づくりを存分に楽しんで下さい――富良野緑峰高校は21日午前、恒例の「花壇・野菜苗販売会」を同校園芸科学科温室で開催した=写真。
 同販売会は、市民に家庭菜園やガーデニングを楽しんでもらうのを目的に毎年開かれており、毎年大勢の市民が詰めかけ人気を集めている。花壇苗はマリーゴールド、サルビア、ペチュニア、ベコニアなど29色約6000本と、トマト、ミニトマト、ナスビ、キュウリ、ピーマンなど約4000本の野菜苗の販売が行われた。
 同日は小雨の降る天気となったが、大勢の市民が午前9時の販売開始前から次々に詰めかけた。花の苗は1本60円、野菜は80円とあって販売開始前から、段ボール箱など入れ物を手にした大勢の市民が列を作って並んだ。
 野菜苗は販売開始から1時間足らずで用意した苗の大半が売れる人気だった。また、花の苗も大半の市民が10本、20本、30本と持参した段ボール箱に入れて買っていた。50歳代の男性は「狭い面積ですが、野菜づくりを楽しみたい」、また主婦たちは「今年も美しい花壇を作りたい」と話していた。

2011年5月24日火曜日

好評だった「こども図書館まつり」

 こども図書館まつり(実行委員会主催)が今月7日から14日まで市立富良野図書館で開かれ、期間中の来館者は2800人を超えた。また、児童書貸し出し冊数は2000冊を超え、大勢の子供たちと保護者が参加して、「しかけ絵本展」、「こども映画会」、「どんぐりおはなし会」、「工作教室」など様々なイベントを楽しんだ。
 同まつりは、図書館ボランティア(約20人)が実行委員会を組織し、品田靖恵さんを実行委員長に多彩に開かれた。昨年は1日のみだったが今年度は7日間にわたり開催された。初日に行われた「1日体験図書館員」には幼児1人と小学生13人が参加した。館内を見学した後、3時間にわたり新聞・図書資料を整理したり、カウンターでの業務を楽しく体験した。
 イベントは最終日の14日に集中して行われた。「図書館クイズ&スタンプラリー」には160人の子供たちが参加した。また、みつろうキャンドルづくり、しおりづくり、折り紙などの工作教室には80人が楽しんだ。「こどもの古本市」では約1900冊の古本が用意され、118人の子供たちに1063冊を配布した。
 このほか、「どんぐりおはなし会」では同館前庭の芝生の上で行われ、読み聞かせボランティア「どんぐり」が1時間にわたって子供たちに読み聞かせを行い、喜ばれた。
 なお、読み聞かせボランティア代表の品田靖恵さんが新しい児童書11冊を同館に寄贈した。



ナイター野球・中学野球・朝野球リーグ戦 4ヵ月間にわたり熱戦

 プレーボール――富良野軟式野球連盟(高橋尚志会長)が主催する平成23年度ナイター野球・中学野球・朝野球リーグ戦の総合開会式が22日、市営若葉球場で開かれた。今シーズンは計22チーム、約400人の選手がエントリーし、9月までの約4ヵ月間にわたり朝、夕、夜に熱戦を繰り広げる。
 午前10時、朝野球7チーム、ナイター野球6チーム、中学野球9チームの選手が入場行進した後、昨シーズンのリーグ戦と秋季選手権大会の優勝旗と準優勝、3位のカップが高橋会長に返還された。
 続いて同会長が「今シーズンは昨シーズンと同数の参加チームとなったが、リーグ戦は楽しく交流、親睦を図り、友達を得るのが目的です。また中学生の皆さんはプレーを通して心身ともに成長することを願っています。支援してくれる多くの人たちに感謝し、今シーズンも全力でプレーして下さい」とあいさつ。
 さらに宇佐見正光教育長、北猛俊市議会議長、本間勲道議会議員が「いよいよシーズン到来。一球一打に全力で取り組み、昨年以上のプレーを期待します」などと、それぞれの立場で今シーズンの活躍にエールをおくった。
 これに対して、上富良野中野球部主将の江口創選手(3年)が「私たちを支援してくれる人たちに感謝する心を忘れず、全力でプレーすることを誓います」と力強く選手宣誓を行い、今シーズンの開幕を宣言した。
 この後、同球場で中学生リーグの初戦3試合が行われた。選手たちはお互いに大きな声を出し、伸び伸びとプレーを楽しんでいた。

2011年5月23日月曜日

富良野・美瑛広域観光推進協で総会

 富良野・美瑛広域観光推進協議会(能登芳昭会長)の平成23年度総会が18日午後、中富良野町農村環境改善センターで開かれ、国が今年度から進める「観光地域づくりプラットホーム事業(観光圏整備事業)」の側面支援をはじめ、新規開拓事業として、震災の影響が少なかった名古屋・関西圏などの地域を主なターゲットにプロモーションを行うなどの活動方針を決めた。さらに国内外に「北海道・富良野・美瑛地域」の「安全・安心」を発信していく。また、総額1656万円の事業予算を承認した。
 新年度の事業計画は、協議会事業として①宿泊拠点魅力アップ②体験イベント事業③人材育成事業④公共交通活性化⑤案内情報発信事業―などを行う。マーケティング・プロモーション事業として国内では、日本交通公社と連携して「満足度・観光消費調査」など5事業を行う。海外に対しては、観光庁と連携し、アジア(香港・台湾・中国・韓国)の旅行エージェントを招聘し、安全・安心を訴える―など4事業を展開する。
 今年度から国が推進する「観光地域づくりプラットホーム事業」は、ふらの観光協会が実施主体となるが、協議会としても事業推進の側面支援を行う。同事業の事業費は総額3408万円。
 なお、平成22年度の事業報告によると、圏域6市町村の観光入り込み数は約643万人。前年度に比べ3・5%
、21万5000人が増加した。上半期(4~9月)は8%増の482万人だったが下半期(10~3月)は8・6%減の151万5000人。
 市町村別でみると、富良野市が約178万人、占冠村が約130万人、美瑛町が約127万人、中富良野町が約82万人、上富良野町が約76万人、南富良野町が約38万人。前年度に比べて富良野市が約9%減少したのをはじめ、4市町村でいずれも前年度を下回った。この中で占冠村のみは対前年比150%という大幅な増加だった。また、宿泊延べ数をみると、前年度より約5万泊減の約124万4000泊。
 増減の要因をみると、上半期では高速道路の無料化やフラノ・マルシェ、六花亭のオープン、また青い池(美瑛)の人気などが影響し、増加につながった。下半期では震災の影響と雪不足によるスキー場の大幅な減少が影響した。



18人が少年の主張大会で力強く発表

 富良野市教育委員会主催の「少年の主張大会」が18日午後、文化会館大会議室で開かれ、市内7中学校の生徒18人が、同世代や社会に目を向けた意見や考え、さらに将来の夢や目標など中学生としての鋭い感覚で堂々と発表した。審査の結果「私のできること」と題して発表を行った富良野西中3年の早田(そうた)優花さんが2年連続最優秀賞に選ばれ、7月15日、上川総合振興局で開かれる上川管内大会に出場する。
 同大会は、富良野市子ども未来づくり事業の一環として毎年開かれており、今年で29回目。これまで最優秀賞に選ばれた生徒が上川管内大会でも3度最優秀賞を受賞し、全道大会に出場を果たしている。
 大会では富良野西中2年の岡田実久さんを皮切りに、1人5分間の持ち時間で次々に発表を行った。最優秀賞に選ばれた早田さんは、3月11日に発生した東日本大震災と原発事故に対して、生徒会活動で、「被災した人たちのために何かできることはないか」をテーマに話し合いを行ったのをきっかけに、自分に何ができるか考えた結果、「感謝の気持ちを持ち、毎日を大切に精一杯生きていくこと。それは私のためにもなるし、中学生である私にもできることです」という考えにたどり着いた内容を表現力豊かに力強く訴えた。
 また、優秀賞には「人の心」をテーマに発表した岡田さんと「心に届くあいさつ」の主張を行った宮田真衣さん(樹海中3年)が選ばれた。
 最後に審査委員長の新重和幸さん(東小学校校長)が「中学生としての鋭い感覚で捉え、表現の仕方も落ち着いて、間合いも良く堂々とした態度で発表を行い、どの主張も素晴らしかった」などと審査講評を行い、最後に「これからもこのような主張や発表に挑戦することがあると思いますので、考えたこと、心に響いたことを、できるだけ豊かに分かりやすく伝える表現力を学び続けて下さい」などと3点の課題を提示し、今後の新たな挑戦にエールをおくった。

2011年5月19日木曜日

山部地区で交通安全大会 住民121人参加

 山部交通安全協会(渡辺忍会長)主催の平成23年度山部地区交通安全大会が17日午前、山部福祉センター大ホールで開かれた。同大会には山部小学校の4年生、山部中学校の1年生計39人をはじめ、事業所、農業者、高齢者など計121人が参加し、交通事故死ゼロ2000日に向けて、地域一丸となった交通安全運動を展開していくことを誓った。
 はじめに主催者を代表して渡辺会長が「北海道の交通死亡事故は3年連続減少をたどっているが、安全な交通社会を実現するためこれまで、スピードダウン、シートベルト着用などのキャンペーンに取り組んできた。今年も観光シーズンを迎え交通事故が増加することが心配される。山部地区は今日で交通死亡事故ゼロ1326日目になります。今後も1500日、2000日に向けて地域が連携してさらなる交通事故減少に努めていきたい」などとあいさつし、出席した住民に改めて協力を求めた。
 また、能登芳昭市長、横山久仁雄市議会副議長、久保義則富良野警察署長がそれぞれの立場であいさつを行い、地域住民の協力に感謝すると共に「悲惨な交通事故を1件でも減少するように運動を展開して下さい」と訴えた。
 この後、児童、生徒代表の杉野愛実さん(山部中1年)、高齢者代表の杉野信幸さん(北星老人クラブ)、職場代表の宮下侑也さん(JAふらの山部支所)、農業者代表の池田浩さん(JAふらの山部支所青年部)の4人がそれぞれの立場で交通安全の誓いの言葉を述べた。
 さらに、参加者を代表して山部女性ドライバークラブの難波由紀子さんが「関係機関・団体をはじめ、道路交通の場に参加する全ての地域住民と協力し、地域、家庭、学校、職場において次のことを実践します」と4項目(シートベルトを着用する、安全運転に心掛ける、老人や子供の事故防止に努める、飲酒運転は絶対にしない)の交通安全大会宣言を行った。
 最後に「もっと減らせる!交通事故~プロに学ぶ安全運転」の交通安全ビデオが上映された。引き続きJAふらの山部支所前の国道38号線沿いで「旗の波運動」が行われ、通過ドライバーにスピードダウンなど安全運転を訴えた。



チャイルドビジョン体験会

 5歳児の平均水平視野は90度、垂直視野の平均は70度――11日に開かれた「富良野市交通安全運動市民大会」でチャイルドビジョン(幼児視界体験メガネ)の体験会が行われ、参加した400人を超える市民に、子供の目線に合った安全運転の重要性を呼びかけた。
 チャイルドビジョンは、スウェーデンの児童心理学者による研究で、子供の認識能力に基づく視野が大人よりかなり狭いという説。平成18年に東京都新宿区の議会で取り上げられ、交通安全啓発グッズとして注目されている。
 富良野市でもこのチャイルドビジョンを作成する用紙を交通安全運動市民大会の参加者全員に配り、幼児の交通事故と室内での事故防止を訴えた。メガネを体験した参加者は「子供の視野がこんなにも狭いということは知らなかった」と話していた。

2011年5月17日火曜日

富良野ロータリークラブで盛大に記念式典

 国際ロータリー第2500地区第3分区富良野ロータリークラブ(渡部秀雄会長、会員数44人)の創立50周年記念式典が14日午後、新富良野プリンスホテルで開かれ、半世紀にわたる足跡を振り返り、50年を節目に新たな活動を推進していくことを確認した。
 同クラブは、1961年(昭和36年)5月12日、会員26人で創立。以来、ロータリーの「友愛と奉仕」の理念の下、郷土に根付いた青少年奉仕活動をはじめとした様々な活動を半世紀にわたり実践してきた。
 式典には旭川や北見、釧路など同地区の会員と来賓合わせて約200人が出席した。創立当時から唯一の会員として活躍している日下博克氏が実行委員長を務めて行われた。
 物故会員に黙とうを行った後、参加クラブの紹介に続いて渡部会長が「1905年に始まったロータリー運動は2世紀目に入ったが、私ども富良野ロータリークラブは50年を節目として、新たな一歩を踏み出すとともに地域社会への奉仕を続けていくことを誓います」と式辞を述べた。また能登芳昭市長や生駒雅彦・旭川ロータリークラブ会長など来賓多数が祝辞を述べ、同クラブが果たしている奉仕活動に改めて期待を寄せた。
 この後、渡部会長がスポンサークラブの旭川ロータリークラブに感謝状、創立会員の日下実行委員長、在籍30年以上の保田光男さんら5人に表彰状を贈呈した。引き続き記念祝賀会が開かれ、共に50年の歴史を祝った。
 なお、同クラブは記念事業として、富良野市にソーラー時計一式(250万円相当)と市立富良野図書館にロータリー絵本文庫一式(50万円相当)を寄贈した。



雨の中、環境整備奉仕作業

 富良野市シルバー人材センター(川瀬好雄理事長、会員数203人)はこのほど、鳥沼公園や朝日ヶ丘公園など公園や公共施設で環境整備奉仕作業を行い、約120人の会員たちが汗を流した。
 同センターは、60歳以上の市民で構成され、現役時代に培った知識や技能、経験を生かして地域社会に役立て、貢献する事業を展開している。その中で平成6年からは、環境整備奉仕作業と銘打ち実施している。
 今年も鳥沼公園、朝日ヶ丘公園、ワイン工場~果汁工場、老人福祉センターの4地域で、公園内の落ち枝の除去、ゴミ拾いと運搬処理をはじめ、老人福祉センターなどでは窓のガラス拭きと清掃、さらにワイン工場~果汁工場間では道端の空き缶などのクリーン作戦を展開した。
 参加した会員の平均年齢は70歳を超え、83歳の会員も。4グループに分かれ、午前9時から奉仕作業を開始し、公園内の落ち枝の除去や道端のゴミ拾い、窓のガラス拭きを行った。同日は小雨が降る生憎の天候だったが約2時間にわたり奉仕活動が続けられた。

2011年5月16日月曜日

改選後初議会 議長に北猛俊氏を再選
 富良野市議会の正副議長などを決める臨時会が13日午前10時から、市役所市議会議事堂で開かれた。任期満了に伴う改選後の初議会で、新たな議会体制を整えるための選挙が行われ、無記名投票の結果、議長に北猛俊氏(56)=民主クラブ、副議長に横山久仁雄氏(64)=市民連合議員会、がそれぞれ選ばれた。さらに総務文教、保健福祉、経済建設の各常任委員会と議会運営委員会の正副委員長がそれぞれ選出された。



交通安全運動市民大会に420人参加

 11日から「春の全国交通安全運動」が始まったが、同日午後、富良野市交通安全協議会、富良野市主催の「第10回富良野市交通安全運動市民大会」が文化会館大ホールで開かれた。交通安全協会、学校、事業所、商工、老人クラブなど各団体から420人が参加し、今年度も悲惨な交通事故を1件でも減らすため市民一丸となった交通安全運動を展開していくことを確認した。

2011年5月12日木曜日

春の全国交通安全運動始まる

 子供と高齢者の交通事故防止―などを運動の重点とした、「春の全国交通安全運動」が11日からスタートした。10日午後、富良野警察署(久保義則署長)で同運動の出動式が行われ、自治体、交通安全関係機関の代表者など署員併せて約30人が交通事故撲滅に向けて気持ちを引き締めた。
 同運動は今月20日まで10日間実施され、「子どもと高齢者の交通事故防止」を最重点に、「自転車乗用中の交通事故防止」、「スピードの出し過ぎ防止」、「全ての座席のシートベルト、チャイルドシートの正しい着用」、「飲酒運転の根絶」の5項目を、交通安全協会や自治体、民間団体と連携して啓発啓蒙を展開する。
 初日の11日は全道統一行動日として「セーフティーコール」が実施された。また5月20日は「交通事故死ゼロを目指す日」に定めて運動を展開する。
 同日の出動式には能登芳昭市長をはじめ沿線自治体、交通安全協会などの関係者や交通課、地域課、交番、駐在所の署員が参加した。はじめに森谷昭英交通課長が「10日間にわたり春の全国交通安全運動の任務に就きます」と署長に申告。
 これに対して久保署長が「昨年の北海道は前年より交通事故死亡者数が3人減少したものの、6年ぶりに東京都と共に全国ワーストワンとなる215人の交通犠牲者を出した。当署管内においても発生件数、死者数、負傷者数は減少させたものの、11月20日に1人の死亡交通事故が発生した」と前置きをした後、「今日まで死亡事故の発生はないものの、人身交通事故の発生、負傷者数とも増加している。本年は交通死亡事故ゼロを目指し、春の交通安全運動を機に地域の方々と共に、署員一人ひとりにも奮闘していただきたい」と指示した。
 続いて能登芳昭市長が整列した署員に労をねぎらった後、「少なくともこの管内から一人の死亡者も出ないよう、行政としても各団体、地域住民と連携して1件でも交通事故が減るように啓発を行っていきたい」などと述べた。この後、8台のパトカーが次々に駐車場から国道38号線へ出動した。
 なお、富良野署管内の1~4月の人身交通事故は17件の発生で前年より3件増え、傷者も23人で同じく4人多い。物損事故は404件の発生で前年より26件減った。
 また、交通事故死ゼロ日数では南富良野町の1818日が最長。続いて占冠村の1530日、中富良野町の1065日、上富良野町の501日、富良野市の161日。



被災者を支援 ふらの災害支援隊が岩手県大槌町で

 3月11日に発生した東日本大震災は11日で2ヵ月が過ぎた。これまで全国、世界規模で義援金をはじめ被災者への支援が様々な形で展開されているが、富良野市からも富良野青年会議所の有志を中心に「ふらの災害支援隊」が編成され、4月30日と5月1日の2日間、岩手県大槌町でカレーライスと焼きそばの炊き出し支援を行い、復興に向けて頑張っている被災者から喜ばれ、感謝された。
 同支援隊は、富良野青年会議所のメンバーで富桑工業株式会社常務取締役の佐々木雅人さん(40)を隊長に11人で編成された。佐々木さんは「富良野地方も十勝岳の噴火など、いつ大きな自然災害に遭うかも分からない。未曾有の大震災で大きな被害を受けた東北の被災者を支援しようと、各事業所や市民に支援隊の編成を呼びかけたところ、協力者のほかにも物品の無償提供や支援金が次々に寄せられた」と話す。
 同支援隊は副隊長の水間健太・ふらの自動車株式会社専務取締役、隊員の佐藤猛・株式会社マルササトウ建設専務取締役、菊田和雄・株式会社菊田建設専務取締役、小林英樹・ホテルナトゥールヴァルト富良野代表取締役、橋本誠二・ふらのの台所なんまらオーナー、佐藤隆一・ペンション星に願いをオーナー、上井俊尋・ふらの観光協会職員、主婦の小野塚節子さん、ホテルナトゥールヴァルト富良野の小林ゆりえさん、富良野英数学館の時澤知行さん。
 同支援隊は4月28日夕、2トントラック2台、ワゴン車1台で出発した。函館からフェリーに乗り込み青森を経由し、下見班は休みなく大槌町までの約320キロの道のりを急いだ。
 水間副隊長は「途中はサクラが満開で、高齢者が畑で仕事をしており、大震災があったのがウソのようなのどかな光景でした。しかし沿岸部に入ると見渡す限りがれきの山で、今まで感じたことのない衝撃にかられました」と話す。
 30日は大槌町桜木町の保健福祉会館で橋本さんが料理長となり、午前8時から炊き出しの準備を開始した。11時半からカレーライス500食、焼きそば150食の提供を行った。計画では2時間かけて提供する予定だったというが、家屋の倒壊を免れた住民が次々に集まり40分ほどで完食したという。
 2日目は中央公民館でカレーライス350食、焼きそば250食を提供した。同公民館は津波で家を失い、中には家族を失った大勢の住民が避難していた。朝、炊き出しの準備をしている時に、避難所の子供が焼きそばの具材として使う玉ネギの皮むきを手伝ったという。その子供は「こんな楽しいことは久しぶりにやった」と話し、また「これからおじいちゃんを探しに行く」と笑顔で答える女性もおり、隊員たちは避難所生活の大変さ、辛さを痛感したという。
 このほか両会場では富良野市民から支援を受けたトマト500個とお菓子も配った。
 2日間の炊き出し支援を通して同隊では「被災地で本当に必要なものは何なのか、少し見えたような気がします。確かに支援物資、義援金は必要なのかもしれません。しかしそれらは、すぐには被災者に届きません。本当に必要なのは、被災者に直接届くサービスなのだと思いました。直接現場へ行くことはお金も時間もかかり、誰にでもできることではありませんが、今回の支援も多くの方々の支援協力のおかげで行うことができました。支援の輪を拡げ、被災者へサービスが直接届く環境をつくっていくことが必要なのだと確信しました」と話している。

2011年5月10日火曜日

第43回北海へそ祭り 実行委開き開催概要を協議

 今年で43回目を数える北海へそ祭りの実行委員会(実行委員長・能登芳昭市長)が4月27日、保健センターで開かれ、同祭りの基本方針や各部の事業計画について協議した。今年は「“へそ”で富良野を湧かせ!」をテーマに、富良野ならではの食とイベントの充実を一層図っていくことを確認した。
 同実行委員会では、はじめに昨年の実績や課題などについて、総務部を皮切りに、演出企画部、宣伝動員部、祭事部、資金部など各部ごとに事業報告を行い、総額約1200万円の収支決算を承認した。
 続いて第43回北海へそ祭りの概要について協議した。この中で基本方針として、開催日を7月28日(木)、29日(金)に決定し、親子や市民同士、祭り参加者などの「絆」を確認。さらに、基本に忠実なへそ踊りを追求し、観客と参加者の満足度を高め、踊り手は昨年より多い3800人を目指す―としている。
 主なプログラムとしては①北海へそ踊り大会②子どもへそ踊り大会(幼稚園児)③ふらの特産市④音楽パレード(市内小中高生)⑤中心祭・宵宮祭⑥へそにちなんだアトラクション⑦外国人向けアトラクションブースなどを行う。続いて総務部を皮切りに各部の事業計画や取り組みについての報告が行われた。最後に収支予算について協議し、総額1130万円を承認した。



鳥沼公園の自然を復元

 北海道ボランティアレンジャー「山川草木を育てる集い」富良野本部(倉橋昭夫代表)主催の「植樹祭」が「昭和の日」の4月29日、鳥沼公園の旧キャンプ場で開かれた。会員など約70人が参加して、ミズナラやナナカマド、カラマツ、エゾヤマザクラ、ハルニレなど6種類300本の苗木を植え、同公園の自然復元に一役買った。
 この植樹祭は今年で22年目。これまでに五条大橋下流の河川敷を含めアキグミを主に6000本近くの苗木が植えられ、空知川河川敷の緑化推進に協力している。
 今年は場所を鳥沼公園に移して行われた。参加したのは倉橋代表をはじめ、札幌、江別、美唄、倶知安などからも多数の会員が集まり、植樹は約2時間にわたり行われた。
 倶知安からは森の管理人をしている宮崎守さん(51)が今年も3人の幼い子供を連れ、家族5人で参加した。宮崎さんは、NPO新山川草木の会会員で10年前から富良野を訪れて植樹祭に参加している。札幌の大野重直さん(76)も20年前から毎年参加。元営林署職員ということもあり、緑化推進に強い関心を示している。
 また、北海道大学名誉教授でNPO新山川草木の会会長の藤原滉一郎さん(78)は今年も元気な姿を見せ、緑化推進事業の大切さを参加者に改めて訴えていた。
 倉橋代表は「この場所は長い期間、キャンプ場として使用されていた。公園の自然を復元し、後世の人たちに継承したい」と話していた。

2011年5月9日月曜日

2シーズン目も好スタート フラノ・マルシェ

 昨年4月末にオープンした複合商業施設「フラノ・マルシェ」=市内幸町13番1号=は、4月29日から5日までのゴールデンウィーク期間中に約2万5000人の入場者で賑わい、2シーズン目も好調なスタートを切った。4月27日現在、47万人を超える入場者数で、間もなく50万人の大台を突破する見込み。
 同施設は、ふらのまちづくり株式会社(西本伸顕代表取締役)が運営管理し、昨年4月22日にオープンした。以来、中心市街地の商業目玉施設として予想を大幅に上回る人気を集めている。
 冬期間は入場者数が減少したものの、観光シーズンを迎え再び賑わいが戻り始めている。東日本大震災の発生に伴い、観光客の減少が予想されたが、ゴールデンウィーク期間中は札幌や旭川などの近郊から家族連れの観光客が次々に訪れた。
 同ウィーク期間中は雨や低温の日が続いたものの、4日は6000人を超える観光客で賑わったという。また子どもの日の5日も幼児や小学生を連れた大勢の観光客が訪れ、イベントとして開かれた「お絵かき大会」には100組を超える家族が参加し、大人気だった。
 小樽市から来た30代の男性は「妻は富良野の大ファン。昨年フラノ・マルシェに5度も来ています。私は初めてですが、お絵かき大会に参加した2人の子供は大喜びでした」と話し、また石狩市の男性は「初めてフラノ・マルシェを訪れました。とても良い場所で大勢の観光客が訪れているのに驚きました」と双子の姉妹と妻の4人で楽しんでいた。
 同施設では「ゴールデンウィーク期間中は雨の日と低温の日が多く心配したが、予想を上回る入場者数でした。5日に企画した子どもの日のイベントがこんなにも人気を集めるとは思いませんでした。景品として用意した風船200個はお昼過ぎでなくなってしまいました。これからも様々なイベントを企画して家族連れの観光客に楽しんでもらいたい」と話している。



6種類の“めん”が評判 富川製麺所でメニューをリニューアル

 好みの麺に合わせたラーメンが評判になっている―開業以来、北海道産の小麦を使い続けているラーメン店「富川製麺所」=市内日の出町12番22号=が4月中旬からメニューをリニューアルし、訪れる観光客や常連客から好評を博している。
 評判になっている麺は太麺、細ストレート麺、平打ち麺、中縮麺、石臼挽き麺、地獄麺の6種類。
 代表取締役の富川哲人さん(44)は「平成13年から自家製麺をお客様に提供して10年目になり、レシピも膨大になりました。しかしスープが違うラーメンを同じ麺で提供することに開業以来疑問を感じていた。家族で来ても太い麺を食べたい、いや細いのがいい、ちぢれたのがいいと、それぞれ麺の好みが違います。そこでお客様の好みの麺に合わせた様々なバリエーションのラーメンを提供することにしました。満を持してメニューのリニューアルです」と語る。
 同店は平成9年4月に駅近くの中心市街地でオープン。店舗入口に製麺室があり、製麺所つきのラーメン店として話題になり、観光客をはじめ常連客から人気を集めている。富川さんは「東日本大震災で道内の観光客が激減しており、富良野市内でも今年は相当厳しい状況になると覚悟しています。それだけに新メニューで観光客や市民にアピールし、もっと底力をつけていきたい」と新たな意気込みを見せている。
 なお、同店の営業時間は午前11時から午後8時。定休日は水曜日。問い合わせは23・1965番へ。