富良野オムカレーの一般普及に向け 旬に合わせたサイドメニューを開発
富良野オムカレー推進協議会(谷口正也会長、加盟14店舗)は、富良野オムカレーのサイドメニューの試食会を5日、上川農業改良普及センター富良野支所で開いた。富良野オムカレーを一般家庭に普及させるのを目的に、旬に合わせたサイドメニューのレシピを開発した。このレシピ集を来年2月下旬までに市内の小中学校と市民に配布する予定だ。 富良野オムカレーは、富良野市の新・ご当地グルメとして平成18年3月に誕生した。全国的に過熱化しているB級ご当地グルメブームの中、富良野の知名度・ブランド力を生かし、観光地グルメとして道内外から認知度が高まっている。メニュー化から5年4ヵ月で30万食の提供を超えた。
しかし、その8割が観光客。地元の富良野市内においては、ご当地グルメとして家庭の食卓に浸透していないのが実態で、地域に根ざした食文化として課題が出てきている。
こうした背景から、農業関係者や管理栄養士などの協力を得て、旬の地域食材を生かし、家庭でも手軽に作れるオムカレーとサイドメニューのレシピを開発し、レシピ集を制作することにした。そのレシピ集を広く市民に周知すると同時に、レシピを生かした料理教室を開催するなど、観光地グルメに留まることなく、地域に根ざした食文化を醸成させたいとしている。
レシピを開発したのは、富良野圏域の農村女性で活動している「域・活きふらのネットワーク」(長谷川由里子代表、会員数20人)。会員の九栗貞子さんは「8割以上は地元の食材を活用した。旬に合わせてサイドメニューを作るのに苦労したが、手軽に作れるよう工夫した」という。
同日関係者に提供されたサイドメニューのレシピ名は1月が「雪衣(ゆきごろも)」、2月が「温野菜」、3月が「お豆のスープ」、4月が「春野菜のサラダ&キャロットゼリー」、5月が「アスパラあえ」、6月が「ハーブ&フレッシュサラダ」、7月が「トマトのカップサラダ」、8月が「ふらのさわやか漬け」、9月が「ふらのの収穫祭」、10月が「ハロウィンスープ」、11月が「Napa(白菜)&White Pickles(ピクルス)」、12月が「じゃがいものシャキシャキサラダ&ぶどうラッシー」。
試食会には、食と農と健康を考えるネットワーク、上川農業改良普及センター富良野支所、上川総合振興局保健環境部富良野地域保健室(富良野保健所)、富良野市教育委員会などの関係者多数と料理研究家の東海林明子さん、カメラマンの磯江啓一さんなどが出席した。
同協議会では今後の活動として2月上旬までに、B5判でカラー20ページのレシピ集を作成する。2200部を印刷し、2月下旬までに教育委員会を経由して市内の小中学校の児童生徒に配布する予定。またレシピ集に関心のある一般市民にも配布していく。
さらに平成24年度には、域・活きふらのネットワークと食のセールスプロモーション㈱ブレナイ社=札幌=とタイアップし、オムカレーとサイドメニューレシピをベースに市民を対象にした料理教室を開催する。
同協議会事務局長の松野健吾さんは「富良野オムカレーを観光客のみのグルメとしてではなく、サイドメニューを開発し、広く市民に周知することにした。家庭でも手軽にオムカレーを食べてもらうには30年、40年もかかると思うが、地産地消をさらに進めていきたい」と話している。
完走めざし、友好も あす34回目の西脇子午線マラソン大会
友好都市の兵庫県西脇市であす11日、第34回西脇子午線マラソン大会が開催され、富良野市から高橋慎一郎・選挙管理委員会事務局長(53)を団長に、麓郷中教諭の小西雅人さん(31)、飲食店従業員の本間智(ちえ)さん(33)が出場する。高橋団長と選手の小西さんと本間さんが7日午後、市役所を訪れて、能登芳昭市長に出発の報告を行い、大会に臨む意気込みを語った。
小西さんは第3部10キロ、本間さんは第15部10キロに出場する。小西さんは「練習は十分にできなかったが代表に選ばれ、子供たちも出場することを知っているので恥ずかしくない成績を挙げたい」と話し、本間さんも「小学の時からクロスカントリー選手として長い距離を走るのを得意としているが、マラソンはあまり自信がありません。完走を目指し、西脇市民との交流も深めたい」と意気込みを語った。
これに対して能登市長は「走るだけではなく、見聞も広めてきて下さい」と2人を激励した。
富良野の選手団はきょう10日午前出発し、西脇市へ。同日は、西脇工業高校を見学した後、マラソン大会コースを下見する。この後、午後5時に西脇市役所を表敬訪問し、來住(きし)壽一市長をはじめ市議会議長、副市長、教育長らと歓談する。
大会は午前9時から始まり、開会式で高橋団長が富良野市長からのメッセージを披露し、招待選手として小西さんと本間さんが紹介される。小西さんが出場する第3部は午前11時10分、本間さんが出場する第15部は同15分にそれぞれスタートする。