2011年8月30日火曜日

木佐氏が大差で初当選 中富町長選 新人同士の対決を制す

 任期満了に伴う中富良野町長選挙が28日行われ、即日開票の結果、無所属で新人の前副町長の木佐剛三氏(58)が同じく新人で前農業委員会事務局長の横山明史氏(62)に大差をつけて初当選を果たした。新人同士の対決は平成7年以来16年ぶり、また前回、前々回は無投票だったことから12年ぶりの激しい選挙戦が繰り広げられた。当選した木佐氏は同夜開かれた選挙報告会で大勢の支持者に「農業振興など住民の目線にあった対話型まちづくりを推進したい」と力強く訴え、向こう4年間の中富良野町の舵取りに決意を述べた。
 町長選挙の投票は2時間繰り上げられ、町内6ヵ所の投票所で行われた。開票作業は午後7時から公民館大会議室で始まり、当落が判明したのは8時過ぎ。開票の結果、木佐氏が2649票を得票し横山氏の1150票に大差をつけた。投票率は85・11%で前々回より3ポイント上回った。
 町長選は四方昌夫町長の引退表明に伴い、新人同士の対決となった。今月23日に告示され、6月末に出馬表明を行った横山氏と7月に入ってから表明した木佐氏との一騎打ちが展開された。
 横山氏は大きな支持母体を取り付けることができなく、有権者に何度も政策を訴えるなど草の根選挙戦を展開した。
 一方、木佐氏は農業団体など支持母体を拡大し万全な態勢で臨んだ。当初劣勢とみられていた横山氏は各地域で票の掘り起こしを行い、陣営では「善戦している」と手応えを感じていたが最後まで巻き返しすることができなかった。これに対して木佐氏は前副町長の実績を前面に訴え、手堅く票の拡大を図り、大差をつけて横山氏を破った。
 同夜、木佐陣営は選挙報告会をふらの農協中富良野支所で開き、圧勝した木佐氏の初当選を祝った。午後8時過ぎに木佐氏は夫人の幸(みゆき)さんを伴い、大勢の支持者が詰めかけた会場に姿を見せると大きな拍手で迎えられた。入場と同時に2つの大型クラッカーが鳴らされ、会場は金色の紙吹雪が舞った。この後、四方町長の音頭で万歳三唱が行われ、木佐氏の初当選を祝った。
 続いて選挙対策本部長でふらの農協代表理事組合長の村山友希氏が「有権者は正しい判断をしてくれた。まちづくりを行うには十分な力を発揮できる得票を与えてくれたので、新町長に当選した木佐氏は中富良野町の次の未来のために努力してほしい」などとあいさつし、新町長に大きな期待を寄せた。
 この後、本間勲道議会議員、北口雄幸道議会議員、向山富夫上富良野町長、池部彰南富良野町長、中村博占冠村長があいさつし、それぞれの立場で新町長に当選した木佐氏を祝福し、今後の町政推進に期待を寄せた。
 これに対して木佐氏は「まちづくりはゴールのない道のり。対話と住民総参加のもとで素晴らしい故郷の中富良野の新しいまちづくりを行い、初心を忘れることなく未来の子供たちのため力を発揮したい。今、第一歩を踏み出したが町民の意見や要望を十分に聞き、町民の目線に合った対話型のまちづくりを推進していきたい」などと大勢の支持者の前で今後4年間のまちづくりに対して熱く語り、誓った。
 町選挙管理委員会(藤田隆一委員長)は29日、前日に執行した町長選の当選証書付与式を町役場会議室で行い、木佐剛三氏に当選証書を手渡した。藤田委員長は「選挙期間中、有権者に政策として色々な思いを訴えているが、任期期間中に一つでも多く実現することを期待します」と激励の言葉を寄せた。



全国大会でも優秀賞に輝く 第32回少林寺拳法全日本少年少女武道錬成大会

 日本武道館、少林寺拳法連盟主催の「第32回少林寺拳法全日本少年少女武道錬成大会」で、富良野光明寺道院(青木賢隆道院長、拳士27人)に所属する富良野小6年の青木賢祥さん(12)と扇山小6年の佐藤佑亮さん(12)が自由組演武に出場し、高得点を挙げ優秀賞を受賞した。
 同大会は8月6日、日本武道館で開催された。少林寺拳法を通して心身共に健康な体づくりを行っている全国の小学生たちが一堂に会した。試合は小学生2級、小学生有段の部に分かれ、日頃の練習成果を披露し合った。
 青木さんと佐藤さんは小学1年の時からペアで組演武に出場している大の仲良し。2人は小学生有段の部に出場した。全国から集まった精鋭拳士43人が3グループに分かれて1分半以内で自由組演武を披露した。この結果、2人は300点満点中267点をマークした。最高得点を挙げた宮城県の拳士との差はわずか4点だった。
 2人は幼稚園の時から少林寺拳法を学んでいる。週2回の稽古を行っているが、今回の全日本大会出場に向け夏休みを返上して毎日3時間の猛練習を行ったという。2人は「普段通りに演じることができました。最高点との差がわずかだったのはくやしい。来年は中学生になるので今度は全国大会で優勝を目指したい」と大きな目標を掲げている。
 青木さんは少林寺拳法のみでなく、ジュニア陸上クラブにも所属しておりリレー、走り幅跳びの選手としても全道レベルの活躍をしている。また、佐藤さんは野球少年団に所属していたが、「少林寺拳法が大好きなので野球を辞めました。これからは少林寺のみで頑張っていきたい」と話し、気持ちを引き締めている。
 指導に当たっている僧侶でもある青木道院長(42)は「少林寺拳法は競い合う競技ではなく、心身を鍛え人づくりを行うのが大きな目標。2人とも素質は十分。幼稚園の時から一緒に稽古を行っており、とても息が合っている。中学生になってからも頑張って稽古を続けてほしい」と期待を寄せている。

2011年8月29日月曜日

北の峯ハイツ移転改築へ 来年6月着工、定員120人

 社会福祉法人富良野あさひ郷(仲世古善雄理事長)が運営する特別養護老人ホーム「北の峯ハイツ」=中御料=の移転・改築に伴う施設整備事業計画がまとまった。今月29日夜、移転の対象となる新光町、瑞穂町などの町内会、住民への説明会が瑞穂コミュニティセンターで開かれる。
 同計画によると、施設の老朽化、狭あい化の改善を図り、利用者が安心して快適な生活ができ、適切なサービスを提供する施設にするため、新施設を平成24年度に東雲町に建設する。敷地面積は1万2107平方メートル。建物は鉄筋コンクリート2階建て。
 施設の内部は個室のユニット型で、10人が1つのグループとなって生活し、専属の介護職員がケアを行うことができる設計になっている。12ユニットを作り定員は120人。床面積は6399平方メートル(1階3270平方メートル、2階3129平方メートル)。工期は補助事業(道費)が確定すれば来年6月下旬に着工し、平成25年2月上旬に竣工の予定。
 新施設は、快適な生活を過ごすための空間と、使い慣れた家具を配置できるよう、ゆとりを確保しプライバシーに配慮した住環境を確保。また、共同生活室、集会スペース、教養娯楽室などの共生空間、さらに地域に開かれた空間として多目的ホールが設けられる。
 新施設は、利用する人の立場に立ち、プライバシー、健康、環境に配慮した「しつらえ」に取り組み、安全・安心、温かみのある調度品、車椅子利用者に考慮した設備を計画している。
 現施設は昭和54年1月に建設され、定員50人で運営が始まった。その後、定員を60人、90人と増員し、昭和59年から現在の100人となった。
 なお、住民説明会は同日午後6時から開かれ、対象地域住民は新光町、瑞穂町、東雲町、北大沼、麻町、住吉町。



富良野神社例大祭 五穀豊穣や商工繁栄を願う

 富良野神社(西川邦秀宮司)の例大祭が24日から26日まで3日間にわたり開かれた。25日の本祭りは午前中から夕方にかけて、26日の後日祭も時々雨が降るなど生憎の例大祭となったが、家族連れなど多数の市民が神輿渡御を見物したり、神社境内で行われた歌謡ショーやカラオケ大会などの奉納イベントを楽しみ、五穀豊穣や商工繁栄などを祈願した。
 恒例の神輿渡御は午前と午後に分けて行われた。午前9時過ぎに中五区のマルハニチロ北日本富良野工場を皮切りに、御料―北の峰町―学田三区―西町―錦町など郊外の住宅街を車両で巡回。
 午後は文化会館前から、中心市街地を総勢約200人が練り歩いた。各「お休みどころ」では商工青年のみこし、女性による北海へそみこしをはじめ、小学生による浦安の舞、獅子舞、弥栄太鼓の奉納行事が行われ、大勢の見物人を楽しませた。
 「浦安の舞」では小学生8人の女子児童と女子中学生2人が舞姫を務め、市内18カ所に設けられた「お休みどころ」で五穀豊穣などの奉納を行った。また、富良野獅子舞保存会による奉納獅子舞では、3歳の幼児が懸命な舞を披露し、周りの見物人を楽しませていた。

2011年8月25日木曜日

中富良野町長選告示 28日投開票

 任期満了に伴う中富良野町長選挙が23日告示され、予定通り新人で元町農業委員会事務局長の横山明史氏(62)=無所属、と同、前副町長の木佐剛三氏(58)=同、が立候補届け出を順に行い、28日の投票日に向け5日間にわたる選挙戦に突入した。新人同士による選挙戦は16年ぶりで、両候補とも元町職員。共に豊かな行政経験を生かした政策を掲げて支持者に熱く訴えており、町を二分するホットな選挙戦を繰り広げている。
 横山陣営は午前9時から暁町3番2号の選挙事務所前で出陣式。はじめに選対本部長の北嶋吉幸氏が「横山候補は立起表明を行って以来、約2ヵ月間にわたり町内をくまなく回りまちづくりの考えを訴えてきた。誠実で優しく気さくな人柄。スポーツで鍛えた体は体力、気力も十分にあり、町の舵取りに期待が持てる」。さらに後援会長の尾崎利夫氏が「候補はタフな男、優しさもあり心配りができる。きっと町民の期待に応えてくれる。チーム中富良野としてもう一度マウンドに立ってほしい」と大勢の支持者にそれぞれ訴えた。
 この後、横山候補が①地場産業の振興②町民の目線に立った行財政改革③安全・安心なまちづくりなど5つの政策を掲げ、中富良野町のトップセールスマンとしてまちづくりを進めていく決意を述べ、「未来に向けた舵取りを私に任せて下さい」などと力強く第一声を上げ、大勢の支持者に熱く訴えた。
 一方、木佐陣営は午前9時前、町内市街地の選対本部前に大勢の支持者らが集まる中、はじめに村山友希選対本部長が「明日の中富良野町を創り上げることができるのは木佐候補だけ。皆さんの力を木佐候補に貸して下さい」などとあいさつ。続いて四方昌夫町長、安井士八町議会副議長ら5人がそれぞれの立場から激励した。
 これらを受けて、木佐候補は「(町長選に)立起を決意し、皆様に表明して以来、後援会報を4号まで作成し、私の考え方などを訴えてきました。19日の激励会でも申し述べましたが、町民との対話型のまちづくりを目指し、後期10ヵ年計画を策定するためにも、最後まで全力で頑張る決意です」などと力強く第一声を上げ、大勢の支持者に熱く訴えた。
 横山候補は、上富良野町生まれ。富良野高校卒。航空自衛隊を退職し昭和47年に中富良野町役場に奉職。総務課長、町民生活課長、建設課長、町立病院事務長、農業委員会事務局長を経て昨年3月に定年退職。
 木佐候補は、中富良野町生まれ。富良野高と札幌短期大学を卒業。昭和48年に中富良野町役場に奉職。総務課長、副町長を経て、町長選に出馬するため7月に退職した。
 同町の町長選挙は、前回(平成19年)、前々回(同15年)は無投票だったため選挙戦は12年ぶり。なお、22日現在の選挙人名簿登録者数は4552人(男2128人、女2424人)。



見事グランプリに輝く 緑峰高流通経済科が「観光甲子園」で快挙

 全国の高校生が地元の観光プランで日本一を競い合う「観光甲子園」(実行委員会主催)が21日、兵庫県神戸市の神戸夙川(しゅくがわ)学院大学で開催され、富良野緑峰高校が見事グランプリに輝いた。同大会には全国から予選審査を勝ち抜いた10校が出場し、それぞれ作成した地域の「観光プラン」の出来栄えを競い合った。緑峰高校からは流通経済科3年生の5人が出場し、初出場で初の栄冠を手にした。
 同観光甲子園は今年で3回目。全国の高校生たちが、地元の名誉と誇りをかけて「観光プラン」を競い合うコンテスト。全国72校から134プランの応募があり、富良野緑峰の観光プラン「へそのまちがええじゃないか!~ふらの人になるサマー&ウィンターWツアー」が見事予選審査を突破し本選に臨んだ。
 リーダーの太田雅人さん(17)は出発前に「観光プランを作成するため、観光協会や市役所、リサイクルセンターなど5ヵ所を訪問して情報収集を行った。私たちの考えたプランが採用されるとは考えていなかったのでとてもうれしい。出場するからにはグランプリを目指したい」と意気込みを語っていたが、見事全国一の栄冠を勝ち取った。
 観光甲子園に出場したのは緑峰のほかは、山形県の鶴岡中央、茨城県の清真学園、埼玉県の秩父農工科学、京都府の桂、大阪府の能勢、島根県の松江市立女子、広島県の油木、愛媛県の弓削、佐賀県の嬉野の9校で富良野緑峰は3番目に発表した。
 引率した添田裕一教諭(38)は「早めの発表だったので生徒たちはプレッシャーを感じることなく、練習通り制限時間内(12分)で終わることができた。ほかの学校も素晴らしかったが、北海へそ踊りを舞台で演じたことも高得点につながったのではないか」と生徒たちの大健闘に目を細めている。

2011年8月24日水曜日

中富良野町長選 16年ぶりに新人同士の戦いへ

 任期満了に伴う中富良野町長選挙がきょう23日告示され、28日に投開票が行われる。同選挙には元町職員の横山明史氏(62)と前副町長の木佐剛三氏(58)が出馬表明を行っている。そのほかに候補擁立の動きがないことから、16年ぶりに新人同士による町を二分する激しい選挙戦に突入する公算が濃厚となった。
 現職の四方昌夫町長(70)が5選出馬を見送り、勇退を表明したのに伴い、横山氏が6月末に木佐氏が7月中旬にそれぞれ正式に出馬表明を行った。両陣営は23日の告示に向けて体制づくりを精力的に町内一円で展開してきた。
 横山氏は昭和47年に中富良野町役場に奉職。総務課長、町民生活課長、建設課長、町立病院事務長、農業委員会事務局長を経て昨年3月に定年退職。同氏は町長選に向け、①地場産業の活性化②住民視点に立った行財政改革③やさしい健康福祉と教育のまちづくり―を柱とした政策を掲げ、新しいまちづくりを町民に訴えている。
 一方、木佐氏は昭和48年に中富良野町役場に奉職。総務課長、副町長を経て、町長選に出馬するため7月に退職した。木佐氏は①堅実な財政運営と対話のまちづくり②助け合い、支え合う、安心な福祉のまちづくり③将来を見据えた農業をめざして④明日に向かう商工観光⑤安全、安心な生活環境づくり⑥明日をになうひとづくり―を重点とした政策を掲げ、幅広い体制づくりを行っている。
 同町の町長選は平成15年から2期連続無投票になっており、両氏の出馬表明により12年ぶりに選挙戦へ突入する。共に管理職や特別職を務めており、町を2分する激しい選挙戦になりそうだ。
 なお、投票所は6ヵ所。投票時間は2時間繰り上げられ、午前7時から午後6時まで。開票作業は28日午後7時から町公民館大会議室で行われる。



コーンスナック「富良野オムカレー味」1176袋を無償配布

 富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)は18日午後、全国のローソン(約9000店舗)で販売されているコーンスナック「富良野オムカレー味」を富良野高校、緑峰高校、富良野看護専門学校、富良野国の子寮の3学校と1施設に計1176袋(14万7420円相当)を無償配布した。
 同協議会は、平成18年3月に誕生した富良野市の新・ご当地グルメ「富良野オムカレー」が7月で5年4ヵ月となり、14店舗で30万食を突破し、ローソンが「おやつごろ」シリーズの中でコーンスナック菓子として初めて商品化、今月2日から20万袋限定で全国販売を展開していることから、「富良野市内の子供たちにも食べてもらいたい」と地域還元の一環として同日無償配布した。
 谷口会長と事務局長の松野健吾さんが富良野高校を皮切りに訪れ、富良野オムカレーのPRと生徒らへのメッセージを添えて校長や生徒会長などに手渡した。富良野高校では大建悠樹生徒会長(3年)と中田伸次校長が受け取り、大建会長は「できることは限られますが、富良野オムカレーのPRに協力したい」、中田校長も「普通科高校なので活動が限られるが、家庭科の授業や学校祭の取り組みの中で富良野オムカレーをPRすることに努めていきたい」と語った=写真。
 なお、配布数は富良野高校が540袋、富良野緑峰高校が456袋、富良野看護専門学校が108袋、富良野国の子寮が72袋。また同協議会では企画イベントや協賛事業などで228袋をストックしている。

2011年8月22日月曜日

緑峰高、観光甲子園に出場

 全国の高校生が地元の観光プランで日本一を競い合う「観光甲子園」(実行委員会主催)があす21日、兵庫県神戸市の神戸夙川(しゅくがわ)学院大学で開催され、富良野緑峰高校流通経済科3年の5人が作成したプランが見事審査を通過し、本選に出場する。全国72校から134プランの応募があり、審査の結果、富良野緑峰など10校のプランが選ばれ、本選でグランプリを競い合う。
 観光甲子園は今年で3回目。全国の高校生たちが、地元の名誉と誇りをかけて「観光プラン」を競い合うコンテスト。富良野緑峰は初めての応募で本選に出場する快挙を成し遂げた。
 担任の添田裕一教諭(38)が観光甲子園という大会があることを知り、授業で6グループに分かれて観光プランの作成を指導。このうち3つのプランを応募したところその1つが見事選ばれた。
 本選に出場するリーダーの太田雅人さん(17)は「観光プランを作成するため、観光協会や市役所、リサイクルセンターなど5ヵ所を訪問して情報収集を行った。私たちの考えたプランが採用されるとは考えていなかったのでとてもうれしい。出場するからにはグランプリを目指したい」と意気込みを語った。
 富良野緑峰の『観光プラン』名は、「へそのまちがええじゃないか!~ふらの人になるサマー&ウィンターWツアー」。「私たちの富良野」「究極の富良野観光とは何か」「富良野の『光』を見るWツアー」の3つをポイントにまとめた。観光客のターゲットを富良野観光経験者の20~40歳代、富良野は好きだけど、もう一歩踏み込んで富良野のことを知りたい夫婦・家族とした。参加者の負担を考え、夏と冬の2回を目玉としツアーの内容を考えた。
 特にこだわったのは対象としたターゲットの特性上、富良野の良いところだけではなく、できるだけ普段の富良野市民の生活に近づけた内容とした。夏には野菜収穫体験、冬には雪かき体験などを取り入れた。また富良野市は「環境にやさしい街」として有名なので、ゴミの分別が徹底されており、環境にちなんだ場所も紹介する。
 同プランでは夏と冬の「ふらの人になるWツアー」を提案。「住」「食」「活動」について説明し、プラン実施の効果、採算性を具体的にまとめた。
 出場する生徒は太田さんのほか、福永将平さん(17)、仁和瞳美さん(17)、細川智尋さん(17)、松井奏恵さん(17)の4人。太田さんらは2学期の始まった17日と18日の2日間、本番に向けた練習を行った。本選では12分間の制限内で発表するが「2日目の練習ではしっかりとまとめることができた。出場するからにはグランプリを取りたい」と自信を深めている。
 観光甲子園に出場するのは緑峰のほかは、山形県の鶴岡中央、茨城県の清真学園、埼玉県の秩父農工科学、京都府の桂、大阪府の能勢、島根県の松江市立女子、広島県の油木、愛媛県の弓削、佐賀県の嬉野の9校。



老いてますます元気 マスターズ陸上競技富良野記録会に30人挑む

 道北陸上競技協会富良野支部と北海道マスターズ陸上競技連盟主催の「第10回北海道マスターズ富良野記録会」が7月17日、富良野市営陸上競技場で開かれ、35~85歳代の選手30人が出場し、自己記録更新に挑んだ。
 熱戦の結果、女子75歳代の重量5種(ハンマー投げ、砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ、重量投げ)で、赤平市の児玉澄子さん(75)が3219点を得点し、日本新記録を達成した。さらにハンマー投げ、砲丸投げ、重量投げの3種目でも日本新記録を出した。また、85歳代のやり投げと円盤投げには、昨年に続いて最年長の平間良夫さん(86)=滝川市=が元気な姿を見せた。
 同記録会は35歳代から5歳刻みで行われ、トラックの部で1500メートルや60メートルなど9種目、フィールドの部で走り幅跳び、ハンマー投げ、砲丸投げ、円盤投げ、やり投げなどの種目でそれぞれ自己記録更新を目指して実力を競い合った。
 前日から降雨となり、同日も早朝にかけて降り続けたため、グラウンドコンディションは最悪の状態だった。しかし出場選手たちは各種目で日頃の練習成果を存分に発揮していた。
 渡島管内虻田郡七飯町から参加した藤田光男さん(74)は男子砲丸投げに出場した。藤田さんは前日、自らマイカーで富良野入り。テントで野営して記録会に臨んだ。
 「転勤族だったのでこれまで柔道をはじめ、剣道、弓道、マラソンなどを各地域で楽しんできた。100キロマラソンにも出場したことがあります。しかし70歳代を超えたころから走ることが辛くなったため、今年から陸上競技のマスターズ記録会に出場しており、富良野会場で4度目。前夜、激しい雨が降ったので今日の開催は中止になると思っていたが、予定通り実施することになり良かった。記録は余り気にしていません」と笑顔で話していた。
 また最年長の平間さんは、北海道でも最高齢のマスターズ選手。昭和61年から毎年、道内各会場で開かれている記録会に出場し、5歳ごとの年代で自己ベストを目指して挑戦を続けている。15年前に前立腺がんを患ったが、病気に負けずやり投げと円盤投げに出場している。「この年になると記録よりも毎年出場することを大切に思っている。健康の秘訣は体を動かすこと。同じ年代の仲間に富良野会場での記録会に誘ったが、今年は無理との答えだった。今年は3回目、8月には小樽市で開かれる記録会に出場する予定です」と元気いっぱいに語り、86歳とは思えない元気な姿で85歳代での記録に挑んでいた。
 なお、同時に開催される予定だった「2011ふらの陸上フェスティバル」はグラウンドコンディションが悪いため中止になった。

2011年8月18日木曜日

上富良野町議選 トップ当選一色美秀氏

 任期満了に伴う上富良野町議会議員選挙(定数14)の投開票が14日夜、上富良野消防署2階大会議室で行われた。この結果、トップ当選を果たしたのは前回の補欠選挙で無投票当選だった一色美秀氏(66)で得票数は730票。最多当選は日本共産党の米澤義英氏(58)で8期連続当選。また前回落選した小野忠氏(80)は154票を得票し最下位当選で返り咲いた。
 同選挙には定数14に対して、現職11人、元職3人、新人1人の計15人が立候補し、9日の告示から5日間にわたり少数激戦の選挙戦を町内一円で繰り広げた。
 当日の有権者数は9491人(男4779人、女4712人)。投票者数は6759人(男3511人、女3248人)で投票率は71・21%。前回(平成19年)より11・8ポイント下回った。



青木蓮弥さん(富西中) 20日から香川県で全国中学生少林寺拳法大会

 今月20日から香川県仲多度郡多度津町で開催される「第5回全国中学生少林寺拳法大会」に、富良野西中学校3年、青木蓮弥さん(14)が出場する。青木さんは「全国大会でも上位入賞を目指したい」と大会を目前に気持ちを引き締めている。
 青木さんは6月19日に江別市で開催された北海道少林寺拳法連盟主催の「第5回全国中学生少林寺拳法大会北海道地区代表選考会」で男子単独演武に出場し、見事準優勝を飾り、全国大会の出場権を手にした。
 選考会では男女の組演武、同単独演武、同団体演武に分かれて道内の少林寺拳法各支部から中学生が一堂に会し、全国大会出場権をかけて実力を競い合った。男子単独演武には札幌、苫小牧、函館、滝川、石狩、恵庭、日高、富良野の各支部から26選手が出場した。
 競技は紅卍拳、天地拳、竜王拳など6種類の技を1分15秒以内の制限時間で競い合った。青木さんは全国大会出場を目標に、週3、4回の練習を集中して行い、特に土、日曜日には4時間に及ぶ特訓を行ってきた。その成果が実り予選リーグでは1位の成績だった。本戦では最後の技でバランスを崩したことから惜しくも優勝を逃した。
 青木さんは富良野光明寺支部に所属し、小学校2年生から少林寺拳法を習っている。支部長で父親の青木賢隆さん(42)の指導を受け、小学生の時は親子の部で全国大会に出場するなど、メキメキ上達してきている。現在初段の腕前。身長174センチ、体重57キロの恵まれた体格。
 青木さんは「全国大会までにもっと技を磨き、正確さとスピードを競いたい」などと話し、目前に迫った念願の全国大会に向け気持ちを引き締めている。指導を行っている賢隆さんは「北海道の選考会では審査員から実力は充分あるという評価を得ている。全国大会でも活躍できると思う」と期待している。

2011年8月16日火曜日

スズメバチの活動早くも活発 市民に注意を喚起

 猛暑の影響なのか、スズメバチなどハチの活動が例年になく活発化してきている。富良野市市民環境課にはすでに50件のハチ駆除の依頼がきているという。例年では年間で約50件の駆除要請で、今年はすでに同数となった。このため同課では「お盆を前に墓参りする人からスズメバチの相談が増えている。墓参りする際はスズメバチ用の殺虫剤を持参してほしい」と呼びかけている。
 同課によると、スズメバチなどの活動期は8月中旬頃から9月中旬頃。しかし今年は例年にない暑い日が続いていることからスズメバチの活動が7月に入ってから盛んになってきている。7月下旬頃はハチの相談でもクロバチで巣も小さく、直径15センチぐらいのものがほとんど。しかし8月に入りスズメバチの駆除要請が増えてきている。
 市ではスズメバチ等の駆除に対しては、市有地の場合は担当課(市民環境課交通生活係)が対応している。私有地の場合は所有者で対応することになっている。
 市では「墓の場合は墓石の横や下、ブロック塀の中など頻繁に巣を作ります。お墓の掃除やお参りの前にハチの巣があるかどうかを点検してほしい」と呼びかけており、「ハチは香水や化粧品に反応するので、女性の方は特に注意してほしい。また、ハチは空気の振動(風)に反応する。むやみに手や帽子でハチをはらったりすると攻撃してくるので、急いでその場を離れると攻撃してきません。ハチの特性を知り、万一、スズメバチに刺されたら我慢したり慌てたりせず、病院で治療を受けて下さい」と注意を呼びかけている。
 なお、スズメバチ駆除の業者は東洋実業㈱富良野営業所(電話23・1232番)など。駆除料金は巣の大きさや場所の高さにもよるが1万5000円ほど。



30回目の「ゆうふれ音楽祭」

 道内最大規模を誇るアマチュアバンドコンサート「ゆうふれ音楽祭」が今月6日、7日の2日間、山部太陽の里野外音楽堂で開かれ、多くの観客が思い思いに音楽を楽しんだ。
 昭和57年に始まったこのイベントも今回で30回目。両日とも30度を超す猛暑の中、初日は旭川から来た「ドン*バンド」を皮切りにオノ・ヨーコさんとの共演も果たしたジャズシンガー「玲緒丸」、5人の年齢の合計が280歳の「バックヤード」など7バンドが出演。
 また、かつてこのイベントの実行委員長を務めた島強之さん、宮田均さんもそれぞれ自分のバンドで参加。島さんは「僕も長い間実行委員長を務めましたが、この場所に十数年ぶりにバンドで帰ってこれてうれしい」と感慨深げに語り、宮田さんも「最初イベントを立ち上げた頃はこの場所にスノコを敷いて演奏していたんだよ」と当時を懐かしんでいた。
 2日目のオープニングイベントには能登芳昭富良野市長も駆けつけ、「富良野の持つブランド力を使ってこのイベントを全国へ広めてほしい」と激励した。
 イベントはかつての実行委員長2人をメンバーに配するベテラン「トラッシュ」、最前列に多くの女の子のファンを集めた「+α」、初舞台となった中学生バンド「RANS NAIT」等のロックバンドから群馬県から来た「さよならカンパニー」、深川の「あもうしんじ」60歳になってからフォークギターを始めたという「イワウメ」らのアコースティック弾き語りまで幅広い層の出演者が登場し、会場を沸かせた。
 午後になると日差しも和らいで、時折涼しい風が吹くようになり、キャンプ場の客も椅子やテーブルを持ち出してステージ近くで夫々のスタイルでイベントを楽しむ姿も。会場では焼きそばやドリンクの他、地元のカレーショップ「唯我独尊」の出店もあり、そちらも好評だった。
 イベントの後半は地元への熱い思いを言葉にした「AGO23」、女装の麗人「ハル・チャン」、ゆうふれ音楽祭連続出場の札幌の「21st」、高校生ながらベテランも一目置く世界観を持つ「増子周作」等の顔なじみが勢揃いし、一気に会場を盛り上げる。この日のトリは地元のバンド「ブラストジェイル」。
 現在の実行委員長であり、ボーカルを務める磯江信幸さんは「今日一日を楽しんで、明日からはまた、『第31回ゆうふれ音楽祭』の開催に向けて努力していきます」と語り、来年、この場所での再会を誓った。

2011年8月12日金曜日

上富良野町議会議員選挙 1人オーバーの少数激戦に

 任期満了に伴う上富良野町議会議員選挙(定数14)が9日告示され、1人オーバーの少数激戦となった。立候補者は、現職11人、元職3人、新人1人の計15人で14日の投開票に向け、5日間にわたる選挙戦に突入した。
 今回の町議選には、事前に17陣営が立候補に必要な書類を選管から受け取ってはいたが、前日に行われた車両の検査には13陣営しか現れなかった。加えて、書類の事前審査でも14陣営だけが受けていたため、選挙戦に突入するか微妙な情勢になっていた。
 しかし、告示当日になり水面下で擁立作業をしていた新人候補が立候補を正式に届け出た。これらを受けて立起に向け町内の有力者らと最終調整を行っていた元職2人が改めて協議を行い、結果元職1人が立候補を見送るなど告示当日まで態度を明確にするのに手間取った。
 期日前投票は10日から始まり、13日まで午前8時半から午後8時まで役場で受け付けている。投開票は14日午後8時40分から上富良野消防署2階大会議室で行われる。午後10時前には大勢が判明する見通し。なお、投票は一部の投票所を除き、午前7時から午後8時まで、町内10ヵ所で行われる。
 告示当日の選挙人名簿登録者数は9617人(男4852人、女4765人)。



大盛会、夏祭りin扇山 真夏の夜のイベント楽しむ

 扇山小おやじの会、扇山小PTA財務部主催の「第8回夏祭りin扇山・子ども盆踊り大会」が5日夜、扇山小グラウンドで開催された。同校の児童や保護者、地域住民が大勢参加し、子ども盆踊り大会をはじめ、ギターと尺八によるライブショー、そしてグラウンドの上空を彩った花火大会など真夏の夜のイベントを存分に楽しんだ。
 同祭りは地域の人たちが大勢集まり、昔あった盆踊りを再現し、屋台があり、子供たちが矢倉の下で楽しく踊り、大人たちもその輪に加わり、地域の人たちが大勢集まって真夏の夜を存分に楽しむのを目的に毎年盛大に開かれている。
 会場となったグラウンドには校下の企業が協力してナイター設備が設営された。中央には矢倉が設置され、屋台は校舎と市営若葉球場側にずらりと出店し、夏祭りの雰囲気を盛り上げた。
 同夜は午後7時からの開会を前に雨が降り出す天候となったが、直前に雨がぴたりと止み、澄み切った星空が見える絶好の夏祭りとなった。女の子たちは浴衣で、また男の子たちはじんべいなどを着て矢倉の周りを軽快な盆太鼓に合わせ大きな輪を描いて楽しそうに踊りはじめた。保護者も多数輪の中に入り、次第にその輪が大きくなり盆踊りが佳境に入った。
 終了後はギターと尺八によるライブショー。北島三郎の「祭り」など30分間にわたり演奏が行われ、真夏の夜のイベントを盛り上げた。また、屋台コーナーではわたあめや焼き鳥、フランクフルト、焼きそば、ビールなどの販売も行われ入場者たちは列を作って買い求めていた。
 さらに最後を飾ったのが花火大会。主催者側の担当者がグラウンド中央で企業協賛の花火を次々に打ち上げた。間を置かず連続しての打ち上げだったため参加者たちを十分に楽しませた。60歳代の女性は「毎年扇山の夏祭りを楽しみにしています。特に花火大会は規模は小さいものの大人も十分楽しめる華やかさでした」と会場を後にした。

2011年8月10日水曜日

富良野神社 社殿の改修と境内の整備完了

 富良野神社(西川邦秀宮司)社殿の改修と境内の整備事業が完了したのに伴い、5日、本殿遷座祭と竣工奉告祭が行われた。同神社創祀110周年記念事業の一環として行われ、総事業費7500万円を投入し、社殿の改修や境内の樹木の伐採や枝払いの整備を行った。
 同神社は明治35年、開拓の先人たちが心のより所として頭無川の堤防敷地に建立された。同40年に現在地に移り、昭和11年に現在の社殿が造営された。以来、上川南部の中心神社として位置付けられ、平成14年に創祀100年を迎え、記念事業として社務所の全面改築が行われた。
 しかし、社殿は造営以来、74年が経過した。この間、拝殿の屋根の葺き替えをはじめ、戦後数回の部分的修復を行ったのみ。このため本殿、幣殿の屋根は銅板の破損や野地板の腐れが進み、さらに正面の石段は度重なるしばれなどで傷みが激しく、社殿自体の歪みや柱の腐食が進んだ。
 こうしたことから同神社の創祀110年(平成24年)に合わせて記念事業奉賛会(高田忠尚会長)を立ち上げ、社殿の改修工事などを行った。改修工事では車椅子にも対応するスロープを新たに設置した。また境内の整備ではストローブ松など約100本の樹木の伐採と枝払いを行った。



炎天下の中、東山で開かれたパークゴルフ親子コンペに11人参加して楽しむ

 東山公園パークゴルフ場主催の「残暑克服親子コンペ」が5日、同パークゴルフ場で行われ、福島県から富良野市などに集団で疎開している小学生たちもプレーを楽しんだ。
 同コンペは大人と子供がペアになってパークゴルフを楽しむのを目的に昨年から真夏の8月に開かれている。今年は東山地域の小中学生に加え、「原発事故で富良野に来ている小学生たちにもパークゴルフを楽しんでもらおう」と主催者が4月から集団疎開している小学生たちを招待し、地域の大人たちとペアになってプレーを楽しんだ。
 競技には小学3年生以上の11人が参加した。同日は午前中から気温がぐんぐん上がり、正午近くには30度を超える炎天下になった。しかし、福島市内の児童たちは元気いっぱい。クラブを手にホールめがけて交代で打ち込み、パークゴルフを楽しんでいた。
 いわき市から転校してきた6年生の鵜沼春菜さん(12)は「福島ではパークゴルフをしたことがありません。4月から富良野に来ていますが空気がきれい。初めてパークゴルフをしましたがとても楽しかった」と笑顔で話した。
 福島県から富良野などへ集団疎開しているのは9家族20人余り。倉本聰被災学童集団疎開受け入れプロジェクト(浦田吉事務局長)が窓口になって対応している。子供たちは市内や南富良野町の小学校に転校して富良野での生活を楽しんでおり、夏休みに入ったことから、麓郷のジャム園でジャムづくりを楽しんだり、8日にはそば打ちを生涯学習センターで体験した。また、金山湖での宿泊研修や中富良野町の美術館でふらの少年少女合唱団の児童たちと合唱の夕べを楽しむことになっている。

2011年8月6日土曜日

能登市長、1日がかりで農作物の生育概況調査

 能登芳昭市長は3日、農作物の生育概況調査を行った。上川農業改良普及センター富良野支所、JAふらの山部支所、東山支所の担当者から詳しく説明を受けた。能登市長は担当者から「水稲の生育は平年並みに戻った」「秋まき小麦の収穫作業は完了した」「てん菜は生育が回復しているものの、平年より大幅に遅れている」などと説明を受け、一つ一つうなずき生育の状況を質問していた。
 調査は午前9時から北大沼の水稲を皮切りに、南大沼の玉ねぎ、東鳥沼のスイカ、西富丘のてん菜、東富丘の馬鈴しょ、南麓郷のニンジン、東山のミニトマト、ユリ根、スイートコーン、山部の長ねぎ、メロンなどの順で1日かけて行われた。
 一昨年は冷湿害、昨年は高温多雨とゲリラ豪雨で2年連続農産物全体に大きな被害が出ている。今年も春先は天候不順で玉ねぎやてん菜、馬鈴しょなどの定植、移植、植え付けなどが平年より大幅に遅れたことから、生育が心配されていた。しかし7月に入ってから好天が続き農作物全般の生育が回復傾向にあるため、能登市長は表情を和らげていた。



台湾少年野球チームとの交流試合終わる

 台湾の強豪チームがスピードとパワーを披露――3日から5日にかけて台湾の少年野球チーム・高雄市立大仁國民中學校と富良野市内の中学生を中心とした野球チームが交流試合を行った。
 台湾チームは3日、市営若葉球場で第1試合目に樹海・麓郷・占冠・トマム合同チーム、第2試合目に富良野西中とそれぞれ対戦し、大差で勝利した。さらに4日も山部中と富良野東中と対戦して競り勝ち、台湾ナンバー2の実力を見せつけた。
 交流試合は市営若葉球場で行われた。3日の第1試合目は樹海・麓郷・占冠・トマム合同チームを20対0の大差で一方的に下した。続く富良野西中との試合でも8対2のスコアで圧勝した。さらに4日も山部中を3対1、富良野東中を4対3で下し、接戦をものにした。
 4日は最高気温が30・8度まで上がる猛暑となったが、両チームの選手たちは暑さを吹き飛ばすハツラツとしたプレーを随所に披露していた。大会前に「全勝したい」と自信のほどを語っていた投手で主将の夏忞(シャ・ミン)選手は2試合の後半に登場した。4日の富良野東中との対戦では130キロを超える剛速球と変化球を織り交ぜながら好投し、1点差の接戦を守りきった。
 球場には選手たちの保護者をはじめ多数の市民が訪れ、台湾チームと富良野市内の中学生たちの試合を静かに観戦していた。
 また、試合終了後には両チームの選手がバックネット側に集合し、肩を組み笑顔で記念撮影を行うなどほほ笑ましい交流が続いた。5日は富良野選抜チームとの交流試合が前日に続き30度を超える猛暑の中、市民野球場で行われ熱戦を繰り広げた。
 なお、台湾少年野球チームはきょう6日、市内観光を楽しんだ後、さよならパーティー(午後3時、文化会館)に参加し、7日午後帰国する。

2011年8月4日木曜日

中富良野の国道で5人死傷

 3日早朝、中富良野町の国道沿いで対向車線をはみ出した中型貨物車(4㌧トラック)と乗用車が正面衝突し、乗用車を運転していた64歳の男性と同乗していた孫の小学5年と小学1年の女子児童が死亡するという痛ましい交通死亡事故が発生した。
 富良野署の発表では、同日午前5時16分頃、同町字中富良野東1線北の国道237号線沿いで、富良野方向へ走行中の旭川市東光7条3丁目、運転手小口道義さん(44)の中型貨物車が対向車線をはみ出し、対向してきた中富良野町北町、農業細木榮茂さんの乗用車と正面衝突した。
 この事故で細木さんと仙台市青葉区高野原に住む孫の小学5年、角田瑠音さん(10)が収容された病院でともに心臓破裂で死亡が確認された。さらに意識不明になっていた富良野市西町、孫の小学1年、細木心晴さん(6)が同日午後1時57分、収容先の病院で死亡した。
 このほかに亡くなった角田さんの弟(小学1年)が軽傷を負った。細木さんは近くの畑に向かう途中だったという。中型貨物車を運転していた小口さんは軽傷。供述によると「居眠り運転をしていた」という。同暑では事故原因を調べている。
 なお、中富良野町では平成20年5月30日以来、交通死亡事故が発生していなかったが1159日でストップした。



ゆうふれ音楽祭 今年30回目の記念イベント
 
 道北最大規模を誇るアマチュアバンドコンサート「ゆうふれ音楽祭」(磯江信幸代表・実行委員会主催)が今月6、7日の2日間にわたり、山部太陽の里野外音楽堂で開催される。昭和57年に地元の有志が集まり始まったこのイベントも回を重ね、今年で30回目の開催を迎える。
 今年も市内はもとより道内各地、遠くは群馬県からも出演者が参加し、大自然を満喫しながら日頃の練習の成果を披露する。
 初日は前夜祭として午後5時から7組が演奏。ジャズバンド「コーヒービーンズ」、ブルースを聴かせる「バックヤード」、そして昨年活動50周年を迎えた「ホリデーアンサンブル」等ベテラン勢を中心とした円熟のステージを魅せる。
 7日は午前9時に開演。芦別の新鋭「LOOK BACK」を皮切りに、先日楽器を始めバンドを組んだばかりの中学生バンド「RANS NAIT」、 60歳になってギターを始めたという深川の弾き語り「イワウメ」、群馬県から参加の「さよならカンパニー」等幅広い層の出演者15組が出演。
 演奏後にはエキシビションとして富良野高校ダンスチームが2組参加してイベントに彩りを添える。
 また、今回は30周年を記念して「マイ地球(エコ)ソングコンテスト」と銘打ち『自然に感謝する』事をテーマにしたオリジナルソングコンテストも開催。10組がその思いをステージで披露する。
 実行委員会では「目の前がキャンプ場という事もあり、思い思いのスタイルで音楽と自然を楽しんでいただけます。当日は屋台も出ますので是非遊びにきてください」とPRしている。その他詳細はblastjail.com/yufureまで。

2011年8月2日火曜日

へそ踊り大会 2日間とも雨で途中中止

 今年で43回目を数えた「北海へそ祭り」(実行委員会主催)は7月28、29日、新相生通りの「祭り広場」で盛大に開催された。夜の部の「北海へそ踊り大会」は2日間とも激しい雨に見舞われ、踊りの途中で中止となる最悪の状況となった。しかし、昼間は30度を超す文字通り“北海へそ祭り”にふさわしい猛暑に恵まれ、祭り会場は家族連れの市民をはじめ大勢の観光客で賑わった。主催者の発表によると、2日間の観客数は昨年より4000人上回る7万4000人。また北海へそ踊り大会の踊り手は、60団体3700人。
 同祭りは開催期間中、「雨が降らない。降っても直前で止んでしまう」などジンクスがこれまであった。しかし昨年は2日間とも1日中雨が降り、暑さもなかった。今年は昼間、気温がぐんぐん上昇し2日間とも30度を超す“へそ祭り日和”に恵まれた。だが猛暑により大気が不安定となり、夕刻にかけて上空に積乱雲が発生したことから、呼び物の「北海へそ踊り大会」が始まる午後7時から降り出し、同30分過ぎから大会を中止しなければならないほどの激しい雨となった。
 2日間とも同じ時間帯に同じような強い雨に見舞われたのはこれまで1度もなく、参加した各団体の踊り手は「1回は踊ることができたが、2回目はずぶ濡れになってしまった」と残念がった。それでも祭り会場に詰めかけた大勢の観客は用意した傘を差しながら、熱心にへそのまち富良野の夏祭りを楽しんでいた。



期間限定で営業を再開している「北時計」 多くの観光客が継続を望む

 7月1日から10月30日までの期間限定で営業を再開している喫茶店「北時計」=下御料=は、2階部分のフロアを作品の展示など市民に開放することになり、利用を呼びかけている。
 同喫茶店の運営を行っているボランティアグループ「あかなら」(篠田信子代表、27人)では、1日から来店者にアンケート調査を行っており、これまでに500人を超える旅行者や観光客から意見が寄せられている。その中に「ギャラリーやミニコンサートの会場として使用してほしい」などの要望が多く寄せられている。
 同喫茶店はテレビドラマ「北の国から」放映と同時に営業を行い、一度リニューアルをして営業を続けてきたが、昨年秋に閉店し富良野市に寄贈した。
 現在、市が管理を行っているが、6月1日からスタートしている「北の国から」30周年記念事業に合わせて、訪れる観光客のために実行委員会に期間限定で無償貸与した。実質的な運営は同ボランティアグループが担当し、午前10時から午後4時までの営業(定休日は木曜日)を行っている。
 営業再開と同時に「北の国から」のファンをはじめ、多くの観光客や旅行者が訪れている。その来店者に北時計に対して意見や希望を聞くアンケート調査を実施している。その意見の中には「作品の展示やコミュニティの核など文化活動の発信場所として活用してほしい」「富良野に移住するつもりですが、きっかけは北時計です。なくなると大事な心の灯が消えます」などと存続を求める要望が多く占められている。
 篠田代表は「ある程度の来店者は見込まれたが、北時計を残してほしいという声が多く、アンケート調査にも積極的に協力していただいており、予想を超える意見・要望が寄せられている。期間限定の営業だが、店内の一角をギャラリーとして市民に開放しますので有効に利用していただければ嬉しい」と呼びかけている。

2011年8月1日月曜日

今年も雨の中の“へそ踊り”

 第43回北海へそ祭り(実行委主催)は28、29の両日、新相生通りの祭り広場で盛大に開かれた。28日は30度を超す絶好の好天に恵まれたが、呼び物の「北海へそ踊り大会」の開催時間帯には、激しい雨が降り続いた。しかし、総勢100人を超える富良野協会病院など29団体1500人が参加してユーモラスな図腹踊りと浴衣踊りを披露し、祭り会場に詰めかけた家族連れの市民や全国から訪れた観光客を楽しませた。
 同祭りは、昭和44年(この年は8月15日の開催)から開催されており、祭り期間中は雨が降らないのがジンクスだった。しかし、昨年は、2日間とも昼夜にわたり雨に見舞われた。
 このため主催者側では今年の天候を心配していた。しかし28日は早朝から好天に恵まれ、気温もぐんぐん上昇した。昼過ぎには31・6度の真夏日を記録し絶好のへそ祭り日和に恵まれ、へそ祭り会場は大勢の人たちで賑わい、午後5時半から始まった「子どもへそ踊り大会」では、幼稚園と保育所の幼児700人がかわいい図腹踊りを披露し盛り上がった。
 ところがハイライトの「北海へそ踊り大会」が開会した7時過ぎに雨が降り出し、激しい雨になった。しかし、参加者たちは「北海へそ音頭」の歌と演奏に合わせ、大きな腹に絵を描いたユーモラスな図腹踊りを、また、女性たちは浴衣踊りを披露した。
 主催者側では、「昨年もへそ祭り期間中は雨に見舞われた。それでも北海へそ踊り大会の時間帯には小降りとなり、最後まで実施することができた。しかし今年は雨が激しく降り続いたため、予定より15分早めに終了せざるを得なかった」と残念がった。


台湾の中学生チームと交流試合

 富良野市少年野球国際交流事業実行委員会(会長・佐伯勝利NPO法人ふらの体育協会理事長)は25日、2回目の会合を文化会館で開き、招へいする台湾少年野球チームと富良野市少年野球チームの交流試合などの日程を協議した。来富する台湾少年野球チームは、高雄市立大仁國民中學校。選手16人と校長、引率教諭、監督、コーチなど7人計23人が来富する。
 少年野球国際交流事業は、平成20年度から始まり、アメリカの少年野球チームと交流試合などを行ってきた。しかし、昨年度は軟式チームの編成ができないことから交流が中止された。本年度は、少年軟式野球国際交流協会北海道支部が受入団体として協力し、台湾チームとの交流が実現した。
 交流日程は8月1日から7日まで。台湾少年野球チームは2日に市長表敬訪問(文化会館)。3日から5日まで交流試合を市営若葉球場(3、4日)と市民野球場(5日)で行う。6日はさよならパーティーが文化会館で行われ、7日に帰国する。
 台湾少年野球チームは、1校のみの編成で国内の強豪チームという。対する富良野市少年野球チームは、富良野東中(34人)、富良野西中(31人)、山部中(11人)、樹海中(9人)、麓郷中(4人)、占冠中(7人)、トマム中(1人)の野球部員、顧問計109人で編成。
 台湾少年野球チームは、3日の交流試合第1試合目(午前9時)で樹海・麓郷・占冠連合チーム、2試合目(正午)で富良野西中、4日の第1試合目(午前10時)で山部中、2試合目(午後1時)で富良野東中とそれぞれ対戦する。そして最終日の5日は富良野選抜チームと2試合(午前10時、午後1時)を市民野球場で行う。また4、5日には交流試合終了後に合同練習が行われる。
 このほか少年野球チームは2日夜、札幌ドームで開かれる日ハム対ロッテの野球観戦が予定されている。
 同事業の交流事業費には100万円が充てられる。内訳は補助金(30万円)と協賛金(70万円)で市内の事業所など30団体が協力している。
 同実行委員会では「来富する台湾少年野球チームは国内の強豪校。北海道日本ハムファイターズで大活躍している台湾出身の陽岱鋼選手がいることから日本のプロ野球に強い関心を示している」と話しており、台湾少年野球チームとの交流に大きな期待を寄せている。